JP2006208610A - 透光性基板及び透過型光学部材 - Google Patents

透光性基板及び透過型光学部材 Download PDF

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Abstract

【課題】発生した迷光の悪影響を軽減できる透光性基板及び透過型光学部材を提供する。
【解決手段】フレネルレンズシート110は、ガラス基板10と、ガラス基板10の出光面側に配置されたフレネルレンズフィルム11と、ガラス基板10の入光面側に配置された機能性フィルム12と、光吸収性を有する着色層50等とを備えている。ガラス基板10は、その端部の一部が鏡面化されている。着色層50は、波長域が400〜700nmである可視光を95%以上吸収する光吸収層であって、ガラス基板10の端部を覆うように設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、光源から投射された光を透過させて観察側に出射する透過型光学部材及びそれに用いられる透光性基板に関するものである。
従来、この種の透過型光学部材は、映像光をスクリーンの背後から投射して表示する背面投射型ディスプレイ装置に用いられ、映像光を拡大投影して観察側に表示する透過型スクリーンとして使用されている。
この透過型スクリーンは、一般的には、光源(例えば、液晶プロジェクター)から投射された映像光を観察側へ略平行光となるように屈折させるフレネルレンズシートと、この映像光を拡散させるレンチキュラーレンズシート等とを組み合わせて使用されている。
このフレネルレンズシート及びレンチキュラーレンズシートは、押出し成形により一体のシートとして形成されたり、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等のプラスチック製の基板に、レンズ等の光学要素を積層することにより形成されている。
しかし、プラスチック製の基板は、温度や湿度等、環境の変化によりその厚さや大きさ等が変化することがある。そのため、シートが変形し反り、フレネルレンズシートとレンチキュラーレンズシートとの間に浮きが生じることがあった。そのような状態の透過型スクリーンに映像光を投射すると、焦点ぼけ、色再現の低下、二重像、画像の歪み等、画質が著しく低下するという問題があった。
特に、薄型のリアプロジェクションテレビでは、透過型スクリーンヘの映像光の入射角度が大きいため、透過型スクリーンに生じたわずかな反りや浮きは、画質に与える影響が非常に大きいという問題があった。
また、透過型スクリーンは、大型化すると環境の変化によって生じた反りや浮きによる画像の劣化が小型のものに比べて目立ちやすくなるという問題や、自重により撓みやすくなるという問題があった。
そこで、温度や湿度の変化に強く、環境の変化により反りが生じることがないガラス製の基板(以下、ガラス基板という)を用いた透過型スクリーンが開発されてきた(例えば、特許文献1)。
特許文献1は、フレネルレンズシート(特許文献1には「フレネルレンズ板」と記載)と、拡散材を混合して拡散効果を持たせたガラス基板に、レンチキュラーレンズ層(特許文献1には「レンチキュラーレンズシート」と記載)が積層されたレンチキュラーレンズシート(特許文献1には「レンチキュラーレンズ板」と記載)とを組み合わせた透過型スクリーンを開示している。
特許文献1の透過型スクリーンによれば、フレネルレンズ板とレンチキュラーレンズ板とを密着して組み合わせて、その密着状態を保持できるので、画質の低下を防止することができる。
しかし、特許文献1の透過型スクリーンでは、ガラス基板に拡散材を混合することは容易ではなく、生産コストがかかるという問題や、ガラス基板の耐衝撃性が低下して割れやすくなるという問題があった。
ところで、透過型スクリーンに用いられるガラス基板は、一般的には、青板ガラスやアルカリガラス、無アルカリガラスが使用されており、また、特殊な機能を付加したものとして、耐熱ガラスや強化ガラス、半強化ガラス等がある。
さらに、近年、ディスプレイ製品は、薄型化かつ大型化の傾向にあり、その部品として使用されるガラス基板自体も薄型化、大型化が進んでいる。
このため、ガラス基板には、強化、安全対策を施す必要があり、例えば、その端面に、C面取りやR面取り加工が施されている。
しかし、ガラス基板の端面は、C面取りやR面取り加工により、鏡面化されてしまう。そのため、透過型スクリーンには、他の部分で発生した迷光が鏡面化されたガラス基板の端面に到達し、この端面で反射すると、画質が低下する等の悪影響を生じるという問題があった。
特開2002−357868号公報
本発明の課題は、発生した迷光の悪影響を軽減できる透光性基板及び透過型光学部材を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施例に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、光源から投射された光(L)を透過させて観察側に出射する透過型光学部材(110)に用いられる透光性基板(10)であって、その端部を覆う光吸収層(50)を備えた透光性基板である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の透光性基板において、前記光吸収層(50)は、黒色であること、を特徴とする透光性基板である。
請求項3の発明は、請求項1に記載の透光性基板において、前記光吸収層(50)は、波長域が400〜700nmである可視光を95%以上吸収すること、を特徴とする透光性基板である。
請求項4の発明は、透光性基板(10)と、前記透光性基板(10)の片面又は両面に設けられた光学層(11)と、前記透光性基板(10)の少なくとも端部を覆う光吸収層(50)と、を備えた透過型光学部材である。
請求項5の発明は、請求項4に記載の透過型光学部材において、前記光吸収層(50)は、前記透光性基板(10)とのD線の屈折率差が0.1以下であること、を特徴とする透過型光学部材である。
請求項6の発明は、請求項4又は請求項5に記載の透過型光学部材において、前記光学層(11)は、発散光を略平行光とする偏向光学層であること、を特徴とする透過型光学部材である。
請求項7の発明は、請求項4又は請求項5に記載の透過型光学部材において、前記光学層(121)は、光を拡散する拡散光学層であること、を特徴とする透過型光学部材である。
請求項8の発明は、請求項4又は請求項5に記載の透過型光学部材において、前記透光性基板(10)に、少なくとも前記光学層として発散光を略平行光とする偏向光学層(14)、及び、少なくとも前記光学層として光を拡散する拡散光学層(18)が設けられていること、を特徴とする透過型光学部材である。
(1)本発明の透光性基板は、その端部に、光吸収層を備えているので、光源から投射された光の一部が迷光となり、透光性基板の内部で反射を繰り返しても、端部を覆う光吸収層に吸収され、発生した迷光の悪影響を軽減できる。
(2)光吸収層は、黒色であるので、可視光を全て吸収することができる。
(3)光吸収層は、波長域が400〜700nmである可視光を95%以上吸収するので、発生した迷光の悪影響を十分に軽減できる。
(4)本発明の透過型光学部材は、透光性基板の少なくとも端部が光吸収層により覆われているので、光源から投射された光の一部が迷光となり、透光性基板の内部で反射を繰り返しても、光吸収層に吸収され、発生した迷光の悪影響を軽減できる。
(5)光吸収層は、透光性基板とのD線の屈折率差が0.1以下であるので、光吸収層と透光性基板との界面での迷光の界面反射強度が小さくなり、発生した迷光を十分に吸収できる。
(6)透光性基板の片面又は両面に、発散光を略平行光とする偏向光学層が設けられたとしても、この偏向光学層で発生した迷光の悪影響を軽減できる。
(7)透光性基板の片面又は両面に、光を拡散する拡散光学層が設けられたとしても、この拡散光学層で発生した迷光の悪影響を軽減できる。
(8)透光性基板に、発散光を略平行光とする偏向光学層、及び、光を拡散する拡散光学層が設けられたとしても、この偏向光学層や拡散光学層で発生した迷光の悪影響を軽減できる。
本発明は、発生した迷光の悪影響を軽減するという目的を、光吸収層により端部を覆うことによって実現する。
以下、図面等を参照して、本発明の実施例について、さらに詳しく説明する。
図1は、本発明による透過型スクリーンの実施例1を示す図である。
図2は、実施例1による透過型スクリーンを用いた背面投射型ディスプレイ装置を示す図である。
背面投射型ディスプレイ装置1は、図2に示すように、透過型スクリーン100と、光源(例えば、液晶プロジェクター)20と、鏡30等とを備えており、光源20から投射された映像光Lは、鏡30で反射された後に、背面から透過型スクリーン100に投射される。
透過型スクリーン100は、背面から投射された映像光Lを透過させて観察側に出射するスクリーンであって、図1に示すように、フレネルレンズシート110と、このフレネルレンズシート110のさらに観察側に配置されたレンチキュラーレンズシート120と、を組み合わせて構成されている。
フレネルレンズシート110は、透過型光学部材であって、ガラス基板10と、フレネルレンズフィルム11と、機能性フィルム12と、着色層50等とを備えている。
ガラス基板10は、透光性基板であって、出光面側に、フレネルレンズフィルム11が配置され、入光面側に、機能性フィルム12が配置されている(詳細は、後述)。
フレネルレンズフィルム11は、ガラス基板10の出光面側に配置されており、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の透明樹脂材に所定の角度を持つ溝を所定のピッチで形成し、映像光Lを観察側へ略平行光となるように屈折させる機能を有する。すなわち、フレネルレンズフィルム11は、発散光を略平行光とする偏向光学層である。なお、この偏向光学層は、フレネルレンズフィルム11に限られず、いわゆるプリズムシート等であってもよい(詳細は、後述)。
機能性フィルム12は、ガラス基板10の入光面側に配置されており、例えば、反射防止や帯電防止等の機能を有する。
図3は、フレネルレンズシート110の端部の断面図である。なお、この図は、フレネルレンズシート110の出光面側を上側として示している。
ガラス基板10は、強度を高めるために、その端部の一部に、R面取り加工が施されている。その結果、ガラス基板10の端部の一部は、鏡面化されている。ここで、ガラス基板10の端部とは、厚み部分と、R面取り加工が施された部分とを含む領域をいう。
着色層50は、ガラス基板10の端部を含む外縁部だけでなく、フレネルレンズフィルム11及び機能性フィルム12の外縁部を覆うように設けられている。すなわち、着色層50は、フレネルレンズシート110の外縁部を覆っていることになる。
着色層50は、光吸収性を有する光吸収層であって、例えば、黒色に着色されており、可視光を略100%吸収することができる。また、着色層50は、顔料系インキ、染料系インキ等を用いることができるが、波長域が400〜700nmである可視光を95%以上吸収することができるのであれば、適宜の着色材料を用いてもよい。
ここで、透過型スクリーン100には、光源20から投射された映像光Lの一部の光LAが迷光となり、ガラス基板10の内部で反射を繰り返し、さらに、鏡面化されたガラス基板10の端部に到達し、この端部で反射すると、画質が低下する等の悪影響が生じる可能性があった。
しかし、フレネルレンズシート110は、その外縁部が着色層50により覆われているので、たとえ、光LAが迷光となり、ガラス基板10の内部で反射を繰り返しても、この迷光は、ガラス基板10の外縁部において、着色層50により吸収される。
したがって、フレネルレンズシート110は、発生した迷光の悪影響を軽減できる。また、フレネルレンズシート110は、ガラス基板10とフレネルレンズフィルム11及び機能性フィルム12との界面で発生した迷光に限られず、フレネルレンズフィルム11の外側の界面や機能性フィルム12の外側の界面で発生した迷光の悪影響も軽減できる。
再び、図1に戻って説明する。
レンチキュラーレンズシート120は、透過型光学部材であって、レンチキュラーレンズフィルム121と、ガラス基板122と、着色層60等とを備えている。レンチキュラーレンズフィルム121は、ガラス基板122の入光面側に配置されており、単位レンズが縦方向に多数略平行に形成され、映像光Lを水平方向に拡散させる機能を有する。すなわち、レンチキュラーレンズフィルム121は、光を拡散する拡散光学層である。なお、この拡散光学層は、レンチキュラーレンズフィルム121に限られず、光を拡散させる拡散材が混合された拡散フィルム、全反射を利用した拡散部材である全反射型フィルム等であってもよい(詳細は、後述)。
ガラス基板122は、透光性基板であって、レンチキュラーレンズフィルム121の出光面側に配置されており、上述したガラス基板10と略同様の機能を有する。なお、ガラス基板122の出光面側と入光面側との両方又はいずれか一方に、機能性フィルムを配置するようにしてもよい。この機能性フィルムとしては、例えば、ハードコート層、防眩層、反射防止層、紫外線吸収層、帯電防止層などが挙げられる。
レンチキュラーレンズシート120は、その外縁部が、上述した着色層50と同様な機能を有する着色層60で覆われている。
このため、レンチキュラーレンズシート120は、フレネルレンズシート110と同様に、たとえ、映像光Lの一部の光が迷光となり、ガラス基板122の内部で反射を繰り返しても、この迷光は、ガラス基板122の外縁部において、着色層60により吸収される。
したがって、レンチキュラーレンズシート120は、発生した迷光の悪影響を軽減できる。また、レンチキュラーレンズシート120は、ガラス基板122とレンチキュラーレンズフィルム121との界面で発生した迷光に限られず、レンチキュラーレンズフィルム121の外側の界面で発生した迷光の悪影響も軽減できる。
つぎに、フレネルレンズシート110の製造工程について説明する。なお、以下の製造工程は、レンチキュラーレンズシート120と略同様であるので、レンチキュラーレンズシート120の製造工程については説明を省略する。
まず、フレネルレンズフィルム11を、予めポリエチレンテレフタレートやポリカーボネート等のフィルムを基材として成型しておく。
つぎに、このフレネルレンズフィルム11を不図示の粘着層を介して、ガラス基板10の出光面側に貼り合わせる。粘着層は、例えば、感圧接着剤が用いられる。なお、粘着層は、その屈折率がガラス基板10の屈折率と略同一であることが好ましい。
つぎに、ガラス基板10の入光面側に、上述した工程と同様にして、機能性フィルム12を貼り合わせる。そして、ガラス基板10の外縁部に、着色(例えば、黒色)を行う。これにより、ガラス基板10の外縁部には、着色層50が形成され、その結果、フレネルレンズシート110が製造される。
なお、粘着層は、顔料系インキや染料系インキを混入して、着色してもよい。このようにすれば、フレネルレンズシート110は、着色層50だけでなく粘着層によっても、映像光Lの一部の光LAを吸収することができる。
したがって、透過型スクリーン100に含まれるフレネルレンズシート110及びレンチキュラーレンズシート120によれば、発生した迷光の悪影響を軽減できる。
また、フレネルレンズシート110及びレンチキュラーレンズシート120は、その外縁部が、着色層50,60で覆われているので、取り扱い時に粘着剤の余剰分がはみ出してしまうことを防止できる。
さらに、フレネルレンズシート110及びレンチキュラーレンズシート120は、その基板として、ガラス基板10,122を用いることができるので、平面性が高くなり、撓みが減少する。このため、透過型スクリーン100には、画像の歪みが発生しない。
図4は、本発明によるフレネルレンズシートの実施例2を示す図である。なお、以下に示す各実施例では、上述したフレネルレンズシート110の各部材と同様な機能を有する部材については、同一符号又は末尾に統一した符号を付して、機能等の説明を適宜省略する。
フレネルレンズシート110Aは、図4(b)に示すように、ガラス基板10と、フレネルレンズフィルム11と、機能性フィルム12と、光吸収性を有する着色層50A等とを備えている。フレネルレンズシート110Aは、例えば、フレネルレンズシート110と比べると、着色層50Aがガラス基板10の外縁部だけを覆っている点が異なる。
ここで、ガラス基板10の外縁部を着色層50Aで覆わない場合には、図4(a)に示すように、映像光の一部の光L1が迷光となり、ガラス基板10の内部で反射を繰り返し、さらに、鏡面化されたガラス基板10の端部に到達し、この端部で反射すると、画質が低下する等の悪影響が生じる可能性があった。
しかし、本実施例によるフレネルレンズシート110Aでは、図4(b)に示すように、ガラス基板10の端部を含む外縁部を、光吸収性を有する着色層50Aで覆うようにしたので、映像光の一部の光L1Aが迷光となり、ガラス基板10の内部で反射を繰り返しても、この迷光は、ガラス基板10の外縁部において、着色層50Aにより吸収される。
したがって、フレネルレンズシート110Aは、発生した迷光の悪影響を軽減できる。また、フレネルレンズシート110Aは、ガラス基板10とフレネルレンズフィルム11及び機能性フィルム12との界面で発生した迷光に限られず、フレネルレンズフィルム11の外側の界面や機能性フィルム12の外側の界面で発生した迷光の悪影響も軽減できる。
また、フレネルレンズシート110Aでは、ガラス基板10の外縁部だけを着色層50Aで覆うようにしたので、フレネルレンズシート110に比べて、その製造工程を簡素化できる。
図5は、本発明によるガラス基板の実施例3を示す図である。
ガラス基板10Aは、上述した背面投射型ディスプレイ装置1に用いられる透過型スクリーン100に限られず、適宜のディスプレイ製品の構成部品(例えば、液晶テレビのカラーフィルタ、プラズマディスプレイパネルの背面板等)に用いられる。
ガラス基板10Aは、例えば、ガラス基板10と比べると、強度を高めるために、その端部の一部に、C面取り加工が施されている点が異なる。ここで、ガラス基板10Aの端部とは、厚み部分と、C面取り加工が施された部分とを含む領域をいう。
ここで、映像光の一部の光L2が迷光となり、図5(a)に示すように、ガラス基板10Aの内部で反射を繰り返し、さらに、鏡面化されたガラス基板10Aの端部に到達し、この端部で反射すると、画質が低下する等の悪影響が生じる可能性があった。
しかし、本実施例によるガラス基板10Aでは、図5(b)に示すように、その端部を含む外縁部を、光吸収性を有する着色層50Bで覆うようにしたので、映像光の一部の光L2Aが迷光となり、ガラス基板10Aの内部で反射を繰り返しても、この迷光は、ガラス基板10Aの外縁部において、着色層50Bにより吸収される。
したがって、ガラス基板10Aによれば、発生した迷光の悪影響を軽減できる。
(変形例)
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
(1)フレネルレンズシート110,110A、レンチキュラーレンズシート120及びガラス基板10Aは、ガラス基板10,122,10Aの少なくとも端部を、着色層50,50A,60,50Bでそれぞれ覆うことにより、発生した迷光の悪影響を軽減するようにしたが、これに限られず、着色テープ(例えば、黒テープ)を貼り付けるようにしてもよく、また、着色された樹脂(例えば、黒色の樹脂)を塗布してもよい。なお、着色テープとしては、ビニールテープ、布テープ、クラフトテープ、アルミテープ等、適宜のテープを使用してもよい。
(2)着色層50,50A,50B,60は、ガラス基板10,10A,122とのD線の屈折率差を0.1以下にするようにしてもよい。なお、D線とは、ナトリウムの輝線であり、その波長は589.3nmである。このようにすれば、着色層50,50A,50B,60とガラス基板10,10A,122との界面での迷光の界面反射強度が小さくなるので、着色層50,50A,50B,60は、発生した迷光を十分に吸収できる。そして、発生した迷光の悪影響を軽減することにより、コントラストの低下を防止することができる。また、ガラス基板10,10A,122として、D線の屈折率が約1.52である青板ガラスを用いると共に、着色層50,50A,50B,60として、D線の屈折率が約1.5であるアクリル系の樹脂を用いることにより、着色層50,50A,50B,60とガラス基板10,10A,122とのD線の屈折率差を0.1以下にすることができる。
(3)透過型スクリーン100は、フレネルレンズシート110とレンチキュラーレンズシート120とを組み合わせて構成されているとしたが、これに限られず、ガラス基板10の出光面側又は入光面側に各種の偏向光学層を配置したり、ガラス基板122の出光面側又は入光面側に各種の拡散光学層を配置してもよい。以下、具体的に説明する。
図6は、偏向光学層であるフレネルレンズフィルムを示す模式図である。
フレネルレンズフィルム13は、ガラス基板10の出光面側に配置されており、図示のように、出射側にフレネルレンズ形状が形成され、入射側から入射した光を所定の方向に屈折させて出射する。
図7は、偏向光学層であるプリズムシートを示す模式図である。
プリズムシート14は、ガラス基板10の入光面側に配置されており、図示のように、入射側に断面が三角形状の単位プリズム形状が多数形成され、入射した光を単位プリズムの屈折面で屈折させた後に、全反射面で全反射させて出射側の表面から出射させる。
ここで、迷光が発生する原理について説明する。
プリズムシート14では、図示のように、必要な方向に出射する映像光Lの他に、単位プリズム形状の全反射面で全反射されない光が生じる場合がある。この光の一部は、迷光LAとなり、プリズムシート14とガラス基板10との界面14aで屈折し、ガラス基板10の内部で反射を繰り返し、上述したように、ガラス基板10の端部に到達する。
図8は、各種の拡散光学層を示す模式図である。
拡散フィルム15は、ガラス基板122の出光面側に配置されており、図8(a)に示すように、その内部に光を拡散させる拡散材(例えば、ガラスビーズ)15aが略均一に混合されたアクリル樹脂により形成される。なお、拡散フィルム15は、拡散材の代わりに、その表面に微細な凹凸形状を施すようにしてもよい。また、拡散フィルム15は、ガラス基板122の入光面側に配置してもよい。
レンチキュラーレンズフィルム16は、ガラス基板122の入光面側に配置されており、図8(b)に示すように、レンチキュラーレンズ部16aと、レンチキュラーレンズフィルム16のベースとなる基材部16bと、光吸収部を有する層16cとからなる。
レンチキュラーレンズ部16aは、基材部16bの入光面側に配置されており、断面が略楕円形状であり、入射側に突出した単位レンズが多数形成され、入射した光を水平方向に拡散させる。
光吸収部を有する層16cは、基材部16bの出光面側に配置されており、この基材部16bの出射側に形成された複数の光吸収部を有している。光吸収部は、レンチキュラーレンズ部16aからの光が通過しない領域に縞状に配置されており、外光を吸収して、コントラストの低下を防止する。
レンチキュラーレンズフィルム17は、ガラス基板122の出光面側に配置されており、図8(c)に示すように、レンチキュラーレンズ部17aと、レンチキュラーレンズフィルム17のベースとなる基材部17bとからなる。レンチキュラーレンズ部17aは、基材部17bの出光面側に配置されており、上述したレンチキュラーレンズ部16aと略同様の形状であり、入射した光を水平方向に拡散させる。
全反射型フィルム18は、ガラス基板122の入光面側に配置されており、図8(d)に示すように、補助用拡散フィルム18aと、光吸収部18bを有する単位光学形状18cと、全反射型フィルム18のベースとなる基材部18dとからなる。
単位光学形状18cは、その断面が略台形であり、下底部分から入射した光の少なくとも一部を、斜辺部分で所定の方向に全反射し、上底部分から出射して拡散させる。
光吸収部18bは、単位光学形状18cの間に配置され、その断面が三角形状であり、単位光学形状18cよりも屈折率の小さい材料により形成されており、単位光学形状18cの斜辺部分で全反射されない光や外光を吸収する。
この全反射型フィルム18は、単位光学形状18cの下底部分から入射した光の少なくとも一部を、斜辺部分で所定の方向に全反射し、上底部分から出射して拡散させ、さらに、単位光学形状18cの斜辺部分で全反射されない光や外光を光吸収部18bで吸収するので、入射した光を水平方向に拡散させると共に、コントラストの低下を防止できる。なお、全反射型フィルム18は、ガラス基板122の出光面側に配置してもよい。
(4)透過型光学部材100−1は、例えば、ガラス基板10の入光面側に偏向光学層であるプリズムシート14を配置すると共に、出光面側に拡散光学層である拡散フィルム15、レンチキュラーレンズフィルム17、全反射型フィルム18のいずれかを配置して、いわゆる一体型の透過型スクリーンとしてもよい。なお、図9(a)は、ガラス基板10の入光面側にプリズムシート14を配置し、出光面側に全反射型フィルム18を配置した一体型の透過型スクリーンを示している。このプリズムシート14は、多数の単位プリズム形状を形成するための基材14bを有する。
また、透過型光学部材100−2は、図9(b)に示すように、ガラス基板10の入光面側に光源側からプリズムシート14、全反射型フィルム18を配置し、一体型の透過型スクリーンとしてもよい。このプリズムシート14は、基材14bを有する。なお、この基材14bは、その内部に拡散材が混入されていてもよい。また、全反射型フィルム18の代わりに、拡散フィルム15を配置してもよい。さらに、これらの一体型の透過型スクリーンの最観察側に、拡散フィルムや機能性フィルムを配置してもよい。
本発明による透過型スクリーンの実施例1を示す図である。 実施例1による透過型スクリーンを用いた背面投射型ディスプレイ装置を示す図である。 フレネルレンズシート110の端部の断面図である。 本発明によるフレネルレンズシートの実施例2を示す図である。 本発明によるガラス基板の実施例3を示す図である。 偏向光学層であるフレネルレンズフィルムを示す模式図である。 偏向光学層であるプリズムシートを示す模式図である。 各種の拡散光学層を示す模式図である。 本発明による透過型光学部材の変形例を示す図である。
符号の説明
1 背面投射型ディスプレイ装置
10,10A ガラス基板
11,13 フレネルレンズフィルム
12 機能性フィルム
14 プリズムシート
15 拡散フィルム
16,17 レンチキュラーレンズフィルム
18 全反射型フィルム
20 光源
30 鏡
50,50A,50B 着色層
100 透過型スクリーン
100−1,100−2 透過型光学部材
110,110A フレネルレンズシート
120 レンチキュラーレンズシート
121 レンチキュラーレンズフィルム
L 映像光

Claims (8)

  1. 光源から投射された光を透過させて観察側に出射する透過型光学部材に用いられる透光性基板であって、
    その端部を覆う光吸収層を備えた透光性基板。
  2. 請求項1に記載の透光性基板において、
    前記光吸収層は、黒色であること、
    を特徴とする透光性基板。
  3. 請求項1に記載の透光性基板において、
    前記光吸収層は、波長域が400〜700nmである可視光を95%以上吸収すること、
    を特徴とする透光性基板。
  4. 透光性基板と、
    前記透光性基板の片面又は両面に設けられた光学層と、
    前記透光性基板の少なくとも端部を覆う光吸収層と、
    を備えた透過型光学部材。
  5. 請求項4に記載の透過型光学部材において、
    前記光吸収層は、前記透光性基板とのD線の屈折率差が0.1以下であること、
    を特徴とする透過型光学部材。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の透過型光学部材において、
    前記光学層は、発散光を略平行光とする偏向光学層であること、
    を特徴とする透過型光学部材。
  7. 請求項4又は請求項5に記載の透過型光学部材において、
    前記光学層は、光を拡散する拡散光学層であること、
    を特徴とする透過型光学部材。
  8. 請求項4又は請求項5に記載の透過型光学部材において、
    前記透光性基板に、少なくとも前記光学層として発散光を略平行光とする偏向光学層、及び、少なくとも前記光学層として光を拡散する拡散光学層が設けられていること、
    を特徴とする透過型光学部材。

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