JP2006181172A - 吸収性物品及び吸収性物品の製造方法 - Google Patents

吸収性物品及び吸収性物品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】身体にフィットしやすく穿きやすい吸収性物品及びこの吸収性物品の製造方法を実現する。
【解決手段】矩形状をなすバックシート2と、バックシート2の略中央に配された吸収体4と、吸収体4の上面に配されたトップシート3と、バックシート2の長手方向両端部61と長手方向中央部との間において吸収体4と重なる位置にバックシート2の幅方向に亘るように配設された弾性部材90と、を備え、バックシート2の長手方向中央部を幅方向に沿ってトップシート3側に二つ折りに折り返されて形成された折り返し部5と、バックシート2の幅方向の側端部62同士が接合された接合部8、8と、バックシート2の長手方向両端部61側に形成され、装着時に人体の腰回りに位置する腰回り開口部6と、折り曲げ部5に吸収体4を挟んで形成され、装着時に人体の脚回りに位置する二つの脚回り開口部7、7とを備える構成にした。
【選択図】図1

Description

本発明は、吸収性物品及び吸収性物品の製造方法に関する。
従来、パンツタイプの紙おむつとしては、例えば、腰回り開口部に対して脚回り開口部がほぼ真横にあるタイプが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
このタイプの紙おむつの腰回り開口部及び脚回り開口部には、弾性材が施されており、装着者の腰回り及び脚回りにしっかりと紙おむつを密着させることが可能で、装着者に対して安心感を与える構造となっている。
また、上記パンツタイプの紙おむつの他に、腰回り開口部のほぼ真下に脚回り開口部が配されている、いわゆるトランクスタイプの紙おむつが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2003−47631号公報 特開2001−262402号公報
しかしながら、上記特許文献1の場合、紙おむつの脚回り開口部が腰回り開口部に対して横向きに備わっているために、腰回り開口部から脚を入れて脚回り開口部から出す際に、縦に入れた脚を横から出すこととなり、脚を通しにくく、穿きにくいという問題があった。
また、上記特許文献2の場合、紙おむつの腰回り開口部と脚回り開口部の開口方向が同じ縦方向に配されているため、紙おむつを穿く際に、腰回り開口部から脚を入れ、スムーズに脚回り開口部から出すことができるので、穿きやすく、また他人によって穿かせやすい構造となっている。
しかし、上記トランクスタイプの紙おむつでは、紙おむつを腰回りに十分にフィットさせることができず、体液吸収体を股間部や臀部に密着させにくいので、尿などの体液漏れの原因となってしまうことがあった。
本発明の課題は、身体にフィットしやすく穿きやすい吸収性物品及びこの吸収性物品の製造方法を提供することである。
させることを、その目的とする。
以上の課題を解決するため、請求項1記載の発明は、吸収性物品において、矩形状をなす不透液性のバックシートと、前記バックシートの略中央に配された吸収体と、前記吸収体の上面に配された透液性のトップシートと、を備え、前記バックシートの長手方向中央部を幅方向に沿って前記トップシート側に二つ折りに折り返されて形成された折り返し部と、前記バックシートの幅方向の両側縁部同士が接合された接合部と、前記バックシートの長手方向の両端部同士が対向するように形成され、装着時に人体の腰回りに位置する腰回り開口部と、前記折り返し部に前記吸収体を挟んで形成され、装着時に人体の脚回りに位置する二つの脚回り開口部と、前記バックシートの長手方向両端部と長手方向中央部との間において前記吸収体と重なる位置に、当該バックシートの幅方向に亘るように配設された弾性部材と、を備えることを特徴とする。
これにより、腰回り開口部の真下に脚回り開口部を形成することができるのみならず、吸収性物品の成形に必要な接合箇所を二箇所の接合部のみとすることができる。
また、弾性部材により、吸収性物品を好適に装着者に密着させることができる。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の吸収性物品において、前記接合部近傍における前記脚回り開口部の端部側に、前記バックシートが離間するように切り込まれた切込部が形成されていることを特徴とする。
これにより、脚回り開口部が広がりやすくなる。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の吸収性物品において、前記弾性部材は、一方の接合部から前記折り返し部に延び、その折り返し部を迂回するようにして他方の接合部に亘るように配設されることを特徴とする。
これにより、折り返し部側に迂回して湾曲している弾性部材によって、折り返し部側の吸収体を接合部側の腰回り開口部方向に引き上げることができる。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸収性物品において、前記弾性部材は、前記バックシートの長手方向に沿う帯状の弾性部材であることを特徴とする。
これにより、帯状の弾性部材がより広い範囲に亘り吸収性物品のバックシートを人体に密着させることができる。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の吸収性物品において、前記弾性部材は、前記バックシートの長手方向両端部側に位置する前記吸収体の両端部に重なるように配設されることを特徴とする。
これにより、弾性部材が、吸収体の両端部を装着者に密着させることができ、尿などの体液漏れを防止することが可能になる。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の吸収性物品において、前記弾性部材は、前記吸収体と重なる範囲においては不連続となっていることを特徴とする。
これにより、弾性部材の収縮による吸収体の縮こまりを防止することができ、吸収体が縒れたり捩れたりしてしまうことを低減することができる。
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の吸収性物品において、前記バックシートの長手方向中央部近傍に、当該バックシートの幅方向に伸縮可能な脚回り弾性部材が配されたことを特徴とする。
これにより、吸収性物品の脚回り部に脚回り弾性部材を配することができる。
請求項8記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の吸収性物品において、前記バックシートの長手方向両端部近傍に、当該バックシートの幅方向に伸縮可能な腰回り弾性部材が配されたことを特徴とする。
これにより、吸収性物品の腰回り部に弾性部材を配することができる。
請求項9記載の発明は、吸収性物品の製造方法において、帯状に連続して搬送されるバックシート帯の幅方向略中央部と幅方向両端部との間に、搬送方向に亘るように弾性部材を配設する弾性部材配設工程と、帯状に連続して搬送されるバックシート帯の幅方向略中央部に、搬送方向に所定の間隔でスリットを形成するスリット形成工程と、連続する二つの前記スリットの間に透液性のトップシートを上面に備える吸収体を、前記弾性部材に重ねるように配置する吸収体配置工程と、前記バックシート帯の幅方向中央部を長手方向に沿って前記トップシート側に二つ折りに折り返す折り返し工程と、前記スリットの略中央部を通って前記バックシート帯の幅方向に沿って前記バックシート帯同士をライン状に接合して接合部を形成する接合工程と、前記バックシート帯同士の接合部を前記バックシート帯の幅方向に沿って切断する切断工程と、を備えることを特徴とする。
これにより、バックシート帯を刳り貫いて大きな開口部を設けることなく、バックシート帯にスリットを入れることで脚回り開口部を形成することができるのみならず、トップシートでくるまれた吸収体を載置し、一回の折り返しと、二箇所の接合及び一箇所の切断のみで吸収性物品を形成することができる。
また、吸収性物品における弾性部材を、複数の吸収性物品に対して連続的且つ一斉に施すことができる。
請求項10記載の発明は、吸収性物品の製造方法において、帯状に連続して搬送されるバックシート帯の幅方向略中央部と幅方向両端部との間に、搬送方向に亘るように弾性部材を配設する弾性部材配設工程と、帯状に連続して搬送されるバックシート帯の幅方向略中央部に、搬送方向に所定の間隔で吸収体を前記弾性部材に重ねるように配置する吸収体配置工程と、前記吸収体を配置した前記バックシート帯の上面に、帯状に連続しているトップシート帯を重ね合わせる工程と、連続する二つの前記吸収体の間にスリットを形成するスリット形成工程と、前記バックシート帯の幅方向中央部を長手方向に沿って前記トップシート側に二つ折りに折り返す折り返し工程と、前記スリットの略中央部を通って前記バックシート帯の幅方向に沿って前記バックシート帯同士をライン状に接合して接合部を形成する接合工程と、前記バックシート帯同士の接合部を前記バックシート帯の幅方向に沿って切断する切断工程と、を備えることを特徴とする。
これにより、バックシート帯及びトップシート帯を刳り貫いて大きな開口部を設けることなく、開口面積の少ないスリットを入れることで脚回り開口部を形成することができるのみならず、バックシート帯に吸収体を載置し、トップシート帯を重ね、スリットを形成し、一回の折り返しと、二箇所の接合及び二箇所の切断のみで吸収性物品を形成することができる。
また、吸収性物品における弾性部材を、複数の吸収性物品に対して連続的且つ一斉に施すことができる。
請求項11記載の発明は、請求項9又は10に記載の吸収性物品の製造方法において、前記バックシート帯の前記スリットを挟んで幅方向両側に脚回り弾性部材を長手方向に沿って連続的に配置する工程を備えることを特徴とする。
これにより、吸収性物品の脚回り部における脚回り弾性部材を、複数の吸収性物品に対して連続的且つ一斉に施すことができる。
請求項12記載の発明は、請求項9〜11の何れか一項に記載の吸収性物品の製造方法において、前記バックシート帯の長手両側縁部に、腰回り弾性部材を連続的に配置する工程を備えることを特徴とする。
これにより、吸収性物品の腰回り部における腰回り弾性部材を、複数の吸収性物品に対して連続的且つ一斉に施すことができる。
請求項1記載の発明によれば、腰回り開口部の真下に脚回り開口部を形成することができる。その際、吸収性物品の成形に必要な接合箇所を二箇所の接合部のみとすることができる。これにより、脚回り開口部が、腰回り開口部に対して真下に位置することとなり、脚を通し易くすることができ、穿き易いだけでなく、穿かせ易さを実現することが可能となる。その上、バックシートの幅方向の側端部同士を二箇所で接合するだけで吸収性物品を成形することが可能になり、曲線領域を接着したり、複数のパーツを別々に成形して接着したりするなどの煩雑な製造工程を踏むことなく、容易に紙おむつを製造することができる。
また、弾性部材が、吸収性物品、特に吸収体を好適に装着者に密着させることができ、吸収性物品のフィット感を向上させることができ、尿などの体液漏れを防止することが可能になる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果を有するとともに、脚回り開口部に形成された切込部により脚回り開口部が広がりやすくなり、装着者がより穿きやすく、脚回りに窮屈感がない吸収性物品とすることができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明と同様の効果を有するとともに、折り返し部側に迂回して湾曲している弾性部材によって、折り返し部側のバックシートとともに吸収体を接合部側の腰回り開口部方向に引き上げることができる。
そして、腰回り開口部方向に引き上げた吸収体を、より確実に人体(股間部や臀部)に密着させて、尿などの体液漏れを防止することが可能になる。
特に、吸収性物品の装着者が男性である場合、その弾性部材の収縮力によって男性器を下方から持ち上げるように作用させることが可能になり、男性器を身体側に保持するとともに、吸収性物品に対してフィットさせることができる。
請求項4記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明と同様の効果を有するとともに、帯状の弾性部材がより広い範囲に亘り吸収性物品のバックシートを人体に密着させることができる。
そして、帯状の弾性部材が、吸収性物品を装着者に密着させるので、吸収性物品のフィット感を向上させることができるとともに、尿などの体液漏れを防止することが可能になる。
請求項5記載の発明によれば、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発明と同様の効果を有するとともに、弾性部材が、吸収体の両端部を装着者に密着させることができ、尿などの体液漏れを防止することが可能になる。
特に、吸収性物品の装着者が男性である場合、弾性部材が、男性器(例えば、陰茎)が吸収体の端部部分から外れて腰回り開口部側に移動しないように、男性器を折り返し部側である股下部に保持するように押さえることができ、体液漏れを好適に防止することができる。
請求項6記載の発明によれば、請求項1〜5のいずれか一項に記載の発明と同様の効果を有するとともに、弾性部材を吸収体上で不連続とすることにより、弾性部材の収縮による吸収体の縮こまりを防止することができ、吸収体が縒れたり捩れたりしてしまうことを低減することができる。
そして、吸収体が縒れたり捩れたりしにくいので、吸収体をより確実に人体に密着させて、尿などの体液漏れを防止することが可能になる。
請求項7記載の発明によれば、請求項1〜6のいずれか一項に記載の発明と同様の効果を有するとともに、吸収性物品の脚回り部に脚回り弾性部材を配することができる。
これにより、脚回り部が装着者の脚に密着してなることとなり、フィット感を向上させるのみならず、脚回り開口部からの体液モレを防ぐことができる。
請求項8記載の発明によれば、請求項1〜7のいずれか一項に記載の発明と同様の効果を有するとともに、吸収性物品の腰回り部に弾性部材を配することができる。
これにより、腰回り部が装着者の腰回りに密着してなることとなり、フィット感を向上させるのみならず、腰回り開口部からの体液モレを防ぐことができる。
請求項9記載の発明によれば、バックシート帯を刳り貫いて大きな開口部を設けることなく、バックシート帯にスリットを入れることで脚回り開口部を形成することができるのみならず、トップシートでくるまれた吸収体を載置し、一回の折り返しと、二箇所の接合及び一箇所の切断のみで吸収性物品を形成することができる。
また、吸収性物品における弾性部材を、複数の吸収性物品に対して連続的且つ一斉に施すことができる。よって、個々の吸収性物品毎に弾性部材を取付けるような煩雑な手順を踏むことなく、より容易に弾性部材を施すことができる。
そして、バックシート帯の幅方向略中央部と幅方向両端部との間に配設する弾性部材によって、形成した吸収性物品の装着時のフィット性を向上させることができる。
また、スリットによって形成された開口部は、刳り貫いて形成された開口部に比較して開口領域が少ないため、比較的安定である。そのため、バックシート等が蛇行したり、波打ったりすることがなく、工程における操業性を上げることができる。また、刳り貫いて開口部を形成する製造工程に比較して、カッターの刃持ちを良くしたり、刳り貫いて破棄する素材の無駄を抑えることによって、コストを削減することもできる。その上、加工を施した連続体を一回折り返して二箇所を接合し、二箇所を切断するだけで吸収体が形成されるため、複数のパーツを別々に製造してそれらを組み立てるという煩雑な工程を踏むことなく、容易に吸収性物品を製造することができる。
請求項10記載の発明によれば、バックシート帯及びトップシート帯を刳り貫いて大きな開口部を設けることなく、開口面積の少ないスリットを入れることで脚回り開口部を形成することができるのみならず、バックシート帯に吸収体を載置し、トップシート帯を重ね、スリットを形成し、一回の折り返しと、二箇所の接合及び二箇所の切断のみで吸収性物品を形成することができる。
また、吸収性物品における弾性部材を、複数の吸収性物品に対して連続的且つ一斉に施すことができる。よって、個々の吸収性物品毎に弾性部材を取付けるような煩雑な手順を踏むことなく、より容易に弾性部材を施すことができる。
そして、バックシート帯の幅方向略中央部と幅方向両端部との間に配設する弾性部材によって、形成した吸収性物品の装着時のフィット性を向上させることができる。
また、スリットによって形成された開口部は、刳り貫いて形成された開口部に比較して開口領域が少ないため、比較的安定であり、そのため、バックシート等が蛇行したり、波打ったりすることがなく、工程における操業性を上げることができる。また、刳り貫いて開口部を形成する製造工程に比較して、カッターの刃持ちを良くしたり、刳り貫いて破棄する素材の無駄を抑えることによって、コストを削減することもできる。その上、加工を施した連続体を一回折り返して二箇所を接合し、二箇所を切断するだけで吸収体が形成されるため、複数のパーツを別々に製造してそれらを組み立てるという煩雑な工程を踏むことなく、容易に吸収性物品を製造することができる。
請求項11記載の発明によれば、請求項9又は10に記載の発明と同様の効果を有するとともに、吸収性物品の脚回り部における脚回り弾性部材を、複数の吸収性物品に対して連続的且つ一斉に施すことができる。
これにより、個々の吸収性物品毎に脚回り弾性部材を取付けるような煩雑な手順を踏むことなく、より容易に脚回り弾性部材を施すことができるのみならず、脚回りのフィット感を向上させ、脚回り開口部からの体液モレを防ぐことができる。
請求項12記載の発明によれば、請求項9〜11の何れか一項に記載の発明と同様の効果を有するとともに、吸収性物品の腰回り部における腰回り弾性部材を、複数の吸収性物品に対して連続的且つ一斉に施すことができる。
これにより、個々の吸収性物品毎に腰回り弾性部材を取付けるような煩雑な手順を踏むことなく、より容易に腰回り弾性部材を施すことができるのみならず、腰回りのフィット感を向上させ、腰回り開口部からの体液モレを防ぐことができる。
以下、本発明の実施形態を、図面を用いて詳細に説明する。
本実施の形態においては、吸収性物品としてのトランクスタイプ紙おむつを一例として説明する。
(実施形態1)
図1は、本願発明の吸収性物品を適用したトランクスタイプ紙おむつの斜視図である。図2は、本願発明の吸収性物品を適用したトランクスタイプの紙おむつの組立て構成を説明するための説明図である。図3は、本願発明の吸収性物品の製造方法を適用した製造方法の製造ラインの一例を示した説明図である。
図1、図2に示すように、トランクスタイプ紙おむつ1(以下、紙おむつ1)は、不透液性のバックシート2を構成し、紙おむつ1の装着時に外側に接する面側に位置する第一の外面シート2aと、同じくバックシート2を構成し、第一の外面シート2aと反対側の面であって紙おむつ1の装着時に人体に接する面側に位置する第二の外面シート2bと、紙おむつ1の装着時に、体液が排出される面に接する位置に設けられた透液性のトップシート3と、トップシート3によって包装された吸収体4とからなり、矩形状であるバックシート2の長手方向中央部を吸収体4が内側に位置するように幅方向に沿って折り返すことによって形成された折り返し部5と、一箇所の腰回り開口部6と、二箇所の脚回り開口部7、7及び接合部8、8を有する。
バックシート2を構成する第一の外面シート2aと第二の外面シート2bは、吸収体4等で吸収した体液を下着にもたらさないためのシートであり、不透液性を有する素材を用いる。
例えば、不透液性シートとしては、ポリエチレン等の少なくとも遮水性を有するシート材であり、ムレ防止の観点から透湿性を有するシート材であることが好ましい。この遮水性と透湿性とを具備するシート材としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シート材が好適に用いられる。
第一の外面シート2aと第二の外面シート2bとの間には、弾性部材90と、腰回り弾性部材91と、脚回り弾性部材92とが挟み込まれている。
弾性部材90、腰回り弾性部材91、脚回り弾性部材92としては、例えば、糸ゴムを適用することができ、各弾性部材(90、91、92)は、それぞれ複数本の糸ゴムからなる。
弾性部材90は、バックシート2の長手方向の両端部である腰回り開口縁部61と、バックシート2の長手方向中央部である折り返し部5との間において、吸収体4と重なる位置に、バックシート2の幅方向に亘るように配設されている。特に、弾性部材90は、一方の接合部8から折り返し部5側に延び、その折り返し部5を迂回するように湾曲して他方の接合部8に亘るように配設されている。
このバックシート2において吸収体4と重なるように弾性部材90が配設されていることにより、紙おむつ1が好適に装着者に密着することとなり、フィット感を向上させることが実現するのみならず、特に、弾性部材90は、股下側に装着される折り返し部5側に湾曲しているため、折り返し部5側の吸収体4を腰回り開口部6側に引き上げるように、より確実に人体(股間部や臀部)に密着させて、尿などの体液漏れを防止することが可能になる。
腰回り弾性部材91は、バックシート2の長手方向両端部近傍においてバックシート2の幅方向に沿って配され、腰回り開口部6を形成する腰回り部60に配設されている。
腰回り部60に腰回り弾性部材91が配設されていることにより、腰回り部60で紙おむつ1が好適に装着者の腰回りに密着することとなり、フィット感を向上させることが実現するのみならず、腰回り開口部6からの体液モレを防ぎ、使用感を向上させることができる。
脚回り弾性部材92は、バックシート2の長手方向中央部近傍においてバックシート2の幅方向に沿って配され、脚回り開口部7、7を形成する脚回り部70,70に配設されている。
脚回り部70に脚回り弾性部材92が配設されていることにより、脚回り部70で紙おむつ1が好適に装着者の脚回りに密着することとなり、フィット感を向上させることが実現するのみならず、脚回り開口部7、7からの体液モレを防ぎ、使用感を向上させることができる。
トップシート3は、紙おむつ1を装着した際に人体に接する面であり、吸収体4の上面に設けられており、体液を受けてその体液を吸収体4まで輸送する役割を果たす、透液性のシートである。
透液性シートとしては、例えば、有孔または無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどにより形成されるものが挙げられる。不織布は、繊維を織ったり編んだりすることなく、「繊維どうしを化学的方法、機械的方法または、それらの組み合わせにより、結合や絡み合せを行った構造物」であり、不織布を構成する素材繊維としては、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることができる。また、不織布を製造する方法としては、公知の方法を適宜用いることができ、例えば、乾式法、湿式法、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブロー法、ニードルパンチ法、或いはこれらを組み合わせた方法等によって不織布を製造することができる。
透液性であるトップシート3に多数の透孔を形成した場合には、尿などの体液がより速やかに吸収されるようになり、ドライタッチ性に優れたものとなる。
吸収体4は、紙おむつ1の使用時に体液としての尿等の水様成分を吸収する働きを成すものであり、綿やパルプ等の吸収性素材や、繊維或いはフィルム等のシート状基材と高吸収性ポリマーのような高吸水性樹脂とが組み合わされて形成された吸収体コア(図示省略)が、透液性のクレープ紙(図示省略)により覆われて構成されている。吸収体4は単層構造であってもよいし、複数層に分かれた構造でも構わない。
そして、吸収体4は、バックシート2の略中央に配され、人体の腹側部から両脚の間を通り背側部に亘る位置に装着されている。
次に、折り返し部5、腰回り開口部6及び脚回り開口部7、接合部8について、併せて説明する。
折り返し部5は、矩形状のバックシート2の長手方向中央部を幅方向に沿って吸収体4が内側になるように折り返すことによって形成されるものである。本願発明の紙おむつ1は、吸収体4を備えるバックシート2を折り返すことによって、容易に成形することができる。
具体的には、図2に示すように、矩形状のバックシート2の長手方向中央部に、両方の側縁部62側から幅方向に沿った切り込みが施されて、二箇所のスリット77、77が形成され、当該スリット77、77の間にトップシート3で包装された吸収体4が載置される。(図2(a))。なお、バックシート2に施されたスリット77の切片には脚回り開口縁部71、71が形成される。
吸収体4がバックシート2に載置された状態で、バックシート2が吸収体4を内側に位置する様に長手方向に折り返されて(図2(b))、折り返し部5が形成される。
そして、バックシート2の両端部である腰回り開口縁部61同士と、バックシート2の幅方向の両側縁部62同士が重ね合わせられ(図2(c))、重なったバックシート2の両側の側縁部62同士が、例えば、ホットメルトやヒートシール、超音波シールなどにより接合される(図2(d))。
このように、折り返されたバックシート2の両側の側縁部62同士を接合することによって、接合部8、8が形成される。そして、同時に、腰回り開口縁部61、61が対向するように腰回り開口部6が形成され、脚回り開口縁部71、71が対向するように脚回り開口部7、7が形成される。
つまり、例えば、股下部、腹側部、背側部といった複数のパーツを集めてそれらをパーツ毎に接合したり、各開口部について個別に形成したりすることなく、折り返し部5及び二箇所の接合部8、8を形成することによって、腰回り開口部6及び二箇所の脚回り開口部7、7が構成されることとなる。つまり、一回折り返して接合部8、8を形成することによって、容易にトランクスタイプの紙おむつとしての形状を成すことが可能になる。
また、脚回り開口部7、7を形成するスリット77、77は、バックシート2の長手方向中央部にその幅方向に沿って形成されている。つまり、スリット77、77は、腰回り開口部6を形成するバックシート2の長手方向両端部の腰回り開口縁部61と平行になるよう設けたため、形成されたスリット77の切片である脚回り開口縁部71、71と腰回り開口縁部61とはほぼ平行になる。さらに、紙おむつ1は、矩形状のバックシート2を折り返して形成したので、その長手方向中央部を幅方向に沿って折り返した紙おむつ1も、矩形状を成すことは当然である。従って、腰回り開口部6の真下に脚回り開口部7、7を形成することが可能になる。
紙おむつ1がこのような構造をとることによって、装着者が紙おむつ1を装着する際に、腰回り開口部6から脚を入れて、真っ直ぐに脚回り開口部7、7に通すことができ、指をひっかけたりすることがなく、途中で脚の向きを変える必要もないため、穿きやすく、また穿かせ易い構造となる。
次に、本発明に係る吸収性物品の一例であるトランクスタイプの紙おむつ1の製造方法について説明する。
紙おむつ1は、図3に示すように、連続する帯状のシート帯から製造される。
具体的には、バックシート2を構成する第一の外面シート2aとなる、帯状のシート基材(以下、「第一のシート基材」という)22a上に、脚回り弾性部材92、腰回り弾性部材91、弾性部材90を配し、ホットメルト等で固定する(弾性部材配設工程)。
脚回り弾性部材92は、第一のシート基材22aにおける短手方向(幅方向)の寸法を二分し、長手方向に対して平行である中心線の両側部近傍に配置される。
腰回り弾性部材91は、第一のシート基材22aにおける長手両側縁部23、24の近傍に配置される。
弾性部材90は、第一のシート基材22aの幅方向略中央部と幅方向両端部(長手両側縁部23、24)との間であり、脚回り弾性部材92と腰回り弾性部材91との間に位置するとともに、脚回り弾性部材92と腰回り弾性部材91とに交互に近接するように、波状に湾曲するように配置される。
次に、バックシート2を構成するとなる第二の外面シート2bとなる、帯状のシート基材(以下、「第二のシート基材」という)22bを第一のシート基材22a上に、脚回り弾性部材92、腰回り弾性部材91、弾性部材90を挟み込むように重ね、ホットメルトやヒートシール、超音波シールなどで第一のシート基材22aと第二のシート基材22bを接着し、二層から成る一枚のシート帯(以下、「バックシート帯」という)22cを構成する。
次いで、バックシート帯22cの、短手方向の寸法を二分し、長手方向に対して平行である中心線に沿って、一定間隔毎にスリット77を形成する(スリット形成工程)。
ここで、このスリット77が、脚回り開口部7を形成することとなるのだが、バックシート帯22c上に大きな開口部を空けることなく、開口領域の比較的少ないスリットを設けることで脚回り開口部7を形成することが可能になり、バックシート帯22cそのものの形状安定性が増し、操業しやすくすることができるのである。
次に、隣り合うスリット77、77の間にトップシート3で包装された吸収体4を載置する(吸収体配置工程)。
吸収体4の形状は中央が幅狭の砂時計形状であり、吸収体4の長手方向と、連続シートであるバックシート帯22cの幅方向が平行となるように載置する。そして、バックシート帯22cとトップシート3で包装された吸収体4とをホットメルト等により接着、固定する。
ここで、吸収体4の載置箇所に脚回り弾性部材92が施されていると、脚回り弾性部材92の弾性力によって吸収体4が股下部において縮こまってしまうため、事前に該当箇所の脚回り弾性部材92を切断することが好ましい。脚回り弾性部材92の切断は吸収体4の載置前、載置後どちらでも構わないがいずれにしても吸収体4が縒れたり捩れたりすることのないよう処理する。
なお、本実施の形態において、吸収体4は、吸収体コア(図示省略)を透液性のクレープ紙(図示省略)により覆い、さらに透液性のトップシート3で全体を包み込んだ構成であるが、例えば、吸収体4のバックシート帯22cとの接着面に不透液性のシートが配されていてもよく、バックシート帯22cに固定される面と反対の面である、人体と接する面が透液性を有すればよい。また、吸収体4は隣り合うスリット77の間に等間隔で載置されているため、バックシート帯22cの中心線上ではスリット77と吸収体4が交互に配されている構造となる。
次に、バックシート帯22cの一方の長手側縁部23を、吸収体4が内側に位置するように折り返し(折り返し工程)、他方の長手側縁部24に重ね合わせる。
折り返したバックシート帯22cを、スリット77の略中央部を通ってバックシート帯22cの幅方向に沿ってヒートシール等により、第二の基材シート22bを介してライン状で全体を接合し、接合部8を形成する(接合工程)。
全てのスリット77で同様にバックシート帯22cを接合した上で、接合部8においてバックシート帯22cを幅方向に沿って切断し(切断工程)、個々の紙おむつを形成する。
ここで、ライン状で全体を接合し、とは、所定幅を有してバックシート同士を接合することを意味し、所定幅とは、接合後切断されて形成される二箇所の接合部8が、いずれも確実に接合されてなることを満たす程度の幅を指す。
上記のような製造方法により、紙おむつ1に脚回り開口部7、7を形成するためにバックシート帯22cを刳り貫いて大きな開口部を形成することなく、中心線に沿って形成したスリット77のみで脚回り開口部7,7形成することが可能となる。
さらに、腰回り開口部6を形成するバックシート帯22cの長手両側縁部と、脚回り開口部7、7を形成するスリットを沿うように施したバックシート帯22cの長手方向中心線とが平行であることから、腰回り開口部6と脚回り開口部7、7はその開口部の開口方向が同じ縦方向とし、且つ腰回り開口部6の真下に脚回り開口部7、7が配されることとなる。
以上、説明した実施形態1に係る紙おむつ1及び紙おむつ1の製造方法によれば、紙おむつ1において腰回り開口部6の真下に脚回り開口部7、7が設けられることによって、装着者が紙おむつ1を装着する際に、腰回り開口部6から脚を入れて、真っ直ぐに脚回り開口部7、7に通すことができ、指をひっかけたりすることがなく、途中で脚の向きを変える必要がないため、穿きやすく、また穿かせ易い構造とすることが可能となり、装着者の着脱の負担を軽減することができる。
特に、紙おむつ1において吸収体4と重なるように弾性部材90が配設されていることにより、紙おむつ1が好適に装着者に密着することとなり、フィット感を向上させることができる。さらに、弾性部材90は、股下側に装着される折り返し部5側に湾曲しているため、折り返し部5側の吸収体4を腰回り開口部6側に引き上げるように、より確実に人体(股間部や臀部)に密着させて、尿などの体液漏れを防止することが可能になる。また、紙おむつ1の装着者が男性である場合、その弾性部材90の収縮力によって男性器を下方から持ち上げるように作用させることが可能になり、男性器を身体側に保持するとともに、紙おむつ1に対してフィットさせることができる。
また、折り返し部5及び二箇所の接合部8、8を形成することによって、腰回り開口部6及び二箇所の脚回り開口部7、7が構成され、容易にトランクスタイプの紙おむつとしての形状を成すことが可能になる。
脚回り開口部6を形成するにあたっては、バックシート帯22cに、開口領域が小さいスリット77を入れることで足りるので、刳り貫いて大きな開口部を形成するのに比較して、安定し、第一のシート基材22aや第二のシート基材22bによる波打ちや、捩れといった問題が発生しづらく、操業し易くすることができる。
また、スリット形成工程と吸収体配置工程の順番は、本実施の形態の様に、スリット形成工程、吸収体配置工程としてもよいし、吸収体配置工程をスリット形成工程の前に設けても構わない。
さらに、折り返し工程、接合工程、切断工程の工程上の順番についても同様に、本実施の形態の様に、折り返し工程、接合工程、切断工程としてもよいし、切断工程、折り返し工程、接合工程としても構わず、また、折り返し工程、切断工程、接合工程としてもよい。つまり、既存のラインを大幅に改良することなく本願発明の吸収性物品を製造するべく、工程の順序は適宜変更して構わない。
尚、本実施の形態では、バックシート帯22c上にトップシート3でくるまれた吸収体4を配置することを吸収体配置工程としたが、例えば、第一の外面シート22a上に吸収体4を配置し、その上面からトップシート3を構成するトップシート帯を重ねて吸収体配置工程としてもよい。その場合、スリット形成工程は、吸収体配置工程の後に設定する必要がある。また、その後の折り返し工程、接合工程、切断工程については前述の通り、任意の順序で実施してよい。
(実施形態2)
次に、本発明に係る紙おむつの実施形態2について説明する。なお、実施形態1と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
実施形態2における、紙おむつ1aは、図4に示すように、吸収体4を横切るように重なる弾性部材90を切断し、不連続となるようにしている。
弾性部材90を吸収体4上で不連続とすることにより、吸収体4の縮こまりを防止することができ、吸収体4が縒れたり捩れたりしてしまうことを低減することができる。
なお、弾性部材90の不連続化は、例えば、弾性部材90をバックシート帯22cの第一のシート基材22aに配置した後、エンボスカッターロールとアンビルカッターロールとの間にそのシート基材を通過させることにより、エンボスカッターロールによる加圧または加熱によって、所定範囲内に存在する弾性部材90を細かく切断することにより行うことができる。
このような紙おむつ1aであっても、紙おむつ1と同様に、装着者が穿きやすく装着しやすいトランクスタイプの紙おむつとすることができるとともに、弾性部材90により紙おむつ1aを装着者に密着させることができ、フィット感を向上させることができる。
特に、吸収体4が縒れたり捩れたりしにくいので、吸収体4をより確実に人体(股間部や臀部)に密着させて、尿などの体液漏れを防止することが可能になる。
(実施形態3)
次に、本発明に係る紙おむつの実施形態3について説明する。なお、実施形態1と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
実施形態3における、紙おむつ1bは、図5に示すように、脚回り開口部7の端部側に、バックシート2が離間するように切り込まれた切込部72が形成されている。
切込部72は、形成された接合部8を、脚回り開口部7の端部側から切り裂くように形成してもよく、また、紙おむつ1の製造工程において、接合部8を形成する際に、バックシート帯22cにおける長手両側縁部23、24(腰回り開口縁部61)から折り返し部5に亘るように、バックシート帯22cの全体を接合するのでなく、長手両側縁部23、24から足回り弾性部材92が配置されている直前にまでのバックシート帯22cを接合することにより、接合部8が切断された際に、その切り口に切込部72が形成されるようにしてもよい。
このような紙おむつ1bであっても、紙おむつ1と同様に、装着者が装着しやすいトランクスタイプの紙おむつとすることができるとともに、弾性部材90により紙おむつ1bを装着者に密着させることができ、フィット感を向上させることができる。
特に、脚回り開口部7に形成された切込部72により脚回り開口部7が広がりやすくなっているので、装着者がより穿きやすく、脚回りに窮屈感がない紙おむつとすることができる。
(実施形態4)
次に、本発明に係る紙おむつの実施形態4について説明する。なお、実施形態1と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
実施形態4における、紙おむつ1cは、図6に示すように、弾性部材として、バックシート2の長手方向に沿う所定の幅であり、腰回り開口部6側から脚回り開口部7側に亘る所定の幅を有する帯状の弾性部材93が配設されている。
特に、弾性部材93は、バックシート2における腰回り開口縁部61側に位置する吸収体4の両端部4aに重なるように配設されている。
弾性部材93は、所定の幅を有する帯状の弾性部材であるため、より広い範囲に亘り紙おむつ1cのバックシート2を身体に密着させることができる。
そして、弾性部材93が、バックシート2における腰回り開口縁部61側に位置する吸収体4の両端部4aに重なるように配設されることによって、吸収体4の両端部4aが人体に密着しやすくなり、腰回り開口部6側から尿などの体液漏れを防止することが可能になる。
特に、紙おむつ1cの装着者が男性である場合、弾性部材93は、男性器(特に、陰茎)が吸収体4部分から外れて腰回り開口部6側に移動しないようにして、男性器を折り返し部5側である股下部に保持するように押さえることができる。
このような紙おむつ1cであっても、紙おむつ1と同様に、装着者が装着しやすいトランクスタイプの紙おむつとすることができるとともに、弾性部材93により紙おむつ1cを装着者に密着させることができ、フィット感を向上させることができる。
特に、紙おむつ1cの装着者が男性である場合、弾性部材93が、男性器を折り返し部5側である股下部に保持するように押さえることができるので、腰回り開口部6側から尿などの体液漏れを防止することができる。
なお、以上の実施の形態においては、弾性部材として糸ゴムを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、弾性部材は、ポリウレタン製のウレタン糸であってもよく、弾性糸であればよい。
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
本発明に係るトランクスタイプの紙おむつを示す斜視図である。 本発明に係るトランクスタイプの紙おむつの構成を示す説明図である。 本発明に係る紙おむつの製造方法を適用した紙おむつの製造ラインの一例を示す説明図である。 本発明の実施形態2における紙おむつを示す斜視図である。 本発明の実施形態3における紙おむつを示す斜視図である。 本発明の実施形態4における紙おむつを示す斜視図である。
符号の説明
1 紙おむつ(吸収性物品)
2 バックシート
2a 第一の外面シート
2b 第二の外面シート
3 トップシート
4 吸収体
4a 両端部
5 折り返し部
6 腰回り開口部
7 脚回り開口部
8 接合部
22a 第一のシート基材
22b 第二のシート基材
22c バックシート帯
23 長手両側縁部
24 長手両側縁部
60 腰回り部
61 腰回り開口縁部
70 脚回り部
71 脚回り開口縁部
72 切込部
90 弾性部材
91 腰回り弾性部材
92 脚回り弾性部材
93 弾性部材

Claims (12)

  1. 矩形状をなす不透液性のバックシートと、前記バックシートの略中央に配された吸収体と、前記吸収体の上面に配された透液性のトップシートと、を備え、
    前記バックシートの長手方向中央部を幅方向に沿って前記トップシート側に二つ折りに折り返されて形成された折り返し部と、
    前記バックシートの幅方向の両側縁部同士が接合された接合部と、
    前記バックシートの長手方向の両端部同士が対向するように形成され、装着時に人体の腰回りに位置する腰回り開口部と、
    前記折り返し部に前記吸収体を挟んで形成され、装着時に人体の脚回りに位置する二つの脚回り開口部と、
    前記バックシートの長手方向両端部と長手方向中央部との間において前記吸収体と重なる位置に、当該バックシートの幅方向に亘るように配設された弾性部材と、
    を備えることを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記接合部近傍における前記脚回り開口部の端部側に、前記バックシートが離間するように切り込まれた切込部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記弾性部材は、一方の接合部から前記折り返し部に延び、その折り返し部を迂回するようにして他方の接合部に亘るように配設されることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記弾性部材は、前記バックシートの長手方向に沿う帯状の弾性部材であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  5. 前記弾性部材は、前記バックシートの長手方向両端部側に位置する前記吸収体の両端部に重なるように配設されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  6. 前記弾性部材は、前記吸収体と重なる範囲においては不連続となっていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  7. 前記バックシートの長手方向中央部近傍に、当該バックシートの幅方向に伸縮可能な脚回り弾性部材が配されたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  8. 前記バックシートの長手方向両端部近傍に、当該バックシートの幅方向に伸縮可能な腰回り弾性部材が配されたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  9. 帯状に連続して搬送されるバックシート帯の幅方向略中央部と幅方向両端部との間に、搬送方向に亘るように弾性部材を配設する弾性部材配設工程と、
    帯状に連続して搬送されるバックシート帯の幅方向略中央部に、搬送方向に所定の間隔でスリットを形成するスリット形成工程と、
    連続する二つの前記スリットの間に透液性のトップシートを上面に備える吸収体を、前記弾性部材に重ねるように配置する吸収体配置工程と、
    前記バックシート帯の幅方向中央部を長手方向に沿って前記トップシート側に二つ折りに折り返す折り返し工程と、
    前記スリットの略中央部を通って前記バックシート帯の幅方向に沿って前記バックシート帯同士をライン状に接合して接合部を形成する接合工程と、
    前記バックシート帯同士の接合部を前記バックシート帯の幅方向に沿って切断する切断工程と、
    を備えることを特徴とする吸収性物品の製造方法。
  10. 帯状に連続して搬送されるバックシート帯の幅方向略中央部と幅方向両端部との間に、搬送方向に亘るように弾性部材を配設する弾性部材配設工程と、
    帯状に連続して搬送されるバックシート帯の幅方向略中央部に、搬送方向に所定の間隔で吸収体を前記弾性部材に重ねるように配置する吸収体配置工程と、
    前記吸収体を配置した前記バックシート帯の上面に、帯状に連続しているトップシート帯を重ね合わせる工程と、
    連続する二つの前記吸収体の間にスリットを形成するスリット形成工程と、
    前記バックシート帯の幅方向中央部を長手方向に沿って前記トップシート側に二つ折りに折り返す折り返し工程と、
    前記スリットの略中央部を通って前記バックシート帯の幅方向に沿って前記バックシート帯同士をライン状に接合して接合部を形成する接合工程と、
    前記バックシート帯同士の接合部を前記バックシート帯の幅方向に沿って切断する切断工程と、
    を備えることを特徴とする吸収性物品の製造方法。
  11. 前記バックシート帯の前記スリットを挟んで幅方向両側に脚回り弾性部材を長手方向に沿って連続的に配置する工程を備えることを特徴とする請求項9又は10に記載の吸収性物品の製造方法。
  12. 前記バックシート帯の長手両側縁部に、腰回り弾性部材を連続的に配置する工程を備えることを特徴とする請求項9〜11の何れか一項に記載の吸収性物品の製造方法。
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