JP2006174298A - データ配信方法、中継装置、コンピュータプログラム及びこのコンピュータプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

データ配信方法、中継装置、コンピュータプログラム及びこのコンピュータプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 通信路状況の変動に対する冗長度更新の応答性を高めることにより、通信路状況の変動が速い場合でも修復できない消失パケットを低減する。
【解決手段】 送信装置10から1つ以上の中継装置20を介して複数の受信装置40に対し同一データを配信するマルチキャスト配信を行う通信ネットワークに用いられ、冗長符号化方式により通信路で発生するパケット消失を修復するデータ配信方法において、中継装置20は、前記パケット消失状態を常時監視し、下流の受信装置40または中継装置20に適した冗長度を計算し、要求冗長度として上流の送信装置10または中継装置20に通知する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、送信装置から複数の受信装置に対し同一データの配信を行うマルチキャストにおいて、通信路で発生するパケット消失を修復し、配信品質を改善するデータ配信方法、中継装置、コンピュータプログラム及びこのコンピュータプログラムを記録した記録媒体に関する。
近年、映像の多地点ストリーム配信のように、マルチキャストを必要とするアプリケーションの需要が高まっている。パケット通信を基本としたIP(インターネットプロトコル)網でマルチキャストを実現するプロトコルとして、IPマルチキャストやアプリケーションレイヤマルチキャスト等(例えば、特許文献1参照)が提案されている。これらの方式では、送信装置から配信されるパケットを、ネットワーク内に配置されたマルチキャストルータにおいて複製することにより複数の受信装置に送達する。
しかし、インターネットのようなベストエフォート型のネットワークでは、パケットの消失が頻繁に発生し、配信品質の劣化を招く場合がある。マルチキャスト配信においてこの品質劣化を改善するために、既にいくつかの方式が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。これらの方式は、通信路で消失したパケットを再送することにより修復するARQ(Automatic Repeat reQuest)をベースとしたものが多い。
ARQでは、パケット消失発生時に受信装置から再送装置へ再送要求を送信し、これを受信した再送装置が消失パケットを受信装置へ再送する。つまり、再送には少なくとも受信装置、再送装置間の往復伝播遅延が必要となり、インターネットのような大規模なネットワークでは、データの受信遅延が大きくなってしまう。また、受信装置が多くなると再送要求の頻度も上がり、再送装置の処理負荷が大きくなってしまう。
これに対し、冗長符号化方式を利用して消失パケットを修復するFEC(Forward Error Correction)という方式がある。FECでは、送信すべきデータを符号化して送信し、通信路でパケット消失が発生したとしても、受信装置での復号化により元のデータが復元される。FECは、受信装置内の処理のみで消失パケットの修復が可能なため、上述したARQに比べ受信遅延を小さくすることができる。また再送を必要としないため、特定の装置に負荷が集中してしまうことが無く、受信装置数に対するスケーラビリティに優れる。
FECの符号化方式には、例えばRS(Reed−Solomon)符号や、LT(Luby Transform)符号が用いられる。例としてこのRS符号には、組織符号、最適符号という性質がある。
組織符号とは、符号化後のデータに元のデータが含まれるという性質である。つまり、k個のパケットをRS符号で符号化すると、元のk個のパケットとh個の冗長パケットとなる。ここで、冗長パケット数と元のパケット数の比(h/k)を冗長度と呼ぶことにする。
冗長度が大きいほど冗長パケット数も多くなり、配信帯域も大きくなる。つまり、冗長度を大きくし過ぎると、無駄な配信帯域を消費してしまう。RS符号では、任意の冗長度を設定して符号化することが可能である。
また最適符号とは、ある量の消失パケットを修復するために必要な冗長パケット数が最少という性質である。具体的には、h個の冗長パケットを生成した場合にはh個以内の消失パケットが修復可能となる。h個より多いパケットが消失した場合は復号できず、消失パケットの修復が不能となる。
上述したように、冗長度を小さくし過ぎると消失パケットの修復が不能となり、冗長度を大きくし過ぎると無駄な配信帯域を消費してしまう。このことから冗長度には、パケット消失率、通信路容量等の通信路状況によって変化する最適な値が存在する。FECを有効に利用するためには、この冗長度の設定値が重要となる。
ユニキャスト(1対1通信)では、冗長度を適応的に変化させるAFEC(非特許文献2参照)という方式が提案されている。AFECでは、受信装置において計測されるパケット消失率を元に通信路状況に適した冗長度を計算し、配信データの符号化時にこの冗長度を用いることにより、通信路状況に適した冗長度での配信を可能とする。また、この冗長度計算を繰り返し行うことにより、通信路状況の時間変化にも対応できる。
一方、1対多通信であるマルチキャストを考えると、インターネットのような不均質なネットワークでは、受信装置毎に通信路状況が異なるため、受信装置毎に適した冗長度が存在する。AFECのように送信装置が受信装置の冗長度を調整することを考えると、送信装置が受信装置の数だけ異なる冗長度でデータを配信する必要があり、マルチキャストの利点であるスケーラビリティが失われてしまう。
特開2003−032300号公報 J.C. Lin and S.Paul(J.C.リン、S.ポール),"RMTP:A reliable multicast transport protocol(RMTP:リライアブル・マルチキャスト・トランスポート・プロトコル)", Proc.IEEE INFOCOM 1996(IEEEインフォコム1996), p. 1414−1424,1996年3月 K. Park and W.Wang(K.パーク、W.ワン),"AFEC:An adaptive forward error correction protocol for end-to-end transport of real-time traffic(リアルタイムトラフィックのエンド・ツー・エンド通信に適用可能な伝送エラー訂正プロトコル",in Proc.Int.Conf.Computer Communications and Networks(コンピュータ・コミュニケーションズ・アンド・ネットワークス), Lafayette, LA (ラファイエット、ルイジアナ州、アメリカ), 1997年10月
一方、通信路状況が不均質な場合にも受信装置毎に配信品質の改善が可能であり、FECの利点である低修復遅延、高スケーラビリティを備え、マルチキャストにおける配信品質改善を行うことを目的として、中継装置で冗長度調整を行うことにより、受信装置毎に適した冗長度で配信する方式を本発明者は既に提案している(特願2003−295308号)。
この方式では、まず各受信装置がAFECと同様にして通信路状況に適した冗長度を計算し、上流に要求する。
中継装置では、下流の複数の受信装置からそれぞれ異なる要求冗長度を受信し、このうち最大値のみを上流に転送する。この結果、送信装置には全ての受信装置からの要求冗長度のうち、最大値のみが通知される。
送信装置はこの要求冗長度の最大値で配信データの符号化を行う。そして中継装置は、上流からの配信データの冗長度を、下流の各受信装置または中継装置が要求するものにそれぞれ調整して転送する。
これにより、各受信装置に適した冗長度で配信することが可能となる。ここで中継装置での冗長度の調整は、配信データ中の冗長パケットを選択的に廃棄し、冗長パケット数を変えることにより行う。これはパケットの転送制御のみで可能であるため、処理負荷が少ないという特徴がある。
しかしこの方式では、受信装置が要求冗長度を変化させ、その要求が反映されたデータを受信するまでに、送受信装置間の往復伝播遅延を要する場合がある。
これは、インターネットの様な遅延の大きいネットワークを考えると、通信路状況の時間変化に冗長度の更新が追従できず、修復できないパケット消失が増える原因となってしまう。
このように、FECを適用したマルチキャストにおいて、受信装置による冗長度要求に従って受信装置毎の冗長度調整を行う方式では、通信路状況の変動が速い場合に、冗長度の更新が通信路状況の時間変動に追従できず、修復できない消失パケットが増えてしまうという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、通信路状況の変動に対する冗長度更新の応答性を高めることにより、通信路状況の変動が速い場合でも修復できない消失パケットを低減することができるデータ配信方法、中継装置、コンピュータプログラム及びこのコンピュータプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、送信装置から1つ以上の中継装置を介して複数の受信装置に対し同一データを配信するマルチキャスト配信を行う通信ネットワークに用いられ、冗長符号化方式により通信路で発生するパケット消失を修復するデータ配信方法において、前記中継装置は、前記パケット消失状態を常時監視し、下流の受信装置または中継装置に適した冗長度を計算し、要求冗長度として上流の送信装置または中継装置に通知することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、通信路状況が変動し、冗長度を更新する必要がある場合に、受信装置による要求冗長度の更新を待たずに、中継装置が直ちに要求冗長度を更新することにより、通信路状況の変動に対する応答性を高めることができる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のデータ配信方法において、前記中継装置は、上流の送信装置または中継装置から受信する配信データの冗長度が、下流の受信装置または中継装置からの複数の要求冗長度の最大値未満であった場合に限り、前記下流からの要求冗長度の最大値より大きい冗長度を要求冗長度として上流の送信装置または中継装置に通知することを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、中継装置は、下流の受信装置または中継装置が要求する冗長度を満たせない場合に、下流からの要求冗長度より大きい冗長度を要求冗長度として上流の送信装置または中継装置に通知することにより、下流の要求を満たすような冗長度を上流の送信装置または中継装置に対して要求することができる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のデータ配信方法において、前記中継装置は、下流の受信装置または中継装置からの複数の要求冗長度の最大値と、上流の送信装置または中継装置から受信する配信データの冗長度との差を元に、上流の送信装置または中継装置に通知する要求冗長度を決定することを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、中継装置は、下流の受信装置または中継装置からの複数の要求冗長度の最大値、上流からの配信データの冗長度との差、つまり通信路状況の変動によって足りなくなった冗長度を元に要求冗長度を決めるため、現在の通信路状況に適した冗長度を上流の送信装置または中継装置に対して要求することができる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載のデータデータ配信方法において、前記中継装置は、上流の送信装置または中継装置から受信する配信データの冗長度が、下流の受信装置または中継装置からの複数の要求冗長度の最大値以上の場合に限り、前記下流からの要求冗長度の最大値を要求冗長度として上流の送信装置または中継装置に要求することを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、中継装置は、上流の送信装置または中継装置から受信する配信データにより、下流の受信装置または中継装置が要求する冗長度を満たせる場合には、下流からの要求冗長度の最大値を上流の送信装置または中継装置に対して転送することのみを行い、過剰な冗長度を上流の送信装置または中継装置に要求しないようにすることができる。
また、請求項5に記載の発明は、送信装置から1つ以上の中継装置を介して複数の受信装置に対し同一データを配信するマルチキャスト配信を行う通信ネットワークに用いられ、冗長符号化方式により通信路で発生するパケット消失を修復するデータ配信方法を実施するのに用いられる中継装置であって、上流の送信装置または中継装置から冗長符号化方式を用いて配信されるデータの消失状況を元に適した冗長度を計算し、該冗長度を要求冗長度として上流の送信装置または中継装置に通知する要求冗長度処理部を有することを特徴とする。
上記構成からなる本発明に係る中継装置を、送信装置から1つ以上の中継装置を介して複数の受信装置に対し同一データを配信するマルチキャスト配信を行う通信ネットワークに用いられ、冗長符号化方式により通信路で発生するパケット消失を修復するデータ配信方法を実施するのに使用することにより、通信路状況が変動し、冗長度を更新する必要がある場合に、受信装置による要求冗長度の更新を待たずに、中継装置が直ちに要求冗長度を更新することができ、通信路状況の変動に対する応答性を高めることができる。
また、請求項6に記載の発明は、送信装置から1つ以上の中継装置を介して複数の受信装置に対し同一データを配信するマルチキャスト配信を行う通信ネットワークに用いられ、冗長符号化方式により通信路で発生するパケット消失を修復するデータ配信方法を実施するのに用いられる中継装置上で実行されるコンピュータプログラムであって、上流の送信装置または中継装置から受信する配信データの消失状況を元に適した冗長度を計算するステップと、該算出された冗長度を要求冗長度として上流の送信装置または中継装置に通知するステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
上記コンピュータプログラムを、中継装置を構成するコンピュータに実行させることにより、通信路状況が変動し、冗長度を更新する必要がある場合に、受信装置による要求冗長度の更新を待たずに、中継装置が直ちに要求冗長度を更新することができ、通信路状況の変動に対する応答性を高めることができる。
また、請求項7に記載の発明は、送信装置から1つ以上の中継装置を介して複数の受信装置に対し同一データを配信するマルチキャストを行う通信ネットワークに用いられ、冗長符号化方式により通信路で発生するパケット消失を修復するデータ配信方法を実施するのに用いられる中継装置上で実行されるコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、上流の送信装置または中継装置から受信する配信データの消失状況を元に適した冗長度を計算するステップと、該計算された冗長度を要求冗長度として上流の送信装置または中継装置に通知するステップとをコンピュータに実行させるコンピュータプログラムを記録することを特徴とする。
上記コンピュータプログラムが記録された記録媒体から、中継装置を構成するコンピュータにより、上記コンピュータプログラムを読み出し、実行することにより、通信路状況が変動し、冗長度を更新する必要がある場合に、受信装置による要求冗長度の更新を待たずに、中継装置が直ちに要求冗長度を更新することができ、通信路状況の変動に対する応答性を高めることができる。
以上説明したように、本発明によれば、FECを適用したマルチキャスト配信を行う場合において、受信装置による要求冗長度の更新を待たずに、中継装置が直ちに要求冗長度を更新することにより、通信路状況の変動に対する応答性を高め、修復できない消失パケット数を低減できる、という効果が得られる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
本発明の実施形に係るデータ配信方法は、送信装置から1つ以上の中継装置を介して複数の受信装置に対し同一データを配信するマルチキャスト配信を行う通信ネットワークに用いられ、冗長符号化方式により通信路で発生するパケット消失を修復するデータ配信方法において、前記中継装置は、前記パケット消失状態を常時監視し、下流の受信装置または中継装置に適した冗長度を計算し、要求冗長度として上流の送信装置または中継装置に通知することを特徴としている。
図1は、本発明が適用される通信システムの配信形態を示している。ここでは、IP網におけるパケット通信を前提とする。そして、マルチキャストプロトコルを利用して、送信装置10から配信されるデータが、複数の中継装置20やマルチキャストルータ30を介し、複数の受信装置40で受信されるように構成されている。
マルチキャストプロトコルとは、前述したIPマルチキャストやアプリケーションレイヤマルチキャスト等である。マルチキャストルータ30は、利用するマルチキャストプロトコルに対応したルータである。
また、中継装置20は、配信に使用するマルチキャストプロトコルに対応したルータであると共に、後述する付加機能を具備した装置である。
図1では、中継装置20及びマルチキャストルータ30の下流には中継装置20またはマルチキャストルータ30または受信装置40が1台または2台接続されているが、これは説明の簡単化のためであり、一般的にはさらに多くの台数が接続可能である。これは、マルチキャストプロトコル、あるいは中継装置20またはマルチキャストルータ30の性能により制限される。
図2は、図1に示す実施の形態による通信システムを構成する中継装置20の内部を機能展開して示したブロック図である。図2では中継装置20の上流に送信装置10が接続されているが、これは図1と同様に中継装置20またはマルチキャストルータ30でも良い。図2では中継装置20の下流に2台の受信装置が接続されているが、これは図1と同様に複数の中継装置20またはマルチキャストルータ30または受信装置40でもよい。
中継装置20は、上流の装置から配信されるパケットを受信するとともに、冗長度要求パケットを上流に送信する通信I/F21と、受信したパケットを、転送すべき下流の装置数だけ複製するパケット複製部22と、複製されたパケットの冗長度を調整する冗長度調整部23と、冗長度調整されたパケットを下流の装置に送信し、また下流の装置からの冗長度要求パケットを受信する通信I/F24と、上流から受信した配信パケットからパケット消失を検出するパケット消失検出部25と、下流からの冗長度要求や消失パケット数を元に上流に通知する要求冗長度を決定する要求冗長度処理部26とを有している。
図3に本発明が適用される通信システムの、通信路条件が変動する場合の配信形態の一例を示している。同図に示されるように、送信装置10から3台の受信装置40(これらを受信装置40a、40b、40cとする)にデータを配信する場合を考える。データ配信の際のパケットは、送信装置10から中継装置20を介して受信装置40aへ、また、受信装置40b、40cへは中継装置20、及び、その下流のマルチキャストルータ30を介してマルチキャストされる。
送信装置10から中継装置20までの伝播遅延は10msec、中継装置から受信装置40a、40b、40cまでの伝播遅延はそれぞれ20msecとする。
まず、送信装置10から中継装置20へ配信データのマルチキャストを開始する。ここで送信装置10では、まだ下流からの要求冗長度を通知されていないため、例えば1%のように、予め決められた適当な冗長度で符号化を行い、データを配信する。
中継装置20では、上流の送信装置10から配信されるパケットを複製し、受信装置40a及びマルチキャストルータ30に転送する。ここで冗長度調整部23における冗長度調整処理においては、まだ下流から要求冗長度を通知されていないため、例えば1%のように、予め決められた適当な冗長度に調整するか、又は冗長度調整を行わない。
マルチキャストルータ30は、中継装置20から転送される配信データを複製し、受信装置40b及び40cに転送する。
受信装置40a、40b、40cでは、各上流の装置から転送されるパケットを受信し、復号化を行い元の配信データを得る。また、受信したパケットからパケット消失を検出する。パケット消失は、例えば、送信装置10においてパケットを生成する際にシーケンス番号を含めておくことにより、受信装置40で、受信したパケット中のシーケンス番号を監視し、番号に途切れがあるかどうかで検出することにより実現できる。
そして、例えば1秒毎のように、所定の時間毎、定期的に消失パケット数の平均値からパケット消失率を求め、さらに、このパケット消失率を元に要求冗長度を求めて上流に通知する。パケット消失率から要求冗長度を決める方法は、例えば前述したAFECと同じ手法を用いる。
ここで、各通信路での輻輳等によりパケット消失が発生し、受信装置40a、40b、40cではそれぞれ異なる量のパケット消失を検出すると考える。受信装置40a、40b、40cでは、このパケット消失を修復できるような冗長度をそれぞれ計算し、要求冗長度として上流の中継装置20に通知する。ここでは、例えば受信装置40aは7%、受信装置40bは5%、受信装置40cは2%の要求冗長度を通知したとする。
中継装置20では、受信装置40a、40b、40cからの要求冗長度をそれぞれ記憶する。そして、その最大値である7%の要求冗長度を、上流の送信装置10に転送する。
送信装置10は、この冗長度要求に従い、FECによる符号化の冗長度を7%に変更してデータを配信する。
中継装置20では、上流からの配信データの冗長度を、記憶していた受信装置40a、40b、40cからの要求冗長度に調整して転送する。つまり、受信装置40aには7%、受信装置40bには5%、受信装置40cには2%の冗長度に調整して転送する。冗長度の調整は、冗長パケットの転送数を調整することにより行う。例えば受信装置40bの要求冗長度5%に調整するには、冗長度5%を満たす数の冗長パケットのみ転送する。
また、受信装置40b、40cには、冗長度をそれぞれ5%、2%に調整した配信データを個別に配信しても良いし、あるいは大きい方である5%の冗長度のデータのみ配信し、マルチキャストルータ40に複製させても良い。前者は受信装置40b、40cにそれぞれ要求された冗長度で配信することが可能である。後者は、受信装置40cには要求冗長度より大きい冗長度で配信することになる
が、中継装置からは単一のデータのみ配信するので、前者に比べて配信帯域が小さい。使用するマルチキャストプロトコルによって、どちらか片方の方式しか使用できない場合がある。
これらの動作により、受信装置40a、40b、40cにそれぞれ適した冗長度での配信が可能となる。
ここで、送信装置10付近の通信路状況が変わり、パケット消失数が増えた場合を考える。本発明者が本願出願前に既に提案した方式(特願2003−295308号)では、送信装置10付近でパケット消失数が増え、そのデータが受信装置40a、40b、40cに到達し、受信装置40a、40b、40cがそれぞれ要求冗長度を再計算し、新たな要求冗長度を上流に通知し、その要求冗長度が送信装置10に通知され配信データの冗長度が更新されるまでに、送信装置10と受信装置40a、40b、40cまでの往復伝播遅延、60msecを要する。
通信路の変動が大きい場合や、この60msec以内に新たな通信路の変動が起こるような状況では、冗長度の更新が通信路の変動に追従できず、修復できない消失パケットが増えてしまう。
これに対し、本発明では、送信装置10付近でパケット消失数が増え、そのデータが中継装置20に到達した時点で、中継装置20が各受信装置からの要求冗長度を満たせないと判断し、より大きな要求冗長度を直ちに送信装置10に通知し、送信装置10が配信データの冗長度を更新する。
このため、通信路の変動から冗長度の更新までにかかる時間は20msecとなり、本発明者が本願出願前に既に提案した方式(特願2003−295308号)に比べて大幅な短縮であり、修復できない消失パケット数を減少させることが可能である。
ここで、中継装置20が送信装置10に通知する冗長度は、下流の受信装置40a、40b、40cからの要求冗長度の最大値と、上流から受信した配信データの冗長度との差、つまり通信路状況の変動によって足りなくなった冗長度を元に決めることができる。例えば、以前に通知した要求冗長度に、この差を加えたものを新たな要求冗長度として通知する。
これにより、中継装置は、現在の通信路状況に適した冗長度を上流の送信装置または中継装置に対して要求することができる。
なお、送信装置10と各受信装置40の間に複数の中継装置20が存在するような構成でも同様に動作する。この場合、通信路の状況が変化すると、その変化した通信路の下流に位置する中継装置20が直ちに冗長度の更新を上流に通知する。
また、前記中継装置は、上流の送信装置または中継装置から受信する配信データの冗長度が、下流の受信装置または中継装置からの複数の要求冗長度の最大値以上の場合に限り、前記下流からの要求冗長度の最大値を要求冗長度として上流の送信装置または中継装置に要求するようにしてもよい。
このように構成することにより、中継装置は、上流の送信装置または中継装置から受信する配信データにより、下流の受信装置または中継装置が要求する冗長度を満たせる場合には、下流からの要求冗長度の最大値を上流の送信装置または中継装置に対して転送することのみを行い、過剰な冗長度を上流の送信装置または中継装置に要求しないようにすることができる。
以上に説明したように、本発明の実施形態によれば、通信路状況が変動し、冗長度を更新する必要がある場合に、受信装置による要求冗長度の更新を待たずに、中継装置が直ちに要求冗長度を更新することにより、通信路状況の変動に対する応答性を高めることができる。
なお、上述の送信装置10、中継装置20、マルチキャストルータ30、及び、受信装置40は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、上述した動作の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータシステムが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでいうコンピュータシステムとは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものである。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ROMの他に、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のシステムやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
本発明に係るデータ配信方法が適用される通信システムの配信形態を示すブロック図。 図1に示した通信システムにおける中継装置の具体的構成を示すブロック図。 本発明が適用される通信システムにおいて、通信路条件が変動する場合の配信形態の一例を示す図。
符号の説明
10…送信装置
20…中継装置
21、24…通信I/F
22…パケット複製部
23…冗長度調整部
25…パケット消失検出部
26…要求冗長度処理部
30…マルチキャストルータ
40、40a、40b、40c…受信装置

Claims (7)

  1. 送信装置から1つ以上の中継装置を介して複数の受信装置に対し同一データを配信するマルチキャスト配信を行う通信ネットワークに用いられ、冗長符号化方式により通信路で発生するパケット消失を修復するデータ配信方法において、
    前記中継装置は、前記パケット消失状態を常時監視し、下流の受信装置または中継装置に適した冗長度を計算し、要求冗長度として上流の送信装置または中継装置に通知することを特徴とするデータ配信方法。
  2. 前記中継装置は、上流の送信装置または中継装置から受信する配信データの冗長度が、下流の受信装置または中継装置からの複数の要求冗長度の最大値未満であった場合に限り、前記下流からの要求冗長度の最大値より大きい冗長度を要求冗長度として上流の送信装置または中継装置に通知することを特徴とする請求項1に記載のデータ配信方法。
  3. 前記中継装置は、下流の受信装置または中継装置からの複数の要求冗長度の最大値と、上流の送信装置または中継装置から受信する配信データの冗長度との差を元に、上流の送信装置または中継装置に通知する要求冗長度を決定することを特徴とする請求項2に記載のデータ配信方法。
  4. 前記中継装置は、上流の送信装置または中継装置から受信する配信データの冗長度が、下流の受信装置または中継装置からの複数の要求冗長度の最大値以上の場合に限り、前記下流からの要求冗長度の最大値を要求冗長度として上流の送信装置または中継装置に要求することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のデータデータ配信方法。
  5. 送信装置から1つ以上の中継装置を介して複数の受信装置に対し同一データを配信するマルチキャスト配信を行う通信ネットワークに用いられ、冗長符号化方式により通信路で発生するパケット消失を修復するデータ配信方法を実施するのに用いられる中継装置であって、
    上流の送信装置または中継装置から冗長符号化方式を用いて配信されるデータの消失状況を元に適した冗長度を計算し、該冗長度を要求冗長度として上流の送信装置または中継装置に通知する要求冗長度処理部を有することを特徴とする中継装置。
  6. 送信装置から1つ以上の中継装置を介して複数の受信装置に対し同一データを配信するマルチキャスト配信を行う通信ネットワークに用いられ、冗長符号化方式により通信路で発生するパケット消失を修復するデータ配信方法を実施するのに用いられる中継装置上で実行されるコンピュータプログラムであって、
    上流の送信装置または中継装置から受信する配信データの消失状況を元に適した冗長度を計算するステップと、
    該算出された冗長度を要求冗長度として上流の送信装置または中継装置に通知するステップと、
    をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  7. 送信装置から1つ以上の中継装置を介して複数の受信装置に対し同一データを配信するマルチキャスト配信を行う通信ネットワークに用いられ、冗長符号化方式により通信路で発生するパケット消失を修復するデータ配信方法を実施するのに用いられる中継装置上で実行されるコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    上流の送信装置または中継装置から受信する配信データの消失状況を元に適した冗長度を計算するステップと、
    該計算された冗長度を要求冗長度として上流の送信装置または中継装置に通知するステップと、
    をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムを記録することを特徴とする記録媒体。

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