JP2006170485A - 熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 熱変換効率に優れた熱交換器を提供する。
【解決手段】 円筒状の筐体2の内側に、熱供給媒体Msが流通する熱供給管群3と、熱回収媒体Mrが流通する熱回収管部4とが設けられている。また、熱供給管群3の周囲が熱回収管部4で覆われて、筐体2と熱回収管部4との間に空気層6が形成されるように支持されている。熱供給管群3は、細長い形状の熱供給管3a〜3dが互いに間隔をおいて設けられ、熱供給管3d,3dの外側で空気層6B,6Bが広くなるように形成されている。
【選択図】 図2
【解決手段】 円筒状の筐体2の内側に、熱供給媒体Msが流通する熱供給管群3と、熱回収媒体Mrが流通する熱回収管部4とが設けられている。また、熱供給管群3の周囲が熱回収管部4で覆われて、筐体2と熱回収管部4との間に空気層6が形成されるように支持されている。熱供給管群3は、細長い形状の熱供給管3a〜3dが互いに間隔をおいて設けられ、熱供給管3d,3dの外側で空気層6B,6Bが広くなるように形成されている。
【選択図】 図2
Description
本発明は、熱供給媒体と熱回収媒体との間で熱交換を行う熱交換器に係り、特に、熱交換率を向上できる熱交換器に関する。
従来から、熱供給媒体の熱を熱回収媒体に供給して熱回収媒体を加熱する熱交換器が種々提案されている。例えば、特許文献1に記載の熱交換器は、熱回収媒体が流通する配管の側面に、表面に酸化触媒が担持されたフィンが設けられた熱交換部を有するものである。この熱交換器では、熱交換部に水素と酸素による混合ガスが供給されることにより、混合ガスと酸化触媒との反応によって熱(熱供給媒体)が発生し、この熱がフィンを介してチューブ状の配管内を通る熱回収媒体に伝達されるようになっている。また、特許文献2に記載の熱交換器は、配管の周囲に複数のフィンが間隔をおいて設けられた熱交換部を有するものである。この熱交換器では、燃焼部で燃焼されたガスの熱(熱供給媒体)がフィンに伝わることで、配管内を通る熱回収媒体に伝達されるようになっている。
特開2003−211945号公報(段落0032〜0035、図1,図2)
特開2000−193323号公報(段落0017,0018、図1)
しかしながら、特許文献1および2に示す従来の熱交換器では、熱供給媒体が流通する流路が、熱回収媒体が流通する流路の外側に位置しているため、熱供給媒体が有する熱が、熱回収媒体に伝達されると同時に熱交換部が収められている筐体から外部に放出されることになる。このため、熱エネルギーの損失が大きくなり、熱交換率を高めることができないという問題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、熱変換効率に優れた熱交換器を提供することを目的とする。
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、熱変換効率に優れた熱交換器を提供することを目的とする。
本発明は、筐体内に、熱媒体生成手段から供給される熱供給媒体と、所定の熱回収媒体との間で熱交換を行う熱交換部が設けられた熱交換器であって、前記熱交換部には、前記熱供給媒体が流通する熱供給媒体流路と、前記熱回収媒体が流通する熱回収媒体流路とが設けられており、前記熱交換部と前記筐体との間に断熱層が設けられていることを特徴とする。
前記本発明によれば、熱交換部の周囲を断熱層で覆うことにより優れた断熱効果が発揮されて、筐体の外部に熱が放出されるのを防止できる。
また、前記熱交換部は、前記熱供給媒体流路が前記熱回収媒体流路で覆われて構成されていることが好ましい。
熱供給媒体流路が熱回収媒体流路で覆われることで、熱供給媒体から熱が外部へ直接に放出されることがなく、熱回収媒体で効率的に回収できるようになる。
例えば、前記筐体は円筒形であり、前記熱供給媒体流路は、流路断面が細長い複数の熱供給路で構成されるとともに前記各熱供給路が間隔をおいて配置されている。
このような形状の熱供給媒体流路とすることにより、断熱層を広く確保することができるので断熱効果を高めることができる。また、筐体を円筒形にすることにより、筐体に作用する熱応力を均等に分散させることができるので、局所的に熱応力が作用するのを低減できる。
また、前記断熱層は、空気層であることが好ましい。これにより、簡単に断熱効果を得ることができる。
本発明によれば、熱回収媒体が熱供給媒体の熱を高効率で回収することができるようになるので、変換効率に優れた熱交換器を得ることができる。また、熱交換率が向上することにより、装置の小型化および軽量化を図ることができる。
図1は本実施形態の熱交換器を示す断面図、図2は図1のA−A断面図、図3は本実施形態の熱交換器を車両用の燃料電池システムに搭載したときの構成図である。なお、図1は、図3の燃料電池システムに用いられる、熱交換器と熱媒体生成装置(熱媒体生成手段)とで構成された燃焼ヒータを図示している。
図1および図2に示すように、本実施形態の熱交換器1は、筐体2と、この筐体2内に収められる熱交換部5とを有している。筐体2は、金属材料などによって円筒状(図2参照)に形成されている。熱交換部5は、いずれも金属材料などで形成された熱供給管群3と熱回収管部4とで構成され、熱回収管部4の内側に熱供給管群3が設けられている。
図2に示すように、前記熱供給管群3は、流路断面が上下方向に所定幅寸法で細長く形成された複数(本実施形態では7つ)の熱供給管3a,3b,3b,3c,3c,3d,3dで構成され、各熱供給管3a〜3dが間隔をおいて互いに平行に配置されている。また、熱供給管3a〜3dは、いずれもその長手方向(上下方向)の両端部が、熱回収管部4の内壁4aの近傍まで延びている。さらに詳述すると、筐体2の中心を通る熱供給管3aが図2における上下に最も長く形成され、熱供給管3aと両隣りの熱供給管3b,3bが2番目に長く形成され、熱供給管3bと外側に隣り合う熱供給管3c,3cが3番目に長く形成され、熱供給管3cの外側に隣り合う熱供給管3d,3dが最も短く形成されている。なお、これら熱供給管3a〜3dの内側の空間がそれぞれ本実施形態での熱供給媒体流路であり、この熱供給媒体流路に熱供給媒体Msが流通するようになっている。
なお、前記熱供給管群3は、図2の実施形態に限定されるものではなく、さらに多くの熱供給管で構成されてもよく、または各熱供給管3a〜3dが上下方向に分割された形状であってもよい。
前記熱回収管部4は、略円筒状であり、その内側の空間内において前記熱供給管3a〜3dが、それぞれ前記のように互いに間隔をおいた状態で図示しない支持部材によって支持されている。なお、本実施形態では、熱回収管部4の内側と各熱供給管3a〜3dの外側との間の空間が熱回収媒体流路であり、この熱回収媒体流路に熱回収媒体Mrが流通するようになっている。
本実施形態の熱交換器1では、筐体2の内側に熱回収管部4が設けられるが、このとき筐体2と熱回収管部4と間に断熱層としての空気層6が設けられるように熱回収管部4が支持部材4b,4b(図1参照)によって支持されている。この空気層6は、図2に示すように、前記熱供給管3a〜3dの上下方向の端部が対向する領域では狭い間隔の空気層6A,6Aに設定され、前記熱供給管3a〜3dの並び方向の端部に位置する熱供給管3d,3dの外側の領域では前記空気層6Aよりも広い空気層6B,6Bに設定されている。このように、熱供給管3a〜3dを細長く形成して互いに間隔をおいて配置することにより、両側に位置する熱供給管3d,3dの外側に広い空気層6Bを確保できるようになる。これにより、断熱効果を高めることが可能になる。
なお、前記筐体2と熱回収管部4との間の空間は、空気層に限定されるものではなく、例えば、グラスウールなどの無機繊維系断熱材、ポリスチレンフォーム、発泡ポリスチレン、硬質ウレタンフォーム、高発泡ポリエチレン、フェノールフォームなどの発泡プラスチック系断熱材などを充填してもよい。
図1に示すように、前記熱回収管部4には、前記熱供給管群3の下流側(図示右側)に位置する下部に、前記熱回収媒体Mrが供給される導入口7が設けられ、また熱供給管群3の上流側(図示左側)に位置する上部に、前記熱回収媒体Mrが排出される排出口8が設けられている。また、熱回収管部4の熱回収媒体流路は、各熱供給管3a〜3dの断面長手方向(図2における上下方向)に沿って形成されているので、熱回収媒体Mrが熱回収管部4の下部の導入口7(図1参照)から供給されたときに、熱回収媒体Mrを互いに隣り合う各熱供給管3a〜3dの外周と外周との間に確実に供給できるようになる。
よって、本実施形態では、熱供給媒体Msが筐体2の図1の左端部から導入されて、各熱供給管3a〜3d(図2参照)の内側を通って筐体2の図1の右端部から排出される。一方、熱回収媒体Mrは、導入口7から導入されて、各熱供給管3a〜3d(図2参照)と熱回収管部4との間の空間を通って排出口8から排出される。
本実施形態の熱交換器1は、熱媒体生成装置(熱媒体生成手段)11と一体に設けられて、後記する燃料電池システムF1(図3参照)の燃焼ヒータ10として使用することができる。この熱媒体生成装置11は、熱供給媒体Msを生成して熱供給管群3(熱供給管3a〜3d)に供給する装置であり、円筒状に形成されたケース12と、このケース12内に収容される触媒燃焼部13とで構成されている。触媒燃焼部13は、微細な気体流通路を多数有した円柱形状の所定のベース材に白金やパラジウムなどの酸化触媒を担持させて形成したものであり、前記各熱供給管3a〜3dの入口側と対向するように支持部材14によって支持されている。
また、前記熱媒体生成装置11の入口側(上流側)には、触媒燃焼部13に熱供給媒体Msの原料となる燃料と酸化剤との混合気を供給する給気管15が接続され、また前記熱交換器1における熱供給媒体Msの出口側には、熱供給媒体Msを排出するための排気管16が接続されている。
次に、本実施形態の熱交換器1の動作について、車両用の燃料電池システムF1に搭載した場合を例に挙げて説明する。なお、この場合の熱交換器1は、燃料電池システムF1の燃焼ヒータ10内に組み込まれて使用される(図3参照)。この燃焼ヒータ10は、後記する燃料電池FCの冷却系40内を流れる冷却液(熱回収媒体Mr)を加熱して、燃料電池FCを暖機する際に利用される。
まず、最初に、燃料電池システムF1の全体構成について図3を参照して説明する。
この燃料電池システムF1は、燃料電池FC、水素供給系20、空気供給系30、冷却系40、暖機系50、希釈系70および制御装置80を含んで構成されている。
この燃料電池システムF1は、燃料電池FC、水素供給系20、空気供給系30、冷却系40、暖機系50、希釈系70および制御装置80を含んで構成されている。
燃料電池FCは、アノード極(水素極)P1とカソード極(酸素極)P2とを有するPEM(Proton Exchange Membrane)型の燃料電池であり、アノード極P1に燃料ガスである水素が供給され、カソード極P2に酸化剤ガスである空気が供給されることにより発電するようになっている。
水素供給系20は、アノード極P1の上流側に、高圧水素タンク21と、遮断弁22と、レギュレータ(減圧手段)23とが設けられている。また、アノード極P1の下流側には、逆止弁24と、燃料ポンプ25とが設けられている。水素供給系20の各機器は、燃料配管29a〜29fにより接続されている。高圧水素タンク21からの水素は、遮断弁22およびレギュレータ23を介して、アノード極P1に供給される。また、アノード極P1から排出されたアノードオフガスは、逆止弁24を介して燃料ポンプ25に流入し、燃料ポンプ25に圧送されてアノード極P1に再び導入(再循環)される。
空気供給系30は、カソード極P2の上流側に、エアポンプ31が設けられ、カソード極P2の下流側に背圧弁32が設けられている。エアポンプ31は、モータにより駆動されるスーパーチャージャ等であり、制御装置80からの信号によりモータの回転速度が制御される。空気供給系30の各機器は、エア配管39a,39bにより接続されている。背圧弁32は、制御装置80からの信号により作動する。なお、燃料電池FCに供給される空気は、図示しない加湿器により加湿される。
冷却系40は、ラジエタ41の他、サーモスタット弁42、水ポンプ43、三方電磁弁44を備えている。冷却系40の各機器は、冷却液配管49a〜49fにより接続され、冷却液配管49aには燃料電池FCの出口側冷却液温度を燃料電池FCの温度として検出する温度センサ45が設置されている。サーモスタット弁42は、燃料電池FCの暖機を促進すべく、始動後の冷機時にラジエタ41を経由させずに冷却液を循環させる。また、三方電磁弁44は、制御装置80からの信号により作動し、水ポンプ43からの冷却液を燃焼ヒータ10を経由せずに直接に燃料電池FCに供給する通常運転位置と、前記燃焼ヒータ10に供給する暖機運転位置とに切り換えられる。
暖機系50は、本実施形態の熱交換器1が組み込まれた燃焼ヒータ10を備え、この燃焼ヒータ10でアノードオフガスや水素(燃料ガス)を燃焼させ、その熱エネルギーで燃料電池FCを暖機する役割を担っている。暖機系50は、燃焼ヒータ10の他、この燃焼ヒータ10に導入されるアノードオフガスや水素とカソードオフガスとを混合する混合器52とを備えている。
また、暖機系50は、アノードオフガスを混合器52に導く第1燃料ガスライン67と、水素を混合器52に導く第3燃料ガスライン68と、カソードオフガスを混合器52に導く第1カソードオフガスライン64と、燃料電池FCの冷却液を燃焼ヒータ10に導く暖機冷却液ライン69とを有している。
第1燃料ガスライン67は、アノード極P1の下流側の燃料配管29dと混合器52とを連絡する燃料配管67a〜67cと、これら燃料配管67a〜67cにより接続された気水分離器53と、第1ガス流量制御弁54とから構成されている。第1ガス流量制御弁54は、制御装置80からの信号により作動する。気水分離器53は、燃料配管67aから流入したアノードオフガス中の水分を図示しないプレートにより分離し、混合器52側の燃料配管67bに水分が除かれたアノードオフガスを流入させ、希釈装置71側の後記する燃料配管79aに水分を含んだアノードオフガスを流入させる。燃料配管67cには、混合器52への燃料ガス供給量を検出する流量センサ55が設置されている。
第3燃料ガスライン68は、水素供給系20の燃料配管29cと第1燃料ガスライン67の燃料配管67cとを連絡する燃料配管68a,68bと、これら燃料配管68a,68bの間に介装された第3ガス流量制御弁56とから構成されている。第3ガス流量制御弁56は、制御装置80からの信号により制御される。
第1カソードオフガスライン64は、空気供給系30における背圧弁32の出口側と混合器52とを連絡するエア配管64a,64bと、これらエア配管64a,64bの間に介装された気水分離器57とから構成されている。気水分離器57は、前記気水分離器53と同様のプレート式であり、カソード極P2側のエア配管64aから流入したカソードオフガス中の水分をプレートにより分離し、混合器52側のエア配管64bに水分が除かれたカソードオフガスを流入させ、希釈装置71側の後記するエア配管78aに水分を含んだカソードオフガスを流入させる。
暖機冷却液ライン69は、前記した三方電磁弁44から供給された冷却液を燃焼ヒータ10に供給する冷却液配管69aと、燃焼ヒータ10で加熱された冷却液Sを燃料電池FCに供給する冷却液配管69bとから構成されている。
希釈系70は、燃焼ヒータ10に接続された希釈装置71を備えており、アノードオフガスと燃焼ヒータ10の排気ガスとをこの希釈装置71内で酸素含有ガスにより希釈して大気中に放出する役割を担っている。希釈装置71は、多孔板71aにより仕切られた貯留室71bと拡散室71cとを有している。そして、貯留室71bに流入したアノードオフガスは、多孔板71aを介して徐々に拡散室71cに流入し、拡散室71cで酸素含有ガスと混合することにより希釈された後に大気中に排出される。
また、希釈系70は、アノードオフガスを希釈装置71に導く第2燃料ガスライン79と、カソードオフガスを希釈装置71に導く第2カソードオフガスライン78とを有している。
第2燃料ガスライン79は、気水分離器53と希釈装置71の貯留室71bとを連絡する燃料配管79a,79bと、これら燃料配管79a,79bの間に介装された第2ガス流量制御弁72とから構成されている。第2ガス流量制御弁72は、制御装置80からの信号により作動する。
第2カソードオフガスライン78は、気水分離器57と希釈装置71とを連絡するエア配管78a,78bと、これらエア配管78a,78bの間に介装されたオリフィス73とから構成されている。
次に、燃料電池システムF1が搭載された車両の暖機制御について説明する。
運手者により車両のイグニッションスイッチ(図示せず)がON状態にされると、制御装置80は、暖機制御を開始する。制御装置80は、水ポンプ43からの冷却液を燃焼ヒータ10に供給する暖機運転位置に三方電磁弁44を切り換える。そして、第3ガス流量制御弁56を開弁方向へ所定量駆動させ、第1ガス流量制御弁54と第2ガス流量制御弁72とをそれぞれ閉鎖して、混合器52に、第3燃料ガスライン68および燃料配管67cを介して高圧水素タンク21の水素を導入する。このときの水素導入量は、流量センサ55によって監視される。一方、カソード極P2から排出されたカソードオフガスは、そのほぼ全量が第1カソードオフガスライン64を介して混合器52に導入される。
運手者により車両のイグニッションスイッチ(図示せず)がON状態にされると、制御装置80は、暖機制御を開始する。制御装置80は、水ポンプ43からの冷却液を燃焼ヒータ10に供給する暖機運転位置に三方電磁弁44を切り換える。そして、第3ガス流量制御弁56を開弁方向へ所定量駆動させ、第1ガス流量制御弁54と第2ガス流量制御弁72とをそれぞれ閉鎖して、混合器52に、第3燃料ガスライン68および燃料配管67cを介して高圧水素タンク21の水素を導入する。このときの水素導入量は、流量センサ55によって監視される。一方、カソード極P2から排出されたカソードオフガスは、そのほぼ全量が第1カソードオフガスライン64を介して混合器52に導入される。
水素とカソードオフガス(酸素)とは、混合器52内で混合された後に燃焼ヒータ10に導入され、図1に示すように、燃焼ヒータ10内の触媒燃焼部13で、水素とカソードオフガス中の酸素とが触媒燃焼して、熱エネルギーを有する熱供給媒体(燃焼ガス)Msが生成される。生成された熱供給媒体Msは、熱交換器1へ送られる。熱交換器1では、熱供給媒体Msが熱供給管群3の各熱供給管3a〜3dの内側の熱供給媒体流路を排気管16側に向けて流れるとともに、熱回収媒体(冷却液)Mrが、冷却液配管69aを通って導入口7から供給され、熱回収管部4と各熱供給管3a〜3dとの間の熱回収媒体流路を熱供給媒体Msとは逆向きに流れて、排出口8から排出される。燃焼ヒータ10では、熱供給媒体Msの熱が熱供給管3a〜3dを介して熱回収媒体Mrに与えられて、熱回収媒体Mrが加熱される。加熱された熱回収媒体Mrは、冷却液配管69bおよび冷却液配管49eを介して燃料電池FCに供給される。このとき、燃料電池FCの温度を温度センサ45で監視して、燃料電池FCが発電可能となる温度に至るまで燃焼ヒータ10に水素とカソードオフガス(酸素)とを供給して暖機を続行する。暖機終了後は、三方電磁弁44を通常運転位置に駆動して、水ポンプ43からの熱回収媒体Mr(冷却液)が燃焼ヒータ10を経由せずに直接に燃料電池FCに供給されるように制御する。
前記した熱交換器1では、熱供給管群3および熱回収管部4で構成された熱交換部5と、筐体2との間に空気層6が設けられているので、断熱効果が高められている。これにより、熱供給媒体Msと熱回収媒体Mrとの間での熱交換率を高めることが可能になる。さらに本実施形態では、熱供給管群3の周囲が熱回収管部4で覆われている、すなわち、熱供給媒体流路の周囲が熱回収媒体流路で覆われているので、熱供給媒体Msの熱が直接に筐体2の外部に放出されることがなく、熱供給媒体Msの熱を熱回収媒体Mrで効率的に回収できるようになる。その結果、熱供給媒体Msと熱回収媒体Mrとの間での熱交換率をさらに高めることが可能になる。なお、本実施形態では、熱供給媒体流路が熱回収媒体流路で覆われる場合について説明したが、逆に、熱回収媒体流路が熱供給媒体流路で覆われるように構成してもよい。
また、本実施形態では、熱供給管群3が図2に示すように複数の細長形状の熱供給管3a〜3dで構成されているので、熱供給媒体Msが通る熱供給管群3の表面積を大きくすることができ、熱供給媒体Msと熱回収媒体Mrとの間での熱変換効率を高めることができる。
ところで、熱交換率を高めるために円筒状の熱回収管部4内に熱供給管群3として細長形状の熱供給管3a〜3dを間隔をおいて設けると、両側に位置する熱供給管3d,3dと熱回収管部4との間の流路断面が大きくなる。その結果、熱供給管3d,3dの縁部から離れた位置に熱回収媒体Mrが流れることとなって、その離れた位置に流れる熱回収媒体Mrの温度が他の熱回収媒体Mrの温度よりも低くなる。その結果、温度むらが発生して熱変換率が低下する原因となる。そこで、本実施形態では、熱供給管3d,3dの側方(外側)に対向する空気層6を広げて空気層6B,6Bとすることにより、熱供給管3d,3dの側方の熱回収媒体流路が狭められるので、温度むらを防止できるようになる。しかも、広い空気層6B,6Bが形成されるので、断熱性をさらに高めることも可能になる。
このように、熱交換率を高めた熱交換器1を燃料電池システムF1に搭載することにより、暖機時の燃料消費を低減することができる。その結果、熱交換器1の小型化や軽量化を図ることが可能になる。
なお、前記した暖機制御は一例であり、暖機時の燃料電池FCの温度に基づいて適宜変更することができる。例えば、高圧水素タンク21から水素を直接に混合器52に供給するのではなく、前記燃料電池システムF1の起動時(イグニッションスイッチをオンしたとき)にアノード極P1や燃料配管29c〜29fに残留している水や不純物を排出する処理(パージ処理)を利用して、燃料電池FCから排出されるアノードオフガスを燃料として燃料電池システムF1を暖機するようにしてもよい。
このようにパージ処理のアノードオフガスを利用して暖機する場合には、制御装置80の制御により三方電磁弁44を暖機運転位置に駆動する。そして、流量制御弁56を閉じ、第1ガス流量制御弁54を開き、第2ガス流量制御弁72を閉じて、混合器52に、アノード極P1からパージされたアノードオフガスの全量と、カソード極P2から排出されたカソードオフガスの略全量とを流入して、燃焼ヒータ10内でアノードオフガスとカソードオフガスとを触媒燃焼させて熱供給媒体Ms(熱エネルギー)を生成する。このように、従来は排出されていたアノードオフガスを燃料電池FCの暖機に利用できるので、燃料の消費量を低減できるようになる。なお、アノードオフガスに含まれる水分は、気水分離器53内で分離され、カソードオフガスに含まれる水分は、気水分離器57内で分離されるため、燃焼ヒータ10には水分を含まないアノードオフガスとカソードオフガスとが供給され、これにより安定した燃焼が可能になる。
なお、本発明の熱交換器は、燃料電池システムF1を搭載した車両に限定されるものではなく、船舶用、給湯用などその他各種の装置の熱交換器に適用できる。また、前記実施形態では、触媒燃焼部13により生成された熱供給媒体Msを熱交換器1に供給する場合を例に挙げて説明したが、触媒燃焼以外の燃焼部により生成された熱供給媒体を熱交換器1に供給するようにしてもよい。また、前記実施形態では、混合器52に供給される酸化剤としてカソードオフガスを用いたが、これに限定されるものではなく、エアポンプ31から燃料電池FCを通さずに直接に混合器52に供給するように構成したものでもよい。
1 熱交換器
2 筐体
3 熱供給管群(熱供給媒体流路)
3a〜3d 熱供給管(熱供給路)
4 熱回収管部(熱回収媒体流路)
4a 内壁
5 熱交換部
6,6A,6B 空気層
11 熱媒体生成装置(熱媒体生成手段)
2 筐体
3 熱供給管群(熱供給媒体流路)
3a〜3d 熱供給管(熱供給路)
4 熱回収管部(熱回収媒体流路)
4a 内壁
5 熱交換部
6,6A,6B 空気層
11 熱媒体生成装置(熱媒体生成手段)
Claims (4)
- 筐体内に、熱媒体生成手段から供給される熱供給媒体と、所定の熱回収媒体との間で熱交換を行う熱交換部が設けられた熱交換器であって、
前記熱交換部には、前記熱供給媒体が流通する熱供給媒体流路と、前記熱回収媒体が流通する熱回収媒体流路とが設けられており、前記熱交換部と前記筐体との間に断熱層が設けられていることを特徴とする熱交換器。 - 前記熱交換部は、前記熱供給媒体流路が前記熱回収媒体流路で覆われて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
- 前記筐体は円筒形であり、前記熱供給媒体流路は、流路断面が細長い複数の熱供給路で構成されるとともに前記各熱供給路が間隔をおいて配置されていることを特徴とする請求項2に記載の熱交換器。
- 前記断熱層は、空気層であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の熱交換器。
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---|---|---|---|
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20190075679A (ko) * | 2017-12-21 | 2019-07-01 | 고려대학교 산학협력단 | 쉘앤플레이트 열교환기용 쉘 및 이를 구비한 쉘앤플레이트 열교환기 |
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2004
- 2004-12-14 JP JP2004360731A patent/JP2006170485A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20190075679A (ko) * | 2017-12-21 | 2019-07-01 | 고려대학교 산학협력단 | 쉘앤플레이트 열교환기용 쉘 및 이를 구비한 쉘앤플레이트 열교환기 |
KR102010156B1 (ko) * | 2017-12-21 | 2019-08-12 | 고려대학교 산학협력단 | 쉘앤플레이트 열교환기용 쉘 및 이를 구비한 쉘앤플레이트 열교환기 |
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