JP2006205831A - 車両用空気ダクト - Google Patents

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Kenjiyuuro Yagi
賢十郎 八木
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Eitorii Kogyo Kk
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Abstract

【課題】 自動車等の車両の空調装置から送出される調温空気を車両室内へ吐出するために、内装部材の内側に配設される車両用空気ダクトにおいて、結露防止機能を備えるとともに、発泡体シートの被覆作業を一切不要として生産性の向上を図り、製作コストの大幅な低減を可能とする。
【解決手段】 気密性、剛性を備えた硬質樹脂層2と、断熱性を備えた発泡樹脂層3とを積層した外皮で、所定の中空形状体に一体成形したことを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

この発明は、自動車等の車両において、室内空調のために内装部材の内側に配設される車両用空気ダクトに関するものである。
自動車を始めとする車両の室内空調のための部材として、空調装置から送出される調温空気を、吐出口へ導いてこれを車両室内へ吐出するために、インストルメントパネル等の内装部材の内側に空気ダクトが配設される。一般に、この空気ダクトは、ポリエチレン等の樹脂素材をブロー成形し、配設路に対応した異形断面を有する所定の中空形状体に形成したものが用いられている。
かかる車両用空気ダクトにおいて、その外皮が比較的薄肉に形成されるため、調温空気が流通するダクト内とダクト外との温度差で、ダクト表面に結露を生じる不具合がある。この結露の発生を防止するために、発泡ウレタン等の発泡体シートを空気ダクトの外周面に巻き付け、貼着し、所定の断熱性を備えた発泡体シートで空気ダクトを被覆する手段が取られている。
一方、こうした車両用空気ダクトは、内装部材の内側に納められる各種の車両装備品の間を通して配設するために、その外形形状が屈曲面が連続した複雑な3次元形状となり、配設位置に応じてそれぞれ形状も異なることから、上記の発泡体シートの被覆作業は自動化が困難で手作業で行われ、その作業が極めて煩雑である。したがって、著しく作業性、生産性に劣り、結露防止機能を備えた空気ダクトの製作コストが高価であった。
この発明は、こうした課題を解決することを目的とするもので、結露防止機能を備えるとともに、発泡体シートの被覆作業を一切不要として生産性の向上を図り、製作コストの大幅な低減を可能とする車両用空気ダクトを提案するものである。
上記の目的を達成するため、この発明は、自動車等の車両の空調装置から送出される調温空気を車両室内へ吐出するために、内装部材の内側に配設される車両用空気ダクトにおいて、気密性、剛性を備えた硬質樹脂層2と、断熱性を備えた発泡樹脂層3とを積層した外皮で、所定の中空形状体に一体成形したことを特徴とするものである。
また、この発明の車両用空気ダクトは、硬質樹脂層2を内周面に、発泡樹脂層3を外周面として外皮を形成し、又はこれとは逆に、硬質樹脂層2を外周面に、発泡樹脂層3を内周面として外皮を形成するものである。
この発明の車両用空気ダクトは、硬質樹脂層2と発泡樹脂層3とを積層した外皮で、所定の中空形状体に一体成形するもので、発泡樹脂層3が所定の断熱性を備えているので、空調装置から送出される調温空気が流通するダクト内とダクト外との温度差による結露の発生を防止することができる。したがって、従来の発泡体シートの被覆作業が一切不要となり、生産性が著しく向上され、製作コストの大幅な低減を図ることができる。
また、硬質樹脂層2を外周面に、発泡樹脂層3を内周面として外皮を形成することで、発泡樹脂層3が吸音材として機能し、空調装置のブロワーの運転音や気流の乱れによる騒音が車両室内へ漏れることが防止され、低騒音化を図ることができる。
以下にこの発明の最良の実施形態について、図面を用いて具体的に説明する。
図1及び2はこの発明の車両用空気ダクトの最初の実施例で、図1に空気ダクト1の全体を示し、図2に空気ダクト1を切断した端面を示す。図1に示すように、内装部材の内側に配設される空気ダクト1は、配設路に対応した異形断面を有する所定の中空形状体に形成されている。
この空気ダクト1は、多層ブロー成形手段により、気密性、剛性を備えた硬質樹脂層2と、断熱性を備えた発泡樹脂層3とを積層した外皮で一体成形され、例えば、硬質樹脂層2はポリエチレン、ポリプロピレン等、発泡樹脂層3はポリウレタン、ポリスチレン等の樹脂素材で形成される。
図2に示すように、空気ダクト1は、硬質樹脂層2を内周面に、発泡樹脂層3を外周面として外皮が形成され、硬質樹脂層2の外周面に発泡樹脂層3が被覆された状態で一体成形されている。したがって、発泡樹脂層3が所定の断熱性を備えているので、結露の発生を防止することができ、従来の発泡体シートの被覆作業は一切不要である。
図3は、この発明の車両用空気ダクトの別の実施例で、空気ダクトを切断した端面を示す。図に示すように、この空気ダクトは、硬質樹脂層2を外周面に、発泡樹脂層3を内周面として外皮を形成したものである。この実施例では、前例と同様にして発泡樹脂層3が所定の断熱性を備えているので、結露の発生を防止することができるとともに、発泡樹脂層3が吸音材として機能し、低騒音化を図ることができる。
この発明の最初の実施例で、空気ダクトの全体の斜視図。 図1中A−A線で切断した拡大端面図。 この発明の別の実施例で、空気ダクトを途中で切断した端面図。
符号の説明
2 硬質樹脂層
3 発泡樹脂層

Claims (3)

  1. 自動車等の車両の空調装置から送出される調温空気を車両室内へ吐出するために、内装部材の内側に配設される車両用空気ダクトにおいて、
    気密性、剛性を備えた硬質樹脂層2と、断熱性を備えた発泡樹脂層3とを積層した外皮で、所定の中空形状体に一体成形したことを特徴とする車両用空気ダクト。
  2. 硬質樹脂層2を内周面に、発泡樹脂層3を外周面として外皮を形成した請求項1に記載の車両用空気ダクト。
  3. 硬質樹脂層2を外周面に、発泡樹脂層3を内周面として外皮を形成した請求項1に記載の車両用空気ダクト。
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