JP2006192657A - 歯車成形金型および歯車の製造方法 - Google Patents

歯車成形金型および歯車の製造方法 Download PDF

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武志 津田
Yamato Arai
大和 新井
Takanori Kurokawa
貴則 黒川
Kazunori Higashida
和規 東田
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Abstract

【課題】アンダーカット部分があっても歯形の精度を高くすることのできる歯車成形金型を提供すること。
【解決手段】複数の歯3が環状に配列された樹脂製の環状歯体4を含むウォームホイールからなる歯車1を成形するための歯車成形金型5である。第1部分6および第2部分7を有する固定金型50と可動金型8とを組み合わせて環状歯体成形用キャビティを形成する。固定金型50の第1部分6の孔9の内周面9aに、歯車の実質的な歯形である凹歯形面3aを形成するための凸型の歯形成形用面10が形成されている。少なくとも歯形成形用面10を電鋳層の表面により形成する。電鋳層の表面硬度をロックウェル硬さでHRC40〜70の範囲に設定する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ウォームホイール等の樹脂製の歯車を成形するための成形金型および歯車の製造方法に関する。
例えば自動車の電動パワーステアリング装置において、電動モータの出力回転を減速するために用いられているウォームホイールがある。
この種のウォームホイールは、歯打ち音の低減を考慮して、少なくとも歯部が樹脂により成形されている。
通例、その歯部はホブによる切削加工により形成されている。しかし、切削時に生じたバリを除去する作業が必要であり、製造コストが高くなるという問題がある。
一方、ウォームホイールを芯金をインサートした状態で、成形金型内で射出成形することにより成形する場合がある(例えば特許文献1参照)。
しかし、ウォームホイールの歯部は歯すじ方向の中間部において、歯厚が相対的に薄くなっており、ウォームホイールの軸方向に型抜きする場合には、その型抜き方向に関してアンダーカットとなる部分がある。
特開平8−74969号公報
そこで、離型に際して、歯車の放射方向にスライドできるスライドコアを用いることが考えられるが、歯の精度として高い精度が要求される用途には不向きである。
というのは、スライドコアをスライドさせるためには、所要のクリアランスが必要であり、結果として、歯の精度が悪くなるからである。特に歯の累積ピッチ誤差が悪くなる傾向にある。
一方、スライド型を用いずに、無理抜きにより強制的に離型させることも考えられる。しかし、その場合、通常の放電加工により形成された金型表面では、離型抵抗が大きく、その結果、離型後の歯形精度が悪くなるという問題がある。
そこで、放電目を消すために、研磨を実施することも考えられるが、その場合にも、歯の累積ピッチ誤差が大きくなるという問題があり、実施が困難である。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、アンダーカット部分があっても歯形の精度を高くすることのできる歯車成形金型および歯車の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の成形金型は、複数の歯が環状に配列された樹脂製の環状歯体を含む歯車を成形するための歯車成形金型において、上記環状歯体を成形するための環状歯体成形用キャビティを備え、その環状歯体成形用キャビティの少なくとも歯形成形用面が電鋳層により形成され、その電鋳層の表面硬度がロックウェル硬さでHRC40〜70の範囲であることを特徴とするものである。
電鋳層であれば離型時の滑りが良く離型性が良い。したがって、離型方向に関してアンダーカット部分のある成形品としての歯車を、いわゆる無理抜きで歯車成形金型から離型させても、歯車の歯形の寸法精度を良好に維持することができる。
電鋳層の硬度がHRC40未満では、射出成形時の樹脂材料の充填圧力や保持圧力により電鋳が変形し、成形を繰り返すごとにその変形が累積されるので、成形品としての歯車の歯形の精度が悪くなる。また、電鋳層の硬度がHRC70を超えると、脆くなるという不具合がある。そこで、上記の範囲に設定することで、成形品としての歯車の歯形の精度を高くするとともに、型寿命を確保するようにした。
上記電鋳層の表面粗さがRa1.0以下であれば、歯車成形金型からの離型をより良くするうえで好ましい。
上記電鋳層はニッケル合金電鋳層を含んでいれば、好ましい。すなわち、ニッケル合金電鋳層であれば、高温硬度が高く、摩耗や変形を少なくすることができるので、歯車成形金型の実質的な耐久性を向上することができる。
また、複数の歯が環状に配列された樹脂製の環状歯体を含む歯車を製造する方法であって、環状歯体成形用キャビティを備え、その環状歯体成形用キャビティの少なくとも歯形成形用面がロックウェル硬さでHRC40〜70の範囲の表面硬度を有する電鋳層により形成された歯車成形金型を用い、その環状歯体成形用キャビティ内で歯車の環状歯体を射出成形する工程と、射出成形された環状歯体を含む歯車を歯車成形金型から離型させる工程とを含む歯車の製造方法によれば、アンダーカット部分があっても歯形精度のよい歯車を成形することができて好ましい。
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は射出成形された歯車1を示している。歯車1は、樹脂製の環状の本体2と、本体2の外周に延設され複数の歯3を環状に配列して構成される樹脂製の環状歯体4とを備えるウォームホイールからなる。本体2には歯車1に支軸を挿通させるための中心孔2aが形成されている。本体2内に補強用の芯金がインサートされる場合もある。
図2は上記の歯車1を成形するための歯車成形金型5を型締め状態で示している。図3は型開き時の歯車成形金型5を示している。
図2および図3を参照して、歯車成形金型5は、一体に固定された第1部分6および第2部分7を有する固定金型50と、その固定金型50に組み合わされる可動金型8とを備える。
固定金型50の第1部分6は中心軸線C1を持つ孔9を有している。固定金型50の第2部分7は、第1部分6の側面6aに当接する当接面7aを有し、また、第1部分6の孔9内に挿入された大径突起7bおよび小径突起7cを有している。小径突起7cは大径突起7bの中央部から突出するように形成されている。これら大径突起7bおよび小径突起7cは上記中心軸線C1の同軸上に配置されている。
上記第1部分6の孔9の内周面9aには、歯車1の歯3の実質的な歯形である凹歯形面3aを成形するための凸型の歯形成形用面10が形成されている。
孔9の内周面9aにおいて少なくとも歯形成形用面10は、図3のIV−IV線に沿う断面図である図4に示すように電鋳層11により形成されている。
電鋳層11の表面硬度はロックウェル硬さでHRC40〜70の範囲に設定されることが好ましい。
電鋳層11の表面硬度がHRC40未満では、射出成形時の樹脂材料の充填圧力や保持圧力により電鋳が変形し、成形を繰り返すごとにその変形が累積されるので、成形品としての歯車1の歯の精度が悪くなる。また、電鋳層8の表面硬度がHRC70を超えると、脆くなるという不具合がある。そこで、上記の範囲に設定することで、成形品としての歯車1の歯の精度を高くするとともに、型寿命を確保するようにした。
また、上記電鋳層11の表面粗さがRa1.0以下であれば、歯車成形金型5からの成形品の離型を良くするうえで好ましい。また、上記電鋳層11としてはニッケル合金電鋳層を例示することができる。
図2および図3に示すように、固定金型50の第1部分6および可動金型8は、型締め時に互いに合致される型合わせ面としての側面6b,8aを有している。また、可動金型8は型締め時に固定金型50の第1部分6の孔9内に挿入される大径突起8bを有している。大径突起8bは上記の中心軸線C1の同軸上に配置されている。また、固定金型50の第2部分7の上記小径突起7cは、型締め時に可動金型8の大径突起8bの端面に当接するようになっている。
図2に示す型締め状態で、固定金型50と可動金型8とにより、環状歯体成形用キャビティ20と、本体成形用キャビティ21が形成される。また、上記の小径突起7cは成形後の歯車1の軸孔を形成するためのものである。環状歯体成形用キャビティ20内では、少なくとも上記の歯形成形用面10が電鋳層11により形成されていることになる。
図示していないが、固定金型50の第2部分7および可動金型8には、環状歯体成形用キャビティ20および本体成形用キャビティ21内に溶融樹脂を射出するための貫通孔が形成されている。
上記の歯車成形金型5を用いて歯車1を製造する場合には、歯車成形金型5を用い、図2に示す型締め状態で各キャビティ20,21内に溶融樹脂を射出し、歯車1を成形する。その後、図3に示すように、歯車成形金型5を型開きし、歯車成形金型5から成形された歯車1を中心軸線C1に沿って離型させる。
固定金型50から歯車1の環状歯体4を離型させるときに、環状歯体4の凹歯形面3aが孔9の電鋳層11の表面を低摩擦抵抗で滑らかにスライドすることになり、歯車1を抵抗なくスムーズに離型させることができる。特に電鋳層11であれば表面粗さRa1.0以下を容易に達成でき、離型性を良くすることができる。
したがって、離型方向に関してアンダーカット部分のある成形品としての歯車1を、いわゆる無理抜きで歯車成形金型5から離型させても、歯車1の歯形の寸法精度を良好に維持することができる。
特に、電鋳層11の表面硬度をHRC40以上としたので、射出成形時の樹脂材料の充填圧力や保持圧力による電鋳層11の変形量を抑制することができ、その結果、成形品としての歯車1の歯の精度を長期にわたって維持することができる。ひいては、実質的な金型寿命を長くすることができる。
また、電鋳層11としてニッケル合金電鋳層を用いる場合には、電鋳層11の高温硬度を高くでき、その摩耗や変形を少なくすることができるので、歯車成形金型5の実質的な耐久性をより向上することができる。
上記の電鋳層11の表面硬度を下記の表1のように種々変更した実施例1,2および比較例1,2の歯車成形金型5を作成し、各歯車成形金型5を用いてウォームホイールからなる歯車1をそれぞれ成形した。
各実施例および各比較例を基準ウォームと噛み合わせて1回転させ、各例のウォームホイールと基準ウォームの中心間距離の変化に基づき、噛み合いによる振れをそれぞれ測定した。
図5に示すように、総噛み合い振れPはウォームホイールが1回転したときの全振れ幅に相当する。平均噛み合い振れQは各噛み合い振れQn(n=1,2,…)の平均値である。うねりRは、総噛み合い振れPから平均噛み合い振れQを減じた値とした(R=P−Q)。
その結果を表1および図6に示す。表1および図6では、比較例1(HRC25)の総噛み合い振れP、平均噛み合い振れQおよびうねりRをそれぞれ1.0とし、これに対する比率で実施例1,2および比較例2の試験結果が表されている。
Figure 2006192657
表1および図6に示すように、電鋳層の表面硬度をHRC40とした実施例1およびHRC60とした実施例2は、総噛み合い振れP、平均噛み合い振れQおよびうねりRの何れもが比較例1の80%以下であり、噛み合い精度が高く、歯形精度が高いことが立証された。
図1は歯車の斜視図である。 図2は歯車成形金型の概略断面図である。 図3は離型時の歯車成形金型の概略断面図である。 図3のIV−IV線に沿う断面図である。 中心間距離の変化と噛み合い振れの関係を表すグラフ図である。 実施例および比較例の試験結果である。
符号の説明
1…歯車、2…本体、2a…中心孔、3…歯、3a…凹歯形面、4…環状歯体、5…歯車成形金型、50…固定金型、6…第1部分、6a,6b…側面、7…第2部分、7b…大径突起、7c…小径突起、8…可動金型、8a…側面、8b…大径突起、9…孔、9a…内周面、10…歯形成形用面、11…電鋳層、20…環状歯体成形用キャビティ、21…本体成形用キャビティ、C1…中心軸線、P…総噛み合い振れ、Q…平均噛み合い振れ、R…うねり

Claims (4)

  1. 複数の歯が環状に配列された樹脂製の環状歯体を含む歯車を成形するための歯車成形金型において、
    上記環状歯体を成形するための環状歯体成形用キャビティを備え、
    その環状歯体成形用キャビティの少なくとも歯形成形用面が電鋳層の表面により形成され、
    その電鋳層の表面硬度がロックウェル硬さでHRC40〜70の範囲であることを特徴とする歯車成形金型。
  2. 請求項1において、上記電鋳層の表面粗さが、Ra1.0以下である歯車成形金型。
  3. 請求項1又は2において、上記電鋳層はニッケル合金電鋳層を含む歯車成形金型。
  4. 複数の歯が環状に配列された樹脂製の環状歯体を含む歯車を製造する方法であって、
    環状歯体成形用キャビティを備え、その環状歯体成形用キャビティの少なくとも歯形成形用面がロックウェル硬さでHRC40〜70の範囲の表面硬度を有する電鋳層により形成された歯車成形金型を用い、その環状歯体成形用キャビティ内で歯車の環状歯体を射出成形する工程と、
    射出成形された環状歯体を含む歯車を歯車成形金型から離型させる工程とを含むことを特徴とする歯車の製造方法。
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