JP2006116833A - 車両内装用成形品およびそれに用いる表皮材 - Google Patents

車両内装用成形品およびそれに用いる表皮材 Download PDF

Info

Publication number
JP2006116833A
JP2006116833A JP2004307610A JP2004307610A JP2006116833A JP 2006116833 A JP2006116833 A JP 2006116833A JP 2004307610 A JP2004307610 A JP 2004307610A JP 2004307610 A JP2004307610 A JP 2004307610A JP 2006116833 A JP2006116833 A JP 2006116833A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
synthetic fiber
skin material
dtex
pile
fineness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004307610A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4308121B2 (ja
Inventor
Yutaka Yabunaka
裕 籔中
Sosuke Ishihara
聡祐 石原
淳 ▲高▼比良
Atsushi Takahira
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Synthetic Fibers Ltd
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Synthetic Fibers Ltd
Kanebo Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanebo Synthetic Fibers Ltd, Kanebo Ltd filed Critical Kanebo Synthetic Fibers Ltd
Priority to JP2004307610A priority Critical patent/JP4308121B2/ja
Publication of JP2006116833A publication Critical patent/JP2006116833A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4308121B2 publication Critical patent/JP4308121B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Knitting Of Fabric (AREA)

Abstract

【課題】軟質ポリウレタンフォームを用いることなく、直接表皮材を基材層に接着したものであるにもかかわらず、接着剤の滲み出し等の問題がなく、しかも良好な風合いとクッション性を備えた、優れた車両内装用成形品およびそれに用いる表皮材を提供する。
【解決手段】内装用の基材層12に、表皮材が直接接合一体化された車両内装用成形品であって、上記表皮材が、所定の合成繊維Aで形成されたパイル部13aと、所定の合成繊維Bで形成された非パイル部13bとを備え、上記合成繊維Aの繊度と合成繊維Bの繊度の合計が60〜140デシテックス、合成繊維Aと合成繊維Bの重量割合がA>Bで、コース数40〜80本/2.54cm、ウェル数35〜65本/2.54cm、目付100〜300g/m2 、厚み1〜10mmに設定されたパイル生地13で構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車用ルーフトリム、ドアトリム等に用いられる車両内装用成形品およびそれに用いる表皮材に関するものである。
自動車用ルーフトリム、ドアトリム等の車両内装用成形品としては、従来から、吸音性、耐衝撃性等を備えた剛性の発泡体を主体とする基材層に、良好なクッション性と手触り感を備えた柔軟な表皮層を接合一体化した構成のものが用いられている。例えば図4に示すように、基材層1として、表裏面に接着剤付ガラスマット等2が積層された硬質ポリウレタンフォーム等3を用い、表皮層4として、編地、不織布、スウェード調合成皮革等の表皮材5の裏面に軟質ポリウレタンフォーム6を積層したものが開示されている(特許文献1を参照)。このものは、上記基材層1の接着剤付ガラスマット等2の表面に設けられる剥離紙(図示せず)を剥がして表皮層4と積層した状態で、金型間でプレスすることにより、目的の形状に賦形することができる。
また、上記表皮層4において、軟質ポリウレタンフォーム6を使用せず、そのかわりに、図5に示すように、多少クッション性を有する低融点ポリエステル等の不織布7と編地、不織布、合成皮革等の表皮材5′とを積層したものも提案されている(特許文献2を参照)。
特開2003−245969公報 特開2000−95036公報
しかしながら、図4に示す車両内装用成形品では、軟質ポリウレタンフォーム6を表皮材5の片面に積層して表皮層4を得るのに非常に煩雑な手間を要し、製造コストが高いという問題を有する。また、軟質ポリウレタンフォーム6は非常に燃えやすいため、これを表皮層4に用いるには、高価な難燃剤を多く配合しなければならず、材料コストが高くなるという問題もある。さらに、軟質ポリウレタンフォーム6は、耐光性が悪く、変色しやすいため、明るい淡色の表皮材5と組み合わた場合、表皮材5の上から、裏側の軟質ポリウレタンフォーム6の変色した色が透けて見栄えが悪いという問題がある。
一方、図5に示す車両内装用成形品では、上記軟質ポリウレタンフォーム6に由来する問題は解決することができるものの、不織布7のクッション性がいま一つで、良好な感触が得られないという問題がある。また、不織布7と表皮材5′を積層一体化するために用いられている接着剤(図示せず)が、成形時に滲み出して表皮材5′の表面に凹凸をつくり見栄えが悪くなるという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、軟質ポリウレタンフォームを用いることなく、直接表皮材を基材層に接着したものであるにもかかわらず、接着剤の滲み出し等の問題がなく、しかも良好な風合いとクッション性を備えた、優れた車両内装用成形品およびそれに用いる表皮材の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、内装用の基材層に、表皮材が直接接合一体化された車両内装用成形品であって、上記表皮材が、下記の合成繊維Aで形成されたパイル部と、下記の合成繊維Bで形成された非パイル部とを備え、上記合成繊維Aの繊度と合成繊維Bの繊度の合計が60〜140デシテックス、合成繊維Aと合成繊維Bの重量割合がA>Bで、コース数40〜80本/2.54cm、ウェル数35〜65本/2.54cm、目付100〜300g/m2 、厚み1〜10mmに設定されたパイル生地で構成されている車両内装用成形品を第1の要旨とする。
A:ポリエステルを主成分とし、トータル繊度が30〜110デシテックス、単糸繊度が0.5〜2.5デシテックスの合成繊維。
B:ポリエステルを主成分とし、トータル繊度が30〜110デシテックス、単糸繊度が1〜5デシテックスの合成繊維。
また、本発明は、上記車両内装用成形品に用いられる表皮材であって、下記の合成繊維Aで形成されたパイル部と、下記の合成繊維Bで形成された非パイル部とを備え、上記合成繊維Aの繊度と合成繊維Bの繊度の合計が60〜140デシテックス、合成繊維Aと合成繊維Bの重量割合がA>Bで、コース数40〜80本/2.54cm、ウェル数35〜65本/2.54cm、目付100〜300g/m2 、厚み1〜10mmに設定されたパイル生地で構成されている表皮材を第2の要旨とする。
A:ポリエステルを主成分とし、トータル繊度が30〜110デシテックス、単糸繊度が0.5〜2.5デシテックスの合成繊維。
B:ポリエステルを主成分とし、トータル繊度が30〜110デシテックス、単糸繊度が1〜5デシテックスの合成繊維。
そして、本発明は、上記表皮材のなかでも、特に、上記パイル生地の非パイル部からなる面の平均摩擦係数が0.1〜0.4に設定されている表皮材を第3の要旨とする。
すなわち、本発明の車両内装用成形品は、表皮材が特殊なパイル生地で構成されているため、軟質ポリウレタンフォームを用いることなく、これを直接基材層に接着したものであるにもかかわらず、接着剤の滲み出し等の問題がなく、しかも良好な風合いとクッション性を備えている。そして、軟質ポリウレタンフォームを用いていないため、製造工程を削減することができるだけでなく、高価な難燃剤を多く用いる必要もないため、これを安価に提供することができるという利点を有している。
つぎに、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の車両内装用成形品の一実施の形態を、成形前の構成がわかるよう模式的に示している。すなわち、この車両内装用成形品は、硬質ポリウレタンフォーム等の軽量緩衝材10の表裏面にガラス不織布11が積層一体化された基材層12と、表皮材である特殊なパイル生地13とが、接着剤層14を介して直接接合一体化された構成になっている。
上記基材層12の構成は、従来公知のどのようなものであってもよく、軽量緩衝材10としては、硬質ポリウレタンフォームの他、硬質ポリエチレンフォーム等、成形可能な各種の硬質発泡体があげられる。また、上記軽量緩衝材10の表裏面に積層一体化されるガラス不織布11は、必ずしも必要はないが、軽量緩衝材10と他の部材とを接合する際に、接着剤による接着力を強固に発現させるために、接着剤の浸透を助ける層を設けておくことが好ましい。このような層としては、上記ガラス不織布11の他、各種不織布、織編地、紙、多孔質シート等、各種のものを用いることができる。
上記ガラス不織布11とパイル生地13の間に設けられる接着剤層14も、従来公知のどのようなものであってもよいが、上記ガラス不織布11とパイル生地13に対する接着性を考慮すれば、イソシアネート系接着剤、共重合ポリエステル,共重合ポリアシド,ポリオレフィン等のホットメルト系接着剤、エチレン酢酸ビニル,アクリル樹脂系のエマルジョン系接着剤等が好適である。
なお、上記ガラス不織布11の表面もしくはパイル生地13の裏面に、予め接着剤を塗布し、その塗布面を剥離紙で被覆しておき、この基材層12と表皮材であるパイル生地13の接合作業時に、上記剥離紙を剥がして接合するようにしてもよい。
一方、上記基材層12に接合されるパイル生地13は、片方の面がパイル部13aに形成され、他方の面が非パイル部13bに形成されている。
上記パイル部13aは、ポリエステルを主成分とし、トータル繊度が30〜110デシテックス、単糸繊度が0.5〜2.5デシテックスの合成繊維Aで形成されていなければならず、上記非パイル部13bは、ポリエステルを主成分とし、トータル繊度が30〜110デシテックス、単糸繊度が1〜5デシテックスの合成繊維Bで形成されていなければならない。そして、上記合成繊維Aの繊度と合成繊維Bの繊度の合計が60〜140デシテックス、合成繊維Aと合成繊維Bの重量割合がA>Bで、コース数40〜80本/2.54cm、ウェル数35〜65本、目付100〜300g/m2 、厚み1〜10mmに設定されていなければならない。
すなわち、上記のように限定されたパイル生地13は、パイル部13aがふっくらとして優れたクッション性と高級感ある風合いが実現されている。そして、非パイル部13bは緻密な編地であり、前記接着剤層14を構成する接着剤が、表面側(パイル部13a側)に滲み出すことがない。
なお、上記合成繊維A、Bは、ともに、耐候性、耐熱性、コストの点から、ポリエステル繊維を主成分とするものであり、全体をポリエステル繊維で構成することが望ましいが、場合によっては、その一部に、ポリアミド繊維等の他の繊維を用いるようにしても差し支えない。その混合形態としては、糸自体に混繊、混紡して加える他、ポリエステル繊維からなる糸と他の繊維からなる糸を交編したり、添え編したりして、パイル生地13に混ぜることができる。
そして、上記パイル生地13の裏面、すなわち非パイル部13bからなる面の平均摩擦係数は、0.1〜0.4に設定されていることが好適である。すなわち、平均摩擦係数が0.1より小さいと、通気性がなくなり、吸音性能が悪化するおそれがあり、逆に、0.4より大きいと、接着剤の使用量を多くする必要があり、表皮材であるパイル生地13にに滲み出して品位が悪くなるおそれがあるからである。
また、上記パイル生地13を構成する合成繊維A、Bには、必要に応じて、難燃剤や抗菌剤、紫外線吸収剤等の適宜の添加剤を配合することができる。上記難燃剤としては、リン系難燃剤、無機系難燃剤等があげられる。また、抗菌剤としては、銀や亜鉛等の無機系抗菌剤があげられ、紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系等のものがあげられる。
本発明の車両内装用成形品は、上記パイル生地13の非パイル部13bを、接着剤層14を介して基材層12に接合一体化して得られる積層体を、所定の成形型に装填して圧縮プレスすることにより、得ることができる。
このようにして得られる本発明の車両内装用成形品は、表皮材が特殊なパイル生地13で構成されているため、軟質ポリウレタンフォームを用いることなく、これを直接基材層12に接着したものであるにもかかわらず、接着剤の滲み出し等の問題がなく、しかも良好な風合いとクッション性を備えている。そして、軟質ポリウレタンフォームを用いていないため、高価な難燃剤を多く用いる必要がなく、これを安価に提供することができるという利点を有している。
なお、上記の例では、パイル生地13と基材層12を、接着剤層14を介して接合一体化したのち、所定の成形型に装填し、圧縮プレスにより成形する方法を述べたが、基材層12の表面層(上記の例ではガラス不織布11)の材質等によっては、接着剤層14を介在させることなく、直接、パイル生地13と基材層12を積層した状態でプレス成形することができる。また、本発明の車両内装用成形品は、基材層12のみを先に所定形状に成形しておき、あとからその表面に、接着剤層14を介してパイル生地13を貼り付けるようにしても差し支えない。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
〔実施例1〕
パイル部を形成するための糸(合成繊維A)として、酸化チタンを1.3重量%含有する56T/48−DNDのポリエステル糸(カネボウ合繊社製)を用意し、非パイル部を形成するための糸(合成繊維B)として、酸化チタンを1.3重量%含有する33T/48−DNDのポリエステル糸(カネボウ合繊社製)を用意した。そして、マイヤー社製2ポールトリコット編機で28ゲージの筬を用い、両方の糸の使用重量比率が3:1となるようにしてトリコット編を製編した。この編地のコース数は50本/2.54cm、ウェル数は56本/2.54cmであった。
つぎに、この編地に対し、精錬、染色を行い、170℃で仕上げセットを行った。その際、非パイル部からなる面に難燃剤(日華化学社製、ニッカファインP−205)を、編地に対し5重量%付着させた。このようにして得られたパイル生地の仕上げ後のコース数は64本/2.54cm、ウェル数は52本/2.54cm、目付は195g/m2 、厚みは3mmであった。
つぎに、このパイル生地に、イソシアネート系接着剤(大日本インキ化学工業社製、ハイドランADS)を15g/m2 、上記と同様の難燃剤を10g/m2 付着させ、硬質ポリウレタンフォームの両面にガラス不織布が積層一体化された基材(厚み4mm)の片面に接着させた。そして、これを成形型に装填し、圧縮プレス加工により、目的とする車両内装用成形品を得た。なお、このものは、図1に示すとおり、パイル生地13+接着剤層14+基材層12の構成になっている。
〔実施例2〜7、比較例1〜4〕
後記の表1〜表3に示すように、パイル生地の条件を変えた。それ以外は上記実施例1と同様にして、目的とする車両内装用成形品を得た。
〔比較例5〕
パイル部を形成するための糸(合成繊維A)として、酸化チタンを1.3重量%含有する44T/18−DNDのポリエステル糸(カネボウ合繊社製)を用意し、非パイル部を形成するための糸(合成繊維B)として、酸化チタンを0.4重量%含有する33T/12−SODのポリエステル糸(カネボウ合繊社製)を用意した。そして、マイヤー社製シングルトリコット編機で28ゲージの筬を用い、両方の糸の使用重量比率が73:27となるようにしてトリコット編を製編した。この編地のコース数は70本/2.54cm、ウェル数は28本/2.54cmであった。
つぎに、この編地に対し、フレンチ起毛機において起毛処理を行った後、精錬、染色を行い、170℃で仕上げセットを行った。このパイル生地の仕上げ後のコース数は55本/2.54cm、ウェル数は62本/2.54cm、目付は120g/m2 、厚みは1mmであった。
つぎに、上記編地の裏面(起毛していない方の面)に、軟質ポリウレタンフォーム(厚み2mm)を熱融着させ、この面にラミネート処理を施して、表皮材とした。つぎに、この表皮材の裏面(軟質ポリウレタンフォーム面)に、実施例1と同様のイソシアネート系接着剤と難燃剤を、実施例1と同様の目付で付着させ、これを、硬質ポリウレタンフォームの両面にガラス不織布が積層一体化された基材(厚み4mm)の片面に接着した。そして、これを成形型に装填し、圧縮プレス加工により、目的とする車両内装用成形品を得た。なお、このものは、図2に示すとおり、起毛布15+軟質ポリウレタンフォーム層16+接着剤層14+基材層12の構成になっている。
〔比較例6〕
裏面に、軟質ポリウレタンフォームを熱融着しなかった。それ以外は、比較例1と同様にして、目的とする車両内装用成形品を得た。なお、このものは、図3に示すとおり、起毛布15+接着剤層14+基材層12の構成になっている。
〔比較例7〕
実施例1と同様のパイル生地の裏面(起毛していない方の面)に、軟質ポリウレタンフォーム(厚み2mm)を熱融着させ、この面にラミネート処理を施して、表皮材とした。つぎに、この表皮材の裏面(軟質ポリウレタンフォーム面)に、実施例1と同様のイソシアネート系接着剤と難燃剤を、実施例1と同様の目付で付着させ、これを、硬質ポリウレタンフォームの両面にガラス不織布が積層一体化された基材(厚み4mm)の片面に接着した。そして、これを成形型に装填し、圧縮プレス加工により、目的とする車両内装用成形品を得た。なお、このものは、図2に示すとおり、起毛布15+軟質ポリウレタンフォーム層16+接着剤層14+基材層12の構成になっている。
これらの車両内装用成形品に対し、以下に述べる各項目について測定もしくは評価し、その結果を、後記の表1〜表3に示した。
〔平均摩擦係数〕
表面試験機(カトーテック社製、KES−FB4)を用いて測定した。測定については、KES(Kawabata Evaluation System:川端式生地特性評価システム)の測定基準に従い、標準荷重:0.490N、接触面積5mm×5mm=25mm2 、接触子移動速度:1mm/秒、試料張力:0.196N/cm、感度:sens 2×5で実施した。試料として、20cm×20cmの大きさの表皮材を用意し、裏面について、縦方向、緯方向に各3回ずつ測定を行い、平均値を求めた。
〔クッション性〕
圧縮試験機(カトーテック社製、KES−FB3)を用いて圧縮特性を測定し、クッション性の評価を行った。測定については、KESの測定基準に従い、加圧移動速度:1mm/50秒、加圧面積:2cm2 、感度:sens 2×5で実施した。圧縮特性において、圧縮回復性:RC値が40%未満のものを×、40%以上50%未満のものを○、50%以上のものを◎として評価した。
〔難燃性能〕
JIS D 1201「自動車室内用有機資材の燃焼試験方法」に従い、難燃性能の評価を行った。試験により全焼したものを×、一部燃焼したが、途中で自己消火したものを△、全く燃焼しなかったものを○として評価した。
〔成形品の表面品位〕
成形品に対して、斜め約10〜20°の角度と垂直の2方向から、縦、緯方向の表面品位の観察を目視により行った。表皮全体が凹凸状態でうねっているものを×、垂直方向から見たところ品位は良好であるが、斜め方向から見ると一部凸部らしき影が見られるものを△、斜め方向からも垂直方向からも凹凸部が全く見られないものを○として評価した。
〔風合い〕
手の感触による官能性評価と、圧縮試験機(カトーテック社製、KES−FB3)による圧縮特性における圧縮剛さ:LC値との複合評価を行った。なお、LC値は、前記クッション性評価の圧縮回復性:RC値と同時に測定可能である。そして、触感官能評価において感触が悪く、圧縮剛さで0.3non未満か0.7non以上のものを×、触感官能評価において感触が悪いが、圧縮剛さで0.3non以上0.7non未満のもの、もしくは触感官能評価において感触はよいが、圧縮剛さで0.3non未満か0.7non以上のものを△、触感官能評価において感触がよく、圧縮剛さで0.3non以上0.7non未満のものを○として評価した。
〔耐磨耗性〕
JIS L 1076「織物及び編物のピリング試験方法」のF法(ユニバーサル形試験機を用いる方法)にて耐磨耗性の評価を行った。3号未満のものを×、3号以上4号以下のものを△、4号を超えるものを○として評価した。
〔製造コスト〕
工程数が少ない程、製造コストが低く、品質不良の生じる確率も低いといえる。そこで、以下に示すa〜dの4つの工程のうち、いくつ工程が必要かをカウントし、3以下のものを○、それ以外のものを×として評価した。 a:表皮材の製造工程。
b:表皮材と軟質ウレタンフォームをラミネートする工程。 c:軽量緩衝材の製造工程。
d:表皮材と軽量緩衝材とを接着させる工程。
Figure 2006116833
Figure 2006116833
Figure 2006116833
上記の結果から、実施例品はいずれも概ね良好な品質のものであることがわかる。これに対し、比較例品は、評価項目の少なくもといくつかが不良であり、実用的でないか好ましくない。
本発明の一実施例の構成を示す模式的な説明図である。 比較例5の構成を示す模式的な説明図である。 比較例6の構成を示す模式的な説明図である。 従来品の一例の構成を示す模式的な説明図である。 従来品の他の例の構成を示す模式的な説明図である。
符号の説明
12 基材層
13 パイル生地
13a パイル部
13b 非パイル部

Claims (3)

  1. 内装用の基材層に、表皮材が直接接合一体化された車両内装用成形品であって、上記表皮材が、下記の合成繊維Aで形成されたパイル部と、下記の合成繊維Bで形成された非パイル部とを備え、上記合成繊維Aの繊度と合成繊維Bの繊度の合計が60〜140デシテックス、合成繊維Aと合成繊維Bの重量割合がA>Bで、コース数40〜80本/2.54cm、ウェル数35〜65本/2.54cm、目付100〜300g/m2 、厚み1〜10mmに設定されたパイル生地で構成されていることを特徴とする車両内装用成形品。
    A:ポリエステルを主成分とし、トータル繊度が30〜110デシテックス、単糸繊度が0.5〜2.5デシテックスの合成繊維。
    B:ポリエステルを主成分とし、トータル繊度が30〜110デシテックス、単糸繊度が1〜5デシテックスの合成繊維。
  2. 請求項1記載の車両内装用成形品に用いられる表皮材であって、下記の合成繊維Aで形成されたパイル部と、下記の合成繊維Bで形成された非パイル部とを備え、上記合成繊維Aの繊度と合成繊維Bの繊度の合計が60〜140デシテックス、合成繊維Aと合成繊維Bの重量割合がA>Bで、コース数40〜80本/2.54cm、ウェル数35〜65本/2.54cm、目付100〜300g/m2 、厚み1〜10mmに設定されたパイル生地で構成されていることを特徴とする表皮材。
    A:ポリエステルを主成分とし、トータル繊度が30〜110デシテックス、単糸繊度が0.5〜2.5デシテックスの合成繊維。
    B:ポリエステルを主成分とし、トータル繊度が30〜110デシテックス、単糸繊度が1〜5デシテックスの合成繊維。
  3. 上記パイル生地の非パイル部からなる面の平均摩擦係数が0.1〜0.4に設定されている請求項2記載の表皮材。
JP2004307610A 2004-10-22 2004-10-22 車両内装用成形品およびそれに用いる表皮材 Expired - Fee Related JP4308121B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004307610A JP4308121B2 (ja) 2004-10-22 2004-10-22 車両内装用成形品およびそれに用いる表皮材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004307610A JP4308121B2 (ja) 2004-10-22 2004-10-22 車両内装用成形品およびそれに用いる表皮材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006116833A true JP2006116833A (ja) 2006-05-11
JP4308121B2 JP4308121B2 (ja) 2009-08-05

Family

ID=36535172

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004307610A Expired - Fee Related JP4308121B2 (ja) 2004-10-22 2004-10-22 車両内装用成形品およびそれに用いる表皮材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4308121B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009090548A (ja) * 2007-10-09 2009-04-30 Sanwa Kogyo Kk 内装材の表皮層
JP2012148714A (ja) * 2011-01-20 2012-08-09 Toyota Motor Corp サイドドア構造
JP2013220593A (ja) * 2012-04-17 2013-10-28 Seiren Co Ltd 車両用複合表皮材
JP2014184607A (ja) * 2013-03-22 2014-10-02 Seiren Co Ltd 車両内装用複合材
JP2015223883A (ja) * 2014-05-26 2015-12-14 トヨタ紡織株式会社 車両用天井材
JPWO2020241353A1 (ja) * 2019-05-31 2020-12-03

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009090548A (ja) * 2007-10-09 2009-04-30 Sanwa Kogyo Kk 内装材の表皮層
JP2012148714A (ja) * 2011-01-20 2012-08-09 Toyota Motor Corp サイドドア構造
JP2013220593A (ja) * 2012-04-17 2013-10-28 Seiren Co Ltd 車両用複合表皮材
JP2014184607A (ja) * 2013-03-22 2014-10-02 Seiren Co Ltd 車両内装用複合材
JP2015223883A (ja) * 2014-05-26 2015-12-14 トヨタ紡織株式会社 車両用天井材
JPWO2020241353A1 (ja) * 2019-05-31 2020-12-03
JP7284257B2 (ja) 2019-05-31 2023-05-30 帝人フロンティア株式会社 複合糸および布帛および繊維製品

Also Published As

Publication number Publication date
JP4308121B2 (ja) 2009-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6018650B2 (ja) 表皮材及び表皮材の製造方法
US9885148B2 (en) Laminated sheet and method of manufacturing the same
US20050008813A1 (en) Needled nonwoven textile composite
KR20070120505A (ko) 다층구조의 자동차용 천정재
US20080070465A1 (en) High loft nonwoven for foam replacement
JP4968168B2 (ja) 内装表皮材
JP4308121B2 (ja) 車両内装用成形品およびそれに用いる表皮材
WO2017056465A1 (ja) エンボス加工用複合材およびエンボス加工品
JP4599491B2 (ja) 輸送車座席トリムの製造に使用するための複合材料
KR20070071351A (ko) 경화성 수지를 이용한 자동차 내장재용 기재
JP5605148B2 (ja) 発泡成型品補強材用不織布及びその製造方法
KR102100682B1 (ko) 자동차용 시트커버 및 이의 제조방법
KR101987037B1 (ko) 자동차 내장 기재용 다층 복합재 및 이의 제조 방법
KR102227625B1 (ko) 신율 및 흡음성능이 우수한 합성피혁
JP2011031649A (ja) 車両用フロアカーペット及びその製造方法
JP6281410B2 (ja) 車両用天井材
JP2013231262A (ja) ウレタン発泡成形品用補強基布
JPH06136651A (ja) 発泡成形用被覆材
JP4971102B2 (ja) 車両用成形天井及びその製造方法
JP7420697B2 (ja) 車両内装材向けスエード調表皮材
KR101366799B1 (ko) 자동차용 보조매트 원단 및 이의 제조방법
JP2001277953A (ja) 車両用天井材およびその製造方法
JP2010202168A (ja) 車両用内装材
KR100903772B1 (ko) 우레탄 수지계 표피재 및 그의 제조방법
CN217351919U (zh) 合成皮革

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20060320

A521 Written amendment

Effective date: 20060322

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Effective date: 20060501

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

A621 Written request for application examination

Effective date: 20060929

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20081104

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20081229

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090127

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090330

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090421

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090430

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120515

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120515

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130515

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees