JP2006213261A - 車両挙動センサ信号のフィルタ処理装置、及びそのフィルタ処理装置を備えた車両の運動制御装置 - Google Patents

車両挙動センサ信号のフィルタ処理装置、及びそのフィルタ処理装置を備えた車両の運動制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 液圧ユニット(HU)に内蔵されたヨーレイトセンサ等の車両挙動センサの出力信号にローパスフィルタ処理を施して振動ノイズを効果的に除去すること。
【解決手段】 この車両の運動制御装置は、HU内蔵のヨーレイトセンサの出力信号(アナログ信号)をハードウエアからなるローパスフィルタ(ハードLPF)でフィルタ処理した後のアナログ信号をAD変換し、同AD変換した後のデジタル信号をソフトウエアからなるローパスフィルタ(ソフトLPF)で更にフィルタ処理した後のデジタル信号を用いて車両の運動制御を実行する。上記ハードLPFは、車両の運動制御に使用されるべき周波数帯域(制御信号域)の上限値f1よりも高い値f2をカットオフ周波数としサンプリング周波数の1/2(値f3)以上の周波数帯域のノイズ成分を除去する特性を有し、上記ソフトLPFは、上記値f1をカットオフ周波数とする減衰特性の大きい特性を有している。
【選択図】 図4

Description

本発明は、車両の車輪に付与される制動力を制御するための液圧機器を搭載した液圧ユニットに一体的に配設された車両挙動センサにより出力される車両の挙動を表す信号のフィルタ処理を行う車両挙動センサ信号のフィルタ処理装置、及び、そのフィルタ処理装置を備えた車両の運動制御装置に関する。
従来より、旋回時における車両の走行安定性を維持するため車両安定化制御を実行する車両の運動制御装置が広く知られている。具体的には、この種の運動制御装置は、例えば、ステアリング角度(及び、車体速度、車両の諸元等)に基づいて算出される車両のヨーレイトから、ヨーレイトセンサ(或いは、横加速度センサ)から得られる車両のヨーレイト(以下、「実ヨーレイト」と称呼する。)を減じた値(以下、「ヨーレイト偏差」と称呼する。)が所定のしきい値を超えたとき、車両がアンダーステア状態にあると判定する。
そして、この種の装置は、車両がアンダーステア状態にあると判定した場合、一般に、車両のヨーイングの方向と同一方向のヨーイングモーメント(アンダーステア抑制モーメント)を同車両に発生させるため所定の車輪にブレーキ液圧による所定の制動力を付与するようになっている。これにより、アンダーステア抑制制御が実行されて、ヨーレイト偏差が上記しきい値以下となるように制御される。
係る装置は、一般に、車輪に付与される制動力を制御するために必要な複数の電磁弁、液圧ポンプ等の複数の液圧機器を搭載した液圧ユニット(ハイドロリックユニット)と、複数の液圧機器を制御するための電気制御装置(ECU)とが一体化されてなる統合ユニットと、同統合ユニットとハーネス、コネクタ等を用いて接続された同統合ユニットとは別体の上記ヨーレイトセンサ等の各種センサとから構成されていた。この場合、統合ユニットは、所謂CAN通信により各種センサからの信号を受け取ることで上記車両安定化制御を実行するようになっていた。
ところが、近年、ヨーレイトセンサ(或いは、横加速度センサ)を上記統合ユニットに内蔵する技術が開発されてきている(例えば、下記特許文献1を参照)。これによれば、上記ハーネス、コネクタを省略できることに加え、上記CAN通信のために必要であったヨーレイトセンサ内部のCPU、CANドライバ等の電子部品等をも省略することができるから、装置全体の製造コストを低減することができる。
特表2004−506572号公報
ところで、上記統合ユニット(具体的には、液圧ユニット)には、それ自身に搭載されている液圧ポンプ、電磁弁等の液圧機器の作動により振動が発生する。加えて、統合ユニットは一般に、車両の車体(ボディ)にブラケット、マウント等からなる弾性構造体を介して固定されるので、路面等から受ける車体側の振動が共振により統合ユニットに増幅されて伝達され得た。
従って、ヨーレイトセンサが統合ユニットに内蔵されると、統合ユニットが受ける上記各種振動がヨーレイトセンサに直接伝達され得、これにより、ヨーレイトセンサが受ける振動が増大する。ヨーレイトセンサが受ける振動が増大すると、実ヨーレイトの値が真のヨーレイトの値に対して振動的になり易く(振動ノイズが重畳され易く)、この結果、上記ヨーレイト偏差の値も振動的になることで車両安定化制御が適切に実行されなくなる可能性が高くなる。
以上のことから、上記文献に記載の装置は、統合ユニットに内蔵されたヨーレイトセンサから得られる実ヨーレイトの値そのものに代えて同実ヨーレイトの値にローパスフィルタ処理を施した値に基づいてヨーレイト偏差の値を計算するようになっている。これにより、実ヨーレイトの値(従って、ヨーレイト偏差の値)から振動ノイズが除去され得、車両安定化制御が適切に実行され得ることが期待される。
しかしながら、上記文献には、係るローパスフィルタ処理の具体的な手法等については、開示も示唆もなされていない。従って、係る統合ユニット(或いは、液圧ユニット)に一体的に配設されたヨーレイトセンサ等の車両挙動センサの出力信号にローパスフィルタ処理を施して上記振動ノイズを効果的に除去する具体的な技術の開発が望まれているところである。
本発明は係る問題に対処するためになされたものであって、その目的は、液圧ユニットに一体的に配設された車両挙動センサの出力信号にローパスフィルタ処理を施して振動ノイズを効果的に除去し得る車両挙動センサ信号のフィルタ処理装置を提供することにある。
本発明に係る車両挙動センサ信号のフィルタ処理装置は、車両の車輪に付与される制動力を制御するための液圧機器を搭載した液圧ユニットと、前記液圧ユニットに一体的に配設されていて前記車両の挙動を表すアナログ信号を出力する車両挙動センサとを備えた車両の運動制御装置に適用される。
ここで、前記液圧ユニット(ハイドロリックユニット)は、前記液圧機器を制御するための電気制御装置(ECU)と別体であってもよいし、同電気制御装置(ECU)と一体化されて統合ユニットを構成してもよい。
また、「液圧機器」とは、例えば、運転者によるブレーキ操作にかかわらず自動的にブレーキ液圧を発生させるための液圧ポンプ(この液圧ポンプを駆動するためのモータを含む。)、及び各車輪のホイールシリンダ液圧を個別に調整するための複数の電磁弁等である。「車両挙動センサ」とは、例えば、車両のヨーレイトを表すアナログ信号を出力するヨーレイトセンサ、車両の横加速度を表すアナログ信号を出力する横加速度センサ等である。
一般に、ローパスフィルタには、連続的なアナログ信号を入力するとともに同入力したアナログ信号にローパスフィルタ処理を施した後のアナログ信号を出力する、ハードウエア(例えば、RC回路等)により構成される周知のハードローパスフィルタ(以下、「ハードLPF」と記載する。)と、離散的なデジタル信号を入力するとともに同入力したデジタル信号にローパスフィルタ処理を施した後のデジタル信号を出力する、ソフトウエア(具体的には、プログラム)により構成される周知のソフトローパスフィルタ(以下、「ソフトLPF」と記載する。)とが存在する。
また、電気制御装置(具体的には、マイクロコンピュータ(CPU))は、各種センサが出力する連続的なアナログ値(アナログ信号)をADコンバータによりAD変換して得られる離散的なデジタル値(デジタル信号)に基づいて種々の計算等を行うようになっている。
従って、マイクロコンピュータに使用されるセンサ出力(アナログ信号)に基づくデジタル信号であってローパスフィルタ処理がなされているものを取得する方法としては、ハードLPFを用いる方法(即ち、センサ出力(アナログ信号)そのものを上記ハードLPFを用いてローパスフィルタ処理した後のアナログ信号をAD変換する方法)、ソフトLPFを用いる方法(即ち、センサ出力(アナログ信号)そのものをAD変換して得られるデジタル信号を上記ソフトLPFを用いてローパスフィルタ処理する方法)、並びに、ハードLPFとソフトLPFとを共に用いる方法が考えられる。
ここで、ソフトLPFを使用してカットオフ周波数近傍よりも高い周波数帯域におけるゲインの減衰勾配(以下、単に「減衰勾配」とも称呼する。)の大きい特性を有するローパスフィルタを作製することは容易である。これに対し、ハードLPFを使用して減衰勾配の大きい特性を有するローパスフィルタを作製することは一般に非常に困難である。
他方、上述した車両挙動センサの出力信号に重畳される振動ノイズを効果的に除去するためには、同出力信号における車両の運動制御に使用されるべき信号成分と、振動ノイズ成分とを明確に分ける必要がある。このためには、車両の運動制御に使用されるべき周波数帯域(以下、「制御信号域」と称呼する。)の上限値よりも高い周波数帯域におけるゲインの減衰勾配が大きいローパスフィルタを使用する必要がある。
以上のことから、上述した車両挙動センサの出力信号に重畳される振動ノイズを効果的に除去するためには、ハードLPFよりもソフトLPFを用いることが好ましく、従って、ソフトLPFのみを用いることが考えられる。
ここで、ソフトLPFのみを用いることは、ローパスフィルタ処理が施されていない車両挙動センサ出力(アナログ信号)そのものをAD変換することを意味する。このことは、AD変換前のアナログ信号においてサンプリング周波数の1/2を超える周波数成分(具体的には、振動ノイズ成分)が含まれ得ることを意味する。
このように、AD変換前のアナログ信号においてサンプリング周波数の1/2を超える周波数成分が含まれる場合、後に詳述するように、標本化定理(Sampling Theorem)に照らしてAD変換後のデジタル信号、ひいては、ソフトLPF通過後のデジタル信号(即ち、車両の運動制御に使用される信号)がAD変換前のアナログ信号(従って、車両挙動センサ出力)を正確に表し得ない信号となり得る(問題点1)。
更には、この場合、後に詳述するように、ソフトLPFの特性に起因して、上述したサンプリング周波数の1/2を超える周波数成分(振動ノイズ成分)がソフトLPF通過後のデジタル信号(車両の運動制御に使用される信号)に残存する可能性がある(問題点2)。
従って、上述した車両挙動センサの出力信号に重畳される振動ノイズを効果的に除去するためには、車両挙動センサ出力(アナログ信号)からサンプリング周波数の1/2を超える周波数成分が除去された後のアナログ信号をAD変換して得られるデジタル信号をソフトLPFを用いてローパスフィルタ処理する必要がある。
係る知見に基づき、本発明に係る車両挙動センサ信号のフィルタ処理装置は、前記車両挙動センサが出力するアナログ信号をローパスフィルタ処理する、ハードウエアにより構成されるハードLPFと、前記ハードローパスフィルタ通過後のアナログ信号を所定のサンプリング周波数でAD変換した後のデジタル信号をローパスフィルタ処理する、ソフトウエアにより構成されるソフトLPFとを備える。
そして、この装置の特徴は、前記ハードLPFとして、前記車両挙動センサが出力するアナログ信号における制御信号域の上限値よりも高い値をカットオフ周波数とするとともに、少なくとも前記サンプリング周波数の1/2以上の周波数帯域のノイズ成分を除去する特性を有するものを使用し、前記ソフトLPFとして、制御信号域の上限値近傍の値をカットオフ周波数とする特性を有するものを使用することにある。このソフトLPFの減衰勾配は、前記ハードLPFの減衰勾配よりも大きい。なお、ここにおいて、「除去する」とは、ローパスフィルタにおけるゲインが、「0」ではないが車両の運動制御に全く影響を与えない程度に十分に小さいことを意味する。
これによれば、前記ハードLPFのカットオフ周波数が、制御信号域の上限値よりも高い値に設定されているから、ハードLPF通過後のアナログ信号において、車両の運動制御に使用されるべき制御信号域の成分がそのまま確保され得る。また、ハードLPFが、少なくともサンプリング周波数の1/2以上の周波数帯域を「除去」する特性を有するから、「AD変換前のアナログ信号においてサンプリング周波数の1/2を超える周波数成分が含まれること」に起因する上述した問題点1,2が発生することがない。
更には、ソフトLPFのカットオフ周波数が、制御信号域の上限値近傍の値に設定されているから、このソフトLPFとして減衰勾配の大きいものを使用することにより、車両挙動センサの出力信号における車両の運動制御に使用されるべき信号成分と、振動ノイズ成分とを明確に分けることができる。
従って、本発明に係る車両挙動センサ信号のフィルタ処理装置によれば、液圧ユニットに一体的に配設された車両挙動センサの出力信号に重畳される振動ノイズを効果的に除去することができる。そして、このような特性を有するハードLPFとソフトLPFとを通過した後のデジタル信号を車両の運動制御に使用すれば、振動ノイズが効果的に除去された後の車両挙動センサ出力に基づいて車両安定化制御が適切に実行され得る。
即ち、本発明に係る車両の運動制御装置は、前記液圧ユニットと、前記液圧ユニットに一体的に配設された車両挙動センサと、上述した本発明に係る車両挙動センサ信号のフィルタ処理装置と、前記ソフトLPF通過後のデジタル信号に基づいて前記車両の運動制御を行うために前記液圧機器を制御する電気制御装置(ECU)とから構成される。
ここにおいて、上述したように、前記液圧ユニットと前記電気制御装置とは一体であってもよい(統合ユニットを構成していてもよい)。また、前記ソフトLPFは、前記電気制御装置(或いは、統合ユニット)に内蔵されていてもよい。また、ハードLPFは、電気制御装置、液圧ユニット(或いは、統合ユニット)に内蔵されていてもよい。
また、上述した本発明に係る車両の運動制御装置において、前記液圧ユニット(或いは、統合ユニット)が、ブラケット、及び/又はマウントを介して前記車両の車体に取り付けられる構造を有している場合、前記ブラケット、及び/又はマウントは、前記車体に対する前記液圧ユニット(或いは、統合ユニット)の共振周波数が前記ソフトローパスフィルタにより除去される信号成分の周波数帯域内の値となるように設計されていることが好適である。
これによれば、路面からの入力等により車体側が上記共振周波数近傍の周波数で振動することで同車体側の振動が共振により増幅されて液圧ユニット側に伝達される場合であっても、係る共振に起因して増幅される車両挙動センサ出力信号に重畳される振動ノイズ成分は、ソフトLPFにより確実に「除去」され得る。
従って、車両の運動制御に使用される信号であるソフトLPF通過後のデジタル信号において係る共振に起因して増幅される振動ノイズ成分が重畳することがないから、振動ノイズがより一層効果的に除去された後の車両挙動センサ出力に基づいて車両安定化制御が実行され得る。
以下、本発明による車両挙動センサ信号のフィルタ処理装置を含んだ運動制御装置の実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の実施形態に係る運動制御装置10を搭載した車両の概略構成を示している。この車両は、前輪駆動方式の車両である。
この運動制御装置10は、駆動力を発生するとともに同駆動力を駆動輪FL,FRにそれぞれ伝達する駆動力伝達機構部20と、車輪に運転者によるブレーキ操作に応じたブレーキ液圧を発生するブレーキ液圧発生部30と、液圧ユニット40(ハイドロリックユニット。以下、単に「HU40」と称呼する。)と電気制御装置50(以下、単に「ECU50」と称呼する。)とが一体化されてなる統合ユニットIと、を含んで構成されている。
この統合ユニットIは、図2に模式的に示したように、車両の車体に弾性部材(例えば、金属等)からなるブラケットBRと、弾性部材(例えば、ゴム等)からなるマウントMTを介して固定されている。従って、統合ユニットIは、係るブラケットBRとマウントMTからなる弾性構造体を介して車体に固定されている。
再び、図1を参照すると、駆動力伝達機構部20は、駆動力を発生するエンジン21と、同エンジン21の吸気管21a内に配置されるとともに吸気通路の開口断面積を可変とするスロットル弁THの開度を制御するスロットル弁アクチュエータ22と、エンジン21の図示しない吸気ポート近傍に燃料を噴射するインジェクタを含む燃料噴射装置23を備える。
また、駆動力伝達機構部20は、エンジン21の出力軸に入力軸が接続された変速機24と、変速機24の出力軸と連結されエンジン21の駆動力を適宜分配して前輪FL,FRにそれぞれ伝達する前輪側ディファレンシャル25とを含んで構成されている。
ブレーキ液圧発生部30は、ブレーキペダルBPの作動により応動する図示しない周知のバキュームブースタと、同バキュームブースタに連結された図示しないマスタシリンダとから構成されていて、ブレーキ液圧発生部30は、ブレーキペダルBPの操作力に応じたマスタシリンダ液圧を発生するようになっている。これらマスタシリンダ及びバキュームブースタの構成及び作動は周知であるので、ここではそれらの詳細な説明を省略する。
HU40は、運転者によるブレーキペダルBPの操作にかかわらず、自動的にブレーキ液圧を発生させるための液圧ポンプ、この液圧ポンプを駆動するためのモータ、及び各車輪のホイールシリンダ液圧を個別に調整するための複数の電磁弁等を含んで構成されている。
HU40は、全ての電磁弁が非励磁状態にあるときブレーキペダルBPの操作力に応じたブレーキ液圧(即ち、マスタシリンダ液圧)をホイールシリンダW**にそれぞれ供給できるようになっている。
なお、各種変数等の末尾に付された「**」は、同各種変数等が各車輪FR等のいずれに関するものであるかを示すために同各種変数等の末尾に付される「fl」,「fr」等の包括表記であって、例えば、ホイールシリンダW**は、左前輪用ホイールシリンダWfl,
右前輪用ホイールシリンダWfr, 左後輪用ホイールシリンダWrl, 右後輪用ホイールシリンダWrrを包括的に示している。
他方、この状態において、ECU50からの指示により、モータ(従って、液圧ポンプ)を駆動するとともに、所定の電磁弁を制御することで、HU40は、運転者によるブレーキペダルBPの操作にかかわらず、各車輪に付与される制動力を車輪毎に個別に調整できるようになっている。これにより、HU40は、ECU50からの指示により、後述する車両安定化制御(具体的には、オーバーステア−アンダーステア抑制制御(OS−US抑制制御))を達成できるようになっている。
ECU50は、互いにバスで接続されたCPU51、CPU51が実行するルーチン(プログラム)、テーブル(ルックアップテーブル、マップ)、定数等を予め記憶したROM52、CPU51が必要に応じてデータを一時的に格納するRAM53、電源が投入された状態でデータを格納するとともに同格納したデータを電源が遮断されている間も保持するバックアップRAM54、及びADコンバータを含むインターフェース55等からなるマイクロコンピュータである。
インターフェース55は、統合ユニットIと別体の車輪速度センサ61**、アクセル開度センサ62、及びステアリング角度センサ63と、所定のハーネス、コネクタ等を介してCAN通信可能に接続されている。また、インターフェース55は、統合ユニットIに内蔵されたヨーレイトセンサ64とハーネス、コネクタ等を用いることなく電気的に直接接続されている。
車輪速度センサ61fl,61fr,61rl及び61rrは、電磁ピックアップ式のセンサであって、車輪FL,FR,RL及びRRの車輪速度に応じた周波数を有する信号をそれぞれ出力するようになっている。アクセル開度センサ62は、運転者により操作されるアクセルペダルAPの操作量を検出し、同アクセルペダルAPの操作量Accpを示す信号を出力するようになっている。ステアリング角度センサ63は、ステアリングSTの中立位置からの回転角度を検出し、実ステアリング角度θsを示す信号を出力するようになっている。ヨーレイトセンサ64は、車両のヨーレイトを検出し、実ヨーレイトアナログ値Yranaを示す信号(車両の挙動を表すアナログ信号)を出力するようになっている。
ここで、実ステアリング角度θsは、ステアリングSTが中立位置にあるときに「0」となり、同中立位置からステアリングSTを(運転者から見て)反時計まわりの方向へ回転させたときに正の値、同中立位置から同ステアリングSTを時計まわりの方向へ回転させたときに負の値となるように設定されている。また、実ヨーレイトアナログ値Yranaは、車両が左方向(車両上方から見て反時計まわりの方向)へ旋回しているときに正の値、車両が右方向へ旋回しているときに負の値となるように設定されている。
そして、インターフェース55は、センサ61〜64からの各アナログ信号を上記ADコンバータによりそれぞれAD変換した後の各デジタル信号をCPU51に供給するとともに、同CPU51の指示に応じてHU40の各電磁弁及びモータ、スロットル弁アクチュエータ22、及び燃料噴射装置23に駆動信号を送出するようになっている。
これにより、スロットル弁アクチュエータ22は、原則的に、スロットル弁THの開度がアクセルペダルAPの操作量Accpに応じた開度になるように同スロットル弁THを駆動するとともに、燃料噴射装置23は、筒内(シリンダ内)に吸入された空気量である筒内吸入空気量に対して所定の目標空燃比(例えば、理論空燃比)を得るために必要な量の燃料を噴射するようになっている。
(OS−US抑制制御の概要)
次に、上記構成を有する本発明の実施形態に係る運動制御装置10(以下、「本装置」と云う。)が実行するオーバーステア−アンダーステア抑制制御(OS−US抑制制御)の概要について説明する。US抑制制御は、車両がアンダーステア状態にあるとき同アンダーステア状態を抑制して旋回トレース性能を維持する制御である。
先ず、舵角ヨーレイトYrtを車両の運動モデルから導かれる理論式を基礎とする下記(1)式に従って定義する。この舵角ヨーレイトYrtは、実ステアリング角度θsに基づいて得られる車両のヨーレイトである。
Yrt=(Vso・θs)/(n・L)・(1/(1+Kh・Vso2)) ・・・(1)
上記(1)式において、Vsoは後述するように設定される推定車体速度であり、Lは車両のホイールベースであり、Khはスタビリティファクタであり、nはステアリングギヤ比である。ホイールベースL、スタビリティファクタKh、及びステアリングギヤ比nは、車両の諸元に従って決定される定数である。
舵角ヨーレイトYrtは、車両が左方向へ旋回しているとき(実ステアリング角度θsが正の値のとき)に正の値、車両が右方向へ旋回しているとき(実ステアリング角度θsが負の値のとき)に負の値となるように設定される。なお、この理論式は、ステアリング角度及び車体速度が共に一定である状態で車両が旋回するとき(定常円旋回時)におけるヨーレイトの理論値を算出する公知の式である。
また、ヨーレイト偏差ΔYrを下記(2)式に従って定義する。即ち、このヨーレイト偏差ΔYrは、上記舵角ヨーレイトYrtの絶対値からヨーレイトセンサ64により得られる実ヨーレイトアナログ値Yrana(実際には、後述する実ヨーレイトソフトLPF通過デジタル値Yrsfildigi)の絶対値を減じた値である。
ΔYr=|Yrt|−|Yrana| ・・・(2)
上記(2)式により定義されるヨーレイト偏差ΔYrの値が正の値であることは、車両の真のヨーレイトが舵角ヨーレイトYrtと等しい値となっていると仮定した場合よりも旋回半径が大きくなる状態にあることを意味する。従って、ヨーレイト偏差ΔYrが或るしきい値Yrth(>0)よりも大きいとき、車両が「アンダーステア状態」にあると判定することができる。
以上のことから、本装置は、上記ヨーレイト偏差ΔYr(実際には、後述するように、上記(2)式に代えて下記(3)式に基づくヨーレイト偏差ΔYr)がしきい値Yrthを超えたとき車両が「アンダーステア状態」にあると判定し、アンダーステア状態を抑制するためのUS抑制制御を実行する。具体的には、本装置は、ヨーレイト偏差ΔYrと制御量Gstrとの関係を規定する予め作製されている所定のテーブルと、ヨーレイト偏差ΔYrとに基づいて制御量Gstrを求める。
そして、本装置は、上記求めた制御量Gstr(≠0)に応じたブレーキ液圧による制動力を旋回方向内側の後輪に付与する。これにより、車両に対してヨーイング方向と同一方向のヨーイングモーメントが強制的に発生する。従って、実ヨーレイトの絶対値が大きくなり、実ヨーレイトが舵角ヨーレイトYrtに近づくように(即ち、ヨーレイト偏差ΔYrがしきい値Yrth以下となるように)制御される。この結果、車両の旋回トレース性能が維持され得る。
他方、上記(2)式により定義されるヨーレイト偏差ΔYrの値が負の値であることは、車両の真のヨーレイトが舵角ヨーレイトYrtと等しい値となっていると仮定した場合よりも旋回半径が小さくなる状態にあることを意味する。従って、ヨーレイト偏差ΔYrが値「−Yrth」(<0)よりも小さいとき、車両が「オーバーステア状態」にあると判定することができる。
以上のことから、本装置は、上記ヨーレイト偏差ΔYr(実際には、後述するように、上記(2)式に代えて下記(3)式に基づくヨーレイト偏差ΔYr)が値「−Yrth」よりも小さいとき車両が「オーバーステア状態」にあると判定し、オーバーステア状態を抑制するためのOS抑制制御を実行する。
具体的には、本装置は、上述したUS抑制制御の場合と同様に制御量Gstrを求め、上記求めた制御量Gstr(≠0)に応じたブレーキ液圧による制動力を旋回方向外側の前輪に付与する。これにより、車両に対してヨーイング方向と反対方向のヨーイングモーメントが強制的に発生する。従って、実ヨーレイトの絶対値が小さくなり、実ヨーレイトが舵角ヨーレイトYrtに近づくように制御される。この結果、車両の旋回における安定性が維持され得る。
更に、本装置は、車両が「アンダーステア状態」、又は「オーバーステア状態」にあると判定している場合、上記ブレーキ液圧による制動力の付与に加えて、エンジン21の出力(具体的には、スロットル弁開度)をアクセル操作量Accpに応じた値から所定量だけ低下させるエンジン出力低減制御を実行する。これにより、車体速度が低下することで車両に働く遠心力が小さくなり、これによっても車両の旋回トレース性能、又は旋回における安定性が維持され得る。以上が、OS−US抑制制御の概要である。
(ヨーレイトセンサ出力に重畳する振動ノイズによる影響を回避したヨーレイト偏差の算出)
上述のごとく、統合ユニットIは、ブラケットBRとマウントMTからなる弾性構造体を介して車体に固定されている。従って、路面からの入力等により車体側が、車体に対する統合ユニットIの共振周波数近傍の周波数で振動すると車体側の振動が共振により増幅されて統合ユニットIに伝達され得る。また、統合ユニットIには、それ自身に搭載されている液圧ポンプ(モータ)、複数の電磁弁等(液圧機器)の作動によっても振動が発生する。
従って、統合ユニットIに内蔵されているヨーレイトセンサ64にも統合ユニットIが受ける上記各種振動が伝達され得、この結果、ヨーレイトセンサ64の出力信号である実ヨーレイトアナログ値Yranaを表すアナログ信号に振動ノイズが重畳される。
この結果、上記(2)式で定義されるヨーレイト偏差ΔYrの値も振動的になるから、上記(2)式で定義されるヨーレイト偏差ΔYrの値を上記オーバーステア状態、及びアンダーステア状態の判定(即ち、OS−US抑制制御の開始判定)に使用することは好ましくない。
そこで、本装置は、係る実ヨーレイトアナログ値Yranaに重畳されている振動ノイズを除去するため、実ヨーレイトアナログ値Yranaにローパスフィルタ処理を施すようになっている。図3は、本装置(車両挙動センサ信号のフィルタ処理装置)によるヨーレイトセンサ64の出力信号についてのフィルタ処理の流れを示す。また、図4は、本装置が使用するハードLPFとソフトLPFについてのそれぞれの周波数−ゲイン特性を示す。
図3に示すように、先ず、ヨーレイトセンサ64の出力信号、即ち、実ヨーレイトアナログ値Yranaを表すアナログ信号は、ハードLPFに入力される。このハードLPFは、ECU50のインターフェース55内に内蔵された周知のRC回路等からなる。図4に示すように、このハードLPFのカットオフ周波数は、車両の運動制御に使用されるべき周波数帯域(即ち、上記「制御信号域」)の上限値f1(例えば、10Hz)よりも高い値f2(例えば、20Hz)に設定されている。
また、このハードLPFは、減衰勾配が比較的小さい特性を有していて、ECU50のインターフェース55内のADコンバータにおけるサンプリング周波数fsampleの1/2である値f3:(1/2)・fsample以上の周波数帯域にてゲインがminとなる特性を有する。例えば、ADコンバータにおけるサンプリングタイムTが6msecであるとすると、値f3=(1/2)・fsample=1/(2T)=83.3Hzとなる。なお、「min」とは、ゲインが「0」ではないが車両の運動制御に全く影響を与えない程度に十分に小さいことを意味する(以下も同様である。)。
これにより、ハードLPFにより出力される実ヨーレイトハードLPF通過アナログ値Yrhfilanaを表すアナログ信号においては、実ヨーレイトアナログ値Yranaにおける制御信号域の成分(特に、周波数f1以下の成分)のゲインがそのまま確保され得る。また、実ヨーレイトアナログ値Yranaにおける値f3:(1/2)・fsample以上の周波数帯域のノイズ成分が「除去」される。即ち、値f3=(1/2)・fsample以上の周波数帯域のノイズ成分のゲインが車両の運動制御に全く影響を与えない程度に小さくされる。
この実ヨーレイトハードLPF通過アナログ値Yrhfilanaを表すアナログ信号は、インターフェース55に内蔵されている上記ADコンバータに入力される。このADコンバータは、サンプリングタイムT(即ち、サンプリング周波数fsample(=1/T))で実ヨーレイトハードLPF通過アナログ値Yrhfilanaを表すアナログ信号をサンプリングして実ヨーレイトデジタル値Yrdigiを表すデジタル信号を出力する。
この実ヨーレイトデジタル値Yrdigiを表すデジタル信号は、ソフトLPFに入力される。このソフトLPFは、ECU50のROM52内に格納されたプログラムにより構成されている。図4に示すように、このソフトLPFのカットオフ周波数は、上記「制御信号域」の上限値f1に設定されている。
また、このソフトLPFは、減衰勾配が大きい特性を有していて、上記値f2(>f1)以上の周波数帯域にてゲインが「min」となる特性を有する。これにより、ソフトLPFにより出力される実ヨーレイトソフトLPF通過デジタル値Yrsfildigiを表すデジタル信号においては、実ヨーレイトデジタル値Yrdigiにおける制御信号域の成分(周波数f1以下の成分)のゲインがそのまま確保され得る。また、値f2以上の周波数帯域のノイズ成分が「除去」される。以下、このハードLPFとソフトLPFのそれぞれの役割について付言する。
<ハードLPFの役割>
ハードLPFの役割は、値f3=(1/2)・fsample以上の周波数帯域のノイズ成分を「除去」することにある。即ち、ヨーレイトセンサ64の出力信号(即ち、実ヨーレイトアナログ値Yranaを表すアナログ信号)には、一般に、値f3=(1/2)・fsample以上の周波数帯域の信号成分(具体的には、振動ノイズ成分)が含まれている。従って、係るハードLPFを介さずに実ヨーレイトアナログ値Yranaを表すアナログ信号をそのままADコンバータに入力すると、AD変換前のアナログ信号においてサンプリング周波数fsampleの1/2を超える周波数成分が含まれ得ることになる。
ここで、標本化定理(Sampling Theorem)によれば、サンプリング周波数がAD変換前のアナログ信号における最大周波数の2倍以上であれば、AD変換後のデジタル信号からAD変換前のアナログ信号を復元することができる。換言すれば、AD変換前のアナログ信号においてサンプリング周波数の1/2を超える周波数成分が含まれると、AD変換後のデジタル信号からAD変換前のアナログ信号を復元することができず、従って、AD変換後のデジタル信号は、AD変換前のアナログ信号を正確に表し得ない信号となる。
以上のことから、上記ハードLPFを介さずに実ヨーレイトアナログ値Yranaを表すアナログ信号をそのままADコンバータに入力すると、実ヨーレイトデジタル値Yrdigiを表すデジタル信号、ひいては、実ヨーレイトソフトLPF通過デジタル値Yrsfildigiを表すデジタル信号がAD変換前の実ヨーレイトアナログ値Yranaを表すアナログ信号(従って、車両挙動センサ出力)を正確に表し得ない信号となり得る(問題点1)。
加えて、ソフトLPFは、一般に、サンプリング周波数の1/2を超える周波数帯域では、周波数の増加につれてゲインが増大していく特性を有する。この結果、係るハードLPFを介さずに実ヨーレイトアナログ値Yranaを表すアナログ信号をそのままADコンバータに入力すると(従って、AD変換前のアナログ信号においてサンプリング周波数fsampleの1/2を超える周波数成分が含まれると)、上記サンプリング周波数fsampleの1/2を超える周波数成分(即ち、振動ノイズ成分)であってゲインの大きいものが実ヨーレイトソフトLPF通過デジタル値Yrsfildigiを表すデジタル信号に残存する可能性がある(問題点2)。
以上の知見に基づき、本装置は、上記ハードLPFを通過した後のアナログ信号(Yrhfilana)をADコンバータに入力する。これにより、ADコンバータに入力されるアナログ信号(Yrhfilana)からサンプリング周波数fsampleの1/2を超える周波数成分を「除去」することができ、上記問題点1、及び問題点2が解消され得る。
<ソフトLPFの役割>
ソフトLPFの役割は、ヨーレイトセンサ64の出力信号(実ヨーレイトアナログ値Yranaを表すアナログ信号)における車両の運動制御に使用されるべき信号成分(即ち、制御信号域内(周波数が値f1以下)の信号成分)と、振動ノイズ成分(周波数が値f1より大きい信号成分)とを明確に分けることにある。
このように、制御信号域内の信号成分と、振動ノイズ成分(周波数が値f1より大きい信号成分)とを明確に分けるためには、図4に示した特性を有するソフトLPFのように、カットオフ周波数を値f1とするとともに減衰勾配の大きいローパスフィルタを使用する必要がある。
ここで、図4に示したソフトLPFのような減衰勾配の大きい特性を有するローパスフィルタは、ソフトLPFを使用すれば容易に作製され得る。一方、ハードLPFを使用して図4に示したソフトLPFのような減衰勾配の大きい特性を有するローパスフィルタすることは非常に困難である。
以上のことから、本装置は、図4に示した特性を有するソフトLPFを使用し、図3に示したように、上記ソフトLPFを通過した後のデジタル信号(実ヨーレイトソフトLPF通過デジタル値Yrsfildigi)を上述したOS−US抑制制御に使用する。
即ち、本装置は、OS−US抑制制御の開始判定に使用するヨーレイト偏差ΔYrを、上記(2)式の代わりに下記(3)式に従って算出する。このように、上記ハードLPFとソフトLPFとを通過した後のデジタル信号(Yrsfildigi)をOS−US抑制制御に使用すれば、振動ノイズが効果的に除去された後のヨーレイトセンサ出力に基づいてOS−US抑制制御が適切に実行され得る。
ΔYr=|Yrt|−|Yrsfildigi| ・・・(3)
加えて、本装置では、統合ユニットIの車体に対する共振周波数fcが上記値f2より大きい値(即ち、上記ソフトLPFにより「除去」され得る信号成分の周波数帯域内)となるように、図2に示したブラケットBRとマウントMTの材質・形状等とが設計されている。
これにより、上記共振周波数fc近傍の周波数で車体側が振動することにより同車体側の振動が統合ユニットI側(従って、ヨーレイトセンサ64)に共振により増幅されて伝達されても、ヨーレイトセンサ64の出力信号(Yrana)に重畳される振動ノイズ成分であって係る共振に起因して増幅され得るものは、ソフトLPFにより確実に「除去」され得る。
従って、上記OS−US抑制制御に使用される信号である実ヨーレイトソフトLPF通過デジタル値Yrsfildigiを表すデジタル信号において係る共振に起因して増幅される振動ノイズ成分が重畳することがない。よって、振動ノイズがより一層効果的に除去された後のヨーレイトセンサ出力に基づいてOS−US抑制制御が実行され得る。
(実際の作動)
次に、以上のように構成された本発明の実施形態に係る運動制御装置10の実際の作動について、ECU50のCPU51が実行するルーチンをフローチャートにより示した図5〜図7を参照しながら説明する。
CPU51は、図5に示した車輪速度等の算出を行うルーチンを所定時間(実行間隔時間Δt。例えば、6msec)の経過毎に繰り返し実行している。従って、所定のタイミングになると、CPU51はステップ500から処理を開始し、ステップ505に進んで、車輪**の現時点での車輪速度(車輪**の外周の速度)Vw**をそれぞれ算出する。具体的には、CPU51は車輪速度センサ61**の出力値の変動周波数に基づいて車輪速度Vw**をそれぞれ算出する。
次いで、CPU51はステップ510に進み、アクセル開度センサ62から得られるアクセルペダル操作量Accpが「0」よりも大きいか否か(即ち、車両が駆動状態にあるか制動状態にあるか)を判定し、「Yes」と判定する場合(駆動状態にある場合)、ステップ515に進んで車輪速度Vw**のうちの最小値を推定車体速度Vsoとして算出する。一方、CPU51は「No」と判定する場合(制動状態にある場合)、ステップ520に進んで車輪速度Vw**のうちの最大値を推定車体速度Vsoとして算出する。
次いで、CPU51はステップ525に進み、上記ADコンバータによりAD変換されたデジタル値である実ヨーレイトデジタル値YrdigiをROM52に内蔵された上記ソフトLPFでローパスフィルタ処理して実ヨーレイトソフトLPF通過デジタル値Yrsfildigiを取得する。なお、上述したように、実ヨーレイトデジタル値Yrdigiは、上記ハードLPFを既に通過した後の値であるから、実ヨーレイトソフトLPF通過デジタル値Yrsfildigiは、上記ハードLPFと上記ソフトLPFとを共に通過した後の値となる。
次に、CPU51はステップ530に進んで、上記ステップ515、或いはステップ520にて算出された推定車体速度Vsoと、ステアリング角度センサ63から得られるステアリング角度θsと、上記(1)式とに基づいて舵角ヨーレイトYrtを算出する。
続いて、CPU51はステップ535に進み、上記求めた舵角ヨーレイトYrtと、上記求めた実ヨーレイトソフトLPF通過デジタル値Yrsfildigiと、上記(3)式とに基づいてヨーレイト偏差ΔYrを算出した後、ステップ595に進んで本ルーチンを一旦終了する。以降も、CPU51は本ルーチンを実行間隔時間Δtの経過毎に繰り返し実行することで各種値を逐次更新していく。
また、CPU51は、図6に示したOS−US抑制制御用の目標液圧の設定を行うルーチンを所定時間(例えば、6msec)の経過毎に繰り返し実行している。従って、所定のタイミングになると、CPU51はステップ600から処理を開始し、ステップ605に進んで、先のステップ535にて計算されているヨーレイト偏差の絶対値|ΔYr|がしきい値Yrthよりも大きいか否かを判定し、「No」と判定する場合(即ち、車両がオーバーステア状態でもアンダーステア状態でもないとき)、ステップ610に進んで、総ての車輪についてのUS抑制制御用の目標液圧Pwt**を「0」に設定した後、ステップ695に直ちに進んで本ルーチンを一旦終了する。
いま、ヨーレイト偏差の絶対値|ΔYr|がしきい値Yrthよりも大きいものとすると(即ち、車両がオーバーステア状態かアンダーステア状態の何れかにあるものとすると)、CPU51はステップ605の判定にて「Yes」と判定してステップ615に進んで、ヨーレイト偏差ΔYrの値と、図8に示したヨーレイト偏差(の絶対値)|ΔYr|と制御量Gstrとの関係を規定するROM52に記憶されているテーブルMapGstrとに基づいて制御量Gstrを求める。これにより、ヨーレイト偏差の絶対値|ΔYr|がしきい値Yrthよりも大きい場合において、|ΔYr|が大きくなるほど制御量Gstr(>0)が大きくなるように設定される。
続いて、CPU51はステップ620に進み、ヨーレイト偏差ΔYrが正の値であるか否か(即ち、アンダーステア状態かオーバーステア状態か)を判定する。いま、ヨーレイト偏差ΔYrが正の値(ΔYr>Yrth)であるものとすると(即ち、車両がアンダーステア状態にあるものとすると)、CPU51はステップ620にて「Yes」と判定してステップ625に進み、先のステップ525にて取得されている実ヨーレイトソフトLPF通過デジタル値Yrsfildigiが正の値であるか否か(即ち、旋回方向が左方向か右方向か)を判定する。
CPU51は車両が左方向に旋回している場合、ステップ625にて「Yes」と判定してステップ630に進み、旋回方向内側の後輪に対応する左後輪RLについての目標液圧Pwtrlを、上記求めた制御量Gstrにアンダーステア抑制制御用係数Kus(正の定数)を乗じた値に設定し、残りの3輪についての目標液圧Pwt**を「0」に設定した後、ステップ695に進んで本ルーチンを一旦終了する。
一方、CPU51は車両が右方向に旋回している場合、ステップ625にて「No」と判定してステップ635に進み、旋回方向内側の後輪に対応する右後輪RRについての目標液圧Pwtrrを、上記制御量Gstrに上記アンダーステア抑制制御用係数Kusを乗じた値に設定し、残りの3輪についての目標液圧Pwt**を「0」に設定する。これにより、旋回方向内側の後輪に対応する車輪についての目標液圧Pwt**はヨーレイト偏差ΔYrに応じた値(>0)に設定される。
一方、ヨーレイト偏差ΔYrが負の値(ΔYr<−Yrth)であるものとすると(即ち、車両がオーバーステア状態にあるものとすると)、CPU51はステップ620にて「No」と判定してステップ640に進み、先のステップ625と同様、実ヨーレイトソフトLPF通過デジタル値Yrsfildigiが正の値であるか否かを判定する。
CPU51は車両が左方向に旋回している場合、ステップ640にて「Yes」と判定してステップ645に進み、旋回方向外側の前輪に対応する右前輪FRについての目標液圧Pwtfrを、上記求めた制御量Gstrにオーバーステア抑制制御用係数Kos(正の定数)を乗じた値に設定し、残りの3輪についての目標液圧Pwt**を「0」に設定した後、ステップ695に進んで本ルーチンを一旦終了する。
一方、CPU51は車両が右方向に旋回している場合、ステップ640にて「No」と判定してステップ650に進み、旋回方向外側の前輪に対応する左前輪FLについての目標液圧Pwtflを、上記制御量Gstrに上記オーバーステア抑制制御用係数Kosを乗じた値に設定し、残りの3輪についての目標液圧Pwt**を「0」に設定する。これにより、旋回方向外側の前輪に対応する車輪についての目標液圧Pwt**はヨーレイト偏差ΔYrに応じた値(>0)に設定される。
また、CPU51は、図7に示したOS−US抑制制御を実行するためのルーチンを所定時間(例えば、6msec)の経過毎に繰り返し実行している。従って、所定のタイミングになると、CPU51はステップ700から処理を開始し、ステップ705に進み、総ての車輪の目標液圧Pwt**が「0」であるか否かを判定し、「Yes」と判定する場合、ステップ710に進んでHU40内の総ての電磁弁を非励磁状態とするとともにHU40内のモータ(液圧ポンプ)を非駆動状態とする指示を行い、ステップ795に直ちに進んで本ルーチンを一旦終了する。
一方、CPU51はステップ705にて「No」と判定する場合、ステップ715に進んで、車輪**のホイールシリンダ圧Pw**がそれぞれ上記設定された目標液圧Pwt**になるように、HU40の電磁弁、モータへの制御指示を行う。これにより、ブレーキ液圧による制動力の付与に基づくOS−US抑制制御が達成される。
続いて、CPU51はステップ720に進んで、先のステップ615にて求められている制御量Gstrに応じた分だけエンジン21の出力を低下する指示を行う。これにより、OS−US抑制制御に基づく上記エンジン出力低減制御が実行される。そして、CPU51はステップ795に進んで本ルーチンを一旦終了する。
以上、説明したように、本発明の実施形態に係る車両挙動センサ信号のフィルタ処理装置(車両の運動制御装置)によれば、HU40(統合ユニットI)に内蔵されているヨーレイトセンサ64の出力信号(実ヨーレイトアナログ値Yranaを表すアナログ信号)をハードLPFでローパスフィルタ処理した後のアナログ信号を、サンプリング周波数fsampleでAD変換し、同AD変換した後のデジタル信号(実ヨーレイトデジタル値Yrdigiを表すデジタル信号)をソフトLPFで更にローパスフィルタ処理した後のデジタル信号(実ヨーレイトソフトLPF通過デジタル値Yrsfildigiを表すデジタル信号)を用いてOS−US制御を実行する(上記(3)式、図5のステップ535、図6のステップ625、640を参照)。
ここで、上記ハードLPFは、車両の運動制御に使用されるべき周波数帯域(制御信号域)の上限値f1よりも高い値f2をカットオフ周波数とするとともに、サンプリング周波数fsampleの1/2以上の周波数帯域のノイズ成分を「除去」する特性を有している。また、上記ソフトLPFは、上記車両の運動制御に使用されるべき周波数帯域の上限値f1をカットオフ周波数とする減衰特性の大きい特性を有している。
従って、ハードLPFにより、AD変換前のアナログ信号(Yrhfilana)からサンプリング周波数fsampleの1/2を超える周波数成分を「除去」することができ、上記問題点1、及び問題点2が解消され得る。加えて、減衰特性の大きいソフトLPFにより、ヨーレイトセンサ64の出力信号における車両の運動制御に使用されるべき信号成分(即ち、制御信号域内(周波数が値f1以下)の信号成分)と、振動ノイズ成分(周波数が値f1より大きい信号成分)とを明確に分けることができる。従って、HU40の振動に起因する振動ノイズが効果的に除去された後のヨーレイトセンサ出力に基づいてOS−US抑制制御が適切に実行され得る。
更には、統合ユニットIの車体に対する共振周波数fcが上記値f2より大きい値(即ち、上記ソフトLPFにより「除去」され得る信号成分の周波数帯域内)となるように設計されたブラケットBRとマウントMT(からなる弾性構造体)を介して、統合ユニットIは車体に固定されている。
これにより、上記共振周波数fc近傍の周波数で車体側が振動することにより同車体側の振動が統合ユニットI側(従って、ヨーレイトセンサ64)に共振により増幅されて伝達されても、OS−US抑制制御に使用される信号である実ヨーレイトソフトLPF通過デジタル値Yrsfildigiを表すデジタル信号において係る共振に起因して増幅される振動ノイズ成分が重畳することがない。よって、振動ノイズがより一層効果的に除去された後のヨーレイトセンサ出力に基づいてOS−US抑制制御が実行され得る。
本発明は上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、上記実施形態においては、ハードLPFは、サンプリング周波数fsampleの1/2以上の周波数帯域のノイズ成分を「除去」する特性(即ち、ハードLPFで「除去」される信号成分の周波数帯域の下限値がサンプリング周波数fsampleの1/2となる特性)を有しているが、ハードLPFは、サンプリング周波数fsampleの1/2より小さい或る値以上の周波数帯域のノイズ成分を「除去」する特性(即ち、ハードLPFで「除去」される信号成分の周波数帯域の下限値がサンプリング周波数fsampleの1/2より小さい或る値となる特性)を有していても良い。
また、上記実施形態においては、ハードLPFのカットオフ周波数は、値f2(即ち、ソフトLPFで「除去」される信号成分の周波数帯域の下限値)と等しい値となっているが、値f2と異なる値(であって、値f1より大きい値)であってもよい。
また、上記実施形態においては、HU40(液圧ユニット)に内蔵された車両挙動センサの例としてヨーレイトセンサ64が使用されているが、HU40(液圧ユニット)に内蔵された車両挙動センサとして横加速度センサが使用されてもよい。
また、上記実施形態においては、HU40(液圧ユニット)とECU50(電気制御装置)とが一体化された統合ユニットIに車両挙動センサ(ヨーレイトセンサ64)が内蔵されているが、車両挙動センサが内蔵された液圧ユニットと、電気制御装置とが別体であってもよい。
また、上記実施形態においては、上記ハードLPF、及び上記ソフトLPFを通過した後のヨーレイトセンサ出力に基づいてOS−US抑制制御が実行されるようになっているが、これらに加えて、或いは、これらに代えて、その他の制御(例えば、横転防止制御)が実行されてもよい。
本発明の実施形態に係る車両挙動センサ信号のフィルタ処理装置(車両の運動制御装置)を搭載した車両の概略構成図である。 図1に示した統合ユニットがブラケットとマウントからなる弾性構造体を介して車体に固定されている様子を示した模式図である。 ヨーレイトセンサの出力信号に対するローパスフィルタ処理の流れを示した図である。 ハードLPFとソフトLPFについてのそれぞれの周波数−ゲイン特性を示した図である。 図1に示したCPUが実行する車輪速度等を算出するためのルーチンを示したフローチャートである。 図1に示したCPUが実行するOS−US抑制制御用の目標液圧を設定するためのルーチンを示したフローチャートである。 図1に示したCPUが実行するOS−US抑制制御を行うためのルーチンを示したフローチャートである。 図1に示したCPUが参照するヨーレイト偏差と制御量との関係を規定するテーブルを示したグラフである。
符号の説明
10…車両の運動制御装置、30…ブレーキ液圧発生部、40…ハイドロリックユニット、50…電気制御装置、51…CPU、52…ROM(ソフトLPF)、55…インターフェース(ハードLPF)、61**…車輪速度センサ、63…ステアリング角度センサ、64…ヨーレイトセンサ

Claims (3)

  1. 車両の車輪に付与される制動力を制御するための液圧機器を搭載した液圧ユニットと、
    前記液圧ユニットに一体的に配設されていて、前記車両の挙動を表すアナログ信号を出力する車両挙動センサと、
    を備えた車両の運動制御装置に適用される車両挙動センサ信号のフィルタ処理装置であって、
    前記車両挙動センサが出力するアナログ信号をローパスフィルタ処理する、ハードウエアにより構成されるハードローパスフィルタと、
    前記ハードローパスフィルタ通過後のアナログ信号を所定のサンプリング周波数でAD変換した後のデジタル信号をローパスフィルタ処理する、ソフトウエアにより構成されるソフトローパスフィルタと、
    を備え、
    前記ハードローパスフィルタは、前記車両挙動センサが出力するアナログ信号における前記車両の運動制御に使用されるべき周波数帯域の上限値よりも高い値をカットオフ周波数とするとともに、少なくとも前記サンプリング周波数の1/2以上の周波数帯域のノイズ成分を除去する特性を有し、
    前記ソフトローパスフィルタは、前記車両の運動制御に使用されるべき周波数帯域の上限値近傍の値をカットオフ周波数とする特性を有することを特徴とする車両挙動センサ信号のフィルタ処理装置。
  2. 車両の車輪に付与される制動力を制御するための液圧機器を搭載した液圧ユニットと、
    前記液圧ユニットに一体的に配設されていて、前記車両の挙動を表すアナログ信号を出力する車両挙動センサと、
    前記車両挙動センサが出力するアナログ信号をローパスフィルタ処理する、ハードウエアにより構成されるハードローパスフィルタと、
    前記ハードローパスフィルタ通過後のアナログ信号を所定のサンプリング周波数でAD変換した後のデジタル信号をローパスフィルタ処理する、ソフトウエアにより構成されるソフトローパスフィルタと、
    前記ソフトローパスフィルタ通過後のデジタル信号に基づいて前記車両の運動制御を行うために前記液圧機器を制御する電気制御装置と、
    を備えた車両の運動制御装置であって、
    前記ハードローパスフィルタは、前記車両挙動センサが出力するアナログ信号における前記車両の運動制御に使用されるべき周波数帯域の上限値よりも高い値をカットオフ周波数とするとともに、少なくとも前記サンプリング周波数の1/2以上の周波数帯域のノイズ成分を除去する特性を有し、
    前記ソフトローパスフィルタは、前記車両の運動制御に使用されるべき周波数帯域の上限値近傍の値をカットオフ周波数とする特性を有することを特徴とする車両の運動制御装置。
  3. 請求項2に記載の車両の運動制御装置において、
    前記液圧ユニットは、ブラケット、及び/又はマウントを介して前記車両の車体に取り付けられる構造を有していて、
    前記ブラケット、及び/又はマウントは、前記車体に対する前記液圧ユニットの共振周波数が前記ソフトローパスフィルタにより除去される信号成分の周波数帯域内の値となるように設計されていることを特徴とする車両の運動制御装置。
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