JP2006120328A - 分散型el素子 - Google Patents

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俊介 塩谷
Sotomitsu Ikeda
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Abstract

【課題】所望の蛍光体において、高効率で発光し、尚且つ長寿命発光を行うことができる分散型EL素子を提供することである。
【解決手段】透明電極と背面電極との間に発光層と誘電体層とが介在しており、該発光層は、有機バインダ中に蛍光体及び該蛍光体よりも高導電率を有する針状物質が少なくとも分散されている。本発明は、発光層に針状物質を分散させているため、針状物質が電荷供給源となり、所望の蛍光体に効率良く高エネルギーの電子を衝突させることができる、分散型EL素子の長寿命、高効率、多色化が可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、情報表示装置及び照明等に用いられる分散型EL素子に関する。
電界発光(EL)素子は、交流の高電界を印加させることにより、蛍光体を励起させて発光を行う電界発光型と、発光ダイオードのような電荷注入型とがある。このうち、電界発光型には蛍光体粒子をバインダ中に分散させた分散型EL素子と、蛍光体や絶縁体を蒸着等により薄膜化して素子を形成した薄膜型EL素子に大別される。
分散型EL素子については、低電圧駆動が可能、大面積化が容易、フレキシブル化が容易であるため、携帯電話やPDA等の小型携帯端末の表示部や操作部、更にはポスターや看板等のバックライトとして多く用いられている。一方、薄膜型EL素子については、真空蒸着を必要とするため、大面積化が困難ではあるが、高輝度な発光素子が得られていることからカラーディスプレイへの応用が検討されている。
図8は従来の分散型EL素子の一例の断面図である。
銀やアルミニウム板等の背面電極101と、PET(Poly Ethylene Terephthalate)フィルム等の透明基板102と、透明基板102表面に形成された酸化インジウム錫(ITO)等の透明電極103と、背面電極101と透明電極103との間に介在され、シアノエチルセルロース等の有機バインダに、硫化亜鉛等の蛍光体粉末104を分散させた発光層105と、同様な有機バインダ中にチタン酸バリウム等の高誘電率を有する誘電体粉末106を分散させた誘電体層107と、導線108と、防湿層109とから構成されている。
上記、従来の分散型EL素子の発光原理は、非特許文献1,2であるフィッシャーらの報告より、以下のように考えられている。
蛍光体であるZnSにCuを添加することにより、ZnSの線欠陥に沿ってCuxS針晶が析出する。このCuxSは、かなり高い導電率を示し、この蛍光体に電場が印加されると、線欠陥の両端の近くには電気力線が集中し、高い電場(105〜106V/cm)が生じる。交流電場を印加すると、導電性欠陥線の両端からそれぞれ電子・ホールが放出され、放出されたホールは、発光中心にトラップされ発光を行い、更に半周期後、電場は逆転し、今度は電子が放出されると、トラップされたホールと再結合して発光を行う。そのため、分散型ELの発光は、最初は欠陥線の両端の2個のスポットから始まり、電圧を上げていくとそれらが次第に伸び、互いに向き合っているコメリット状の発光として観測される。
特開2002−266007号公報 J.Electrochem.Soc.、109,p1043(1962) J.Electrochem.Soc.、110,p733(1963)
しかしながら、従来の分散型EL素子では、電界を印加させると、線欠陥及びCuxS針晶の数がゆっくりと減少してしまうことから、発光寿命が短いことが問題となっている。又、ZnS/CuxS系以外の蛍光体を用いて分散型EL素子を作製した場合、高エネルギーの電子が効率良く蛍光体に注入されず、高効率で長寿命発光を行うことができないことが問題となっている。更に、上記のような理由から、分散型EL素子に利用できる蛍光体の種類が限定されてしまい、発光色が制限されるという問題も有している。
従って、本発明の目的は、このような従来の課題を解決するものであり、所望の蛍光体において高効率で発光し、且つ、長寿命発光を行う分散型EL素子を提供することである。
本発明の分散型EL素子は、透明電極と背面電極との間に発光層と誘電体層とが介在しており、該発光層は、有機バインダ中に蛍光体及び該蛍光体よりも高導電率を有する針状物質が少なくとも分散されていることを特徴としている。本発明は、発光層に針状物質を分散させているため、針状物質が電荷供給源となり、所望の蛍光体に効率良く高エネルギーの電子を衝突させることができ、分散型EL素子の長寿命・高効率化が可能となる。
尚、前記針状物質については高電界が生じ易い形状で、且つ、発光層に多数添加することができるように、ナノチューブやナノワイヤを用いる方が好ましく、具体的にはカーボンナノチューブや金属ナノチューブ、金属ナノワイヤ等を挙げることができる。その中で、特にカーボンナノチューブは電界集中し易い構造であり、融点が高く、安定な構造であるため、長時間安定して電荷供給源として働くことができ、更に、大量生産も可能な物質であることから、本発明の針状物質として用いるには好適な物質である。尚、本発明は、上記ナノチューブ及び上記ナノワイヤを混合して発光層に分散しても構わない。
ここで、ナノチューブとは内径:数百Å〜数百nm,外径:数百Å〜数百nm,長さ:数nm〜数mmの大きさのものを指し、ナノワイヤとは、直径:数nm〜数百nm,長さ:数十nm〜数mmのものを指す。
前記針状物質の添加量については、発光層の全体積の10%以上添加をすると、蛍光体から発光された光が針状物質に吸収されたり、散乱されたりして外部に効率良く取り出せなくなってしまったり、針状物質が電導パスになり発光層に電界が印加されなくなってしまったりする。その一方、添加量が発光層の全体積の0.1%以下の場合、針状物質が少なく電界集中ポイントが多く形成されないために、高い発光強度が得られない。そのため、このような問題が起こらない範囲で前記針状物質を添加することが好ましく、具体的には体積比が発光層の全体積に占める体積の0.1〜10%となるように針状物質を添加する方が好ましい。
本発明によれば、発光層に針状の電荷供給源を設けることにより長寿命・高効率発光が可能な分散型EL素子を提供することができる。又、所望の蛍光体で長寿命・高効率発光が可能となるため、本発明により、分散型EL素子は蛍光体材料の選択が広がり多彩な色を発光することが可能となる。
本発明は電荷供給源として、針状物質を発光層に分散させることにより、電荷集中ポイントが生じるため、高効率に高エネルギーの電子又はホールを生じさせることができる。前記針状物質は、効率良く電界集中ポイントを設けるために高導電性のナノチューブやナノワイヤであることが好ましく、その中で、特にカーボンナノチューブは、電界が集中し易い構造であり、又、融点が高く安定であるため、フィールドエミッションディスプレイ(FED)用の電子源として検討されている物質でもある。本発明は、前記針状物質を図1に示すように発光層中に分散させることで、針状物質に接触している部分に高電界が発生し、電子・ホールが蛍光体に供給されて発光を行うものである。
<実施の形態>
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態を詳細に説明するが、これによって本発明は限定されない。
本発明の分散型EL素子は、図1にその一例を示すように、背面電極1と、誘電体層2と発光層3と透明電極4と透明基板5と導線6と素子を湿気から守るための防湿層7を設けている。
背面電極1は、導電性材料であれば良く、具体的にはアルミニウム、バナジウム、コバルト、ニッケル、タングステン、銀、金等が挙げられる。又、ITOや、酸化スズ(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)等の透明で高導電性を持つ物質を用いれば、透明な分散型EL素子を作製することができる。
誘電体層2は、有機バインダ中に誘電体粒子を分散させる分散型と、スパッタ法等により誘電体薄膜を直接形成する薄膜型のものを挙げることができる。誘電体層2に用いられる誘電体は、例えばSiO,SiN,SiOxy,TiO,Al,Si,SiAlON,Ta,Y,HfO,BaTiO,S,TaxSn,ZrO,BaTa,PbNb,SrTiO,PbTiO若しくは上記構成元素以外の元素が固溶した固溶体などの誘電体が例示される。
分散型については、シアノエチルセルロースや、シアノエチルサッカロース等の高誘電率を有する有機バインダ中に、上記誘電体から成る誘電体粒子8をジメチルホルムアミドや、イソプロピルアルコール等の有機溶媒に分散させ、その液体をドクターブレード法や、スクリーン印刷法、スピンコート法等を用いて背面電極1上や発光層3上、又は透明電極4上に塗布して形成する。
一方、薄膜型は、背面電極1上や発光層3上、又は透明電極4上にスパッタ法やCVD(Chemical Vapor Deposition)法、蒸着法等により、上記誘電体の薄膜を形成しても良く、エアロゾルデポジション法を用いて粒径数μm以下の上記誘電体粒子を背面電極1上や発光層3上、又は透明電極4上に直接吹き付けて誘電体薄膜を形成しても良い。尚、誘電体層2の膜厚としては、0.1μm〜100μmが好ましい。
発光層3は、シアノエチルセルロースやシアノエチルサッカロース等の高誘電率を有する有機バインダ中に、蛍光体9と針状物質10が少なくとも含まれ、ジメチルホルムアミドなどの有機溶媒に上記有機バインダ、針状物質、蛍光体を分散させた液体を、ドクターブレード法や、スクリーン印刷法、スピンコート法等を用いて、背面電極1上や誘電体層2上や透明電極4上に塗布して形成させる。尚、発光層の膜厚としては、0.1μm〜100μmであることが好ましい。
上記蛍光体9については、電界を印加した際にEL発光を行う蛍光体であれば何でも良く、無機物質では、例えばII−VI族化合物半導体、III−V族化合物半導体、I−V族化合物半導体、I−VI族化合物半導体、I−VII族化合物半導体、II−V族化合物半導体、II−VII族化合物半導体、III−VI族化合物半導体、IV−IV族化合物半導体などの化合物半導体、又はVI族半導体等を挙げることができ、これら蛍光体の具体的な一例としてCa(PO・Ca(F,Cl)、BaMgAl1017、ZnSiO、LaPO、YBO、Y、YS、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe、CaS、SrS、GaAs、GaN、GaAlAs、GaP、InP、InN、AlN、SiO、BaAl、Y1512、ZnO、Si、SiGe、InAs、ZnSiO、(Y,Gd)BO、Zn(PO、ZnWO等が例示される。
又、上記化合物に通常マンガン、希土類元素及びその他の元素より選ばれる少なくとも1種類以上が添加される、いわゆるドープ系蛍光体でも構わない。この場合は、上記化合物を母体として、母体に含まれるドープイオンが発光する。この場合のドープイオンの種類は特に限定されるものではないが、セリウム、プラセオジミウム、ネオジミウム、プロメチウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム、マンガン、鉛、チタン、塩素、カリウム、錫、ビスマス、Tl、銀、クロム、ガリウム、金、インジウム、鉄、VO43−、Yb、ニッケル、銅、アルミニウム、チチウム、LnF3、TbF3、F、等が例示される。又、これらの中の2種類以上のイオンが同時にドープされていても構わない。
又、発光性のある色素の種類としては、特に限定されるものではないが、フタロシアニン系色素、アゾ系色素、ペリレン系色素等が例示される。
更に、発光性のある導電性高分子の種類としては、特に限定されるものではないが、ポリパラフェニレン系高分子、ポリパラフェニレンビニレン系高分子、ポリチオフェン系高分子、ポリアニリン系高分子、ポリピロール系高分子、ポリビニルカルバゾール系高分子、又はそれらを含む共重合体等が例示される。
又、蛍光体9の表面は、発光キラーとなる表面欠陥の抑制やキャリアの閉じ込め向上の為に有機化合物・無機化合物を配位、吸着或いは葉結合して被覆されるものであっても良い。被覆層が有機化合物の種類としては、チオール系化合物、アミン系化合物、燐酸系化合物等が挙げられ、その一例として、トリブチルホスフィンオキシド等のトリアルキルホスフィンオキシド類、トリオクチルホスフィン等のトリアルキルホスフィン類、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン等のアルキルアミン類、ヘキサンチオール等のアルキルチオール類、チオクレゾール等が例示される。又、それ以外にも、チオフェン類、フェニレン類、フェニレンビニレン類、ピロール類、カルバゾール類などの導電性を有するような配位子でも構わない。
一方、被覆層が無機化合物については、蛍光体表面を被覆できる物質であれば何でも良いが、キャリアを効率良く蛍光体内に閉じ込めておくために蛍光体のバンドギャップよりも広い半導体で被覆したり、上記ドープ型蛍光体については、母体材料となっている材料で被覆したりすることが好ましい。又、SiO、SiNx、SiO、TiO、Al、Si、SiAlON、Ta、Y、HfO、BaTiO、S、TaxSn、ZrO、BaTa、PbNb、SrTiO、PbTiO、若しくは上記構成元素以外の元素が固溶した誘電体を被覆しても構わない。
上記蛍光体の粒子径については、特に制限されることはないが、上記蛍光体の中でナノ粒子化することで量子閉じ込め効果が発現し、発光輝度が向上する蛍光体については、ナノ粒子サイズのものを用いる方が好ましい。又、ナノ粒子にすることでバンドギャップが変化するため、粒径制御による発光色の制御を行うこともできる。尚、上記量子閉じ込め効果は物質によっても異なるが、数十nm程度以下のサイズで発現する。又、ナノ粒子は可視光に対して透明であるため、発光層を透明にすることにより、発光層で光が散乱されずに効率良く光を外部に取り出すことができ、更に、両面を透明電極にすることにより、透明な発光素子を提供することもできる。
上記針状物質10には、ナノチューブやナノワイヤを用いことができ、ナノチューブのサイズは内径:0.4〜100nm、外径:0.4〜100nm、長さ:10nm〜1mm、ナノワイヤのサイズについては、直径:1nm〜100nm、長さ:10nm〜1mmである方が好ましい。
ナノチューブを用いる場合には、カーボンナノチューブや金属ナノチューブ、金属ナノワイヤなどを挙げることができる。
カーボンナノチューブを用いる場合には、構造の違いによって金属的なものと、半導体的なものが存在するが、本発明では、蛍光体よりも高い導電率を有していればどのような構造であっても良い。
又、カーボンナノチューブには、壁面が単層である単層カーボンナノチューブ、壁面が複数の層から成る多層カーボンナノチューブ、更にはグラフェンシートが積層されて円柱状構造を形成するグラファイトナノファイバ等が挙げられるが、本発明では、蛍光体よりも高い導電率を有していれば何れの種類のカーボンナノチューブを用いても良い。
上記カーボンナノチューブの製法については、金属触媒を用いて炭化水素ガスからカーボンナノチューブを作製するCVD法、炭素電極のアーク放電によりカーボンナノチューブを作製するアーク放電法、グラファイト棒をレーザーで叩き、高温炭素蒸気を発生させ、収集装置でカーボンナノチューブの成長を行うレーザーアブレーション法等を挙げることができるが、本発明は、上記した如何なる方法で作製されたカーボンナノチューブでも用いることができる。
又、ボロンナイトライドのナノチューブやSiナノワイヤ等も電界が集中し易い構造であり、又融点が高く安定であるため、本発明の針状物質として用いることができる。
又、金属ナノチューブとしてはミセル体の親水部側に金属イオンを付着させ、冷却を行い、液晶状態にした後、還元を行うことで外径が数ナノ〜数十ナノメートルの金属ナノチューブを作製することができることが知られているが、本発明には上記のように作製する金属ナノチューブを用いても良い。
更に、金や銀や銅等の金属ナノワイヤの合成方法が、特開2002−266007号公報等で公知技術として報告されているが、本発明は、上記金属ナノワイヤを用いても良い。尚、上記ナノチューブと上記ナノワイヤを混合させたものを針状物質10として用いることも可能である。
透明電極6については、光を取り出すために透光性を有する材料から構成されていることが好ましく、具体的にはインジウムとスズの複合酸化物ITO、酸化スズ(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)等が挙げられる。又、上記透明電極6はPETやポリカーボネート(PC:Poly
Carbonate)、ポリオレフィン(PO:Poly Olefin)及びポリエーテルサルフォン(PES:Poly
Eter Sulphone)等の高分子ポリマー系材料やガラス等の透明基板5上に真空蒸着法やスパッタ法等を用いて形成を行う。
防湿層7については、水分が透過しづらい物質であり、絶縁性を有していることが好ましく、具体的にはガラス又はPET等の防湿性を有するプラスチックフィルム等が挙げられる。
本発明の分散型EL素子の形成法は、図2〜4に示すように、背面電極1上に誘電体層2を形成し(分散型を用いる場合にはドクターブレード法やスクリーン印刷法やスピンコート法等を用い、薄膜型を用いる場合には、スパッタ法やCVD法、蒸着法等を用いる)、透明基板5上に透明電極4、発光層3を形成し、これら2つをローラ加圧等により圧着させ、導線6を形成した後、更にその周りを防湿層7で密閉することにより形成しても良く、又、図5に示すように発光層3上に直接透明電極4を形成し、導線6を形成した後、その周りを防湿層7で密閉しても良い。
又、図1に示す以外の本発明の分散型EL素子の形態の一例として、図6に示すように、背面電極1上に発光層3を形成し、その上に誘電体層2として透明な誘電体薄膜を形成し、更にその上に透明電極4を形成させる構成や、図7に示すように発光層5を誘電体層2で挟み込むような構成や、図8に示す用にガラス、プラスチック、セラミックス、金属等から成る背面基板11を設け、その上に背面電極1を形成するような構造を挙げることができる。
更に、本発明の分散型EL素子をディスプレイとして用いることにより、高効率で長寿命発光を行うディスプレイを提供することもできる。その構成の一例を図9に示す。
背面基板21上に形成された背面電極22と、透明電極25が各々直交するX方向−Y方向に配線された電極間に上記誘電体層2と同様な構造を有する誘電体層23、25と、誘電体層23,25に挟まれた上記発光層3と同様な構造を有する発光層24を設ける構成であり、背面電極22と透明電極25が交差する場所が1画素となる。尚、フルカラーディスプレイを作製する場合は、蛍光体を一方の電極上にRGB各々の場所にそれぞれ塗り分けることで可能となる。フルカラー化の際の蛍光体の種類については、本発明は所望の蛍光体で発光が可能であるため、上記した蛍光体の中からそれぞれR(赤)G(緑)B(青)を発光するものを選べば良く、又、量子閉じ込め効果により発光色が変化するナノ粒子を用いる場合には、粒径制御を行い、発光色を制御させれば良い。ディスプレイの駆動方法としては、図8に示すように単純マトリックス駆動を行う以外にも、TFTを用いるアクティブマトリックス駆動を行うものであっても良い。
本発明において、背面基板21にアルミ箔等のフレキシブルな基板を、又、図示はしていないが、透明電極22上に透明基板が存在する場合は、透明基板にPET等のフレキシブルな高分子ポリマー系材料を用いればフレキシブルなディスプレイを提供することができる。又、本発明の分散型EL素子は、真空装置など製造過程に大掛かりな装置を用いずにディスプレイを製造することが可能であるため、大画面化が容易で、安価なディスプレイにもなる。
又、上記ディスプレイ以外にも本発明を照明に用いることにより、高効率で長寿命発光を行う照明を提供することもできる。本発明は、従来の分散型EL素子と比較して蛍光体材料の選択が広がり多彩な色を発光することが可能となるため、より多種類の色を発光する照明を提供することが可能となる。例えば、白色照明として用いる場合には、例えばRGBの色を発光する蛍光体粒子を混合させたり、青色発光をする蛍光体と青色の光で励起されて青と補色である黄色発光を行う色変換をする蛍光体を混合させたりすれば良い。本発明の分散型EL素子は真空装置等の製造過程に大掛かりな装置を用いずとも作製することが可能であるため、大画面化が容易で、安価な照明を提供できる。そのため、上記理由から、大面積の照明を容易に提供することが可能であるため、例えば天井や壁に本発明の分散型EL素子を貼れば室内照明として用いることができるし、大画面液晶ディスプレイのバックライトとしても用いることができる。
以下、実施例により具体的に説明するが、本発明は以下に示すものに限られたものではない。
本実施例は本発明の分散型EL素子を照明装置として用いた場合である。
本実施例は、図1において背面電極1にアルミニウム箔を用い、誘電体層2にはシアノエチルセルロース(バインダ)とアルミナ粉末(誘電体粉末8)を重量比バインダ:アルミナ粉末=10:8となるように混合した混合物を用いる。誘電体層2は、バインダとアルミナ粉末を有機溶媒であるジメチルホルムアミド中に分散させ、ドクターブレードにて膜厚が20μmになるように塗布し形成させる。透明基板5にはPETを用い、透明電極4はその透明基板5上にITOをスパッタ法を用いて形成する。発光層3には、バインダとしてシアノエチルセルロースを用い、蛍光体粉末にZnS:Mnを用い、更に針状物質10としてCVD法で作製したカーボンナノチューブを用いる。発光層3の重量比はバインダ:蛍光体粉末:カーボンナノチューブ=3.0:1.0:0.1(カーボンナノチューブの体積比:約2%)となるように混合する。発光層3の形成は、有機溶媒であるジメチルホルムアミド中に上記バインダ、上記蛍光体粉末、上記カーボンナノチューブを上記混合比になるように分散させ、上記透明電極4上にドクターブレード法を用いて膜厚が60μmになるように塗布して行う。
本実施例の分散型EL素子は、図2〜4に示すように誘電体層2を形成した背面電極1側と、透明電極4と発光層3を形成した透明基板5側とを、ローラを用い約2.0kgfの圧力で圧着して一体的に貼り合わせ、導線6を形成した後、防湿層7として用いるPETフィルムで上下から挟み込み、これを加熱プレスして熱圧着し作製する。
上記のように形成し、交流電界を印加することで、長寿命且つ高効率な発光を行うフレキシブルな照明装置を提供することができる。
本実施例は本発明の分散型EL素子をディスプレイとして用いた場合である。本実施例は単純マトリックス駆動のディスプレイであり、図9において、背面基板21はガラス、誘電体層23、25はアルミナ薄膜である。発光層24には実施例1の発光層と同じ組成のものを用いる。
本実施例のディスプレイの形成法は以下の通りである。背面基板21上に蒸着法によりアルミニウム薄膜を形成した後、フォトレジストを用いた通常のエッチングによりパターンニングを行い、図8に示すパターンの背面電極22を形成する。そして、その上に誘電体層23として膜厚約10μmのアルミナ薄膜をスパッタ法にて形成し、更にその上に発光層24を実施例1と同様な方法でドクターブレード法により形成する。一方、透明基板(図示はしていない)となるPETフィルム上にスパッタ法を用いてITO膜を成膜し、フォトレジストを用いた通常のエッチングによるパターンニングを行い、図8に示すパターンになるように透明電極25を形成する。そして、その上に膜厚約10μmのアルミナの薄膜をスパッタ法で形成する。最後に、背面電極側と透明電極側を図4に示すようにローラを用い約2.0kgfの圧力で圧着して一体的に貼り合わせ、その後、駆動ICに接続するための導線6を形成し、防湿フィルムで上下から挟み込み、これを加熱プレスして熱圧着し作製する。
上記のように形成し、交流電界を印加することで、長寿命且つ高効率な発光を行うディスプレイを提供できる。
本発明に係る分散型EL素子の断面図である。 本発明に係る分散型EL素子の製造方法のプロセスを示す図である。 本発明に係る分散型EL素子の製造方法のプロセスを示す図である。 本発明に係る分散型EL素子の製造方法のプロセスを示す図である。 本発明の他の実施形態の一例である分散型EL素子の断面図である。 本発明の他の実施形態の一例である分散型EL素子の断面図である。 本発明の他の実施形態の一例である分散型EL素子の断面図である。 発明の他の実施形態の一例である分散型EL素子の断面図である。 発明の分散型EL素子をディスプレイとして用いた場合の図である。 従来の分散型EL素子の断面図である。
符号の説明
1 背面電極
2 誘電体層
3 発光層
4 透明電極
5 透明基板
6 導線
7 防湿層
8 誘電体粒子
9 蛍光体粒子
10 針状物質
11 背面基板
21 背面基板
22 背面電極
23 誘電体層
24 発光層
25 誘電体層
26 透明電極
101 背面電極
102 透明基板
103 透明電極
104 蛍光体粒子
105 発光層
106 誘電体粒子
107 誘電体層
108 導線
109 防湿層

Claims (3)

  1. 透明電極と背面電極との間に、発光層と誘電体層とが介在して成る分散型電界発光(EL)素子において、
    前記発光層は有機バインダ中に蛍光体及び該蛍光体よりも高導電率を有する針状物質が、少なくとも分散されていることを特徴とする分散型EL素子。
  2. 前記針状物質は、カーボンナノチューブを有していることを特徴とする請求項1記載の分散型EL素子。
  3. 前記発光層中の前記針状物質の体積は、全発光層体積の0.1〜10%であることを特徴とする請求項1又は2記載の分散型EL素子。
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