JP2006184202A - 立体観察装置及び立体観察方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 微細な立体構造をその場観察的に観察できる立体観察装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 透過型電子顕微鏡と、その顕微鏡を制御し、前記透過型電子顕微鏡により撮影した画像を処理する制御処理装置と、前記透過型電子顕微鏡により撮影した画像を表示する2次元画像表示装置と、前記制御処理装置から出力された画像データに基づいて立体的な画像を表示する3次元画像表示装置と、を備え、前記制御処理装置は、前記透過型電子顕微鏡にセットされたサンプルを基準の角度から第1の方向に第1の角度だけ傾斜させた状態で観察者に観察領域を決定させるステップと、前記観察者が前記観察領域を決定したら、その観察領域の第1の画像を取得し、さらに前記サンプルを前記基準の角度から前記第1の方向とは反対の第2の方向に前記第1の角度だけ傾斜させて第2の画像を取得するステップと、を実施可能としたことを特徴とする立体観察装置を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、立体観察装置及び立体観察方法に関し、特に、透過型電子顕微鏡(transmission electron microscopy:TEM)を用いることにより、半導体集積回路装置の配線などの立体的な構造をその場観察できる立体観察装置及び立体観察方法に関する。
デバイス開発や材料開発の過程において、微細な立体構造を把握することは重要な位置を占める。例えば、半導体集積回路の多層配線構造を形成する際に、微細なビアホール(via hole:接続穴)に金属材料を埋め込む必要がある。この時、ビアホールに金属材料が隙間無く充填されているか否かを立体観察により確認できると便利である。
立体構造を観察する方法としては、いわゆる「3次元トモグラフィー」が知られている。これは、サンプルを様々な方向から観察して多くの2次元画像を取得し、これら2次元画像をコンピュータを用いて合成することにより、コンピュータ上で立体構造を構築する手法である(例えば、特許文献1及び2)。
特開平8−292164号公報 特開平10−111223号公報
しかし、3次元トモグラフィーによる場合、サンプルを様々な方向から観察して多数の2次元画像を取得しなければならず、撮影の手間が煩雑であるとともに時間がかかる。これら多数の画像をデータ処理して立体画像を構築するための処理時間まで含めると、ひとつの立体画像を得るまでに数時間から半日程度を要する場合が多い。また、これら多数の2次元画像をデータ処理するコンピュータも、データ処理能力の高い大型のものが必要であり、システムが大かがりで複雑なものとなる。
これに対して、デバイス開発や材料開発などの現場においては、微細な立体構造をできるだけ迅速に観察したいという要望がある。例えば、前述した半導体集積回路の多層配線構造の開発において、ウェーハからサンプルを作製し、そのサンプルの複数の観察点において立体観察を迅速に実施したいという要望がある。このためには、いわゆる「その場観察」が理想である。しかしながら、従来の3次元トモグラフィーは、このような要求に応えることができず、観察した部分の立体構造をコンピュータ上に構築するためには、多大の時間と手間とが必要であった。
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、その目的は、微細な立体構造をその場観察的に観察できる立体観察装置及び立体観察方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の立体観察装置は
透過型電子顕微鏡と、
前記透過型電子顕微鏡を制御し、前記透過型電子顕微鏡により撮影した画像を処理する制御処理装置と、
前記透過型電子顕微鏡により撮影した画像を表示する2次元画像表示装置と、
前記制御処理装置から出力された画像データに基づいて立体的な画像を表示する3次元画像表示装置と、
を備え、
前記制御処理装置は、
前記透過型電子顕微鏡にセットされたサンプルを基準の角度から第1の方向に第1の角度だけ傾斜させた状態で観察者に観察領域を決定させるステップと、
前記観察者が前記観察領域を決定したら、その観察領域の第1の画像を取得し、さらに前記サンプルを前記基準の角度から前記第1の方向とは反対の第2の方向に前記第1の角度だけ傾斜させて第2の画像を取得するステップと、
を実施可能としたことを特徴とする。
ここで、前記制御処理装置は、前記第1の画像と前記第2の画像を前記2次元画像表示装置に表示させ、観察者にそれぞれの画像の基準位置を指定させるステップをさらに実施可能とすることができる。
また、前記制御処理装置は、前記第1の画像と前記第2の画像のそれぞれについて、前記観察者に複数の前記基準位置を指定可能とさせることができる。
また、前記制御処理装置は、前記第1の画像と前記第2の画像をそれぞれ縦方向に延在する複数の短冊状の領域に分割し、前記分割した短冊状の領域を交互に並べたデータを作成して前記3次元画像表示装置に出力することができる。
一方、本発明の立体観察方法は、
透過型電子顕微鏡にセットしたサンプルを基準の角度から第1の方向に第1の角度だけ傾斜させた状態で観察領域を決定する第1のステップと、
前記観察領域において前記サンプルの基準位置を決定する第2のステップと、
前記観察領域の第1の画像を取得し、さらに前記サンプルを前記基準の角度から前記第1の方向とは反対の第2の方向に前記第1の角度だけ傾斜させて第2の画像を取得する第3のステップと、
前記第1の画像と前記第2の画像のそれぞれにおいて前記基準位置を指定する第4のステップと、
前記指定された前記基準位置に基づいて前記第1の画像と前記第2の画像とを合成して立体的に表示させる第5のステップと、
を備えたことを特徴とする。
ここで、前記サンプルは、不均一な金属膜を有し、前記第2のステップにおいて、前記金属膜の一部を前記基準位置として決定することができる。
また、前記第2のステップにおいて、前記サンプルの前記基準位置に電子ビームを照射して不純物を堆積させることができる。
また、前記第3のステップにおいて、前記傾斜させるための回転軸を前記サンプルと一致させることができる。
また、前記第4のステップにおいて、前記第1の画像と前記第2の画像のそれぞれについて、複数の前記基準位置を指定することができる。
また、前記第5のステップは、前記第1の画像と前記第2の画像をそれぞれ縦方向に延在する複数の短冊状の領域に分割し、前記分割した短冊状の領域を交互に並べたデータを作成するステップを含むものとすることができる。
なお、本願明細書において「非晶質体」とは、いわゆる完全に無秩序な非晶質状態の物質を意味し、さらにその他に、例えば、微結晶あるいはマイクロクリスタルやナノクリスタルなどの微細な結晶粒や短範囲規則構造(short range order)などを含む物質も含むものとする。
なお、本願明細書において「結晶質体」とは、多結晶状態の物質と単結晶状態の物質の両方を包含するものとする。
本発明によれば、微細な立体構造をその場観察的に観察できる透過型電子顕微鏡及び透過型電子顕微鏡による立体観察方法を提供でき、産業上のメリットは多大である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる立体観察装置の全体構成を例示する模式図である。
すなわち、本実施形態の立体観察装置は、透過型電子顕微鏡(transmission electron microscopy:TEM)100と、制御処理装置200と、通常の2次元画像を表示する2次元画像表示装置300と、画像を立体的に表示可能な3次元画像表示装置400と、を有する。なお、制御処理装置200は、図示の如く、別体の要素として形成してもよいが、TEM100、2次元画像表示装置300、3次元画像表示装置400のいずれかに内蔵されていてもよい。また、2次元画像と3次元画像のいずれも表示できる画像表示装置を用いる場合には、2次元画像表示装置300と3次元画像表示装置400とを一体化することもできる。
図2及び図3は、本実施形態の立体観察装置において実施される立体観察の原理を表す模式図である。例えば、サンプルSPに欠陥DFが含まれている時、これら欠陥DFを2つの異なる視点(例えば、右目と左目)からステレオ観察して合成すると、その3次元的な形状や分布を把握することができる。
図4は、本発明の実施形態に基づきTEM100によってステレオ観察する方法を例示した模式図である。
TEM100を用いる場合には、サンプルSPを傾斜させることにより、それぞれ異なる角度からのTEM像を得ることにより、ステレオ観察することができる。
すなわち、図4(a)に表したように、サンプルSPを基準角度から矢印Aの方向にマイナスR度だけ傾斜させて電子波TWにより第1のTEM像を得る。
そして、図4(b)に表したように、サンプルSPを矢印Aとは反対側の矢印Bの方向に基準位置からプラスR度だけ傾斜させて電子波TWによりTEM像を得る。
次に、このようにしてステレオ観察したTEM像が得られたら、これらを適宜合成することにより、3次元的な情報を得ることができる。
図5は、一対のステレオ像を合成する原理を表す模式図である。図4に例示したような方法により一対のステレオTEM像IM−A、IM−Bを得たら、これらを遮蔽体SHにより遮断して、それぞれ右目、左目により別々に観察すると、3次元的な画像が合成される。このようにして、非晶質中に含まれる欠陥DFの3次元的な形状や分布状態を把握することができる。
そして、本発明においては、このように遮蔽体SHを用いる代わりに、図1に例示した如く、立体表示が可能な3次元画像表示装置400を用いることができる。画像表示装置400による立体画像の表示方式としては、種々の方法を挙げることができ、その具体例については、後に詳述する。
なお、このように一対のステレオTEM像を合成すると、バックグラウンドノイズを平均化して弱めることができるという効果も得られる。すなわち、TEM100による観察像には、位相コントラストやモアレ縞など各種のコントラストが表れる。これに対して、一対のステレオTEM像を合成すると、それぞれに表れているバックグラウンドのコントラストがキャンセルされて相対的に弱くなる。そして、これに対して、共通的に写っている立体部のコントラストは強調され、さらに明瞭に観察できるという効果が得られる。
そして、本実施形態によれば、TEM100内でサンプルを予め傾斜させた状態で観察領域の位置決めをし、しかる後に、制御処理装置200の制御によって、自動的にステレオペアのTEM像を撮影することができる。撮影されたステレオペアのTEM像は、制御処理装置200の制御によって、2次元画像表示装置300に表示される。ここで観察者が基準位置(マーカ)を指定すると、制御処理装置200において立体画像データが生成され、3次元画像表示装置400において立体画像が直ちに表示される。すなわち、サンプルの中の指定した部分の立体画像を「その場観察」的に得ることができる。
以下、本実施形態の立体観察装置による立体観察のステップについて、具体例を参照しつつ説明する。
図6は、本実施形態の立体観察装置による立体観察の方法を例示するフローチャートである。
本実施形態においては、まず、TEM100にサンプルをセットする(ステップS100)。すなわち、電子線が透過する厚みに加工したサンプルをその観察方向を考慮しつつTEM100のサンプルホルダーにセットする。
図7は、本実施形態の立体観察装置により立体観察が可能なサンプルSPの作製工程の一例を表す模式図である。
すなわち、サンプルSPとしては、例えば、多層配線構造が形成された半導体集積回路装置を挙げることができる。この半導体集積回路装置は、例えば、直径が6インチ、8インチ、あるいは300ミリのシリコンウェーハの上に形成される。このウェーハから、図7(a)に表したように、このシリコンウェーハから劈開により、一辺が数センチメータ程度の部分を切り出す。これは、収束イオンビーム加工観察装置(Focused Ion beam microscope:FIB)の試料ステージに載せることができるサイズである。ここで、劈開により切り出すことによって、後にTEM100の中で傾斜させる時の傾斜方向を適性に維持できる。例えば、(100)シリコンウェーハを用いた場合、これら劈開面は、[110]面となる。そして、このようにして切り出された部分からFIBにより劈開面と平行な薄片状のサンプルSPを形成する。サンプルSPの厚みdは、およそ50〜200ナノメータ程度であり、へき開面に対して平行な薄片状に加工される。
図8(a)は、このようにして得られたサンプルSPをその加工面から眺めた模式図である。すなわち、図8(a)は、図7(b)の矢印Aの方向から眺めた模式図である。
本具体例においては、シリコン基板102の上に絶縁膜104が形成され、その中に配線106が形成されている。絶縁膜104としては、例えば、配線106の寄生容量を低減するために、空孔108を含有させた低誘電率材料(low-k)としてもよい。
FIBにより加工されたサンプルSPの幅Wは例えば10マイクロメータ程度であり、高さHは例えば7〜10マイクロメータ程度である。また、FIBによる加工に先だって、試料の表面にカーボン(または有機材料)膜202と金属膜204を形成するとよい。これらの膜は、FIB加工の際にチャージアップを防ぐとともに、「マーカ」としても利用できる。
図8(b)は、試料の表面に形成されるこれら薄膜を表す拡大図である。
カーボン膜202は、例えば、50〜200ナノメータ程度の厚みに形成される。カーボン膜202の上に金属膜204を形成すると、金属ははじかれて均一の厚みにならず、アイランド状あるいは粒状に形成されたり凹凸状に形成される。このようにして形成された金属のアイランド(粒)あるいは凹凸は間隔が数ナノメータ〜数10ナノメータ程度であり、後に説明するステレオペアの画像の位置決めのための「微マーカ」として用いることができる。
なお、金属膜204の材料としては、白金(Pt)、白金パラジウム(PtPd)、金(Au)、タングステン(W)、ルテニウム(Ru)をはじめとする各種の金属を用いることができる。
また、FIB加工を実施する前に、FIB装置の中で加工用のイオンビーム(Gaイオンなど)を走査しながら原料ガスを流して、厚みが0.5マイクロメータ程度のFIBデポ膜206を形成するとよい。FIBデポ膜206は、原料ガスの種類に応じて、カーボン、タングステン(W)、有機材料などからなるものとすることができる。このFIBデポ膜206は、「マーカ」となる白金膜204をFIB加工の際に保護する役割を有する。つまり、FIB加工の際に、白金膜204がスパッタされることを防止できる。
また、FIB加工により薄片状のサンプルSPを加工後、観察用の出力の弱いイオンビームを用いてFIBデポ膜206の表面に切り込み208を形成するとよい。これら切り込み208は、TEM観察やステレオペアの画像の位置決めの際の「粗マーカ」として利用することができる。このためには、切り込み208を、1〜数マイクロメータ程度の間隔で形成するとよい。
図9は、本発明者が試作したサンプルSPに形成したマーカを例示する写真である。
すなわち、同図(a)はFIBデポ膜206の表面に形成した切り込み208を表す。このように、切り込みを数マイクロメータの間隔で形成することより、「粗マーカ」として利用できる。
一方、図9(b)は、金属膜204の断面を表す。金属膜204は、均一な薄膜ではなく、粒状あるいは凹凸状に形成されている。このような金属膜204は、「微マーカ」として利用できる。
このようにして、劈開面に対して平行にスライスされマーカが形成された厚みが50〜200ナノメータ程度の薄片状のサンプルSPが形成される。このサンプルSPをTEM用の支持膜の上に載せる。
図10は、TEM用の支持膜を表す模式図である。
すなわち、同図(a)に表したように、支持膜210は、例えば直径が3ミリメータ程度の銅(Cu)やモリブデン(Mo)などからなる網目状のメッシュ212に、有機膜214を貼ったものである。メッシュ212としては、例えば、100番乃至200番程度の網目サイズのものを用いることができる。有機膜214としては、例えば、コロジオンやカーボンなどを用いることができる。
図10(b)は、メッシュ212の中央を拡大した模式図である。
サンプルSPは、この中央の開口の中心に載せることが望ましい。このようにすると、TEM100による観察の際にサンプルSPの傾斜角度を変化させてもサンプルSPが移動せず、観察領域がずれることを防ぐことができる。また、この際に、サンプルSPの各辺がメッシュ212の中央の開口の各辺に対して平行になるように載せると望ましい。このようにすると、メッシュ212をTEM100のホルダーに固定するときに、サンプルSPの方向が分かりやすくなる。その結果として、傾斜方向が最も良好なコントラストの立体画像が得られる方向となるように、固定することができる。
図11は、サンプルSPの傾斜方向と得られるTEM像との関係を説明するための模式図である。
図11(a)は、シリコン基板102と絶縁膜104との界面に対して垂直方向に傾斜軸TAを設定した場合を表す模式図である。また、図11(b)は、サンプルSPを例えば、傾斜軸TAの回りにマイナス5度、プラス5度ずつ傾斜させた場合のサンプルSPの側面図である。これらの図面から分かるように、サンプルSPを傾斜させても、シリコン基板102と絶縁膜104との界面は傾斜せず、TEM透過像において、界面の両側の部分が重なり合うことを防ぐことができる。
図11(c)は、シリコン基板102と絶縁膜104との界面に対して平行な方向に傾斜軸TAを設定した場合を表す模式図である。また、図11(d)は、サンプルSPを例えば、傾斜軸TAの回りにマイナス5度、プラス5度ずつ傾斜させた場合のサンプルSPの側面図である。これらの図面から分かるように、サンプルSPを傾斜させると、シリコン基板102と絶縁膜104との界面は傾斜し、TEM透過像において、界面の両側の部分が重なり合う。
一般に、シリコン基板102などの結晶性の部分は、傾斜させることによりTEM像でのコントラストが変化するので、なるべく他の領域と重ならないことが望ましい。この観点からは、図11(a)に表したように傾斜軸TAを設定することが望ましい。また、結晶性の部分でなくても、立体画像において明瞭に表示させたい界面がある場合には、サンプルの傾斜軸TAをこの界面に対して垂直な方向にするとよい。
なお、シリコン基板の上に形成したサンプルを観察する場合には、劈開面である[110]面に対してプラスマイナス5度程度傾斜させてステレオ観察するので、シリコン結晶の回折条件から外れ、結晶コントラストを低減できる。
図12は、TEM100で観察する際の、サンプルSPの最適高さを説明するための模式図である。
すなわち、同図(a)に表したように、サンプルホルダーの回転軸(傾斜軸)TAとサンプルSPとが一致している時には、ホルダーを回転させてサンプルSPを傾斜させても、サンプルは移動せず、TEM像は視野の中で動かない。つまり、この状態は、サンプルSPが「最適高さ」にある状態といえる。
これに対して、図12(b)に表したように、サンプルホルダーの回転軸TAとサンプルSPとが一致していないと、ホルダーを回転させてサンプルSPを傾斜させた時に、サンプルが移動し、TEM像は視野の中で動いてしまう。つまり、この状態は、サンプルSPが「最適高さ」にある状態といえない。
以上説明したように、サンプルSPを最適高さに配置すれば、TEM100の中で傾斜させても像が動くことがなく、迅速にステレオペアの撮影を実施できる。
ここで、再び図6に戻って説明を続けると、以上説明したようにサンプルSPを作製し、TEM100に所定の方向、高さを維持できるようにセットした後、TEM100で観察しながら、立体画像を撮影すべき観察領域を決定する(ステップS200)。この際に、制御処理装置200の制御によって、TEM100の中でサンプルSPを予め所定の角度だけ傾斜させた状態で観察する。
図13は、サンプルSPをプラスマイナス5度傾斜させてステレオペアを撮影する手順を比較する模式図である。
すなわち、同図(a)は、まずサンプルSPの主面を水平に維持した状態(傾斜0度)で観察を開始し、観察領域を決定した後に、マイナス5度傾斜させて第1のTEM像を撮影し、しかる後に、プラス5度まで反転させて第2のTEM像を撮影する手順を表す。このようにした場合、TEM像のステレオペアを取得するために、2ステップのサンプル傾斜が必要である。このため、時間がかかるとともに、サンプルの傾斜に伴う像のドリフトも生じやすくなる。
これに対して、図13(b)に表したように、最初からマイナス5度傾斜させておき、この状態で観察領域を決定したら、すぐに第1のTEM像を撮影し、しかる後にプラス5度まで反転させて第2のTEM像を撮影すれば、サンプル傾斜は1ステップとなり、迅速にTEM像のステレオペアを取得でき、サンプルの傾斜にともなうドリフトも抑制できる。
再び図6に戻って説明を続けると、サンプルSPをTEM100にセットし、所定の傾斜角度だけ傾斜させた状態で観察して、立体観察すべき観察領域を決定したら、まず、必要に応じてマーカを形成(あるいは決定)する(ステップS300)。
すなわち、ステレオペアのTEM像は、後に立体画像を形成するために合成される。この際に、2つのTEM像の位置を合わせる必要がある。撮影する対象物が明瞭且つ特徴的なコントラストを有する場合には、この部分を目印にして、2つのTEM像を合成できる。図8及び図9に関して前述した「粗マーカ」及び「微マーカ」は、このための目印となりうるものである。つまり、これらマーカを目印にできる場合には、その目印となるべきマーカを決定する。
一方、目印にできる明瞭なマーカが観察されない場合もある。このような場合は、新たにマーカを形成することが望ましい。このためには、TEM100内で電子ビームを照射することによりマーカを形成する方法がある。
図14は、電子ビームによるマーカの作成を説明するための模式図である。すなわち、同図(a)はサンプルSPの正面図、同図(b)は側面図をそれぞれ表す。
サンプルSPの観察領域を決定し、その中に目印となるマーカやコントラストがない場合には、図14(a)に表したように、その観察領域の例えば右上の隅に電子ビームを絞って照射させることにより、そのビーム程度のサイズのマーカ220を付着させることができる。このマーカ220は、カーボンを主成分とした不純物からなり、サンプルSPの表面側と裏面側にそれぞれ形成される場合が多い。電子ビームのサイズを数ナノメータ程度に絞ることにより、直径数ナノメータ程度のサイズのマーカ220を堆積させることができ、これをマーカとして利用できる。
図15は、本発明者が試作した電子ビームによるマーカ220を例示する写真である。 すなわち、サンプル上で電子ビームを数ナノメータ程度に絞ったところ、直径およそ10ナノメータ程度のカーボンを主成分としたマーカ220が堆積した。このようなマーカ220により基準位置を決定できる。
再び図6に戻って説明を続けると、しかる後に、ステレオペアの撮影を実行する(ステップS400)。この時、本実施形態においては、図13に関して前述したように、最初からマイナス5度傾斜させておき、この状態で観察領域を決定したら、すぐに第1のTEM像を撮影し、しかる後にプラス5度まで反転させて第2のTEM像を撮影することにより、迅速にTEM像のステレオペアを取得でき、サンプルの傾斜にともなうドリフトも抑制できる。
また、本実施形態においては、制御処理装置200の制御によって、TEM100が自動制御され、ステレオペアを自動的に撮影できるようにしてもよい。すなわち、観察者が観察領域を決定し(ステップS200)、マーカを形成(決定)したら(ステップS300)、自動撮影を開始する。すると、制御処理装置200の制御によって、TEM100は、その状態で直ちに第1のTEM像を撮影し、しかる後にプラス5度まで自動的に反転させて第2のTEM像を自動的に撮影することにより、迅速にTEM像のステレオペアを取得できる。
なお、TEM像の撮影は、CCDなどの撮像デバイスにより画像をデジタルデータとして取り込むと、後のデータ処理を迅速に実行できる点で有利である。
このようにして迅速にステレオペアの撮影を終了したら、次に、撮影したステレオペアのTEM像を2次元画像表示装置300に表示する(ステップS500)。
この状態において、観察者は、マーカを指定する(ステップS600)。
図16は、2次元画像表示装置300にステレオペアのTEM像が表示された状態を例示する模式図である。
これらステレオペアのTEM像を合成して立体表示するためには、2つのTEM像の位置を合わせる必要がある。このために、図8あるいは図14に関して前述したマーカを利用するとよい。すなわち、観察者は、図16に例示したように、2次元画像表示装置300に表示された2つのTEM像のそれぞれにおいて、対応するマーカMを指定する。
2つのTEM像の相対的な並進関係のみを指定するだけであれば、図16に例示した如く、それぞれのTEM像において、対応するひとつのマーカMを指定すればよい。
これに対して、TEM100内でのドリフトや、サンプルの傾斜角度の非対称性などの問題により、2つのTEM像が互いに回転していたり、サイズが異なる場合もあり得る。
このような場合には、図17に例示した如く、それぞれのTEM像において、対応する2つのマーカM1、M2を指定するとよい。この時、合成時の誤差を抑制するためには、例えば、左上隅と右下隅の如く、観察領域の対角方向の両端にあるマーカを指定するとよい。このようにそれぞれのTEM像において、2つのマーカを指定することにより、2つのTEM像のサイズが異なる場合や互いに回転している場合にも、これらを補正して合成画像を形成することができる。
このようにして観察者が2次元画像表示装置300においてマーカを指定すると、制御処理装置200は、その情報に基づいて、2つのTEM像の回転角度やサイズなどを適宜補正する。そして、3次元画像表示装置の画像表示方式に合わせたデータ形式で、画像データを3次元画像表示装置400に出力する。3次元画像表示装置400はこのデータに基づき、立体画像を表示する(ステップS700)。
3次元画像表示装置400の立体画像の表示方式としては、さまざまな形式のものを採用できる。すなわち、ホログラムを利用したものや、観察者が特殊なメガネをかけて観察するものなどでもよい。
以下、本発明において用いることができる3次元画像表示装置400の一例として、三洋電機株式会社により提供されるイメージスプリッタ方式の表示装置を用いた場合について説明する。
図18は、イメージスプリッタ方式の3次元画像表示装置の要部構成を例示する模式組立図である。すなわち、この3次元画像表示装置400は、横方向に分割された液晶表示パネル402と、その前面に設けられた可動イメージスプリッタ404と、を有する。同図に表した具体例の場合、これら要素はそれぞれ横方向に16分割されている。
図19は、この3次元画像表示装置の画像表示原理を説明するための模式図である。
すなわち、この画像表示装置400は、観察者の右目と左目に、イメージスプリッタ404により、右目用の画像と左目用の画像をそれぞれ供給することができる。観察者は、これら画像を脳内で合成し、立体画像を体験できる。
図20及び図21は、本具体例の3次元画像表示装置に用いる画像データの作成プロセスを説明するための模式図である。
すなわち、まず、図20に表したように、ステレオペアのTEM像の横方向を半分に圧縮する。この時、図16及び図17に関して前述したように、マーカを指定することで、2つのTEM像の対応関係を特定し、対応する部分のみを適宜トリミングすることができる。
しかる後に、図21に表したように、それぞれの画像を縦方向の短冊状に分割する。そしてさらに、これら分割した画像を交互に配置する。つまり、左画像の短冊と右画像の短冊とを交互に並べる。
この合成画像を3次元画像表示装置400に出力し、イメージスプリッタ方式により表示すると、観察者は、立体画像を観察することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、観察者は、サンプルをTEMにセットし、傾斜させた状態で観察領域を指定したら、自動的にステレオペアのTEM像が取得される。しかる後に、2次元画像表示装置300に表示された画像上でマーカ(あるいは目印となる部分)を指定すると、自動的に画像処理が開始され、3次元画像表示装置に立体画像が表示される。
本発明者の検討によれば、サンプルの傾斜角度をプラスマイナス5度とする場合、ステレオペアの自動撮影に要する時間は、数秒乃至10秒程度であり、マーカを指定した後に立体画像が表示されるまでの時間も、数秒乃至数10秒程度であった。
つまり、サンプルの観察領域を決定してから数10秒間程度で立体画像が得られた。これは、立体画像の取得に数時間から半日程度も要する3次元トモグラフィーと比べると、観察時間の飛躍的な短縮であり、「その場観察」に近い高速観察を可能とするものである。
また、本発明の立体観察方法は、3次元トモグラフィーの予備観察として活用することもできる。すなわち、本発明の立体観察方法により「その場観察」に近い観察を実施し、詳細に観察すべき領域を見出したら、3次元トモグラフィーを実行することにより、その領域の詳細な立体構造を得ることもできる。
図22は、本発明の立体観察装置により観察できる半導体集積回路装置の断面構造を例示する模式図である。すなわち、この半導体装置は、ロジック系デバイスであり、多層配線構造を有する。
この半導体装置の場合、シリコン基板11の表面にNウエル12とPウエル13がそれぞれ形成され、その表層にMOSトランジスタがそれぞれ形成されている。トランジスタの上は、第1層間絶縁膜20により覆われている。また、トランジスタのソース・ドレイン及びゲート14には、それぞれ電極コンタクトとしてシリサイド15が設けられ、第1層間絶縁膜20に開口されたコンタクトホールを介してタングステン(W)の埋め込みプラグを介して、その上に設けられた第1金属配線層22に接続されている。
そして、第1金属配線層22の上には、多層の積層配線構造が形成されている。すなわち、第1金属配線層22の上には、第2層間絶縁膜24が設けられ、その上に、第2金属配線層26、第3層間絶縁膜28、第3金属配線層30、第4層間絶縁膜32、第4金属配線層34、第5層間絶縁膜36、及び第5金属配線層38が、この順に積層され、その上に、パッシベーション膜40が設けられている。
これら層間絶縁膜にはビア・ホールが適宜開口され、金属埋め込みプラグによって各配線間が垂直に接続されている。
この多層配線構造を有する半導体装置においては、配線のCR遅延を抑制するため、金属配線の材料として、これまで広く用いられてきたアルミニウム(Al)に代わって、より抵抗が低く、また信頼性が高い銅(Cu)が用いられている。
また一方、配線間の寄生容量を低減するためには、層間絶縁膜を構成するSiOxの誘電率を下げる(low-κ)必要があり、空孔が導入されて多孔質化されている。
層間絶縁膜の部分については、第1ハローリング以上の高次の回折波を対物絞りにより除去し、さらに、シェルツァーフォーカスよりもアンダー側にずらしたフォーカス条件において、立体観察できる。その結果、アモルファスSiOxの微細構造に由来する位相コントラストが押さえられ、空孔の輪郭と空孔による密度差が強調されて、空孔の3次元的な形状と分布状態を迅速且つ明瞭に観察することができる。
また、金属配線層の部分とビア・ホールの金属埋め込みプラグの部分も観察できる。
すなわち、対物絞りを開いて高次の回折波まで含めて結像し、シェルツァーフォーカス条件あるいはその近傍のフォーカス条件において、立体観察できる。その結果、金属配線層の部分およびビア・ホールに埋め込まれた金属の埋め込み部の形状を3次元的に観察することができ、それぞれの立体的な形状を迅速且つ的確に把握できる。またさらに、埋め込み部分の多結晶体の銅(Cu)のほぼ中心部に、ボイドや欠陥密度の高い領域などがある場合にも、迅速且つ的確に観察できる。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
例えば、本発明の観察方法の対象となるデバイスまたは材料は、上述した具体例には限定されず、その他各種のデバイスや材料について、同様に観察を実施することができる。
本発明の観察方法の対象となるデバイスとしては、上記実施例として説明した多層配線構造に限定されず、その他にも例えば、微細なトランジスタやダイオードあるいは分離トレンチやキャパシタなどの各種のものを挙げることができる。さらに具体的には、例えば、結晶体である半導体層の上に非晶質体であるゲート絶縁膜が形成され、その上に結晶体である多結晶シリコンからなるゲート電極が設けられたゲート絶縁型の微細なトランジスタを3次元的に観察することができる。
その他、本発明の実施の形態として上述した透過型電子顕微鏡を用いた立体観察装置及び立体観察方法を基にして、当業者が適宜設計変更して実施しうるすべての立体観察装置及び立体観察方法も同様に本発明の範囲に属する。
本発明の実施の形態にかかる立体観察装置の全体構成を例示する模式図である。 本実施形態の立体観察装置において実施される立体観察の原理を表す模式図である。 本実施形態の立体観察装置において実施される立体観察の原理を表す模式図である。 本発明の実施形態に基づきTEM100によってステレオ観察する方法を例示した模式図である。 一対のステレオ像を合成する原理を表す模式図である。 本発明の実施形態の立体観察装置による立体観察の方法を例示するフローチャートである。 本発明の実施形態の立体観察装置により立体観察が可能なサンプルSPの作製工程一例を表す模式図である。 サンプルSPをその加工面から眺めた模式図である。 本発明者が試作したサンプルSPに形成したマーカを例示する写真である。 TEM用の支持膜を表す模式図である。 サンプルSPの傾斜方向と得られるTEM像との関係を説明するための模式図である。 TEM100で観察する際の、サンプルSPの最適高さを説明するための模式図である。 サンプルSPをプラスマイナス5度傾斜させてステレオペアを撮影する手順を比較する模式図である。 電子ビームによるマーカの作成を説明するための模式図である。 本発明者が試作した電子ビームによるマーカ220を例示する写真である。 2次元画像表示装置300にステレオペアのTEM像が表示された状態を例示する模式図である。 それぞれのTEM像において、対応する2つのマーカM1、M2を指定する様子を例示した模式図である。 イメージスプリッタ方式の3次元画像表示装置の要部構成を例示する模式図である。 3次元画像表示装置の画像表示原理を説明するための模式図である。 具体例の3次元画像表示装置に用いる画像データの作成プロセスを説明するための模式図である。 具体例の3次元画像表示装置に用いる画像データの作成プロセスを説明するための模式図である。 本発明の立体観察装置により観察できる半導体集積回路装置の断面構造を例示する模式図である。
符号の説明
11 シリコン基板
12 Nウエル
13 Pウエル
14 ゲート
15 シリサイド
20 第1層間絶縁膜
22 第1金属配線層
24 第2層間絶縁膜
26 第2金属配線層
28 第3層間絶縁膜
30 第3金属配線層
32 第4層間絶縁膜
34 第4金属配線層
36 第5層間絶縁膜
38 第5金属配線層

Claims (10)

  1. 透過型電子顕微鏡と、
    前記透過型電子顕微鏡を制御し、前記透過型電子顕微鏡により撮影した画像を処理する制御処理装置と、
    前記透過型電子顕微鏡により撮影した画像を表示する2次元画像表示装置と、
    前記制御処理装置から出力された画像データに基づいて立体的な画像を表示する3次元画像表示装置と、
    を備え、
    前記制御処理装置は、
    前記透過型電子顕微鏡にセットされたサンプルを基準の角度から第1の方向に第1の角度だけ傾斜させた状態で観察者に観察領域を決定させるステップと、
    前記観察者が前記観察領域を決定したら、その観察領域の第1の画像を取得し、さらに前記サンプルを前記基準の角度から前記第1の方向とは反対の第2の方向に前記第1の角度だけ傾斜させて第2の画像を取得するステップと、
    を実施可能としたことを特徴とする立体観察装置。
  2. 前記制御処理装置は、前記第1の画像と前記第2の画像を前記2次元画像表示装置に表示させ、観察者にそれぞれの画像の基準位置を指定させるステップをさらに実施可能としたことを特徴とする請求項1記載の立体観察装置。
  3. 前記制御処理装置は、前記第1の画像と前記第2の画像のそれぞれについて、前記観察者に複数の前記基準位置を指定可能とさせたことを特徴とする請求項2記載の立体観察装置。
  4. 前記制御処理装置は、前記第1の画像と前記第2の画像をそれぞれ縦方向に延在する複数の短冊状の領域に分割し、前記分割した短冊状の領域を交互に並べたデータを作成して前記3次元画像表示装置に出力することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の立体観察装置。
  5. 透過型電子顕微鏡にセットしたサンプルを基準の角度から第1の方向に第1の角度だけ傾斜させた状態で観察領域を決定する第1のステップと、
    前記観察領域において前記サンプルの基準位置を決定する第2のステップと、
    前記観察領域の第1の画像を取得し、さらに前記サンプルを前記基準の角度から前記第1の方向とは反対の第2の方向に前記第1の角度だけ傾斜させて第2の画像を取得する第3のステップと、
    前記第1の画像と前記第2の画像のそれぞれにおいて前記基準位置を指定する第4のステップと、
    前記指定された前記基準位置に基づいて前記第1の画像と前記第2の画像とを合成して立体的に表示させる第5のステップと、
    を備えたことを特徴とする立体観察方法。
  6. 前記サンプルは、不均一な金属膜を有し、
    前記第2のステップにおいて、前記金属膜の一部を前記基準位置として決定することを特徴とする請求項5記載の立体観察方法。
  7. 前記第2のステップにおいて、前記サンプルの前記基準位置に電子ビームを照射して不純物を堆積させることを特徴とする請求項5記載の立体観察方法。
  8. 前記第3のステップにおいて、前記傾斜させるための回転軸を前記サンプルと一致させることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1つに記載の立体観察方法。
  9. 前記第4のステップにおいて、前記第1の画像と前記第2の画像のそれぞれについて、複数の前記基準位置を指定することを特徴とする請求項5〜8のいずれか1つに記載の立体観察方法。
  10. 前記第5のステップは、前記第1の画像と前記第2の画像をそれぞれ縦方向に延在する複数の短冊状の領域に分割し、前記分割した短冊状の領域を交互に並べたデータを作成するステップを含むことを特徴とする請求項5〜9のいずれか1つに記載の立体観察装置。


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