JP2006178132A - 偏光板とその用途 - Google Patents

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Abstract

【課題】 偏光フィルムと透明性保護フィルムとの接着強度が高く、特に高温高湿下においても剥離しにくく、高品質、高付加価値の偏光板を、高い生産性で提供すること、および、そのような偏光板の用途を提供すること。
【解決手段】 本発明にかかる偏光板は、偏光フィルムの少なくとも一方の面に透明性保護フィルムが積層され、該偏光フィルムの少なくとも一方の面と該透明性保護フィルムとが、ポリビニルアルコール樹脂とシラン系カップリング剤を含む接着剤によって接着されてなる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、偏光板とその用途に関する。より詳細には、本発明は、偏光フィルムと透明性保護フィルムとの接着強度が高い偏光板とその用途に関する。
代表的な画像表示装置である液晶表示装置は、その画像形成方式に起因して、液晶セルの両側に偏光板を配置することが必要不可欠である。このような偏光板としては、一般に、ポリビニルアルコール(PVA)系フィルムをヨウ素や二色性染料などの二色性物質で染色および延伸して偏光子(偏光フィルム)とした後、当該偏光子(偏光フィルム)の両面にPVA系接着剤を用いてトリアセチルセルロース(TAC)などの保護フィルムを貼り合わせてなるものが用いられている。
しかし、従来のPVA系接着剤では、耐水性が不十分であり、高温高湿下においてフィルム同士の剥離が発生し易いという問題がある。
また、保護フィルムとして非晶性熱可塑性樹脂フィルムを用いた場合には、斜めから観測してもクロスニコル状態での光漏れが少なく優れた偏光特性を得ることができるという利点があり、偏光板の保護フィルムとして優れているが、非晶性熱可塑性樹脂フィルムは、従来のPVA系接着剤を用いた場合に特に接着性が乏しいという問題がある。
このような問題を解決するために、熱可塑性飽和ノルボルネン樹脂フィルムにポリウレタン樹脂層およびポリビニルアルコール層が積層された偏光板保護フィルム、ならびに当該保護フィルムと偏光フィルムとをPVA系接着剤で接着した偏光板が提案されている(特許文献1参照)。しかし、この偏光板は、保護フィルムと偏光フィルムとを接着すると、浮きやスジが数多く発生するという問題がある。その結果、得られる偏光板の外観が安定せず、歩留まりが悪いので、生産性に乏しいという問題や、品質が低下するという問題がある。
また、ポリウレタン系接着剤を用いて保護フィルムと偏光フィルムとを接着した偏光板が提案されている(特許文献2参照)。しかし、ポリウレタン系接着剤は長時間のエージングが必要であり、歩留まりが悪いので、生産性に乏しいという問題がある。
特開2001−174637号公報 特開2000−321432号公報
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、偏光フィルムと透明性保護フィルムとの接着強度が高く、高品質、高付加価値の偏光板を、高い生産性で提供すること、および、そのような偏光板の用途を提供することにある。
偏光フィルムの少なくとも一方の面に透明性保護フィルムが積層され、
該偏光フィルムの少なくとも一方の面と該透明性保護フィルムとが、ポリビニルアルコール樹脂とシラン系カップリング剤を含む接着剤によって接着されてなる、偏光板。
好ましい実施形態においては、前記シラン系カップリング剤がアミノ基含有アルコキシシラン類である。
好ましい実施形態においては、前記透明性保護フィルムの少なくとも一方が非晶性熱可塑性樹脂フィルムである。
好ましい実施形態においては、前記非晶性熱可塑性樹脂フィルムがノルボルネン系樹脂フィルムである。
本発明の別の局面によれば、画像表示装置が提供される。この画像表示装置は、本発明の偏光板を少なくとも1枚含む。
本発明によれば、偏光フィルムと透明性保護フィルムとの接着強度が高く、特に高温高湿下においても剥離しにくく、高品質、高付加価値の偏光板を、高い生産性で提供すること、および、そのような偏光板の用途を提供することができる。特に、透明性保護フィルムとして優れた特性を有する非晶性熱可塑性樹脂フィルムを用いる場合には特に接着性が乏しく、品質低下、生産性低下という問題があるが、本発明によれば、非晶性熱可塑性樹脂フィルムに易接着剤層を設けることなく、このような問題が解決された。
以下、本発明の好ましい実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
図1は、本発明にかかる偏光板の好ましい実施形態を説明する概略断面図である。偏光板30は、偏光フィルム31と、偏光フィルム31の一方に接着剤層32を介して貼り合わされた透明性保護フィルム33とを有する。実用的には、偏光板30は、偏光フィルム31の透明性保護フィルム33と反対の側にも、接着剤層34を介して貼り合わされた第2の透明性保護フィルム35を有する。第2の透明性保護フィルム35は、透明性保護フィルム33と同一であってもよく、任意の適切な別の保護フィルムであってもよい。
偏光フィルムとしては、本発明の効果を損なわない範囲において任意の適切な偏光フィルムが採用され得る。偏光フィルムとしては、通常、ポリマーフィルムを二色性物質(代表的には、ヨウ素、二色性染料)で染色して一軸延伸したものが用いられる。偏光フィルムを形成するポリマーフィルムとしては、任意の適切なポリマーフィルムが使用され得る。ポリマーフィルムの代表例としては、ポリビニルアルコール(PVA)系フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)系フィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムが挙げられる。PVA系フィルムが好ましい。二色性物質による染色性に優れるからである。ポリマーフィルムを構成するポリマーの重合度は、好ましくは100〜5000、さらに好ましくは1400〜4000である。偏光フィルムを構成するポリマーフィルムは、任意の適切な方法(例えば、樹脂を水または有機溶媒に溶解した溶液を流延成膜する流延法、キャスト法、押出法)で成形され得る。偏光フィルムの厚みは、偏光板が用いられるLCDの目的や用途に応じて適宜設定され得るが、代表的には5〜80μmである。
偏光フィルムの製造方法としては、目的、使用材料および条件等に応じて任意の適切な方法が採用され得る。代表的には、上記ポリマーフィルム(例えば、PVA系フィルム)を、膨潤、染色、架橋、延伸、水洗、および乾燥工程からなる一連の製造工程に供する方法が採用される。乾燥工程を除く各処理工程においては、それぞれの工程に用いられる溶液を含む浴中にポリマーフィルムを浸漬することにより処理を行う。膨潤、染色、架橋、延伸、水洗、および乾燥の各処理の順番、回数および実施の有無は、目的、使用材料および条件等に応じて適宜設定され得る。例えば、いくつかの処理を1つの工程で同時に行ってもよく、特定の処理を省略してもよい。より詳細には、例えば延伸処理は、染色処理の後に行ってもよく、染色処理の前に行ってもよく、膨潤処理、染色処理および架橋処理と同時に行ってもよい。また例えば、架橋処理を延伸処理の前後に行うことが、好適に採用され得る。また例えば、水洗処理は、すべての処理の後に行ってもよく、特定の処理の後のみに行ってもよい。
膨潤工程は、代表的には、上記ポリマーフィルムを水で満たした処理浴(膨潤浴)中に浸漬することにより行われる。この処理により、ポリマーフィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄するとともに、ポリマーフィルムを膨潤させることで染色ムラ等の不均一性を防止し得る。膨潤浴には、グリセリンやヨウ化カリウム等が適宜添加され得る。膨潤浴の温度は、代表的には20〜60℃程度であり、膨潤浴への浸漬時間は、代表的には0.1〜10分程度である。
染色工程は、代表的には、上記ポリマーフィルムを、ヨウ素等の二色性物質を含む処理浴(染色浴)中に浸漬することにより行われる。染色浴の溶液に用いられる溶媒は、水が一般的に使用されるが、水と相溶性を有する有機溶媒が適量添加されていてもよい。二色性物質は、溶媒100重量部に対して、代表的には0.1〜1.0重量部の割合で用いられる。二色性物質としてヨウ素を用いる場合には、染色浴の溶液は、ヨウ化物等の助剤をさらに含有することが好ましい。染色効率が改善されるからである。助剤は、溶媒100重量部に対して、好ましくは0.02〜20重量部、さらに好ましくは2〜10重量部の割合で用いられる。ヨウ化物の具体例としては、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化亜鉛、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化鉛、ヨウ化銅、ヨウ化バリウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化錫、ヨウ化チタンが挙げられる。染色浴の温度は、代表的には20〜70℃程度であり、染色浴への浸漬時間は、代表的には1〜20分程度である。
架橋工程は、代表的には、上記染色処理されたポリマーフィルムを、架橋剤を含む処理浴(架橋浴)中に浸漬することにより行われる。架橋剤としては、任意の適切な架橋剤が採用され得る。架橋剤の具体例としては、ホウ酸、ホウ砂等のホウ素化合物、グリオキザール、グルタルアルデヒド等が挙げられる。これらは、単独で、または組み合わせて使用され得る。架橋浴の溶液に用いられる溶媒は、水が一般的に使用されるが、水と相溶性を有する有機溶媒が適量添加されていてもよい。架橋剤は、溶媒100重量部に対して、代表的には1〜10重量部の割合で用いられる。架橋剤の濃度が1重量部未満の場合には、十分な光学特性を得ることができない場合が多い。架橋剤の濃度が10重量部を超える場合には、延伸時にフィルムに発生する延伸力が大きくなり、得られる偏光板が収縮してしまう場合がある。架橋浴の溶液は、ヨウ化物等の助剤をさらに含有することが好ましい。面内に均一な特性が得られやすいからである。助剤の濃度は、好ましくは0.05〜15重量%、さらに好ましくは0.5〜8重量%である。ヨウ化物の具体例は、染色工程の場合と同様である。架橋浴の温度は、代表的には20〜70℃程度、好ましくは40〜60℃である。架橋浴への浸漬時間は、代表的には1秒〜15分程度、好ましくは5秒〜10分である。
延伸工程は、上記のように、いずれの段階で行ってもよい。具体的には、染色処理の後に行ってもよく、染色処理の前に行ってもよく、膨潤処理、染色処理および架橋処理と同時に行ってもよく、架橋処理の後に行ってもよい。ポリマーフィルムの累積延伸倍率は、5倍以上にすることが必要であり、好ましくは5〜7倍、さらに好ましくは5〜6.5倍である。累積延伸倍率が5倍未満である場合には、高偏光度の偏光板を得ることが困難となる場合がある。累積延伸倍率が7倍を超える場合には、ポリマーフィルム(偏光子)が破断しやすくなる場合がある。延伸の具体的な方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。例えば、湿式延伸法を採用した場合には、ポリマーフィルムを、処理浴(延伸浴)中で所定の倍率に延伸する。延伸浴の溶液としては、水または有機溶媒(例えば、エタノール)などの溶媒中に、各種金属塩、ヨウ素、ホウ素または亜鉛の化合物を添加した溶液が好適に用いられる。
水洗工程は、代表的には、上記各種処理を施されたポリマーフィルムを、処理浴(水洗浴)中に浸漬することにより行われる。水洗工程により、ポリマーフィルムの不要残存物を洗い流すことができる。水洗浴は、純水であってもよく、ヨウ化物(例えば、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウム)の水溶液であってもよい。ヨウ化物水溶液の濃度は、好ましくは0.1〜10質量%である。ヨウ化物水溶液には、硫酸亜鉛、塩化亜鉛などの助剤を添加してもよい。水洗浴の温度は、好ましくは10〜60℃、さらに好ましくは30〜40℃である。浸漬時間は、代表的には1秒〜1分である。水洗工程は1回だけ行ってもよく、必要に応じて複数回行ってもよい。複数回実施する場合、各処理に用いられる水洗浴に含まれる添加剤の種類や濃度は適宜調整され得る。例えば、水洗工程は、ポリマーフィルムをヨウ化カリウム水溶液(0.1〜10質量%、10〜60℃)に1秒〜1分浸漬する工程と、純水ですすぐ工程とを含む。
乾燥工程としては、任意の適切な乾燥方法(例えば、自然乾燥、送風乾燥、加熱乾燥)が採用され得る。例えば、加熱乾燥の場合には、乾燥温度は代表的には20〜80℃であり、乾燥時間は代表的には1〜10分である。以上のようにして、偏光フィルムが得られる。
透明性保護フィルムとしては、本発明の効果が得られる限りにおいて任意の適切な透明性樹脂が採用され得るが、本発明の効果を一層発揮させるためには、非晶性熱可塑性樹脂フィルムが好ましい。
非晶性熱可塑性樹脂フィルムを構成する非晶性熱可塑性樹脂としては、例えば、ノルボルネン系樹脂等のシクロオレフィン系樹脂、オレフィンと無水マレイン酸やN−アルキルマレイミド等との重合体などのオレフィン樹脂、メチルメタクリレートの重合体、ノルボルネン骨格を有するアルコールとアクリル酸をエステル化して得られるアクリル酸エステルの重合体などのアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリサルホン系樹脂、ポリイミド系樹脂等が挙げられ、これらの中でも、ノルボルネン系樹脂が好適に用いられる。これらの非晶性熱可塑性樹脂は、1種のみで用いても良いし、2種以上を併用しても良い。なお、重合体とは、単独重合体または共重合体を意味する。
ノルボルネン系樹脂としては、例えば、ノルボルネン系モノマーの開環(共)重合体、ノルボルネン系モノマーの付加重合体、ノルボルネン系モノマーとエチレンやプロピレン等のα−オレフィンとの共重合体(代表的には、ランダム共重合体)、および、これらを不飽和カルボン酸やその誘導体で変性したグラフト変性体、ならびに、それらの水素化物が挙げられる。
ノルボルネン系樹脂を得るために用いられるノルボルネン系モノマーとしては、例えば、ノルボルネン、およびそのアルキルおよび/またはアルキリデン置換体、例えば、5−メチル−2−ノルボルネン、5−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン等、これらのハロゲン等の極性基置換体;ジシクロペンタジエン、2,3−ジヒドロジシクロペンタジエン等;ジメタノオクタヒドロナフタレン、そのアルキルおよび/またはアルキリデン置換体、およびハロゲン等の極性基置換体、例えば、6−メチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−エチリデン−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−クロロ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−シアノ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−ピリジル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−メトキシカルボニル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン等;シクロペンタジエンの3〜4量体、例えば、4,9:5,8−ジメタノ−3a,4,4a,5,8,8a,9,9a−オクタヒドロ−1H−ベンゾインデン、4,11:5,10:6,9−トリメタノ−3a,4,4a,5,5a,6,9,9a,10,10a,11,11a−ドデカヒドロ−1H−シクロペンタアントラセン等が挙げられる。これらは、1種のみで用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
ノルボルネン系樹脂を得るためには、ノルボルネン系モノマー以外に、本発明の目的を損なわない範囲内において、環状オレフィンとして開環重合可能な他のシクロオレフィン類を併用することができる。このようなシクロオレフィンの具体例としては、例えば、シクロペンテン、シクロオクテン、5,6−ジヒドロジシクロペンタジエン等の反応性の二重結合を1個有する化合物が挙げられる。
ノルボルネン系樹脂は、トルエン溶媒によるゲル・パーミエーション・クロマトグラフ(GPC)法で測定した数平均分子量(Mn)が好ましくは25,000〜200,000、さらに好ましくは30,000〜100,000、最も好ましくは40,000〜80,000である。数平均分子量が上記の範囲であれば、機械的強度に優れ、溶解性、成形性、操作性が良いものができる。
ノルボルネン系樹脂がノルボルネン系モノマーの開環重合体を水素添加して得られるものである場合には、水素添加率は、好ましくは90%以上であり、さらに好ましくは95%以上であり、最も好ましくは99%以上である。このような範囲であれば、耐熱劣化性および耐光劣化性などに優れる。
ノルボルネン系樹脂は、種々の製品が市販されている。具体例としては、日本ゼオン社製の商品名ゼオネックス、ゼオノア、JSR社製のアートン、TICONA社製のトーパスが挙げられる。
本発明において用いうる透明性保護フィルムの厚みは、代表的には500μm以下であり、好ましくは1〜300μmであり、さらに好ましくは5〜200μmである。
透明性保護フィルムを製造する場合の方法は、特に限定されず、溶液流延法、押出成形法、カレンダー成形法などが挙げられるが、上記ノルボルネン系樹脂に代表される原料樹脂を押出機で押し出してフィルムを押出成形する方法が好ましい。押出成形としては、任意の適切な方法が採用され得る。押出機の形式としては、任意の適切な形式が採用され得る。例えば、単軸スクリュータイプの押出機を用いてもよく、2軸スクリュータイプの押出機を用いてもよい。押出機の設定温度(溶融温度)、混練時間、スクリュー速度等は、使用される原料樹脂の種類等に応じて適宜設定され得る。例えば、原料樹脂の溶融温度は、代表的には240〜300℃であり、好ましくは260〜280℃である。必要に応じて、原料樹脂に任意の適切な添加剤(例えば、可塑剤、酸化防止剤)が添加され得る。さらに、原料樹脂には、必要に応じて、粘着付与剤(例えば、テルペン樹脂、フェノール樹脂、テルペン−フェノール樹脂、ロジン樹脂、キシレン樹脂)、紫外線吸収剤、耐熱安定剤等が添加され得る。押出機にて溶融された原料樹脂は、Tダイから押し出されて冷却(例えば、水冷)して引き取ることにより、フィルムとなる。Tダイの温度もまた、使用される原料樹脂の種類等に応じて適宜設定され得る。Tダイ温度は、代表的には240〜300℃であり、好ましくは260〜280℃である。フィルムの厚みは、Tダイのクリアランスを調整することにより、適切に制御され得る。
透明性保護フィルムは、必要に応じて、延伸を行い、位相差を調整しても良い。
透明性保護フィルムは、少なくとも片面が改質処理されてなるフィルムでも良い。改質処理としては、特に限定されないが、例えば、コロナ放電処理、紫外線照射処理、プラズマ処理、レーザー処理、火炎処理、高周波処理、グロー放電処理、オゾン酸化処理、アルカリ処理などが挙げられる。
透明性保護フィルムの位相差値(面内位相差)は、小さければ小さいほど好ましい。偏光板の偏光性能に対する影響をできる限り小さくできるからである。より具体的には、当該位相差値は、好ましくは20nm以下、さらに好ましくは10nm以下、最も好ましくは5nm以下である。
透明性保護フィルムの光線透過率は、大きければ大きいほど好ましい(すなわち、100%が理想的である)。実用的には、当該光線透過率は、好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上、最も好ましくは95%以上である。光線透過率が85%以上であれば、偏光板の透過光量を十分に確保でき、実用上問題となるような偏光性能の低下を招くおそれがきわめて小さい。
透明性保護フィルムの70℃、90%RHにおける水蒸気透過率は、25μmの厚さで、好ましくは300g/m・24hr以下、さらに好ましくは200g/m・24hr以下、最も好ましくは100g/m・24hr以下である。このような範囲であれば、非常に優れた耐久性を有する偏光板が得られ得る。一方、水蒸気透過率は、好ましくは0.05g/m・24hr以上、さらに好ましくは0.1g/m・24hr以上である。このような範囲であれば、偏光板の製造における乾燥工程において、偏光子や接着剤に含まれる水分が保護フィルムを十分に透過するので、残留水分による接着性の低下や偏光性能の低下という問題が生じる可能性がきわめて小さい。
透明性保護フィルムの偏光フィルムを貼り合わせる面には、必要に応じて、易接着剤層を設けても良いが、本発明におけるポリビニルアルコール樹脂とシラン系カップリング剤を含む接着剤を用いれば、易接着剤層を設けなくても強固な接着強度が得られる。
透明性保護フィルムの偏光フィルムを貼り合わせない面には、必要に応じて、ハードコート処理、反射防止処理、スティッキング防止処理や、拡散処理(アンチグレア処理ともいう)が施され得る。上記ハードコート処理は偏光板表面の傷付き防止などを目的に施されるものであり、任意の適切な紫外線硬化型樹脂(例えば、アクリル系、シリコーン系)による硬度や滑り特性等に優れる硬化皮膜を保護フィルムの表面に形成することにより行われる。上記反射防止処理は偏光板表面での外光の反射防止を目的に施される。上記スティッキング防止処理は隣接層との密着防止を目的に施される。上記アンチグレア処理は偏光板の表面で外光が反射して偏光板透過光の視認を阻害することの防止等を目的に施されるものであり、任意の適切な方式(例えば、サンドブラスト方式やエンボス加工方式による粗面化方式、透明微粒子の配合方式)にて透明保護フィルムの表面に微細凹凸構造を付与することにより行われる。アンチグレア層(アンチグレア処理により形成される層)は、偏光板透過光を拡散して視角などを拡大するための拡散層(視角拡大機能など)を兼ねるものであってもよい。
本発明においては、上記偏光フィルムの少なくとも一方の面と上記透明性保護フィルムとが、ポリビニルアルコール樹脂とシラン系カップリング剤を含む接着剤によって接着されてなることが重要である。これにより、透明性保護フィルムに易接着剤層を設けなくても、偏光フィルムと透明性保護フィルムとの接着強度が高く、高品質、高付加価値の偏光板を、高い生産性で提供すること、および、そのような偏光板の用途を提供することができる。
ポリビニルアルコール樹脂としては、水溶性のものであれば良く、例えば、通常のポリビニルアルコール(PVA)の他に、シラン変性PVA、エポキシ変性PVA、カルボキシル基変性PVA、アミノ基変性PVA、アセトアセチル基変性PVA等が挙げられる。シラン系カップリング剤との反応性に優れる点で、好ましくは、アセトアセチル基変性PVAである。
ポリビニルアルコール樹脂の重合度としては、特に限定されないが、通常100〜5000が好ましく、500〜3500がより好ましい。
ポリビニルアルコール樹脂のケン化度としては、特に限定されないが、通常70〜100モル%が好ましく、90〜100モル%がより好ましい。
アセトアセチル基変性PVAを用いる場合、本発明の効果を一層発揮させるためには、その重合度は、好ましくは100〜5000、より好ましくは500〜4000、さらに好ましくは1000〜3500であり、そのケン化度は、好ましくは70〜100モル%、より好ましくは90〜100モル%、さらに好ましくは95〜100モル%であり、アセトアセチル化度は、好ましくは0.1〜40モル%、より好ましくは0.1〜30モル%、さらに好ましくは0.5〜10モル%である。
シラン系カップリング剤としては、例えば、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン等のイソシアネート基含有アルコキシシラン類;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビニルベンジル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ基含有アルコキシシラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等のメルカプト基含有アルコキシシラン類;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等のエポキシ基含有アルコキシシラン類;β−カルボキシエチルトリエトキシシラン、β−カルボキシエチルフェニルビス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−β−(カルボキシメチル)アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のカルボキシ含有アルコキシシラン類;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクロイルオキシプロピルメチルトリエトキシシラン等のビニル型不飽和基含有アルコキシシラン類;γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等のハロゲン基含有アルコキシシラン類;トリス(トリメトキシシリル)イソシアヌレート等のイソシアヌレート基含有アルコキシシラン類、アミノ変性シリルポリマー、シリル化アミノポリマー、不飽和アミノシラン錯体、フェニルアミノ長鎖アルキルシラン、アミノシリル化シリコーン、シリル化ポリエステル、およびこれらの誘導体等が挙げられる。
上記シラン系カップリング剤は、透明性保護フィルムの種類等に応じて適宜選択され得るが、例えば、透明性保護フィルムとしてノルボルネン系樹脂フィルムを用いる場合には、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビニルベンジル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ基含有アルコキシシラン類が好ましい。これらを用いると、本発明の効果がより一層発揮され、特に、強固な接着強度が得られる。
本発明における接着剤中には、ポリビニルアルコール樹脂とシラン系カップリング剤以外に、本発明の効果を損なわない範囲において、その他の添加剤が含まれていても良い。
ポリビニルアルコール樹脂とシラン系カップリング剤を含む接着剤中における、ポリビニルアルコール樹脂とシラン系カップリング剤との含有割合は、ポリビニルアルコール樹脂100重量部に対して、好ましくは0.1〜100重量部、より好ましくは0.1〜50重量部、さらに好ましくは0.1〜30重量部である。
ポリビニルアルコール樹脂とシラン系カップリング剤を含む接着剤中における、ポリビニルアルコール樹脂とシラン系カップリング剤との合計の含有割合は、接着剤全量100重量部に対して、好ましくは0.5〜10重量部、より好ましくは1〜6重量部、さらに好ましくは1〜4重量部である。
ポリビニルアルコール樹脂とシラン系カップリング剤を含む接着剤の製造方法は、特に限定されないが、水溶性のポリビニルアルコール樹脂を用いる点から、好ましくは、ポリビニルアルコール樹脂の水溶液中にシラン系カップリング剤を添加する方法である。
本発明にかかる偏光板は、上記偏光フィルムの少なくとも一方の面に上記透明性保護フィルムが積層されてなる偏光板において、該偏光フィルムの少なくとも一方の面と該透明性保護フィルムとが、上記接着剤によって接着されてなる。
すなわち、本発明にかかる偏光板は、上記偏光フィルムの両面に上記透明性保護フィルムが積層されていても良いし、上記偏光フィルムの片面のみに上記透明性保護フィルムが積層されていても良い。後者の場合、もう一方の面には、本発明の効果を損なわない範囲において任意の適切な保護フィルムが採用され得る。このような保護フィルムを構成する樹脂としては、例えば、セルロース系ポリマー(例えば、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース)、アクリル系ポリマー(例えば、ポリメチルメタクリレート)、スチレン系ポリマー(例えば、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂))、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマーが挙げられる。これらは、単独で、または2種以上を組み合わせて用いられ得る。さらに、アクリル系、ウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型または紫外線硬化型樹脂をフィルム化したものも使用可能である。このような保護フィルムの厚みは、代表的には500μm以下であり、好ましくは1〜300μmであり、さらに好ましくは5〜200μmである。
偏光フィルムの少なくとも一方の面と該透明性保護フィルムとを上記接着剤によって接着する方法としては、本発明の効果を損なわない範囲において任意の適切な接着方法が採用され得る。例えば、水溶液状態の接着剤を、グラビアコート法、ディップコート法、スプレー法、流延法などを用いて接着面に塗布した後に接着する方法が挙げられる。
次に、本発明の画像表示装置について説明する。本発明の画像表示装置は本発明の偏光板を少なくとも1枚含む。ここでは一例として液晶表示装置について説明するが、本発明が偏光板を必要とするあらゆる表示装置に適用され得ることはいうまでもない。本発明の偏光板が適用可能な画像表示装置の具体例としては、エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ、プラズマディスプレイ(PD)、電界放出ディスプレイ(FED:Field Emission Display)のような自発光型表示装置が挙げられる。図2は、本発明の好ましい実施形態による液晶表示装置の概略断面図である。図示例では透過型液晶表示装置について説明するが、本発明が反射型液晶表示装置等にも適用されることはいうまでもない。
液晶表示装置100は、液晶セル10と、液晶セル10を挟んで配された位相差フィルム20、20’と、位相差フィルム20、20’の外側に配された偏光板30、30’と、導光板40と、光源50と、リフレクター60とを備える。偏光板30、30’は、その偏光軸が互いに直交するようにして配置されている。液晶セル10は、一対のガラス基板11、11’と、該基板間に配された表示媒体としての液晶層12とを有する。一方の基板11には、液晶の電気光学特性を制御するスイッチング素子(代表的にはTFT)と、このアクティブ素子にゲート信号を与える走査線およびソース信号を与える信号線とが設けられている(いずれも図示せず)。他方のガラス基板11’には、カラーフィルターを構成するカラー層と遮光層(ブラックマトリックス層)とが設けられている(いずれも図示せず)。基板11、11’の間隔(セルギャップ)は、スペーサー13によって制御されている。本発明の液晶表示装置においては、偏光板30、30’の少なくとも1つとして、上記記載の本発明の偏光板が採用される。
例えば、TN方式の場合には、このような液晶表示装置100は、電圧無印加時には液晶層12の液晶分子が、偏光軸を90度ずらすような状態で配列している。そのような状態においては、偏光板によって一方向の光のみが透過した入射光は、液晶分子によって90度ねじられる。上記のように、偏光板はその偏光軸が互いに直交するようにして配置されているので、他方の偏光板に到達した光(偏光)は、当該偏光板を透過する。したがって、電圧無印加時には、液晶表示装置100は白表示を行う(ノーマリホワイト方式)。一方、このような液晶表示装置100に電圧を印加すると、液晶層12内の液晶分子の配列が変化する。その結果、他方の偏光板に到達した光(偏光)は、当該偏光板を透過できず、黒表示となる。このような表示の切り替えを、アクティブ素子を用いて画素ごとに行うことにより、画像が形成される。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例には限定されない。なお、特に示さない限り、実施例中の部およびパーセントは重量基準である。実施例における評価項目は以下の通りである。
〈手剥離による接着性評価〉
偏光フィルムと保護フィルムの接着強度を手剥離によって確認した。
○:全く剥がれなかった。
×:偏光子と保護フィルムの界面で剥がれた。
〈60℃温水浸漬試験〉
作製した偏光板を25mm×50mm(TD×MD)に切断し、60℃の温水の中に浸漬し、保護フィルムが剥がれるまでの時間を測定した。
〔参考例1〕
厚さ80μmのポリビニルアルコールフィルム((株)クラレ製)を5wt%のヨウ素化合物水溶液(ヨウ素(I)/ヨウ化カリウム(KI)の重量比=1/10)中で、偏光子が所定の単体透過率(ここでは、43%)となるように時間を調整して染色し、3wt%ホウ酸+2wt%KI水溶液中に10秒間浸漬し、4wt%ホウ酸+3wt%KI水溶液中で延伸倍率が5.5倍となるように延伸し、最後に5wt%KI水溶液に10秒間浸漬した。得られた延伸フィルムを40℃のオーブンで3分間乾燥し、厚さ30μmの偏光フィルムを得た。
〔実施例1〕
アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール樹脂(重合度1200、ケン化度99モル%、アセトアセチル化度5モル%)100部を水3000部に溶解して、ポリビニルアルコール水溶液を作製した。この水溶液を攪拌しながら、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン10部を滴下して、接着剤を作製した。
得られた接着剤を用いて、参考例1で得た偏光フィルムの片面に、100W・min/mの放電量でコロナ処理を施した厚み40μmのノルボルネン系樹脂フィルム(商品名:ゼオノア、日本ゼオン株式会社製)を貼り合わせ、もう片方にケン化処理済みの厚み40μmのトリアセチルセルロースフィルム(商品名:フジタック、富士写真フィルム製)を貼り合わせ、70℃で10分間乾燥して偏光板を作製した。ケン化処理は、トリアセチルセルロースフィルムを60℃で10%水酸化ナトリウム水溶液中に1分間浸漬した後、純水で水洗し、次に70℃で3分間乾燥を行った。
得られた偏光板について、手剥離による接着性評価と60℃温水浸漬試験を行った。
結果を表1に示す。
〔実施例2〕
アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール樹脂(重合度1200、ケン化度99モル%、アセトアセチル化度5モル%)100部の代わりに、ポリビニルアルコール樹脂(重合度1700、ケン化度99モル%、アセトアセチル化度5モル%)100部を用いた以外は実施例1と同様に行い、偏光板を作製した。
得られた偏光板について、手剥離による接着性評価と60℃温水浸漬試験を行った。
結果を表1に示す。
〔比較例1〕
γ−アミノプロピルトリエトキシシランを滴下しないこと以外は実施例1と同様に行い、偏光板を作製した。
得られた偏光板について、手剥離による接着性評価と60℃温水浸漬試験を行った。
結果を表1に示す。
Figure 2006178132
表1から明らかなように、本発明によれば、偏光フィルムと透明性保護フィルムとの接着強度が高く、特に高温高湿下においても剥離しにくく、高品質、高付加価値の偏光板を、高い生産性で提供すること、および、そのような偏光板の用途を提供することができる。特に、本発明によれば、接着性に乏しい非晶性熱可塑性樹脂フィルムを透明性保護フィルムとして用いた場合においても、わざわざ易接着剤層を設けることなく、十分な接着性を得ることができ、特に高温高湿下においても剥離しにくく、高い生産性で高品質、高付加価値の偏光板を得ることができる。
本発明の偏光板は、液晶表示装置(LCD)や自発光型表示装置などの画像表示装置に好適に使用され得る。
本発明の好ましい実施形態による偏光板の概略断面図である。 本発明の好ましい実施形態による液晶表示装置の概略断面図である。
符号の説明
10 液晶セル
11、11´ ガラス基板
12 液晶層
13 スペーサー
20、20´ 位相差フィルム
30、30´ 偏光板
31 偏光フィルム
32 接着剤層
33 透明性保護フィルム
34 接着剤層
35 第2の透明性保護フィルム
40 導光板
50 光源
60 リフレクター
100 液晶表示装置

Claims (5)

  1. 偏光フィルムの少なくとも一方の面に透明性保護フィルムが積層され、
    該偏光フィルムの少なくとも一方の面と該透明性保護フィルムとが、ポリビニルアルコール樹脂とシラン系カップリング剤を含む接着剤によって接着されてなる、偏光板。
  2. 前記シラン系カップリング剤がアミノ基含有アルコキシシラン類である、請求項1に記載の偏光板。
  3. 前記透明性保護フィルムの少なくとも一方が非晶性熱可塑性樹脂フィルムである、請求項1または2に記載の偏光板。
  4. 前記非晶性熱可塑性樹脂フィルムがノルボルネン系樹脂フィルムである、請求項3に記載の偏光板。
  5. 請求項1から4までのいずれかに記載の偏光板を少なくとも1枚含む、画像表示装置。


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