JP2006207739A - 高強度クランクシャフト - Google Patents

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茂 石川
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Abstract

【課題】 製造における工程数の削減や設備費の低減を実現できるとともに、強度要請部位に所定の疲労強度を有する高強度クランクシャフトを提供することを課題とする。
【解決手段】クランクピンPの中心軸に対して直角に形成されたクランクアームAの表部(ショルダー部)PcにフィレットR部Pbに連続する微小段差部Zを設ける。微小段差部Zを形成した後に焼入れ処理を施し接合部Cに硬化層を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は高強度クランクシャフトに関する。
従来、高強度クランクシャフトとしては、ジャーナルやクランクピンである軸部に焼入れ処理を行った後、フィレット部にロール加工を行うことで曲げ強度および疲労強度を得るようにしたものが知られている(例えば、特許文献1)。
しかし、このようなクランクシャフトでは、エンジン型式などによってフィレット部の形状が異なるのに対して、それぞれ専用のロールを準備する必要があり、しかも消耗品であるロールの交換頻度が高く設備費用がかさむという問題があった。
また、近年の内燃機関の高出力化に伴い、クランクシャフトのさらなる強化が要請されるようになり、ピン部の円柱部と同時にフィレットR部とこのフィレットR部に続くフィレット部とを高周波誘導加熱し、しかる後にピン部を冷却することによりピン部の表面をフィレットR焼入れする方法が採られるようになった。ところがこの方法では、フィレットR焼入れ処理後に研削加工によりピン幅寸法とピン円柱部の表面仕上げを行うので寸法精度は高いものの、焼入れ硬化に伴い加工部の被加工性が低下し、工具の寿命低下や加工時間の増大といった問題を生じている。
特開2000−337345号公報
本発明は上記した実状に鑑みてなされたものであり、製造における工程数の削減や設備費の低減を実現できるとともに、強度要請部位に所定の疲労強度を有する高強度クランクシャフトを提供することを課題とする。
本発明者は、ピン部のフィレット部近傍の形状に着目しその形状を最適化することで、研削加工時間の大幅な削減が可能であるとの知見を得て鋭意実験の結果本発明を完成した。
すなわち、本発明の高強度クランクシャフトは、クランクジャーナルと、クランクピンと、クランクジャーナルとクランクピンとを連結するクランクアームとを有し、クランクピンとクランクアームとは焼入れ硬化層を有するフィレットR部を介して連続している高強度クランクシャフトにおいて、クランクピンの中心軸に対して直角に形成されたクランクアームの表部(以降、ショルダー部という。)にフィレットR部に連続する微小段差部を設けたことを特徴とするものである。
本発明の高強度クランクシャフトはショルダー部にフィレットR部に連続する微小段差を形成することにより、従来の設備を大幅に改造することなく焼入れ処理前のクランクピン部を高精度にミラー加工することができ、焼入れ処理後のピン幅寸法公差をを許容範囲内とすることができる。従って、従来技術のように焼入れ処理後にピン幅寸法を規定するショルダー部を研削する必要がなく、焼入れ処理後にはクランクピンの円柱部表面のみを研削すればよい。円柱部表面の研削加工は研削代が小さいので研削加工時間を大幅に削減することができる。このため設備費用を抑制するとともに生産性を向上してコストダウンを図ることが可能となる。
本発明の高強度クランクシャフトにおいては、微小段差部はショルダー部から突出している突出部と、ショルダー部から突出部に連続する断面円弧状の連続部とからなることが望ましい。微小段差部にショルダー部から突出部に連続する断面円弧状の連続部を形成することで、疲労強度に対して微小段差部が最弱部位となることを回避できる。
このような突出部の突出量はショルダー部から0.1mm以下であることが好ましい。また、ピンの軸心を中心とする微小段差部の外径はコンロッドの面取り部の外径よりも小さくなければならない。微小段差部がこの範囲であれば、従来のミラー加工機を大幅に改造することなく形成することができるとともに、コンロッドの自在な回転を阻害することがない。
また、本発明のクランクシャフトにおいて、フィレットR部は連続する2個の曲線部からなることが望ましい。フィレットR部を2個の曲線とすることで円柱部のみの研削が可能となりピン部を形成する生産性を更に向上することができる。また、クランクシャフトの疲労強度の最弱部位を従来技術と同様にフィレットR部とすることができる。従って、設計の大幅な変更や設備の改造を伴うことなく従来技術と同等以上の品質を確保しながら製造コストを低減することができる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図2は、4気筒ガソリンエンジン又はディーゼルエンジン用のクランクシャフト1を示すものである。このクランクシャフト1は、鍛造加工による一体成形品であって、クランクシャフト1の中心軸Xに沿って配列されたクランクジャーナルJ(J1〜J5)(以降、単にジャーナル部という。)と、これらのジャーナル部Jに連設されたクランクアームA(A1〜A8)(以降、単にアーム部という。)と、互いに対向配置された一対のアーム部Aの間にそれぞれ架設されたクランクピンP(P1〜P4)(以降、単にピン部という。)とを有している。また前記中心軸Xに沿った方向における両側箇所の一対のピン部P1、P4が互いに同一の軸線Y1を有するとともに、前記中心軸Xに沿った方向における中間箇所の一対のピン部P2、P3が互いに同一の軸線Y2を有している。なお、これらの軸線Y1、Y2はジャーナル部Jの中心軸(クランクシャフト1の中心軸Xと一致)から等しい距離だけオフセットされ、ピン部P1,P4とピン部P2,P3とは位相が互いに180度ずれて配置されている。
上述のクランクシャフト1において、ジャーナル部J及びピン部Pは接合部CによりアームAと滑らかに連続接合されている。この接合部Cの形状は、ジャーナル部J5及びピン部P4を例にとって説明すると、次の通りである。すなわち、ジャーナル部J5の接合部C1は、図3に示すようにジャーナル部J5の円柱部3aと、この円柱部3aに続くフィレットR部(隅部)3bと、このフィレットR部3bに続き、かつ、クランクシャフト1の中心軸Xに対して直角に形成されたショルダー部3cとからなっている。また、ピン部P4の接合部C2は、ピン部P4の円柱部4aと、この円柱部4aに続くフィレットR部(隅部)4bと、このフィレットR部4bに続き、かつ、円柱部4aの中心軸Y1に対して直角に形成されたショルダー部4cとからなっており、ピン部P4とアーム部A8とが滑らかに連続接合されている。なお、ピン部P4とアーム部A7とも同様の形状で滑らかに接合されていることはいうまでもない。
図3において、αおよびβはジャーナル部J5およびピン部P4に形成される焼入硬化層を示している。なお、焼入硬化層αは、ジャーナル部J5の円柱部3a、フィレットR部3b及びフィレット部3cをそれぞれ焼入れ処理して得られる焼入硬化層であり、同様に焼入硬化層βは、ピン部P4の円柱部4a、フィレットR部4b及びフィレット部4cをそれぞれ焼入れ処理して得られる焼入硬化層である。焼入れ処理は被処理部位を高周波誘導加熱あるいはレーザ加熱などで局部加熱した後に冷却して形成する。
以上のようなクランクシャフト1において、本発明は、ピン部Pとアーム部Aとの接合部Cの形状を最適化することで焼入れ処理後の研削工数を削減しようとするものである。
図1は本発明のクランクシャフトにおけるピン部Pとアーム部Aとの接合部Cを誇張して示した断面模式図である。図1の点線Lは従来技術になる接合部Cの断面形状を示しているが、これに対して、本発明では接合部Cに微小段差部Zがピン部Pの円柱部Paの周方向に形成されている。微小段差部Zは、ショルダー部表面Pc’から連続部Z1を介して突出部Z2に連続しており、さらに突出部Z2はフィレットR部Pbを経て円柱部Paに連続している。微小段差部Zはピン部Pに装着されるコンロッドの回転を阻害しない形状としなければならない。このため突出部Z2の突出量f1はショルダー部表面Pc’から0.1mm以下であることが望ましく、また、円柱部Pa表面から微小段差部Zの連続部開始位置Zまでの長さf2は、コンロッドの軸穴周縁に形成される面取り部分に収容されるようにコンロッドの面取り径以下である。つまり、円柱部Paの軸心Yを中心とする微小段差部Zの外径は、コンロッドの面取り部の外径よりも小さくなければならない。また、ショルダー部表面Pc’から突出部Z2に移行する連続部Z1は緩やかな円弧であることが望ましい。
本発明のクランクシャフトにおいては、上記の微小段差部Zに連続するフィレットR部Pbは2個の曲線R1およびR2とからなることが望ましい。R1はミラー加工により形成される形状であり、R2は焼入れ処理後の円柱部Paの表面研削加工により形成される形状である。このような曲線R1とR2の形状には特に限定はなく通常のミラー加工や研削加工によって形成される形状でよい。
以上のような本発明のクランクシャフトは、以下の方法によって製造することができる。
まず、鍛造加工により一体成形された素材を通常のミラー加工によってピン部を形成する。この際、焼入れ処理により生じる変形量を考慮したピン幅寸法(円柱部Paを挟んで対向するショルダー部Pc、Pc間の長さ)でミラー加工する。 次に公知(例えば、特開2004−84931号公報など)の高周波誘導加熱またはレーザ加熱などでフィレットR部、ショルダー部および円柱部を加熱し、冷却することで所定の強化要請部位に焼入れ硬化層を形成する。ここで、フィレットR部では、連続部Z1よりもさらにショルダー部Pc側まで硬化層(図1のH)を形成することが望ましい。
続いて、円柱部表面を研削してピン部とジャーナル部との軸心線の平行度を整える。
以上のように本発明のクランクシャフトは、ピン部をミラー加工した後に強化要請部に焼入れ処理を施すので、ピン部の切削加工が容易であるとともに、焼入れ処理後は、ピン部の円柱部表面のみの研削加工であるから研削加工時間を大幅に短縮することができ、生産のリードタイムを短縮するとともに、その製造コストを低減することができる。
本発明の高強度クランクシャフトは高出力のガソリンエンジンやディーゼルエンジンの多気筒クランクシャフトとして好適に用いることができる。
本発明のクランクシャフトのショルダー部及びフィレットR部の断面形状を拡大して示した模式図である。 本発明のクランクシャフトの形状を説明する概要図である。 ジャーナル部及びピン部とアーム部との接合形状を説明する説明図である。
符号の説明
1:クランクシャフト A:アーム部(クランクアーム) J:ジャーナル部(クランクジャーナル) P:ピン部(クランクピン)Pa(4a):円柱部 Pb(4b):フィレットR部 Pc(4c):ショルダー部 Z:微小段差部 Z1:連続部 Z2:突出部 f1:突出量

Claims (4)

  1. クランクジャーナルと、クランクピンと、該クランクジャーナルと該クランクピントとを連結するクランクアームとを有し、前記クランクピンと前記クランクアームとは焼入れ硬化層を有するフィレットR部を介して連続している高強度クランクシャフトにおいて、
    前記クランクピンの中心軸に対して直角に形成された前記クランクアームの表部に前記フィレットR部に連続する微小段差部を設けたことを特徴とする高強度クランクシャフト。
  2. 前記微小段差部は前記クランクアームの表部から突出している突出部と、前記クランクアームの表部から前記突出部に連続する連続部とからなる請求項1に記載の高強度クランクシャフト。
  3. 前記突出部の突出量は前記クランクアームの表部から0.1mm以下である請求項2に記載のクランクシャフト。
  4. 前記フィレットR部は連続する2個の曲線からなる請求項1に記載のクランクシャフト。
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