JP2006120731A - 窒化物半導体発光素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い電力変換効率および高い光出力効率を有する窒化物半導体発光素子を提供する。
【解決手段】コンタクト層15上には、銀、アルミニウムおよびロジウムのいずれかを含む材料から成る第1の電極17がある。第2の電極19は、AlXGa1−XN基板(Xは0以上1以下)である導電性基板13の一方の面13a上に設けられる。p型窒化物半導体層15は基板13の他方の面13bとコンタクト層15との間にある。n型窒化物半導体層23は基板13の他方の面13bとp型窒化物半導体層21との間にある。窒化物半導体の活性領域25は、p型半導体層21とn型半導体層23との間にある。コンタクト層15の厚さD1はp型半導体層21の厚さD2より小さく、コンタクト層15はp型半導体層21から歪みを受ける。基板13は活性領域25からの光が透過可能である。
【選択図】図1
【解決手段】コンタクト層15上には、銀、アルミニウムおよびロジウムのいずれかを含む材料から成る第1の電極17がある。第2の電極19は、AlXGa1−XN基板(Xは0以上1以下)である導電性基板13の一方の面13a上に設けられる。p型窒化物半導体層15は基板13の他方の面13bとコンタクト層15との間にある。n型窒化物半導体層23は基板13の他方の面13bとp型窒化物半導体層21との間にある。窒化物半導体の活性領域25は、p型半導体層21とn型半導体層23との間にある。コンタクト層15の厚さD1はp型半導体層21の厚さD2より小さく、コンタクト層15はp型半導体層21から歪みを受ける。基板13は活性領域25からの光が透過可能である。
【選択図】図1
Description
本発明は、窒化物半導体発光素子に関する。
文献1(特開平11−186598号公報)には、発光ダイオードが記載されている。発光ダイオードは、n型窒化物半導体層、活性層およびp型窒化物半導体層を有する。n型窒化物半導体層は絶縁物基板の全面上に設けられており、また活性層およびp型窒化物半導体層は絶縁物基板の表面の一部分上に設けられている。発光ダイオードは、絶縁物基板の表面の一部上に設けられたp型窒化物半導体層上に銀(Ag)層を備える。
文献2(特開2002−335014公報)には、III−窒化物系発光ダイオードが記載されている。この発光ダイオードでは、絶縁基板の全表面上にn型層が形成されており、絶縁基板の表面の一部分上に、p型層および発光層が形成されている。露出したn型層上にn型電極が形成され、p型層上にp型電極が形成される。
文献3(特開2000−36619公報)には、III族窒化物系化合物半導体発光素子が記載されている。この半導体発光素子は、サファイア基板上に形成されており、p型半導体層は、サファイア基板の表面の一部分上に形成されている。p型半導体層上には、コバルトまたはニッケルからなる第1金属層が形成されており、この第1金属層上には、Ag、Rh、Ru、Pt、Pdまたはこれらの合金からなる第2金属層が設けられている。発光層からの光は、コバルトまたはニッケルからなる第1金属層により反射される。
文献4(特開2003−86843公報)には、発光素子が記載されている。この発光素子では、サファイア基板上に、n型半導体層、発光層、p型半導体層、p型電極がこの順に形成されている。P型窒化ガリウム系化合物半導体層上のほぼ全面には、P型電極として厚さ15nmのPd層および厚さ150nmのAg層からなる厚膜正電極を形成している。また、別の発光素子は、GaN基板上に、N型窒化ガリウム系化合物半導体層、P型窒化ガリウム系化合物半導体層が積層され、またP型窒化ガリウム系化合物半導体層上にはP型透光性電極及びP型用パッド電極が形成されている。
特開平11−186598号公報
特開2002−335014公報
特開2000−36619公報
特開2003−86843公報
これらの文献に記載された発光素子では、発光層または活性層からの光を効率良く出力するために、基板の同じ面上にp電極およびn電極を形成している。素子構造による理由から、半導体に対して良好なコンタクトを得ることが難しいp電極の面積がn電極の面積に比べて非常に大きい。また、これらの発光素子では、n型層に対する電極を形成するために、半導体層の部分的にエッチングする工程が必要である。さらに、p電極からn電極に向かう電流は、絶縁基板に沿って設けられたn半導体層を流れる。このため、該n半導体層の一部分で生じる高い電流密度が、素子の寿命に影響を与える。
これらの素子では、電極の材料として銀(Ag)等を用いているが、電極の構造および材料に関する改善だけでは、p電極と半導体領域の接触抵抗を十分に下げることができない。したがって、これらの改善では、発光素子の電力変換効率を高めることができない。
そこで、本発明は、上記の事項を鑑みて為されたものであり、高い電力変換効率および高い光出力効率を有する窒化物半導体発光素子を提供することとしている。
本発明の一側面に係る窒化物半導体発光素子は、(a)導電性基板と、(b)p導電型のコンタクト半導体層と、(c)前記コンタクト半導体層上に設けられた第1の電極と、(d)前記導電性基板の一方の面上に設けられた第2の電極と、(e)前記導電性基板の他方の面と前記コンタクト半導体層との間に設けられたp導電型窒化物半導体層と、(f)前記導電性基板の前記他方の面と前記p導電型窒化物半導体層との間に設けられたn導電型窒化物半導体層と、(g)前記p導電型窒化物半導体層と前記n導電型窒化物半導体層との間に設けられており窒化物半導体からなる活性領域とを備え、前記第1の電極は、銀、アルミニウムおよびロジウムのいずれかを含む材料から成り、前記コンタクト半導体層の厚さは前記p導電型窒化物半導体層の厚さより小さく、前記コンタクト半導体層は前記p導電型窒化物半導体層から歪みを受けており、前記導電性基板は前記活性領域からの光が透過可能な材料からなる。
この発明によれば、第1の電極が設けられるコンタクト半導体層は、歪みを受けているので、第1の電極とコンタクト半導体層との間の接触抵抗が小さくなる。また、第1の電極の材料として銀、アルミニウムおよびロジウムのいずれかを含む材料を用いるので、活性層からの光の多くを反射することができる。これ故に、活性領域の一方の面から基板に向けて出射された光だけでなく、活性領域の他方の面から第1の電極に向けて出射された光も利用できる。さらに、窒化物半導体発光素子は、電流が第1の電極から第2の電極に基板を介して流れる縦型構造を有するので、活性領域のより多くの部分を発光のために利用することができる。また、活性領域のより多くの部分からの光は、第1の電極により反射され、光の出力効率が高くなる。
本発明の別の側面に係る窒化物半導体発光素子は、(a)金属基板と、(b)前記金属基板に接着された第1の電極と、(c)前記第1の電極上に設けられたp導電型のコンタクト半導体層と、(d)前記コンタクト半導体層上に設けられたn導電型窒化物半導体層と、(e)前記コンタクト半導体層と前記n導電型窒化物半導体層との間に設けられたp導電型窒化物半導体層と、(f)前記p導電型窒化物半導体層と前記n導電型窒化物半導体層との間に設けられており窒化物半導体からなる活性領域と、(g)前記n導電型窒化物半導体層上に設けられた第2の電極とを備え、前記第1の電極は、銀、アルミニウムおよびロジウムのいずれかを含む材料から成り、前記コンタクト半導体層の厚さは前記p導電型窒化物半導体層の厚さより小さく、前記コンタクト半導体層は前記p導電型窒化物半導体層から歪みを受けている。
この発明によれば、第1の電極が設けられるコンタクト半導体層は、歪みを受けているので、第1の電極とコンタクト半導体層との間の接触抵抗が小さくなる。また、第1の電極の材料として銀、アルミニウムおよびロジウムのいずれかを含む材料を用いるので、活性層からの光の多くを反射することができる。これ故に、活性領域の一方の面から出射された光だけでなく、活性領域の他方の面から第1の電極に向けて出射された光も利用できる。さらに、窒化物半導体発光素子は、電流が第1の電極から第2の電極に流れる縦型構造を有するので、活性領域のより多くの部分を発光のために利用することができる。また、活性領域のより多くの部分からの光は、第1の電極により反射され、光の出力効率が高くなる。
本発明の窒化物半導体発光素子では、前記コンタクト半導体層は、歪みを内包するInGaN半導体層であることが好ましい。
この発明によれば、InGaN半導体層とこのInGaN半導体層に接合する半導体層との界面においてキャリア濃度が高くなる。また、InGaN半導体層では、アクセプタレベルが浅くなるので、キャリア濃度を増加することができる。このため、窒化物半導体発光素子の抵抗を小さくできる。
本発明の窒化物半導体発光素子では、前記InGaN半導体層の厚さは10ナノメートル以下であることが好ましい。
この発明によれば、10ナノメートル以下の厚さのInGaN半導体層は、InGaN半導体層に接合する半導体層から応力を受けて、InGaN層とこのInGaN層に接合する半導体層との界面において、キャリア濃度が高くなる。このため、窒化物半導体発光素子の抵抗を小さくできる。
本発明の別の側面に係る窒化物半導体発光素子は、(a)導電性基板と、(b)歪み超格子構造を有するコンタクト半導体領域と、(c)前記コンタクト半導体領域上に設けられた第1の電極と、(d)前記導電性基板の一方の面上に設けられた第2の電極と、(e)前記導電性基板の他方の面と前記コンタクト半導体領域との間に設けられたn導電型窒化物半導体層と、(f)前記n導電型窒化物半導体層と前記コンタクト半導体領域との間に設けられており窒化物半導体からなる活性領域とを備え、前記第1の電極は、銀、アルミニウムおよびロジウムのいずれかを含む材料から成り、前記導電性基板は前記活性領域からの光が透過可能な材料からなる。
この発明によれば、第1の電極が設けられるコンタクト半導体領域が歪み超格子構造を有するので、コンタクト半導体領域内のホールキャリア濃度が増加する。この結果、第1の電極とコンタクト半導体領域との間の接触抵抗が小さくなる。また、第1の電極の材料として銀、アルミニウムおよびロジウムのいずれかを含む材料を用いるので、活性層からの光の多くを反射することができる。これ故に、活性層の一方の面から基板に向けて出射された光だけでなく、他方の面から第1の電極に向けて出射された光も利用できる。さらに、窒化物半導体発光素子は、電流が第1の電極から第2の電極に基板を介して流れる縦型構造を有するので、活性層のより多くの部分を発光のために利用できる。また、活性層のより多くの部分からの光は、第1の電極により反射され、光の出力効率が高くなる。
本発明の窒化物半導体発光素子では、前記導電性基板は窒化ガリウム基板であることが好ましい。
この発明によれば、窒化ガリウム基板を用いることにより、可視領域の光を発光する窒化物半導体発光素子が実現できる。
本発明の窒化物半導体発光素子では、前記活性領域はIII族元素として少なくともガリウムおよびアルミニウムを含む窒化物からなり、前記導電性基板はAlXGa1−XN基板(Xはゼロより大きく1以下である)であることが好ましい。
この発明によれば、AlXGa1−XN基板は、紫外線領域の光の波長以下の波長の光を透過することができるので、紫外線領域または可視領域の光を発生する窒化物半導体発光素子が実現できる。
本発明の別の側面に係る窒化物半導体発光素子は(a)金属基板と、(b)銀、アルミニウムおよびロジウムのいずれかを含む材料から成る第1の電極と、(c)前記第1の電極上に設けられており歪み超格子構造を有するコンタクト半導体領域と、(d)前記コンタクト半導体領域上に設けられたn導電型窒化物半導体層と、(e)前記コンタクト半導体領域と前記n導電型窒化物半導体層との間に設けられた活性領域と、(f)前記n導電型窒化物半導体層上に設けられた第2の電極とを備える。
この発明によれば、第1の電極が設けられるコンタクト半導体領域が歪み超格子構造を有するので、コンタクト半導体領域内のキャリア濃度が増加する。この結果、第1の電極とコンタクト半導体領域との間の接触抵抗が小さくなる。また、第1の電極の材料として銀、アルミニウムおよびロジウムのいずれかを含む材料から成る材料を用いるので、活性層からの光の多くを反射することができる。これ故に、活性層の一方の面から基板に向けて出射された光だけでなく、他方の面から第1の電極に向けて出射された光も利用できる。さらに、窒化物半導体発光素子は、電流が第1の電極から第2の電極に流れる縦型構造を有するので、活性層のより多くの部分を発光のために利用できる。また、活性層のより多くの部分からの光は、第1の電極により反射され、光の出力効率が高くなる。
本発明の上記の窒化物半導体発光素子では、前記第1の電極の厚さは5ナノメートル以上であり、前記第1の電極の厚さは200ナノメートル以下である。
この発明によれば、第1の電極の厚さが5ナノメートル以上であれば、第1の電極の表面の反射特性が良好になる。第1の電極の厚さは200ナノメートル以下であれば、下地半導体領域に対する第1の電極の密着性が十分な強度になる。
本発明の上記の窒化物半導体発光素子では、前記第1の電極は銀を含む合金から成り、該合金は、重量パーセントにおいて、5パーセント以下の錫または5パーセント以下の金を含有することが好ましい。
この発明によれば、銀合金を含む電極において錫および/又は金の含有量を増加すると、第1の電極の反射率が低下する。しかしながら、銀合金を含む電極において錫および/又は金の含有量が5パーセントであれば、好適な反射率を実現できる。また、銀に錫および/又は金を加えて得られる合金は、窒化物半導体に対して良好な密着性を示す。
本発明の上記の窒化物半導体発光素子では、前記第1の電極は、アルミニウムから成る金属層と、前記金属層と前記コンタクト半導体層との間に設けられたチタン層とを含むことが好ましい。この構造によれば、窒化物半導体に対する第1の電極の密着性が増す。
本発明の上記の目的および他の目的、特徴、並びに利点は、添付図面を参照して進められる本発明の好適な実施の形態の以下の詳細な記述から、より容易に明らかになる。
本発明の上記の目的および他の目的、特徴、並びに利点は、添付図面を参照して進められる本発明の好適な実施の形態の以下の詳細な記述から、より容易に明らかになる。
以上説明したように、本発明によれば、高い電力変換効率および高い光出力効率を有する窒化物半導体発光素子が提供される。
本発明の知見は、例示として示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解できる。引き続いて、添付図面を参照しながら、本発明の窒化物半導体発光素子に係わる実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る窒化物半導体発光素子を示す図面である。窒化物半導体発光素子11は、導電性を有する基板13と、p型のコンタクト半導体層15と、第1の電極17と、第2の電極19と、p型窒化物半導体層21と、n型窒化物半導体層23と、活性領域25とを備える。第1の電極17は、コンタクト半導体層15上に設けられている。第2の電極19は、導電性基板13の一方の面13a上に設けられている。p型窒化物半導体層21は、導電性基板13の他方の面13bとコンタクト半導体層15との間に設けられている。n型窒化物半導体層23は、導電性基板13の他方の面13bとp型窒化物半導体層21との間に設けられている。活性領域25は、窒化物半導体からなり、p型窒化物半導体層21とn型窒化物半導体層23との間に設けられている。コンタクト半導体層15の厚さD1はp型窒化物半導体層21の厚さD2より小さく、コンタクト半導体層15はp型窒化物半導体層21から歪みを受けている。導電性基板13は活性領域25からの光が透過可能な材料からなる。導電性基板13は、例えば、AlXGa1−XN基板(Xは0以上1以下)といった導電性基板であることができる。該導電性基板は、例えば2×10−1Ω・cm以下の抵抗率の導電性を示す。第1の電極17は、銀、アルミニウムおよびロジウムのいずれかを含む材料から成る。例えば、第1の電極17は、実質的に銀から成る金属層または銀合金層を含むことができる。また、第1の電極17は、実質的にアルミニウムから成る金属層および実質的にロジウムから成る金属層の少なくともいずれかを含むことができる。
図1は、第1の実施の形態に係る窒化物半導体発光素子を示す図面である。窒化物半導体発光素子11は、導電性を有する基板13と、p型のコンタクト半導体層15と、第1の電極17と、第2の電極19と、p型窒化物半導体層21と、n型窒化物半導体層23と、活性領域25とを備える。第1の電極17は、コンタクト半導体層15上に設けられている。第2の電極19は、導電性基板13の一方の面13a上に設けられている。p型窒化物半導体層21は、導電性基板13の他方の面13bとコンタクト半導体層15との間に設けられている。n型窒化物半導体層23は、導電性基板13の他方の面13bとp型窒化物半導体層21との間に設けられている。活性領域25は、窒化物半導体からなり、p型窒化物半導体層21とn型窒化物半導体層23との間に設けられている。コンタクト半導体層15の厚さD1はp型窒化物半導体層21の厚さD2より小さく、コンタクト半導体層15はp型窒化物半導体層21から歪みを受けている。導電性基板13は活性領域25からの光が透過可能な材料からなる。導電性基板13は、例えば、AlXGa1−XN基板(Xは0以上1以下)といった導電性基板であることができる。該導電性基板は、例えば2×10−1Ω・cm以下の抵抗率の導電性を示す。第1の電極17は、銀、アルミニウムおよびロジウムのいずれかを含む材料から成る。例えば、第1の電極17は、実質的に銀から成る金属層または銀合金層を含むことができる。また、第1の電極17は、実質的にアルミニウムから成る金属層および実質的にロジウムから成る金属層の少なくともいずれかを含むことができる。
この発明によれば、第1の電極17が設けられるコンタクト半導体層15は、歪みを受けているので、第1の電極17とコンタクト半導体層15との間の接触抵抗が小さくなる。
また、第1の電極17の材料として銀、アルミニウムおよびロジウムのいずれかを含む材料を用いるので、活性領域25からの光を多く反射できる。これ故に、活性領域25の一方の面25aから基板13に向けて出射された光(L1)だけでなく、活性領域25の他方の面25bから第1の電極に向けて出射された光(L2)も基板の表面13aから出力される。
また、第1の電極17の材料として銀、アルミニウムおよびロジウムのいずれかを含む材料を用いるので、活性領域25からの光を多く反射できる。これ故に、活性領域25の一方の面25aから基板13に向けて出射された光(L1)だけでなく、活性領域25の他方の面25bから第1の電極に向けて出射された光(L2)も基板の表面13aから出力される。
さらに、窒化物半導体発光素子11は、電流が第1の電極17から第2の電極19に基板13を介して流れる縦型構造を有するので、活性領域25のより多くの部分を発光のために利用することができる。また、活性領域25のより多くの部分からの光は高反射電極によって反射されて反射光(L3)になり、光(L1)および光(L3)の両方が出力光となるので、光の出力効率が高くなる。
窒化物半導体発光素子11では、導電性基板13は、導電性半導体基板であることができ、特に窒化ガリウム基板であることが好ましい。窒化ガリウム基板を用いることにより、可視領域の光を発光する窒化物発光素子が実現できる。
高反射率の第1の電極17は、コンタクト半導体層15の表面15aを実施的に覆っていることが望ましく、全ての表面15aの上に設けられることが好ましい。一方、第2の電極19は基板13との裏面13aの一部分上に設けられており、裏面13aの残りの部分を通して、活性領域25からの光(L1、L3)が出射する。第2の電極19はTi/Auから成り、例えば500マイクロメートル角のチップに対して100マイクロメートルφのパッド電極を用いる。n電極の面積S1と発光素子の断面積S2との比率(S2/S1)は2以上10以下程度であることが好ましい。
活性領域25はn型クラッド層(本実施例では、n導電型窒化物半導体層23)とp型クラッド層27との間に位置しており、n型クラッド層およびp型クラッド層27は活性領域25にキャリアを閉じ込めるように作用する。一実施例では、活性領域25は、量子井戸構造を有することができ、図1に示されるように、井戸層25aおよびバリア層25bを有する。第2の電極19は導電性基板13の一部分の上に設けられており、第2の電極19からのキャリア(一実施例では、電子)INは、エピタキシャル層の総厚に比べて厚い導電性基板13を広がりながら流れて、n導電型窒化物半導体層23に到達する。第1の電極17はコンタクト半導体層15の表面15aを覆っており、キャリア(一実施例は、正孔)IPは、第2の電極19の全面からエピタキシャル層15、21を流れて、p型の窒化物半導体層27に到達する。
コンタクト半導体層15は、歪みを内包するInGaN半導体層であることが好ましい。InGaN半導体層15とこのInGaN半導体層15に接合する半導体層21との界面においてキャリア濃度が高くなる。また、InGaN半導体層15では、アクセプタレベルが浅くなるので、キャリア濃度を増加することができる。このため、窒化物半導体発光素子11の抵抗が小さくなる。
第1の電極17の厚さは5ナノメートル以上であることが好ましい。第1の電極17の厚さがこの範囲であれば、第1の電極17の表面17aの反射特性が良好になる。第1の電極17の厚さは200ナノメートル以下であることが好ましい。第1の電極17の厚さがこの範囲であれば、下地半導体領域15に対する第1の電極17の密着性が十分な強度になる。
銀合金は5パーセント以下の錫を含むことが好ましく、5パーセント以下の金を含有することが好ましく、合計含有率が重量パーセントにおいて8パーセント以下の金および錫を含有することが好ましい。銀合金において錫および/又は金の含有量を増加すると第1の電極の反射率が低下する。銀合金において錫および/又は金の含有量が5パーセントであれば、好適な反射率を実現できる。また、銀に錫および/又は金を加えて得られる合金は、窒化物半導体層15に対する密着性が増す。
一実施例の窒化物半導体素子は、下記の構造:
導電性基板13:GaN半導体基板:3×1018cm−3
第1の電極17:銀
第2の電極19:Ti/Au電極
p導電型のコンタクト半導体層15:Mg添加InGaN半導体
(キャリア濃度:8×1016cm−3、厚さ:25nm)
p導電型窒化物半導体層21:Mg添加GaN半導体
(キャリア濃度:5×1017cm−3、厚さ:25nm)
p導電型窒化物半導体層27:Mg添加Al0.12Ga0.88N半導体
(キャリア濃度:3×1017cm−3、厚さ:20nm)
n導電型窒化物半導体層23:Si添加GaN半導体
活性領域25:u−In0.15Ga0.85N/u−In0.01Ga0.99N(5MQW)
(井戸層の厚さ:2.1nm、バリア層の厚さ:15nm)
を有する。この例では、活性領域25からp電極に向う軸に沿って、Al0.12Ga0.88N半導体層、GaN半導体層およびInGaN半導体層が順に配列されており、バンドギャップが徐々に大きくなっている。このため、電流閉じ込めのために十分なクラッドが形成される。
導電性基板13:GaN半導体基板:3×1018cm−3
第1の電極17:銀
第2の電極19:Ti/Au電極
p導電型のコンタクト半導体層15:Mg添加InGaN半導体
(キャリア濃度:8×1016cm−3、厚さ:25nm)
p導電型窒化物半導体層21:Mg添加GaN半導体
(キャリア濃度:5×1017cm−3、厚さ:25nm)
p導電型窒化物半導体層27:Mg添加Al0.12Ga0.88N半導体
(キャリア濃度:3×1017cm−3、厚さ:20nm)
n導電型窒化物半導体層23:Si添加GaN半導体
活性領域25:u−In0.15Ga0.85N/u−In0.01Ga0.99N(5MQW)
(井戸層の厚さ:2.1nm、バリア層の厚さ:15nm)
を有する。この例では、活性領域25からp電極に向う軸に沿って、Al0.12Ga0.88N半導体層、GaN半導体層およびInGaN半導体層が順に配列されており、バンドギャップが徐々に大きくなっている。このため、電流閉じ込めのために十分なクラッドが形成される。
図2は、第1の実施の形態の一変形例の窒化物半導体発光素子を示す図面である。窒化物半導体発光素子11aは、p導電型のコンタクト半導体層15に替えて、p導電型のInGaN半導体層29およびp導電型のコンタクトInGaN半導体層31を有する。コンタクトInGaN半導体層31が銀または銀合金からなる第1の電極17に接合している。InGaN半導体層29は、InGaN半導体よりもバンドギャップが大きい窒化物半導体、例えばGaN半導体上に形成されている。InGaN半導体層29のインジウム組成は、コンタクトInGaN半導体層31のインジウム組成よりも小さい。
窒化物半導体発光素子11、11aでは、InGaN半導体層15、31の厚さは5ナノメートル以下であることが好ましい。InGaN半導体層15、31は、InGaN半導体層15、31に接合する半導体層21、29から応力を受けて、InGaN層15、31と半導体層21、29との界面において、キャリア濃度が高くなる。このため、窒化物半導体発光素子11、11a内の抵抗を小さくすることができる。
以上説明したように、高い電力変換効率および高い光出力効率を有する窒化物半導体発光素子が提供される。
以上説明したように、高い電力変換効率および高い光出力効率を有する窒化物半導体発光素子が提供される。
接触抵抗を測定するために行われたいくつかの実験例を説明する。
(接触抵抗の実験例1)
トリメチルガリウム、トリメチルインジウム、アンモニア、シクロペンタジエニルマグネシウムを原料として用いて有機金属気相成長法によりp型半導体層を半絶縁性GaN基板上に作製する。まず,半絶縁性GaN基板をサセプタ上に配置し、温度を摂氏1100度にてH2とNH3を導入してサーマルクリーニングを行う。この後に、摂氏1150度の成長温度でGaN層を2マイクロメートル成長する。成長温度を摂氏1100度にして厚さ500ナノメートルのMgドープGaN膜を成長する。続いて、厚さ5ナノメートルのMgドープInGaN膜を成長する。このように成長した試料を装置から取り出して,InGaN膜上に銀(Ag)と金(Au)及び錫(Sn)の合金を蒸着して、フォトマスクを用いてp電極を形成する。p電極は、接触抵抗を測定するためのc−TLM(Transmission Line Model)用のパターンを有する.このパターンを用いて試料のTLM測定を行うと、接触抵抗は1×10―3オーム・cm2以下であり、この値は、発光ダイオードとして十分な使用できる値でである。
(接触抵抗の実験例1)
トリメチルガリウム、トリメチルインジウム、アンモニア、シクロペンタジエニルマグネシウムを原料として用いて有機金属気相成長法によりp型半導体層を半絶縁性GaN基板上に作製する。まず,半絶縁性GaN基板をサセプタ上に配置し、温度を摂氏1100度にてH2とNH3を導入してサーマルクリーニングを行う。この後に、摂氏1150度の成長温度でGaN層を2マイクロメートル成長する。成長温度を摂氏1100度にして厚さ500ナノメートルのMgドープGaN膜を成長する。続いて、厚さ5ナノメートルのMgドープInGaN膜を成長する。このように成長した試料を装置から取り出して,InGaN膜上に銀(Ag)と金(Au)及び錫(Sn)の合金を蒸着して、フォトマスクを用いてp電極を形成する。p電極は、接触抵抗を測定するためのc−TLM(Transmission Line Model)用のパターンを有する.このパターンを用いて試料のTLM測定を行うと、接触抵抗は1×10―3オーム・cm2以下であり、この値は、発光ダイオードとして十分な使用できる値でである。
(接触抵抗の実験例2)
トリメチルガリウム,トリメチルインジウム,アンモニア,シクロペンタジエニルマグネシウムを原料として用いて、以下の通り有機金属気相成長法によりp型半導体層を作製する。まず、サファイア基板をサセプタ上に配置して、摂氏1100度の温度でH2を導入し、サーマルクリーニングを行う。この後に、摂氏475度の成長温度で、低温緩衝層(GaN膜)を25ナノメートル成長する。この緩衝層上に、摂氏1160度の成長温度でGaN層を5マイクロメートル成長する。摂氏1100度の成長温度で厚さ500ナノメートルのMgドープGaN膜を成長する。このGaN膜上に、厚さ5ナノメートルのMgドープInGaN膜を成長する。このように成長した試料を装置より取り出して、InGaN膜上に銀(Ag)と金(Au)及び錫(Sn)の合金を蒸着し、フォトマスクを用いてp電極を形成する。p電極は、接触抵抗を測定するためのc−TLM用のパターンを有する。このパターンを用いて試料のTLM測定を行うと、接触抵抗は1×10−3オーム・cm2以下であり、この値は、発光ダイオードとして十分な使用できる値でである。
トリメチルガリウム,トリメチルインジウム,アンモニア,シクロペンタジエニルマグネシウムを原料として用いて、以下の通り有機金属気相成長法によりp型半導体層を作製する。まず、サファイア基板をサセプタ上に配置して、摂氏1100度の温度でH2を導入し、サーマルクリーニングを行う。この後に、摂氏475度の成長温度で、低温緩衝層(GaN膜)を25ナノメートル成長する。この緩衝層上に、摂氏1160度の成長温度でGaN層を5マイクロメートル成長する。摂氏1100度の成長温度で厚さ500ナノメートルのMgドープGaN膜を成長する。このGaN膜上に、厚さ5ナノメートルのMgドープInGaN膜を成長する。このように成長した試料を装置より取り出して、InGaN膜上に銀(Ag)と金(Au)及び錫(Sn)の合金を蒸着し、フォトマスクを用いてp電極を形成する。p電極は、接触抵抗を測定するためのc−TLM用のパターンを有する。このパターンを用いて試料のTLM測定を行うと、接触抵抗は1×10−3オーム・cm2以下であり、この値は、発光ダイオードとして十分な使用できる値でである。
本実施の形態に従って作製された発光ダイオードの例を説明する。
(実施例1)
原料としてトリメチルガリウム、トリメチルアルミニウム、トリメチルインジウム、アンモニア、シラン、シクロペンタジエニルマグネシウムを用いて以下の通り有機金属気相成長法により青色発光ダイオード構造を作製する。まず、GaN基板をサセプタ上に配置して、成膜装置内を常圧に保ち摂氏1100度の成長温度でn−GaN層を2マイクロメートル成長する。この後に、温度を摂氏820度に下げて、厚さ1.6ナノメートルのIn0.16Ga0.84Nの井戸層と厚さ15ナノメートルのIn0.01Ga0.99Nの障壁層とからなる5MQW活性層を成長する。温度を摂氏1100度に昇温した後、活性層上に、MgドープAl0.12Ga0.88N膜を20ナノメートル成長し、MgドープIn0.10Ga0.90N膜を25ナノメートル成長する。このように成長した試料を装置より取り出して、この試料をフォトリソグラフィ技術および反応性イオンエッチングにより、MgドープGaN層からn型GaN層までCl系ガスでエッチングして素子分離を行う。GaN基板の反対側の面には、100ナノメートルのチタンおよび250ナノメートルの金を蒸着し、400マイクロメートルおきに直径100マイクロメートルのn電極を形成する。この後に、n電極は合金化される。InGaN膜上に銀(Ag)と金(Au)及び錫(Sn)の合金を蒸着して、p電極を形成する。この後に、p電極は合金化される。続いて、ウエハから、300マイクロメートル角の半導体チップをスクライブにより切り出して、多数の発光ダイオードを得る。
(実施例1)
原料としてトリメチルガリウム、トリメチルアルミニウム、トリメチルインジウム、アンモニア、シラン、シクロペンタジエニルマグネシウムを用いて以下の通り有機金属気相成長法により青色発光ダイオード構造を作製する。まず、GaN基板をサセプタ上に配置して、成膜装置内を常圧に保ち摂氏1100度の成長温度でn−GaN層を2マイクロメートル成長する。この後に、温度を摂氏820度に下げて、厚さ1.6ナノメートルのIn0.16Ga0.84Nの井戸層と厚さ15ナノメートルのIn0.01Ga0.99Nの障壁層とからなる5MQW活性層を成長する。温度を摂氏1100度に昇温した後、活性層上に、MgドープAl0.12Ga0.88N膜を20ナノメートル成長し、MgドープIn0.10Ga0.90N膜を25ナノメートル成長する。このように成長した試料を装置より取り出して、この試料をフォトリソグラフィ技術および反応性イオンエッチングにより、MgドープGaN層からn型GaN層までCl系ガスでエッチングして素子分離を行う。GaN基板の反対側の面には、100ナノメートルのチタンおよび250ナノメートルの金を蒸着し、400マイクロメートルおきに直径100マイクロメートルのn電極を形成する。この後に、n電極は合金化される。InGaN膜上に銀(Ag)と金(Au)及び錫(Sn)の合金を蒸着して、p電極を形成する。この後に、p電極は合金化される。続いて、ウエハから、300マイクロメートル角の半導体チップをスクライブにより切り出して、多数の発光ダイオードを得る。
この一の半導体チップのp電極を下にしてリードフレームのマウント部に搭載した後に、p電極およびn電極に金配線を行う。マウント部は、半導体チップのp電極に導電性接着剤を介して接着され、電気的な導通が形成されている。n型電極は、リードフレームのリード部にワイヤを用いて接続されている。導電性接着剤としてAg系材料を用い、リードフレームとしてはCuWを用いる。ワイヤボンディングの後に、エポキシ系材料を用いて半導体発光素子のランプを形成する。この発光ダイオードに20ミリアンペアの電流を流すと、光出力は9.4ミリワット、動作電圧が3.1ボルトである。光出力の測定は積分球を用いて行われる。比較として,p電極としてAg合金を用いずに一般的なNi/Au合金を用いた発光ダイオードよりを作製している。この結果、p−down実装を用いて、銀(Ag)合金のp型用の電極とMgドープInGaNコンタクト層を組み合わせることによって,20ミリアンペアの電流を流した際に動作電圧がほとんど変化することなく、光出力が約2割程度向上する。
(第2の実施の形態)
図3は、第2の実施の形態に係る窒化物半導体発光素子を示す図面である。窒化物半導体発光素子11bは、コンタクト半導体領域15、p型窒化物半導体層21およびp導電型窒化物半導体層27に替えて、p型のためのコンタクト半導体領域33を有する。n導電型窒化物半導体層23は導電性基板13の他方の面13bとコンタクト半導体領域33との間に設けられている。活性領域前25は、n導電型窒化物半導体層23とコンタクト半導体領域33との間に設けられている。
図3は、第2の実施の形態に係る窒化物半導体発光素子を示す図面である。窒化物半導体発光素子11bは、コンタクト半導体領域15、p型窒化物半導体層21およびp導電型窒化物半導体層27に替えて、p型のためのコンタクト半導体領域33を有する。n導電型窒化物半導体層23は導電性基板13の他方の面13bとコンタクト半導体領域33との間に設けられている。活性領域前25は、n導電型窒化物半導体層23とコンタクト半導体領域33との間に設けられている。
第1の電極17を設けるコンタクト半導体領域33が歪み超格子構造35を有するので、コンタクト半導体領域33内のホールキャリア濃度が増加する。この結果、第1の電極17とコンタクト半導体領域33との間の接触抵抗が小さくなる。
コンタクト半導体領域33は歪み超格子構造35を有している。歪み超格子構造35は、図3に示されるように、バリア層33aおよび井戸層33bを含んでおり、バリア層33aおよび井戸層33bの少なくともいずれか一方には、マグネシウムまたは亜鉛といったp型ドーパントが添加されている。好適な実施例では、バリア層33aはp型AlGaN半導体から成り、井戸層33bはp型InGaN半導体から成り、量子井戸構造は10周期である。
また、第1の電極17の材料として銀、アルミニウムおよびロジウムのいずれかを含む材料を用いるので、活性領域25からの光の多くを反射できる。これ故に、活性領域25の一方の面25aから基板13に向けて出射された光(L4)だけでなく、他方の面25bから第1の電極17に向けて出射された光(L5)も利用することができる。
さらに、窒化物半導体発光素子11bは縦型構造を有するので、活性領域25のより多くの部分を発光のために利用できる。また、活性領域25のより多くの部分からの光は光反射電極17により反射されて反射光(L6)になり、直接光(L4)だけでなく反射光(L6)の両方が出射されるので、光の出力効率が高くなる。
第2の実施の形態の一変形例の窒化物半導体発光素子11dでは、導電性基板はAlXGa1−XN基板(Xはゼロより大きく1以下である)である。活性領域は、III族元素として少なくともガリウムおよびアルミニウムを含む窒化物から成り、紫外線領域の光を発生する。この活性領域は、例えばAlGaN井戸層およびAlGaNバリア層を含む。窒化物半導体発光素子11dのn型窒化物半導体層23は、Si添加AlGaN半導体からなることが好ましい。窒化物半導体発光素子11dでは、AlXGa1−XN基板は紫外線領域の光の波長以下の波長の光を透過することができるので、紫外線領域または可視領域の光を発生する窒化物半導体発光素子が実現できる。
以上説明したように、高い電力変換効率および高い光出力効率を有する窒化物半導体発光素子が提供される。
接触抵抗を測定するために行われた実験例を説明する。
(接触抵抗の実験例3)
トリメチルガリウム、トリメチルインジウム、アンモニア、シクロペンタジエニルマグネシウムを原料として用いて有機金属気相成長法によりp型半導体層を半絶縁性GaN基板上に作製する。まず,半絶縁性GaN基板をサセプタ上に配置し、成長温度を摂氏1150度でGaN層を2マイクロメートル成長する。この後に、成長温度を摂氏1100度で厚さ500ナノメートルのMgドープGaN膜を成長する。このGaN膜上、厚さ5ナノメートルのMgドープIn0.05Ga0.95N膜と厚さ5ナノメートルのMgドープAl0.06Ga0.94N膜を交互に10周期成長して、量子井戸コンタクト領域を形成する。このように成長した試料を成膜装置より取り出して、量子井戸コンタクト領域上に銀(Ag)と金(Au)及び錫(Sn)の合金を蒸着し,フォトマスクを用いてp電極を形成する。p電極は、接触抵抗を測定するためのc−TLM用のパターンを有する。このパターンを用いて試料のTLM測定を行うと、接触抵抗は1×10−3オーム・cm2以下であり、この値は、発光ダイオードとして十分な使用できる値である。
(接触抵抗の実験例3)
トリメチルガリウム、トリメチルインジウム、アンモニア、シクロペンタジエニルマグネシウムを原料として用いて有機金属気相成長法によりp型半導体層を半絶縁性GaN基板上に作製する。まず,半絶縁性GaN基板をサセプタ上に配置し、成長温度を摂氏1150度でGaN層を2マイクロメートル成長する。この後に、成長温度を摂氏1100度で厚さ500ナノメートルのMgドープGaN膜を成長する。このGaN膜上、厚さ5ナノメートルのMgドープIn0.05Ga0.95N膜と厚さ5ナノメートルのMgドープAl0.06Ga0.94N膜を交互に10周期成長して、量子井戸コンタクト領域を形成する。このように成長した試料を成膜装置より取り出して、量子井戸コンタクト領域上に銀(Ag)と金(Au)及び錫(Sn)の合金を蒸着し,フォトマスクを用いてp電極を形成する。p電極は、接触抵抗を測定するためのc−TLM用のパターンを有する。このパターンを用いて試料のTLM測定を行うと、接触抵抗は1×10−3オーム・cm2以下であり、この値は、発光ダイオードとして十分な使用できる値である。
また、本実施の形態に従って作製された発光ダイオードの例を説明する。
(実施例2)
原料として、トリメチルガリウム、トリメチルアルミニウム、トリメチルインジウム、アンモニア、シラン、シクロペンタジエニルマグネシウムを用いて、以下の通り有機金属気相成長法により青色発光ダイオード構造を作製する。まず,GaN基板をサセプタ上に配置し,成膜装置内を常圧に保ち摂氏1100度の成長温度でn型GaN層を2マイクロメートル成長する。この後に、温度を摂氏820度に下げて厚さ1.6ナノメートルのIn0.16Ga0.84N井戸層と厚さ15ナノメートルのIn0.01Ga0.99N障壁層からなる5MQW活性層を成長する。温度を摂氏1100度に昇温した後、MgドープAl0.12GaN0.88N膜を20ナノメートル成長し、Al0.12GaN0.88N膜上に厚さ25ナノメートルのMgドープGaN膜を成長する。このGaN膜上に、厚さ5ナノメートルのMgドープIn0.05Ga0.95N膜と厚さ5ナノメートルのMgドープAl0.06Ga0.94N膜とを交互に10周期成長して、量子井戸コンタクト領域を形成する。
(実施例2)
原料として、トリメチルガリウム、トリメチルアルミニウム、トリメチルインジウム、アンモニア、シラン、シクロペンタジエニルマグネシウムを用いて、以下の通り有機金属気相成長法により青色発光ダイオード構造を作製する。まず,GaN基板をサセプタ上に配置し,成膜装置内を常圧に保ち摂氏1100度の成長温度でn型GaN層を2マイクロメートル成長する。この後に、温度を摂氏820度に下げて厚さ1.6ナノメートルのIn0.16Ga0.84N井戸層と厚さ15ナノメートルのIn0.01Ga0.99N障壁層からなる5MQW活性層を成長する。温度を摂氏1100度に昇温した後、MgドープAl0.12GaN0.88N膜を20ナノメートル成長し、Al0.12GaN0.88N膜上に厚さ25ナノメートルのMgドープGaN膜を成長する。このGaN膜上に、厚さ5ナノメートルのMgドープIn0.05Ga0.95N膜と厚さ5ナノメートルのMgドープAl0.06Ga0.94N膜とを交互に10周期成長して、量子井戸コンタクト領域を形成する。
このように成長した試料を成膜装置より取り出して、実施例1と同様に電極の形成および組み立てを行い、発光ダイオードのランプを形成する。この発光ダイオードに20ミリアンペアの電流を流すと、光出力は9.2ミリワット、動作電圧が3.4ボルトである。光出力の測定には積分球を用いる。比較として,p電極としてAg合金を用いずに一般的なNi/Au合金を用いた発光ダイオードを作製している。この結果、p−down実装を用いて、銀(Ag)合金のp型用の電極とMgドープInGaNコンタクト層とを組み合わせることによって,20ミリアンペアの電流を流した際に動作電圧がほとんど変化することなく、光出力が約2割程度向上する。
(第3の実施の形態)
図4は、第4の実施の形態に係る窒化物半導体発光素子を示す図面である。
窒化物半導体発光素子41は、金属基板43と、p導電型のコンタクト半導体層45と、銀または銀合金からなる第1の電極47と、第2の電極49と、p型窒化物半導体層51と、n型窒化物半導体層53と、活性領域55と、p型窒化物半導体層57とを含む。第1の電極47は金属基板43に接着されている。コンタクト半導体層45は第1の電極47上に設けられている。n型窒化物半導体層53はコンタクト半導体層45上に設けられている。p型窒化物半導体層51はコンタクト半導体層45とn型窒化物半導体層53との間に設けられている。活性領域55は、窒化物半導体からなり、p型窒化物半導体層51とn型窒化物半導体層53との間に設けられる。第2の電極49は、n型窒化物半導体層53上に設けられている。コンタクト半導体層45の厚さD5はp型窒化物半導体層51の厚さD6より小さく、コンタクト半導体層45はp型窒化物半導体層51から歪みを受けている。金属基板43としては、例えば銅タングステン(Cu−W)合金および鉄ニッケル(Fe−Ni)合金である。銅タングステン合金および鉄ニッケルは、高い熱伝導率を有しているので、発光素子の放熱特性が向上される。第1の電極47は、Au−Sn半田およびPb−Sn半田といった導電性接着剤60を用いて金属基板43に接着される。
図4は、第4の実施の形態に係る窒化物半導体発光素子を示す図面である。
窒化物半導体発光素子41は、金属基板43と、p導電型のコンタクト半導体層45と、銀または銀合金からなる第1の電極47と、第2の電極49と、p型窒化物半導体層51と、n型窒化物半導体層53と、活性領域55と、p型窒化物半導体層57とを含む。第1の電極47は金属基板43に接着されている。コンタクト半導体層45は第1の電極47上に設けられている。n型窒化物半導体層53はコンタクト半導体層45上に設けられている。p型窒化物半導体層51はコンタクト半導体層45とn型窒化物半導体層53との間に設けられている。活性領域55は、窒化物半導体からなり、p型窒化物半導体層51とn型窒化物半導体層53との間に設けられる。第2の電極49は、n型窒化物半導体層53上に設けられている。コンタクト半導体層45の厚さD5はp型窒化物半導体層51の厚さD6より小さく、コンタクト半導体層45はp型窒化物半導体層51から歪みを受けている。金属基板43としては、例えば銅タングステン(Cu−W)合金および鉄ニッケル(Fe−Ni)合金である。銅タングステン合金および鉄ニッケルは、高い熱伝導率を有しているので、発光素子の放熱特性が向上される。第1の電極47は、Au−Sn半田およびPb−Sn半田といった導電性接着剤60を用いて金属基板43に接着される。
本実施の形態において、p導電型のコンタクト半導体層45、第1の電極47、第2の電極49、p導電型窒化物半導体層51、n導電型窒化物半導体層53、活性領域55およびp導電型窒化物半導体層57は、それぞれ、p導電型のコンタクト半導体層15、第1の電極17、第2の電極19、p導電型窒化物半導体層21、n導電型窒化物半導体層23、活性領域25およびp導電型窒化物半導体層27と同一の構造を有することができるけれども、これに限定されるものではない。n導電型窒化物半導体層53は、発光領域55からの光が透過する窒化物半導体材料から成る。
この実施の形態の窒化物半導体発光素子41によれば、第1の実施の形態に記載された窒化物半導体発光素子11によって提供される技術的な効果に加えて、活性領域55からの光は、n導電型窒化物半導体層53を通して出射され、n導電型窒化物半導体層53等のエピタキシャル層を成長するために用いた成長用基板(第1の実施の形態における基板13)を通して出射されない。これ故、活性領域55が発生する光の波長が、半導体層のための成長用基板によって制限を受けない。成長用基板は、発光素子の性能、コスト等を考慮して決定されることができる。
図5は、第3の実施の形態の一変形例の窒化物半導体発光素子を示す図面である。窒化物半導体発光素子41aは、窒化物半導体発光素子11aのp導電型のInGaN半導体層29およびp導電型のコンタクトInGaN半導体層31に替えて、p導電型のInGaN半導体層59およびp導電型のコンタクトInGaN半導体層61を有する。InGaN半導体層59およびコンタクトInGaN半導体層61は、InGaN半導体層29およびコンタクトInGaN半導体層31と同様の構造を有することができるが、これに限定されるのではない。
窒化物半導体発光素子41、41aでは、InGaN半導体層45、61の厚さは5ナノメートル以下であることが好ましい。InGaN半導体層45、61は、InGaN半導体層15、31に接合する半導体層51、59から応力を受けて、InGaN層45、61と半導体層51、59との界面において、キャリア濃度が高くなる。このため、窒化物半導体発光素子41、41a内の抵抗を小さくでき、金属基板43の全表面から電流が流れ込む。
図6は、第3の実施の形態の別の変形例の窒化物半導体発光素子を示す図面である。窒化物半導体発光素子41bは、窒化物半導体発光素子11bのp型のためのコンタクト半導体領域33に替えて、量子井戸構造を有するコンタクト半導体領域63を有する。コンタクト半導体領域63はコンタクト半導体領域33と同様の構造を有することができるが、これに限定されるものではない。
第1の電極47が設けられるコンタクト半導体領域63が歪み超格子構造を有するので、コンタクト半導体領域63内のホールキャリア濃度が増加する。この結果、第1の電極47とコンタクト半導体領域63との間の接触抵抗が小さくでき、金属基板43の全表面から電流が流れ込む。
(実施例3)
原料として、トリメチルガリウム、トリメチルアルミニウム、トリメチルインジウム、アンモニア、シラン、シクロペンタジエニルマグネシウムを用いて、以下の通り有機金属気相成長法により紫外線発光ダイオード構造を作製する。まず,GaN基板をサセプタ上に配置し,成膜装置内を10キロパスカル常保ち成長温度摂氏1030度でn型GaN層を90ナノメートル成長する。この後に、温度を摂氏700度に下げて厚さ50ナノメートルのIn0.15Ga0.85N層を成長する。次いで、成長温度を摂氏1030度に昇温し、n型Al0.18Ga0.82N層を50ナノメートル成長する。その後に、温度を摂氏780度に下げて厚さ3ナノメートルのIn0.06Al0.19Ga0.85N井戸層と厚さ15ナノメートルのIn0.05Al0.25Ga0.70N障壁層からなる3MQW活性層を成長する。温度を摂氏1080度に昇温した後、MgドープAl0.12GaN0.88N膜を20ナノメートル成長する。このAlGaN膜上に、厚さ5ナノメートルのMgドープIn0.05Ga0.95N膜と厚さ5ナノメートルのMgドープAl0.06Ga0.94N膜を交互に10周期成長して、量子井戸コンタクト領域を形成する。
原料として、トリメチルガリウム、トリメチルアルミニウム、トリメチルインジウム、アンモニア、シラン、シクロペンタジエニルマグネシウムを用いて、以下の通り有機金属気相成長法により紫外線発光ダイオード構造を作製する。まず,GaN基板をサセプタ上に配置し,成膜装置内を10キロパスカル常保ち成長温度摂氏1030度でn型GaN層を90ナノメートル成長する。この後に、温度を摂氏700度に下げて厚さ50ナノメートルのIn0.15Ga0.85N層を成長する。次いで、成長温度を摂氏1030度に昇温し、n型Al0.18Ga0.82N層を50ナノメートル成長する。その後に、温度を摂氏780度に下げて厚さ3ナノメートルのIn0.06Al0.19Ga0.85N井戸層と厚さ15ナノメートルのIn0.05Al0.25Ga0.70N障壁層からなる3MQW活性層を成長する。温度を摂氏1080度に昇温した後、MgドープAl0.12GaN0.88N膜を20ナノメートル成長する。このAlGaN膜上に、厚さ5ナノメートルのMgドープIn0.05Ga0.95N膜と厚さ5ナノメートルのMgドープAl0.06Ga0.94N膜を交互に10周期成長して、量子井戸コンタクト領域を形成する。
このように成長した試料を成膜装置より取り出す。MgドープAlGaN層の表面全体に銀(Ag)と金(Au)及び錫(Sn)の合金を蒸着すると共に合金化、p電極を形成する。この後に、CuW合金基板といった金属基板に導電性接着剤を用いて貼り付け、GaNを透過可能でありn型InGaN層のみで吸収される波長のレーザ光を照射しエピタキシャル層から成長用GaN基板を剥離する。露出したエピタキシャル層の面に、200ナノメートルのチタンおよび300ナノメートルの金を蒸着すると共に合金化して、500マイクロメートルおきに直径120マイクロメートルのn電極を形成する。続いて、ウエハから、400マイクロメートル角の半導体チップにスクライブにより切り出す。このようにして作製された発光ダイオードを積分球に設置して、100ミリアンペアの電流を流し光出力の測定を行うと、光出力は2割増の4.1ミリワットが得られ、駆動電圧(3.8ボルト)の上昇は見られない。
(第4の実施の形態)
図7および図8は、第4の実施の形態に係る発光装置を示す図面である。図7を参照すると、発光装置81aは、第1および第2の実施の形態において説明された窒化物半導体発光素子11、11a、11bを搭載するパッケージ83を含む。窒化物半導体発光素子11、11a、11bの第1の電極はパッケージ83のマウント部83a上にマウント用導電性接着剤89を用いて固定されおり、マウント部83aはリード端子83bの一端に設けられている。窒化物半導体発光素子11、11a、11bの第2の電極はボンディングワイヤ85を介してリード端子83cに接続されている。リード端子83bおよび83cは、絶縁性部材83dを介してパッケージ83のベース83eに保持されている。マウント部83a上の窒化物半導体発光素子11、11a、11b上には、封止用エポキシ樹脂によって覆われている。発光素子11、11a、11bでは、活性領域の全体が発光に寄与している。また、活性領域からの直接光LDだけでなく反射光LRも出射される。さらに、銀電極または銀合金電極と半導体層との接触抵抗が小さいので、印加電圧が小さくでき、また発熱の小さくなる。
図7および図8は、第4の実施の形態に係る発光装置を示す図面である。図7を参照すると、発光装置81aは、第1および第2の実施の形態において説明された窒化物半導体発光素子11、11a、11bを搭載するパッケージ83を含む。窒化物半導体発光素子11、11a、11bの第1の電極はパッケージ83のマウント部83a上にマウント用導電性接着剤89を用いて固定されおり、マウント部83aはリード端子83bの一端に設けられている。窒化物半導体発光素子11、11a、11bの第2の電極はボンディングワイヤ85を介してリード端子83cに接続されている。リード端子83bおよび83cは、絶縁性部材83dを介してパッケージ83のベース83eに保持されている。マウント部83a上の窒化物半導体発光素子11、11a、11b上には、封止用エポキシ樹脂によって覆われている。発光素子11、11a、11bでは、活性領域の全体が発光に寄与している。また、活性領域からの直接光LDだけでなく反射光LRも出射される。さらに、銀電極または銀合金電極と半導体層との接触抵抗が小さいので、印加電圧が小さくでき、また発熱の小さくなる。
図8を参照すると、発光装置81bは、第3の実施の形態において説明された窒化物半導体発光素子41、41a、41bを搭載するパッケージ83を含む。発光装置81bでは、発光装置81aと同様に、窒化物半導体発光素子41、41a、41bがパッケージ83に搭載されている。発光素子41、41a、41bでは、活性領域の全体が発光に寄与している。また、活性領域からの直接光LDだけでなく反射光LRも出射される。さらに、銀電極または銀合金電極と半導体層との接触抵抗が小さいので、印加電圧が小さくでき、また発熱の小さくなる。また、窒化物半導体発光素子41、41a、41bの半導体部からの熱Hは、金属基板を介してマウント部83aに伝わる。
第1〜第4の実施の形態において、第1の電極は、実質的にアルミニウムから成る金属層と、この金属層とコンタクト半導体層との間に設けられたチタン層とを含むことが好ましい。チタン層は、窒化物半導体に対する第1の電極の密着性を増加させるために役立つ。
第1〜第4の実施の形態において、第1の電極は、実質的にロジウムから成る金属層を含むことが好ましい。
第1〜第4の実施の形態において、第1の電極は、実質的にロジウムから成る金属層を含むことが好ましい。
好適な実施の形態において本発明の原理を図示し説明してきたが、本発明は、そのような原理から逸脱することなく配置および詳細において変更され得ることは、当業者によって認識される。本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。したがって、特許請求の範囲およびその精神の範囲から来る全ての修正および変更に権利を請求する。
11、11a、11b、11d…窒化物半導体発光素子、13…導電性基板、15…p型のコンタクト半導体層、17…第1の電極(銀または銀合金)、19…第2の電極、21…p型窒化物半導体層、23…n型窒化物半導体層、25…活性領域、29…p導電型のInGaN半導体層、31…p導電型のコンタクトInGaN半導体層、33…コンタクト半導体領域、41、41a…窒化物半導体発光素子、43…金属基板、45…p導電型のコンタクト半導体層、47…第1の電極(銀または銀合金)、49…第2の電極、51…p型窒化物半導体層、53…n型窒化物半導体層、55…活性領域、57…p型窒化物半導体層、60…導電性接着剤、59…p導電型のInGaN半導体層、61…p導電型のコンタクトInGaN半導体層、81a、81b…発光装置、83…パッケージ、83a…マウント部、89…マウント用導電性接着剤、83b…リード端子、85…ボンディングワイヤ、83c…リード端子、83d…絶縁性部材、83e…ベース
Claims (12)
- 導電性基板と、
p導電型のコンタクト半導体層と、
前記コンタクト半導体層上に設けられた第1の電極と、
前記導電性基板の一方の面上に設けられた第2の電極と、
前記導電性基板の他方の面と前記コンタクト半導体層との間に設けられたp導電型窒化物半導体層と、
前記導電性基板の前記他方の面と前記p導電型窒化物半導体層との間に設けられたn導電型窒化物半導体層と、
前記p導電型窒化物半導体層と前記n導電型窒化物半導体層との間に設けられており窒化物半導体からなる活性領域と
を備え、
前記第1の電極は、銀、アルミニウムおよびロジウムのいずれかを含む材料から成り、
前記コンタクト半導体層の厚さは前記p導電型窒化物半導体層の厚さより薄く、
前記コンタクト半導体層は前記p導電型窒化物半導体層から歪みを受けており、
前記導電性基板は前記活性領域からの光が透過可能な材料からなる、ことを特徴とする窒化物半導体発光素子。 - 金属基板と、
前記金属基板に接着された第1の電極と、
前記第1の電極上に設けられたp導電型のコンタクト半導体層と、
前記コンタクト半導体層上に設けられたn導電型窒化物半導体層と、
前記コンタクト半導体層と前記n導電型窒化物半導体層との間に設けられたp導電型窒化物半導体層と、
前記p導電型窒化物半導体層と前記n導電型窒化物半導体層との間に設けられており窒化物半導体からなる活性領域と、
前記n導電型窒化物半導体層上に設けられた第2の電極と
を備え、
前記第1の電極は、銀、アルミニウムおよびロジウムのいずれかを含む材料から成り、
前記コンタクト半導体層の厚さは前記p導電型窒化物半導体層の厚さより薄く、
前記コンタクト半導体層は前記p導電型窒化物半導体層から歪みを受けている、ことを特徴とする窒化物半導体発光素子。 - 前記コンタクト半導体層は、歪みを内包するInGaN半導体層であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された窒化物半導体発光素子。
- 前記InGaN半導体層の厚さは10ナノメートル以下である、ことを特徴とする請求項3に記載された窒化物半導体発光素子。
- 導電性基板と、
歪み超格子構造を有しているコンタクト半導体領域と、
前記コンタクト半導体領域上に設けられた第1の電極と、
前記導電性基板の一方の面上に設けられた第2の電極と、
前記導電性基板の他方の面と前記コンタクト半導体領域との間に設けられたn導電型窒化物半導体層と、
前記n導電型窒化物半導体層と前記コンタクト半導体領域との間に設けられている窒化物半導体からなる活性領域と、
を備え、
前記第1の電極は、銀、アルミニウムおよびロジウムのいずれかを含む材料から成り、
前記導電性基板は前記活性領域からの光が透過可能な材料からなる、ことを特徴とする窒化物半導体発光素子。 - 前記導電性基板は窒化ガリウム基板である、ことを特徴とする請求項1または請求項5に記載された窒化物半導体発光素子。
- 前記活性領域は、III族元素として少なくともガリウムおよびアルミニウムを含む窒化物からなり、
前記導電性基板はAlXGa1−XN基板(Xはゼロより大きく1以下である)である、ことを特徴とする請求項5に記載された窒化物半導体発光素子。 - 金属基板と、
銀、アルミニウムおよびロジウムのいずれかを含む材料から成る第1の電極と、
前記第1の電極上に設けられており歪み超格子構造を有するコンタクト半導体領域と、
前記コンタクト半導体領域上に設けられたn導電型窒化物半導体層と、
前記コンタクト半導体領域と前記n導電型窒化物半導体層との間に設けられた活性領域と、
前記n導電型窒化物半導体層上に設けられた第2の電極と
を備える、ことを特徴とする窒化物半導体発光素子。 - 前記第1の電極の厚さは5ナノメートル以上であり、
前記第1の電極の厚さは200ナノメートル以下である、ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載された窒化物半導体発光素子。 - 前記第1の電極は銀を含む合金から成り、該合金は、重量パーセントにおいて、5パーセント以下の錫または5パーセント以下の金を含有する、ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載された窒化物半導体発光素子。
- 前記第1の電極は、実質的にアルミニウムから成る金属層と、前記金属層と前記コンタクト半導体層との間に設けられたチタン層とを含む、ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載された窒化物半導体発光素子。
- 前記第1の電極は、実質的にロジウムから成る金属層を含む、ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載された窒化物半導体発光素子。
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JP2004304685A JP2006120731A (ja) | 2004-10-19 | 2004-10-19 | 窒化物半導体発光素子 |
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WO2007136097A1 (ja) * | 2006-05-23 | 2007-11-29 | Meijo University | 半導体発光素子 |
JP2016160242A (ja) * | 2015-03-04 | 2016-09-05 | 杏林製薬株式会社 | セラミド類含有リポソーム分散液 |
JP2018085432A (ja) * | 2016-11-24 | 2018-05-31 | 豊田合成株式会社 | 発光素子の製造方法 |
-
2004
- 2004-10-19 JP JP2004304685A patent/JP2006120731A/ja active Pending
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