JP2006133527A - 帯電部材、並びに、これを用いたプロセスカートリッジおよび画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材と、該基材上に設けられ且つ被帯電体に接触する最外層とを少なくとも含み、電圧が印加された状態で前記被帯電体に接触することにより前記被帯電体を帯電させる帯電部材において、前記最外層に、下記に示す比表面積およびpHを満たす2種類のカーボンブラック(カーボンブラック(a)およびカーボンブラック(b))が少なくとも含まれることを特徴とする帯電部材。・カーボンブラック(a):比表面積が400m2/g以下、且つ、pHが4.0以下・カーボンブラック(b):比表面積が400m2/gより大きく、且つ、pHが4.0以下
【選択図】図1
Description
このような、カーボンブラックや金属酸化物を高分子中に分散した帯電ロールは、帯電性能の環境変動や、長期間使用した場合に帯電性能(抵抗)が低下しにくい性能(帯電維持性能)において優れている。
<1>
基材と、該基材上に設けられ且つ被帯電体に接触する最外層とを少なくとも含み、電圧が印加された状態で前記被帯電体に接触することにより前記被帯電体を帯電させる帯電部材において、
前記最外層に、下記に示す比表面積およびpHを満たす2種類のカーボンブラック(カーボンブラック(a)およびカーボンブラック(b))が少なくとも含まれることを特徴とする帯電部材である。
・カーボンブラック(a):比表面積が400m2/g以下、且つ、pHが4.0以下
・カーボンブラック(b):比表面積が400m2/gより大きく、且つ、pHが4.0以下
前記最外層に含まれる前記カーボンブラック(a)と前記カーボンブラック(b)との含有比率(カーボンブラック(a)/カーボンブラック(b))が、1/9〜9/1の範囲内であることを特徴とする<1>に記載の帯電部材である。
前記カーボンブラック(a)のDBP吸油量が120ml/100g以下、かつ、前記カーボンブラック(b)のDBP吸油量が120ml/100gより大きいことを特徴とする<1>または<2>のいずれかに記載の帯電部材である。
前記帯電部材の形状が、ロール状であることを特徴とする<1>〜<3>のいずれか1つに記載の帯電部材である。
像担持体と、該像担持体に接触する帯電手段とを少なくとも備え、画像形成装置に対して脱着可能なプロセスカートリッジにおいて、
前記帯電手段が、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の帯電部材であることを特徴とするプロセスカートリッジである。
像担持体と、該像担持体に接触する帯電手段とを少なくとも備えた画像形成装置において、
前記帯電手段が、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の帯電部材であることを特徴とする画像形成装置である。
本発明の帯電部材は、基材と、該基材上に設けられ且つ被帯電体に接触する最外層とを少なくとも含み、電圧が印加された状態で前記被帯電体に接触することにより前記被帯電体を帯電させる帯電部材において、前記最外層に、下記に示す比表面積およびpHを満たす2種類のカーボンブラック(カーボンブラック(a)およびカーボンブラック(b))が少なくとも含まれることを特徴とする。
・カーボンブラック(a):比表面積が400m2/g以下、且つ、pHが4.0以下
・カーボンブラック(b):比表面積が400m2/gより大きく、且つ、pHが4.0以下
また、pHが4.0以下であるカーボンブラック(a)およびカーボンブラック(b)は、表面に存在するカルボキシル等の官能基が多いため、これら官能基の存在が少ないpHが4.0より大きいカーボンブラックと比較して、カーボンブラックの極表面部分の抵抗が高い。それゆえ、pHが4.0以下であるカーボンブラック(a)およびカーボンブラック(b)を最外層に含む本発明の帯電部材を用いた場合、感光体(被帯電体)表面にピンホールが存在していても、このピンホール部分への急激な電流の集中が小さくなるため、優れた耐リーク性能を得ることができる。
この問題を解決するために、カーボンブラック(a)からなるカーボンブラック粒子間の距離に変化が生じても抵抗の変動を抑える方法について本発明者らが鋭意検討したところ、カーボンブラック(a)に対して、比表面積が400m2/gより大きくかつpHが4.0以下であるカーボンブラック(b)を併用することが極めて有効であることを見出した。
従って、カーボンブラック(a)からなるカーボンブラック粒子間の距離に変化が生じて発生する抵抗の変動を、カーボンブラック(b)を併用することによって相殺し、最外層全体としては抵抗の変動を抑制できる効果が得られるものと考えられる。
それゆえ、このような観点からは、本発明の帯電部材は、最外層の厚さが好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下である帯電部材においてより効果を発揮できる。
なお、感光体の汚染が生じない範囲であれば、最外層には補助的にイオン導電剤を用いてもよい。また、帯電部材が、基材上に、導電性弾性層と、表面層(最外層)とをこの順に積層したような積層構成を有する場合には、イオン導電剤の帯電部材表面へのブリード自体が起こり難い最外層よりも内側に設けられる層(導電性弾性層)にも必要に応じてイオン導電剤を用いることができる。
また、カーボンブラック(b)の比表面積は400m2/gより大きいことが必要であるが、450m2/g以上であることが好ましい。一方、上限値は特に限定されるものではないが、実用上は、550m2/g以下であることが好ましい。
含有比率(カーボンブラック(a)/カーボンブラック(b))が1/9〜9/1の範囲外である場合には、帯電能力と耐リーク性能とを両立させることができなくなる場合や、帯電部材を感光体と接触させて保管した場合に画質欠陥が生じる場合がある。
なお、カーボンブラック(a)のDBP吸油量は110ml/100g以下であることがより好ましい。また、カーボンブラック(a)のDBP吸油量の下限値は特に限定されないが、実用上は60ml/100g以上であることが好ましい。
さらに、カーボンブラック(b)のDBP吸油量は150ml/100g以上であることがより好ましい。また、カーボンブラック(b)のDBP吸油量の上限値は特に限定されないが、実用上は180ml/100g以下であることが好ましい。
このカーボンブラックのDBP吸油量は、ASTM D2414−6TTに定義されたDBP(ジブチルフタレート)吸油量であり、このDBP吸油量は、カーボンブラック100gに吸収されるDBP量(ml)で定義され、ASTM D2414−6TTに規定された方法により測定される。
本発明の帯電部材は、基材と、該基材上に設けられた最外層とを少なくとも含む構成を有するものであれば、その形状や層構成は特に限定されるものではない。なお、最外層は、帯電部材の使用に際しては、その表面が感光体等の被帯電体と接触するものである。
また、本発明の帯電部材は、基材と、該基材上に設けられた最外層とを少なくとも含むものであれば、その層構成は特に限定されず、基材上に直接最外層を設けてもよく、基材と最外層との間に導電性の弾性層等、1層以上の中間層を設けることもできる。
なお、本発明の帯電部材は、基材表面に導電性の弾性層と、表面層(最外層)とをこの順に設けた層構成を有し、ロール状の形状からなる帯電ロールであることが好ましい。
以下、本発明の帯電部材が帯電ロールであることを前提に、基材、導電性弾性層、および、表面層についてより詳細に説明するが、勿論、これら各層の構成材料は、他の形状の帯電部材についても同様に利用することができる。
これらの中でも、ポリウレタン、シリコーンゴム、EPDM、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、NBRおよびこれらのブレンドゴムが好ましく用いられる。これらのゴム材は発泡したものであっても無発泡のものであってもよい。
電子導電剤としては、例えば、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種導電性金属または合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;などの微粉末を挙げることができる。
また、イオン導電剤としては、例えば、テトラエチルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩等;リチウム、マグネシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩等;を挙げることができる。
導電性弾性層が最外層となる場合において、導電性弾性層中に添加される2種類のカーボンブラック(カーボンブラック(a)、および、カーボンブラック(b))の添加量は特に制限はないが、ゴム材100質量部に対して、5〜50質量部の範囲であることが好ましく、10〜40質量部の範囲であることがより好ましい。
高分子材料としては、ポリアミド、ポリウレタン、ポリフッ化ビニリデン、4フッ化エチレン共重合体、ポリエステル、ポリイミド、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、メラミン樹脂、フッ素ゴム、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体等を挙げることができる。
上記高分子材料は単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、当該高分子材料の数平均分子量は、1,000〜100,000の範囲であることが好ましく、10,000〜50,000の範囲であることがより好ましい。
上記微粒子としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、チタン酸バリウム等の金属酸化物及び複合金属酸化物、テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン等の高分子微粉体を単独または混合して用いられるが、特にこれらに限定されるものではない。
なお、チューブ状の表面層を用いる場合には、接着剤を用いて導電性弾性層表面と接着固定してもよい。あるいは、基材および導電性弾性層からなるロールの外径よりも、内径が若干小さいチューブ状の表面層を用いる場合は、チューブ状の表面層の内周側に空気等の流体を注入した状態とし、この状態で表面層内周側にロールを挿入し、その後、流体の注入を停止させることで導電性弾性層表面に表面層を固定してもよい。
次に、上述した本発明の帯電部材を用いた本発明の画像形成装置およびプロセスカートリッジについて説明する。
本発明の画像形成装置は、像担持体(感光体)と、この像担持体に接触する帯電手段とを少なくとも備えたものであればその構成は特に限定されるものではないが、帯電手段としては、上述した本発明の帯電部材が用いられる。
なお、このような画像形成装置において、像担持体と、該像担持体に接触する帯電手段とを含む部分が、画像形成装置本体に対して脱着可能なカートリッジ構造(いわゆるプロセスカートリッジ)であってもよい。
以下、本発明の帯電部材が好適に適用される画像形成装置(本発明の画像形成装置)の一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主用部のみを説明し、その他はその説明を省略する。
尚、1次転写ローラ5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kには、1次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部(制御手段)による制御によって、各1次転写ローラに印加する転写バイアスを可変する。
感光体1Yは、導電性の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー印字パターンの静電潜像が感光体1Yの表面に形成される。
このようにして感光体1Y上に形成された静電潜像は、感光体1Yの走行に従って所定の現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電潜像が、現像装置4Yによって可視像(トナー像)化される。
こうして、第1ステーション10Yにてイエロートナー像の転写された中間転写ベルト20は、第2〜第4ステーション10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー像が同様に重ねられて多重転写される。
また、本発明の帯電部材が、前記帯電ローラや転写ローラとして用いられる場合の硬度としては、アスカーC硬度で25〜80度の範囲であることが好ましい。
<実施例1>
(帯電ロールの作製)
−導電性弾性層の形成−
下記組成の混合物をオープンロールで混練りし、SUS303からなる直径8mmの導電性支持体表面に接着層を介してプレス成形機を用いて直径15mmのロールを形成、その後研磨により直径14mmの導電性弾性ロールAを得た。
・ゴム材(エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム Gechron3106:日本ゼオン社製):100質量部
・導電剤(カーボンブラック アサヒサーマル:旭カーボン社製):15質量部
・導電剤(ケッチェンブラックEC:ライオン社製):5質量部
・イオン導電剤(過塩素酸リチウム):1質量部
・加硫剤(硫黄 200メッシュ:鶴見化学工業社製):1質量部
・加硫促進剤(ノクセラーDM:大内新興化学工業社製):2.0質量部
・加硫促進剤(ノクセラーTT:大内新興化学工業社製):0.5質量部
・加硫促進助剤(酸化亜鉛 酸化亜鉛1種:正同化学工業社製):3質量部
・ステアリン酸:1.5質量部
下記組成の混合物をビーズミルにて分散し得られた分散液Aを、MEK(メチルエチルケトン)で希釈し、前記導電性弾性ロールAの表面に浸漬塗布した後、180℃で30分間加熱乾燥し、厚さ7μmの表面層を形成し、帯電ロール1を得た。
・高分子材料(飽和共重合ポリエステル樹脂溶液 バイロン30SS:東洋紡績社製):100質量部
・硬化剤(アミノ樹脂溶液 スーパーベッカミンG−821−60:大日本インキ化学工業社製):26.3質量部
・導電剤a1(カーボンブラック MONARCH1000:キャボット社製、比表面積:343m2/g、DBP吸油量:105ml/100g、pH:2.5):5質量部
・導電剤b1(カーボンブラック FW200:デグサ社製、比表面積:460m2/g、DBP吸油量:150ml/100g、pH:2.5):5質量部
(帯電ロールの作製)
−弾性層の形成−
実施例1と同様にして導電性弾性ロールAを成型した。
導電剤a1(5質量部)の代わりに、下記に示す導電剤a2(5質量部)を用いた以外は実施例1と同様にして得られた分散液Bを、実施例1と同様に導電性弾性ロールA表面に塗布して帯電ロール2を得た。
・導電剤a2(カーボンブラック Special Black 4:デグサ社製、比表面積:180m2/g、DBP吸油量:110ml/100g、pH:3.0):5質量部
(帯電ロールの作製)
−弾性層の形成−
実施例1と同様にして導電性弾性ロールAを成型した。
導電剤b1(5質量部)の代わりに、下記に示す導電剤b2(5質量部)を用いた以外は実施例1と同様にして得られた分散液Cを、実施例1と同様に導電性弾性ロールAの表面に塗布して帯電ロール3を得た。
・導電剤b2(カーボンブラック MONARCH1300:キャボット社製、比表面積:560m2/g、DBP吸油量:100ml/100g、pH:2.5):5質量部
(帯電ロールの作製)
−弾性層の形成−
実施例1と同様にして導電性弾性ロールAを成型した。
導電剤a1(5質量部)の代わりに、下記に示す導電剤a3(5質量部)を用いた以外は実施例1と同様にして得られた分散液Dを実施例1と同様に導電性弾性ロールAの表面に塗布して帯電ロール4を得た。
・導電剤a3(カーボンブラック REGAL 400R:キャボット社製、比表面積:96m2/g、DBP吸油量:72ml/100g、pH:4.0):5質量部
(帯電ロールの作製)
−弾性層の形成−
実施例1と同様にして導電性弾性ロールAを成型した。
導電剤a1の使用量を5質量部から7質量部に変更し、導電剤b1の使用量を5質量部から3質量部に変更した以外は実施例1と同様にして得られた分散液Eを、実施例1と同様に導電性弾性ロールAの表面に塗布して帯電ロール5を得た。
(帯電ロールの作製)
−弾性層の形成−
実施例1と同様にして導電性弾性ロールAを成型した。
導電剤a1の使用量を5質量部から4質量部に変更し、導電剤b1の使用量を5質量部から6質量部に変更した以外は実施例1と同様にして得られた分散液Fを、実施例1と同様に導電性弾性ロールAの表面に塗布して帯電ロール6を得た。
(帯電ロールの作製)
−弾性層の形成−
実施例1と同様にして導電性弾性ロールAを成型した。
導電剤a1の使用量を5質量部から8質量部へと変更し、導電剤b1の使用量を5質量部から2質量部に変更した以外は実施例1と同様にして得られた分散液Gを、実施例1と同様に導電性弾性ロールAの表面に塗布して帯電ロール7を得た。
(帯電ロールの作製)
−弾性層の形成−
実施例1と同様にして導電性弾性ロールAを成型した。
導電剤a1の使用量を5質量部から1質量部へと変更し、導電剤b1の使用量を5質量部から9質量部に変更した以外は実施例1と同様にして得られた分散液Hを、実施例1と同様に導電性弾性ロールAの表面に塗布して帯電ロール8を得た。
(帯電ロールの作製)
−弾性層の形成−
実施例1と同様にして導電性弾性ロールAを成型した。
導電剤a1の使用量を5質量部から9質量部へと変更し、導電剤b1の使用量を5質量部から1質量部に変更した以外は実施例1と同様にして得られた分散液I、を実施例1と同様に導電性弾性ロールAの表面に塗布して帯電ロール9を得た。
(帯電ロールの作製)
−弾性層の形成−
実施例1と同様にして導電性弾性ロールAを成型した。
下記組成の混合物をビーズミルにて分散し得られた分散液Jを、メタノールで希釈し、前記導電性弾性ロールAの表面に浸漬塗布した後、140℃で15分間加熱乾燥し、厚さ5μmの表面層を形成し、帯電ロール10を得た。
・高分子材料(共重合ナイロン アラミンCM8000:東レ社製):100質量部
・導電剤a1(カーボンブラック MONARCH1000:キャボット社製、比表面積:343m2/g、DBP吸油量:105ml/100g、pH:2.5):6質量部
・導電剤b1(カーボンブラック FW200:デグサ社製、比表面積:460m2/g、DBP吸油量:150ml/100g、pH:2.5):6質量部
・溶剤(メタノール):500質量部
・溶剤(ブタノール):240質量部
(帯電ロールの作製)
−弾性層の形成−
下記組成の混合物をオープンロールで混練りし、SUS303からなる直径8mmの導電性支持体表面に接着層を介してプレス成形機を用いて直径15mmのロールを形成、その後研磨により直径14mmの帯電ロール11を得た。
・ゴム材(エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム Gechron3106:日本ゼオン社製):100質量部
・導電剤a1(カーボンブラック MONARCH1000:キャボット社製、比表面積:343m2/g、DBP吸油量:105ml/100g、pH:2.5):8質量部
・導電剤b1(カーボンブラック FW200:デグサ社製、比表面積:460m2/g、DBP吸油量:150ml/100g、pH:2.5):8質量部
・加硫剤(硫黄 200メッシュ:鶴見化学工業社製):1質量部
・加硫促進剤(ノクセラーDM:大内新興化学工業社製):2.0質量部
・加硫促進剤(ノクセラーTT:大内新興化学工業社製):0.5質量部
・加硫促進助剤(酸化亜鉛 酸化亜鉛1種:正同化学工業社製):3質量部
・ステアリン酸:1.5質量部
(帯電ロールの作製)
−弾性層の形成−
実施例1と同様にして導電性弾性ロールAを成型した。
導電剤a1の使用量を5質量部から10質量部に変更し、導電剤b1を未添加に変更した以外は実施例1と同様にして得られた分散液Kを、実施例1と同様に導電性弾性ロールAの表面に塗布して帯電ロール12を得た。
(帯電ロールの作製)
−弾性層の形成−
実施例1と同様にして導電性弾性ロールAを成型した。
導電剤b1の使用量を5質量部から10質量部に変更し、導電剤a1を未添加に変更した以外は実施例1と同様にして得られた分散液Lを、実施例1と同様に導電性弾性ロールAの表面に塗布して帯電ロール13を得た。
(帯電ロールの作製)
−弾性層の形成−
実施例1と同様にして導電性弾性ロールAを成型した。
導電剤b1(5質量部)の代わりに下記導電剤a4(5質量部)を用いた以外は実施例1と同様にして得られた分散液Nを、実施例1と同様に導電性弾性ロールAの表面に塗布して帯電ロール14を得た。
・導電剤a4(カーボンブラック Special Black 6:デグサ社製、比表面積:300m2/g、DBP吸油量:160ml/100g、pH:2.5):5質量部
(帯電ロールの作製)
−弾性層の形成−
実施例1と同様にして導電性弾性ロールAを成型した。
導電剤b1(5質量部)の代わりに導電剤b2(5質量部)を用いた以外は実施例1と同様にして得られた分散液Oを、実施例1と同様に導電性弾性ロールAの表面に塗布して帯電ロール15を得た。
(帯電ロールの作製)
−弾性層の形成−
実施例1と同様にして導電性弾性ロールAを成型した。
導電剤a1の使用量を5質量部から3質量部に変更し、導電剤b1(5質量部)の代わりに下記導電剤c1(3質量部)を用いた以外は実施例1と同様にして得られた分散液Pを実施例1と同様に導電性弾性ロールAの表面に塗布して帯電ロール16を得た。
・導電剤c1(カーボンブラック ケッチェンブラックEC:ライオン社製、比表面積:800m2/g、DBP吸油量:360ml/100g、pH:9.0):3質量部
(帯電ロールの作製)
−弾性層の形成−
実施例1と同様にして導電性弾性ロールAを成型した。
導電剤a1(5質量部)の代わりに下記導電剤c2(3質量部)を用い、導電剤b1の使用量を5質量部から3質量部に変更した以外は実施例1と同様にして得られた分散液Qを、実施例1と同様に導電性弾性ロールAの表面に塗布して帯電ロール17を得た。
・導電剤c2(カーボンブラック VULCAN XC72R:キャボット社製、比表面積:254m2/g、DBP吸油量:188ml/100g、pH:8.5):3質量部
各実施例および比較例で得られた帯電ロールについて、リーク性、帯電性、および、保管時の画像欠陥の発生の有無について評価した。結果を表1〜3に示す。
なお、表3中の「カーボンブラック(a)」とは比表面積が400m2/g以下、且つ、pHが4.0以下のカーボンブラックを意味し、「カーボンブラック(b)」とは比表面積が400m2/gより大きく、且つ、pHが4.0以下のカーボンブラックを意味し、「その他のカーボンブラック」とは、pHが4を超えるカーボンブラックを意味する。
帯電ロールと、直径0.1mmのピンホールを基材まで貫通させた感光体とを、カラー複写機DocuCentre Color400CP:富士ゼロックス社製のドラムカートリッジに装着し、低温低湿(10℃、15%RH)環境下および高温高湿(28℃、85%RH)環境下で50%ハーフトーン画像を印刷し、感光体ピンホール部分の画像ディフェクトより以下の基準で判定した。
◎:直径1.0mm以下の色点。
○:10mm以下の帯状のディフェクト発生。
△:10mmより長く30mm以下の帯状のディフェクト発生。
×:30mmより長い帯状の画像ディフェクト発生。
帯電ロールをDocuCentre Color400CPのドラムカートリッジに装着し、表面電位計Model344:トレック社製とプローブModel555P−1:トレック社製を装着したDocuCentre Color400CPで白紙を印刷したときの感光体表面電位(Vh)を低温低湿(10℃、15%RH)環境下にて測定した。なお、帯電ロールに印加した電圧は、−780Vである。
帯電ロールをDocuCentre Color400CPのドラムカートリッジに装着し、45℃、90%RHで7日間保管後、DocuCentre Color400CPで50%ハーフトーン画像を印刷したときの画像ディフェクトより以下の基準で判定した。
○:画像ディフェクト発生なし。
△:薄い帯状の画像ディフェクトが、帯電ロールの回転ピッチ毎に発生。
×:帯状の画像ディフェクトが、帯電ロールの回転ピッチ毎に発生。
帯電ロールをDocuCentre Color400CPのドラムカートリッジに装着し、A4用紙50,000枚印字テスト(10℃、15%RH環境下で50,000枚)を行った後に、帯電能力評価に記載の評価方法によりVhを測定しテスト前との電位差(テスト前−テスト後)を求めた。
2Y、2M、2C、2K 帯電ローラ
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
3 露光装置
4Y、4M、4C、4K 現像装置
5Y、5M、5C、5K 1次転写ローラ
6Y、6M、6C、6K 感光体クリーニング装置
10Y、10M、10C、10K ステーション
20 中間転写ベルト
22 駆動ローラ
24 支持ローラ
26 2次転写ローラ
28 定着装置
30 中間転写体クリーニング装置
P 記録紙
Claims (6)
- 基材と、該基材上に設けられ且つ被帯電体に接触する最外層とを少なくとも含み、電圧が印加された状態で前記被帯電体に接触することにより前記被帯電体を帯電させる帯電部材において、
前記最外層に、下記に示す比表面積およびpHを満たす2種類のカーボンブラック(カーボンブラック(a)およびカーボンブラック(b))が少なくとも含まれることを特徴とする帯電部材。
・カーボンブラック(a):比表面積が400m2/g以下、且つ、pHが4.0以下
・カーボンブラック(b):比表面積が400m2/gより大きく、且つ、pHが4.0以下 - 前記最外層に含まれる前記カーボンブラック(a)と前記カーボンブラック(b)との含有比率(カーボンブラック(a)/カーボンブラック(b))が、1/9〜9/1の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の帯電部材。
- 前記カーボンブラック(a)のDBP吸油量が120ml/100g以下、かつ、前記カーボンブラック(b)のDBP吸油量が120ml/100gより大きいことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の帯電部材。
- 前記帯電部材の形状が、ロール状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の帯電部材。
- 像担持体と、該像担持体に接触する帯電手段とを少なくとも備え、画像形成装置に対して脱着可能なプロセスカートリッジにおいて、
前記帯電手段が、請求項1〜4のいずれか1つに記載の帯電部材であることを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 像担持体と、該像担持体に接触する帯電手段とを少なくとも備えた画像形成装置において、
前記帯電手段が、請求項1〜4のいずれか1つに記載の帯電部材であることを特徴とする画像形成装置。
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