JP2006208261A - 慣性センサ素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】慣性センサ素子として用いる音叉型屈曲水晶振動素子は、小型化すると等価直列抵抗R1が大きく、且つQ値が小さくなり、高い感度が得られない等の課題が残されていた。又、このような課題を解決するために従来より行われている振動腕部の中央部に一つの貫通穴を設けた構造の素子おいても、励振用振動腕全体の励振振動形態が不良となる恐れがある。
【解決手段】慣性センサ素子において、振動腕部のうち励振用振動腕部に、この励振用振動腕部の長さ方向に開口部長径を配する形態の貫通穴が、励振用振動腕部の長さ方向に沿って複数個配列し形成されている慣性センサ素子。
【選択図】 図1

Description

本発明は、航空機、船舶、自動車などの姿勢制御や位置検出、カメラの手振れ補正などに用いる慣性センサに関するものである。
慣性センサには様々な種類があるが、組み込むために薄く小型にし、かつ軽量にするという要求を満たすものとして、振動型の角速度センサがある。従来よりある振動型の慣性センサは、四角柱を振動させて回転に伴って働くコリオリの力を検出するものである。このような従来の慣性センサに使用されている慣性センサ素子としては、図7に示すように、H型振動素子を用いたものがある(後記特許文献1を参照)。
図7は、従来の慣性センサに用いる圧電振動センサ素子として、H型センサ素子400の構成例を示す斜視図であり、図8において、(a)は、図7に記載の慣性センサ素子400を同図記載の仮想切断線K−K′で切断した場合の断面図を用いて振動腕部に形成した各電極の電気的接続状態を図示した構成図であり、(b)は、図7に記載の慣性センサ素子400を同図記載の切断線L−L′で切断した場合の断面図を用いて振動腕部の各電極の電気的接続状態を図示した構成図である。図7に示す慣性センサ素子400は、水晶からなり、基部401より一方に延在して配設された2つの振動腕部402,403と、基部401より他方に延在して配設された2つの振動腕部404,405とを形成されている。各振動腕部は、角柱状に形成されている。慣性センサ素子400は、固定部406で固定(支持)される。
慣性センサ素子400は、水晶結晶体の電気軸、機械軸、光軸に対して所定角度(0〜15°)回転したアングルでカットし研磨加工した水晶板から形成すればよい。図中Xは電気軸より所定角度回転した軸であり、Yは機械軸より所定角度回転した軸であり、Zは光軸より所定角度回転した軸である。
図8(a)に図示したように、振動腕部402には貫通穴407が形成されており、貫通穴407の内部の長さ方向側面には電極411,412が配置され、これらは同じ電気的極性となるように配置されている。また、振動腕部402の外側面には同じ電気的極性の電極413,414が配置されている。ここで、電極411,412と振動腕402の構造体を挟んで対向している電極413,414は、各々異なる電気的極性となるように構成されている。同様に振動腕403には貫通穴408が供えられており、貫通穴408内部の長さ方向側面には電極415,416が配置され、これらは同じ電気的極性となるように配置されている。また、振動腕403の外側面には同じ電気的極性となる電極417,418が配置されている。ここで、電極415,416と振動腕部403の構造体を挟んで対向している電極417,418は互いに異なる電気的極性となるように構成されている。電極411,412,417,418とは同じ電気的極性となるように配置されている。また、電極413,414,415,416とは同じ電気的極性となるように配置されている。これらの電極411,412,413,414,415,416,417,418は振動子励振電極として配置され、電極端子E41,E42を構成する。
図8(b)に図示したように、振動腕部404には貫通穴409が備えられており、貫通穴409内部の長さ方向の二つの側面のうち一方の側面に電極419,420が同一側面内に備えられており、互いに異なる電気的極性となるように構成されている。他方の側面には電極421,422が互いに異なる電気的極性となるように構成されている。電極419,421は貫通穴内の空間を介して対向しており、互いに異なる電気的極性であり、電極420,422も貫通穴内の空間を介して対向しており、互いに異なる電気的極性となるように構成されている。振動腕部404の外側面には電極423,424,425,426が振動腕部404の構造体を挟んで対向している貫通穴内の各電極と異なる電気的極性となるように構成されている。
同様に振動腕部405には貫通穴410が備えられており、電極427,428,429,430,が貫通穴内部の長さ方向側面に形成されており、振動腕部405の外側面には電極431,432,433及び434が形成されており、同一面内で互いに隣り合う電極間及び振動腕部405の構造体を挟んで対向している電極間では異なる電気的極性となるように構成されている。また、電極419,422,424,425,428,429,431及び434は同じ電気的極性であり、電極420,421,423,426,427,430,432及び433は同じ電気的極性になるように構成されている。これらの電極419,420,421,422,423,424,425,426,427,428,429,430,431,432,433及び434は、角速度検出電極として配置され、電極端子E43,E44を構成する。
励振電極端子E41−E42間に交流電圧を印加すると、図8(a)に実線と点線の矢印で示したX軸方向に電界Ex41が交互に働き、振動腕部402及び403はX−Y平面内で屈曲振動をする。慣性センサ素子400を励振させているとき、Y軸廻りに角速度Ωを加えると、X−Y平面内に垂直となる方向(Z軸方向)に角速度Ωに応じたコリオリの力が発生しZ軸方向成分を含んだ屈曲振動を引き起こす。振動腕部404,405には図8(b)に実線と点線の矢印で示した電界Ex42が生じる。このときに基部401に発生するZ軸方向に応じた電荷のみを、電極411,412,413,414に誘電すれば、角速度検出端子E43,E44より角速度の大きさと向きを検出することが可能となる。
前述のような角速度センサ素子を含む慣性センサ素子については、以下のような文献が開示されている。
特開2004−301734号公報
尚、出願人は、前記した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には本発明に関連する先行技術文献を本件出願時までに発見するに到らなかった。
慣性センサ素子として用いる音叉型屈曲水晶振動素子は、小型化すると等価直列抵抗R1が大きく、且つ、Q値が小さくなり高い感度が得られない等の課題が残されていた。このようなことから、超小型で等価直列抵抗R1が小さく、Q値が高く、及び大きい角速度検出感度を有する慣性センサ素子が所望されていた。振動腕部の中央部に一つの貫通穴を設けた従来の構造の素子おいて、一つの貫通穴を長くして形成すると励振用振動腕を、屈曲振動させる際に振動の節ができてしまい、電荷を打ち消し合ってしまうため、励振用振動腕部の長さ方向に電極を大きく設けることができず、且つ励振用振動腕全体の励振振動形態が不良となる恐れがある。
上記課題を解決するために、本発明の慣性センサ素子では、基部と、この基部から平行に延びる複数の振動腕部とを備え、この振動腕部に振動腕部の長さ方向に開口部長径を配する形態の貫通穴が形成された慣性センサ素子において、
この振動腕のうち励振用振動腕に、この励振用振動腕の長さ方向に開口部長径を配する形態の貫通穴が、該励振用振動腕の長さ方向に沿って複数個配列形成されていることを特徴とする。
又、前記記載の複数個の貫通穴において、各励振用振動腕おいて最も基部に近い貫通穴の開口部長径が、同じ励振用振動腕内の他の貫通穴の開口部長径に比べ長いことをも特徴とする。
更に、上記記載の励振用振動腕に複数個の貫通穴において、この貫通穴内部の長さ方向側面に、同じ電気的極性の電極がそれぞれ形成されてあることをも特徴とする。
本発明の慣性センサ素子では、屈曲振動モードで振動する慣性センサ素子で、励振用振動腕部の幅方向中央に励振用振動腕部の長さ方向に並ぶ複数個の貫通穴を設け、当該貫通穴内部の長さ方向側面に同じ電気的極性となる電極を配置し、振動腕外側面には貫通穴内部側面の電極とは異なる電気的極性の電極を形成したことで、小型で等価直列抵抗R1が小さく、Q値が高く、更に大きい角速度検出感度を得られる作用を成す。
又、各励振用振動腕おいて最も基部に近い貫通穴の開口部長径が、同じ励振用振動腕内の他の貫通穴の開口部長径に比べ長くなるように形成したことにより、励振用振動腕部を屈曲振動させた際に振動の節が生じることなく励振用振動腕全体の励振振動形態が良好になる。このような作用により、本発明では非常に慣性感度が優れた慣性センサ素子を提供できる効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。尚、各図においては、説明を明りょうにするため構造体の一部を図示していない。又、構造体の寸法も一部誇張して図示している。
図1は、本発明の実施の一形態におけるH型慣性センサ素子100の構成例を示す斜視図であり、図2において、(a)は、図1に記載の慣性センサ素子100を同図記載の仮想切断線A−A′で切断した場合の断面図を用いて振動腕部に形成した各電極の電気的接続状態を図示した構成図であり、(b)は、図1に記載の慣性センサ素子100を同図記載の切断線B−B′で切断した場合の断面図を用いて振動腕部の各電極の電気的接続状態を図示した構成図であり、(c)は、図1に記載の慣性センサ素子100を同図記載の切断線C−C′で切断した場合の断面図を用いて振動腕部の各電極の電気的接続状態を図示した構成図である。
図1に示す慣性センサ素子は、水晶からなり、基部101より一方に延在して配設された2つの振動腕部102及び103と、基部101より他方に延在して配設された2つの振動腕部104及び105とを備える慣性センサ素子100から構成されている。各振動腕部は、角柱状に形成されている。慣性センサ素子100は、固定部106で、慣性センサ素子を搭載するパッケージ等の密閉空間内に固定(支持)される。
慣性センサ素子100は、水晶結晶体の電気軸、機械軸、光軸に対して所定角度(0〜15°)で回転したアングルでカットしたのち外形を研磨加工し、光軸から所定角度回転した方向を法線とする厚さ0.110mmの水晶板から切り出すことで形成する。図1中の慣性センサ素子100のX軸は、電気軸より所定角度回転した軸であり、Y軸は、機械軸より所定角度回転した軸であり、Z軸は、光軸より所定角度回転した軸である。慣性センサ素子100は、例えば、厚さ0.110mm程度に形成され、振動腕部102及び103は幅0.080mm、長さ1.50mm程度に形成され、振動腕部104及び105は幅0.160mm、長さ1.40mm程度に形成されている。振動腕部102の延在方向の中心軸と振動腕部104の延在方向の中心軸は一致し、振動腕部103の延在方向の中心軸と振動腕部105の中心軸も一致して形成されている。
図1では、振動腕部102及び103の幅方向中央に、振動腕部根元から長さ方向に穴開口部の長径が各々配された貫通穴107,108,109,110,111,112が、振動腕部104,105の幅方向中央には、振動腕部根元から長さ方向に穴開口部の長径を配した貫通穴113,114,が備えられている。センサ素子外形を形成する際に、各貫通穴もウェットエッチング等の方法で形成する。貫通穴107,110は開口部長径が0.350mm、短径が0.040mm程度で、貫通穴108,109,111,112は開口部長径が0.150mm、短径が0.040mm程度に形成されている。
図2(a)及び(b)は、図1に記載の仮想切断線A−A′及びB−B′で切断した場合の断面図を用いて振動腕部に形成した各電極の電気的接続状態を図示した構成図を各々示す。振動腕部102には貫通穴107,108及び109が形成されており、貫通穴107,108及び109内部の長さ方向の二側面のうち、それぞれ貫通穴の一方の側面には電極115が、他方の側面には電極116が、同じ電気的極性で形成されている。また、振動腕部102の外側面には同じ電気的極性となる電極117及び118が、各々の貫通穴107,108及び109内に形成した電極115又は116に振動腕部103の構造体を挟んで対向する形態で形成されている。ここで、それぞれの電極115及び116と対向しているそれぞれの電極117,118は互いに異なる電気的極性となるように構成されている。
同様に振動腕部103には貫通穴110,111及び112が形成されており、貫通穴110,111及び112内部の長さ方向の二側面のうち、それぞれの貫通穴の一方の側面には電極119が、他方の側面には電極120が、同じ電気的極性で形成されている。また、振動腕部103の外側面には同じ電気的極性となる電極121及び122が、各々の貫通穴110,111及び112内に形成した電極119又は120と振動腕部103の構造体を挟んで対向する形態で形成されている。ここで、電極119又は120と対向している電極121及び122は、互いに異なる電気的極性となるように形成されている。電極115,116,121及び122は同じ電気的極性になるように形成されている。また、電極117,118,119及び120は同じ電気的極性となるように形成されている。これらの電極115,116,117,118,119,120,121及び122は振動子励振電極として用いられ、電極端子E11,E12を構成する。
図2(c)は図1に記載の仮想切断線C−C′で切断した場合の断面図を用いて振動腕部に形成した各電極の電気的接続状態を図示した構成図を示す。振動腕部104には貫通穴113が形成されており、貫通穴113内部の長さ方向の二側面のうち一方の側面には電極123及び124が、互いに異なる電気的極性となるように形成されている。他方の側面には電極125及び126が互いに異なる電気的極性となるように形成されている。電極123及び125は貫通穴113内空間を介して対向しており、互いに異なる電気的極性であり、電極124及び126も貫通穴113内空間を介して対向しており、互いに異なる電気的極性となるように形成されている。振動腕部104の外側の二側面のうち、一方の側面には電極127及び128が、貫通穴113内に形成した電極123及び124に対し振動腕部104の構造体を挟んで対向し、且つ対向する電極間で異なる電気的極性となるように形成されており、他方の側面には電極129及び130が、貫通穴113内に形成した電極125又は126に対し振動腕部104の構造体を挟んで対向し、且つ対向する電極間で異なる電気的極性となるように形成されている。
同様に振動腕部105には貫通穴114が形成されており、貫通穴114内部の長さ方向の二側面のうち一方の側面には電極131及び132が、互いに異なる電気的極性となるように形成されている。他方の側面には電極133及び134が互いに異なる電気的極性となるように形成されている。電極131及び133は貫通穴114内空間を介して対向しており、互いに異なる電気的極性であり、電極132及び134も貫通穴114内空間を介して対向しており、互いに異なる電気的極性となるように形成されている。振動腕部105の外側の二側面のうち、一方の側面には電極135及び136が、貫通穴114内に形成した電極131及び132に対し振動腕部105の構造体を挟んで対向し、且つ対向する電極間で異なる電気的極性となるように形成されており、他方の側面には電極137及び138が、貫通穴114内に形成した電極133又は134に対し振動腕部105の構造体を挟んで対向し、且つ対向する電極間で異なる電気的極性となるように形成されている。これら電極123,126,128,129,132,133,135及び138は同じ電気的極性であり、電極124,125,127,130,131,134,136及び137とは同じ電気的極性になるように形成されている。これら電極123,124,125,126,127,128,129,130,131,132,133,134,135,136,137及び138は角速度検出電極として用い、電極端子E13,E14を構成する。
励振電極端子E11−E12間に交流電圧を印加すると、図2(a)及び(b)に図示した実線と点線の矢印で表したように、X軸方向に電界Ex11が交互に働き、振動腕部102及び103はX−Y平面内で屈曲振動をする。上記に示した励振電極構成では、X軸方向に電界Ex11が電気軸方向に平行にかけることが可能であり、根元付近のみでなく先端方向でも振動腕部全範囲に電界を分布させることができるので、効率良く電界をかけることができる。慣性センサ素子100を励振させているとき、Y軸廻りに角速度Ωを加えると、X−Y平面内に垂直となる方向(Z軸方向)に角速度Ωに応じたコリオリの力が発生し、Z軸方向成分を含んだ屈曲振動を引き起こす。このとき、振動腕部104及び105には図2(c)に図示した実線と点線の矢印で表した電界Ex12が生じる。この場合、X軸方向の電界Ex12とその和が非常に大きくなり、慣性センサ素子を小型化した場合でも高い角速度検出感度が得られる。
図3は本発明の実施の他の形態におけるH型慣性センサ素子200の構成例を示す斜視図であり、図4において、(a)は、図3に記載の慣性センサ素子200を同図記載の仮想切断線D−D′で切断した場合の断面図を用いて振動腕部に形成した各電極の電気的接続状態を図示した構成図であり、(b)は、図3に記載の慣性センサ素子200を同図記載の切断線E−E′で切断した場合の断面図を用いて振動腕部の各電極の電気的接続状態を図示した構成図であり、(c)は、図3に記載の慣性センサ素子200を同図記載の切断線F−F′で切断した場合の断面図を用いて振動腕部の各電極の電気的接続状態を図示した構成図である。図1に示した実施例1の形状の慣性センサ素子100と角速度検出振動腕部の構造が異なる構成である。
図3に示すように、慣性センサ素子200は振動腕部202,203,204及び205を基部201に各々接続した一体構造であり、振動腕部202の幅方向中央に、振動腕部202の根元から振動腕部202の長さ方向に穴開口部の長径を配した貫通穴207,208及び209が形成されている。又、振動腕部203の幅方向中央には、振動腕部203の根元から振動腕部203の長さ方向に穴開口部の長径を配した貫通穴210,211及び212が形成されている。この場合、例えば、振動腕部202及び203を振動子励振部とし、振動腕部204及び205を角速度検出部とすればよい。図3に示すような構成においても、図1に示したように振動子励振部、角速度検出部各々に、必要な電極を各々形成するようにすればよい。
例えば、図4(a)及び(b)に示すように、振動腕部202には貫通穴207,208及び209が形成されており、貫通穴207,208及び209内部の長さ方向の二側面のうち、それぞれ貫通穴の一方の側面には電極213が、他方の側面には電極214が、同じ電気的極性で形成されている。また、振動腕部202の外側面には同じ電気的極性となる電極215及び216が、各々の貫通穴207,208及び209内に形成した電極213又は214に振動腕部203の構造体を挟んで対向する形態でそれぞれ形成されている。ここで、それぞれの電極213及び214と、その電極213及び214にそれぞれ対向している電極215及び216とは、互いに異なる電気的極性となるように形成されている。又、振動腕部203には貫通穴210,211及び212が形成されており、貫通穴210,211及び212内部の長さ方向の二側面のうち、それぞれ貫通穴の一方の側面には電極220が、他方の側面には電極221が、同じ電気的極性で形成されている。また、振動腕部203の外側面には同じ電気的極性となる電極219及び222が、各々の貫通穴210,211及び212内に形成した電極220又は221に振動腕部203の構造体を挟んで対向する形態でそれぞれ形成されている。ここで、それぞれの電極220及び221と、その電極220及び221にそれぞれ対向している電極219及び222とは、互いに異なる電気的極性となるように形成されている。これら電極213,214,215,216,219,220,221及び222を振動子励振電極とする。
又、図4(c)に図示したように、振動腕部204の長さ方向の二側面のうち一方の側面には電極223及び224が,他方の側面には電極225及び226が、それぞれ隣り合う電極及び振動腕部204の構造体を挟んで対向する電極において、互いに異なる電気的極性となるように形成されている。又、振動腕部205の長さ方向の二側面のうち一方の側面には電極227及び228が、他方の側面には電極229及び230が、それぞれ同一側面で隣り合う電極及び振動腕205の構造体を挟んで対向する電極において、互いに異なる電気的極性となるように形成されている。電極221,222,223,224,225,226,227及び228を角速度検出電極とする。
電極端子E21−E22に交流電圧を印加すると、図4(a)及び(b)に図示した実線と点線の矢印で表したX軸方向に電界Ex21が交互に働き、振動腕部202及び203はX−Y平面内で屈曲振動をする。この時Y軸廻りで角速度Ωを加えると、X−Y平面内に垂直となる方向(Z軸方向)に角速度Ωに応じたコリオリの力が発生し、Z軸方向成分を含んだ屈曲振動を引き起こす。このとき、振動腕部204及び205には図4(c)に図示した実線と点線の矢印で表した電界Ex22が生じる。この場合においても、慣性センサ素子を小型化した場合でも高い角速度検出感度が得られる。
図5は本発明の実施の他の形態におけるH型慣性センサ素子300の構成例を示す斜視図であり、図6において、(a)は、図5に記載の慣性センサ素子300を同図記載の仮想切断線G−G′で切断した場合の断面図を用いて振動腕部に形成した各電極の電気的接続状態を図示した構成図であり、(b)は、図5に記載の慣性センサ素子300を同図記載の仮想切断線H−H′で切断した場合の断面図を用いて振動腕部の各電極の電気的接続状態を図示した構成図であり、(c)は、図5に記載の慣性センサ素子300を同図記載の仮想切断線J−J′で切断した場合の断面図を用いて振動腕部の各電極の電気的接続状態を図示した構成図である。図1に示した実施例1の形状の慣性センサ素子100とは角速度検出電極構造が異なる構成である。
図5に示すように、慣性センサ素子300は振動腕部302,303,304及び305を基部301に各々接続した一体構造であり、振動腕部302の幅方向中央には、振動腕部302の根元から振動腕部302の長さ方向に穴開口部の長径を配した貫通穴307,308及び309が、振動腕部303の幅方向中央には、振動腕部303の根元から振動腕部303の長さ方向に穴開口部の長径を配した貫通穴310,311及び312が、振動腕部304の幅方向中央には、振動腕部304の根元から振動腕部304の長さ方向に穴開口部の長径を配した貫通穴313が、振動腕部305の幅方向中央には、振動腕部305の根元から振動腕部305の長さ方向に穴開口部の長径を配した貫通穴314がそれぞれ形成されている。この場合、例えば、振動腕部302及び303を振動子励振部とし、振動腕部304及び303を角速度検出部とする。図5に示すような構成においても、図1に示したように振動子励振部、角速度検出部各々に、必要な電極をそれぞれ形成する。
例えば、図6(a)及び(b)に示すように、貫通穴307,308及び309それぞれの内部の長さ方向の二側面のうち一方の側面に電極315が、他方の側面に電極316が、同じ電気的極性で形成されており、振動腕部302の外側面には、電極315又は316と振動腕部302の構造体を介して対向する形態に、電極315及び316とは異なる電気的極性の電極317及び318が形成されている。又、貫通穴310,311及び312それぞれの内部に長さ方向の二側面のうち一方の側面に電極319が,他方の側面には電極320が、同じ電気的極性で形成されており、振動腕部303の外側面には、電極319又は320と振動腕部303の構造体を介して対向する形態に、電極319及び320とは異なる電気的極性の電極321及び322が形成されている。電極315,316,317,318,319,320,321,322を振動子励振電極とする。
又、図6(c)に示すように、振動腕部304の貫通穴313内部の二側面のうち一方の側面に電極323が、他方の側面に電極324が、同じ電気的極性で形成されており、振動腕部304の外側の二側面にのうち一方の側面に電極325及び326が,他方の側面に電極327及び328が、それぞれ隣り合う電極と、振動腕部304の構造体及び貫通穴313を介して対向する電極で、互いに異なる電気的極性となるように形成されている。振動腕部305の貫通穴314内部の二側面のうち一方の側面に電極329が、他方の側面に電極330が、同じ電気的極性で形成されており、振動腕部305の外側の二側面にのうち一方の側面に電極331及び332が,他方の側面に電極333及び334が、それぞれ隣り合う電極、及び振動腕部305の構造体及び貫通穴314を介して対向する電極で、互いに異なる電気的極性となるように形成されている。電極323,324,325,326,327,328,329,330,331,332,333及び334を角速度検出電極とする。
電極端子E31−E32に交流電圧を印加すると、図6(a)及び(b)に図示した実線と点線の矢印で表したX軸方向に電界Ex31が交互に働き、振動腕部302及び303はX−Y平面内で屈曲振動をする。この時Y軸廻りで角速度Ωを加えると、X−Y平面内に垂直となる方向(Z軸方向)に角速度Ωに応じたコリオリの力が発生しZ軸方向成分を含んだ屈曲振動を引き起こす。電極323,324,329及び330をアナロググランドとすると、振動腕部304及び305には図6(c)に図示した実線と点線の矢印で表した電界Ex32が生じる。この場合においても、X軸方向の電界Ex32とその和が非常に大きくなり、慣性センサ素子を小型化した場合でも高い角速度検出感度が得られる。
尚、上述した各実施例では励振用の振動腕部に形成する貫通穴の数がそれぞれ3つの場合を例示したが、本発明における励振用振動腕部に形成された貫通穴の数は、各実施例開示の数に限定するものではなく、励振用振動腕部の長さや励振用振動腕部の屈曲振動特性などにより最適な複数個に設定するものである。
図1は、本発明の実施の一形態における慣性センサ素子の構成例を示す外観斜視図である。 図2において、(a)は、図1に記載の慣性センサ素子を同図記載の仮想切断線A−A′で切断した場合の断面図を用いて振動腕部に形成した各電極の電気的接続状態を図示した構成図であり、(b)は、図1に記載の慣性センサ素子を同図記載の仮想切断線B−B′で切断した場合の断面図を用いて振動腕部の各電極の電気的接続状態を図示した構成図であり、(c)は、図1に記載の慣性センサ素子を同図記載の仮想切断線C−C′で切断した場合の断面図を用いて振動腕部の各電極の電気的接続状態を図示した構成図である。 図3は、本発明の実施の他の形態における慣性センサ素子の構成例を示す外観斜視図である。 図4において、(a)は、図3に記載の慣性センサ素子を同図記載の仮想切断線D−D′で切断した場合の断面図を用いて振動腕部に形成した各電極の電気的接続状態を図示した構成図であり、(b)は、図3に記載の慣性センサ素子を同図記載の切断線E−E′で切断した場合の断面図を用いて振動腕部の各電極の電気的接続状態を図示した構成図であり、(c)は、図3に記載の慣性センサ素子を同図記載の仮想切断線F−F′で切断した場合の断面図を用いて振動腕部の各電極の電気的接続状態を図示した構成図である。 図5は、本発明の実施の他の形態における慣性センサ素子の構成例を示す外観斜視図である。 図6において、(a)は、図5に記載の慣性センサ素子を同図記載の仮想切断線G−G′で切断した場合の断面図を用いて振動腕部に形成した各電極の電気的接続状態を図示した構成図であり、(b)は、図5に記載の慣性センサ素子を同図記載の切断線H−H′で切断した場合の断面図を用いて振動腕部の各電極の電気的接続状態を図示した構成図であり、(c)は、図5に記載の慣性センサ素子を同図記載の仮想切断線J−J′で切断した場合の断面図を用いて振動腕部の各電極の電気的接続状態を図示した構成図である。 図7は、従来の慣性センサ素子の構成例を示す外観斜視図である。 図8において、(a)は、図7に記載の慣性センサ素子を同図記載の仮想切断線K−K′で切断した場合の断面図を用いて振動腕部に形成した各電極の電気的接続状態を図示した構成図であり、(b)は、図7に記載の慣性センサ素子を同図記載の切断線L−L′で切断した場合の断面図を用いて振動腕部の各電極の電気的接続状態を図示した構成図である。
符号の説明
100,200,300…慣性センサ素子
101,201,301…基部
102,103,104,105,202,203,204,205,302,303,304,305…振動腕部
106,206,306…固定部
107,108,109,110,111,112,113,114,207,208,209,210,211,212,307,308,309,310,311,312,313,314…貫通穴
115,116,117,118,119,120,121,122,213,214,215,216,219,220,221,222,315,316,317,318,319,320,321,322…振動子励振用電極
123,124,125,126,127,128,129,130,131,132,133,134,135,136,137,138,223,224,225,226,227,228,229,230,323,324,325,326,327,328,329,330,331,332,333,334…角速度検出用電極

Claims (3)

  1. 基部と、この基部から平行に延びる複数の振動腕部とを備え、該振動腕部に該振動腕部の長さ方向に開口部長径を配する形態の貫通穴が形成された慣性センサ素子において、
    該振動腕部のうち励振用振動腕部に、該励振用振動腕部の長さ方向に開口部長径を配する形態の貫通穴が、該励振用振動腕部の長さ方向に沿って複数個配列し形成されていることを特徴とする慣性センサ素子。
  2. 請求項1記載の該励振用振動腕部に形成された複数個の該貫通穴において、各々の該励振用振動腕部で最も該基部に近い該貫通穴の開口部長径が、同じ該励振用振動腕部内の他の貫通穴の開口部長径に比べ長いことを特徴とする請求項1記載の慣性センサ素子。
  3. 請求項1及び請求項2に記載の該励振用振動腕部に複数個の該貫通穴において、該貫通穴内部の長さ方向側面に同じ電気的極性の電極がそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1及び請求項2に記載の慣性センサ素子。
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