JP2006163146A - 表示素子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】発色性、応答速度に優れた表示素子の提供。
【解決手段】2枚の基板と前記2枚の基板の間に挟持された電解質層とを備えている表示素子において、前記2枚の基板はそれぞれ一方の表面上に導電層が形成されており、前記導電層は互いに対向して配置されており、少なくとも一方の導電層に酸化還元反応に伴い可逆的な可視領域の吸収スペクトルの変化を示す材料が保持されており、前記少なくとも一方の導電層は透明であり、かつ、細孔壁に金属酸化物の微結晶を含んだメソ孔を有する多孔質薄膜から構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、表示素子及びその製造方法に関する。より詳しくは、酸化還元反応に伴い可逆的な可視領域の吸収スペクトルの変化を示す材料を用いた表示素子及びその製造方法に関する。
エレクトロクロミズム現象は、物質に電圧を印加することにより起こる物質の酸化還元反応によって、可逆的な可視領域の吸収スペクトル変化を示す現象である。
このエレクトロクロミズム現象を示す材料はエレクトロクロミック材料であり、2種類に大別される。一つはWO3、V25、TiO2といった金属酸化物からなる無機系エレクトロクロミック材料である。もう一つは、ビオロゲン系化合物、フタロシアニン系化合物等に代表される有機系エレクトロクロミック材料である。
エレクトロクロミック材料、電極、電解質により構成されるエレクトロクロミック素子は、従来、ディスプレー、調光ガラス窓、車の防眩ミラー等への様々な応用が検討されてきた。中でも、ディスプレーへの応用には、大きな期待が寄せられている。なぜなら、一般的に用いられている液晶ディスプレーと比較して、視野角依存性が少ない、メモリー性がある、消費電力が少ない、素子構成が単純なため大型化、低コスト化が容易等といった利点をエレクトロクロミックディスプレーが有しているためである。
最初に実用化されたエレクトロクロミックディスプレーは、前述の無機系エレクトロクロミック材料(無機系化合物結晶)を用いていた。しかし、無機系エレクトロクロミック材料を用いたディスプレーは、化合物内でのイオンの拡散が律速となるため、発色応答速度が遅く、速い発色、消色の繰り返しが必要な表示には不向きであり、比較的用途が限られらたものであった。また、無機系エレクトロクロミック材料は導電性ガラス基板上に形成された薄膜として使用されることが多く、この薄膜は真空蒸着法により形成されるのが一般的であるため、生産性、プロセス簡便性の面で課題を有していた。
一方、前述の有機系エレクトロクロミック材料は、応答速度の向上が期待できる、多彩な色調変化を示す、加工プロセスが比較的簡便といった利点を有しており、近年、マルチカラー表示用の材料として、ディスプレー応用への期待が高まっている。
しかし、これら有機系エレクトロクロミック材料を用いても、応答速度は、動画対応のディスプレー応用に対して充分ではなかった。これは、着色、消色に物質(イオン)の移動を伴うためである。また、電極上の色素量が不十分で充分な発色性が得られなかった。
この課題を解決するため、特許文献1では、半導体ナノ多孔質層を表面に形成した電極を用いる方法が提案されており、半導体ナノ多孔質層の作製方法として、市販の酸化スズ粉末を溶液中に分散させてスラリー液を調整し該スラリー液を基板状に塗布した後に焼成する例が開示されている。このような多孔質層を用いると、表面及び内部の微細孔のすみずみまで電解質層中のエレクトロクロミック材料が効率よく浸透するために、応答速度が向上する。そして、電極面積の拡大も図ることが出来、電極上のエレクトロクロミック材料の量が増大するために、発色効率が向上すると記載されている。
しかしながら、前記特許文献1では、細孔の大きさが制御されていなかった。
小さすぎる細孔には、エレクトロクロミック材料が保持されない無駄な領域となってしまうという可能性がある。一方、大きすぎる細孔が存在すると、細孔内でエレクトロクロミック材料が凝集する、電極の比表面積が低下し電極上に保持されるエレクトロクロミック材料の量を多くできないといった理由により充分な発色性が得られない可能性を有していた。さらには、異なるサイズの細孔が混在すると、電極へのイオンの移動時間が異なり、電極上の位置によって吸収スペクトルの変化にムラが生じるため、定常状態になるまで時間がかるという可能性も有していた。また、前記特許文献1では、細孔の配置が制御されていないため、エレクトロクロミック材料の配置も不均一となり、着色ムラを起こす可能性があった。
特開2003−248241号公報
従って本発明の課題は、発色性、応答速度に優れた表示素子、及び、その製造方法を提供することにある。
本発明は、2枚の基板と前記2枚の基板の間に挟持された電解質層とを備えて成る表示素子であって、前記2枚の基板はそれぞれ一方の表面上に導電層を形成してなり、前記導電層は互いに対向して配置されており、少なくとも一方の導電層に酸化還元反応に伴い可逆的な可視領域の吸収スペクトルの変化を示す材料が保持されており、前記少なくとも一方の導電層は透明であり、かつ、細孔壁に金属酸化物の微結晶を含んだメソ孔を有する多孔質薄膜から成ることを特徴とする。前記多孔質薄膜において、窒素ガス吸着測定により求められた前記メソ孔の径の分布が、単一の極大値を有し、かつ、60%以上の細孔が極大値に対してプラスマイナス5ナノメートル以内の範囲に含まれることを特徴とする。さらには、前記多孔質薄膜が、X線回折測定において1nm以上の構造周期性に対応する角度領域に少なくとも一つの回折ピークを有することを特徴とする。尚、前記金属酸化物が酸化スズを主成分として含むことが好ましく、前記酸化還元反応に伴い可逆的な可視領域の吸収スペクトルの変化を示す材料が有機系材料、とりわけ有機系エレクトロクロミック材料であることが好ましい。
また、本発明は、表示素子の製造方法において、溶媒に金属酸化物の原料となる化合物と界面活性剤を溶解し反応溶液を作製する工程と、前記反応溶液を基板上に塗布する工程と、前記反応溶液を塗布した基板を、水蒸気を含む雰囲気中に保持し多孔質薄膜前駆体を作製する工程と、前記多孔質薄膜前駆体から界面活性剤を除去して透明な多孔質導電層を形成する工程と、前記多孔質導電層に酸化還元反応に伴い可逆的な可視領域の吸収スペクトルの変化を示す材料を保持させる工程と、前記酸化還元反応に伴い可逆的な可視領域の吸収スペクトルの変化を示す材料を保持した多孔質導電層が形成された基板と、表面に導電層が形成されたもう1枚の基板を対向させ、もしくは、前記酸化還元反応に伴い可逆的な可視領域の吸収スペクトルの変化を示す材料を保持した多孔質導電層が形成された基板2枚を対向させる工程とおよび、対向した2枚の基板の間に電解質を挟持する工程とを有することを特徴とする。前記界面活性剤には非イオン性界面活性剤が好ましく用いられ、前記界面活性剤はエチレンオキサイド鎖を含んでいることが好ましい。また、前記界面活性剤としてはブロックコポリマーであることが好ましい。
本発明により、発色性、応答速度に優れた表示素子、及びその製造方法を提供することが可能となる。
次に、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(本発明の表示素子について)
図1は本発明による表示素子の一例を示す模式図である。図1のように、本発明の表示素子は、2枚の基板11、12、導電層13、14、前記導電層内に保持されたエレクトロクロミック材料15、電解質層16、リード線17、電源18を構成要素として含む。2枚の基板は対向して配置される。
図2は本発明による表示素子の導電層の一例を示す模式図である。図2のように、エレクトロクロミック材料が金属酸化物多孔質薄膜からなる導電層の細孔内に保持される。
前記基板は、後述する本発明の表示素子の製造方法において反応溶液に対して安定なもの、即ち、反応溶液と基板が化学反応を起こさない、あるいは起こしがたいものが好ましい。例示すると、ガラス、セラミクス等が挙げられる。プラスチックなどのフレキシブルなフィルムを基板として用いることもできる。
また、インジウム−スズ酸化物(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)等がコートされた導電性基板を用いても構わず、前記導電性基板上に本発明による導電層を形成してもよい。尚、前記2枚の基板のうち、少なくとも1枚は透明であるがもう1枚は透明以外でもよい。例えば、1枚を白い基板にすることで、エレクトロクロミック材料の消色時に白表示が可能となる。
前記導電層は前記基板表面に形成される。導電層はリード線を介して電源と接続される。但し、電源により導電層に電圧が印加可能であれば、リード線、電源等の配置はこれに限るものではない。例えば、基板に前記導電性基板を用いた場合は、基板と電源を、リード線を介して接続してもよい。
本発明は、2枚の基板のうち少なくとも1枚の基板上に形成された導電層が透明な金属酸化物多孔質薄膜から成ることを特徴とする。以下、前記金属酸化物多孔質薄膜についてさらに詳細に説明する。
本発明における多孔質薄膜の細孔径は、メソ領域のものが好ましい。メソ孔とは、IUPACの分類に基づくもので、細孔径が2nmから50nmの範囲にあるものをいう。
これよりも径の小さいミクロポーラスの場合には、細孔に保持できる、後述する有機系エレクトロクロミック材料は比較的サイズの小さいものに限定されてしまう。また、これよりも径の大きいマクロポーラスの場合は、細孔内でエレクトロクロミック材料が会合を起こし発色性が低下する可能性や、多孔質薄膜全体の比表面積が低下することでエレクトロクロミック材料の保持量が減少する可能性がある。
多孔質薄膜中の細孔径分布の評価には、一般に窒素等のガスの吸着等温線を測定する方法が用いられ、得られた吸着等温線からBerret−Joyner−Halenda(BJH)の解析法等によって細孔径分布が計算される。本発明に用いられる多孔質薄膜の細孔は、窒素ガス吸着測定からBJH法等により求められた細孔径の分布が単一の極大値を有し、かつ、60%以上の細孔が極大値に対してプラスマイナス5ナノメートル以内の範囲に含まれるものが好ましい。このように、細孔分布の狭い多孔質薄膜を用いると、電極へのイオンの移動時間も均一となり、吸収スペクトルが変化し定常状態になるまでの時間が短く、応答性に優れた表示素子となり得る。そして、エレクトロクロミック材料も電極上で均一に保持されるため、着色ムラの少ない発色性に優れた表示素子となりうる。
また、本発明の多孔質薄膜はX線回折測定において、1nm以上の構造周期性に対応する角度領域に少なくとも一つの回折ピークを有することが好ましい。このような回折ピークは、多孔質薄膜が規則性を有したメソ領域の細孔構造を有する場合や、均一径の細孔がランダム配置している場合に観測される。規則性を有した細孔構造とは、例えば、図3に示すような細孔構造である。図3には、二次元ヘキサゴナル構造のものが示されているが、細孔の配置はこれに限定されるものではない。例えば、この他に、キュービック構造、三次元ヘキサゴナル構造等のものを使用することが可能である。このように細孔構造が規則性を有する、つまり、細孔の配置が多孔質薄膜内で均一に分布していると、細孔内に保持されるエレクトロクロミック材料の配置も薄膜内で均一となる。よって、着色ムラを起こすことが少なく、発色性を向上させることが可能となる。また、均一径の細孔がランダムに配置していても、エレクトロクロミック材料が均一に保持され、着色ムラの少ない発色性にすぐれた表示素子となり得る。
本発明における多孔質薄膜は細孔壁に金属酸化物微結晶を含むことを特徴とする。微結晶を含み構成されることで、良好な電気伝導性を得ることが可能となる。また材質としては、特に酸化スズが好ましく適用される。
前記電解質層は前記2枚の基板の間に挟持される。前記電解質層には、イオンの供給を行うための支持電解質が含まれる。支持電解質に特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することが出来る。例示すると、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等が挙げられる。前記電解質層の形態も目的に応じて適宜選択することが可能であるが、多孔質薄膜の細孔内に浸透しやすい液体状、ゲル状が好ましい。
本発明により用いられる有機系エレクトロクロミック材料は、酸化もしくは還元反応により、可逆的な可視領域の吸収スペクトルの変化を示す物質であればよく、有機系色素、金属錯体、導電性高分子等を用いる事が可能である。これら有機系エレクトロクロミック材料を単独、もしくは2種以上組み合わせて使用してもよい。また、対向する2枚の基板両方に金属酸化物多孔質薄膜からなる透明導電層を形成し、それぞれに異なる有機系エレクトロクロミック材料を保持して用いてもよい。尚、エレクトロクロミック材料は、前記多孔質薄膜の細孔内に浸透した電解質層に溶解していることで導電層内に保持されてもよいが、化学吸着等で多孔質薄膜表面に固定化されていることがより好ましい。固定化されることで、電解質層から導電層表面への物質移動の時間をなくすことができ、応答速度を向上させることができる。化学吸着で固定化可能なエレクトロクロミック材料としては、ホスホン酸部位を有する材料等がある。ホスホン酸部位は金属酸化物表面に化学吸着することができる。
また、本発明による表示素子には、用途に応じて、スペーサ、封止材、反射手段等、図示しないその他の部材が使用されても構わない。
(表示素子の製造方法について)
次に、本発明による表示素子の製造方法について説明する。
まず、本発明の表示素子における、透明な金属酸化物多孔質薄膜からなる導電層が形成された基板の製造方法を図4の工程図を用いて説明する。図4において、工程Aは、金属酸化物の原料となる化合物、界面活性剤を溶媒に溶解させて反応溶液を作製する工程、工程Bは反応溶液を基板上に塗布する工程、工程Cは反応溶液を塗布した基板を、水蒸気を含む雰囲気中に保持する工程、工程Dは界面活性剤を除去する工程を示す。
かかる工程A〜Bを経ることにより、前記基板上に界面活性剤の集合体からなり、後に細孔となる領域を有した多孔質薄膜前駆体が形成される。このような構造体は、界面活性剤が自己集合することでミセルを形成して鋳型となり、さらに金属酸化物がその鋳型の周囲を取り囲むように生成することで形成される。そして、工程Cにおける水蒸気雰囲気中への基板の保持を行うと、金属酸化物の結晶化が水蒸気により誘起される。このとき、結晶化と同時に細孔の構造規則性も向上することが本発明者らの研究で明らかになっている。そして、工程Dを経ることで、界面活性剤は除去され、中空のメソ孔を有し、細孔壁に金属酸化物微結晶を含む多孔質薄膜が基板上に形成される。
以下、金属酸化物として酸化スズを用いる場合を例にとり、各工程について詳細に説明する。
(工程A:反応溶液の調整)
本工程では、酸化スズの原料となる化合物、界面活性剤を溶媒に溶解させて反応溶液を作製する。
酸化スズの原料となる化合物としては、例えば塩化第一スズ、塩化第二スズ等のスズの塩化物やスズイソプロポキシド、スズエトキシド等スズのアルコキシドが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
界面活性剤はミセルを形成し、細孔の鋳型となる。この界面活性剤には、非イオン性界面活性剤が好ましく用いられる。特に、エチレンオキサイド鎖を含んでいる界面活性剤が好適である。このような界面活性剤としては、例えば<HO(CH2CH2O)20(CH2CH(CH3)O)70(CH2CH2O)20H>のようなトリブロックコポリマーがある。このようにエチレンオキサイド鎖の比較的長いブロックポリマーを用いると、形成される多孔質薄膜の細孔壁厚が増加する傾向があり、多孔質体の強度の観点から好ましい。
用いるエレクトロクロミック材料が小さく、より小さな細孔が必要な場合は、ポリオキシエチレン(10)ドデシルエーテル<C1225(CH2CH2O)10OH>、ポリオキシエチレン(10)テトラデシルエーテル<C1429(CH2CH2O)10OH>、ポリオキシエチレン(10)ヘキサデシルエーテル<C1633(CH2CH2O)10OH>、ポリオキシエチレン(10)ステアリルエーテル<C1837(CH2CH2O)10OH>等が使用可能であり、アルキル鎖長の減少とともに細孔径を減少させることが可能である。但し、本発明に用いられる界面活性剤はこれらに限定されるものではない。
溶媒には、メタノール、エタノール等のアルコールが適しているが、水や、アルコール/水といった混合溶媒も使用が可能である。液体であり前記スズ化合物と界面活性剤を溶解可能であり、後述する多孔質薄膜が形成できる限りにおいていかなるものでも使用可能である。
さらに、触媒として塩酸等の酸を適宜加えてもよい。
(工程B:反応溶液の塗布)
本工程では工程Aで作製した反応溶液を基板上に塗布する。
基板に簡便かつ短時間に塗布できる方法としてはキャスト法、ディップコート法、スピンコート法が有効である。また、他に大量生産性に優れているスプレーコート法等、基板上に反応溶液を塗布できる方法であれば特に限定されない。
以上が反応溶液を塗布する工程Bであるが、該工程Bの後、工程Cに移行する前に、基板上の反応溶液(特に溶媒)を一旦乾燥させてもよい。例えば、工程Bの後、25℃から50℃の範囲で、10%〜30%の湿度で溶媒を乾燥させる乾燥工程を経て、その後工程Cを行っても構わない。
(工程C:水蒸気を含む雰囲気中への基板の保持)
次に、反応溶液を塗布した基板を、水蒸気を含む雰囲気中に保持し、多孔質薄膜前駆体を形成する。
工程Cにおける水蒸気を含む雰囲気は、後述する多孔質薄膜が形成される限りにおいて制限はない。典型的には、温度が100℃以下、湿度40%以上100%以下の条件が用いられるがこれに限定されるものではない。
この工程において、酸化スズの結晶化が進行する。結晶化は時間とともに進行するので、時間は目的の結晶化度により適宜決められる。また、この工程において、薄膜内での界面活性剤ミセルの構造規則性が向上することがある。
(工程D:界面活性剤を除去する工程)
界面活性剤を除去する方法には、一般的に様々な方法がある。焼成処理は簡便な方法であり、温度によって細孔壁の結晶化を促す効果がある。温度が高いと酸化スズの結晶化は進行するが、細孔構造が乱れる傾向があるため、最適温度は適宜設定する。基板等材料の耐熱性が低い場合は、超臨界流体による抽出、溶剤による抽出等を用いることも可能である。他にも、紫外光照射、オゾンによる酸化分解等様々な手法があるが多孔質構造を破壊しない方法であれば、いずれの方法も用いることが可能である。
以上、説明したように工程Aから工程Dを経ることで、酸化スズ多孔質薄膜からなる透明導電層が形成された基板を作製することができる。
本発明によるエレクトロクロミック素子は、前記透明導電層にエレクトロクロミック材料が保持されてなる。
次に、前記透明導電層にエレクトロクロミック材料を保持する工程について説明する。保持は、エレクトロクロミック材料を電解質層に溶解することで行ってもよい。この場合、電解質層にエレクトロクロミック材料を溶解し、電解質層を透明導電層に接触させ、細孔内に含有させることで、透明導電層にエレクトロクロミック材料を保持することができる。但し、応答速度の観点から、エレクトロクロミック材料は多孔質薄膜表面に固定化されていることがより好ましい。この場合は、電界析出法、電界重合法等電気化学的手法やエレクトロクロミック材料溶液に透明導電層を浸漬する自然吸着法等を用いて保持すればよい。中でも自然吸着法は、特別な装置等を必要としない簡便な方法である。尚、透明導電層にあらかじめエレクトロクロミック材料を固定化してから使用してもよいし、電解質層にエレクトロクロミック材料を含有させて、細孔中に、電解質に溶解した形でエレクトロクロミック材料が保持されてもよい。
次に表示素子の作製について説明する。上述のエレクトロクロミック材料が保持され多孔質薄膜からなる透明導電層を有した1枚目の基板と、表面に導電層を有した2枚目の基板を、スペーサ−等を介して対向させ、周囲を封止し、電解質層を挟持する。挟持方法には、一般的な方法を用いて構わない。例えば、周囲を封止する際に一部、開口部を残し、開口部から真空注入法で電解質層を注入し、その後開口部を封止するといった方法が簡便である。
そして、さらに透明導電層と電源をリード線等を介して接続する事で、表示素子を作製することができる。
また、多孔質膜は薄く柔軟性が高いことより、球面や凹凸部分の表面に多孔質膜を形成し、電極等を形成することにより表示素子として利用することが可能である。
以下、実施例を用いてさらに詳細に本発明を説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではなく、材料、反応条件等は、同様な構造の表示素子が得られる範囲で自由に変えることが可能である。
本実施例は、基板上に透明導電層としてハニカム構造を有する酸化スズ多孔質薄膜を形成し、エレクトロクロミック材料を保持させて、表示素子を作製する例である。
まず、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)コート石英基板を用意した。
次に、エタノール10gに無水塩化第二スズ2.9gを添加し、30分撹拌後、トリブロックコポリマーP123<HO(CH2CH2O)20(CH2CH(CH3)O)70(CH2CH2O)20H>1.0gを溶解し、さらに30分間撹拌して反応溶液Aとした。
次に、前記基板に反応溶液Aをディップコート法で塗布した。
該基板を環境試験器内に移動し、保持した。環境試験器内は温度と相対湿度を次のように制御した。まず40℃20%RHで10時間乾燥し、その後、1時間かけて50℃90%RHに昇温、加湿し、そのまま5時間保持し、1時間かけて再び40℃20%RHに戻した。
その後、該基板を環境試験器から取り出し、マッフル炉に入れ、1℃/分で300℃まで昇温し、空気中で5時間焼成した。
次に、前記基板上に形成された透明な薄膜の表面及び、断面に対してSEM観察を行ったところ、表面からはチューブ状の構造が観察された。そして断面からは細孔がハニカム状に配列している様子が確認された。
窒素ガス吸着測定を行いBJH法により解析したところ、細孔径は5.1nmに極大値を持つ単一分散を示し、かつ分布曲線は1.1nm以上10.1nm以下の領域に入っていた。また、比表面積は168m2/gであった。よって、前記薄膜は、実質的に均一なメソ孔を有し、比表面積の大きな多孔質薄膜であることが確認された。
X線回折分析を行ったところ、面間隔4.9nmに明確な回折ピークが観測され、2次元ヘキサゴナル構造の形成を示唆する回折パターンが得られた。このことから、規則性を有する構造であることが確認された。ただし、断面のSEM観察等から、実際は膜厚方向に収縮した構造であることがわかった。
次に、前記薄膜について斜入射X線回折分析を行ったところ、Cassiteriteに帰属される明確なピークが確認され、細孔壁内での微結晶の存在が確認された。さらに、2θ=45°〜58°の領域における(211)ピークの半値幅B(rad)、及びピーク位置2θより、以下のシェラー式から平均結晶子径Lを求めたところ、2.7nmであった。ただし、λは波長である。
L=0.9λ/Bcosθ
以上、基板上に、細孔壁に微結晶を含みメソ孔を有する透明な酸化スズ多孔質薄膜が形成できることが確認された。
次に、この酸化スズ多孔質薄膜が形成された基板を0.02mol/lのビス−(2−ホスホノエチル)−3,8−フェナントロリンジブロミド(フェナントロリン誘導体)水溶液に浸漬し、洗浄、乾燥を行って、フェナントロリン結合透明導電層を基板上に作製する。尚、前記、浸漬、洗浄乾燥後の薄膜の断面についてTEM観察を行い、さらに細孔構造が確認される領域と同じ領域においてEDS測定を行って、前述のフェナントロリン誘導体に起因するリンの存在を確認することで、細孔内にフェナントロリン誘導体が保持されていることを確認できる。
上記基板と対向するもう一枚の基板として、ITOガラス電極を用意する。次に上記フェナントロリン結合基板とITOガラス基板を、スペーサを介して対向させ周囲を封止後、間に電解質液を充填し電解質層とする。電解質液はテトラプロピルアンモニウムヨーダイド(0.46M)とヨウ素(0.6M)を含むエチレンカーボネートとアセトニトリルとの混合液(容量混合比=80/20)である。さらに、それぞれの基板の導電層と電源を接続し、表示素子を作製する。陰極がフェナントロリン結合基板、陽極がITO基板である。
次に、本実施例による表示素子と従来型の表示素子の応答速度、発色性を比較する。尚、従来型表示素子は、市販品の酸化スズ粉末からなるスラリー液を本実施例と同様の基板上に塗布し、乾燥後、空気中500℃で焼成し、さらに本実施例と同様に、フェナントロリン誘導体保持処理を行い、作製する。
これらの表示素子に電圧を印加すると、フェナントロリン誘導体が還元されて、無色から赤色に変わる。本実施例による表示素子の応答速度は速く、従来型の表示素子と比較して、到達透過率になるまでの時間が短縮される。また、本実施例による表示素子においては、導電層全体に渡って均一で鮮やかな色味が得られる。
このように本発明によれば、分布の狭いメソ孔を有した透明な金属多孔質薄膜を導電層とし、前記導電層内にエレクトロクロミック材料を保持することにより、発色性が良く、応答速度の速い色表示を示す表示素子を得る事が可能となる。
本実施例は、基板上に透明導電層としてケージ状の3次元構造を有する酸化スズ多孔質薄膜を形成し、エレクトロクロミック材料を保持させて、表示素子を作製する例である。ケージ状の3次元構造を用いると、薄膜表面における細孔開口部面積が大きいため、電解質等が浸透しやすい。また、本実施例では対向する2枚の基板の導電層両方にエレクトロクロミック材料を保持した多孔質薄膜を用いているため、色濃度が高い表示素子が得られる。
まず、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)コート石英基板を用意した。
次に、エタノール10gに無水塩化第二スズ2.9gを添加し、30分撹拌後、トリブロックコポリマーF127<HO(CH2CH2O)106(CH2CH(CH3)O)70(CH2CH2O)106H>1.0gを溶解し、さらに30分間撹拌して反応溶液Bとした。
次に、前記基板に反応溶液Bをディップコート法で塗布した。
該基板を環境試験器内に移動し、保持した。環境試験器内は温度と相対湿度を次のように制御した。まず40℃20%RHで10時間乾燥し、その後、1時間かけて50℃90%RHに昇温、加湿し、そのまま5時間保持し、1時間で再び40℃20%RHに戻した。
その後、該基板を環境試験器から取り出し、マッフル炉に入れ、1℃/分で300℃まで昇温し、空気中で5時間焼成した。
次に、前記基板上に形成された透明な薄膜の表面及び、断面に対してSEM観察を行ったところ、表面、及び断面において、球状の細孔が多数存在する様子が観察された。
窒素ガス吸着測定を行いBJH法により解析したところ、細孔径は7.8nmに極大値を持つ単一分散を示し、かつ分布曲線は2.8nm以上12.8nm以下の領域に入っていた。また、比表面積は約201m2/gであった。よって、前記薄膜は、実質的に均一なメソ孔を有し、比表面積の大きな多孔質薄膜であることが確認された。
X線回折分析を行ったところ、面間隔5.8nmに明確な回折ピークが観測され、キュービック構造を示唆する回折パターンが得られた。よって、規則性を有する構造であることが確認された。ただし、断面のSEM観察等から、実際は膜厚方向に収縮した構造であることがわかった。
次に、前記薄膜について斜入射X線回折分析を行ったところ、Cassiteriteに帰属される明確なピークが確認され、細孔壁内での微結晶の存在が確認された。さらに、2θ=45°〜58°の領域における(211)ピークの半値幅B(rad)、及びピーク位置2θより、上記シェラー式から平均結晶子径Lを求めたところ、2.8nmであった。
以上、基板上に、細孔壁に微結晶を含みメソ孔を有する透明な酸化スズ多孔質薄膜が形成できることが確認された。
次に、酸化スズ多孔質薄膜が形成された基板1枚に、実施例1と同様な方法で、ビス−(2−ホスホノエチル)−3,8−フェナントロリンジブロミド(フェナントロリン誘導体)保持処理を行い、フェナントロリン結合透明導電層を作製して、基板Aとする。
次に、酸化スズ多孔質薄膜が形成された同様の基板をもう1枚用意し、0.02mol/lの〔β−(10−フェノチアジル)プロポキシ〕ホスホン酸(フェノチアジン誘導体)クロロホルム溶液に浸漬し、洗浄、乾燥を行って、フェノチアジン結合透明導電層を作製して、基板Bとする。
尚、これら基板A、及び基板B上の多孔質薄膜断面について、実施例1と同様にTEM観察を行い、さらに細孔構造が確認される領域と同じ領域においてEDS測定を行って、前述のフェナントロリン誘導体、及びフェノチアジン誘導体に起因するリンの存在を確認することで、基板A上の多孔質薄膜の細孔内にはフェナントロリン誘導体、基板B上の多孔質薄膜の細孔内にはフェノチアジン誘導体が保持されていることを確認できる。
上記基板Aと基板Bとを、実施例1と同様な方法でスペーサを介して対向させ、間に電解質液を充填し電解質層とする。さらに、それぞれの基板の透明導電層と電源を接続し、表示素子を作製する。陰極がフェナントロリン結合基板(基板A)、陽極がフェノチアジン結合基板(基板B)である。
次に、本実施例による表示素子と従来型の表示素子の応答速度、発色性を比較する。尚、従来型表示素子は、実施例1と同様に市販品の酸化スズ粉末からなるスラリー液を、本実施例と同様の基板2枚に塗布し、乾燥後、空気中500℃で1時間焼成して、さらに本実施例と同様に、基板それぞれにフェナントロリン誘導体保持処理、及び、フェノチアジン誘導体保持処理を行って、作製する。
これらの表示素子に電圧を印加すると、陰極ではフェナントロリン誘導体が還元されて、無色から赤色に変わる。一方、陽極ではフェノチアジンが酸化されて無色から赤に変わる。本実施例による表示素子の応答速度は速く、従来型の表示素子と比較して、到達透過率になるまでの時間が短縮される。また、本実施例による表示素子においては、導電層全体に渡って均一で鮮やかな色味が得られる。また、色濃度も濃い。
このように本発明によれば、分布の狭いメソ孔を有した透明な金属多孔質薄膜を導電層とし、前記導電層内にエレクトロクロミック材料を保持することにより、発色性が良く、応答速度の速い色表示を示す表所素子を得る事が可能となる。
本発明の表示素子は、発色性がよく、動画にも対応できるディスプレー用としての利用が期待できる。
本発明による表示素子の一例を示す模式図である。 本発明による表示素子の多孔質薄膜からなる導電層の一例を示す模式図である。 本発明による多孔質薄膜の細孔構造の一例を示す模式図である。 本発明による多孔質薄膜の製造工程を示す図である。
符号の説明
11、12 基板
13、14 導電層
15、24 エレクトロクロミック材料
16 電解質層
17 リード線
18 電源
21 基板
22 導電層
23 細孔
31 多孔質薄膜
32 細孔
33 細孔壁

Claims (10)

  1. 2枚の基板と前記2枚の基板の間に挟持された電解質層とを備えて成る表示素子であって、前記2枚の基板はそれぞれ一方の表面上に導電層を形成してなり、前記導電層は互いに対向して配置されており、少なくとも一方の導電層に酸化還元反応に伴い可逆的な可視領域の吸収スペクトルの変化を示す材料が保持されており、前記少なくとも一方の導電層は透明であり、かつ、孔壁に金属酸化物の微結晶を含んだメソ孔を有する多孔質薄膜から成ることを特徴とする表示素子。
  2. 前記多孔質薄膜において、窒素ガス吸着測定により求められた前記メソ孔の径の分布が、単一の極大値を有し、かつ、60%以上の細孔が極大値に対してプラスマイナス5ナノメートル以内の範囲に含まれることを特徴とする請求項1に記載の表示素子。
  3. 前記多孔質薄膜が、X線回折測定において1nm以上の構造周期性に対応する角度領域に少なくとも一つの回折ピークを有することを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の表示素子。
  4. 前記金属酸化物が酸化スズを主成分として含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の表示素子。
  5. 前記酸化還元反応に伴い可逆的な可視領域の吸収スペクトルの変化を示す材料が有機系材料であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の表示素子。
  6. 前記有機系材料が有機系エレクトロクロミック材料である請求項5に記載の表示素子。
  7. 表示素子の製造方法において、溶媒に金属酸化物の原料となる化合物と界面活性剤を溶解し反応溶液を作製する工程と、前記反応溶液を基板上に塗布する工程と、前記反応溶液を塗布した基板を、水蒸気を含む雰囲気中に保持し多孔質薄膜前駆体を作製する工程と、前記多孔質薄膜前駆体から界面活性剤を除去して透明な多孔質導電層を形成する工程と、前記多孔質導電層に酸化還元反応に伴い可逆的な可視領域の吸収スペクトルの変化を示す材料を保持させる工程と、前記酸化還元反応に伴い可逆的な可視領域の吸収スペクトルの変化を示す材料を保持した多孔質導電層が形成された基板と、表面に導電層が形成されたもう1枚の基板を対向させ、もしくは、前記酸化還元反応に伴い可逆的な可視領域の吸収スペクトルの変化を示す材料を保持した多孔質導電層が形成された基板2枚を対向させる工程とおよび、対向した2枚の基板の間に電解質を挟持する工程とを有することを特徴とする表示素子の製造方法。
  8. 前記界面活性剤が非イオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項7に記載の表示素子の製造方法。
  9. 前記界面活性剤がエチレンオキサイド鎖を含んでいることを特徴とする請求項8に記載の表示素子の製造方法。
  10. 前記界面活性剤がブロックコポリマーであることを特徴とする請求項8乃至9のいずれかに記載の表示素子の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008087879A1 (ja) * 2007-01-17 2008-07-24 Konica Minolta Holdings, Inc. 表示素子
WO2008111321A1 (ja) * 2007-03-14 2008-09-18 Konica Minolta Holdings, Inc. 表示素子
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JP2017003806A (ja) * 2015-06-11 2017-01-05 株式会社リコー エレクトロクロミック表示素子、表示装置、情報機器、エレクトロクロミック表示素子の製造方法、エレクトロクロミック調光レンズ

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