JP2006166557A - インバータの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複雑な演算処理を必要としないインバータの制御装置を提供する。
【解決手段】出力電流isが0クロス付近にあるときには、デッドタイムDTのタイミングを変更せず、また出力電流isが0クロス付近よりも正極性側にあるときには、デッドタイムDTを時間DT/2だけ期間T2側にずらして、第1動作モードの期間T1を伸長すると共に、第2動作モードの期間T2を短縮し、更に出力電流isが0クロス付近よりも負極性側にあるときには、デッドタイムDTを時間DT/2だけ期間T1側にずらして、第1動作モードの期間T1を短縮すると共に、第2動作モードの期間T2を伸長している。
【選択図】図2

Description

本発明は、パルス幅変調を行うインバータの制御装置に関する。
この種のインバータとしては、例えば直流電源の出力を交流電力に変換して商用交流電源に供給するという系統連系インバータがある。そして、系統連系インバータには、図11(a)、(b)に示す様な単相電圧形インバータや三相電圧形インバータ等がある。
例えば、図11(a)の単相電圧形インバータでは、スイッチング素子(IGBT, MOSFETなどの半導体素子)S1とダイオードd1を並列接続した上アーム101と、該上アーム101と同様の構成の下アーム102を直列接続し、また該上アーム101と同じ構成の上アーム103と下アーム104を直列接続し、更に上下アーム101、102と上下アーム103、104を並列接続している。そして、直流電源105を各上アーム101、103の上端と各下アーム102、104の下端に接続し、また上下アーム101、102の中点と上下アーム103、104の中点からインダクタ106を介して出力電流isを出力し、更にコンデンサCとインダクタLからなる低域フィルタ(LPF)107を介して商用交流電源108へと出力電流issを供給している。
この様な構成の単相電圧形インバータの動作の一例としては十数kHzのキャリア信号に同期して、上下アーム101、104のスイッチング素子S1、S4と上下アーム102、103のスイッチング素子S2、S3を交互にオン、オフにする方法がある。これにより、出力電流isを制御して、キャリア信号よりも周波数が十分に低い交流の出力電流isを生成し、LPF107により交流の出力電流isから高調波成分を取り除いて、高調波成分を含まない交流の出力電流issを商用交流電源108に供給している。
また、上アーム101のスイッチング素子S1をオンにする期間と下アーム102のスイッチング素子S2をオンにする期間の間に、双方のスイッチング素子S1、S2を同時にオンにしないためのデッドタイムを設定している。同様に上下アーム103、104においても、上アーム103のスイッチング素子S3をオンにする期間と下アーム104のスイッチング素子S4をオンにする期間の間に、双方のスイッチング素子S3、S4を同時にオンにしないためのデッドタイムを設定している。
このデッドタイムは、スイッチング素子への指令をオンからオフに切替えても、スイッチング素子が完全な非導通状態となるまでに時間を要することから、例えば上アーム101のスイッチング素子S1への指令をオフにしてから、下アーム102のスイッチング素子S2への指令を直ちにオンにすると、あるいはその逆の順でオンにしてから直ちにオフすると、直列に接続されたスイッチング素子S1、S2が瞬時導通して、直流電源105の両端が短絡してしまうので、この短絡を防止するために設定されている。
ところが、このデッドタイムの設定により、インバータ出力電圧vBに誤差が生じ、交流の出力電流isが歪んでしまうという不都合が生じる。
このため、例えば特許文献1では、出力電流の指令値に基づいてインバータ出力電圧vBの電圧指令値及び補償電圧を生成して、この補償電圧を電圧指令値に加算し、この和に基づいてインバータのスイッチング素子の切替えタイミングを制御し、これによりデッドタイムによるインバータ出力電圧vBの誤差を低減している。また、出力電流の指令値が0付近では、インバータ出力電圧vBの誤差が小さいことから、補償電圧を0又は0付近の値に設定して、出力の補償を殆ど行わない様にしている。
特開平6−62580号公報
しかしながら、特許文献1では、出力電流の指令値に基づいて補償電圧を求めたり、補償電圧を電圧指令値に加算する等の複雑な演算処理を必要とし、この演算処理のための回路構成も複雑化するという問題があった。
そこで、本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、複雑な演算処理を必要としないインバータの制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、それぞれのスイッチング素子(IGBT, MOSFETなどの半導体素子)が挿入された上下アームを直列に接続して、複数組の上下アームを並列に接続し、直流電源を各組の上下アームの両端に接続して、各組の上下アームの中点から出力を取り出しており、それぞれの上下アームを交互にオン、オフする動作を繰り返し、そのオン→オフ、オフ→オンする間に上下アームのスイッチング素子を共にオンにしないためのデッドタイムを設定するインバータの制御装置において、インバータの各アーム中点からの出力電流が0付近、該0付近よりも正極性側、及び該0付近よりも負極性側のいずれにあるかを判定する判定手段と、判定手段の判定結果に基づいて、デッドタイムの設定タイミングを変更し、これに伴ってデッドタイム前後の各スイッチング素子のオン期間及びオフ期間を相反的に伸縮させるタイミング設定手段とを備えている。
また、本発明においては、判定手段は、インバータの各アーム中点からの出力電流レベルに対応する値と相互に異なる2つの閾値との比較結果に基づいて、出力電流が0付近、該0付近よりも正極性側、及び該0付近よりも負極性側のいずれにあるかを判定しており、インバータの状況に応じて各閾値を変更している。
更に、他の本発明は、それぞれのスイッチング素子(IGBT, MOSFETなどの半導体素子)が挿入された上下アームを直列に接続して、複数組の上下アームを並列に接続し、直流電源を各組の上下アームの両端に接続して、各組の上下アームの中点から出力を取り出しており、それぞれの上下アームを交互にオン、オフする動作を繰り返し、そのオン→オフ、オフ→オンする間に上下アームのスイッチング素子を共にオンにしないためのデッドタイムを設定するインバータの制御装置において、各上下アームのオン→オフ、オフ→オン時におけるインバータの各アーム中点からの出力電流の極性を判定する判定手段と、判定手段の判定結果に基づいて、デッドタイムの設定タイミングを変更し、これに伴ってデッドタイム前後の各スイッチング素子のオン期間及びオフ期間を変更するタイミング設定手段とを備えている。
この様な本発明によれば、インバータの各アーム中点からの出力電流が0付近、該0付近よりも正極性側、及び該0付近よりも負極性側のいずれにあるかを判定し、この判定結果に基づいて、デッドタイムの設定タイミングを変更し、これに伴ってデッドタイム前後の各スイッチング素子のオン期間及びオフ期間を相反的に伸縮させている。
ここで、出力電流が0付近では、インバータ出力電圧vBの誤差が減少することから、出力電流の波形歪が減少するので、インバータ出力電圧vBを補償する必要が殆どない。また、出力電流が0付近よりも正極性側、及び該0付近よりも負極性側のいずれにあるかにより、デッドタイムもしくはその前後で上下アームに流れる電流の経路が変わることでインバータ出力電圧vBに誤差が生じ、この出力電圧の誤差が出力電流の波形歪の原因となっている。
一方、デッドタイムの設定タイミングを変更し、デッドタイム前後の各スイッチング素子のオン期間及びオフ期間を相反的に伸縮させると、デッドタイムもしくはその前後での各上下アームの電流の経路が変わりインバータ出力電圧vBが変化する。
このため、本願発明の様にインバータの各アーム中点からの出力電流の判定結果に基づいて、デッドタイムの設定タイミングを変更して、デッドタイム前後の各スイッチング素子のオン期間及びオフ期間を相反的に伸縮させ、デッドタイムもしくはその前後での上下アームの電流の経路を変更すれば、インバータ出力電圧vBの誤差を低減して、出力電流の波形歪を補償することができる。
また、出力電流に係わる判定及びデッドタイムの変更等に、複雑な演算処理を必要としないので、回路構成も簡単で済む。
例えば、出力電流レベルに対応する値と相互に異なる2つの閾値とを比較し、出力電流レベルが該各閾値間にあれば、出力電流が0付近にあると判定し、また出力電流レベルが該各閾値よりも正極性側にあれば、出力電流が該0付近よりも正極性側にあると判定し、更に出力電流レベルが該各閾値よりも負極性側にあれば、出力電流が該0付近よりも負極性側にあると判定すれば良い。また、インバータの状況によっても、出力電流の波形が変わるので、インバータの運転状況に応じて各閾値を変更しても良い。これにより、インバータ出力電圧vBの誤差を補償することができ、従って、出力電流の波形歪をより正確に補償することができる。
また、他の本発明によれば、各上下アームのオン→オフ、オフ→オン時におけるインバータの各アーム中点からの出力電流の極性を判定し、この判定結果に基づいて、デッドタイムの設定タイミングを変更し、これに伴ってデッドタイム前後の各スイッチング素子のオン期間及びオフ期間を変更している。
厳密に言えば、本発明では出力電流が0付近においてインバータ出力電圧vBの電圧パルスが各スイッチング期間において中央配置とならないため出力電流の波形歪が生じる。このため、この他の本発明の様に各上下アームのオン→オフ、オフ→オン時におけるインバータの各アーム中点からの出力電流の極性により、デッドタイムの設定タイミングを変更して、デッドタイム前後の各スイッチング素子のオン期間及びオフ期間を変更し、デッドタイムもしくはその前後での上下アームの電流の経路を変更すれば、0付近であるか否かにかかわらず、インバータ出力電圧vBの電圧パルスが各スイッチング期間において中央配置となるため出力電流の波形歪が補償され、より正確な補償が可能になる。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態である系統連系インバータの制御装置を概略的に示す回路図である。この系統連系インバータ1は、単相電圧形インバータ部2と、制御部3とを備えている。単相電圧形インバータ部2は、直流電源4の直流電力を交流の出力電流isに変換して、この出力電流isを商用交流電源5に供給する。また、制御部3は、単相電圧形インバータ部2をパルス幅変調し、交流の出力電流isの周波数と位相を商用交流電源2の交流電圧の周波数と位相に整合させたり、出力電流isに含まれる高調波を低減して、出力電流isを正弦波形に近づける。
単相電圧形インバータ部2では、それぞれのスイッチング素子S1、S2が挿入された上アーム11と下アーム12を直列接続し、またそれぞれのスイッチング素子S3、S4が挿入された上アーム13と下アーム14を直列接続し、更に上下アーム11、12と上下アーム13、14を並列接続している。そして、直流電源4を各上アーム11、13の上端と各下アーム12、14の下端に接続し、また上下アーム11、12の中点と上下アーム13、14の中点からインダクタ15を介して出力電流isを出力し、この出力電流isを商用交流電源5に供給している。
制御部3は、十数kHzのキャリア信号Chを入力しており、このキャリア信号Chに同期して、上下アーム11、14のスイッチング素子S1、S4と上下アーム12、13のスイッチング素子S2、S3を相反的にオンにしたり、全ての上下アーム11〜14のスイッチング素子S1〜S4をオフにする等の制御を行って、交流の出力電流isを形成する。
ここで、キャリア信号Chは、図2(b)に示す様な十数kHzの三角波である。制御部3は、このキャリア信号Chだけではなく、インバータ部2の出力電圧vB及び出力電流isをそれぞれ指示する出力電圧指令値PV及び出力電流指令値PIを入力しており、出力電圧指令値PVを基準とする第1アーム指令値A1及び第2アーム指令値A2を設定し、キャリア信号Chと第1及び第2アーム指令値A1、A2を比較し、この比較結果に基づいて、各上下アーム11〜14のスイッチング素子S1〜S4をオンオフ制御して、交流の出力電流isを形成する。
例えば、図2(b)に示す様に出力電圧指令値PVに対して一定電圧幅Δvを加減算して、第1及び第2アーム指令値A1、A2を設定する。この場合、時点t01の直前の期間T2では、キャリア信号ChのレベルvCが第2アーム指令値A2よりも大きいので(vC>A2)、上下アーム11、14のスイッチング素子S1、S4をオフにし、上下アーム12、13のスイッチング素子S2、S3をオンにする。これにより、図3(b)に示す様な第2動作モードが設定され、直流電源4の正極→上アーム13のスイッチング素子S3→商用交流電源5→インダクタ15→下アーム12のスイッチング素子S2→直流電源4の負極という電流経路が形成される。
そして、この第2動作モード期間の後の時点t01〜t03のデッドタイムDTでは、キャリア信号ChのレベルvCが第2アーム指令値A2以下かつ第1アーム指令値A1以上になるので(A2≧vC≧A1)、全ての上下アーム11〜14のスイッチング素子S1〜S4をオフにする。
更に、時点t03〜t06の期間T1では、キャリア信号ChのレベルvCが第1アーム指令値A1よりも小さくなるので(A1>vC)、上下アーム11、14のスイッチング素子S1、S4をオンにし、上下アーム12、13のスイッチング素子S2、S3をオフにする。これにより、図3(a)に示す様な第1動作モードが設定され、直流電源4の正極→上アーム11のスイッチング素子S1→インダクタ15→商用交流電源5→下アーム14のスイッチング素子S4→直流電源4の負極という電流経路が形成される。
この第1動作モード期間の後の時点t06〜t08のデッドタイムDTでは、キャリア信号ChのレベルvCが第2アーム指令値A2以下かつ第1アーム指令値A1以上になるので(A2≧vC≧A1)、全ての上下アーム11〜14のスイッチング素子S1〜S4をオフにする。
そして、時点t08の直後の期間T2では、再び、キャリア信号ChのレベルvCが第2アーム指令値A2よりも大きくなるので(vC>A2)、上下アーム11、14のスイッチング素子S1、S4をオフにし、上下アーム12、13のスイッチング素子S2、S3をオンにして、図3(b)に示す様な第2動作モードを設定する。
以降同様に、キャリア信号Chに同期して、デッドタイムの全スイッチング素子S1〜S4のオフ(デッドタイムDT)、第1動作モード(期間T1)、デッドタイムの全スイッチング素子S1〜S4のオフ(デッドタイムDT)、第2動作モード(期間T2)、及びデッドタイムの全スイッチング素子S1〜S4のオフ(デッドタイムDT)、……という動作順序が繰り返される。
また、出力電圧指令値PVは、インバータ部2の出力電圧vBを指示し、商用交流電源2の交流電圧vsに同期して変化する。この出力電圧指令値PVが正側に上昇して、第1及び第2アーム指令値A1、A2も上昇すると、第1動作モード期間T1が長くなって、第2動作モード期間T2が短くなり、出力電流isが正極性側に上昇する。また、この出力電圧指令値PVが負側に下降して、第1及び第2アーム指令値A1、A2も下降すると、第1動作モード期間T1が短くなって、第2動作モード期間T2が長くなり、出力電流isが負極性側に下降する。この繰り返しにより、商用交流電源2の交流電圧vsに同期した出力電流isが形成されて出力される。
図4のグラフは、出力電流指令値PI及びインダクタ15の電流is(=出力電流)を模式的に示している。この図4のグラフから明らかな様に出力電流ioは、出力電流指令値PIに従い上昇及び下降を繰り返して、商用交流電源5の交流電圧vsに同期した波形となる。また、この出力電流ioは、キャリア信号Chに対する各スイッチング素子S1〜S4のオンオフ動作による高調波成分を含む。この高調波成分は図11(a)に示す低域フィルタ(LPF)107によりフィルタリングされ該商用交流電源5に供給される。
尚、デッドタイムDTは、スイッチング素子(IGBT, MOSFETなどの半導体素子)への指令をオンからオフに切替えても、スイッチング素子が完全な非導通状態となるまでに時間を要することから、第1動作モードから第2動作モードに直ちに移行すると、あるいはその逆に第2動作モードから第1動作モードに直ちに移行すると、全てのスイッチング素子S1〜S4ないしはスイッチング素子S1とS2ないしはスイッチング素子S3とS4が瞬時導通して、直流電源4の両端が短絡してしまうので、この短絡を防止するために設定されている。
また、図3(c)に示す様に各上アーム11、13のスイッチング素子S1、S3をオンにし、かつ各下アーム12、14のスイッチング素子S2、S4をオフにする第3動作モード、及び図3(d)に示す様に各上アーム11、13のスイッチング素子S1、S3をオフにし、かつ各下アーム12、14のスイッチング素子S2、S4をオンにする第4動作モードを、第1動作モード、第2動作モード、及びデッドタイム間に適宜に挿入して、出力電流isを制御しても良い。
ところで、仮に、出力電圧指令値PVに対して一定電圧幅Δvを加減算して、第1及び第2アーム指令値A1、A2を設定し、一定電圧幅Δvに対応する時間DT/2(デッドタイムDTの1/2の時間)を期間T1と期間T2に均等に振り分けるという処理を、定常的に行ったならば、インバータの出力電圧vBに誤差が生じるという不都合が生じる。
例えば、出力電流isが正極性側に十分に上昇している場合は、出力電流isが図1のR方向に向いたままの状態で、第1及び第2動作モードに応じて出力電流isの増減が繰り返される。そして、デッドタイムDTでは、全てのスイッチング素子S1〜S4がオフにされているにもかかわらず、R方向の出力電流isが維持されるため、図5(a)で示す様に直流電源4の負極→下アーム12のスイッチング素子S2の寄生ダイオードd2→インダクタ15→商用交流電源5→上アーム13のスイッチング素子S3の寄生ダイオードd3→直流電源4の正極という電流経路が形成される。従って、デッドタイムDTでありながら、第2動作モードと同様の電流経路が形成されることになる。
このため、第2動作モードの期間T2だけではなく、デッドタイムDTのときにも第2動作モードと同様の電流経路が形成されることになり、見かけ上、第2動作モードの期間T2が伸長される。この結果、デッドタイムDTもしくはその前後においてインバータの出力電圧vBに誤差が生じ、従って出力電流isに誤差が生じる。
同様に、出力電流isが負極性側に十分に下降している場合は、出力電流isが図1のL方向に向いたままの状態で、第1及び第2動作モードに応じて出力電流isの増減が繰り返される。そして、デッドタイムDTでは、全てのスイッチング素子S1〜S4がオフにされているにもかかわらず、L方向の出力電流isが維持されるため、図5(b)で示す様に直流電源4の負極→下アーム14のスイッチング素子S4の寄生ダイオードd4→商用交流電源5→インダクタ15→上アーム11のスイッチング素子S1の寄生ダイオードd1→直流電源4の正極という電流経路が形成される。従って、デッドタイムDTでありながら、第1動作モードと同様の電流経路が形成される。
このため、第1動作モードの期間T1だけではなく、デッドタイムDTのときにも第1動作モードと同様の電流経路が形成されることになり、見かけ上、第1動作モードの期間T1が伸長される。この結果、デッドタイムDTもしくはその前後においてインバータの出力電圧vBに誤差が生じ、従って出力電流isに誤差が生じる。
この様にデッドタイムもしくはその前後においてインバータの出力電圧vBに誤差が生じると、この誤差が出力電流isの波形歪みとなって現れる。
この様な歪みを伴う出力電流isと商用交流電源5に供給される電流issを、図6(a)及び(b)のグラフに例示する。これらのグラフから明らかな様に、出力電流isと商用交流電源5に供給される電流issは、出力電流指令値PIからずれて歪んでいる。
ただし、出力電流isが0付近にあるときには、デッドタイムDTの度に、出力電流isの極性が変わっていることが多く、出力電流isが同極性に向いたままの状態にはなり難いので、出力電流isに誤差が生じることは殆どない。
そこで、本実施形態の制御部3は、その様な出力電流isの波形歪を補償するために、インバータの各アーム中点からの出力電流isが0付近、該0付近よりも正極性側、及び該0付近よりも負極性側のいずれにあるかを判定し、この判定結果に基づいて、デッドタイムDTの設定タイミングを変更し、これに伴ってデッドタイムDT前後の各スイッチング素子のオン期間T1及びオフ期間T2を相反的に伸縮させている。
次に、図7のフローチャートに従って、制御部3による出力電流isの制御について説明する。
まず、制御部3では、インバータの運転状況を示す運転状況データを判定部31に入力しており(ステップS101)、判定部31は、この運転状況データに基づいて、図4に示す様な第1及び第2閾値±δを設定し、後述する0付近の範囲を適宜に設定する(ステップS102)。また、この±δはスイッチング周期毎に設定される。
この運転状況データは、固定的なインダクタ15のインダクタンス及びキャリア信号Chの周波数や、変動的な出力電流isの値等を示す。そして、判定部31は、例えばインダクタ15のインダクタンスが大きくなる程、第1及び第2閾値±δの絶対値を小さくしたり、該インダクタンスが小さくなる程、第1及び第2閾値±δの絶対値を大きくする。あるいは、キャリア信号Chの周波数が高くなる程、第1及び第2閾値±δの絶対値を小さくしたり、該周波数が低くなる程、第1及び第2閾値±δの絶対値を大きくする。
そして、判定部31は、図4に示す様な出力電流指令値PIを第1及び第2閾値±δと比較し、この比較結果に基づいて、出力電流isが0付近、該0付近よりも正極性側、及び該0付近よりも負極性側のいずれにあるかを判定する(ステップS103)。すなわち、出力電流指令値PIが第1及び第2閾値±δよりも大きく、PI>+δ>−δであれば、出力電流isが該0付近よりも正極性側にあると判定する(ステップS103で「正極性側」)。また、出力電流指令値PIが第1及び第2閾値±δの間にあり、+δ≧PI≧−δであれば、出力電流isが0付近にあると判定する(ステップS103で「0付近」)。更に、出力電流指令値PIが第1及び第2閾値±δよりも小さく、+δ>−δ>PIであれば、出力電流isが0付近よりも負極性側にあると判定する(ステップS103で「負極性側」)。
次に、制御部3では、判定部31による判定結果をタイミング設定部32に入力する。タイミング設定部32は、この判定結果に基づいて、第1及び第2アーム指令値A1、A2を変更して、デッドタイムDTの設定タイミングを変更し、デッドタイムDT前後の各スイッチング素子のオン期間T1及びオフ期間T2を相反的に伸縮させる。
例えば、出力電流isが0付近にあると判定されたならば(ステップS103で「0付近」)、タイミング設定部32は、図2(b)に示す様に出力電圧指令値PVに対して一定電圧幅Δvを加減算して、第1及び第2アーム指令値A1、A2を設定する。
この場合、デッドタイムDTは変更されることがなく、第1動作モードの期間T1及び第2動作モードの期間T2も伸縮されることがない。従って、デッドタイムDTもしくはその前後でのインバータの出力電圧vBの誤差も補償されない(ステップS104、S105)。
これは、先に述べた様に出力電流isが0付近にあるときには、デッドタイムDTもしくはその前後においてインバータの出力電圧vBに誤差が生じないため出力電流isに誤差が生じることは殆どないからである。
また、出力電流isが0付近よりも正極性側にあると判定されたならば(ステップS103で「正極性側」)、タイミング設定部32は、図2(a)に示す様に出力電圧指令値PVに対して第1アーム指令値A1を一致させ、第1アーム指令値A1に一定電圧幅Δvの2倍に相当する電圧幅2Δvを加算した値を、第2アーム指令値A2として設定する。
この場合、図2(b)に示す出力電流isが0付近にあるときと比較すると、第1及び第2アーム指令値A1、A2が一定電圧幅Δvだけ大きくなることから、キャリア信号ChのレベルvCが第2アーム指令値A2以下かつ第1アーム指令値A1以上となるそれぞれの時点t00、t02が時間DT/2(デッドタイムDTの1/2の時間)だけT2側に寄って、デッドタイムDTが時間DT/2だけT2側に寄る。同様に、図2(b)に示す出力電流isが0付近にあるときと比較すると、キャリア信号ChのレベルvCが第2アーム指令値A2以下かつ第1アーム指令値A1以上となるそれぞれの時点t07、t09が時間DT/2だけT2側に寄って、デッドタイムDTが時間DT/2だけT2側に寄る。これに伴って第1動作モードの期間T1が実質的に伸長され、第2動作モードの期間T2が実質的に短縮される(各ステップS106、S107)。
こうして実質的に第2動作モードの期間T2が短縮されると、先に述べた様に、インバータの各アーム中点からの出力電流isが図1のR方向に向いたままの状態では、見かけ上、第2動作モードの期間T2が伸長されるものの、この見かけ上のT2の伸長がキャンセルされる。この結果、デッドタイムDTもしくはその前後においてインバータの出力電圧vBに誤差が生じないため出力電流isの誤差が補償される。
更に、出力電流isが0付近よりも負極性側にあると判定されたならば(ステップS103で「負極性側」)、タイミング設定部32は、図2(c)に示す様に出力電圧指令値PVに対して第2アーム指令値A2を一致させ、第2アーム指令値A2に一定電圧幅Δvの2倍に相当する電圧幅2Δvを減算した値を、第1アーム指令値A1として設定する。
この場合、図2(b)に示す出力電流isが0付近にあるときと比較すると、第1及び第2アーム指令値A1、A2が一定電圧幅Δvだけ小さくなることから、キャリア信号ChのレベルvCが第2アーム指令値A2以下かつ第1アーム指令値A1以上となるそれぞれの時点t02、t04が時間DT/2だけT1側に寄って、デッドタイムDTが時間DT/2だけT1側に寄る。同様に、図2(b)に示す出力電流isが0付近にあるときと比較すると、キャリア信号ChのレベルvCが第2アーム指令値A2以下かつ第1アーム指令値A1以上となるそれぞれの時点t05、t07が時間DT/2だけT1側にずれて、デッドタイムDTが時間DT/2だけT1側に寄る。これに伴って第1動作モードの期間T1が実質的に短縮され、第2動作モードの期間T2が実質的に伸長される(ステップS108、S109)。
こうして実質的に第1動作モードの期間T1が短縮されると、先に述べた様に出力電流isが図1のL方向に向いたままの状態では、見かけ上、第1動作モードの期間T1が伸長されるものの、この見かけ上のT1の伸長がキャンセルされる。この結果、デッドタイムDTもしくはその前後においてインバータの出力電圧vBに誤差が生じないため出力電流isの誤差が補償される。
この様に本実施形態では、インバータの各アーム中点からの出力電流isが0付近にあるときには、デッドタイムDTのタイミングを変更せず、また出力電流isが0付近よりも正極性側にあるときには、デッドタイムDTを時間DT/2だけT2側にずらして、第1動作モードの期間T1を伸長すると共に、第2動作モードの期間T2を短縮し、更に出力電流isが0付近よりも負極性側にあるときには、デッドタイムDTを時間DT/2だけT1側にずらして、第1動作モードの期間T1を短縮すると共に、第2動作モードの期間T2を伸長しているので、デッドタイムDTでの見かけ上の第1動作モードの期間T1や第2動作モードの期間T2の伸長がキャンセルされ、デッドタイムDTもしくはその前後においてインバータの出力電圧vBに誤差が生じないため出力電流isの誤差が補償される。
また、出力電流isに係わる判定及びデッドタイムDTの変更等に、複雑な演算処理を必要としないので、回路構成も簡単で済む。
更に、インバータの運転状況を示す運転状況データに基づいて、第1及び第2閾値±δを設定し、0付近の範囲を適宜に設定しているので、出力電流isの波形歪をより正確に補償することができる。
次に、本発明の第2実施形態である系統連系インバータの制御装置について説明する。
本実施形態の系統連系インバータは、図1の系統連系インバータ1と同様の構成であり、制御部3によるデッドタイムの付与方法の一部が異なる。
先に述べた様にインバータの各アーム中点からの出力電流isが0付近にあるときには、デッドタイムDTもしくはその前後においてインバータの出力電圧vBに誤差が生じないため出力電流isに誤差が生じることは殆どない。しかしながら、厳密に言えば、0付近でもインバータ出力電圧vBの電圧パルスが各スイッチング期間において中央配置とならないため出力電流isの波形歪が生じる。
そこで、本実施形態の制御部3は、出力電流isが0付近にあれば、各上下アームのオン→オフ、オフ→オン時における出力電流isが正極性及び負極性のいずれであるかにより、デッドタイムDTの設定タイミングを変更して、デッドタイムDT前後の第1動作モードの期間T1及び第2動作モードの期間T2を変更し、デッドタイムDTもしくはその前後での上下アームの電流の経路を変更する。これにより、0付近であっても、インバータ出力電圧vBの電圧パルスが各スイッチング期間において中央配置となるため出力電流isの波形歪が補償され、より正確な補償がなされる。
次に、図8のフローチャートに従って、制御部3による出力電流isの制御について説明する。尚、図8において、図7と同様のステップSには同じ符号を付して説明を簡略化する。従って、各ステップS101〜S103、各ステップS106〜S107、及び各ステップS108〜S109の説明を省略し、ステップS103に引き続く各ステップS111〜S113のみを説明する。
さて、判定部31は、出力電流isが0付近にあると判定したときには(ステップS103で「0付近」、更に、この出力電流isが各上下アームのオン→オフ、オフ→オン時において正極性及び負極性のいずれであるかを判定する(ステップS111)。そして、この判定部31による判定結果をタイミング設定部32に入力する。
タイミング設定部32は、出力電流isが0付近にあり、かつ出力電流isが各上下アームのオン→オフ、オフ→オン時において正極性であると判定されたならば(ステップS103で「0付近」、ステップS111で「正極性」)、図9(キャリア信号Chの傾きが負の時)に示す様に出力電圧指令値PVに対して第1アーム指令値A1を一致させ、第1アーム指令値A1に一定電圧幅Δvの2倍に相当する電圧幅2Δvを加算した値を、第2アーム指令値A2として設定する(ステップS112)。
これにより、例えば図9に示す様に第1及び第2アーム指令値A1、A2が一定電圧幅Δvだけ大きくなることから、キャリア信号ChのレベルvCが第2アーム指令値A2以下かつ第1アーム指令値A1以上となるそれぞれの時点t00、t02が時間DT/2だけ期間T2側にずれて、デッドタイムDTが時間DT/2だけT2側にずれる。このため、このときのデッドタイムDTの前後では、第1動作モードの期間T1が実質的に伸長され、第2動作モードの期間T2が実質的に短縮される(ステップS113)。
また、タイミング設定部32は、出力電流isが0付近にあり、かつ出力電流isが各上下アームのオン→オフ、オフ→オン時において負極性であると判定されたならば(ステップS103で「0付近」、ステップS111で「負極性」)、図9(キャリア信号Chの傾きが正の時)に示す様に出力電圧指令値PVに対して第2アーム指令値A2を一致させ、第2アーム指令値A2に一定電圧幅Δvの2倍に相当する電圧幅2Δvを減算した値を、第1アーム指令値A1として設定する(ステップS114)。
これにより、例えば図9に示す様に第1及び第2アーム指令値A1、A2が一定電圧幅Δvだけ小さくなることから、キャリア信号ChのレベルvCが第2アーム指令値A2以下かつ第1アーム指令値A1以上となるそれぞれの時点t05、t07が時間DT/2だけ期間T1側にずれて、デッドタイムDTが時間DT/2だけT1側にずれる。このため、このときのデッドタイムDTの前後では、第1動作モードの期間T1が実質的に短縮され、第2動作モードの期間T2が実質的に伸長される(ステップS115)。
この様に本実施形態では、出力電流isが0付近にあるときには、出力電流isが各上下アームのオン→オフ、オフ→オン時において正極性及び負極性のいずれであるかを判定し、出力電流isが正極性であるときには、デッドタイムDTを時間DT/2だけT2側にずらして、第1動作モード期間T1を伸長すると共に、第2動作モードの期間T2を短縮し、また出力電流isが負極性であるときには、デッドタイムDTを時間DT/2だけT1側にずらして、第1動作モードの期間T1を短縮すると共に、第2動作モードの期間T2を伸長している。このため、出力電流isが0付近にあるときにも、インバータ出力電圧vBの電圧パルスが各スイッチング期間において中央配置となるため出力電流isの波形歪が補償される。
また、ここでも、出力電流isに係わる判定及びデッドタイムDTの変更等に、複雑な演算処理を必要としないので、回路構成が簡単で済む。
尚、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、多様に変形することができる。例えば、出力電流isが0付近、該0付近よりも正極性側、及び該0付近よりも負極性側のいずれにあるかを判定する方法として、他の方法を適用することができる。例えば、キャリア信号の一周期毎に、出力電流isが0クロスするか否かを判定し、出力電流isが0クロスすれば、出力電流isが0付近にあると判定し、出力電流isが0クロスしなければ、出力電流isが正極性側及び負極性側のいずれにあるかを判定しても良い。
また、出力電流指令値PIの代わりに、実際の出力電流isを検出し、この出力電流isを、出力電流isが0付近、該0付近よりも正極性側、及び該0付近よりも負極性側のいずれにあるかを判定するために用いても良い。
更に、第2実施形態の0付近の制御を、出力電流isが0付近、該0付近よりも正極性側、及び該0付近よりも負極性側のいずれにあるかにかかわらず、つまり定常的に、行っても良い。これによっても、第1実施形態と同様の作用及び効果を達成することができる。また、本発明は、単相電圧形インバータだけではなく、図10に示す様な3組の上下アーム11と12、13と14、及び17と18を有する三相電圧形インバータにも適用することができる。更に、商用交流電源に出力電流isを供給する系統連系インバータだけではなく、電力を消費する負荷に出力を供給するインバータにも本発明を適用することができる。あるいは、図3(a)の第1動作モードとデッドタイムのみを交互に繰り返して、正極性側の出力波形を形成し、図3(b)の第2動作モードとデッドタイムのみを交互に繰り返して、負極性側の出力波形を形成するというインバータにも、本発明を適用することができる。
本発明の第1実施形態である系統連系インバータの制御装置を概略的に示す回路図である。 (a)乃至(c)は、第1実施形態のインバータにおけるキャリア信号と第1及び第2アーム指令値の比較結果に基づく上下アームのスイッチング素子のオンオフ制御を説明するために用いた図である。 (a)乃至(d)は、第1実施形態のインバータにおける第1乃至第4動作モードを示す図である。 第1実施形態のインバータにおける出力電流指令値及びインダクタ直前の出力電流を模式的に示すグラフである。 (a)及び(b)は、第1実施形態のインバータにおけるデッドタイムのときの各電流経路を示す図である。 (a)及び(b)は、歪みを伴う出力電流とインダクタ直前の出力電流を示すグラフである。 第1実施形態のインバータにおける出力電流の制御過程を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態である系統連系インバータの制御装置における出力電流の制御過程を示すフローチャートである。 第2実施形態のインバータにおけるキャリア信号と第1及び第2アーム指令値の比較結果に基づく上下アームのスイッチング素子のオンオフ制御を説明するために用いた図である。 本発明を適用し得る三相電圧形インバータを概略的に示す回路図である。 (a)、(b)は、一般的な単相電圧形インバータ及び三相電圧形インバータを概略的に示す回路図である。
符号の説明
1 系統連系インバータ
2 単相電圧形インバータ部
3 制御部
4 直流電源
5 商用交流電源
11、13 上アーム
12、14 下アーム
S1、S2、S3、S4 スイッチング素子
15 インダクタ
31 判定部
32 タイミング設定部

Claims (3)

  1. それぞれのスイッチング素子(IGBT, MOSFETなどの半導体素子)が挿入された上下アームを直列に接続して、複数組の上下アームを並列に接続し、直流電源を各組の上下アームの両端に接続して、各組の上下アームの中点から出力を取り出しており、それぞれの上下アームを交互にオン、オフする動作を繰り返し、そのオン→オフ、オフ→オンする間に上下アームのスイッチング素子を共にオンにしないためのデッドタイムを設定するインバータの制御装置において、
    インバータの各アーム中点からの出力電流が0付近、該0付近よりも正極性側、及び該0付近よりも負極性側のいずれにあるかを判定する判定手段と、
    判定手段の判定結果に基づいて、デッドタイムの設定タイミングを変更し、これに伴ってデッドタイム前後の各スイッチング素子のオン期間及びオフ期間を相反的に伸縮させるタイミング設定手段と
    を備えることを特徴とするインバータの制御装置。
  2. 判定手段は、インバータの各アーム中点からの出力電流レベルに対応する値と相互に異なる2つの閾値との比較結果に基づいて、出力電流が0付近、該0付近よりも正極性側、及び該0付近よりも負極性側のいずれにあるかを判定しており、インバータの運転状況に応じて各閾値を変更することを特徴とする請求項1に記載のインバータの制御装置。
  3. それぞれのスイッチング素子(IGBT, MOSFETなどの半導体素子)が挿入された上下アームを直列に接続して、複数組の上下アームを並列に接続し、直流電源を各組の上下アームの両端に接続して、各組の上下アームの中点から出力を取り出しており、それぞれの上下アームを交互にオン、オフする動作を繰り返し、そのオン→オフ、オフ→オンする間に上下アームのスイッチング素子を共にオンにしないためのデッドタイムを設定するインバータの制御装置において、
    各上下アームのオン→オフ、オフ→オン時におけるインバータの各アーム中点からの出力電流の極性を判定する判定手段と、
    判定手段の判定結果に基づいて、デッドタイムの設定タイミングを変更し、これに伴ってデッドタイム前後の各スイッチング素子のオン期間及びオフ期間を変更するタイミング設定手段と
    を備えることを特徴とするインバータの制御装置。
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