JP2006133188A - コネクティングロッドの検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロッド部とキャップ部とに破断分割されたコネクティングロッドの再結合部位に形成される段差部の段差量を精度良く検査することにある。
【解決手段】曲面からなる被検査面を複数のポイントに分割した基準データを測定し、前記基準データを平均化した形状データを得る。前記形状データから抽出された2点のポイントによって仮想線(K1)を設定し、さらに、段差部が検知されたポイント(A)から所定量だけ前に戻ったポイントを基準ポイント(B)とし、前記仮想線(K1)を平行移動させることにより前記基準ポイント(B)を通る仮想線(K2)を設定する。前記仮想線(K2)と測定ポイント(C)との一次元方向の移動量を段差部の段差量(D)として測定し、合否を判定する。
【選択図】図7

Description

本発明は、例えば、車両用のエンジン部品を構成するコネクティングロッドの検査方法に関し、一層詳細には、コネクティングロッドの大端部をキャップ部とロッド部に破断分割した後、前記キャップ部とロッド部とを再結合した破断分割結合面の段差部を検査するコネクティングロッドの検査方法に関する。
従来から、例えば、車両用のエンジンには、ピストンピンとクランクピンとを連結するコネクティングロッドが広く用いられている。このコネクティングロッドは、前記クランクピンに連結される大端部と、前記ピストンピンに連結される小端部とを有しており、その製造工程では、コネクティングロッドの大端部から小端部までを、例えば、鍛造成形等によって一体成形した後、前記大端部をキャップ部とロッド部とに破断分割することが一般的に行われている。
前記破断分割されたキャップ部とロッド部とが、ボルトを介して再結合されて所定の検査を経た後、車両用のエンジン部品として組み付けられる。前記破断分割されたキャップ部とロッド部とが一体的に再結合されたとき、前記キャップ部とロッド部との結合面に所定の公差を超える段差がある場合、不適合品として除去される。
ところで、一般的に、レーザ光を用いて段差面を検査する装置が知られている。例えば、特許文献1には、ワークWA、WB間の段差部に向けてスリットレーザ発振器で斜め方向にレーザ光を投光し、CCDラインセンサでこの反射光を受光し、前記CCDラインセンサが受光した光の光量において高光量から低光量に変化した位置に基づいて前記ワークWA、WB間の段差部の突き合わせ位置を検出することが可能な突き合わせ位置検出装置が開示されている。
また、特許文献2には、被検査物の所定領域にレーザ光を照射する照明装置、ダイクロックミラー、CCDセンサ等が設けられ、書状等の被検査物の凹凸形状等の段差を読み取り、所定の画像処理を行う段差検知装置が開示されている。
さらに、特許文献3には、被測定物の表面に当接して支点となる接触子がスリット光に対して偏心した位置に取り付けられた手持ち式の光切断型測定装置であって、被測定物との角度が変わることに起因する誤差を防止し、スリット光の照射角度及び撮像素子の撮像角度を一定とする条件下で隙間及び段差を測定することが可能な測定装置が開示されている。
特開平11−156577号公報 特開2001−183113号公報 特開2003−315020号公報
しかしながら、特許文献1〜3では、被測定面の形状が一定な平面に設定され、被測定物の段差部が平面同士によって構成されることを想定されているのに対し、コネクティングロッドの大端部がキャップ部とロッド部とに破断分割された場合、ロッド部及びキャップ部の破断分割再結合部位の段差部における被測定面が曲面となり、前記特許文献1〜3に係る装置をコネクティングロッドの破断分割再結合部位の段差部の検査に適用した場合に誤差が発生して不適切である。
すなわち、特許文献1〜3では、被測定面が平面からなり、前記平面(傾斜面を含む)同士が結合されて構成された段差部における段差量が測定されるのに対し、コネクティングロッドをロッド部とキャップ部とに破断分割した場合、その破断分割後に発生する残留応力によってロッド部及びキャップ部に収縮現象が起こる。前記収縮現象によって、ロッド部側の破断分割面とキャップ部側の破断分割面とを結合させた破断分割再結合部位は、平面ではなく曲面同士によって構成された段差部となる。しかも、破断分割された個々のコネクティングロッド毎にその段差部を構成する曲面形状が変化しており、被測定面における面粗度の影響をも考慮する必要がある。なお、コネクティングロッドをロッド部とキャップ部とに破断分割したとき、その破断分割後に発生する残留応力によってロッド部及びキャップ部に伸長(拡大)現象が起こる場合もある。
従って、被測定面として平面が設定された特許文献1〜3に係る装置を前記破断分割再結合部位に形成された段差部に適用した場合、被測定面が一定でなく変化しているために測定が不能であるか、あるいは大きな誤差を含んだ測定結果となる。
本発明は、前記の問題に鑑みてなされたものであり、ロッド部とキャップ部とに破断分割されたコネクティングロッドの再結合部位に形成される段差部の段差量を精度良く検査することが可能なコネクティングロッドの検査方法を提供することを目的とする。
本発明は、一体成形されたコネクティングロッドの大端部をキャップ部とロッド部とに破断分割した後、前記キャップ部とロッド部とを再結合した結合部の段差部を検査するものであり、先ず、前記コネクティングロッドの結合部を含む近傍部分の被検査面に対してレーザ光を照射して照射面との離間距離としてのデータを測定し、しかも、曲面からなる被検査面を複数のポイントに分割した基準データを得る。続いて、前記基準データを平均化した形状データを得る。
前記形状データから抽出された複数のポイントによって仮想線(K1)を設定し、さらに、前記段差部が検知されたポイント(A)から所定量だけ前に戻ったポイントを基準ポイント(B)とし、前記仮想線(K1)を平行移動させることにより前記基準ポイント(B)を通る仮想線(K2)を設定する。
次に、前記段差部が検知されたポイント(A)から所定量だけ先に進んだポイントを測定ポイント(C)とし、前記仮想線(K2)と前記測定ポイント(C)との一次元方向の移動量を前記段差部の段差量(D)として測定する。最後に、前記測定された段差量(D)が所定の範囲内にあるいか否かによってコネクティングロッドの合否を判定する。
この場合、前記仮想線(K1)は、段差部が検知されるポイント(A)よりも前の範囲から抽出された2つのポイントを結ぶ線分によって設定されるとよい。
本発明によれば、曲面からなる被検査面を複数のポイントに分割した基本データに基づいて平均化された形状データを作成しているため、面粗度の悪影響を抑制することができると共に、前記形状データ中の複数のポイントに基づいて仮想線を用いることにより、段差部を構成する曲面からなる被検査面を精度良く測定することができる。
また、本発明では、段差部が検知されたポイントに基づいて直接的に段差部の段差量を測定することがなく、前記段差部が検知されたポイントの近傍のポイントを用いて段差量を検出しているため、段差部の位置及び形状が個々のコネクティングロッドで千差万別に変化しても確実且つ精度良く段差部の段差量を測定することができる。
ロッド部とキャップ部とに破断分割されたコネクティングロッドの再結合部位に形成される段差部の段差量を精度良く検査することができる。
本発明に係るコネクティングロッドの検査方法について、これを実施する装置との関連において好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
図1Aは、本発明が適用される被検査物としてのコネクティングロッド30の斜視図であり、破断分割されたキャップ部32とロッド部34とがボルト43a、43bを介して再結合されたものである。図1Bは、コネクティングロッド30の大端部がキャップ部32とロッド部34に破断分割された状態を示す斜視図である。
コネクティングロッド30は、略円形状の結合孔36を介してキャップ部32とロッド部34とが一体的に形成された大端部38と、大端部38とは反対側に配置される小端部40とを有する。このコネクティングロッド30は、例えば、鋳造又は鍛造等によって一体成形された後、図示しない分割加工装置によってキャップ部32とロッド部34とに破断分割される。
また、コネクティングロッド30の大端部38の両側には、ドリル等の図示しない穿孔手段によってボルト孔42a、42bがそれぞれ形成される。これらのボルト孔42a、42bには、一組のボルト43a、43bがキャップ部32側からそれぞれ螺入され、キャップ部32がロッド部34に締め付けられる。このようにして、破断分割されたキャップ部32をロッド部34に締結することにより、コネクティングロッド30の大端部38がエンジンの図示しないクランクピンに連結される。
なお、図1A中、参照符号44a、44bは、破断分割されたキャップ部32の破断面とロッド部34の破断面とを一体的に再結合した結合部を示す。この結合部44a、44bは、大端部38の両側において、結合孔36を間としてその両側の相互に対向した部位に形成される。
次に、本発明の実施形態に係るコネクティングロッドの検査方法を実施する検査装置50を図2〜6に示す。図2は、前記検査装置50の斜視図、図3は、前記図2の平面図、図4は、図2の一部断面拡大側面図、図5は、複数の距離センサによって結合部の段差を検知している状態を示す一部破断斜視図、図6は、図5の矢印Z方向からみた矢視図である。
この検査装置50は、上方から見て長方形状に形成された基台52と、前記基台52上に固定され、被検査物であるコネクティングロッド30が載置されるワークテーブル54とスライドテーブル56とを一体的に水平方向に沿って直線状に往復動作させるスライドユニット58と、前記基台52上に鉛直方向に沿って立設され、コネクティングロッド30の結合部44a、44bの被測定面に向かって照射したレーザ光の反射光に基づいて前記レーザ光の照射部位(被測定面)との離間距離を測定する第1〜第4距離センサ60a〜60d(図6参照)が配設された支持プレート62とを備える。
前記スライドユニット58は、長尺な直方体状に形成されたユニット本体64と、前記ユニット本体64の端部に連結された回転駆動源66と、図示しないカップリング部材を介して前記回転駆動源66の駆動軸に連結され、該回転駆動源66の駆動作用下に回転するボールねじ軸(図示せず)と、前記ボールねじ軸との螺合作用下にユニット本体64の軸線方向に沿って変位する図示しないナット部材を含む。
さらに、前記スライドユニット58は、ユニット本体64の側部に形成された長溝68から外部に露呈し、前記ナット部材に連結されて該ナット部材と一体的に変位する一組のスライダ70a、70bと、前記一組のスライダ70a、70bに連結されてユニット本体64の上面に沿って略水平方向に沿って変位するスライドテーブル56と、前記スライドテーブル56の上面に連結されて該スライドテーブル56と一体的に変位するワークテーブル54とを有する。なお、前記スライドテーブル56とユニット本体64の上面との間には所定のクリアランスが形成される(図4参照)。
前記ワークテーブル54の上面には、図2及び図3に示されるように、被検査物であるコネクティングロッド30がセットされたときに大端部38の結合孔36の内壁面に当接する第1及び第2ガイドピン72a、72bと、小端部40の孔部の内壁面に当接する第3ガイドピン72cとが設けられる。
また、前記第1及び第2ガイドピン72a、72bに近接するスライドテーブル56の端面には、該スライドテーブル56の上面と略直交する方向に延在する連結プレート74が連結される(図4参照)。前記連結プレート74には、ワークテーブル54にセットされたコネクティングロッド30を位置決めするためのシリンダ76が固定され、図4に示されるように、前記シリンダ76のピストンロッド76aがコネクティングロッド30の大端部38に臨み、該コネクティングロッド30と略水平位置となるように設定される。なお、前記シリンダ76は、ワークテーブル54及びスライドテーブル56と一体的に変位するように設けられている。
ワークテーブル54上にコネクティングロッド30が載置されたとき、図示しないエア供給源から供給されたエアによってシリンダ76を駆動し、ピストンロッド76aを伸縮させて該ピストンロッド76aをコネクティングロッド30の大端部38に当接させて軽い衝撃を2回程付与する。この結果、コネクティングロッド30は、軸線方向に沿ってシリンダ76から離間する方向に押圧され、大端部38の結合孔36及び小端部40の孔部がそれぞれ第1〜第3ガイドピン72a〜72cに当接することにより、コネクティングロッド30が所定位置に位置決めされる。
前記ワークテーブル54及びスライドテーブル56を間にした基台52の上面には、該ワークテーブル54にコネクティングロッド30がセットされたか否かを検知する一組のセンサ78a、78bが支持部材80を介して所定距離だけ離間した位置に配設される。
この一組のセンサ78a、78bは、一方の発光素子と他方の受光素子とからなり、発光素子からの発光光を受光素子によって受光することによってワークテーブル54上にコネクティングロッド30がセットされていないことが検知され、発光素子からの発光光が前記ワークテーブル54上に載置されたコネクティングロッド30により遮断されることによって該コネクティングロッド30がセットされたことが検知される(図3参照)。
支持プレート62に近接するシリンダ76の両側には、図3及び図4に示されるように、鉛直方向に沿って延在する一組の支柱82が設けられ、前記支柱82には、所定の高さに係止された係止部材84を介して複数のノズル86が設けられる。前記ノズル86の先端は、コネクティングロッド30の結合部44a、44bに臨むように屈曲して形成され、前記ノズル86から噴射されるエアブローによって結合部44a、44bに付着した塵埃等が除去される。
なお、前記ノズル86からのエアブローの噴射は、ワークテーブル54及びスライドテーブル56が支持プレート62側に向かって接近するときになされ、支持プレート62から離間する方向に変位するときは前記エアブローの噴射が停止される。
支持プレート62には、図2及び図6に示されるように、スライドユニット58の駆動作用下にユニット本体64の軸線方向に沿って直線状に変位するワークテーブル54及びスライドテーブル56を挿通させるための開口部88が形成される。
回転駆動源66が設けられた側の支持プレート62の壁面には、図6に示されるように、コネクティングロッド30の結合部44aの右上面にレーザ光を照射して離間距離を測定する第1距離センサ60aと、前記結合部44aの右側面にレーザ光を照射して離間距離を測定する第2距離センサ60bと、結合部44bの左上面にレーザ光を照射して離間距離を測定する第3距離センサ60cと、前記結合部44bの左側面にレーザ光を照射して離間距離を測定する第4距離センサ60dとが取付部材90を介して固定される。
前記第1〜第4距離センサ60a〜60dには、それぞれ、結合部44a、44bに向かってレーザ光を照射するための照射孔92が形成される(図4参照)。前記第1〜第4距離センサ60a〜60dは、それぞれ、図示しない制御手段と電気的に接続され、該第1〜第4距離センサ60a〜60dによって検出された検出信号は図示しない制御手段に導出されて段差部の段差量が所定量の範囲内か否かによって合否が判定される。
本発明の実施の形態に係るコネクティングロッドの検査方法を実施する検査装置50は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について、以下詳細に説明する。
先ず、第1及び第2ガイドピン72a、72bが大端部38の結合孔36の内壁に係合し、第3ガイドピン72cが小端部40の孔部に係合するように、ワークテーブル54の上面に被検査物であるコネクティングロッド30を載置する。この被検査物であるコネクティングロッド30は、例えば、鋳造又は鍛造等によって一体成形された後、図示しない分割加工装置によってキャップ部32とロッド部34とに破断分割され(図1B参照)、前記破断分割されたキャップ部32とロッド部34との破断面がボルト43a、43bを介して再結合されたものである(図1A参照)。
なお、前記コネクティングロッド30がワークテーブル54上にセットされたことは、一方のセンサ78aからの発光光がコネクティングロッド30によって遮断され、他方のセンサ78bが前記発光光を受光しないことにより導出される検知信号によって確認される。
続いて、位置決め用のシリンダ76を駆動させ、ピストンロッド76aを伸縮させて該ピストンロッド76aの先端部をコネクティングロッド30の大端部38の側面に2回程当接させて軽い衝撃を付与する。この結果、コネクティングロッド30は、軸線方向に沿ってシリンダ76から離間する方向に押圧され、大端部38の結合孔36及び小端部40の孔部がそれぞれ第1〜第3ガイドピン72a〜72cに当接することにより、コネクティングロッド30が所定位置に位置決めされる。
次に、回転駆動源66を駆動させてユニット本体64内に設けられた図示しないボールねじ軸を所定方向に回転させ、図示しないナット部材に連結されたスライダ70a、70bを介してスライドテーブル56及びワークテーブル54を支持プレート62側(矢印X1方向)に向かって直線状に変位させる。なお、前記ワークテーブル54に載置されたコネクティングロッド30が支持プレート62側に向かって接近する際、被測定面に対してノズル86の先端部からエアブローが噴射され、被測定面に付着した塵埃等が除去される。
スライドユニット58の付勢作用下にワークテーブル54にセットされたコネクティングロッド30の結合部44a、44bが支持プレート62の開口部88を通過した直後、第1〜第4距離センサ60a〜60dによって前記結合部44a、44bに対してレーザ光が照射される。この場合、第1距離センサ60aのレーザ光は、コネクティングロッド30の結合部44aの右上面に照射され、第2距離センサ60bのレーザ光は、コネクティングロッド30の結合部44aの右側面に照射され、第3距離センサ60cのレーザ光は、コネクティングロッド30の結合部44bの左上面に照射され、第4距離センサ60dのレーザ光は、コネクティングロッド30の結合部44bの左側面に照射される。
第1〜第4距離センサ60a〜60dから導出されたレーザ光の反射光に基づいて、各結合部44a、44bの被測定面との離間距離がそれぞれ測定され、前記離間距離に係る複数の検出信号が図示しない制御手段に入力されてそれぞれ合否が判断される。この場合、第1〜第4距離センサ60a〜60dから出力された検出信号の少なくとも1つが所定量の範囲から逸脱するときには、不適合であると判断され、前記第1〜第4距離センサ60a〜60dから出力された4つの検出信号が全て所定量の範囲内にあるときに合格であると判断される。
なお、第1〜第4距離センサ60a〜60dによって離間距離が測定された後、回転駆動源66の回転方向を逆転させることにより、コネクティングロッド30が載置されたワークテーブル54及びスライドテーブル56は、再び支持プレート62の開口部88を通過し前記支持プレート62から離間する方向(矢印X2方向)に変位して初期位置に復帰する。このような工程を順次繰り返すことにより、複数のコネクティングロッド30を順次検査することができる。
次に、コネクティングロッド30の結合部44a、44bに形成された段差部の段差量の測定方法について、図7に示すフローチャートに沿って以下詳細に説明する。
図8は、コネクティングロッド30の結合部44a(44b)の部分拡大断面図であり、キャップ部32側の断面曲線状の被測定面94aとロッド部34側の断面曲線状の被測定面94bとの間の分割面96に連続して段差部98が形成されている。
初期設定として、コネクティングロッド30の基準データを測定する(ステップS1)。この基準データは、前記第1〜第4距離センサ60a〜60dにより該コネクティングロッド30の結合部44a、44bを含む近傍部分の軸線方向に沿った直線で8mmの範囲(被測定範囲)を複数のポイント(例えば、829ポイント)に分割して測定する。
なお、前記被測定範囲は、コネクティングロッド30の破断分割時における亀裂発生範囲である±2mm(4mm)とその両端の2mmとを加算した合計8mmを被測定範囲として設定されたものである。
続いて、前記測定された基準データから平均化された形状データを作成する(ステップS2)。すなわち、被測定面94a、94bの表面の面粗度の影響を少なくするため、前記基準データとして作成された1〜829ポイントを、30ポイント毎のデータの平均値を1ポイントに置換した平均値を形状データとする。
例えば、形状データの1ポイントは、基準データの1ポイントから30ポイントまで(1−30)を平均したものであり、形状データの2ポイントは、基準データの2ポイントから31ポイントまで(2−31)を平均したものであり、形状データの3ポイントは、基準データの3ポイントから32ポイントまで(3−32)を平均したものであり、順次同様にして、形状データの360ポイントは、基準データの360ポイントから389ポイントまで(360−389)を平均したものであり、さらに、形状データの800ポイントは、基準データの800ポイントから829ポイントまで(800−829)を平均したものである。
このようにして、平均化された形状データ1〜800が得られる。
次に、図9に示されるように、前記形状データ中の20ポイントと360ポイントの2点のデータに基づいて、1つの直線からなる仮想線(K1)を作成する(ステップS3)。前記2点の20ポイント及び360ポイントは、それぞれ実験により求められたものである。被測定面94a、94bが曲線(曲面)であるため、仮想線(K1)を用いて前記曲線からなる被測定面94a、94bに対して基準となる仮想線(基準線)(K1)を設定して、より精度良く測定することができるからである。
この場合、段差部(分割面)98よりも手前のデータで、且つ狭い範囲(ポイント)で作成するとよい。なお、同型式(同形状)のコネクティングロッド30の場合、同一の仮想線K1が用いられ、コネクティングロッド30の形状が相違することにより他の仮想線が用いられる。
このようにして仮想線(K1)を作成した後、前記形状データに基づいて段差部(分割面)98のポイント(A)を検知し、前記検知した段差部98のポイントAから60ポイントだけ戻ったポイントを基準ポイント(B)に設定する(ステップS4)。この60ポイントは、実験により求められた位置である。
続いて、図9に示されるように、前記仮想線(K1)を前記基準ポイント(B)まで一次元的に平行移動(オフセット)させ、前記基準ポイント(B)を通る直線を仮想線(K2)とする(ステップS5)。このように仮想線(K2)を段差部のポイント(A)を通過させることがなく、基準ポイント(B)を通る直線として所定の位置だけオフセットさせることにより、前記段差部98の段差量(D)を正確に測定することができる。
その理由として、キャップ部32とロッド部34との破断分割面(ポイントA)には、前記キャップ部32とロッド部34とを再結合させたときに悪影響を及ぼすことがない凹凸が発生する場合がある。例えば、極小の欠け、表皮のめくれ、バリ、前記表皮がキャップ部32とロッド部34との間に挟まって凸形状を形成する場合等がある。その際、前記凹凸に影響されない破断面近傍の位置で段差量を測定することにより、精度よく段差量を測定することができるからである。なお、前記破断面近傍の位置である基準ポイント(B)は、多大な実験及びシュミレーションによって設定されたものである。
このようにして、基準ポイント(B)を通るようにオフセットさせた仮想線(K2)と、前記段差部98として検知したポイント(A)から20ポイントだけ先に移動した測定ポイント(C)との一次元的な方向の移動量を段差量(D)として測定する(ステップS6)。測定された前記段差量(D)と予め設定された許容量の範囲との間で合否判定がなされ(ステップS7)、前記測定された段差量(D)が所定量の範囲内にあるときは合格とし、前記測定された段差量(D)が所定量の範囲外にあるときは不適合として排除される。
前記合否判定は、第1〜第4距離センサ60a〜60d毎に各自判定され、第1〜第4距離センサ60a〜60dの全てが合格としたときに適正な製品として判断され、一つの距離センサ60a(60b〜60d)が不適合であった場合には、不適合な製品として判断される。
以上により、コネクティングロッド30の結合部44a、44bに形成された曲面からなる被測定面94a、94bによって構成される段差部98の段差量(D)が精度良く測定され、前記段差量(D)に基づいて合否が判定される。
なお、第1〜第4距離センサ60a〜60dを用いてコネクティングロッド30の結合部44a、44bの左右側面2個所、左右上面2個所の合計4個所で合否判定を行うことが最も好ましいが、破断時の残留応力による収縮・伸長の影響が大きい左右側面の2個所のみで合否判定を行ってもよい。
さらに、本実施の形態では、スライダ70a、70bを介してスライドテーブル56及びワークテーブル54を直線状に往復動作させて検査工程を遂行しているが、これに限定されるものではなく、例えば、図10に示されるように、被検査物がそれぞれ載置された複数のスライドテーブル56及びワークテーブル54を直線軌道に沿って連続して移動させ、連続的に合否判定をするようにしてもよい。
図1Aは、本発明の被検査物であり、破断分割されたキャップ部とロッド部とが再結合されたコネクティングロッドの斜視図であり、 図1Bは、コネクティングロッドがキャップ部とロッド部に破断分割された状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るコネクティングロッドの検査方法を実施する検査装置の斜視図である。 図2に示す検査装置の平面図である。 図3に示す検査装置の軸線方向に沿った縦断面図である。 複数の距離センサによって結合部の段差を検知している状態を示す一部破断斜視図である。 図5の矢印Z方向からみた矢視図である。 コネクティングロッドの結合部に形成された段差部の段差量の測定方法を示すフローチャートである。 コネクティングロッドの結合部の部分拡大断面図である。 曲面からなる被測定面に対して仮想線K1を設定し、さらに、前記仮想線K1をオフセットさせて仮想線K2とし、前記仮想線K2と測定ポイントとの移動量に基づいて段差部の段差量を測定する状態を示す説明図である。 被検査物がそれぞれ載置された複数のスライドテーブル及びワークテーブルを直線軌道に沿って連続して移動させて合否判定する状態を示す斜視図である。
符号の説明
30…コネクティングロッド 32…キャップ部
34…ロッド部 36…結合孔
38…大端部 40…小端部
44a、44b…結合部 50…検査装置
52…基台 54…ワークテーブル
56…スライドテーブル 58…スライドユニット
60a〜60d…距離センサ 62…支持プレート
72a〜72c…ガイドピン 76…シリンダ
78a、78b…センサ 86…ノズル
88…開口部 94a、94b…被測定面
96…分割面 98…段差部

Claims (2)

  1. 一体成形されたコネクティングロッドの大端部をキャップ部とロッド部とに破断分割した後、前記キャップ部とロッド部とを再結合した結合部の段差部を検査するコネクティングロッドの検査方法であって、
    前記コネクティングロッドの結合部を含む近傍部分の被検査面に対してレーザ光を照射して照射面との離間距離を測定し、曲面からなる被検査面を複数のポイントに分割した基準データを得る工程と、
    前記基準データを平均化した形状データを得る工程と、
    前記形状データから抽出された複数のポイントによって仮想線(K1)を設定する工程と、
    前記段差部が検知されたポイント(A)から所定量だけ前に戻ったポイントを基準ポイント(B)とし、前記仮想線(K1)を平行移動させることにより前記基準ポイント(B)を通る仮想線(K2)を設定する工程と、
    前記段差部が検知されたポイント(A)から所定量だけ先に進んだポイントを測定ポイント(C)とし、前記仮想線(K2)と前記測定ポイント(C)との一次元方向の移動量を前記段差部の段差量(D)として測定する工程と、
    前記測定された段差量(D)が所定の範囲内にあるいか否かによってコネクティングロッドの合否を判定する工程と、
    を有することを特徴とするコネクティングロッドの検査方法。
  2. 請求項1記載の方法において、
    前記仮想線(K1)は、段差部が検知されるポイント(A)よりも前の範囲から抽出された2つのポイントを結ぶ線分によって設定されることを特徴とするコネクティングロッドの検査方法。
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