JP2006176700A - 洗浄剤組成物 - Google Patents

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賀文 井上
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Abstract

【課題】 レンズ等の光学物品の研磨加工工程で使用する固定剤や保護膜を除去するために使用する洗浄剤であって、環境問題や人体への影響が懸念されるハロゲン系溶剤、フロン系溶剤、芳香族系溶剤を使用することなく、各種固定剤及び保護膜に対して高い洗浄力を有する洗浄剤用組成物を提供する。
【解決手段】
例えば、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルやジプロピレングリコールジメチルエーテル等のアルキレングリコールアルキルエーテル24〜75質量%及びシクロデカン、シクロウンデカン、シクロドデカン等の炭素数10〜15のパラフィン系溶媒24〜75質量%及びεカプロラクトン等の環状化合物1〜30重量%からなる洗浄剤用組成物を使用する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、レンズやプリズムなどの光学物品を製造する際に使用される固定剤、保護膜等を除去する目的で使用される洗浄剤用の組成物に関する。
レンズ等の光学物品を製造する場合、ガラス基板等の光学基材の表面を研磨して加工する必要がある。この研磨工程では光学基材を保持台に固定して研磨を行なうが、保持台への固定に際しては、ワックス、アスファルトピッチ等からなる固定剤が用いられている。また、一方の面の研磨が終了した後にもう一方の面を研磨する場合、研磨済みの面を保護するためにフェノール系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂等からなるマスキング剤を塗布し、保護膜を形成することが行なわれている。そして、研磨工程終了後、これら固定剤や保護膜は洗浄剤を用いて光学基材から除去され、研磨済みの光学基材は研磨剤除去工程等の次工程へと移される。
従来、これら固定剤や保護膜の洗浄剤としては、塩素系溶剤或いはフロン系溶剤が使用されてきた。しかしながら、近年、これらの溶剤は、オゾン層破壊や地下水汚染を引き起こすことが問題視され、完全密閉系による使用以外は取り扱いが困難な状況となってきている。
このような状況のもと、光学物品製造に用いられる新しい洗浄剤用組成物として、(1)ジアルキルグリコールエーテルを配合したもの(特許文献1参照)、(2)特定のアルコールとプロピレングリコールモノアルキルエーテルもしくはジプロピレングリコールモノアルキルエーテルとの混合物(特許文献2参照)、(3)特定の芳香族化合物と脂肪族化合物とを特定の割合で混合した溶剤(特許文献3参照)及び(4)イソパラフィン系溶剤とグリコールエーテルとの混合物(特許文献4参照)が提案されている。
特開平7−247499号公報 特開平9−25496号公報 特開平8−254602号公報 特開2001−329296号公報
しかしながら、前記(1)及び(2)の洗浄剤組成物は、ワックスピッチの溶解性に優れるものの、他のアスファルトピッチ、樹脂系保護膜の溶解除去性では十分なものとはいえない。また、前記(3)の洗浄剤では、アスファルトピッチ及び一部の樹脂系保護膜しか溶解除去できないばかりでなく、その成分として使用されている芳香族系化合物には環境的問題及び人体への影響面での問題があり、臭気も強いという問題がある。また、前記(4)の洗浄剤は、ワックスピッチ、アスファルトピッチ等の固定剤及びフェノール系、アクリル系保護膜に対して概ね良好な除去性能を発揮するものの、その洗浄性能は必ずしも十分とはいえず、ピッチと保護膜、特に塩化ビニル系保護膜の両方に十分な洗浄力を持たせることが難しい。
そこで、本発明は、ピッチ及びフェノール系、アクリル系、塩化ビニル系保護膜の全てに対して十分な能力を持つ洗浄剤を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行なった。その結果、アルキレングリコールアルキルエーテルとパラフィン系溶媒と特定の環状化合物を一定割合で混合した場合、ピッチ、フェノール系保護膜、アクリル系保護膜、塩化ビニル系保護膜の全ての汚れに対して所期の目的を達成することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、第一の本発明は、
(I) 下記式
−(O−C2n−O−R
(式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり、mは1〜3の整数であり、nは2又は3である。)
で表されるアルキレングリコールアルキルエーテル24〜75質量%、
(II) 炭素数10〜15のパラフィン系溶媒24〜75質量%、および
(III) 下記式
Figure 2006176700
(式中、RはOまたはCHであり、Rは置換基を有してもよいアルキレン基である。)
で表される環状化合物(以下、単に環状化合物ともいう。)1〜30質量%
からなることを特徴とする洗浄剤用組成物である。
また、第二の本発明は、上記組成物を主成分とする洗浄剤であり、第三の本発明は、少なくとも2つの主表面を有する光学基材を基材保持台に固定剤を用いて固定する基材固定工程、基材保持台に固定された前記光学基材の露出した主表面を研磨する研磨工程、洗浄剤を用いて前記固定剤を除去することにより研磨された基材と基材保持台とを分離する基材分離工程を含む光学物品の製造方法において、前記洗浄剤として該本発明の洗浄剤を使用することを特徴とする光学物品の製造方法である。
なお、該本発明の製造方法においては、前記基材固定工程において光学基材として保護膜で被覆された少なくとも1つの主表面と保護膜で被覆されない少なくとも1つの主表面を有する光学基材を用い、前記研磨工程で、保護膜で被覆されていない少なくとも1つの主表面を研磨し、前記基材分離工程において前記固定剤と共に前記保護膜を除去することもできる。
本発明の洗浄剤用組成物は、研磨工程で使用する固定剤及びマスキング剤塗膜(保護膜)に対する洗浄性が極めて高く、短い洗浄時間で十分な洗浄効果を得ることができる。したがって、本発明の組成物を主成分とする洗浄剤を使用することによりレンズ等の光学物品を低コスト及び高効率で製造することが可能となる。
本発明の洗浄剤用組成物は、特定のアルキレングリコールアルキルエーテル24〜75質量%及び炭素数10〜15のパラフィン系溶媒24〜75質量%および前記式で示される環状化合物1〜30質量%からなる。三者を特定の割合で含むことにより、相乗効果が生まれ夫々単独の洗浄力をからは予想できない洗浄力を得ることができる(具体的には前記各種保護膜及び固定剤のいずれに対しても高い洗浄力を得ることができる)。洗浄力の高さの観点から上記アルキレングリコールアルキルエーテルの含有割合は25〜70質量%であり、上記パラフィン系溶媒の含有割合は25〜70質量%、前記式で示される環状化合物5〜30質量%であるのが好適である。なお、環状化合物の割合が30重量%を超える場合には、組成物が相分離を起こすようになり、これを洗浄剤として用いた場合には洗浄槽内の液成分が不均一となるために洗浄ムラが発生する。
本発明の組成物の第一の成分であるアルキレングリコールアルキルエーテルは、下記式で表される。
−(O−C2n−O−R
上記式において、Rは炭素数1〜4のアルキル基を意味し、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を意味する。R又はRとしての炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、2−ブチル基およびt−ブチル基を挙げることができる。また、mは1〜3の整数であり、nは2又は3である。
本発明で好適に使用できる前記式で示されるアルキレングリコールアルキルエーテルを例示すればモノプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、モノプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノプロピルエーテル、モノプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、モノエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、モノエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、モノエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエーテル;プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等のアルキレングリコールジアルキルエーテルを挙げることができる。これらアルキレングリコールアルキルエーテルは単独で用いてもよいし、異なる種類のものを複数混合して用いてもよい。
高洗浄力と低毒性、取扱の容易な物性の観点から、これらの中でも(1)プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル及びトリエチレングリコールジメチルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種のアルキレングリコールジアルキルエーテルを含有するもの、又は(2)ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル及びトリエチレングリコールジメチルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種のアルキレングリコールジアルキルエーテル又は(3)当該(2)のアルキレングリコールジアルキルエーテル並びに、モノプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、モノプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノプロピルエーテル、モノプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル及びトリプロピレングリコールモノブチルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種のアルキレングリコールモノアルキルエーテルを含有するものであるのが好適である。特に前記(2)及び(3)においてジアルキルエーテルの含有割合が30〜100質量%であるもの、中でもジプロピレングリコールジメチルエーテル30〜100質量%及びジプロピレングリコールモノメチルエーテル0〜70質量%からなるのものが特に好適である。
本発明の組成物の第二の成分である炭素数10〜15のパラフィン系溶媒としては、このような条件を満足するものであれば特に限定されず、ノルマルパラフィン系、イソパラフィン系、シクロパラフィン系の各種溶媒が使用できるが、各汚染物質に対する溶解力の点からシクロパラフィン系を用いるのが特に好適であり、簡便な洗浄装置を使用することができるという観点から「沸点が180℃〜250℃である炭素数10〜15のシクロパラフィン」を使用するのが好適である。シクロパラフィンでも炭素数が10未満のものを使用した場合は引火点の低下によって取り扱いに注意が必要となり、沸点の低下による放散量の増加による作業環境の悪化や液組成の変化が無視できなくなる。また、炭素数が15を越えるものを使用した場合には汚染物質除去能力が低下する。
本発明で好適に使用できるパラフィン系溶媒を具体的に例示すればシクロデカン、シクロウンデカン、シクロドデカン等を挙げることがでる。これらは単独で用いてもよいし、異なる種類のものを複数混合して用いてもよい。
第三の成分である環状化合物は、下記式で示される。
Figure 2006176700
上記式中、基−R−は、−O−または−CH−を意味する。また、Rは置換基を有してもよいアルキレン基を意味する。当該置換基を有していてもよいアルキレン基を例示すれば、−CH−、−CH(CH)−、−CHCH−、−CHCH(CH)−、−CHCHCH−、−CHCHCHCH−、−CHCHCHCHCH−、−CHCHCHCHCHCH−、−CHCHCH(CHCHCH)−等を挙げることができる。
前記式で示される環状化合物のうち、好適なものを具体的に例示すれば、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン等のラクトン;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、グルタリックアンヒドライド、メチルグルタリックアンヒドライド、グリセロール1,2−カーボネート等の環状カーボネート;を挙げることができる。これらの中でもラクトンが好ましく、洗浄力や安全性、入手の容易さの観点から、ε−カプロラクトンが特に好ましい。
本発明の洗浄用組成物は、光学レンズの製造方法のように、少なくとも2つの主表面を有する光学基材を基材保持台に固定剤を用いて固定する基材固定工程、基材保持台に固定された前記光学基材の露出した主表面を研磨する研磨工程、洗浄剤を用いて前記固定剤を除去することにより研磨された基材と基材保持台とを分離する基材分離工程を含む光学物品の製造方法において、前記基材分離工程で使用する洗浄剤用の組成物として好適に使用できる。
ここで光学基材とは光学レンズやプリズム等の光学物品の材料となるガラス、石英等の透光性材料で構成される基板やブロック等を意味する。また、固定剤としてはワックスピッチ、アスファルトピッチ、松やに及び蜜蝋を挙げることができる。また、上記分離工程で洗浄剤を用いて研磨された基材と基材保持台とを分離するためには、洗浄槽に導入された洗浄剤に固定剤により接合された基材及び基材保持台を浸漬し、必要に応じて超音波を用いて洗浄をすればよい。本発明の洗浄剤は固定剤や保護膜となる各種成分に対する洗浄力が極めて高いので、短時間で両者をきれいに分離することができる。
なお、上記のような光学物品の製造方法においては、光学物品が光学レンズやプリズムのように研磨する面を2以上有する場合には、一つの面を研磨後、他の面を研磨するときに研磨済みの面を傷つけないために研磨済みの面を保護膜で被覆することが一般に行なわれている。この場合、他の面の研磨も上記基材固定工程、研磨工程及び基材分離工程を経て行なわれるが、前記基材分離工程において固定剤と共に保護膜を除去することもできる。ここで、保護膜とは、マスキング剤を塗布して形成されるフェノール系樹脂、アクリル系樹脂又は塩化ビニル系樹脂からなる樹脂膜を意味する。本発明の洗浄剤は、固定剤だけでなくこのような保護膜に対する洗浄力も高い。従って、このような製造方法における基材分離工程では基材と基材保持台をきれいに分離すると同時に保護膜の除去も合わせて行なうことができる。
本発明の洗浄剤用組成物を上記のような基材分離工程で使用する洗浄剤として使用する場合、本発明の洗浄剤組成物をそのまま洗浄剤として使用することができるが、洗浄力を高めるための成分を添加することもできる。このような成分としてはアルコール、ケトン、エーテル等の含酸素有機溶剤、界面活性剤等を挙げることができる。これら成分の添加量は特に限定されるものではないが、本発明の洗浄用組成物の特性が十分に発揮できるという観点から、10質量%以下、特に5質量%以下であるのが好適である。なお、界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤いずれでもよいが疎水性の強い界面活性剤を使用するのが望ましい。好ましくは非イオン界面活性剤であり、例えば、高級アルコール類のアルキレンオキサイド付加物、アルキルフェニルエーテルのアルキレンオキサイド付加物や脂肪酸のアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。
以上、光学物品を製造する際に使用する場合を例に本発明の洗浄剤について説明したが、本発明の洗浄剤の用途はこれに限定されものではなく、例えばピッチ、ワックスによりジグ(治具)に固定して研磨する機械部品や電子部品の研磨後の洗浄、樹脂塗布用マスク、ジグ類の洗浄等、同様の汚染物質を取り除くための洗浄剤としても好適に使用することができる。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、各実施例及び比較例で使用する有機溶剤の略号は、夫々以下の化合物を意味する。
(1)アルキレングリコールアルキルエーテル
PGME:プロピレングリコールモノメチルエーテル
DPGME:ジプロピレングリコールモノメチルエーテル
DPGDME:ジプロピレングリコールジメチルエーテル
DPGMEE:ジプロピレングリコールメチルエチルエーテル
(2)炭化水素系溶剤
TPS-3200:株式会社トクヤマ製 シクロパラフィン系炭化水素洗浄剤 TPS-3200
CnH2n n=11〜13 引火点 74℃
TPS-1150:株式会社トクヤマ製 イソパラフィン系炭化水素洗浄剤 TPS-1150
CnH2n+2 n=9〜14 引火点 71℃
TPS-2250:株式会社トクヤマ製 ノルマルパラフィン系炭化水素洗浄剤 TPS-2250
CnH2n+2 n=10〜14 引火点 52.5℃。
実施例1〜6及び比較例1〜6
表1および表2に示す各組成の洗浄剤を用い各種除去対象物質{洗浄対象物質:ココノエ研磨用ピッチ 級別K級 No8(九重電気株式会社製)(以下、「ピッチK-8」と略記する)、保護膜 LG#88 ブラック(カナエ塗料株式会社)(以下、「保護膜88」と略記する)、ビニローゼ(塩化ビニル系塗料 大日本塗料株式会社製)、スーパーコート#4(九重電気株式会社製 以下、「スーパーコート」と略記する)}に対する溶解性評価を行なった。評価は、25℃に保たれた各洗浄剤に除去対象物質を少量入れ、5分間静置した際の溶解性を目視により確認することにより行なった。なお、除去対象物質が保護膜であるものは評価用レンズに塗布後1日乾燥させたものを使用している。
なお、これら表における評価基準は次のとおりである。
〔溶解性〕
ピッチK-8、リセスワックス、シフトワックスに対して5分間の静置で
5:完全に溶解できたもの
4:ほぼ溶解できたが、僅かに残りのみられるもの
3:量は減少しているが、完全に残っているもの(残存率50%未満)
2:量は減少しているが、完全に残っているもの(残存率50%以上)
1:ほぼそのまま残っているもの
保護膜に対して5分間の静置後に
5:拭き取ることなく全て除去できたもの
4:軽く拭き取ることで、全て除去できたもの
3:拭き取り後のレンズ表面に目視で確認困難な極僅かの保護膜残りがあるもの
2:拭き取り後のレンズ表面に目視で確認できる少量の保護膜残りがあるもの
1:除去が不十分なもの。
〔相溶性〕:洗浄剤組成物が均一相を形成するか否かの指標
○:各成分が相溶し、汚れが混入しても相分離が起こらないもの
△:各成分は相溶するが、一定の汚れが多量に混入すると相分離することがあるもの
×:各成分が相溶せず、均一相とならないもの
結果を表1及び2に示す。
Figure 2006176700
Figure 2006176700
表1に示されるように本発明の洗浄剤を用いた実施例1〜6においては、全ての除去対象物質に対して高い洗浄力が得られている。これに対し、環状化合物を含まず、パラフィン系溶媒の含有率が本発明で規定する範囲より高く、且つアルキレングリコールアルキルエーテルの含有率が本発明で規定する範囲より低い場合(比較例1〜3)には、ワックスや保護膜に対する洗浄力が低くなっている。また、環状化合物を含まず、パラフィン系溶媒の含有率が本発明で規定する範囲より低く、且つアルキレングリコールアルキルエーテルの含有率が本発明で規定する範囲より高い場合(比較例4)には、ピッチに対する洗浄力が低下している。さらに、パラフィン系溶媒及びルキレングリコールアルキルエーテルの含有率が本発明で規定する範囲内であっても環状化合物を含まない場合(比較例5)にはビニローゼとピッチに対する溶解力が共に不足している。また、環状化合物の含有割合が本発明で規定する範囲より高くなると、洗浄剤は均一組成を形成しなくなる(比較例6)。

Claims (4)

  1. 下記式
    −(O−C2n−O−R
    (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり、mは1〜3の整数であり、nは2又は3である。)
    で表されるアルキレングリコールアルキルエーテル24〜75質量%、炭素数10〜15のパラフィン系溶媒24〜75質量%、および下記式
    Figure 2006176700
    (式中、RはOまたはCHであり、Rは置換基を有してもよいアルキレン基である。)
    で表される環状化合物1〜30質量%からなることを特徴とする洗浄剤用組成物。
  2. 請求項1に記載の組成物を主成分とする洗浄剤。
  3. 少なくとも2つの主表面を有する光学基材を基材保持台に固定剤を用いて固定する基材固定工程、基材保持台に固定された前記光学基材の露出した主表面を研磨する研磨工程、洗浄剤を用いて前記固定剤を除去することにより研磨された基材と基材保持台とを分離する基材分離工程を含む光学物品の製造方法において、前記洗浄剤として請求項2に記載の洗浄剤を使用することを特徴とする光学物品の製造方法。
  4. 前記基材固定工程において光学基材として保護膜で被覆された少なくとも1つの主表面と保護膜で被覆されない少なくとも1つの主表面を有する光学基材を用い、前記研磨工程で、保護膜で被覆されていない少なくとも1つの主表面を研磨し、前記基材分離工程において前記固定剤と共に前記保護膜を除去することを特徴とする請求項3に記載の方法。
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