JP2006207904A - 燃焼制御装置 - Google Patents

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崇 八島
Tomoki Kishimoto
知樹 岸本
Masayoshi Yasukawa
雅由 保川
Yuji Takagi
裕司 高木
Yasushi Yokoyama
裕史 横山
Shinichi Okamoto
真一 岡本
晃 ▲高▼林
Akira Takabayashi
Yoshikane Kuboya
賢謙 久保谷
Hiroyuki Tada
浩之 多田
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Abstract

【課題】 給湯器等に内蔵される燃焼制御装置に関するものであり、停電によって主マイクロコンピュータがリセットされても、電力の回復によって自動的に運転モードに復帰し、使い勝手がよく、且つ異常な動作を引き起こすことも無く安全性が高い燃焼制御装置を提供する。
【解決手段】 主マイクロコンピュータと副マイクロコンピュータを備える。主マイクロコンピュータが再起動すると、副マイクロコンピュータ36との通信を再開し、通信が不能である場合、副マイクロコンピュータの信号によって主マイクロコンピュータがリセット場合を除いてリセット前の運転モードに復帰させる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、燃焼装置の制御装置に関するものである。本発明は、給湯機能を備えた燃焼装置の制御装置として好適である。
ガス給湯装置に代表される燃焼装置は、その制御中枢にマイクロコンピュータを搭載した制御装置を備えており、該マイクロコンピュータによって、燃料ガスの供給/停止を切り替えるガス電磁弁や、燃料ガスの供給量を調節する比例弁、さらには燃焼用空気の送風量を調節するファンモータなどの各種アクチュエータ等の動作制御を行っている。
従ってマイクロコンピュータが暴走すると、燃料ガスの供給量や送風量が制御不能となり、燃焼量が過大となったり、失火するといった事態を引き起こす場合がある。また送風機の制御が不能となって空燃比の不均衡による燃焼状態の悪化を引き起こすこともある。そこでこの問題に対処するための方策が特許文献1に開示されている。
特開平10−27009号公報
特許文献1に開示された制御装置は、装置内にマイクロコンピュータを2基搭載し、マイクロコンピュータ同士の通信により相互に動作を監視している。そして一方のマイクロコンピュータが暴走すると、正常な側のマイクロコンピュータから信号を発して暴走側のマイクロコンピュータを初期化する。即ち一旦マイクロコンピュータを停止し、再起動を行う。
ところで燃焼装置の動作状態には、一般に運転オンモードと運転オフモードと称される二つの状態がある。ここで運転オンモードとは、燃焼の開始が可能な準備状態で待機するモードであり、例えば後記する給湯装置の様にカランを開いたりシャワー栓を開くことによって直ちに燃焼が開始されるモードである。これに対して運転オフモードの場合は、カラン等を開いても燃焼は起こらない。
上記した運転モードの設定は、専ら手動によって行われる。
また落雷等によって停電が発生すると、燃焼制御装置に内蔵されるマイクロコンピュータに供給される電力が遮断されるので、マイクロコンピュータが停止状態となる。従って燃焼装置を引き続き使用するためには、制御装置内のマイクロコンピュータを再起動する必要がある。そして再度燃焼装置を使用するためには更に手動によって運転モードを運転オンモードに切り換える必要がある。
即ちマイクロコンピュータを再起動して初期化すると、運転モードも初期状態に戻り、運転オフモードとなる。そのため使用者が引き続き燃焼装置を使用するためには、手動によって運転モードを運転オンモードに切り換える必要がある。
なお、一般に市販されている燃焼装置では、当業者の間で「運転スイッチ」と称されるスイッチがあり、当該スイッチを操作することによって運転モードを運転オンモードに切り換える操作が行われる。
しかしながら、給湯器等は常時オン状態で使用されることが常態であるため、停電のたびに人が運転スイッチを再操作するのは面倒であり、使い勝手が悪い。
そこで本出願人は、前記した特許文献1の構成をヒントに、停電等の様に人為的操作を経ることなくマイクロコンピュータが停止状態となり、さらにこの状態でマイクロコンピュータに供給される電力が復帰した時に、制御装置のマイクロコンピュータを自動的に再起動させる構成を考えた。そしてこれを更に発展させ、制御装置が停電前の運転モードにに自動復帰する構成を検討した。
本発明者らが検討した構成によると、停電前における燃焼制御装置の運転モードが運転オンモードであれば、電力復帰と共にマイクロコンピュータが自動的に再起動し、さらに運転モードが元の運転オンモードに設定される。停電前における燃焼制御装置の運転モードが運転オフモードであれば、再起動後は運転オフモードに設定される。
本発明者らが検討した構成によると、落雷等による一時的な停電があっても、電力復帰に伴って元の運転オンモードに戻るので給湯器等を引き続き使用することができ、使い勝手がよい。即ち上記した構成によると、一時的な停電によってカランから一時的に水が出る状態となるが、電力復帰によって元通りに湯が出る状態となる。
しかしながらこの構成の検討を進めるうち、上記した構成の燃焼制御装置には、従来には無かった問題点があることが分かった。
即ち上記した様な運転モードを復帰させる構成に加えて、特許文献1に開示された様な正常な側のマイクロコンピュータから信号を発して暴走側のマイクロコンピュータを初期化する構成を採用すると、燃焼装置が思わぬ動作をする懸念がある。
例えば運転オンモードの状態でカランを開くと、前記した様に燃焼が起こってカランから湯が出湯されるが、この状態でマイクロコンピュータに何らかの異常が発生した場合を想定する。
この時、正常なマイクロコンピュータからの指令によって異常側のマイクロコンピュータが停止され、燃焼が停止する。しかしながら、使用者はカランを開いたままの状態であるとする。前記した特許文献1の構成によると、この状態でマイクロコンピュータが自動的に再起動されることとなる。
ここで先に本出願人らが検討した様な運転モードが自動復帰する構成を付加すると、マイクロコンピュータが再起動されると共に運転モードも運転オンモードに復帰する。そのため使用者がカランを開いたままの状態であるならば、直ちに燃焼が開始されることとなる。
ここでマイクロコンピュータの異常が再起動によって修正されていれば何ら問題は無いが、再起動によっても修正されなかった場合は先の場合と同じ不具合を引き起こす。その結果、マイクロコンピュータの再起動を無限に繰り返し、燃焼装置自体が暴走する事態も考え得る。また危険な状態で燃焼装置が使用される事態も考えられる。
そこで本発明は上記した問題点に注目し、使い勝手がよく、且つ異常な動作を引き起こすことも無く安全性が高い燃焼制御装置の提供を課題とするものである。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、少なくとも一基の主コンピュータを内蔵し、燃焼の準備状態で待機する運転オンモードと、直ちに燃焼することができない運転オフモードの二つの運転モードを持った燃焼制御装置において、前記主コンピュータの起動中に当該主コンピュータが停止し、後に当該主コンピュータが再起動したとき、燃焼制御装置は起動中のモードに自動復帰するものであるが、所定の条件によって主コンピュータが停止した場合は運転オンモードに復帰しないことを特徴とする燃焼制御装置である。
本発明の燃焼制御装置では、主コンピュータの起動中に当該主コンピュータが停止し、後に主コンピュータが再起動したとき、燃焼制御装置は起動中のモードに自動復帰する。そのため本発明の燃焼制御装置は使い勝手がよい。また所定の条件によって主コンピュータが停止した場合は運転オンモードに復帰しないので、装置の暴走や、危険状態は回避される。
同様の課題を解決する請求項2に記載の発明は、外部の電源から電力供給を受けて動作する燃焼制御装置であって、少なくとも一基の主コンピュータを内蔵し、燃焼の準備状態で待機する運転オンモードと、直ちに燃焼することができない運転オフモードの二つの運転モードを持った燃焼制御装置において、前記主コンピュータの起動中に当該主コンピュータが停止した時、外部の電源から電力供給があることを条件に自動的に再起動し、当該主コンピュータが自動的に再起動したとき、燃焼制御装置は起動中のモードに自動復帰するものであるが、所定の条件によって主コンピュータが停止した場合は運転オンモードに復帰しないことを特徴とする燃焼制御装置である。
本発明の燃焼制御装置では、外部の電源から電力供給があることを条件に主コンピュータが再起動するから、落雷等による一時的な停電があっても電力の復旧に伴ってコンピュータが起動する。そしてさらに起動中のモードに自動復帰するので本発明の燃焼制御装置は使い勝手がよい。また所定の条件によって主コンピュータが停止した場合は運転オンモードに復帰しないので、装置の暴走や、危険状態は回避される。
また請求項3に記載の発明は、異常を検知する異常検知機能及び/又は危険を検知する検知機能を備え、前記検知機能が異常又は危険を検知すると主コンピュータが停止し、前記検知機能が異常及び/又は危険を検知したことによって主コンピュータが停止した場合は、運転オンモードに復帰しないことを特徴とする請求項1又は2に記載の燃焼制御装置である。
本発明の燃焼制御装置によると、異常や危険を検知することによってコンピュータが停止した場合は、運転オンモードに復帰しない。そのため本発明の燃焼制御装置を採用した燃焼装置は安全性が高い。
また請求項4に記載の発明は、手動によるオン・オフ切り替えと電気的手段によって実質的なオン・オフ切り替えが可能であって手動でオンされることによって運転オンモードに設定される運転スイッチを有し、主コンピュータの停止によって前記運転スイッチが電気的手段によってオフされ、当該主コンピュータが再起動すると運転スイッチが電気的手段によってオンされるが、所定の条件によって主コンピュータが停止した場合は運転スイッチが電気的手段によってオンされないことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の燃焼制御装置である。
本発明の構成要件たる「運転スイッチ」は、単に人が操作する所謂「ボタン」部分だけでなく、当該ボタンの操作によって開閉されたり自己保持される制御装置内の接点や、反動体リレーの電気的な断続機構、あるいはソフトウェア等を含む概念である。「運転スイッチ」は、手動又は電気信号によってモードを切り換える機能を持つ物やソフトウェアを表現している。従ってオン・オフされるのは、モードであって物理的なスイッチそのものではない。
本発明の燃焼制御装置では、運転スイッチを有し、コンピュータが再起動するとこれがオン状態となる。しかしながら所定の条件によってコンピュータが停止した場合は運転スイッチがオンされない構成であるから、装置の暴走や危険状態が回避される。
また請求項5に記載の発明は、手動によるオン・オフ切り替えと電気的手段によって実質的なオン・オフ切り替えが可能であって手動でオンされることによって運転オンモードに設定される運転スイッチを有し、主コンピュータの停止によって前記運転スイッチが電気的手段によってオフされ、当該主コンピュータが再起動すると運転スイッチが電気的手段によってオンされるが、所定の条件によって主コンピュータが停止した場合は運転スイッチがオンであっても運転オフモードとなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の燃焼制御装置である。
本発明の燃焼制御装置では、運転スイッチを有し、コンピュータが再起動するとこれが電気的手段によってオン状態とされる。しかしながら所定の条件によってコンピュータが停止した場合は運転スイッチがオンであるにも係わらず運転オフモードとなる構成であるから、装置の暴走や危険状態が回避される。
請求項6に記載の発明は、複数のコンピュータを備え、その内の一又は複数のコンピュータは主体となって燃焼装置を制御する主コンピュータであり、他の少なくとも一基のコンピュータは補助的な制御を行う副コンピュータであり、副コンピュータには燃焼装置の動作状態を知るための信号が入力され、副コンピュータは前記信号が所定の停止条件となった場合に主コンピュータを停止させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の燃焼制御装置である。
本発明の燃焼制御装置では、主コンピュータと副コンピュータを備え、主コンピュータが主体となって燃焼装置を制御する。これに対して副コンピュータは、補助的な制御を行い、副コンピュータには燃焼装置の動作状態を知るための信号が入力され、副コンピュータは前記信号が所定の停止条件となった場合に主コンピュータを停止させる。そのため例え主コンピュータが暴走しても所定の停止条件が揃うと主コンピュータを停止させることができ、安全性が高い。
また請求項7に記載の発明は、主コンピュータおよび副コンピュータには燃焼装置の動作状態を知るための信号が入力され、前記主コンピュータは所定の停止条件となった場合に燃料の供給を遮断する遮断動作を実行し、前記副コンピュータは所定の停止条件となった場合に燃料の供給を遮断する遮断動作を実行すると共に主コンピュータを停止させるものであり、副コンピュータが前記遮断動作を実行する際の停止条件は、主コンピュータが遮断動作を実行する際の停止条件に比べて緩やかであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに燃焼制御装置である。
本発明の燃焼制御装置では、主コンピュータだけでなく副コンピュータも所定の停止条件となった場合に燃料の供給を遮断する遮断動作を実行するから、いずれか一方に不具合があっても確実に燃料の供給を遮断することができる。
さらに本発明では、副コンピュータが遮断動作を実行する際の停止条件は、主コンピュータが遮断動作を実行する際の停止条件に比べて緩やかであるから正常運転の際に誤って燃焼が停止してしまうといった不具合もない。
即ち近年では、燃焼装置がいろいろな燃焼条件で燃焼されるから、短時間の間、燃焼量が大きくなったり、送風量が増減する場合もある。このような動作は短時間の間に復旧するので異常燃焼とは言えず、危険な状態でもない。そのため主コンピュータではこのような想定される範囲の振れでは機器が停止しない様な設定やプログラムが施される場合が多い。そのため副コンピュータにおいて異常であると判定する閾値を主コンピュータのそれと同じにすると、本来停止すべきでない状態の時にも頻繁に遮断動作が実行され、使い勝手が悪くなる懸念がある。
これに対して副コンピュータについても主コンピュータと同様のプログラムを搭載する方策も考えられるが、主コンピュータと同様のプログラムを搭載すると、異常の判定基準が同一となり、主コンピュータと副コンピュータの検出処理のばらつきにより、いずれが先に異常を検出して遮断動作を行うかが判然としないという不安定な事態となり好ましくない。
また前記した様に副コンピュータが遮断動作を実行する際の停止条件は、主コンピュータが遮断動作を実行する際の停止条件に比べて緩やかであるから、副コンピュータが遮断動作を行う旨の判断をした場合は、主コンピュータに何らかの異常があることが想定される。そのため本発明では、副コンピュータが所定の停止条件であることを検知した場合は、単に燃料の供給を遮断するだけでなく、主コンピュータを停止させることとした。なお主コンピュータは、自動的に再起動される。実際の回路では、副コンピュータから一定時間だけリセット信号を与え、その後はリセット信号を解除することによって再起動させる方策が採用可能である。
また請求項8に記載の発明は、複数のコンピュータを備え、その内の一又は複数のコンピュータは主体となって燃焼装置を制御する主コンピュータであり、他の少なくとも一基のコンピュータは補助的な制御を行う副コンピュータであり、副コンピュータは主コンピュータの動作を監視し、主コンピュータの動作に異常が認められた場合に主コンピュータを停止させることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の燃焼制御装置である。
本発明の燃焼制御装置では、主コンピュータと副コンピュータを備え、主コンピュータが主体となって燃焼装置を制御する。これに対して副コンピュータは、補助的な制御を行い、副コンピュータは主コンピュータの動作を監視する。そして、主コンピュータの動作に異常が認められた場合に主コンピュータを停止させることができる。そのため本発明の燃焼制御装置は。安全性が高い。なお主コンピュータは、自動的に再起動される。
また請求項9に記載の発明は、副コンピュータから主コンピュータに対して所定の信号が発信され、当該信号を受けたことを条件に運転オンモードに復帰しないことを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の燃焼制御装置である。
本発明では、主コンピュータを再起動するので、過去の履歴や、主コンピュータを停止させた原因が消失する懸念がある。これに対して副コンピュータは健全である。そこで副コンピュータから主コンピュータに対して所定の信号が発信し、当該信号を受けたことを条件に運転オンモードに復帰しない構成を採用した。
また請求項10に記載の発明は、副コンピュータから所定の信号が発信され、運転モードが運転オフモードとなることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の燃焼制御装置である。
前記した場合と同様、本発明では、主コンピュータを再起動するので、過去の履歴や、主コンピュータを停止させた原因が消失する懸念がある。これに対して副コンピュータは健全である。そこで副コンピュータが所定の信号が発信し、その信号に基づいて運転モードを運転オフモードにすることとした。
また請求項11に記載の燃焼装置は、不揮発性記憶手段を備え、主コンピュータが自動復帰した後、副コンピュータが保有する所定の情報が主コンピュータを経由して不揮発性記憶手段に記憶されることを特徴とする請求項6乃至10のいずれかに記載の燃焼制御装置である。
本発明によると、副コンピュータが保有する所定の情報が主コンピュータを経由して不揮発性記憶手段に記憶されるので、例えば副コンピュータを停止させるに至った原因を記憶しておくことができる。
本発明の燃焼制御装置では、停電が復帰した様な場合に運転モードが元のモードに復帰するので使い勝手がよい。また燃焼装置の暴走や危険な状態での燃焼も起こらない。
以下さらに本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明の燃焼制御装置を給湯装置の制御装置として活用した場合の回路ブロック図である。図2は、本発明の燃焼制御装置を給湯装置の制御装置として活用した場合の回路図である。図3は、本発明の制御装置によって制御される給湯装置の概念図である。図4は、図1に示す燃焼制御装置の動作の一部を示すフローチャートである。図5は、図2の各電磁弁の接続関係を示す回路図である。
本実施形態の燃焼制御装置27は、図3に示す様な給湯装置1に使用される。給湯装置1は、ガスを燃料とするものであり、ガスをバーナ群2に供給して燃焼させる。本実施形態の給湯装置1では、3本のバーナ5,6,7を有し、それぞれのガス供給路にガス電磁弁10,11,12が設けられている。
また各供給路は、一本に統合されてガス供給源13に接続されているが、その間に比例弁15と元電磁弁16が介在している。なおガス電磁弁10,11,12及び元電磁弁16は、常時閉の電磁弁であり、ソレノイドへの電流供給が遮断されると閉止される。
給湯装置1は、熱交換器18を備え、バーナ群2で発生させる火炎によって熱交換器18内の水を加熱するものである。またバーナ群2に送風する送風機9が設けられている。
湯水の回路は、給水源20から熱交換器18を経て出湯部21に至る高温湯回路22と、熱交換器18を迂回して高温湯回路22に接続されるバイパス水路23がある。バイパス水路23には、水量調整弁25が設けられており、バイパス水路23を流れる水量を調節して出湯部21から出湯される湯の温度を調節する。
給湯装置1には各種のセンサーが設けられている。即ち高温湯回路22には水量センサー29が設けられている。また高温湯回路22の熱交換器18の出口側には高温湯温度センサー28が設けられ、バイパス水路23との接続部よりも下流側には出湯温度センサー26が設けられている。
さらにバーナ群2の近傍には、フレームロッド30とバーナセンサ31が設けられている。フレームロッド30は火炎の存在を検知するものであり、バーナセンサ31は火炎の温度を検知するものである。
また送風機9の回転数を検知する回転数検知センサー32が設けられている。
次に本実施形態の燃焼制御装置27の概要を図1を参照しつつ説明する。燃焼制御装置27は、図1の様に2基のマイクロコンピュータ(制御装置)35,36を備えている。マイクロコンピュータ35,36は、それぞれ一個のマイクロコンピュータであり、いずれもMPU,RAM,ROMを備える。また公知のマイクロコンピュータと同様にインターフェイス回路を備えている(図示せず)。ただし一方のマイクロコンピュータ36の性能、即ちMPUの処理速度やRAM,ROMの容量は、もう一つのマイクロコンピュータ35に比べて劣る。
本実施形態では、性能が高い方のマイクロコンピュータ35が主マイクロコンピュータ35として機能し、低い方のマイクロコンピュータ36は副マイクロコンピュータ36として機能する。
主マイクロコンピュータ35は、公知の燃焼制御装置に内蔵されている制御装置と同様の機能を果たすものであり、燃焼制御装置27の主たる制御を担う。即ちバーナ群2への着火、出湯温度やガスの調整、各電磁弁の開閉、送風機9の制御等を行う。また給湯装置1にリモコンが接続される場合には、当該リモコンと通信を行い、リモコンからの各種指令を受信し、また、リモコンに対して給湯装置1の動作状況を送信する等の処理を行う。即ち主マイクロコンピュータ35は、従来のガス給湯装置の制御装置が備える基本的な機能の全てを備えている。
また公知の構成ではあるが、特に本発明に関連する機能として、主マイクロコンピュータ35には図1の様にリモコン75が接続され、当該リモコンに運転スイッチ71の押しボタン部分(操作部分)が設けられている。運転スイッチ71の押しボタン部分を操作すると、その信号がリモコン75を介して主マイクロコンピュータ35に送られ、運転モードが切り替わる。運転スイッチ71がオン状態であれば公知の燃焼制御装置と同様に運転オンモードとなる。
これに対して副マイクロコンピュータ36は、主として燃料の供給を遮断する遮断動作を行う。即ち副マイクロコンピュータ36は、元電磁弁16とガス電磁弁10,11,12の開閉のみを制御する。
また二つのマイクロコンピュータ35,36は、双方向でデータ通信を行うための通信端子(図示せず)を備えている。これらの端子は、図示しないインターフェイス(通信手段)を介して主マイクロコンピュータ35のマイクロプロセッサ(MPU)やメモリとバスを介して接続されており、主マイクロコンピュータ35のマイクロプロセッサと副マイクロコンピュータ36のマイクロプロセッサ間でデータの送受信が行われる。
さらに二つのマイクロコンピュータ35,36は、互いに相手に対してリセット信号を出力することができる。即ち主マイクロコンピュータ35は、副マイクロコンピュータ36に対してリセット信号を出力することができる。リセット信号を受信した副マイクロコンピュータ36は、停止・再起動を実行する。
逆に副マイクロコンピュータ36は、主マイクロコンピュータ35に対してリセット信号を出力することができる。リセット信号を受信した主マイクロコンピュータ35は、停止・再起動を実行する。
また主マイクロコンピュータ35には不揮発性記憶素子70が接続されている。不揮発性記憶素子70は、EEPROMである。
上記した主マイクロコンピュータ35及び副マイクロコンピュータ36には、燃焼装置の動作状態を知るための信号として、バスライン37を介して炎検知回路55、水量検出回路56、出湯温度検出回路57、送風機回転数検出回路58、バーナセンサー検出回路59、比例弁電流検出回路60、元電磁弁監視回路61及びガス電磁弁監視回路62が接続されている。
即ち主マイクロコンピュータ35と副マイクロコンピュータ36の双方に各センサ等の信号が並列的に入力される。
また本実施形態の燃焼制御装置27は、電源V1から電磁弁駆動回路46に電力を供給する機器駆動回路42を有している。本実施形態では、機器駆動回路42は、燃料を供給する機器を動作させる電力供給ラインであり、図2に示すように各電磁弁を動作させるリレーのコイルに電力を供給するラインと、図5に示すような電磁弁のソレノイド自体に電力を供給するラインがある。いずれにしても回路に流れる電力を遮断することによって、電磁弁が閉じ、バーナ群2に供給される燃料が遮断される。従って燃焼中であれば燃焼が停止し、燃焼停止中であれば燃焼の開始が阻止される。
主マイクロコンピュータ35及び副マイクロコンピュータ36からは、電源遮断信号が出力される。そして電源遮断信号は、論理和回路40に入力され、さらに論理和回路40の出力は、機器駆動回路42側に出力されて電源遮断回路43に入力される。
ここで電源遮断回路43は、駆動電源45から電磁弁駆動回路46に至る回路に挿入されており、元電磁弁16及びガス電磁弁10,11,12に供給されていた電圧を遮断するものである。
前記した様に元電磁弁16及びガス電磁弁10,11,12は、常時閉形式であるから、電源遮断回路43が機能して各電磁弁に供給されていた電圧が遮断されると、各電磁弁が閉じてバーナ群2へのガスの供給が停止する。
また電源遮断回路43と電磁弁駆動回路46との間には電圧検知回路47が設けられており、電圧検知回路47の信号は、主マイクロコンピュータ35に入力される。
上記した様に主マイクロコンピュータ35及び副マイクロコンピュータ36からは、電源遮断信号が出力され、この信号が論理和回路40を介して電源遮断回路43に入力されるから、主マイクロコンピュータ35及び副マイクロコンピュータ36のいずれかから、電源遮断信号が出力されると電源遮断回路43が働き、各電磁弁に供給されていた電圧が遮断されてバーナ群2に対するガスの供給が停止する。
また駆動電源45からの通電が遮断されたか否かは、電圧検知回路47の信号を主マイクロコンピュータ35が確認することによって判別できる。即ち電圧検知回路47は、電磁弁駆動回路46に電力を供給されているか否かを判定する回路であり、バーナ群2に対するの燃料供給の有無を間接的に知るための回路(遮断確認手段)である。
さらに各電磁弁に電流が流れているか否かは、元電磁弁監視回路61及びガス電磁弁監視回路62の信号を主マイクロコンピュータ35及び副マイクロコンピュータ36が確認することによって判別できる。
以上、ブロック図を用いて制御装置27の概略構成を説明したが、実際の回路は図2の様である。即ち主マイクロコンピュータ35及び副マイクロコンピュータ36には、停止信号出力端子50,51が設けられている。
ここで主マイクロコンピュータ35側の停止信号出力端子50は、給湯装置1が正常に動作している場合にはH信号を出力し、異常状態であることを検知するとLo信号を出力する。
一方、副マイクロコンピュータ36の停止信号出力端子51は、給湯装置1が正常に動作している場合にはLoであり、異常状態であることを検知すると開放(オープン)となる。
機器駆動回路42は、図2に示す駆動電源V1から各リレーRL10、RL11、RL12、RL16のコイルに電力を供給する回路である。機器駆動回路42の一部に電磁弁駆動回路46がある。
電磁弁駆動回路46は、ガス電磁弁10,11,12及び元電磁弁16への通電を制御する回路であって、図2に示すように、リレーRL10、RL11、RL12、RL16のコイルとこれらのリレーRL10、RL11、RL12、RL16を駆動制御するトランジスタQ10、Q11、Q12、Q16とを主要部として構成される。なお各リレーの番号と、各電磁弁の番号は対応している。なお各リレーRL10、RL11、RL12、RL16は、いずれもコイルに通電することによって接点が閉じるものである。
上記したトランジスタQ10、Q11、Q12、Q16のベース端子に主マイクロコンピュータ35からリレー駆動信号が入力される。そして主マイクロコンピュータ35からリレー駆動信号が与えられることにより各トランジスタQ10、Q11、Q12、Q16がオンとなって各リレーRL10、RL11、RL12、RL16が通電状態となり、これによりリレー接点(図5)が作動してガス電磁弁10,11,12及び元電磁弁16のソレノイドに通電される。ここで前記した様に、各電磁弁は、常時閉仕様であるから、ソレノイドに通電されることによって開弁する。つまり、RL10、RL11、RL12、RL16への通電によりリレー接点が作動するが、リレー接点はガス電磁弁用の電源に対して各電磁弁のコイルと直列に接続されており、各電磁弁のコイルが通電され、各電磁弁が開弁される。
電源遮断回路43は、機器駆動回路42への通電を遮断する回路であり、具体的には上記各リレーRL10、RL11、RL12、RL16に供給される電源を一斉に遮断可能に構成してなる回路である。本実施形態では、電源遮断回路43は、上記リレーRL10、RL11、RL12、RL16の駆動電源V1と該リレーとの間に介装されるトランジスタQ2とを主要部として構成される。具体的には、このトランジスタQ2は、PNP型のトランジスタであり、そのエミッタ端子が上記駆動電源V1に接続されるとともに、コレクタ端子が上記各リレーRL10、RL11、RL12、RL16の他端に接続され、ベース端子に電源遮断信号が与えられることによりトランジスタQ2がオフとなって各リレーへの電圧供給が遮断される。
また、本実施形態では、この電源遮断回路43を構成するトランジスタQ2のベース端子にトランジスタQ3のコレクタ端子が接続され、このトランジスタQ3がオフすることにより上記トランジスタQ2もオフするように構成される。つまり、トランジスタQ3がオフすることにより、トランジスタQ2に電源遮断信号が与えられる。
図1で示す論理和回路40は、トランジスタQ3と、トランジスタQ4とによって構成されている。即ち主マイクロコンピュータ35及び副マイクロコンピュータ36と、電源遮断回路43たるトランジスタQ2の間にトランジスタQ3とトランジスタQ4がある。そしてトランジスタ(PNP形)Q4のエミッタ端子には前記した主マイクロコンピュータ35の停止信号出力端子50が接続され、ベース端子には副マイクロコンピュータ36の停止信号出力端子51が接続されている。
またトランジスタ(PNP形)Q4のコレクタ端子は、トランジスタ(NPN形)Q3のベース端子に接続されている。
さらにトランジスタ(NPN形)Q3のエミッタ端子はアースされている。
前記したように、主マイクロコンピュータ35側の停止信号出力端子50は、給湯装置1が正常に動作している場合にはH信号を出力し、異常状態であることを検知するとLo信号を出力し(Lo能動信号)、副マイクロコンピュータ36の停止信号出力端子51は、給湯装置1が正常に動作している場合にはLoであり、異常状態であることを検知すると開放(オープン)となるものであるから、給湯装置1が正常に動作している場合には、ベースがLoとなってトランジスタ(PNP形)Q4がオンとなり、トランジスタ(PNP形)Q4のエミッタがHとなる。従って給湯装置が正常に動作している場合には、トランジスタ(PNP形)Q4がオンとなり、トランジスタQ3がオンされてトランジスタQ2もオンとなり、機器駆動回路42への通電がなされ、各リレーRL10、RL11、RL12、RL16に電流が供給されて各電磁弁が開き得る状態となる。
即ち図1に示す回路では、ガス電磁弁10,11,12及び元電磁弁16の駆動回路に設けられたリレーRL10、RL11、RL12、RL16は、全て主マイクロコンピュータ35からの信号によって個別に開閉可能となっているが、給湯装置が正常に動作している場合には、機器駆動回路42への通電がなされているので、主マイクロコンピュータ35からの信号を受けると各リレーRL10、RL11、RL12、RL16のコイルが励磁されて接点がつながり、各電磁弁が開く。
一方、主マイクロコンピュータ35又は副マイクロコンピュータ36が停止条件を検知すると、機器駆動回路42への通電を遮断する。具体的にはトランジスタ(PNP形)Q4がオフとなり、トランジスタQ3、トランジスタQ2がオフとなって各リレーRL10、RL11、RL12、RL16に供給される電流が遮断される。
即ち主マイクロコンピュータ35が異常や危険状態、あるいはその要因を検知すると停止信号出力端子50がLoとなり、トランジスタQ3のベースがLoとなって当該トランジスタQ3がオフとなる。そのためトランジスタQ2もオフとなって各リレーRL10、RL11、RL12、RL16に供給される電流が遮断される。
また副マイクロコンピュータ36が停止条件を検知した場合も機器駆動回路42への通電を遮断する。具体的には停止信号出力端子51が開放(オープン)となってトランジスタQ4のベースが開放され、トランジスタQ4がオフとなって、続くトランジスタQ3、トランジスタQ2もオフとなり、各リレーRL10、RL11、RL12、RL16に供給される電流が遮断される。
電圧検知回路(遮断確認手段)47は、トランジスタ(NPN形)Q5によって構成されている。
即ち駆動電源V1の供給ラインであって、前記したトランジスタQ2の下流側が並列分岐されてトランジスタ(NPN形)Q5のベース端子に接続されている。またこのトランジスタ(NPN形)Q5のコレクタ端子は主マイクロコンピュータ35の電圧検知信号接続端子52に接続されている。またトランジスタ(NPN形)Q5のコレクタ端子は抵抗を介して信号用電源53が接続されている。
トランジスタ(NPN形)Q5のエミッタ端子はアースされている。
駆動電源V1の供給ラインがオン状態となると、トランジスタ(NPN形)Q5のベースに電流が流れて当該トランジスタQ5がオンとなり、主マイクロコンピュータ35の電圧検知信号接続端子52がLoとなる。
逆に駆動電源V1の供給ラインがオフ状態となると、トランジスタ(NPN形)Q5のベースに電流が供給されず、トランジスタQ5がオフとなり、信号電圧が主マイクロコンピュータ35の電圧検知信号接続端子52に掛かる。
元電磁弁監視回路61及びガス電磁弁監視回路62は、ガス電磁弁等に供給される駆動電圧を監視することによってガス電磁弁等が開弁・閉弁のいずれの状態にあるかを検出し、ガス電磁弁等が開弁していると弁監視信号を出力する。具体的には、このガス電磁弁監視回路62は、ガス電磁弁のコイルの両端に印加される電圧を監視する回路で構成される。なお、このガス電磁弁監視回路62は、電磁弁が開弁・閉弁いずれの状態にあるかの検出ができればよく、例えばコイルの通電電流を監視するなど他の構成を採用することも可能である。
また、上記炎検知回路55は、バーナの近傍に配されたフレームロッド30により燃焼の有無を検出し、燃焼していると炎検知信号を出力する。さらに、上記水量検出回路56は、上記熱交換器18の上流に設けられる水量センサー29から得られる検出信号に基づいて通水流量を検出し、上記最低作動水量を超える通水があると水流検知信号を出力する。
出湯温度検知回路57は、出湯温度センサー26の信号によってカラン等から最終的に出湯される湯の温度を検出する回路である。バーナセンサー検出回路59は、バーナセンサー31の信号によって火炎の温度を検出する回路である。比例弁電流検出回路60は、比例弁に入力される電気信号を検知して、比例弁15の開度を検知する回路である。
送風機回転数検出回路58は、回転数検知センサー32の信号から送風機9の回転数を検知する回路である。
次に本実施形態の燃焼制御装置の機能について説明する。
本発明では給湯装置1の制御手段として、主マイクロコンピュータ35と副マイクロコンピュータ36を用いており、そのうち主マイクロコンピュータ35が電磁弁の開閉を含む給湯装置各部の動作を制御し、副マイクロコンピュータ36は元電磁弁16とガス電磁弁10,11,12の開閉のみを制御する。
元電磁弁16及びガス電磁弁10,11,12は、給湯装置1に異常が発生した場合や危険な運転状況となった場合に閉止されるが、給湯装置1が正常に動作している場合にも勿論開閉される。
従って元電磁弁16及びガス電磁弁10,11,12が閉止される場合には、給湯装置1が正常に動作している場合と、異常がある場合とがあり、両者を分けて説明する。
まず給湯装置1が正常に動作している場合における元電磁弁16及びガス電磁弁10,11,12の開閉動作について説明する。
本実施形態の燃焼制御装置27では、主マイクロコンピュータ35が行う給湯装置各部の制御のうち、通常の給湯運転に伴う燃焼停止の処理に関しては副マイクロコンピュータ36もその処理を分担して行うように構成されている。
なお、この種の給湯装置1では、通常の給湯運転において、バーナ5〜7の燃焼中に先栓が閉じられるなどして熱交換器18の通水量が最低作動通水量を下回ったり、リモコンの運転スイッチがオフ操作されるなど、一定の条件を満たすとバーナ5〜7の燃焼停止処理が実行されるが、かかる通常時の燃焼停止の条件自体は周知であるので詳細な説明は省略する。
本実施形態の燃焼制御装置27では、二つのマイクロコンピュータ35,36は、双方向でデータ通信を行っており、通常運転を行っている場合における燃焼停止要求についても主マイクロコンピュータ35側から副マイクロコンピュータ36側に送信される。
上記した燃焼停止処理の分担にあたり、副マイクロコンピュータ36は、上述したデータ通信によって主マイクロコンピュータ35から与えられる燃焼停止処理の実行命令を受信した時に、停止信号出力端子51から停止信号を発信する。具体的には、停止信号出力端子51を開放(オープン)し、各リレーRL10、RL11、RL12、RL16に供給される電流を遮断する。即ち副マイクロコンピュータ36によって機器駆動回路42への通電を遮断する。
一方、主マイクロコンピュータ35には、先栓の閉栓操作がなされる等によってバーナでの燃焼停止を必要とする場合に、燃焼停止の処理を主マイクロコンピュータ35,副マイクロコンピュータ36のいずれで行うかを決定するためのプログラムが搭載されている。そして、副マイクロコンピュータ36側で燃焼停止処理を行う場合には、主マイクロコンピュータ35から副マイクロコンピュータ36に対して上記燃焼停止処理の実行命令を送信する。
ところで、このプログラムは、本実施形態では、主マイクロコンピュータ35が燃焼停止処理を実行した次の燃焼停止処理は副マイクロコンピュータ36が行い、副マイクロコンピュータ36が燃焼停止処理を実行した次の燃焼停止処理は主マイクロコンピュータ35が行うといったように、燃焼停止処理を主マイクロコンピュータ35と副マイクロコンピュータ36とが1回ずつ交互に行うように設定される。
これは、通常の給湯運転の際に、停止出力による燃焼停止処理を定期的に行わせることで、電源遮断回路43や電磁弁駆動回路46などの燃料制御系の回路を含めて停止機能が正常に働くか否かを確認するためであり、そのためには主マイクロコンピュータ35と副マイクロコンピュータ36とが1回ずつ交互に燃焼停止処理を実行するのが効果的だからである。従ってこのような目的の範囲内であれば、たとえば、主マイクロコンピュータ35が燃焼停止処理を2回続けて行い、その後に副マイクロコンピュータ36が燃焼停止処理を1回行うといったような変則的なものであってもよい。要は、副マイクロコンピュータ36の燃焼停止機能が正常に機能するかどうかを確認できる範囲であれば、燃焼停止処理の分担の具体的な手法は適宜変更可能である。
そして、この上記プログラムの決定により主マイクロコンピュータ35側で燃焼停止処理を行う場合には、自身の制御でリレー駆動信号の出力を停止して各電磁弁を閉弁させることによって燃焼停止処理を行う。
このようにして、主マイクロコンピュータ35または副マイクロコンピュータ36のいずれかによって燃焼停止処理が実行されると、主マイクロコンピュータ35は上記電磁弁監視回路61,62からの弁監視信号に基づいて消火動作が正常に行われたか否かを判断し(消火判定処理)、正常に行われていなければ、次のような処理によって燃焼を停止させる。
即ち、主マイクロコンピュータ35側で行った燃焼停止処理が正常に機能しなかった場合には、副マイクロコンピュータ36に対して通信により燃焼停止処理の実行命令を出力し、副マイクロコンピュータ36側で燃焼停止処理を実行させる。これに対して、副マイクロコンピュータ36側で行った燃焼停止処理が正常に機能しなかった場合には、リレー駆動信号の出力を停止して主マイクロコンピュータ35側で燃焼停止処理を実行する。
なお、上述した燃焼停止処理の分担に関して、主マイクロコンピュータ35側は、主マイクロコンピュータ35自身による燃焼停止処理や副マイクロコンピュータ36に対する燃焼停止処理の実行命令の送信に関する履歴をメモリに記録し、その記録に基づいて上述した交互の燃焼停止処理を実行する。
次に給湯装置1に異常が発生した場合や危険な運転状況となった場合における燃焼停止処理について説明する。
本実施形態の燃焼制御装置27では、所定の停止条件が揃った場合に元電磁弁16及びガス電磁弁10,11,12を閉止する。本実施形態の燃焼制御装置27では、安全性をより高めるため、停止条件は多岐に渡り、燃焼状態が異常であったり高温の湯が出湯されている場合は勿論のこと、これらの状況が発生する要因が検知された状態でも燃焼を停止させる。
「異常」である場合とは、例えば未燃焼ガス(未燃焼燃料)の漏出とバーナの空焚きとがある。具体的には、バーナユニットに燃料が供給されているにもかかわらずバーナユニットが燃焼していない状態は未燃焼ガスの漏出があるといえる。換言すれば、元電磁弁16が開き、且つ上記ガス電磁弁10,11,12のうち少なくとも一つが開弁しているにもかかわらず炎が未検出の状態にあるときに未燃焼ガスの漏出があるといえ、異常である。
またバーナユニットに燃料が供給されておりかつ、バーナユニットが燃焼状態にあるにもかかわらず、熱交換器に通水がない状態にあるときは空焚きであるといえる。換言すれば、上記ガス電磁弁10,11,12のうち少なくとも一つが開弁しており、炎が検出されている状態にも係わらず通水が全くないか、あるいは通水はあっても給湯装置の最低作動水量(MOQ)以下の通水しかない状態にあるときは空焚きであるといえ、異常である。
さらに出湯温度センサー26が90度以上という様な高温を検知した場合は火傷の危険がある。
また送風機9の回転数が上昇しない場合は、直ちに危険であるとは言えないが、一定時間この状態が続くと異常燃焼の要因となる。同様に比例弁15が全開状態になっている状態が一定時間続いたり、火炎の温度が異常である場合も危険要因の一つである。
異常状態は、主マイクロコンピュータ35及び副マイクロコンピュータ36に入力される各センサーの信号や、主マイクロコンピュータ35が自ら有する情報や信号によって判断する。なお主マイクロコンピュータ35が自ら有する情報や信号は、通信手段によって副マイクロコンピュータ36に送られるので、これらの信号に関しては、副マイクロコンピュータ36は、主マイクロコンピュータ35から送信された情報に基づいて判定することとなる。
センサー等によって検知される燃焼装置の動作状態を知るための信号については、主マイクロコンピュータ35と副マイクロコンピュータ36に並列的に入力されるので、副マイクロコンピュータ36は、直接受信した信号を活用して異常の判定を行う。
異常や危険の判定は、各マイクロコンピュータ35,36で独自に行われる。ここで特記すべき事項は、主マイクロコンピュータ35で行う異常判断等と副マイクロコンピュータ36で行われる異常判断等の判断基準が異なる点である。
即ち本実施形態では、副マイクロコンピュータ36で行われる判断の閾値は、主マイクロコンピュータ35のそれよりもあまい。言い換えると、副マイクロコンピュータ36は、より異常や危険の程度が高い状態を検知しなければ異常や危険状態と判断しない。副マイクロコンピュータ36の判断基準は、主マイクロコンピュータ35のそれに対して、10〜30%程度緩い。
より具体的には、出湯温度センサー26が85度を検知すると主マイクロコンピュータ35は異常と判断するが、副マイクロコンピュータ36では、90度を検知した時に異常と判断する。85度では、副マイクロコンピュータ36は停止信号を発しない。
またバーナセンサ31の検出温度が800度を越える状態を150秒続くと主マイクロコンピュータ35は異常と判断して停止信号を発するが、この条件下では副マイクロコンピュータ36は停止信号を発しない。副マイクロコンピュータ36は、800度を越える状態が200秒続くと異常と判断する。
また送風機9の回転数が1000rpmの状態が10秒続くと主マイクロコンピュータ35は異常と判断するが、副マイクロコンピュータ36では、20秒続くと異常と判断する。
比例弁15の電流値等が高い状態、或いは低い状態が4秒連続して続くと主マイクロコンピュータ35は異常と判断するが、副マイクロコンピュータ36では、5秒続くと異常と判断する。
主マイクロコンピュータ35又は副マイクロコンピュータ36が異常を検知すると直ちに消火動作(遮断動作)が実行される。即ち機器駆動回路42への通電を遮断する。なお、消火動作は、現に燃焼が起こっていることが前提であるが、本実施形態では、図4に示すように、燃料の供給を断続する常時閉の電磁弁10,11,12,16に通電があり、炎検知回路55が火炎を検知し、さらに水量検出回路56が通水を検知している条件が揃うと燃焼が起こっているものと擬制する。即ち主マイクロコンピュータ35が暴走状態であっても消火動作を実行させる必要があるので、燃焼中であるか否かの判断を待たず、機器が上記した状態となれば燃焼状態であると擬制する。
なお上記した未燃ガスの漏出がある場合は例外であり、炎検知回路55が火炎を検知しなかった場合に消火動作(遮断動作)を行う。
主マイクロコンピュータ35が異常や危険を検知した場合は、主マイクロコンピュータ35から停止信号が出され、各電磁弁10,11,12,16が閉止される。即ち主マイクロコンピュータ35が異常を検知すると主マイクロコンピュータ35からの信号によって機器駆動回路42への通電を遮断する。具体的には主マイクロコンピュータ35の停止信号出力端子50がLoとなり、トランジスタQ3のベースがLoとなって当該トランジスタQ3がオフとなる。そのためトランジスタQ2もオフとなって各リレーRL10、RL11、RL12、RL16に供給される電流が遮断される。その結果、各電磁弁10,11,12,16に供給される電流が遮断され、各電磁弁10,11,12,16が閉止してガスの供給が停止する。
また各リレーRL10、RL11、RL12、RL16に供給される電流が遮断されたか否かは、電圧検知回路(遮断確認手段)47の信号によって確認される。即ち駆動電源V1の供給ラインがオン状態の時は、主マイクロコンピュータ35の電圧検知信号接続端子52がLoとなっているが、主マイクロコンピュータ35の停止信号が正常に発信され、消火動作(遮断動作)が実行されて駆動電源V1の供給ラインがオフ状態となると、信号電圧が主マイクロコンピュータ35の電圧検知信号接続端子52に掛かる。従って電圧検知信号接続端子52に所定の電圧が掛かると、駆動電源V1の供給ラインがオフとなったことが確認される。
また電磁弁監視回路61,62からの弁監視信号に基づいても消火動作が正常に行われたか否かを判断することができる。
副マイクロコンピュータ36が異常を検知した場合は、副マイクロコンピュータ36から停止信号が出され、機器駆動回路42への通電が遮断されて電磁弁10,11,12,16が閉止される。即ち副マイクロコンピュータ36が異常を検知すると停止信号出力端子51が開放(オープン)となってトランジスタQ4のベースが開放され、トランジスタQ4がオフとなって、続くトランジスタQ3、トランジスタQ2もオフとなり、各リレーRL10、RL11、RL12、RL16に供給される電流が遮断される。その結果、各電磁弁10,11,12,16に供給される電流が遮断され、各電磁弁10,11,12,16が閉止してガスの供給が停止する。
前記した様に副マイクロコンピュータ36が異常と判断する基準は、主マイクロコンピュータ35のそれよりも甘いので、主マイクロコンピュータ35が正常に機能しておれば、主マイクロコンピュータ35から発せられる信号によって各電磁弁10,11,12,16が閉止されることとなる。従って主マイクロコンピュータ35が予め想定した燃焼状態の振れによって副マイクロコンピュータ36が反応することが防止され、本来停止すべきでない状態の時に燃焼停止が起こらず使い勝手がよい。
また副マイクロコンピュータ36が異常や危険状態であると判断し、機器駆動回路42への通電を遮断した場合は、同時に副マイクロコンピュータ36から主マイクロコンピュータ35に対してリセット信号が出力される。リセット信号を受信した主マイクロコンピュータ35は、停止・再起動され、初期化される。
即ち前記した様に、副マイクロコンピュータ36が異常等を検知する基準は、主マイクロコンピュータ35よりも緩いから、主マイクロコンピュータ35が正常に機能しておれば、主マイクロコンピュータ35が先に異常等を検知しているはずである。従って、副マイクロコンピュータ36が異常等を検知したのであれば、主マイクロコンピュータ35に何らかの異常があるのかも知れない。そこで本実施形態では、副マイクロコンピュータ36が異常等を検知した場合は、副マイクロコンピュータ36の指令によって主マイクロコンピュータ35を再起動することとした。
なお、主マイクロコンピュータ35が異常を検知して機器駆動回路42への通電を遮断した場合は、主マイクロコンピュータ35が正常に機能している証拠であるから、主マイク35をリセットする必要は無い。勿論副マイクロコンピュータ36を再起動する必要もない。
またさらに本実施形態の燃焼装置35は、特有の燃焼停止機能を持つ。即ち本実施形態の制御装置では、主マイクロコンピュータ35に入力された各センサーの信号と、副マイクロコンピュータ36に入力された各センサーの信号を比較し、両者の間に一定の差異があればガス電磁弁10,11,12等を閉止する。
即ち本実施形態では、センサー等の信号が主マイクロコンピュータ35と副マイクロコンピュータ36に並列的に入力されるので、両者の信号は一致する。理論的には両者は完全に一致する筈であるが、実際には、アナログ/デジタル変換を行う際に僅かに誤差が生じることがある。しかしながら両者の信号が想定できる範囲を越えて相違する場合は、断線等の不具合が疑われる。そこで本実施形態では、主マイクロコンピュータ35に入力された各センサーの信号と、副マイクロコンピュータ36に入力された各センサーの信号を比較し、両者の間に一定の差異があればガス電磁弁等を閉止することとした。
ここで、両者の信号の比較は、主マイクロコンピュータ35側で行われる。本実施形態の燃焼制御装置27では、二つのマイクロコンピュータ35,36は、双方向でデータ通信を行っており、副マイクロコンピュータ36が取り込んだセンサー等の情報がデータ通信によって主マイクロコンピュータ35側に送られる。そして主マイクロコンピュータ35で両者を比較し、両者の差が例えば20パーセント以上開いておれば主マイクロコンピュータ35から停止信号を出して各電磁弁10,11,12,16を閉止する。二つのマイクロコンピュータ35,36に入力された信号の差異がいくらであれば異常と判断するかは任意であるが、10%〜30%程度の差異がある場合に異常と判断することが望ましい。
また本実施形態の燃焼制御装置27では、主マイクロコンピュータ35と副マイクロコンピュータ36の間に前記した様に通信手段があり、当該通信手段によって双方の制御装置を互いに監視している。より具体的には、双方の制御装置が暴走などの異常な状態に陥っていないか否かを監視している。
即ち本実施形態に係る燃焼制御装置27では、上述した主マイクロコンピュータ35と副マイクロコンピュータ36は、ともにそれぞれが備えるインターフェイス(通信手段)によって相互に一定周期でデータを送受信しながら相手方の制御装置が異常な状態に陥っていないかを監視する。
具体的には主マイクロコンピュータ35は、予め定められた一定周期(たとえば100ms周期)で副マイクロコンピュータ36に対してデータを送信する。ここで送信されるデータは、副マイクロコンピュータ36に対する指令やガス給湯器の状態を示すデータなどを所定のフォーマットに現したものが用いられる。
一方、副マイクロコンピュータ36は、主マイクロコンピュータ35から送信された上記データを受信すると、所定時間内に主マイクロコンピュータ35に対して所定のフォーマットのデータを返信する。
この様に、主マイクロコンピュータ35から一定周期で副マイクロコンピュータ36にデータが送信され、副マイクロコンピュータ36から一定時間内にデータが返信されるので、主マイクロコンピュータ35は、上記データの送信後一定時間を経過しても副マイクロコンピュータ36からの返信がなければ副マイクロコンピュータ36に異常があると判定できる。一方、副マイクロコンピュータ36は、上記一定周期の時間が経過しても主マイクロコンピュータ35からのデータを受信できない場合には主マイクロコンピュータ35に異常があると判定できる。
なお、この相手方の異常判定は、データ未受信状態が1回でもあれば直ちに相手方の異常と判定することもできるが、たとえばデータ未受信状態が所定回数繰り返された場合や、データ未受信状態が所定時間継続した場合に相手方の制御装置を異常と判定することもできる。本実施形態では、データ未受信の状態がN回繰り返されると相手方の異常判定を行うものとされる。
次に、上記通信監視の結果、相手方マイコンが異常であると判定した場合の処理について説明する。この処理は、主マイクロコンピュータ35と副マイクロコンピュータ36とで以下のように異なる処理を行う。
まず、副マイクロコンピュータ36において上記主マイクロコンピュータ35に異常があると判定した場合について説明する。この場合、副マイクロコンピュータ36は、そのリセット出力端子からリセット信号を出力して主マイクロコンピュータ35をリセットする。即ち主マイクロコンピュータ35を一旦停止し、再起動して初期化する。
なおこの時、副マイクロコンピュータ36から電源遮断信号が出力されて機器駆動回路42への通電が遮断される。電源遮断信号は主マイクロコンピュータ35からの通信が正常に受信されるようになると解除されるようプログラミングされている。
このようにして主マイクロコンピュータ35がリセットされると、主マイクロコンピュータ35に特に故障等がなければ主マイクロコンピュータ35は正常な状態に復帰し、副マイクロコンピュータ36との通信を再開する。
しかし主マイクロコンピュータ35に故障等があると通信は再開されず、上記通信監視処理の結果、副マイクロコンピュータ36は再び主マイクロコンピュータ35をリセットすることになり、極端なケースでは永遠にこの動作を繰り返すこととなる。
この対策として、リセット信号の出力回数をカウントするリセット回数カウンタを設けておき、このカウンタのカウント値に基づいて、リセット信号の連続出力回数が予め定めた所定回数に到達しても主マイクロコンピュータ35からの通信が復帰しない場合には、副マイクロコンピュータ36から主マイクロコンピュータ35へのリセット信号をラッチし、主マイクロコンピュータ35の動作を停止させる方策が考えられる。
次に、主マイクロコンピュータ35側の通信監視処理によって副マイクロコンピュータ36に異常があると判定した場合について説明する。この場合、主マイクロコンピュータ35は、副マイクロコンピュータ36をリセットすることなく、主マイクロコンピュータ35自身の処理によって給湯装置1の動作を停止させる。即ち主マイクロコンピュータ35から電源遮断信号が出力されて機器駆動回路42への通電が遮断される。
また、このような燃焼停止の処理と並行して、主マイクロコンピュータ35は、リモコンや給湯器本体に設けられる図示しない所定の報知手段を通じて副マイクロコンピュータ36の異常を報知する。たとえば、表示装置によるエラー表示や、報知音出力装置による警告音の出力などによって副マイクロコンピュータ36の異常を報知する。
次に、主マイクロコンピュータ35が再起動した場合の初期動作について説明する。本実施形態では、主マイクロコンピュータ35は、外部の電源から電力供給があることを条件に自動的に再起動する。より具体的には、一時的な停電があると主マイクロコンピュータ35が停止するが、電力が復帰すると主マイクロコンピュータ35は自動的に再起動する。また主マイクロコンピュータ35に電源が供給され続けている状態であって、副マイクロコンピュータ36側からリセット信号が入力され、主マイクロコンピュータ35が停止した場合も自動的に再起動する。
即ち、副マイクロコンピュータ36が各センサ等の信号に基づいて異常燃焼や高温の出湯等を検知した場合に副マイクロコンピュータ36側からリセット信号が出力され、主マイクロコンピュータ35が停止されるが、この場合は主マイクロコンピュータ35は自動的に再起動する。
副マイクロコンピュータ36が主マイクロコンピュータ35との相互通信によって主マイクロコンピュータ35の異常を検出した場合も同様であり、リセット信号が出力され、主マイクロコンピュータ35が停止され、自動的に再起動する。
そして主マイクロコンピュータ35が自動的に再起動した場合は、原則として、起動中の運転モードに復帰する。即ち主マイクロコンピュータ35が停止する直前の運転モードに復帰する。具体的には、停止の直前が運転オンモードであれば、再起動後に運転オンモードに復帰し、停止の直前が運転オフモードであるならば運転オフモードとなる。
しかしながら、所定の条件によって主マイクロコンピュータ35が停止した場合は、危険防止や暴走防止のために運転オフモードの状態におく方が望ましい場合があるので、その様な場合は、運転オフモードとなる様に構成されている。
以下、主マイクロコンピュータ35が再起動した時の初期動作について、図6を参照しつつ説明する。ここで図6は、主マイクロコンピュータ35が再起動した時の初期動作を示すフローチャートである。
主マイクロコンピュータ35が再起動すると、最初のステップ1で副マイクロコンピュータ36との通信を再開する。ここで副マイクロコンピュータ36との通信が不能であればステップ8に移行し、不揮発性記憶素子70(EEPROM)に通信が不能であった旨の情報を記録する。当該情報は、メンテナンスの際に読み出されて、修理等の参考に供される。
不揮発性記憶素子70(EEPROM)への記録は、主マイクロコンピュータ35によって行われる。
そしてステップ9に移行し、図示しない表示手段や警報によって異常を知らせる。表示手段には、例えば通信不能であったことを示すエラー表示を表示する。
主マイクロコンピュータ35が再起動しても、副マイクロコンピュータ36との通信を再開できない場合は、正常な燃焼運転や、異常が発生した時の迅速な対応が望めないので、運転オンモードに復帰させることはない。
一方、通信が再開したならばステップ3に移行し、副マイクロコンピュータ36から送られた通信内容から、先に発生した主マイクロコンピュータ35の停止が、副マイクロコンピュータ36からのリセット信号に基づくものであるか否かを確認する。即ち何らかの異常や危険状態を副マイクロコンピュータ36が検知して主マイクロコンピュータ35が停止したものであるかを判定する。また前記した様な主マイクロコンピュータ35の異常を副マイクロコンピュータ36が検知して主マイクロコンピュータ35をリセットしたものであるかを判別する。
即ち、前記した様に本実施形態の燃焼制御装置27は、副マイクロコンピュータ36にも主マイクロコンピュータ35と同様のセンサー等の信号が入力されている。そして副マイクロコンピュータ36は独自の判定基準で異常状態等を判定し、燃料の供給を遮断する遮断動作を実行すると共に主マイクロコンピュータ35を再起動する。本実施形態の燃焼制御装置27は、原則として主マイクロコンピュータ35の停止前の運転モードに復帰させるが、副マイクロコンピュータ36が異常を検知して燃焼が停止した場合には直ちに燃焼を再開させることが躊躇される。そのため副マイクロコンピュータ36の通信内容から、先の停止が異常停止であったことが判明すれば、ステップ8に移行してその旨を不揮発性記憶素子70(EEPROM)に記録し、さらにステップ9に移行して所定の表示を行う。この時の表示は、停止原因を示すエラー表示が表示される。
主マイクロコンピュータ35の異常を副マイクロコンピュータ36が検出して主マイクロコンピュータ35がリセットされた場合も同様であり、運転オンモードに復帰させることなく停止させる。
さらにステップ9に移行して所定の表示を行う。この時の表示は、停止原因を示すエラー表示が表示される。
一方、先の停止が副マイクロコンピュータ36が異常を検知したからではない場合は、機器の異常や危険な状態となったために主マイクロコンピュータ35が停止したものではないから、考えられる停止原因は、停電である。従ってこの場合は、停止前の運転モードに復帰させても不都合はない。
そこでステップ3がNOであるならばステップ4に移行し、停止前の運転モードを調べる。なお停止前の運転モードを調べる方策は任意であり、副マイクロコンピュータ36からの情報によってもよく、また他のメモリーの記録内容を確認してもよい。
そして停止前の運転モードが運転オンモードであるならばステップ5からステップ6に移行して運転スイッチがオンされる。一方、停止前の運転モードが運転オフモードであるならばステップ5からステップ7に移行して運転スイッチがオフされる。
以上説明した実施形態では、運転スイッチがオンとなれば必然的に運転モードが運転オンモードとなる装置構成を前提として説明したが、運転スイッチのオンと運転モードがオン状態となることが不可分ではない構成の燃焼制御装置もある。このような装置に本発明を適用する場合には、運転スイッチだけをオンにして、運転モードをオフモードとすることもできる。
すなわち、異常の検知や危険状態の検知、装置の暴走等によって主マイクロコンピュータ35が停止し、これが再起動した場合、運転スイッチをオンにして、運転モードを運転オフモードとし、さらに所定の表示や警報を発する構成とすることもできる。
なおこの様な構成を採用する場合には、運転スイッチを手動でオフすることにより、通常の運転オフモードとなる構成を採用することが望ましい。
上述した実施形態はあくまでも本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれらに限定されることなくその範囲内で種々の設計変更が可能である。
たとえば、上述した実施形態では、本発明をガス給湯装置に用いた場合を示したが、本発明はこれに限定されず、オイルを燃料とする給湯装置にも適用可能である。さらにまた、燃焼部を備えた燃焼装置であれば給湯装置以外(たとえば暖房単機能の燃焼装置など)にも適用可能である。
また上記した実施形態では、バスライン37を介して炎検知回路55、水量検出回路56、出湯温度検出回路57、送風機回転数検出回路58、バーナセンサー検出回路59、比例弁電流検出回路60、元電磁弁監視回路61及びガス電磁弁監視回路62を主マイクロコンピュータ35及び副マイクロコンピュータ36に接続したが、これらの全てが必ずしも必要ではない。またこれらに加えて、熱交換器18の温度を検知する信号や、燃焼缶体(図示せず)の温度を検知する信号、高温湯温度センサー28の信号等を主マイクロコンピュータ35及び副マイクロコンピュータ36に入力してもよい。
本発明の燃焼制御装置を給湯装置の制御装置として活用した場合の回路ブロック図である。 本発明の燃焼制御装置を給湯装置の制御装置として活用した場合の回路図である。 本発明に制御装置によって制御される給湯装置の概念図である。 図1に示す燃焼制御装置の動作の一部を示すフローチャートである。 図2の各電磁弁の接続関係を示す回路図である。 主マイクロコンピュータが再起動した時の初期動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 給湯装置
10,11,12 ガス電磁弁
16 元電磁弁
27 燃焼制御装置
35 主マイクロコンピュータ
36 副マイクロコンピュータ
47 電圧検知回路(遮断確認手段)
70 不揮発性記憶素子(EEPROM)
71 運転スイッチ

Claims (11)

  1. 少なくとも一基の主コンピュータを内蔵し、燃焼の準備状態で待機する運転オンモードと、直ちに燃焼することができない運転オフモードの二つの運転モードを持った燃焼制御装置において、前記主コンピュータの起動中に当該主コンピュータが停止し、後に当該主コンピュータが再起動したとき、燃焼制御装置は起動中のモードに自動復帰するものであるが、所定の条件によって主コンピュータが停止した場合は運転オンモードに復帰しないことを特徴とする燃焼制御装置。
  2. 外部の電源から電力供給を受けて動作する燃焼制御装置であって、少なくとも一基の主コンピュータを内蔵し、燃焼の準備状態で待機する運転オンモードと、直ちに燃焼することができない運転オフモードの二つの運転モードを持った燃焼制御装置において、前記主コンピュータの起動中に当該主コンピュータが停止した時、外部の電源から電力供給があることを条件に自動的に再起動し、当該主コンピュータが自動的に再起動したとき、燃焼制御装置は起動中のモードに自動復帰するものであるが、所定の条件によって主コンピュータが停止した場合は運転オンモードに復帰しないことを特徴とする燃焼制御装置。
  3. 異常を検知する異常検知機能及び/又は危険を検知する検知機能を備え、前記検知機能が異常又は危険を検知すると主コンピュータが停止し、前記検知機能が異常及び/又は危険を検知したことによって主コンピュータが停止した場合は、運転オンモードに復帰しないことを特徴とする請求項1又は2に記載の燃焼制御装置。
  4. 手動によるオン・オフ切り替えと電気的手段によって実質的なオン・オフ切り替えが可能であって手動でオンされることによって運転オンモードに設定される運転スイッチを有し、主コンピュータの停止によって前記運転スイッチが電気的手段によってオフされ、当該主コンピュータが再起動すると運転スイッチが電気的手段によってオンされるが、所定の条件によって主コンピュータが停止した場合は運転スイッチが電気的手段によってオンされないことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の燃焼制御装置。
  5. 手動によるオン・オフ切り替えと電気的手段によって実質的なオン・オフ切り替えが可能であって手動でオンされることによって運転オンモードに設定される運転スイッチを有し、主コンピュータの停止によって前記運転スイッチが電気的手段によってオフされ、当該主コンピュータが再起動すると運転スイッチが電気的手段によってオンされるが、所定の条件によって主コンピュータが停止した場合は運転スイッチがオンであっても運転オフモードとなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の燃焼制御装置。
  6. 複数のコンピュータを備え、その内の一又は複数のコンピュータは主体となって燃焼装置を制御する主コンピュータであり、他の少なくとも一基のコンピュータは補助的な制御を行う副コンピュータであり、副コンピュータには燃焼装置の動作状態を知るための信号が入力され、副コンピュータは前記信号が所定の停止条件となった場合に主コンピュータを停止させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の燃焼制御装置。
  7. 主コンピュータおよび副コンピュータには燃焼装置の動作状態を知るための信号が入力され、前記主コンピュータは所定の停止条件となった場合に燃料の供給を遮断する遮断動作を実行し、前記副コンピュータは所定の停止条件となった場合に燃料の供給を遮断する遮断動作を実行すると共に主コンピュータを停止させるものであり、副コンピュータが前記遮断動作を実行する際の停止条件は、主コンピュータが遮断動作を実行する際の停止条件に比べて緩やかであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに燃焼制御装置。
  8. 複数のコンピュータを備え、その内の一又は複数のコンピュータは主体となって燃焼装置を制御する主コンピュータであり、他の少なくとも一基のコンピュータは補助的な制御を行う副コンピュータであり、副コンピュータは主コンピュータの動作を監視し、主コンピュータの動作に異常が認められた場合に主コンピュータを停止させることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の燃焼制御装置。
  9. 副コンピュータから主コンピュータに対して所定の信号が発信され、当該信号を受けたことを条件に運転オンモードに復帰しないことを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の燃焼制御装置。
  10. 副コンピュータから所定の信号が発信され、運転モードが運転オフモードとなることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の燃焼制御装置。
  11. 不揮発性記憶手段を備え、主コンピュータが自動復帰した後、副コンピュータが保有する所定の情報が主コンピュータを経由して不揮発性記憶手段に記憶されることを特徴とする請求項6乃至10のいずれかに記載の燃焼制御装置。
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