JP2006193408A - 光ファイバ母材の製造方法及び光ファイバの製造方法 - Google Patents

光ファイバ母材の製造方法及び光ファイバの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】大型の光ファイバ母材を高価なヘリウムガスを使用しないで作製し、製造コストの削減を図ることができる光ファイバ母材の製造方法を得る。
【解決手段】コア層3Aを有し棒状をなすコアロッド7Aの外周にガラス微粒子を堆積させて多孔質母材層9Cを形成する多孔質母材層形成工程S1と、減圧下、不活性ガスとハロゲンガスの雰囲気、不活性ガスとハロゲン系化合物ガスの雰囲気の少なくともいずれか一つの条件にて多孔質母材層9Cを脱水する脱水工程S2と、脱水した多孔質母材層9Cを減圧下にて独立気泡を含む半透明ガラス母材層9Bになるまで焼結させる焼結工程S3と、独立気泡を含む半透明ガラス母材層9Bを不活性ガス(ヘリウムガスを除く)雰囲気中で透明ガラス化してクラッド層9Aにする透明ガラス化工程S4とを有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、コア層とこのコア層を取り囲むクラッド層とを有し、主に光通信に用いられる光ファイバの製造方法及び光ファイバ母材の製造方法に関する。
昨今、光ファイバの光伝送特性の向上に加えて、光ファイバの価格低減に対する要求が益々高まっている。
光ファイバの製造方法としては、気相軸付け法(Vapor-phase Axial Deposition method:VAD法)、修正化学気相堆積法(Modified Chemical Vapor Deposition method:MCVD法)、外側気相堆積法(Outside Vapor Deposition method:OVD法)、プラズマ化学気相堆積法(Plasma Chemical Vapor Deposition method:PCVD法)、ゾル−ゲル法、ロッドインチューブ法(Rod-In-Tube method:RIT法)、及びこれらを組み合わせた製造方法が知られている。
光ファイバの価格低減のために、いずれの製造方法においても、光ファイバ母材を短時間で製造するとともに、原材料や加工コストを低減することが要求されている。例えば、光ファイバの大部分を占めるクラッド層の形成において、OVD法のような気相合成で生成した石英系ガラス微粒子をコアロッドの外周に堆積させて多孔質母材層を形成し、これを熱処理して透明ガラス母材層を製造する方法は、高品質で大型の光ファイバ母材の製造方法として優れた方法である。
しかし、多孔質母材層を熱処理して透明ガラス母材層を得るためには、高価なヘリウム(He)ガスを使用する必要がある。また熱処理を行う加熱炉には、発熱体からの不純物の混入を防ぐ目的で、石英系ガラスで作製された炉心管が使用されている。しかしながら、この石英系ガラスで作製された炉心管は、多孔質母材の透明ガラス化に必要な1600℃近い温度では軟化して変形しやすくなり、特に大型の光ファイバ母材を透明ガラス化するための太径の炉心管では耐久性が問題となる。
さらにヘリウムガス中で透明ガラス化した母材には、溶解度の大きなヘリウムガスが溶け込んでおり、線引き中にこのヘリウムガスが発泡して光ファイバ内に空洞ができるため、線引き前に、ヘリウムを含まない雰囲気中、例えば窒素(N2)のような溶解度の小さいガス雰囲気中で再度透明ガラス母材を熱処理する必要がある。
これらの問題点を解決するための方法としては、例えば多孔質母材を真空下で熱処理して透明ガラス母材とする方法(例えば、特許文献1参照)、不透明ガラス母材を製造し、これをそのまま紡糸して光ファイバとする方法(例えば、特許文献2参照)、脱水処理後、焼結開始以下の温度で減圧排気し、次いで1600℃以上の高温減圧下で緻密化して透明ガラス体とする方法(例えば、特許文献3参照)、焼結途中で雰囲気ガスをヘリウムから窒素に切り替え、窒素雰囲気で焼結完了とアニールを行う方法(例えば、特許文献4参照)等が提案されている。
特許第2559395号公報 特許第2565712号公報 特開平9−309735号公報 特許第3027509号公報
しかしながら、これらの従来方法によっても、上述の問題点の解決には十分ではなく、大型の光ファイバ母材を高価なヘリウムガスを使用しないで短時間で熱処理すると共に、炉心管の損傷を低減して長寿命化を図り、なおかつ工程の削減も可能な低コストの光ファイバの製造方法が強く要望されている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、大型の光ファイバ母材及び光ファイバを高価なヘリウムガスを使用しないで作製し、製造コストの削減を図ることができる光ファイバ母材の製造方法及び光ファイバの製造方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る光ファイバ母材の製造方法は、コア層と該コア層を取り囲むクラッド層とを有する光ファイバ母材の製造方法であって、前記コア層を有し棒状をなす石英系ガラスからなるコアロッドの外周に石英系ガラス微粒子を堆積させて多孔質母材層を形成する多孔質母材層形成工程と、減圧下、不活性ガスとハロゲンガスの雰囲気、不活性ガスとハロゲン系化合物ガスの雰囲気の少なくともいずれか一つの条件にて前記多孔質母材層を脱水する脱水工程と、脱水した前記多孔質母材層を減圧下にて独立気泡を含む半透明ガラス母材層になるまで焼結する焼結工程と、独立気泡を含む前記半透明ガラス母材層を不活性ガス(ヘリウムガスを除く)雰囲気中で透明ガラス化して前記クラッド層にする透明ガラス化工程とを有する。
また、本発明に係る第2の光ファイバ母材の製造方法は、前記半透明ガラス母材層に含まれる前記独立気泡の内部は実質的に真空である。
さらに、本発明に係る第3の光ファイバ母材の製造方法は、前記脱水工程及び前記焼結工程は、石英系ガラスからなる炉心管を圧力容器内に設け、前記炉心管の周囲に複数のヒータを配置した加熱炉で、前記多孔質母材層全体を均一に加熱することにより行い、透明ガラス化工程は、石英系ガラス及びカーボンのいずれか一方からなる炉心管を有するゾーン加熱方式の加熱炉で行う。
さらにまた、本発明に係る第4の光ファイバ母材の製造方法は、前記脱水工程は1300℃以下で行われ、前記焼結工程は前記多孔質母材層の平均密度が1.8g/cm3以上2.2g/cm3未満となるような条件にて行う。
また、本発明に係る第5の光ファイバ母材の製造方法は、前記焼結工程は、前記減圧下の条件として2000Pa以下の圧力にて行われる。
さらに、本発明に係る光ファイバの製造方法は、コア層と該コア層を取り囲むクラッド層とを有する光ファイバの製造方法であって、前記コア層を有し棒状をなす石英系ガラスからなるコアロッドの外周に石英系ガラス微粒子を堆積させて多孔質母材層を形成する多孔質母材層形成工程と、減圧下、不活性ガスとハロゲンガスの雰囲気、不活性ガスとハロゲン系化合物ガスの雰囲気の少なくともいずれかひとつの条件にて前記多孔質母材層を脱水する脱水工程と、脱水した前記多孔質母材層を減圧下にて独立気泡を含む半透明ガラス母材層になるまで焼結する焼結工程と、前記コアロッドと前記半透明ガラス母材層からなる半透明ガラス母材を、前記半透明ガラス母材層が透明ガラス層となるように線引きする線引き工程とを有する。
この本発明によれば、コア層を有し棒状をなすコアロッドの外周にガラス微粒子を堆積させて多孔質母材層を形成して、減圧下、不活性ガスとハロゲンガスの雰囲気、不活性ガスとハロゲン系化合物ガスの雰囲気の少なくともいずれか一つの条件にて多孔質母材層を脱水して、脱水した多孔質母材層を減圧下にて独立気泡を含む半透明ガラス母材層になるまで焼結させて、独立気泡を含む半透明ガラス母材層を不活性ガス(ヘリウムガスを除く)雰囲気中で透明ガラス化してクラッド層にするので、高価なヘリウムガスを使用することなく、短時間で大型の光ファイバ母材を製造でき、さらに製造設備の長寿命化と工程の省略もできるので、光ファイバの製造コストを低減することができる。
本発明に係る光ファイバの製造方法は、コア層とクラッド層とを有し種々の屈折率分布特性をもつ光ファイバの製造方法に適応されて有益なものであり、特に損失の増加が小さく、広帯域WDM伝送に好適な光ファイバの製造方法に適応されて有益なものであり、具体的には、シングルモードファイバ(Single Mode Fiber;以下、SMFと呼ぶ)等の光ファイバの製造方法に好適である。
以下に、本発明に係る光ファイバ母材の製造方法及び光ファイバの製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。以下では、本発明に係る光ファイバ母材の製造方法の構成上の特徴の概略を実施の形態として説明し、その後に光ファイバ母材の製造方法及び光ファイバの製造方法に則したものを実施例として詳細に説明する。
[実施の形態]
図1は本発明に係る光ファイバ母材の製造方法及び光ファイバの製造方法の実施の形態の工程の順序を示すフローチャートである。本実施の形態の光ファイバ母材の製造方法は、多孔質母材層形成工程と、脱水工程と、焼結工程と、透明ガラス化工程とを含んでいる。また、本実施の形態の光ファイバの製造方法は、光ファイバ母材の製造方法の透明ガラス化工程に換えて線引き工程を有している。
まず、ステップS1の多孔質母材層形成工程においては、中心軸上にコア層3Aを有し棒状をなす石英系ガラスからなるコアロッド7Aの外周に石英系ガラス微粒子を堆積させて多孔質母材層9Cを形成する。
次に、ステップS2の脱水工程では、所定の減圧下、不活性ガスとハロゲンガスの雰囲気中、或いは不活性ガスとハロゲン系化合物ガスの雰囲気中の3つの環境(条件)のうち、いずれか一つの環境(条件)において多孔質母材層9Cを脱水する。
さらに、ステップS3の焼結工程では、上述の脱水工程にて脱水した多孔質母材層9Cを、減圧下にて焼結して、実質的に真空の独立気泡を含む半透明ガラス状態の半透明ガラス母材層9Bに変化させる。ここで、「半透明ガラス状態」とは、全体的にほぼ均一に独立気泡を含んでいる状態で、外観上白濁しており不透明である状態をいう。これに対して、「透明ガラス状態」とは、一部の不良状態の部分に残る微少な独立気泡を除いて全体的にほぼ均一に独立気泡を含んでいない状態で、外観上透明である状態をいう。またここで、「独立気泡」とは、半透明ガラス母材層9Bの内部に形成され周囲雰囲気と物理的に隔離された気泡、あるいは空間をいう。さらにまた、「真空」とは、JIS Z 8126における以下の定義、すなわち、「大気圧より低い圧力の気体で満たされている特定の空間の状態」のことをいう。
そして、本実施の形態の光ファイバ母材の製造方法においては、次にステップS4の透明ガラス化工程に移行し、独立気泡を含む半透明ガラス母材層9Bを不活性ガス(ヘリウムガスを除く)雰囲気中で透明ガラス化してクラッド層9Aにする。これにより、光ファイバ母材を作製する。
一方、本実施の形態の光ファイバの製造方法においては、ステップS4を行わず、ステップS5の線引き工程に移行する。そして、この線引き工程においては、半透明ガラス母材層9Bが透明ガラス層となるように線引きする。
このような手順による光ファイバ母材の製造方法及び光ファイバの製造方法によれば、高価なヘリウムガスを使用することなく、短時間で大型の光ファイバ母材を製造でき、さらに製造設備の長寿命化と工程の省略もできるので、光ファイバの製造コストを低減することができる。
以下に、実施例を用いて、詳細な実施の形態を説明する。尚、内容を理解する上で問題無い程度に図面を記載しており、その形状は必ずしも実際の縮尺通りではない。尚、本実施例において、光ファイバの諸特性は特に断らない限りITU−T G.650に規定された定義に準拠することとする。
(実施例1)
図2は実施例1にて作製した光ファイバ母材を最終的に光ファイバにしたときの屈折率プロファイルを示す図である。光ファイバは、図2に示すように、ステップインデックス型の屈折率分布を有するもので、1.3μm帯にゼロ分散波長を有しており、所謂SMFである。図2において、光ファイバは、断面同心円状に形成された積層構造をなし、中心軸線に沿ってコア層3Aが形成され、そして以降、中心部から径方向外方に向かって、第1クラッド層5A及び第2クラッド層9Aの順に形成された各層にて構成されている。
コア層3Aと第1クラッド層5Aで成る部分は、後で述べるコアロッド7Aに対応する部分である。コアロッド7Aの部分のみについて見ると、コア層3Aと第1クラッド層5Aとの外径比(以下、クラッド/コア比という)が4.8/1とされている。尚、本実施例においてコア層3Aの外径とは、第1クラッド層5Aの屈折率に対するコア層3Aの比屈折率差の最大値の1/2の部分の直径をいう。
・コアロッドの作製
本実施例においては、まず、後にコアロッド7Aとなるコアスート7BをVAD法にて作製した。図3は本実施例のVAD法によるコアスート7Bの作製過程を説明する模式図であり、コアスート7Bの部分を縦断面としている。図3において、VAD法では多重管構造からなるコアバーナ21を通じて、気化させた四塩化珪素(SiCl4)、四塩化ゲルマニウム(GeCl4)、酸素(O2)及び水素(H2)とで構成されるガス23を送り込み、点火燃焼させる。そして、火炎中で加水分解反応させて合成ガラス微粒子を得る。この合成ガラス微粒子を種棒11に吹き付けて種棒11に付着させる。
吹き付けられた合成ガラス微粒子は、コア層スート3Bを形成する。コア層スート3Bは、後にコア層3Aとなる部分である。そして、種棒11は、回転しながらゆっくりと図3の上方向に引き上げられてゆく。
コアバーナ21の上部には類似のクラッドバーナ22を配置し、四塩化珪素(SiCl4)、酸素(O2)及び水素(H2)とで構成されるガス24を送り込み、反応させてコアスート3Bの外周に、後に第1クラッド層5Aとなるクラッド層スート5Bを形成する。これにより、コア層スート3Bとクラッド層スート5Bから成る所定の太さの棒状をなすコアスート7Bとなる。
ついで、このコアスート7Bに対して脱水処理と焼結処理を行う。この処理は従来と同様であり、特別特徴はないので図は省略する。この脱水・焼結処理により、コアスート7Bが透明ガラス化され、コア層3Aと第1クラッド層5Aから成るコアロッド7Aとなる。
・コアロッドの作製
ついで、この透明ガラス化されたコア層3Aと第1クラッド層5Aとからなるコアロッド7Aを、図4に示す縦型の電気炉延伸装置41にて加熱・延伸して外径51mmのロッドとした。図4はコアロッド7Aを加熱・延伸する様子を示す電気炉延伸装置41の側面図であり、加熱炉42の部分を縦断面としている。図4において、電気炉延伸装置41は、鉛直方向に貫通した開口42a,42bを有する加熱炉42と、この加熱炉42の上方に設置された上部把持部43と、加熱炉42の下方に設置された下部把持部44とを有している。
加熱炉42は内部に発熱体である円筒状のヒータ45を有している。コアロッド7Aは、ヒータ45の中心軸線に沿って鉛直方向に延びるようにセットされ、上下端部は開口42a,42bを貫通して加熱炉42の外部に延出している。そして、コアロッド7Aの上端部が、上部把持部43に設けられた上部チャック46にて把持され、一方、コアロッド7Aの下端部が、下部把持部44に設けられた下部チャック47にて把持される。上部把持部43及び下部把持部44は、それぞれガイドレール48及びガイドレール49に案内されて、コアロッド7Aの長手方向に移動可能に支持されている。
延伸装置41の動作を説明する。コアロッド7Aの太径部をヒータ45にて加熱しながら、上部チャック46を加熱炉42に対して相対的に近づけるよう移動し、下部チャック47を加熱炉42から相対的に遠ざけるように移動することにより、コアロッド7Aが所定の太さになるように延伸される。
尚、この加熱・延伸工程における熱源は、加熱炉42に限ったものではなく、酸水素火炎等の火炎、あるいはプラズマ火炎などを用いても良い。
・多孔質母材層形成工程
ついで、延伸されたコアロッド7Aの外周に、OVD法を用いて石英系ガラス微粒子を堆積させ、直径300mmの多孔質母材層9Cを作製した。多孔質母材層9Cは、後に半透明ガラス母材層9Bとなり、さらに最終的には透明ガラス化されて第2クラッド層9Aになる部分である。
図5はOVD法による多孔質母材層9Cの作製を説明する模式図であり、多孔質母材層9Cの部分を縦断面としている。図5において、OVD法ではバーナ31を通じて、気化させた四塩化珪素(SiCl4)、酸素(O2)及び水素(H2)とで構成されるガス32を送り込み、点火燃焼させる。そして、火炎中で加水分解反応させて、合成ガラス微粒子を得る。この合成ガラス微粒子を、回転するコアロッド7Aに吹き付け、コアロッド7Aの周囲に堆積させてゆく。1回に堆積する合成ガラス微粒子の層の厚さはあまり厚くないので、バーナ31を繰り返し往復させながら、充分な太さの多孔質母材層9Cになるまでそれを繰り返す。
多孔質母材層9Cの平均密度(つまり、全重量からコアロッド7Aの重量を差し引いた多孔質母材層9Cの重量を、全体積からコアロッド7Aの体積を引いた多孔質母材層9Cの体積で除した値)は約0.7g/cm3であった。
・脱水工程及び焼結工程
ついで、この多孔質母材層9Cを図6に示した脱水・焼結炉61にて表1の条件で脱水・焼結させ、内部が実質的に真空の独立気泡を含む半透明ガラス母材層9Bとした。
Figure 2006193408
図6において、脱水・焼結炉61は、石英ガラス製の密閉可能な容器である石英炉心管62と、この石英炉心管62の周囲に複数設けられた発熱体である環状のマルチヒータ63と、さらに石英炉心管62及びヒータ63を全体的に覆うとともに脱水・焼結炉61の外装をなす炉体67と、石英炉心管62及びマルチヒータ63と炉体67との間に充填された断熱材66とを有している。
石英炉心管62の内部に、外周に多孔質母材層9Cを備えたコアロッド7Aが設置される。脱水工程においては、石英炉心管62内部には、図示しないガス導入口から塩素ガス(Cl2)及び窒素ガス(N2)が表1に示す所定の流量導入されるとともに、図示しないガス排出口から適量のガスを排出することにより、石英炉心管62内の圧力を所定の値に保っている。石英炉心管62には真空ポンプ65が接続されており、焼結工程においては、この真空ポンプを用いて内部を減圧している。多孔質母材層9Cは、石英炉心管62の内部にて脱水処理及び焼結処理されて内部が実質的に真空の独立気泡を含む半透明ガラス母材層9Bとなる。
脱水処理及び焼結処理が終了した段階で、半透明ガラス母材層9Bは、周囲雰囲気と物理的に隔離された独立気泡を含有する状態となっている。本実施例において、この状態を「半透明ガラス状態」とした。この「半透明ガラス状態」では、周囲雰囲気と物理的に隔離された気泡である独立気泡を、全体的にほぼ均一に含んでおり、外観上白濁しており不透明な状態であった。また、表面は滑らかで光沢を有していた。また、このときの半透明ガラス母材層9Bの密度は、最終的に完全に透明なガラスとなった第2クラッド層9Aの密度(2.2グラム/cm3)の95%、すなわち、2.09グラム/cm3であった。
多孔質母材層を完全に透明なものとする従来の方法においては、先ず焼結の進まない1200℃以下の温度で一度加熱して十分に脱水を行った後、高温条件に曝して透明化を行う。つまり、2段階の工程を経て透明化する。そして、この従来の方法では、高価なヘリウムガスを必要とする。そしてさらに、加熱のエネルギーコストや設備維持コスト等が嵩む。
そこで、本実施例では、脱水処理後、減圧下で半焼結状態を実現する程度の温度範囲で焼結を行う方法を導入した。ガラス多孔質体の焼結プロセスでは、加熱により微粒子間の結合が増大し、気孔が減少して密度が高くなり、最終的には気泡を含まない透明なガラスへと変化する。
焼結の進行速度は、温度と時間、ガラス微粒子の粒径や組成等の条件に依存して変化するが、多孔質体の表面の方が焼結が進行しやすい。様々な温度、加熱時間で多孔質母材層9Cを脱水焼結させた結果、多孔質母材層9Cが実質的に周囲雰囲気とは隔離された独立気泡を有する状態とするには、平均密度が1.8g/cm3以上、好ましくは2.0g/cm3以上であれば良いことがわかった。
また、この後の透明ガラス化工程または線引き工程での気泡残留防止の観点からは、減圧下で行う焼結工程の圧力については上限が存在する。独立気泡内の残留気体が次の透明ガラス化工程または線引き工程で石英ガラス中に透過し、気泡として残留しないためには、独立気泡内の残留気体の総量が透明化温度での石英ガラス中の飽和溶解度以下である必要がある。例えば残留気体が窒素ガス(N2)である場合、石英ガラス中のN2の雰囲気温度Tにおける溶解度Sは文献“G.C.Beerkens, Advances in the fusion and processing of glass 2nd, 1990 Vol63K, pp222-242”によれば次式で表される。

S [cc(STP)/cm3*atm] = 0.0252×EXP(-6665/T) ・・・(1)

ここで、STPは標準温度、標準圧力を意味する。
図10は、独立気泡内には減圧されたN2が残留しているものとして、雰囲気温度T=1600℃でのN2の石英ガラス中の飽和溶解度7.18×10-4[cc(STP)/cm3*atm]から、透明化で気泡が残留しないための焼結工程の圧力と半透明ガラス母材層の密度の関係を計算により示したものである。
半透明ガラス母材層の密度がρ1[g/cm3]である時、半透明ガラス母材層に含まれる独立気泡の体積は、(1−ρ1/2.2)[cc/cm3]と表される。独立気泡内には減圧された焼結雰囲気のガスが残留しているので、焼結圧力がP[Pa]の時、独立気泡内のガス体積は、

(1−ρ1/2.2)×P/(1.013×105)[cc/cm3] (1.013×105は大気圧)

となる。この独立気泡内のガス体積が、透明化温度での石英ガラス中の飽和溶解度以下であれば透明化できるので、

(飽和溶解度)>(1−ρ1/2.2)×P/(1.013×105) >0 …(2)

となるまで焼結を進めておく必要がある。図10の曲線は、

7.18×10-4=(1−ρ1/2.2)×P/(1.013×105

となる焼結工程の圧力と半透明ガラス母材層の密度の関係を示したもので、(2)式は図10の曲線よりも上の斜線で示した領域を示す。
また、様々な条件での実験の結果、半透明ガラス母材層の密度が2.13g/cm3以上になった時点では、全ての気泡が独立気泡となっていることがわかった。従って、図10より2000Paより高い圧力では、(2)式を満たすように半透明ガラス母材層を形成することは非常に難しく、残留気泡がないように透明化することが困難である。
なお、透明ガラス化工程または線引き工程での気泡残留を極力少なくするためには、焼結工程における圧力は1000Pa以下が特に好ましい。
・透明ガラス化工程
次に、コアロッド7Aと半透明ガラス母材層9Bとを、図7に示したゾーン加熱炉71を用いて窒素雰囲気中にて熱処理し直径170mmの第2クラッド層9Aとした。このときの熱処理条件を表2に示す。
Figure 2006193408
図7において、ゾーン加熱炉71は、石英炉心管72と、この石英炉心管72の周囲に設けられた発熱体である環状のヒータ73とを有している。石英炉心管72の内部にて、コアロッド7Aと半透明ガラス母材層9Bとが長さ方向に移動可能に支持されている。石英炉心管72内部には、窒素ガス(N2)が図示しないガス導入口から表2に示す所定の流量導入されるとともに、図示しないガス排出口から適量のガスを排出することにより、石英炉心管72内の圧力を所定の値に保っている。
ゾーン加熱炉71の動作を説明する。コアロッド7Aと半透明ガラス母材層9Bとは、長さ方向に移動して、ヒータ73に対する相対的な位置を変える。そして、ヒータ73にて加熱された部分が透明ガラス化する。本実施例においては、まず、半透明ガラス母材層9Bの下端部が透明ガラス化され、半透明ガラス母材層9Bが図中矢印のように移動するのにともない、上部方向に順次透明ガラス化されて行く。このようにして光ファイバ母材を作製した。
(実施例2)
実施例1と同様の方法にて作製したコアロッド7A及び多孔質母材層9Cを実施例1と同様な図6に示す脱水・焼結炉61にて表3の条件で脱水・焼結させ、内部が実質的に真空の独立気泡を含む半透明ガラス母材層9Bとした。
本実施例においては、脱水工程においても石英炉心管72内部を減圧している。
Figure 2006193408
この段階で、多孔質母材層9Cの平均密度は2.1g/cm3であり、完全に透明化したガラス母材の密度(2.2g/cm3)の95%であった。
次に、コアロッド7A及び半透明ガラス母材層9Bを、実施例1と同様な図7に示すゾーン加熱炉71にて、実施例1と同様な表2の条件により熱処理し、直径170mmの光ファイバ母材を作製した。
(実施例3)
実施例1と同様の方法にて作製したコアロッド7A及び多孔質母材層9Cを実施例1と同様な図6に示す脱水・焼結炉61にて表4の条件で脱水・焼結させ、内部が実質的に真空の独立気泡を含む半透明ガラス母材層9Bとした。
本実施例においては、脱水工程においても石英炉心管72内部を減圧している。
Figure 2006193408
この段階で、多孔質母材層9Cの平均密度は2.0g/cm3であり、完全に透明化したガラス母材の密度(2.2g/cm3)の91%であった。
次に、コアロッド7A及び半透明ガラス母材層9Bを、実施例1と同様な図7に示すゾーン加熱炉71にて、実施例1と同様な表2の条件により熱処理し、直径170mmの光ファイバ母材を作製した。
(実施例4)
実施例1と同様の方法にて作製したコアロッド7A及び多孔質母材層9Cを実施例1と同様な図6に示す脱水・焼結炉61にて表5の条件で脱水・焼結させ、内部が実質的に真空の独立気泡を含む半透明ガラス母材層9Bとした。
本実施例においては、焼結工程のみ石英炉心管72内部を減圧している。
Figure 2006193408
この段階で、多孔質母材層9Cの平均密度は1.8g/cm3であり、完全に透明化したガラス母材の密度(2.2g/cm3)の82%であった。
次に、コアロッド7A及び半透明ガラス母材層9Bを、実施例1と同様な図7に示すゾーン加熱炉71にて、実施例1と同様な表2の条件により熱処理し、直径170mmの光ファイバ母材を作製した。
(実施例5)
実施例1と同様の方法にて作製したコアロッド7A及び多孔質母材層9Cを実施例1と同様な図6に示す脱水・焼結炉61にて表6の条件で脱水・焼結させ、内部が実質的に真空の独立気泡を含む半透明ガラス母材層9Bとした。
本実施例においては、焼結工程のみ石英炉心管72内部を減圧している。
Figure 2006193408
この段階で、多孔質母材層9Cの平均密度は2.1g/cm3であり、完全に透明化したガラス母材の密度(2.2g/cm3)の95%であった。
この半透明ガラス母材層9B(直径174mm)は透明ガラス化せず、直接線引きを行った。
(比較例1)
実施例1と同様の方法にて作製したコアロッド7A及び多孔質母材層9Cを実施例1と同様な図6に示す脱水・焼結炉61にて表7の条件で脱水・焼結させ、内部に独立気泡を含む半透明ガラス母材層9Bとした。本比較例においては、脱水工程・焼結工程とも石英炉心管72内部を減圧していない。また、焼結工程では不活性ガスとしてヘリウムガスを用いている。
Figure 2006193408
この段階で、多孔質母材層9Cの平均密度は2.1g/cm3であり、完全に透明化したガラス母材の密度(2.2g/cm3)の95%であった。
次に、コアロッド7A及び半透明ガラス母材層9Bを、実施例1と同様な図7に示すゾーン加熱炉71にて、実施例1と同様な表2の条件により熱処理し、直径170mmの光ファイバ母材を作製した。
・線引き工程
次に実施例1から4及び比較例1で作製した光ファイバ母材及び実施例5で製作したコアロッド7A及び半透明ガラス母材層9Bを線引きした。線引きの際、ガラス光ファイバの外面にUV硬化型樹脂を2層コーティングし、紫外線を照射して樹脂を硬化させてから、巻き取りキャプスタンを介してリールに巻き取った。尚、コーティングの内側をプライマリ層、外側をセカンダリ層と呼び、これらの層のヤング率はプライマリ層の方が小さく、セカンダリ層の方が大きくなるように材料を選定した。この実施例における線引き速度は、2000m/分とした。
上述の各実施例にて作製した夫々のSMFについて、線引き中の泡不良の発生率と伝送特性を測定した。この結果を表8、表9に示す。
また、線引き工程中のガラス光ファイバ中に、半透明ガラス母材層9Bにおいて存在していた独立気泡が残留していないことを、光ファイバ欠陥検出装置を用いて確認した。
具体的には、線引き工程中のガラス光ファイバの軸に対して横方向からレーザビーム等の光線を照射し、該ガラス光ファイバからの前方散乱光をイメージセンサにて受光し、その散乱光の強度分布パターンの異常を検出することにより、気泡等の空洞欠陥を検出し、ガラス光ファイバ中の気泡を監視した。
尚、線引き中の泡不良の発生率は以下の光ファイバ欠陥検出装置を用いて検査した。図8は光ファイバ欠陥検出装置の概略の構成を示す斜視図である。また、図9は図8に示す透光性長尺体欠陥検出装置のイメージセンサに入力される散乱光と該散乱光をもとに得られる散乱光強度分布パターンを示す説明図である。この光ファイバ欠陥検出装置は、図8に示すように、光ファイバ母材から線引き直後で未コーティングの状態で走行中のガラス光ファイバ51に横方向から平行光線83を連続して照射し、その前方散乱光84をCCDラインセンサやフォトダイオードアレイ等の受光用イメージセンサ85で受光し、その出力を信号処理部86で処理し、該信号処理部86から得られる散乱光強度分布パターンを判定部87で判定すると共に処理部86の処理結果をモニタ部88で表示し、異常が判定されれば警報部89から警報を発し、判定結果を記録部90で記録する構造になっている。
Figure 2006193408
Figure 2006193408
表8、9から解るように、実施例1から5の各光ファイバは、いずれもカットオフ波長λccが1310nm以下となっており、1310nm以上の波長領域で、シングルモード動作が保証される。
尚、ここでいうカットオフ波長とは、ITU−T G.650規格で定義されるケーブルカットオフ波長λccのことである。
また、実施例1から5の光ファイバはいずれも1385nmにおける損失が0.40dB/km以下であり、水酸基(OH)の吸収損失が充分に小さい光ファイバになっている。
また、線引き後の光ファイバの全長に対して約2%の伸びに相当する張力を付与しつつ、別のリールに巻き移すことにより、夫々の光ファイバの強度を試験した。その結果、破断は起こらず、問題ない光ファイバであることが確認できた。
以上のように本実施例の光ファイバは、半透明ガラス母材層9Bの表面に開放した気孔があったり、凹凸があったりする場合に特に懸念される加熱炉からの汚染物質の混入による強度劣化などの問題が起こることがない。即ち、半透明ガラス母材層9Bは、その表面に汚染物質を取り込んでしまうような開放した気泡や凹凸が無い程度まで、つまり、内部の気泡が独立気泡となるまで、焼結が進んでいるからである。
一方、多孔質母材層9Cの脱水・焼結工程雰囲気を減圧状態とはせずに、焼結工程においてヘリウムガスを用いた比較例1(SMF(6))においては、伝送特性には問題ないものの、泡不良率が高くなっている。これは、半透明ガラス母材層9Bに含まれる独立気泡中には脱水焼結時の雰囲気ガスであるヘリウムが残留しており、透明化処理の際にガラス中に透過したヘリウムガスが十分にガラス外部に離脱することなく溶存し続け、それが線引き中に発泡して光ファイバ内に空洞ができたためと推定される。
(実施例6)
上述の各実施例において、クラッド層にフッ素を添加しても良い。本実施例においては、実施例1と同様に作製したコアロッド7Aと多孔質母材層9Cとを脱水・焼結させる際に、表10の条件でフッ素添加を行い、内部が実質的に真空の独立気泡を含む半透明ガラス母材層9Bとした。
Figure 2006193408
この段階で、多孔質母材層9Cの平均密度は2.1g/cm3であり、完全に透明化したガラス母材の密度(2.2g/cm3)の95%であった。
次に、コアロッド7Aの周囲に半焼結状態の半透明ガラス母材層9Bが形成されたものを、別のゾーン加熱方式の加熱炉で表2の条件により熱処理し、直径170mmの透明ガラス母材とした。フッ素添加したクラッド層の屈折率は純石英系ガラスの屈折率に比べて0.4%低かった。以下、他の実施例と同様の手順を行い、線引き中にコーティングを施し、線引き後の光ファイバ中に気泡の残留がなく、強度にも問題がない被覆外径が約250μmの光ファイバを得た。
本実施例のように、クラッド層の一部に屈折率の小さな領域を設ける事も可能である。
本明細書に記載の実施例は、本発明を説明するための例示であり、様々な変形例、例えばより複雑な屈折率分布を持つ光ファイバなどについても、本発明の範囲に含まれ得ることは当業者には十分理解される。
本発明に係る光ファイバ母材の製造方法及び光ファイバの製造方法の実施の形態の工程の順序を示すフローチャートである。 実施例にて作製した光ファイバの屈折率プロファイルを示す図である。 VAD法によるコアスートの作製過程を説明するコアスートの部分を縦断面とした模式図である。 コアロッドを加熱・延伸する様子を示す電気炉延伸装置の加熱炉の部分を縦断面とした側面図である。 OVD法による多孔質母材層の形成を説明する多孔質母材層の部分を縦断面とした模式図である。 脱水工程及び焼結工程にて多孔質母材層を半透明ガラス母材層にするために用いた脱水・焼結炉の縦断面図である。 透明ガラス化工程にて半透明ガラス母材層を第2クラッド層にするために用いたゾーン加熱炉の縦断面図である。 光ファイバ欠陥検出装置の概略の構成を示す斜視図である。 図9の透光性長尺体欠陥検出装置のイメージセンサに入力される散乱光と該散乱光をもとに得られる散乱光強度分布パターンを示す説明図である。 透明化で気泡が残留しないための焼結工程の圧力と半透明ガラス母材層の密度の関係を計算により求めたグラフである。
符号の説明
3A コア層
3B コアスート
5A クラッド層
5B クラッドスート
7A コアロッド
7B コアスート
9A クラッド層
9B 半透明ガラス母材層
9C 多孔質母材層
11 種棒
21 コアバーナ
22 クラッドバーナ
23 ガス
24 ガス
31 バーナ
32 ガス
41 電気炉延伸装置
42 加熱炉
42a 開口
42b 開口
43 上部把持部
44 下部把持部
45 ヒータ
46 上部チャック
47 下部チャック
48 ガイドレール
51 ガラス光ファイバ
61 脱水・焼結炉
62 石英炉心管
63 マルチヒータ
65 真空ポンプ
66 断熱材
67 炉体
71 ゾーン加熱炉
72 石英炉心管
73 ヒータ
83 平行光線
84 前方散乱光
85 イメージセンサ
86 信号処理部
87 判定部
88 モニタ部
89 警報部
90 記録部
91 散乱光強度分布パターン

Claims (6)

  1. コア層と該コア層を取り囲むクラッド層とを有する光ファイバ母材の製造方法であって、
    前記コア層を有し棒状をなす石英系ガラスからなるコアロッドの外周に石英系ガラス微粒子を堆積させて多孔質母材層を形成する多孔質母材層形成工程と、
    減圧下、不活性ガスとハロゲンガスの雰囲気、不活性ガスとハロゲン系化合物ガスの雰囲気の少なくともいずれか一つの条件にて前記多孔質母材層を脱水する脱水工程と、
    脱水した前記多孔質母材層を減圧下にて独立気泡を含む半透明ガラス母材層になるまで焼結する焼結工程と、
    独立気泡を含む前記半透明ガラス母材層を不活性ガス(ヘリウムガスを除く)雰囲気中で透明ガラス化して前記クラッド層にする透明ガラス化工程と
    を有することを特徴とする光ファイバ母材の製造方法。
  2. 前記半透明ガラス母材層に含まれる前記独立気泡の内部は実質的に真空である
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ母材の製造方法。
  3. 前記脱水工程及び前記焼結工程は、石英系ガラスからなる炉心管を圧力容器内に設け、前記炉心管の周囲に複数のヒータを配置した加熱炉で、前記多孔質母材層全体を均一に加熱することにより行い、
    透明ガラス化工程は、石英系ガラス及びカーボンのいずれか一方からなる炉心管を有するゾーン加熱方式の加熱炉で行う
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の光ファイバ母材の製造方法。
  4. 前記脱水工程は1300℃以下で行われ、
    前記焼結工程は前記多孔質母材層の平均密度が1.8g/cm3以上2.2g/cm3未満となるような条件にて行う
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光ファイバ母材の製造方法。
  5. 前記焼結工程は、前記減圧下の条件として2000Pa以下の圧力にて行われる
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の光ファイバ母材の製造方法。
  6. コア層と該コア層を取り囲むクラッド層とを有する光ファイバの製造方法であって、
    前記コア層を有し棒状をなす石英系ガラスからなるコアロッドの外周に石英系ガラス微粒子を堆積させて多孔質母材層を形成する多孔質母材層形成工程と、
    減圧下、不活性ガスとハロゲンガスの雰囲気、不活性ガスとハロゲン系化合物ガスの雰囲気の少なくともいずれかひとつの条件にて前記多孔質母材層を脱水する脱水工程と、
    脱水した前記多孔質母材層を減圧下にて実質的に真空の独立気泡を含む半透明ガラス母材層になるまで焼結する焼結工程と、
    前記コアロッドと前記半透明ガラス母材層からなる半透明ガラス母材を、前記半透明ガラス母材層が透明ガラス層となるように線引きする線引き工程と
    を有することを特徴とする光ファイバの製造方法。
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