JP5242007B2 - 光ファイバの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コア層とこのコア層を取り囲むクラッド層とを有し主に光通信に用いられる光ファイバの製造方法に関する。
昨今、光ファイバの光伝送特性の向上に加えて、光ファイバの価格低減に対する要求が益々高まっている。
光ファイバの製造方法としては、気相軸付け法(Vapor-phase Axial Deposition method:VAD法)、修正化学気相堆積法(Modified Chemical Vapor Deposition method:MCVD法)、外側気相堆積法(Outside Vapor Deposition method:OVD法)、プラズマ化学気相堆積法(Plasma Chemical Vapor Deposition method:PCVD法)、ゾル−ゲル法、ロッドインチューブ法(Rod-In-Tube method:RIT法)、及びこれらを組み合わせた製造方法が知られている。
光ファイバの価格低減のために、いずれの製造方法においても、光ファイバ母材を短時間で製造するとともに、原材料や加工コストを低減することが要求されている。例えば、光ファイバの大部分を占めるクラッド層の形成において、OVD法のような気相合成で生成した石英系ガラス微粒子をコアロッドの外周に堆積させて多孔質母材層を形成し、これを熱処理して透明ガラス母材層を製造する方法は、高品質で大型の光ファイバ母材の製造方法として優れた方法である。
しかし、多孔質母材層を熱処理して透明ガラス母材層を得るためには、高価なヘリウム(He)ガスを使用する必要がある。また熱処理を行う加熱炉には、発熱体からの不純物の混入を防ぐ目的で、石英系ガラス製の炉心管が使用されている。しかしながら、この石英炉心管は、多孔質母材の透明ガラス化に必要な1600℃近い温度では軟化して変形しやすくなり、特に大型の光ファイバ母材を透明ガラス化するための太径の炉心管では耐久性が問題となる。
さらにヘリウムガス中で透明ガラス化した母材には、溶解度の大きなヘリウムガスが溶け込んでおり、線引き中にこのヘリウムガスが発泡して光ファイバ内に空洞ができるため、線引き前にはヘリウムを含まない雰囲気中、例えば窒素(N2)のような溶解度の小さいガス雰囲気中で再度透明ガラス母材を熱処理する必要がある。
これらの問題点を解決するための方法としては、例えば多孔質母材を真空下で熱処理して透明ガラス母材とする方法(例えば、特許文献1参照)、不透明ガラス母材を製造し、これをそのまま線引きして光ファイバとする方法(例えば、特許文献2参照)、脱水処理後、焼結開始以下の温度で減圧排気し、次いで1600℃以上の高温減圧下で緻密化して透明ガラス体とする方法(例えば、特許文献3参照)、焼結途中で雰囲気ガスをヘリウムから窒素に切り替え、窒素雰囲気で焼結完了とアニールを行う方法(例えば、特許文献4参照)等が提案されている。
特許第2559395号公報 特許第2565712号公報 特開平9−309735号公報 特許第3027509号公報
しかしながら、これらの従来方法によっても、上述の問題点の解決には十分ではなく、大型の光ファイバ母材を高価なヘリウムガスを使用しないで短時間で熱処理すると共に、石英炉心管の損傷を低減して長寿命化を図り、なおかつ工程の削減も可能な低コストの光ファイバの製造方法が強く要望されている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、大型の光ファイバ母材を高価なヘリウムガスを使用しないで作製し、製造コストの削減を図ることができる光ファイバの製造方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る光ファイバの製造方法は、コア層と該コア層を取り囲むクラッド層とを有する光ファイバの製造方法であって、マンドレルの外周に石英系ガラス微粒子を堆積させて多孔質母材層を形成し、次いで前記多孔質母材層から前記マンドレルを引き抜いて筒状多孔質体を作製する筒状多孔質体作製工程と、減圧下、不活性ガスとハロゲンガスの雰囲気及び不活性ガスとハロゲン系化合物ガスの雰囲気の少なくともいずれか一つの条件にて前記筒状多孔質体を脱水する脱水工程と、脱水した前記筒状多孔質体を、減圧下にて独立気泡を含む半透明ガラスシリンダになるまで焼結する焼結工程と、前記コアを有し棒状をなす石英系ガラスからなるコアロッドを前記半透明ガラスシリンダの中に挿入するコアロッド挿入工程と、前記コアロッドが挿入された前記半透明ガラスシリンダに対して熱を加えながら、前記コアロッドと前記半透明ガラスシリンダとが溶融一体化するように且つ前記半透明ガラスシリンダが透明ガラスでなる前記クラッド層となるように線引きする線引き工程とを有する。
また、本発明に係る第2の光ファイバの製造方法は、前記半透明ガラスシリンダに含まれる前記独立気泡の内部は実質的に真空である。
さらに、本発明に係る第3の光ファイバの製造方法は、前記脱水工程及び前記焼結工程は、石英系ガラスからなる炉心管を圧力容器内に設け、前記炉心管の周囲に複数のヒータを配置した加熱炉で、前記多孔質母材層全体を均一に加熱することにより行う。
さらにまた、本発明に係る第4の光ファイバの製造方法は、前記脱水工程は1300℃以下で行われ、前記焼結工程は前記多孔質母材層の平均密度が1.8g/cm3以上2.2g/cm3未満となるような条件で行う。
また、本発明に係る第5の光ファイバの製造方法は、前記焼結工程は、前記減圧下の条件として2000Pa以下の圧力にて行われる。
さらに、本発明に係る第6の光ファイバの製造方法は、前記コアロッド挿入工程と前記線引き工程との間で、前記コアロッドを挿入した前記半透明ガラスシリンダの線引き方向側端部を加熱溶融し一体化した状態とする。
さらにまた、本発明に係る第7の光ファイバの製造方法は、前記コアロッドを挿入した前記半透明ガラスシリンダの線引き方向側端部を予め加熱溶融する際の加熱方法として、酸水素、メタン等の可燃性ガス火炎の放射、プラズマ火炎の放射及び電気炉による加熱のいずれかを用いる。
また、本発明に係る第8の光ファイバの製造方法は、前記線引き工程において、少なくとも前記コアロッドと前記半透明ガラスシリンダの間を減圧状態にする。
本発明によれば、筒状多孔質体を脱水する脱水工程においては、減圧下、不活性ガスとハロゲンガスの雰囲気、或いは不活性ガスとハロゲン系化合物ガスの雰囲気の少なくともいずれか一つの条件にて筒状多孔質体に対して脱水を行い、焼結工程においては、脱水した筒状多孔質体を、減圧下にて独立気泡を含む半透明ガラスシリンダになるまで焼結を行う。さらに、この半透明ガラスシリンダの中にコア層を有し棒状をなす石英系ガラスからなるコアロッドを挿入し、このコアロッドが挿入された半透明ガラスシリンダに対して熱を加えながら、コアロッドと半透明ガラスシリンダとが溶融一体化するように且つ半透明ガラスシリンダが透明ガラスでなるクラッド層となるように線引きして光ファイバを作製する。従って、高価なヘリウムガスを使用することなく、短時間で大型の光ファイバ母材を製造でき、さらに製造設備の長寿命化と工程の省略もできるので、光ファイバの製造コストを低減することができる。
本発明に係る光ファイバの製造方法は、コア層とクラッド層とを有し種々の屈折率分布特性をもつ光ファイバの製造方法に適応されて有益なものであり、特に損失の増加が小さく、広帯域WDM伝送に好適な光ファイバの製造方法に適応されて有益なものであり、具体的には、シングルモードファイバ(Single Mode Fiber;以下、SMFと呼ぶ)等の光ファイバの製造方法に好適である。
以下に、本発明に係る光ファイバの製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。以下では、本発明に係る光ファイバの製造方法の構成上の特徴を実施の形態として説明し、その後に実際の光ファイバの製造方法に則したものを実施例として説明する。
[実施の形態]
図1は本発明に係る光ファイバの製造方法の実施の形態の工程の順序を示すフローチャートである。本実施の形態の光ファイバの製造方法は、筒状多孔質体作製工程(ステップS1)と、脱水工程(ステップS2)と、焼結工程(ステップS3)と、コアロッド挿入工程(ステップS4)と、線引き工程(ステップS5)とを含んでいる。
筒状多孔質体作製工程においては、マンドレル53の外周に石英系ガラス微粒子を堆積させて多孔質母材層9Dを形成し、次いでこの多孔質母材層9Dからマンドレル53を引き抜いて筒状多孔質体9Cを作製する。
次の脱水工程では、所定の減圧下、或いは不活性ガスとハロゲンガスの雰囲気中、或いは不活性ガスとハロゲン系化合物ガスの雰囲気中の3つの環境(条件)のうち、いずれか一つの環境(条件)において筒状多孔質体9Cを脱水する。
さらに、次の焼結工程では、脱水した筒状多孔質体9Cを、減圧下にて実質的に真空の独立気泡を含む半透明ガラス状態の半透明ガラスシリンダ9Bになるまで焼結する。ここで、「半透明ガラス状態」とは、全体的にほぼ均一に独立気泡を含んでいる状態で、外観上白濁しており不透明である状態をいう。これに対して、「透明ガラス状態」とは、一部の不良状態の部分に残る微少な独立気泡を除いて全体的にほぼ均一に独立気泡を含んでない状態で、外観上透明である。またここで、「独立気泡」とは、半透明ガラスシリンダ9Bの内部に形成され周囲雰囲気と物理的に隔離された気泡、もしくは空間をいう。さらにまた、「真空」とは、JIS Z 8126における以下の定義、すなわち、「大気圧より低い圧力の気体で満たされている特定の空間の状態」のことをいう。
次のコアロッド挿入工程では、コア層3Aを有し棒状を成すコアロッド7Aを半透明ガラスシリンダ9Bの中に挿入する。
さらに、次の線引き工程では、コアロッド7Aが挿入された半透明ガラスシリンダ9Bに対して熱を加えながら、コアロッド7Aと半透明ガラスシリンダ9Bとが溶融一体化するように且つ半透明ガラスシリンダ9Bが透明ガラスでなるクラッド層9Aとなるように線引きして光ファイバ51を作製する。
このような手順による光ファイバの製造方法によれば、高価なヘリウムガスを使用することなく、短時間で大型の光ファイバ母材を製造でき、さらに製造設備の長寿命化と工程の省略もできるので、光ファイバの製造コストを低減することができる。
以下に、実施例を用いて、詳細な実施の形態を説明する。尚、内容を理解する上で問題無い程度に図面を記載しており、その形状は必ずしも実際の縮尺通りではない。尚、本実施例において、光ファイバの諸特性は特に断らない限りITU−T G.650に規定された定義に準拠することとする。
(実施例1)
図2は実施例1にて作製した光ファイバ51の屈折率プロファイルを示す図である。光ファイバ51は、図2に示すように、ステップインデックス型の屈折率分布を有するもので、1.3μm帯にゼロ分散波長を有しており、所謂SMFである。図2において、光ファイバ51は、断面同心円状に形成された積層構造をなし、中心軸線に沿ってコア層3Aが形成され、そして以降、中心部から径方向外方に向かって、第1クラッド層5A及び第2クラッド層9Aの順に形成された各層にて構成されている。尚、第2クラッド層9Aの外側に施される被覆層は省略している。
コア層3Aと第1クラッド層5Aでなる部分は、後で述べるコアロッド7Aに対応する部分である。コアロッド7Aの部分のみについて見ると、コア層3Aと第1クラッド層5Aとの外径比(以下、クラッド/コア比という)が3.4/1であった。尚、本実施例においてコア層3Aの外径とは、第1クラッド層5Aの屈折率に対するコア層3Aの比屈折率差の最大値の1/2の部分の直径をいう。
・コアロッドの作製
本実施例においては、まず、後にコアロッド7Aとなるコアスート7BをVAD法にて作製した。図3は本実施例のVAD法によるコアスート7Bの作製過程を説明する模式図であり、コアロッド母材7Bの部分を縦断面としている。図3において、VAD法では多重管構造からなるコアバーナ21を通じて、気化させた四塩化珪素(SiCl4)、四塩化ゲルマニウム(GeCl4)、酸素(O2)及び水素(H2)とで構成されるガス23を送り込み、点火燃焼させる。そして、火炎中で加水分解反応させて合成ガラス微粒子を得る。この合成ガラス微粒子を種棒11に吹き付けて種棒11に付着させる。
吹き付けられた合成ガラス微粒子は、種棒11に堆積し、コア層スート3Bを形成する。コア層スート3Bは、後にコア層3Aとなる部分である。そして、種棒11は、回転しながらゆっくりと図3の上方向に引き上げられてゆく。
コアバーナ21の上部には類似のクラッドバーナ22を配置し、四塩化珪素(SiCl4)、酸素(O2)及び水素(H2)とで構成されるガス24を送り込み、反応させてコア層スート3Bの外周に、後に第1クラッド層5Aとなるクラッド層スート5Bを形成する。このようにして、所定の太さの棒状をなすコア層スート3Bとクラッド層スート5Bから成るコアスート7Bとなる。
ついで、このコアスート7Bに対して脱水処理と焼結処理を行う。この処理は従来と同様であり、特別特徴はないので図は省略する。この脱水・焼結処理により、コアスート7Bが透明ガラス化され、コア層3Aと第1クラッド層5Aから成るコアロッド7Aとなる。
・コアロッドの延伸
ついで、この透明ガラス化されたコア層3Aと第1クラッド層5Aとからなるコアロッド7Aを、図3に示す縦型の電気炉延伸装置41にて加熱・延伸して外径35mmのロッドとした。図3はコアロッド7Aを加熱・延伸する様子を示す電気炉延伸装置41の側面図であり、加熱炉42の部分を縦断面としている。図3において、電気炉延伸装置41は、鉛直方向に貫通した開口42a,42bを有する加熱炉42と、この加熱炉42の上方に設置された上部把持部43と、加熱炉42の下方に設置された下部把持部44とを有している。
加熱炉42は内部に発熱体である円筒状のヒータ45を有している。コアロッド7Aは、ヒータ45の中心軸線に沿って鉛直方向に延びるようにセットされ、上下端部は開口42a,42bを貫通して加熱炉42の外部に延出している。そして、コアロッド7Aの上端部が、上部把持部43に設けられた上部チャック46にて把持され、一方、コアロッド7Aの下端部が、下部把持部44に設けられた下部チャック47にて把持されている。上部把持部43及び下部把持部44は、それぞれガイドレール48及びガイドレール49に案内されて、コアロッド7Aの長手方向に移動可能に支持されている。
動作を説明する。コアロッド7Aの太径部をヒータ45にて加熱しながら、上部チャック46を加熱炉42に対して相対的に近づけるよう移動し、下部チャック47を加熱炉42から相対的に遠ざけるように移動することにより、コアロッド7Aが所定の太さになるように延伸される。
尚、この工程における熱源は、加熱炉42に限ったものではなく、酸水素火炎等の火炎、あるいはプラズマ火炎などを用いても良い。水酸(OH)基の汚染が問題となる場合には、酸水素火炎は一般的には望ましくなく、電気炉あるいはプラズマ火炎を用いる事が望ましい。しかしながら、クラッド/コア比が4倍程度あれば、酸水素火炎でも格別問題とはならない。
・筒状多孔質体作製工程
チューブ状の石英系ガラス製ハンドル55に、高純度アルミナもしくは高純度カーボンにて作製された直径36mmのマンドレル53を挿入し、マンドレル53の外周に、図5に示したOVD法を用いて石英系ガラス微粒子を堆積させ、外径300mmの筒状多孔質体9Cを作製した。筒状多孔質体9Cは、後に半透明ガラスシリンダ9Bとなり、さらに最終的には透明ガラス化されて第2クラッド層9Aになる部分である。
図5はOVD法による多孔質母材層9Dの形成を説明する模式図であり、多孔質母材層9Dの部分を縦断面としている。図4において、OVD法ではバーナ31を通じて、気化させた四塩化珪素(SiCl4)、酸素(O2)及び水素(H2)とで構成されるガス32を送り込み、点火燃焼させる。そして、火炎中で加水分解反応させて、合成ガラス微粒子を得る。この合成ガラス微粒子を、回転するマンドレル53に吹き付け、マンドレル53の周囲に堆積させてゆく。1回に堆積する合成ガラス微粒子の層の厚さはあまり厚くないので、バーナ31を繰り返し往復させながら、充分な太さの多孔質母材層9Dになるまでそれを繰り返す。
多孔質母材層9Dの平均密度(即ち、全体積からマンドレル53の体積を引いた値を、多孔質体の重量で除した値)は約0.7g/cm3であった。所定の太さに形成された多孔質母材層9Dからマンドレル53を引き抜き、中心軸上に貫通穴が形成された筒状多孔質体9Cを作製した。
・脱水工程及び焼結工程
ついで、この筒状多孔質体9Cを図6に示した脱水・焼結炉61にて表1の条件で脱水・焼結させ、内部が実質的に真空の独立気泡を含む半透明ガラスシリンダ9Bとした。
Figure 0005242007
図6において、脱水・焼結炉61は、石英ガラス製の密閉可能な容器である石英炉心管62と、この石英炉心管62の周囲に複数設けられた発熱体である環状のヒータ63と、さらに石英炉心管62及びヒータ63を全体的に覆うとともに脱水・焼結炉61の外装表面なす炉体67と、石英炉心管62及びヒータ63と炉体67との間に充填された断熱材66とを有している。
石英炉心管62の内部に、筒状多孔質体9Cが設置される。筒状多孔質体9Cを支持するハンドル55に接続されたガス導入管68を介して塩素ガス(Cl2)及び窒素ガス(N2)でなるガス34が導入されるとともに、図示しないガス排出口から適量のガスを排出することにより、石英炉心管62内の圧力を所定の値に保っている。石英炉心管62には真空ポンプ65が接続されており、焼結工程においては、この真空ポンプを用いて内部を減圧している。筒状多孔質体9Cは、石英炉心管62の内部にて脱水処理及び焼結処理されて内部が実質的に真空の独立気泡を含む半透明ガラスシリンダ9Bとなる。
脱水処理及び焼結処理が終了した段階で、半透明ガラスシリンダ9Bは、周囲雰囲気と物理的に隔離された独立気泡を含有する状態となっている。本実施例において、この状態を「半透明ガラス状態」とした。この「半透明ガラス状態」では、周囲雰囲気と物理的に隔離された気泡である独立気泡を、全体的にほぼ均一に含んでおり、外観上白濁しており不透明な状態であった。また、表面は滑らかで光沢を有していた。また、このときの半透明ガラスシリンダ9Bの密度は、最終的に完全に透明なガラスとなった第2クラッド層9Aの密度(2.2グラム/cm3)の95%、すなわち、2.09グラム/cm3であった。
多孔質体を完全に透明なものとする従来の方法においては、先ず焼結の進まない1200℃以下の温度で一度加熱して十分に脱水を行った後、高温条件に曝して透明化を行う。つまり、2段階の工程を経て透明化する。そして、この従来の方法では、高価なヘリウムガスを必要とする。そしてさらに、加熱のエネルギーコストや設備維持コスト等が嵩む。
そこで、本実施例では、脱水処理後、減圧下で半焼結状態を実現する程度の温度範囲で焼結を行う方法を導入した。ガラス多孔質体の焼結プロセスでは、加熱により微粒子間の結合が増大し、気孔が減少して密度が高くなり、最終的には気泡を含まない透明なガラスへと変化する。
焼結の進行速度は、温度と時間、微粒子の粒径や組成に依存して変化するが、多孔質体の表面の方が焼結が進行しやすい。そして、様々な温度、加熱時間で多孔質体を脱水焼結させた結果、多孔質母材領域が実質的に周囲雰囲気とは隔離された独立気泡を有する状態となるのは、平均密度が1.8g/cm3以上、好ましくは2.0g/cm3以上であれば良いことがわかった。
また、この後の透明ガラス化工程または線引き工程での気泡残留防止の観点からは、減圧下で行う焼結工程の圧力については上限が存在する。独立気泡内の残留気体が次の透明ガラス化工程または線引き工程で石英ガラス中に透過し、気泡として残留しないためには、独立気泡内の残留気体の総量が透明化温度での石英ガラス中の飽和溶解度以下である必要がある。例えば残留気体が窒素ガス(N2)である場合、石英ガラス中のN2の雰囲気温度Tにおける溶解度Sは文献“G.C.Beerkens, Advances in the fusion and processing of glass 2nd, 1990 Vol63K, pp222-242”によれば次式で表される。

S [cc(STP)/cm3*atm] = 0.0252×EXP(-6665/T) ・・・(1)

ここで、STPは標準温度、標準圧力を意味する。
図11は、独立気泡内には減圧されたN2が残留しているものとして、雰囲気温度T=1600℃でのN2の石英ガラス中の飽和溶解度7.18×10-4[cc(STP)/cm3*atm]から、透明化で気泡が残留しないための焼結工程の圧力と半透明ガラス母材層の密度の関係を計算により示したものである。
半透明ガラス母材層の密度がρ1[g/cm3]である時、半透明ガラス母材層に含まれる独立気泡の体積は、(1−ρ1/2.2)[cc/cm3]と表される。独立気泡内には減圧された焼結雰囲気のガスが残留しているので、焼結圧力がP[Pa]の時、独立気泡内のガス体積は、

(1−ρ1/2.2)×P/(1.013×105)[cc/cm3] (1.013×105は大気圧)

となる。この独立気泡内のガス体積が、透明化温度での石英ガラス中の飽和溶解度以下であれば透明化できるので、

(飽和溶解度)>(1−ρ1/2.2)×P/(1.013×105) >0 …(2)

となるまで焼結を進めておく必要がある。図10の曲線は、

7.18×10-4=(1−ρ1/2.2)×P/(1.013×105

となる焼結工程の圧力と半透明ガラス母材層の密度の関係を示したもので、(2)式は図11の曲線よりも上の斜線で示した領域を示す。
また、様々な条件での実験の結果、半透明ガラス母材層の密度が2.13g/cm3以上になった時点では、全ての気泡が独立気泡となっていることがわかった。従って、図11より2000Paより高い圧力では、(2)式を満たすように半透明ガラス母材層を形成することは非常に難しく、残留気泡がないように透明化することが困難である。
なお、透明ガラス化工程または線引き工程での気泡残留を極力少なくするためには、焼結工程における圧力は1000Pa以下が特に好ましい。
・コアロッド挿入工程
次に、前述のコアロッド7Aを半透明ガラスシリンダ9Bに挿入した。挿入完了後、図7に示すように、半透明ガラスシリンダ9Bの線引き方向側の端部をバーナ35から放射される酸水素火炎により加熱溶融させて溶融封止するとともに、半透明ガラスシリンダ9Bの端部とコアロッド7Aの端部とを溶融一体化させた。この処理を行う目的は、半透明ガラスシリンダ9Bの溶融封止を線引き炉内で行うと、半透明ガラスシリンダ9Bが当該線引き炉内の雰囲気中に含まれる不純物を取り込んでしまい、これによりコアロッド7Aの内面と半透明ガラスシリンダ9Bの表面を汚染する可能性があるので、線引き炉に投入する前に半透明ガラスシリンダ9Bの溶融封止を行うものである。また、半透明ガラスシリンダ9Bの端部とコアロッド7Aの端部とが溶融一体化されていれば、線引き開始時から定常状態に移行するまでの時間を短くすることができるためである。
尚、半透明ガラスシリンダ9Bの線引き方向側端部を予め加熱溶融する際の加熱方法として、本実施例においては、酸水素火炎の放射に行っているが、これに限定されることなく、メタン等の可燃性ガス火炎の放射、プラズマ火炎の放射、或いは電気炉による加熱等であっても良い。
また、コアロッド7Aを挿入した後に半透明ガラスシリンダ9Bの端部を溶融封止するのではなく、図8に示すように、挿入前に予め半透明ガラスシリンダ9Bの線引き方向側の端部を加熱溶断することにより溶融封止しておいてもよい。こうすることで、図7に示した方法と同様に不純物のコンタミネーションを防止することができる。尚、半透明ガラスシリンダ9Bを溶断するに際しては、図8に示すように、半透明ガラスシリンダ9Bの端部において、黒矢印のように引っ張り力を加えながら、バーナ35から放射される酸水素火炎により加熱して溶断する。
(実施例2)
実施例1と同様に作製した中心軸上に穴の開いた筒状の筒状多孔質体9Cを表2の条件にて脱水・焼結させ、内部が実質的に真空の独立気泡を含む半透明ガラスシリンダ9Bとした。
Figure 0005242007
この段階で、筒状多孔質体9Cの平均密度は2.1g/cm3であり、完全に透明化したガラス体の密度(2.2g/cm3)の95%であった。次に、前述のコアロッド7Aを半透明ガラスシリンダ9Bに挿入し、線引き開始側を加熱して溶融封止し、図7に示すような状態とした。
(実施例3)
実施例1と同様に作製した中心軸上に穴の開いた筒状の筒状多孔質体9Cを表3の条件にて脱水・焼結させ、内部が実質的に真空の独立気泡を含む半透明ガラスシリンダ9Bとした。
Figure 0005242007
この段階で、筒状多孔質体9Cの平均密度は2.0g/cm3であり、完全に透明化したガラス体の密度(2.2g/cm3)の91%であった。次に、前述のコアロッド7Aを半透明ガラスシリンダ9Bに挿入し、線引き開始側を加熱して溶融封止し、図7に示すような状態とした。
(実施例4)
実施例1と同様に作製した中心軸上に穴の開いた筒状の筒状多孔質体9Cを表4の条件にて脱水・焼結させ、内部が実質的に真空の独立気泡を含む半透明ガラスシリンダ9Bとした。
Figure 0005242007
この段階で、筒状多孔質体9Cの平均密度は1.8g/cm3であり、完全に透明化したガラス体の密度(2.2g/cm3)の82%であった。次に、前述のコアロッド7Aを半透明ガラスシリンダ9Bに挿入し、線引き開始側を加熱して溶融封止し、図7に示すような状態とした。
(比較例1)
実施例1と同様に作製した中心軸上に穴の開いた筒状の筒状多孔質体9Cを表5の条件にて脱水・焼結させ、内部に独立気泡を含む半透明ガラスシリンダ9Bとした。
比較例1においては、脱水処理、焼結処理ともに石英炉心管62の内部を減圧していない。また、焼結処理には不活性ガスとしてヘリウムガスを用いた。
Figure 0005242007
この段階で、筒状多孔質体9Cの平均密度は2.1g/cm3であり、完全に透明化したガラス体の密度(2.2g/cm3)の95%であった。次に、前述のコアロッド7Aを半透明ガラスシリンダ9Bに挿入し、線引き開始側を加熱して溶融封止し、図7に示すような状態とした。
・線引き工程
次に、実施例1から4、比較例1で作製したコアロッド7Aと半透明ガラスシリンダ9Bを、溶融封止した部分から線引き機に付属する加熱炉(以下、線引き炉と呼ぶ)に挿入し、コアロッド7Aと半焼結ガラスシリンダとの間の空間を減圧状態にしながら、半透明状態のガラス層を透明ガラス化しつつ、コアロッド7Aと半透明ガラスシリンダ9Bとを溶融一体化させながら外径約125μmのガラス光ファイバに線引きした。ここで、減圧状態は、半透明ガラスシリンダ9Bに接続された石英系ガラス製ハンドル55の開放端に真空吸引ポンプを繋ぎ、吸引することによって実現した。この場合の減圧度は、約100Paであった。
線引きの際、光ファイバの外面にUV硬化型樹脂を2層コーティングし、紫外線を照射して樹脂を硬化させてから、巻き取りキャプスタンを介してリールに巻き取った。尚、コーティングの内側をプライマリ層、外側をセカンダリ層と呼ぶこととするが、これらのヤング率はプライマリ層が小さく、セカンダリ層が大きくなるように材料を選定した。
この実施例における線引き速度は、2000m/分であった。
上記条件にて製造したSMFにつき、線引き中の泡不良の発生率と伝送特性を測定した結果を表6、表7に示す。
尚、線引き中の泡不良の発生率は以下の光ファイバ欠陥検出装置を用いて検査した。図9は光ファイバ欠陥検出装置の概略の構成を示す斜視図である。また、図10は図9に示す透光性長尺体欠陥検出装置のイメージセンサに入力される散乱光と該散乱光をもとに得られる散乱光強度分布パターンを示す説明図である。この光ファイバ欠陥検出装置は、図9に示すように、光ファイバ母材から線引き直後で未コーティングの状態で走行中のガラス光ファイバ51に横方向から平行光線83を連続して照射し、その前方散乱光84をCCDラインセンサやフォトダイオードアレイ等の受光用イメージセンサ85で受光し、その出力を信号処理部86で処理し、該信号処理部86から得られる散乱光強度分布パターンを判定部87で判定すると共に処理部86の処理結果をモニタ部88で表示し、異常が判定されれば警報部89から警報を発し、判定結果を記録部90で記録する構造になっている。
Figure 0005242007
Figure 0005242007
本実施例の光ファイバは、いずれもカットオフ波長λccが1310nm以下となっており、1310nm以上の波長領域で、シングルモード動作が保証されている。
尚、ここでいうカットオフ波長とは、ITU−T G.650規格で定義されるケーブルカットオフ波長λccのことである。
また、本実施例の光ファイバはいずれも1385nmにおける損失が0.40dB/km以下であり、水酸(OH)基吸収損失が充分に小さい光ファイバになっている。
また、線引き後の光ファイバの全長に対して約2%の伸びに相当する張力を付与しつつ、別のリールに巻き移すことにより、該光ファイバの強度を調査した。その結果、破断は起こらず、問題ない光ファイバであることを確認した。
この様に、本実施例の光ファイバは、半透明ガラスシリンダ9Bの表面に開放した気孔があったり、凹凸があったりする場合に特に懸念される加熱炉からの汚染物質の混入による強度劣化などの問題が起こらない。即ち、半透明ガラスシリンダ9Bは、その表面に汚染物質を取り込んでしまうような開放した気泡や凹凸が無い程度まで、焼結が進んでいるからである。
一方、筒状多孔質体9Cの脱水・焼結処理雰囲気を減圧状態とはせずに、焼結処理においてヘリウムガスを用いた比較例1(SMF(5))においては、伝送特性には問題ないものの、泡不良率が高くなっている。これは、半透明ガラスシリンダ9B内に溶解度の大きなヘリウムガスが溶け込んでいたため、線引き中にこのヘリウムガスが発泡して光ファイバ内に空洞ができたためと推定される。
(実施例5)
本実施例においては、ガラスシリンダ9Bにフッ素を添加した。実施例1と同様に作製した中心軸上に穴の開いた筒状多孔質体9Cを脱水・焼結させる際に、表8の条件にてフッ素添加を行い、内部が実質的に真空の独立気泡を含む半透明ガラスシリンダ9Bとした。
Figure 0005242007
この段階で、多孔質体の平均密度は2.1g/cm3であり、完全に透明化したガラス体の密度(2.2g/cm3)の95%であった。
以下、他の実施例と同様にコアロッド7Aを半透明ガラスシリンダ9Bに挿入し、線引き開始側を加熱して溶融封止した後、溶融封止した部分から線引き炉に挿入し、該コアロッド7Aと線引き炉半焼結ガラスシリンダとの間の空間を減圧状態にしながら、半透明ガラスシリンダ9Bを透明ガラス化しつつ、該コアロッド7Aと半透明ガラスシリンダ9Bとを溶融一体化させながら外径約125μmのガラス光ファイバ51に線引きした。線引き中にコーティングを施し、線引き後のガラス光ファイバ中に気泡の残留がなく、強度にも問題がない被覆外径が約250μmの光ファイバを得た。フッ素添加したクラッド部の屈折率は純粋なシリカガラスの屈折率に比べて0.4%低く、本実施例のように、クラッド層の一部に屈折率の小さな領域を設ける事も可能である。
本明細書に記載の実施例は、本発明を説明するための例示であり、様々な変形例、例えばより複雑な屈折率分布を持つ光ファイバなどについても、本発明の範囲に含まれ得ることは当業者には十分理解される。
本発明に係る光ファイバの製造方法の実施の形態の工程の順序を示すフローチャートである。 実施例にて作製した光ファイバの屈折率プロファイルを示す図である。 VAD法によるコアロッド母材層の作製過程を説明するコアロッド母材層の部分を縦断面とした模式図である。 コアロッド母材を加熱・延伸する様子を示す電気炉延伸装置の加熱炉の部分を縦断面とした側面図である。 OVD法による多孔質母体層の形成を説明する多孔質母体層の部分を縦断面とした模式図である。 脱水工程及び焼結工程にて筒状多孔質体を半透明ガラスシリンダにするために用いた脱水・焼結炉の縦断面図である。 半透明ガラスシリンダの線引き方向側の端部をバーナから放射される酸水素火炎により加熱溶融させて半透明ガラスシリンダの端部を溶融封止する様子を示す工程図である。 コアロッドの挿入に先立って、半透明ガラスシリンダの線引き方向側の端部を加熱溶融させて半透明ガラスシリンダの端部を溶融封止する様子を示す工程図である。 光ファイバ欠陥検出装置の概略の構成を示す斜視図である。 図9の透光性長尺体欠陥検出装置のイメージセンサに入力される散乱光と該散乱光をもとに得られる散乱光強度分布パターンを示す説明図である。 透明化で気泡が残留しないための焼結工程の圧力と半透明ガラス母材層の密度の関係を計算により求めたグラフである。
符号の説明
3A コア層
3B コアスート
5A クラッド層
5B クラッドスート
7A コアロッド
7B コアロッド母材
9A クラッド層
9B 半透明ガラスシリンダ
9C 筒状多孔質体
9D 多孔質母体層
11 種棒
21 コアバーナ
22 クラッドバーナ
26 ガス
27 ガス 31 バーナ
32 ガス
34 ガス
35 バーナ
41 電気炉延伸装置
42 加熱炉
42a 開口
42b 開口
43 上部把持部
44 下部把持部
45 ヒータ
46 上部チャック
47 下部チャック
48 ガイドレール
51 ガラス光ファイバ
53 マンドレル
55 ハンドル
61 脱水・焼結炉
62 石英炉心管
63 ヒータ
65 真空ポンプ
66 断熱材
67 炉体
68 ガス導入管
83 平行光線
84 前方散乱光
85 イメージセンサ
86 信号処理部
87 判定部
88 モニタ部
89 警報部
90 記録部
91 散乱光強度分布パターン


Claims (6)

  1. コア層と該コア層を取り囲むクラッド層とを有する光ファイバの製造方法であって、
    マンドレルの外周に石英系ガラス微粒子を堆積させて多孔質母材層を形成し、次いで前記多孔質母材層から前記マンドレルを引き抜いて筒状多孔質体を作製する筒状多孔質体作製工程と、
    減圧下、不活性ガスとハロゲンガスの雰囲気及び不活性ガスとハロゲン系化合物ガスの雰囲気の少なくともいずれか一つの条件にて前記筒状多孔質体を脱水する脱水工程と、
    脱水した前記筒状多孔質体を、減圧下にて独立気泡を含む半透明ガラスシリンダになるまで焼結する焼結工程と、
    前記コア層を有し棒状をなす石英系ガラスからなるコアロッドを前記半透明ガラスシリンダの中に挿入するコアロッド挿入工程と、
    前記コアロッドが挿入された前記半透明ガラスシリンダに対して熱を加えながら、前記コアロッドと前記半透明ガラスシリンダとが溶融一体化するように且つ前記半透明ガラスシリンダが透明ガラスでなる前記クラッド層となるように線引きする線引き工程とを有し、
    前記焼結工程は、石英系ガラスからなる炉心管の内部で、1400℃以下の温度且つ前記減圧下の条件として2000Pa以下の圧力にて行われ、前記半透明ガラスシリンダに含まれる前記独立気泡の内部は実質的に真空である
    ことを特徴とする光ファイバの製造方法。
  2. 前記脱水工程及び前記焼結工程は、前記炉心管を圧力容器内に設け、前記炉心管の周囲に複数のヒータを配置した加熱炉で、前記多孔質母材層全体を均一に加熱することにより行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバの製造方法。
  3. 前記脱水工程は1300℃以下で行われ、
    前記焼結工程は前記多孔質母材層の平均密度が1.8g/cm3以上2.2g/cm3未満となるような条件で行う
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の光ファイバの製造方法。
  4. 前記コアロッド挿入工程と前記線引き工程との間で、前記コアロッドを挿入した前記半透明ガラスシリンダの線引き方向側端部を加熱溶融し一体化した状態とする
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光ファイバの製造方法。
  5. 前記コアロッドを挿入した前記半透明ガラスシリンダの線引き方向側端部を予め加熱溶融する際の加熱方法として、酸水素、メタン等の可燃性ガス火炎の放射、プラズマ火炎の放射及び電気炉による加熱のいずれかを用いる
    ことを特徴とする請求項4に記載の光ファイバの製造方法。
  6. 前記線引き工程において、少なくとも前記コアロッドと前記半透明ガラスシリンダの間を減圧状態にする
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の光ファイバの製造方法。
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