JP2006206205A - リフティングマグネットを備えた作業機械の油圧制御回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】 リフティングマグネット用油圧モータと、他の油圧アクチュエータと、他の油圧アクチュエータ用制御バルブをパイロット操作するためのパイロット回路とを備えた作業機械の油圧制御回路において、エンジン回転数が低下した場合に、リフティングマグネット用油圧モータの回転数が低下してしまうことを防止する。
【解決手段】 リフマグ用油圧モータ9およびパイロット回路10の油圧供給源となる第三油圧ポンプP3を設けると共に、該第三油圧ポンプP3の吐出ライン12に、一定流量をリフマグ用用油圧モータ9に優先的に供給し、残りの流量をパイロット回路10に供給するプライオリティバルブ13を配し、さらに、パイロット回路10に、プライオリティバルブ13からパイロット回路10への供給流量が不足したときに該パイロット回路10に圧油を補充するアキュムレータ27を接続した。
【選択図】 図2
【解決手段】 リフマグ用油圧モータ9およびパイロット回路10の油圧供給源となる第三油圧ポンプP3を設けると共に、該第三油圧ポンプP3の吐出ライン12に、一定流量をリフマグ用用油圧モータ9に優先的に供給し、残りの流量をパイロット回路10に供給するプライオリティバルブ13を配し、さらに、パイロット回路10に、プライオリティバルブ13からパイロット回路10への供給流量が不足したときに該パイロット回路10に圧油を補充するアキュムレータ27を接続した。
【選択図】 図2
Description
本発明は、油圧ショベル等のリフティングマグネットを備えた作業機械の油圧制御回路の技術分野に属するものである。
一般に、油圧ショベル等の作業機械に装着されるリフティングマグネットの発電方式として、リフティングマグネット用発電機を油圧モータで駆動せしめる油圧発電方式のものがある。この様な油圧発電方式のものにおいて、リフティングマグネット用油圧モータは、作業機械に搭載される油圧ポンプからの圧油供給に基づいて駆動することになるが、該リフティングマグネット用油圧モータに対する圧油供給流量が一定でないとモータ回転速度が変動し、これに伴い発電機の出力電力も変動して、安定したリフティングマグネットの運転を行えないことがある。
そこで従来、リフティングマグネット用油圧モータに専用の油圧ポンプを設けると共に、リフティングマグネット用油圧モータの入口側に圧力補償付流量制御弁を設け、これによりモータ回転速度を一定に保持できるようにした技術が提唱されている(例えば、特許文献1参照。)。
実用新案登録第3043199号公報
そこで従来、リフティングマグネット用油圧モータに専用の油圧ポンプを設けると共に、リフティングマグネット用油圧モータの入口側に圧力補償付流量制御弁を設け、これによりモータ回転速度を一定に保持できるようにした技術が提唱されている(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、リフティングマグネットが装着される油圧ショベル等の作業機械では、通常、エンジンにより複数の油圧ポンプを駆動せしめ、これら油圧ポンプからの圧油供給に基づいて、リフティングマグネットや該リフティングマグネットが取付けられる作業アーム、あるいは走行装置等の運転が行われるように構成されている。このものにおいて、エンジンが定常回転で駆動している場合には、リフティングマグネット用油圧モータに供給する流量を充分に確保することができ、而して、モータ回転速度を一定に保持する制御を行うことができる。しかしながら、リフティングマグネットと作業アームとを同時に操作したような場合、一時的に過負荷状態となってエンジン回転数が低下してしまうことがある。この様な場合には、エンジン動力で駆動する油圧ポンプの出力も低下するため、リフティングマグネット用油圧モータへの供給流量が不足してモータ回転速度が低下し、発電機からリフティングマグネットへの出力電力も低下してしまう。而して、リフティングマグネットの電磁力が弱くなり、著しい場合には吸着している金属スクラップ等の吊り荷が落下してしまう惧れもあって、作業効率の低下を来すという問題があり、ここに本発明が解決しようとする課題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、リフティングマグネット用の発電機を駆動せしめるリフティングマグネット用油圧モータと、該リフティングマグネット用油圧モータ以外の他の油圧アクチュエータと、該他の油圧アクチュエータの油給排制御を行う制御バルブをパイロット操作するためのパイロット回路とを備えてなる作業機械の油圧制御回路において、前記リフティングマグネット用油圧モータおよびパイロット回路の油圧供給源となる油圧ポンプを設け、該油圧ポンプの吐出側に、油圧ポンプから供給される圧油のうちの一定流量をリフティングマグネット用油圧モータに優先的に供給し、残りの流量をパイロット回路に供給するプライオリティバルブを配し、さらに、前記パイロット回路に、プライオリティバルブから供給される圧油により畜圧されて、プライオリティバルブからパイロット回路への供給流量が不足したときに該パイロット回路に圧油を補充するアキュムレータを接続したことを特徴とするものである。
そして、この様にすることにより、リフティングマグネット用油圧モータには、該リフティングマグネット用油圧モータおよびパイロット回路の油圧供給源となる油圧ポンプから一定流量が優先的に供給されることになり、而して、リフティングマグネット用油圧モータの回転速度を常に一定速度に保持できることになって、運転中にリフティングマグネットの電磁力が低下してしまう不具合を防止でき、もって作業効率の向上に大きく寄与できる。また、パイロット回路には、リフティングマグネット用油圧モータに一定流量を供給した残りの流量が供給されることになるため、エンジン回転数が低下して油圧ポンプの出力流量が低下したような場合には、該油圧ポンプからパイロット回路への供給流量が低下するが、この様な場合には、アキュムレータからパイロット回路に圧油が補充されることになり、而して、パイロット回路の回路圧が低下してしまうことを確実に防止できる。
請求項2の発明は、請求項1において、プライオリティバルブは、リフティングマグネットの運転時には油圧ポンプから供給される圧油のうちの一定流量をリフティングマグネット用油圧モータに優先的に供給し、残りの流量をパイロット回路に供給する一方、リフティングマグネットの非運転時には油圧ポンプから供給される全流量をパイロット回路に供給するように構成されることを特徴とするものである。
そして、この様にすることにより、プライオリティバルブによって、リフティングマグネットの運転時にはリフティングマグネット用油圧モータに一定流量の圧油を供給できる一方、リフティングマグネットの非運転時にはリフティングマグネット用油圧モータへの圧油供給を停止できると共に、油圧ポンプの全流量がパイロット回路に供給されることになって、アキュムレータへの畜圧を効率的に行うことができる。
そして、この様にすることにより、リフティングマグネット用油圧モータには、該リフティングマグネット用油圧モータおよびパイロット回路の油圧供給源となる油圧ポンプから一定流量が優先的に供給されることになり、而して、リフティングマグネット用油圧モータの回転速度を常に一定速度に保持できることになって、運転中にリフティングマグネットの電磁力が低下してしまう不具合を防止でき、もって作業効率の向上に大きく寄与できる。また、パイロット回路には、リフティングマグネット用油圧モータに一定流量を供給した残りの流量が供給されることになるため、エンジン回転数が低下して油圧ポンプの出力流量が低下したような場合には、該油圧ポンプからパイロット回路への供給流量が低下するが、この様な場合には、アキュムレータからパイロット回路に圧油が補充されることになり、而して、パイロット回路の回路圧が低下してしまうことを確実に防止できる。
請求項2の発明は、請求項1において、プライオリティバルブは、リフティングマグネットの運転時には油圧ポンプから供給される圧油のうちの一定流量をリフティングマグネット用油圧モータに優先的に供給し、残りの流量をパイロット回路に供給する一方、リフティングマグネットの非運転時には油圧ポンプから供給される全流量をパイロット回路に供給するように構成されることを特徴とするものである。
そして、この様にすることにより、プライオリティバルブによって、リフティングマグネットの運転時にはリフティングマグネット用油圧モータに一定流量の圧油を供給できる一方、リフティングマグネットの非運転時にはリフティングマグネット用油圧モータへの圧油供給を停止できると共に、油圧ポンプの全流量がパイロット回路に供給されることになって、アキュムレータへの畜圧を効率的に行うことができる。
次に、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1において、1は作業用アタッチメントとしてリフティングマグネット2が装着された油圧ショベルであって、該油圧ショベル1は、クローラ式の下部走行体3、該下部走行体3に旋回自在に支持される上部旋回体4、該上部旋回体4に装着されるフロント作業部5等の各部から構成されており、さらに、該フロント作業部5は、基端部が上部旋回体4に上下動自在に支持されるブーム6、該ブーム6の先端部に前後揺動自在に支持されるアーム7、該アーム7の先端部に装着されるリフティングマグネット2等から構成される等の基本的構成は、従来通りである。
前記リフティングマグネット2は、発電機8からの電力供給により励磁する電磁石を用いて形成されているが、上記発電機8は、リフティングマグネット用油圧モータ(以下、リフマグ用油圧モータと称する)9の回転駆動で発電するように構成されている。而して、リフマグ用油圧モータ9の停止状態では発電機8も停止していてリフティングマグネット2は非励磁状態となっているが、リフマグ用油圧モータ9の回転駆動に基づき発電機8が発電することでリフティングマグネット2が励磁状態となるように構成されている。
扨、油圧ショベル1には、前記リフマグ用油圧モータ9の他にも複数の油圧アクチュエータが設けられているが、これら油圧アクチュエータに対する油圧制御回路を図2に示すと、該図2において、8は前述の発電機、9はリフマグ用油圧モータ、A1・・・Anはリフマグ用油圧モータ9以外の他の油圧アクチュエータ(以下、油圧アクチュエータA1・・・Anと称するが、本実施の形態では、左右の走行モータ、旋回モータ、ブームシリンダ、アームシリンダ、バケットシリンダ等)、Tは油タンク、P1、P2は油圧アクチュエータA1・・・Anの油圧供給源となる第一、第二油圧ポンプ、P3はリフマグ用油圧モータ9および後述するパイロット回路10の油圧供給源となる第三油圧ポンプであって、これら第一、第二、第三油圧ポンプP1、P2、P3は、エンジンEの動力で駆動するように構成されている。
尚、図2において、丸付きの数字は結合子記号であって、対応する丸付き数字同士が接続される。
尚、図2において、丸付きの数字は結合子記号であって、対応する丸付き数字同士が接続される。
さらに、図2において、11はコントロールバルブユニットであって、該コントロールバルブユニット11には、前記油圧アクチュエータA1・・・Anに対する油給排制御をそれぞれ行う制御バルブC1・・・Cnが組み込まれている。そして、これら制御バルブC1・・・Cnは、中立位置Nに位置している状態では油圧アクチュエータA1・・・Anへの圧油供給を行わないが、後述するパイロットバルブR1・・・Rnからパイロット圧が供給されることにより作動位置XまたはYに切換わって、第一、第二油圧ポンプP1、P2の吐出油を油圧アクチュエータA1・・・Anに供給するように構成されている。
一方、第三油圧ポンプP3は、リフマグ用油圧モータ9およびパイロット回路10の油圧供給源として対応できる容量のポンプが採用されているが、該第三油圧ポンプP3の吐出ライン12には、後述するプライオリティバルブ13が配されている。さらに、第三油圧ポンプP3の吐出ライン12には、上記プライオリティバルブ13の上流側に逆流防止用のチェック弁14が配されると共に、該チェック弁14の上流側からは、リリーフ弁15が配されたリリーフ油路16が分岐形成されている。
前記プライオリティバルブ13は、優先流量を調整する絞り弁13aと、該絞り弁13aの差圧を一定に保持する圧力補償弁13bとを備えると共に、前記吐出ライン12に接続される入力ポート13cと、リフマグ用油圧モータ9に至るモータ用供給ライン17に接続される優先側出力ポート13dと、後述するパイロット回路用電磁切換弁18を介してパイロット回路10に至るパイロット用供給ライン19に接続される非優先側出力ポート13eとを有している。そして、入力ポート13cから入力された第三油圧ポンプP3の圧油は、絞り弁13a、圧力補償弁13bの非優先側入口13fおよび非優先側パイロットポート13gに導かれる一方、絞り弁13aの出口圧は、圧力補償弁13bの優先側入口13h、およびオリフィス13jを介して優先側パイロットポート13kに導かれるように構成されている。さらに、優先側パイロットポート13kには油タンクTに至るベント回路13mが接続されており、該ベント回路13mには優先用電磁切換弁20が配されている。
前記優先用電磁切換弁20は、後述するコントローラ21からのOFF−ONの指令に基づいて、ベント回路13mを開く、即ち優先側パイロットポート13kへの導入圧力を油タンクTに逃がすOFF位置Nと、ベント回路13mを閉じる、即ち優先側パイロットポート13kへの導入圧力を逃がさないON位置Xとに切換わる。
そして、プライオリティバルブ13は、優先用電磁切換弁20がOFF位置Nに位置しているときには、圧力補償弁13bの優先側パイロットポート13kへの導入圧力がベント回路13mを介して油タンクTに逃げるため、圧力補償弁13bの非優先側パイロットポート13gへの導入圧力によって、優先側入口13hが閉じ、且つ非優先側入口13fが非優先側出力ポート13eに連通するように制御され、これにより、第三油圧ポンプP3からプライオリティバルブ13に入力された圧油の全流量が非優先側出力ポート13eから出力されて、パイロット用供給ライン19に供給されるようになっている。
一方、コントローラ21からの指令に基づき優先用電磁切換弁20がON位置Xに切換わると、圧力補償弁13bの優先側パイロットポート13kにオリフィス13jを介して絞り弁13aの出口圧が導かれる一方、非優先側パイロットポート13gには絞り弁13aの入口圧が導かれ、これにより圧力補償弁13bは、絞り弁13aの入口圧と出口圧の差圧が一定になるように動作する。而して、第三油圧ポンプP3からプライオリティバルブ13に入力された圧油は、優先側出力ポート13dから優先的に一定の流量が出力されてモータ用供給ライン17に供給される一方、その残りの流量が非優先側出力ポート13eから出力されてパイロット用供給ライン19に供給されるようになっている。
一方、コントローラ21からの指令に基づき優先用電磁切換弁20がON位置Xに切換わると、圧力補償弁13bの優先側パイロットポート13kにオリフィス13jを介して絞り弁13aの出口圧が導かれる一方、非優先側パイロットポート13gには絞り弁13aの入口圧が導かれ、これにより圧力補償弁13bは、絞り弁13aの入口圧と出口圧の差圧が一定になるように動作する。而して、第三油圧ポンプP3からプライオリティバルブ13に入力された圧油は、優先側出力ポート13dから優先的に一定の流量が出力されてモータ用供給ライン17に供給される一方、その残りの流量が非優先側出力ポート13eから出力されてパイロット用供給ライン19に供給されるようになっている。
また、図2において、22、23は第一、第二連通油路であって、これら第一、第二連通油路22、23は、前記モータ用供給ライン17と、リフマグ用油圧モータ9から油タンクTに至る排出ライン24とを連通するように形成されている。そして、第一連通油路22にはオーバーロードリリーフ弁25が配され、また、第二連通油路23にはバキューム防止用のチェック弁26が配されている。
一方、パイロット用供給ライン19は、前述したように、プライオリティバルブ13の非優先側出力ポート13eからパイロット回路用電磁切換弁18を介してパイロット回路10に至る油路であるが、該パイロット用供給ライン19の中途部には、パイロット用供給ライン19に供給された圧油を畜圧するアキュムレータ27が接続されている。さらに、パイロット用供給ライン19には、アキュムレータ27からの逆流を防止するためのアキュムレータ用チェック弁28が配されると共に、該アキュムレータ用チェック弁28よりも上流側の部位からは、前記排出ライン24に合流して油タンクTに至るリリーフ油路29とアンロード油路30とが分岐形成されている。そして、リリーフ油路29には、パイロット用供給ライン19の圧力を制限するリリーフ弁31が配され、また、アンロード油路30にはアンロード用電磁切換弁32が配されている。
前記アンロード用電磁切換弁32は、コントローラ21からのOFF−ONの指令に基づいて、アンロード油路30を開くOFF位置Nと、アンロード油路30を閉じるON位置Xとに切換わる。そして、アンロード用電磁切換弁32がOFF位置Nに位置している状態では、パイロット用供給ライン19の油がアンロード油路30を経由して油タンクTに流れ、これによりアキュムレータ27およびパイロット回路用電磁切換弁18に圧油供給されないようになっている。一方、アンロード用電磁切換弁32がON位置Xに位置している状態では、パイロット用供給ライン19の油がアンロード油路30を経由して油タンクTに流れることが阻止され、而してアキュムレータ27およびパイロット回路用電磁切換弁18に圧油供給できるようになっている。
さらに、前記パイロット回路用電磁切換弁18は、コントローラ21からのOFF−ONの指令に基づいて、パイロット用供給ライン19からパイロット回路10への圧油供給を遮断し、且つパイロット回路10を油タンクTに連通させるOFF位置Nと、パイロット用供給ライン19の圧油をパイロット回路10に供給するON位置Xとに切換わる。
而して、パイロット回路10には、第三油圧ポンプP3からプライオリティバルブ13を経由してパイロット用供給ライン19に供給された圧油が、ON位置Xのパイロット回路用電磁切換弁18を介して供給されることになるが、該パイロット回路10には、前述した制御バルブC1・・・Cnにパイロット圧を出力するパイロットバルブR1・・・Rnが配されている。そして、これらパイロットバルブR1・・・Rnは、各油圧アクチュエータA1・・・An用操作具(図示せず)の操作に基づいて、対応する制御バルブC1・・・Cnを中立位置Nから作動位置XまたはYに切換えるべくパイロット圧を出力するようになっている。
尚、前記パイロット回路用電磁切換弁18がOFF位置Nに位置している状態では、前述したようにパイロット回路10は油タンクTに連通しており、而して、油圧アクチュエータA1・・・An用操作具を操作してもパイロットバルブR1・・・Rnから制御バルブC1・・・Cnにパイロット圧は出力されず、制御バルブC1・・・Cnは油圧アクチュエータA1・・・Anに対する圧油供給を行わない中立位置Nに保持される。即ち、パイロット回路用電磁切換弁18がOFF位置Nに位置している状態では、操作具を操作しても油圧アクチュエータA1・・・Anが動作しないように構成されている。
一方、前記コントローラ21は、マイクロコンピュータ等を用いて構成されるものであって、このものは、オペレータがリフティングマグネット2の運転を開始、停止するときに操作するリフティングマグネット2用運転スイッチ(以下、リフマグ用運転スイッチと称する)33、アキュムレータ27の畜圧を検出するための圧力検出器34、後述するロックレバー35からの信号を入力し、該入力信号に基づいて、前記パイロット回路用電磁切換弁18、優先用電磁切換弁20、アンロード用電磁切換弁32に制御指令を出力する。
尚、前記リフマグ用運転スイッチ33は、本実施の形態では、押し操作の毎にリフティングマグネット2の運転−停止を切換えるためのスイッチであって、リフティングマグネット2が停止中(非励磁中)のときにリフマグ用運転スイッチ33を押し操作するとリフティングマグネット2が運転開始し、また運転中(励磁中)のときにリフマグ用運転スイッチ33を押し操作するとリフティングマグネット2が停止するように設定されているが、以下の説明では、停止中のリフティングマグネット2を運転させるためのリフマグ用運転スイッチ33の操作をONとし、運転中のリフティングマグネット2を停止させるためのリフマグ用運転スイッチ33の操作をOFFとする。
また、前記ロックレバー35は、オペレータがエンジンをかけたままで運転席から離れる場合などに、油圧アクチュエータA1・・・An用操作具が操作されても油圧アクチュエータA1・・・Anが動作しないようにロックするためのレバーであって、油圧アクチュエータA1・・・Anの動作をロックしたい場合にはロックレバー35をロック位置にする一方、操作具操作に基づいて油圧アクチュエータA1・・・Anを動作させる場合にはロックレバー35をロック解除位置にする。尚、本実施の形態では、後述するように、ロックレバー35がロック位置に位置している状態では、リフティングマグネット2も非励磁状態に保持されるようになっている。
次いで、前記コントローラ21における制御について、図3に示すフローチャート図に基づいて説明すると、コントローラ21は、システムが開始すると、まず、リフマグ用運転スイッチ33、圧力検出器34、ロックレバー35からの入力信号を読み込む(ステップS1)。尚、システム開始時において、パイロット回路用電磁切換弁18、優先用電磁切換弁20、アンロード用電磁切換弁32はそれぞれOFF位置Nに位置している。
続けてコントローラ21は、ロックレバー35がロック位置かロック解除位置かを判断する(ステップS2)。
前記ステップS2において、ロックレバー35がロック解除位置に位置していると判断された場合、コントローラ21は、パイロット回路用電磁切換弁18に対し、パイロット用供給ライン19の圧油をパイロット回路10に供給するON位置Xに位置するように制御指令を出力する(ステップS3)と共に、アンロード用電磁切換弁32に対し、アンロード油路30を閉じるON位置Xに切換るように指令を出力する(ステップS4)。これにより、第三油圧ポンプP3からプライオリティバルブ13を経由してパイロット用供給ライン19に流れた圧油は、パイロット回路10に供給されると共に、アキュムレータ27に畜圧される。
続けてコントローラ21は、リフマグ用運転スイッチ33がONか否かを判断する(ステップS5)。
前記ステップS5において、「YES」、即ちリフマグ用運転スイッチ33がONと判断された場合、コントローラ21は、優先用電磁切換弁20に対し、ベント回路13mを閉じるON位置Xに切換るように制御指令を出力する(ステップS6)。これにより、第三油圧ポンプP3からプライオリティバルブ13に供給される圧油のうち、一定流量が優先的にモータ用供給ライン17に供給される一方、その残りの流量がパイロット用供給ライン19に供給される。
また、前記ステップS5において、「NO」、即ちリフマグ用運転スイッチ33がOFFと判断された場合、コントローラ21は、優先用電磁切換弁20に対し、ベント回路13mを開くOFF位置Nに位置するように制御指令を出力する(ステップS7)。これにより、第三油圧ポンプP3からプライオリティバルブ13に供給された圧油の全流量が、パイロット用供給ライン19に流れる。
一方、前記ステップS2の判断において、ロックレバー35がロック位置に位置していると判断された場合、コントローラ21は、優先用電磁切換弁20に対し、ベント回路13mを開くOFF位置Nに位置するように制御指令を出力する(ステップS8)と共に、パイロット回路用電磁切換弁18に対し、パイロット回路10への圧油供給を遮断するOFF位置Nに位置するように制御指令を出力する(ステップS9)。これにより、第三油圧ポンプP3からプライオリティバルブ13に供給された圧油の全流量がパイロット用供給ライン19に流れると共に、該パイロット供給ライン19からパイロット回路10への圧油供給は遮断され、パイロット回路10は油タンクTに連通する。
前記ステップS8およびステップS9の処理後、続けてコントローラ21は、圧力検出器34の検出信号に基づき、アキュムレータ27の圧力が予め設定される設定圧力よりも低下しているか否かを判断する(ステップS10)。
前記ステップS10において、「YES」、即ちアキュムレータ27の圧力が予め設定される設定圧力よりも低下していると判断された場合、コントローラ21は、アンロード用電磁切換弁32に対し、アンロード油路30を閉じるON位置Xに切換るように指令を出力する(ステップS11)。これにより、プライオリティバルブ13からパイロット用供給ライン19に供給された圧油は、アキュムレータ27に畜圧される。
また、前記ステップS10において、「NO」、即ちアキュムレータ27の圧力が設定圧力に達していると判断された場合、コントローラ21は、アンロード用電磁切換弁32に対し、アンロード油路30を開くOFF位置Nに位置するように指令を出力する(ステップS12)。これにより、プライオリティバルブ13からパイロット用供給ライン19に供給された圧油は、アンロード油路30を経由して油タンクTに流れる。
叙述の如く構成された本形態において、ロックレバー35がロック位置に位置している場合には、コントローラ21から優先用電磁切換弁20に対し、プライオリティバルブ13のベント回路13mを開くOFF位置Nに位置するように制御指令が出力されると共に、パイロット回路用電磁切換弁18に対し、パイロット回路10への圧油供給を遮断するOFF位置Nに位置するように制御指令が出力される。これにより、第三油圧ポンプP3からプライオリティバルブ13に供給された圧油の全流量がパイロット用供給ライン19に流れることになって、モータ用供給ライン17への圧油供給はなく、而して、リフマグ用油圧モータ9および発電機8は停止しており、リフティングマグネット2は非励磁状態になっている。また、パイロット回路10は油タンクTに連通しており、而して、油圧アクチュエータA1・・・An用操作具が操作されてもパイロットバルブR1・・・Rnからパイロット圧が出力されない、つまり油圧アクチュエータA1・・・Anが動作しないようになっている。
前記ロックレバー35がロック位置に位置している状態において、アキュムレータ27の圧力が設定圧力よりも低下している場合には、コントローラ21からアンロード用電磁切換弁32に対し、アンロード油路30を閉じるON位置Xに切換るように制御指令が出力される。これにより、前記第三油圧ポンプP3からプライオリティバルブ13を介してパイロット用供給ライン19に供給された圧油が、アキュムレータ27に畜圧される。一方、該アキュムレータ27が畜圧されて設定圧力に達すると、コントローラ21からアンロード用電磁切換弁32に対し、アンロード油路30を開くOFF位置Nに切換るように制御指令が出力される。これにより、第三油圧ポンプP3の圧油は、プライオリティバルブ13、パイロット用供給ライン19、アンロード油路30を経由して油タンクTにアンロードされる。
これに対し、ロックレバー35がロック解除位置に位置している場合には、コントローラ21からパイロット回路用電磁切換弁18に対し、パイロット用供給ライン19の圧油をパイロット回路10に供給するON位置Xに位置するように制御指令が出力されると共に、アンロード用電磁切換弁32に対し、アンロード油路30を閉じるON位置Xに切換るように制御指令が出力される。これにより、第三油圧ポンプP3からプライオリティバルブ13を経由してパイロット用供給ライン19に流れた圧油がパイロット回路10に供給されることになり、而して、各油圧アクチュエータA1・・・An用操作具の操作に基づいてパイロットバルブR1・・・Rnからパイロット圧が出力されて、油圧アクチュエータA1・・・Anが動作することになる。また、前記プライオリティバルブ13からパイロット供給ライン19に供給される圧油によって、該パイロット供給ライン19に接続されたアキュムレータ27が畜圧されることになる。
前記ロックレバー35がロック解除位置に位置している状態において、リフマグ用運転スイッチ33がOFFの場合、即ち、リフティングマグネット2の非運転時には、コントローラ21から優先用電磁切換弁20に対し、プライオリティバルブ13のベント回路13mを開くOFF位置Nに位置するように制御指令が出力される。これにより、第三油圧ポンプP3からプライオリティバルブ13に供給される圧油の全流量がパイロット用供給ライン19に流れることになって、モータ用供給ライン17への圧油供給はなく、而して、リフマグ用油圧モータ9および発電機8は停止しており、リフティングマグネット2は非励磁状態になっている。
これに対し、リフマグ用運転スイッチ35をONした場合、即ち、リフティングマグネット2の運転時には、コントローラ21から優先用電磁切換弁20に対し、プライオリティバルブ13のベント回路13mを閉じるON位置Xに切換わるように制御指令が出力される。これにより、第三油圧ポンプP3からプライオリティバルブ13に供給される圧油のうち、一定流量が優先的にモータ用供給ライン17を経由してリフマグ用油圧モータ9に供給され、而してリフマグ用油圧モータ9および発電機8が駆動して、リフティングマグネット2は励磁状態になる。一方、前記優先流量の残りの流量はパイロット用供給ライン19に供給されて、前述したように、パイロット回路10に供給されると共に、アキュムレータ27に畜圧される。
この様に、本実施の形態にあっては、リフマグ用油圧モータ9およびパイロット回路10の共有の油圧供給源として第三油圧ポンプP3が設けられていると共に、該第三油圧ポンプP3の吐出油は、その吐出ライン12に配されたプライオリティバルブ13によって、一定流量が優先的にリフマグ用油圧モータ9に供給される一方、残りの流量がパイロット回路10に供給されることになる。
この結果、一時的に過負荷状態となってエンジン回転数が低下したような場合、例えば、リフマグ用油圧モータ9と同時に他の油圧アクチュエータA1・・・Anを駆動させたような場合に、エンジン回転数の低下に伴い第三油圧ポンプP3の出力流量が低下しても、該第三油圧ポンプP3は、リフマグ用油圧モータ9およびパイロット回路10の共有の油圧供給源として対応できる容量のものが採用されているから、第三油圧ポンプP3から優先的に一定流量が供給されるリフマグ用油圧モータ9への圧油供給流量が不足することはなく、而して、リフマグ用油圧モータ9の回転速度を常に適切な一定速度に保持することができることになって、運転中にリフティングマグネット2の電磁力が低下してしまう不具合を防止でき、もって作業効率の向上に大きく寄与できる。
しかもこのものにおいて、プライオリティバルブ13からパイロット回路10への圧油供給ラインとなるパイロット用供給ライン19には、パイロット回路10への供給流量が不足した場合に該パイロット回路10に圧油を補充するアキュムレータ27が接続されている。而して、前述したようにリフマグ用油圧モータ9と同時に他の油圧アクチュエータA1・・・Anを駆動させたときにエンジンが過負荷状態になって第三油圧ポンプP3の出力流量が低下したような場合に、該第三油圧ポンプP3の吐出油はリフマグ用油圧モータ9に優先的に供給されるためパイロット回路10への供給流量が低下するが、このような場合にはアキュムレータ27からパイロット回路10に圧油が補充されることになり、而して、パイロット回路10の回路圧が低下してしまうことを確実に防止できる。
さらにこのものでは、第三油圧ポンプP3がリフマグ用油圧モータ9とパイロット回路10との共有の油圧供給源であるため、リフティングマグネット専用の油圧ポンプとパイロット回路専用の油圧ポンプとを別個に設ける場合と比べて、油圧ポンプの数を減らすことができ、低コスト化に貢献できる。
2 リフティングマグネット
8 発電機
9 リフティングマグネット用油圧モータ(リフマグ用油圧モータ)
10 パイロット回路
13 プライオリティバルブ
27 アキュムレータ
A1・・・An 油圧アクチュエータ
C1・・・Cn 制御バルブ
P3 油圧ポンプ(第三油圧ポンプ)
8 発電機
9 リフティングマグネット用油圧モータ(リフマグ用油圧モータ)
10 パイロット回路
13 プライオリティバルブ
27 アキュムレータ
A1・・・An 油圧アクチュエータ
C1・・・Cn 制御バルブ
P3 油圧ポンプ(第三油圧ポンプ)
Claims (2)
- リフティングマグネット用の発電機を駆動せしめるリフティングマグネット用油圧モータと、該リフティングマグネット用油圧モータ以外の他の油圧アクチュエータと、該他の油圧アクチュエータの油給排制御を行う制御バルブをパイロット操作するためのパイロット回路とを備えてなる作業機械の油圧制御回路において、
前記リフティングマグネット用油圧モータおよびパイロット回路の油圧供給源となる油圧ポンプを設け、
該油圧ポンプの吐出側に、油圧ポンプから供給される圧油のうちの一定流量をリフティングマグネット用油圧モータに優先的に供給し、残りの流量をパイロット回路に供給するプライオリティバルブを配し、
さらに、前記パイロット回路に、プライオリティバルブから供給される圧油により畜圧されて、プライオリティバルブからパイロット回路への供給流量が不足したときに該パイロット回路に圧油を補充するアキュムレータを接続したことを特徴とするリフティングマグネットを備えた作業機械の油圧制御回路。 - 請求項1において、プライオリティバルブは、リフティングマグネットの運転時には油圧ポンプから供給される圧油のうちの一定流量をリフティングマグネット用油圧モータに優先的に供給し、残りの流量をパイロット回路に供給する一方、リフティングマグネットの非運転時には油圧ポンプから供給される全流量をパイロット回路に供給するように構成されることを特徴とするリフティングマグネットを備えた作業機械の油圧制御回路。
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JP2005017046A JP2006206205A (ja) | 2005-01-25 | 2005-01-25 | リフティングマグネットを備えた作業機械の油圧制御回路 |
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2005
- 2005-01-25 JP JP2005017046A patent/JP2006206205A/ja not_active Withdrawn
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