JP2006125798A - スターリング機関 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ピストンの振動中心位置を制御することが可能なスターリング機関を提供する。
【解決手段】 スターリング機関は、シリンダ13と、シリンダ13に組み付けられるピストン14と、ピストン14を駆動するリニアモータ23と、ピストン14に弾性力を付与するピストンスプリング24と、ピストンスプリング24を支持する支持部材2aと、ピストンスプリング24の支持位置を調節する支持位置調節手段として機能するコイルスプリング3a,3bとを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 スターリング機関は、シリンダ13と、シリンダ13に組み付けられるピストン14と、ピストン14を駆動するリニアモータ23と、ピストン14に弾性力を付与するピストンスプリング24と、ピストンスプリング24を支持する支持部材2aと、ピストンスプリング24の支持位置を調節する支持位置調節手段として機能するコイルスプリング3a,3bとを備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、スターリング機関に関し、特に、ピストンの往復動中心位置を制御可能な構成を備えたスターリング機関に関する。
従来から、スターリング機関の一例としてフリーピストン型スターリング機関は知られている。該フリーピストン型スターリング機関は、シリンダ、ピストン、ディスプレーサ、圧縮空間、膨張空間および背圧空間を有する。そして、シリンダ内にピストンとディスプレーサとを同軸上に設置し、ピストンとディスプレーサ間に圧縮空間を、ディスプレーサとシリンダの閉塞端との間に膨張空間を、ピストンに対し圧縮空間とは反対側に背圧空間を設けている。該背圧空間、圧縮空間および膨張空間には作動媒体が充填される。
ところで、圧縮空間と背圧空間との圧力バランスを保つことによりピストンの往復動中心位置の変動を防止することは重要であり、ピストンの往復動中心位置の変動を防止するために連通路を設ける等の工夫がなされている。この連通路については、たとえば特開2000−39222号公報や、特開2003−35203号公報などに記載されている。
特開2000−39222号公報
特開2003−35203号公報
上述のようにピストンの往復動中心位置が変動するのを防止するという観点からは、ある程度の通路面積の連通路を設けることが望ましいが、スターリング機関の性能向上という観点からは、上記連通路の通路面積を小さくすることが望ましい。
しかし、連通路の通路面積を小さくすると、圧縮空間と背圧空間との圧力バランスを保つことが困難となるためピストンの往復動中心位置が変化し、ピストンとディスプレーサや、シリンダとピストン等が衝突し、これらが破壊する可能性がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、ピストンの往復動中心位置を制御することが可能なスターリング機関を提供することを目的とする。
本発明に係るスターリング機関は、シリンダに組み付けられるピストンと、ピストンを駆動するピストン駆動手段と、ピストンに弾性力を付与するピストンスプリングと、ピストンスプリングを直接または間接的に支持する支持部材と、ピストンスプリングの支持位置を調節する支持位置調節手段とを備える。
上記スターリング機関は、ピストンスプリングが配置される背圧空間をさらに備える。この場合、支持位置調節手段は、形状記憶合金を用いて作製され、背圧空間内の温度変化に応じて伸縮することによりピストンスプリングの支持位置を調節する伸縮部材を含むものであってもよい。
上記スターリング機関は、ピストンスプリングが配置される背圧空間と、該背圧空間に設置された圧力センサと、圧力センサにより検知された背圧空間内の圧力に応じて上記支持位置調節手段の動作制御を行なう制御手段とをさらに備えるものであってもよい。
上記支持位置調節手段は、たとえば支持部材を加熱する加熱手段を含むものであってもよい。この場合、支持部材に直接通電するなどして支持部材自体を加熱してもよいが、ヒータなどの加熱装置を用いて支持部材を加熱してもよい。
上記スターリング機関は、支持部材に沿って移動可能に設けられピストンスプリングを保持する可動部材と、支持部材と可動部材の少なくとも一方を駆動することで可動部材を支持部材に対し相対的に移動させる駆動手段とをさらに備えるものであってもよい。この場合、支持位置調節手段は、上記可動部材と駆動手段とを含む。
本発明のスターリング機関によれば、ピストンスプリングの支持位置を調節することができるので、ピストンの往復動中心位置を制御することが可能となる。それにより、圧縮空間と背圧空間との連通路の通路面積を小さくした場合でもピストンの往復動中心位置が変動するのを防止でき、ピストンとディスプレーサや、シリンダとピストン等が衝突するのを回避することができる。つまり、ピストンやディスプレーサが他の要素と衝突するのを回避しながら、スターリング機関の性能を向上することができる。
以下、図1〜図4を用いて、本発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるスターリング機関1の断面図である。図1に示すように、本実施の形態におけるスターリング機関1は、ケーシング12と、該ケーシング12に組付けられたシリンダ13と、シリンダ13内で往復動するピストン14およびディスプレーサ15と、再生器16と、圧縮空間17Aと膨張空間17Bとを含む作動空間17と、放熱部18(ウォームヘッド)と、吸熱部19(コールドヘッド)と、ピストン駆動手段としてのリニアモータ23と、ピストンスプリング24と、ディスプレーサスプリング25と、ピストンスプリング24とディスプレーサスプリング25をそれぞれ支持する支持部材2a,2bと、支持部材2a,2bに取付けられたコイルスプリング3a,3bと、ピストンスプリング24を保持するホルダ4と、ピストンスプリング24とピストン14とを固定する固定部材8と、ディスプレーサロッド26と、背圧空間27とを備える。
図1は、本発明の実施の形態1におけるスターリング機関1の断面図である。図1に示すように、本実施の形態におけるスターリング機関1は、ケーシング12と、該ケーシング12に組付けられたシリンダ13と、シリンダ13内で往復動するピストン14およびディスプレーサ15と、再生器16と、圧縮空間17Aと膨張空間17Bとを含む作動空間17と、放熱部18(ウォームヘッド)と、吸熱部19(コールドヘッド)と、ピストン駆動手段としてのリニアモータ23と、ピストンスプリング24と、ディスプレーサスプリング25と、ピストンスプリング24とディスプレーサスプリング25をそれぞれ支持する支持部材2a,2bと、支持部材2a,2bに取付けられたコイルスプリング3a,3bと、ピストンスプリング24を保持するホルダ4と、ピストンスプリング24とピストン14とを固定する固定部材8と、ディスプレーサロッド26と、背圧空間27とを備える。
ケーシング12には、シリンダ13、リニアモータ23、ピストンスプリング24およびディスプレーサスプリング25をはじめとする種々の部品が組付けられる。また、スターリング機関1の内部には、ヘリウムガスや水素ガス、窒素ガスなどの作動媒体が充填される。
シリンダ13は、略円筒状の形状を有し、内部にピストン14とディスプレーサ15とを往復動可能に受け入れる。シリンダ13内において、ピストン14とディスプレーサ15とは同軸上に間隔をあけて配置され、このピストン14およびディスプレーサ15によってシリンダ13内の作動空間17が圧縮空間17Aと膨張空間17Bとに区画される。より詳しくは、作動空間17は、ピストン14におけるディスプレーサ15側の端面よりもディスプレーサ15側に位置する空間であり、ピストン14とディスプレーサ15との間に圧縮空間17Aが形成され、ディスプレーサ15と吸熱部19との間に膨張空間17Bが形成される。圧縮空間17Aは主に放熱部18によって囲まれ、膨張空間17Bは主に吸熱部19によって囲まれている。
圧縮空間17Aと膨張空間17Bとの間には再生器16が配設されており、この再生器16を介して圧縮空間17Aと膨張空間17Bとが連通する。それにより、スターリング機関1内に閉回路が構成される。この閉回路内に封入された作動媒体が、ピストン14およびディスプレーサ15の動作に合わせて流動することにより、スターリングサイクルが実現する。
シリンダ13の外側に位置する背圧空間27にはリニアモータ23が配設される。リニアモータ23は、インナーヨーク20と、可動マグネット部21と、アウターヨーク22と、該アウターヨーク22を挟持する1組の挟持部材28とを有する。このリニアモータ23によって、シリンダ13の軸方向にピストン14を駆動する。また、一方の挟持部材28は、支持部材2aを支持するベース部材としても機能する。
ピストン14の一端は、板バネなどの弾性部材で構成されるピストンスプリング24と接続される。図1の例では、固定部材8を介してピストン14の一端をピストンスプリング24の中央部と接続している。ピストンスプリング24は、ピストン14に弾性力を付与する弾性力付与手段として機能する。該ピストンスプリング24で弾性力を付加することにより、シリンダ13内でピストン14を安定して周期的に往復動させることが可能となる。なお、図1の例では、ピストン14の往復動中心位置にてピストン14とシリンダ13とを貫通し、圧縮空間17Aと背圧空間27とを連通させる連通路29を設けている。
ピストンスプリング24の周縁部は、図1に示すように、ホルダ4により保持され支持部材2aによって支持されている。該支持部材2aは、アルミニウムなどの金属で構成してもよいが、セラミックや樹脂のように金属以外の素材で構成することも可能である。ホルダ4は、支持部材2bの軸心方向に移動可能であり、ホルダ4の一端は支持部材2aにより移動規制されている。
図1の例では、支持部材2aの一端は、一方の挟持部材28の表面に設けた凹部内に挿入され、支持部材2aの外周部に、形状記憶合金で構成されるコイルスプリング3aが設けられている。該コイルスプリング3aによって、ホルダ4を一方の挟持部材28上で弾性支持している。コイルスプリング3aは、背圧空間27の温度が所定温度以上となったときに所定量だけ伸びるように作製する。たとえば、Ni−Ti,Ni−Ti−Fe,Ni−Ti−Cuなどの材質でコイルスプリング3aを作製することにより、50℃〜100℃程度の範囲内の所望の温度で所定量だけ伸びるように設定する。
ディスプレーサ15の一端は、ディスプレーサロッド26を介してディスプレーサスプリング25と接続される。ディスプレーサロッド26は、ピストン14を貫通して配設され、固定部材を介してディスプレーサスプリング25の中央部と接続される。ディスプレーサスプリング25は板バネなどの弾性部材で構成される。該ディスプレーサスプリング25の周縁部は支持部材2bにより支持される。
支持部材2bは、上記のホルダ4のガイドとしての機能をも有し、支持部材2aと同様の材質で作製可能である。この支持部材2aの外周部にも、形状記憶合金で構成されるコイルスプリング3bを設置する。コイルスプリング3bの一端はホルダ4を付勢し、コイルスプリング3bの他端は直接あるいは何らかの部材を介してディスプレーサスプリング25の周縁部を付勢する。図1の例では、コイルスプリング3bの他端は、板状部材を介してディスプレーサスプリング25の周縁部を付勢している。コイルスプリング3bは、コイルスプリング3aが伸びる作動温度範囲では作動せず、コイルスプリング3aの作動温度範囲よりも低い温度で伸びるように作製され、ホルダ4を挟持部材28側に押圧する機能を有する。このコイルスプリング3bは、コイルスプリング3aと同様の材質で構成可能である。
上記のように相対的に高温で作動するコイルスプリング3aと、相対的に低温で作動するコイルスプリング3bとを設置することにより、背圧空間27内の(圧力が上昇したりピストン14の往復ストロークが大きくなって)温度が所定値以上となったときに、コイルスプリング3aのみを伸ばすことができる。それにより、ホルダ4とともにピストンスプリング24を背圧空間27側へ移動させることができる。このとき、コイルスプリング3bのバネ定数等を適切に選択することにより、コイルスプリング3aを所望量だけ伸ばすことができ、ピストンスプリング24を所望量だけ背圧空間27側へ移動させることができる。
他方、背圧空間27内の(圧力が低下したりピストン14の往復ストロークが小さくなって)温度が所定値より小さくなったときには、コイルスプリング3aは初期状態に戻ろうとする一方で、低温で作動するコイルスプリング3bが伸びる。それにより、ホルダ4とともにピストンスプリング24を挟持部材28側(リニアモータ23側)へ移動させることができる。このとき、コイルスプリング3aのバネ定数等を適切に選択することにより、コイルスプリング3bを所望量だけ伸ばすことができ、ピストンスプリング24を所望量だけ挟持部材28側へ移動させることができる。
上記のように背圧空間27内の温度変化に応じてピストンスプリング24を背圧空間27側あるいは挟持部材28側(リニアモータ23側)へ移動させることができるので、背圧空間27内の温度変化に応じてピストンスプリング24の支持位置を調節することができる。それにより、ピストン14の往復動中心位置を制御することが可能となり、圧縮空間17Aと背圧空間27との連通路29の通路面積を小さくした場合でもピストン14の往復動中心位置が変動するのを防止でき、ピストン14とディスプレーサ15やシリンダ13とが衝突するのを回避することができる。つまり、ピストン14やディスプレーサ15や他の要素と衝突するのを回避しながら、スターリング機関の性能を向上することができる。
なお、本実施の形態1では、ピストンスプリング24の支持位置を調節する支持位置調節手段として形状記憶合金で構成されるコイルスプリング3a,3bを設置する場合について説明したが、コイルスプリング3a,3b以外の形態(たとえば棒状や板状など)の形状記憶合金製の部材を採用することも可能である。また、支持部材2a自体を形状記憶合金で構成することも考えられる。つまり、背圧空間27内の温度変化に応じて伸縮することによりピストンスプリング24の支持位置を調節できる伸縮部材であれば、本実施の形態の支持位置調節手段として採用可能である。
再び図1を参照して、ピストン14に対しディスプレーサ15と反対側には、ケーシング12によって囲まれた背圧空間27が配設されている。背圧空間27は、ケーシング12内でピストン14の周囲に位置する外周領域と、ケーシング12内でピストン14よりもピストンスプリング24側(後方側)に位置する後方領域とを含む。この背圧空間27内にも、作動媒体が存在する。放熱部18、吸熱部19には、それぞれ高温側熱交換器と低温側熱交換器とが設置される。
次に、上述のスターリング機関1の動作について説明する。なお、以下の説明では、スターリング機関1の一例であるスターリング冷凍機の動作について説明する。
まず、リニアモータ23を作動させてピストン14を駆動する。リニアモータ23によって駆動されたピストン14は、ディスプレーサ15に接近し、圧縮空間17A内の作動媒体(作動ガス)を圧縮する。
ピストン14がディスプレーサ15に接近することにより、圧縮空間17A内の作動媒体の温度は上昇するが、熱交換器1Aを介して当該熱が放熱部18に伝達され、放熱部18によってこの圧縮空間17A内に発生した熱が外部へと放出される。そのため、圧縮空間17A内の作動媒体の温度はほぼ等温に維持される。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルにおける等温圧縮過程に相当する。
ピストン14がディスプレーサ15に接近した後にディスプレーサ15は吸熱部19側に移動する。他方、ピストン14によって圧縮空間17A内において圧縮された作動媒体は再生器16内に流入し、さらに膨張空間17Bへと流れ込む。その際、作動媒体の持つ熱が再生器16に蓄熱される。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルの等容冷却過程に相当する。
膨張空間17B内に流入した高圧の作動媒体は、ディスプレーサ15がピストン14側へ移動することにより膨張する。このようにディスプレーサ15が後方側へ移動するのに伴い、ディスプレーサスプリング25の中央部も後方側に突出するように変形する。
上記のように膨張空間17B内で作動媒体が膨張することにより、膨張空間17B内の作動媒体の温度は下降するが、吸熱部19によって外部の熱が膨張空間17B内へと伝達されるため、膨張空間17B内はほぼ等温に保たれる。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルの等温膨張過程に相当する。
その後、ディスプレーサ15がピストン14から遠ざかる方向に移動し始める。それにより、膨張空間17B内の作動媒体は再生器16を通過して再び圧縮空間17A側へと戻る。その際に再生器16に蓄熱されていた熱が作動媒体に与えられるため、作動媒体は昇温する。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルの等容加熱過程に相当する。
この一連の過程(等温圧縮過程−等容冷却過程−等温膨張過程−等容加熱過程)が繰り返されることにより、逆スターリングサイクルが構成される。この結果、吸熱部19は徐々に低温になり、極低温を有するに至る。他方、放熱部18の温度も徐々に上昇し、所定の高温に達する。
このとき、連通路29の通路面積を小さく設定すると、ピストン14とシリンダ13の間隙やガスベアリング機能によって圧縮空間17Aから背圧空間27に漏れた作動媒体(作動ガス)の作動空間17への戻り量が少ないので背圧空間27内の圧力が徐々に上昇し、ピストン14の往復動中心位置が圧縮空間17A側に移動し背圧空間27内の温度も上昇する。そして、背圧空間27内の温度が所定値に達するとコイルスプリング3aが伸びるので、ホルダ4とともにピストンスプリング24を背圧空間27側へ移動させることができる。それにより、ピストンスプリング24を所望量だけ背圧空間27側へ移動させることができ、ピストン14の往復動中心位置を背圧空間27側へ移動させることができる。その結果、ピストン14とディスプレーサ15等の衝突を回避することができる。
(実施の形態2)
次に、図2と図3を用いて、本発明の実施の形態2とその変形例について説明する。
次に、図2と図3を用いて、本発明の実施の形態2とその変形例について説明する。
図2に示すように、本実施の形態2のスターリング機関1は、ピストンスプリング24の支持位置制御手段として機能し支持部材2aと電気的に接続される給電手段7と、背圧空間27内の圧力を検知する圧力センサ5と、圧力センサ5と給電手段7とに接続され給電手段7の動作制御を行なう制御手段6とを備える。これ以外の構成については実施の形態1の場合と基本的に同様である。
上記のように支持部材2aに給電手段7を電気的に接続しているので、支持部材2aに給電することができる。それにより、支持部材2aを加熱することができ、支持部材2aを軸方向に熱膨張させることができる。このように支持部材2aを軸方向に熱膨張させることにより、ピストンスプリング24の支持位置を背圧空間27側へ移動させることができ、ピストン14の往復動中心位置を背圧空間27側へ移動させることができる。
本実施の形態では、支持部材2aに給電することにより支持部材2aを軸方向に熱膨張させるので、支持部材2aの材質としては、給電することで発熱し熱膨張する金属などの導電部材を使用する。なお、支持部材2aの熱膨張量は、支持部材2aの加熱量と材質等によりほぼ決まるので、支持部材2aへの給電量と、支持部材2aの材質等を適切に選択することにより、所望の量だけ支持部材2aを軸方向に熱膨張させることができる。
図2に示すように、本実施の形態2では、背圧空間27内に圧力センサ5を設置しているので、背圧空間27内の圧力を検知することができる。このように圧力センサ5によって検知された圧力値に応じて、制御手段6により給電手段7の動作制御(たとえばオン/オフ制御)を行なう。それにより、背圧空間27内の圧力に応じて、支持位置制御手段としての給電手段7の動作制御を行なうことができる。つまり、背圧空間27内の圧力に応じてピストン14の往復動中心位置を制御することができる。その結果、実施の形態1の場合と同様に、ピストン14とディスプレーサ15や他の要素との衝突を回避しながら、スターリング機関1の性能を向上することができる。
次に、図3を用いて、実施の形態2の変形例について説明する。
実施の形態2のスターリング機関1では、支持部材2aに直接給電して加熱するようにしたが、図3に示すように支持部材2aにヒータ9を取付け、該ヒータ9によって支持部材2aを加熱するようにしてもよい。この場合にも、上述の場合と同様の効果を期待できる。これ以外の構成については、図2に示す場合と同様である。
なお、図3の例では、支持部材2aの外周部にヒータ9を設置しているが、支持部材2aの内部にヒータ9を設置してもよい。また、図3に示すように、ヒータ9は、支持部材2aを取り囲むように設けることが好ましいが、必ずしもヒータ9で支持部材2aを取り囲む必要はない。さらに、支持部材2aの加熱量を高精度に検知するために支持部材2aに温度センサを取付けることも考えられる。この場合には、温度センサを制御手段6と接続し、温度センサの検知結果に基づいて給電手段7の動作制御を行なえばよい。また、本実施の形態2では、支持部材2aを加熱して熱膨張させることができればよいので、上述の例以外の加熱手段を採用することも可能である。
(実施の形態3)
次に、図4を用いて、本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態3では、背圧空間27内の圧力に応じて支持部材等の要素を機械的に駆動してピストン14の往復動中心位置を制御する。
次に、図4を用いて、本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態3では、背圧空間27内の圧力に応じて支持部材等の要素を機械的に駆動してピストン14の往復動中心位置を制御する。
図4の例では、ピストンスプリング24およびディスプレーサスプリング25の支持部材としてボールネジのネジ軸2cを使用し、該ネジ軸2cに螺着されたナット11aにピストンスプリング24の周縁部を固定し、ナット11aと間隔をあけてネジ軸2cに螺着されたナット11bにディスプレーサスプリング25の周縁部を固定している。ナット11a,11bは、ネジ軸2cに沿って移動可能な可動部材であり、ナット11a,11bによりピストンスプリング24とディスプレーサスプリング25の周縁部がそれぞれ保持される。ネジ軸2cの一端は、挟持部材28に軸心方向へ移動することなく回転可能に装着され、ネジ軸2cの他端には、ネジ軸2cの駆動手段であるモータ10を設置している。
モータ10は、該モータ10への給電を行なう給電手段7と接続され、給電手段7は制御手段6を介して圧力センサ5と接続される。これ以外の構成については、上述の各実施の形態の場合と基本的に同様である。
図4に示すように、圧力センサ5が背圧空間27内に設置されているので、背圧空間27内の圧力を検知することができる。そして、背圧空間27内の圧力が所定値に達したことが圧力センサ5によって検知されたのに応じて、制御手段6により給電手段7を作動させ、給電手段7を介してモータ10に所定の電力を供給する。それにより、モータ10を作動させ、該モータ10によってネジ軸2cを回転させることができる。
ネジ軸2cを軸心方向に移動することなく回転させることによりナット11a,11bを軸心方向に移動させることができ、ピストンスプリング24およびディスプレーサスプリング25の支持位置を制御することができる。それにより、上述の各実施の形態の場合と同様に、ピストン14やディスプレーサ15と他の要素との衝突を回避しながら、スターリング機関1の性能を向上することができる。
なお、上述の例では、ボールネジ機構を利用したピストンスプリング24の支持位置調節手段について説明したが、支持部材と、該支持部材に沿って移動可能な可動部材と、支持部材と可動部材の少なくとも一方を駆動することで可動部材を支持部材に対し相対的に移動させる駆動手段とを備えるものであれば、ボールネジ機構以外の任意の機構を採用可能である。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、上述の各実施の形態の構成を適宜組み合わせることも当初から予定している。また、今回開示した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
1 スターリング機関、2a,2b 支持部材、2c ネジ軸、3a,3b コイルスプリング、4 ホルダ、5 圧力センサ、6 制御手段、7 給電手段、8 固定部材、9 ヒータ、10 モータ、11a,11b ナット、12 ケーシング、13 シリンダ、14 ピストン、15 ディスプレーサ、16 再生器、17 作動空間、17A 圧縮空間、17B 膨張空間、18 放熱部、19 吸熱部、20 インナーヨーク、21 可動マグネット部、22 アウターヨーク、23 リニアモータ、24 ピストンスプリング、25 ディスプレーサスプリング、26 ディスプレーサロッド、27 背圧空間、28 挟持部材、29 連通路。
Claims (5)
- シリンダに組み付けられるピストンと、
前記ピストンを駆動するピストン駆動手段と、
前記ピストンに弾性力を付与するピストンスプリングと、
前記ピストンスプリングを支持する支持部材と、
前記ピストンスプリングの支持位置を調節する支持位置調節手段と、
を備えた、スターリング機関。 - 前記ピストンスプリングが配置される背圧空間をさらに備え、
前記支持位置調節手段は、形状記憶合金を用いて作製され、前記背圧空間内の温度変化に応じて伸縮することにより前記ピストンスプリングの支持位置を調節する伸縮部材を含む、請求項1に記載のスターリング機関。 - 前記ピストンスプリングが配置される背圧空間と、
前記背圧空間に設置された圧力センサと、
前記圧力センサにより検知された前記背圧空間内の圧力に応じて前記支持位置調節手段の動作制御を行なう制御手段と、をさらに備えた、請求項1に記載のスターリング機関。 - 前記支持位置調節手段は、前記支持部材を加熱する加熱手段を含む、請求項3に記載のスターリング機関。
- 前記支持部材に移動可能に設けられ、前記ピストンスプリングを保持する可動部材と、
前記支持部材を回動することで前記可動部材を前記ピストンの往復動方向に移動させる駆動手段と、をさらに備え、
前記支持位置調節手段は、前記可動部材と駆動手段とを含む、請求項3に記載のスターリング機関。
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2004
- 2004-11-01 JP JP2004317704A patent/JP2006125798A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103032202A (zh) * | 2012-12-05 | 2013-04-10 | 江苏尚森太阳能科技发展有限公司 | 斯特林发动机 |
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