JP2006116299A - 磁気共鳴イメージング装置および磁気共鳴イメージング装置のデータ処理方法 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置および磁気共鳴イメージング装置のデータ処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】磁場が不均一となり易い屈曲部等の部位におけるMRA像を得る場合であっても、脂肪抑制や水励起等の撮影条件に基づくコントラスト改善技術により、特殊なMIP処理を行なうことなく血管の欠損が少ないMRA像を得ることが可能なMRI装置及びMRIデータ処理方法を提供する。
【解決手段】撮影条件設定手段44は、少なくとも第1の撮影条件および第2の撮影条件を設定する。データ収集手段31、40は、第1の撮影条件に対応する第1の磁気共鳴信号データおよび第2の撮影条件に対応する第2の磁気共鳴信号データを収集する。画像再構成手段41は、第1の磁気共鳴信号データに基づいて、第1の3次元画像データを再構成し、第2の磁気共鳴信号データに基づいて、第2の3次元画像データを再構成する。画像データ生成手段46は、第1の3次元画像データおよび第2の3次元画像データを組み合わせることにより第3の3次元画像データを生成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、被検体の原子核スピンをラーモア周波数のRF信号で磁気的に励起し、この励起に伴って発生する磁気共鳴信号から画像を再構成する磁気共鳴イメージング装置および磁気共鳴イメージング装置のデータ処理方法に係り、特に脂肪抑制等のように特定の部位からの磁気共鳴信号を抑制あるいは励起して画像を再構成する磁気共鳴イメージング装置および磁気共鳴イメージング装置のデータ処理方法に関する。
磁気共鳴イメージング(MRI:Magnetic Resonance Imaging)は、静磁場中に置かれた被検体の原子核スピンをラーモア周波数の高周波(RF:radio frequency)信号で磁気的に励起し、この励起に伴って発生する磁気共鳴(MR:magnetic resonance)信号から画像を再構成する撮像法である。
この磁気共鳴イメージングの分野において、頭部、肺野あるいは腹部等の所望の部位における血流像を得る手法としてMRA(magnetic resonance angiography)が知られている。MRAには、被検体に造影剤を投与して撮像を行なう造影MRAと造影剤を使用しない非造影MRAとがあるが、いずれにせよ血流像を得るためには、脂肪からのMR信号を抑制する一方、血流の成分である水からのMR信号を励起させることにより、血流部と血流部以外の実質部とのコントラストを十分に得ることが重要となる。
そこで、従来から脂肪のプロトンと水のプロトンとの共鳴周波数の差(化学シフト)を利用して脂肪からのMR信号(脂肪信号)を抑制する脂肪抑制法が利用される。この脂肪抑制法には、プリパルス法と水励起法とがある。このうち、プリパルス法は、実用化が進んでおり、脂肪信号を抑制するための脂肪抑制パルス(Fat saturation pulse)を血流画像撮像に先立って被検体にプリパルスとして印加し、脂肪のみを周波数選択的に励起して脂肪のプロトンを飽和状態にした後に血流画像の撮像を開始する撮影法である。また、水励起法は、水励起パルスを励起パルスとして印加する方法であるが、この水励起パルスの工夫により、脂肪信号をそもそも発生させずに、水からのMR信号(水信号)のみを励起する方法である。
さらに、プリパルス法による脂肪抑制法において、脂肪のプロトンと水のプロトンとの共鳴周波数の差が僅かであることに起因する水信号の低下という弊害を回避するために、脂肪抑制パルスの周波数帯域を工夫することにより水信号の低下を抑制する方法も提案されている(例えば特許文献1参照)。
一方、水のプロトンの共鳴周波数から500Hz程度ずれた周波数をRFパルスで選択的に励起させると、脂肪の成分である高分子のプロトンからのMR信号レベルおよび水のプロトンからのMR信号レベルがそれぞれ低下し、高分子が存在する割合に応じたコントラストの画像を撮像できるという効果が得られる。また、このとき血流部におけるMR信号のレベルよりも脂肪部におけるMR信号のレベルがより大幅に低減されるという性質がある。
そこで、このようなMT(magnetization transfer)効果を得るために、MTC(magnetization transfer contrast)パルスと呼ばれるRFパルスを画像撮像に先立って被検体にプリパルスとして印加する技術が提案され、細い血管の抽出を伴うようなMRAに応用されている(例えば特許文献2参照)。
さらに、脂肪抑制パルス、水励起パルス、MTCパルスの印加といった各種のコントラスト改善技術を伴って撮影された3次元画像データから、最大値投影(MIP : maximum intensity projection)処理等の画像処理によりMIP画像等の3次元画像データが作成されて診断に供される。
特開2002−306447号公報 特開平6−319715号公報
従来のMRAにおける脂肪抑制あるいは水励起では、脂肪のプロトンと水のプロトンとの共鳴周波数の差(化学シフト)を利用しているため、撮像対象に磁場の不均一性があると脂肪信号の抑制や水信号の励起を適切に行なうことが困難になるという問題がある。特に、被検体の頭部におけるMRAの場合、頚動脈錐体部からサイフォンにかけて骨部を通過する血管が屈曲する屈曲部近傍において、局所的に大きな磁場の不均一性が生じる。このため、脂肪信号の抑制や水信号の励起が良好に行なわれずに、水成分からのMR信号が欠落して血流部分が欠損したMRA像が作成される場合がある。
このような磁場が不均一である部分において撮像されたMRA像で生じる血流部分の欠損は、現在のところ撮像条件であるシーケンス波形の改良では解決が困難である。
そこで、磁場の不均一性が無視できず、脂肪信号の抑制や水信号の励起を良好に行なうことが困難な場合には、脂肪抑制や水励起を行なわずに撮像が行なわれる。そして、撮像により得られた画像データに対して領域処理等の画像処理を施すことにより、診断に適した画像データが作成される。
例えば、頭部の血流像を作成する頭部MRAの場合には、頭皮近傍に存在する脂肪領域が血管抽出の際に邪魔になるため、画像データから脂肪領域を除外する必要がある。そこで、頭部の脂肪抑制を行なわずに撮像して得られた画像データに対し、頭皮の内部領域を関心領域(ROI : region of interest)として設定することにより、頭皮を含む周辺の脂肪領域が画像データから除外される。そして、頭皮の内部領域における画像データのみに対して、部分的なMIP処理を施すPartial−MIP等の特殊なMIP処理により、診断に適した画像データが作成される。
この結果、ROIの設定や脂肪領域における画像データの除外という煩雑な作業が発生し、特に全頭部(Whole Brain)MRAに至っては、ROIの設定や脂肪領域における画像データの除外という作業が、より煩雑となり困難である。
つまり、従来の脂肪抑制や水励起技術は、特に磁場の不均一性が生じる屈曲部等の部位への適用が困難であり、診断用の画像データを作成するために、特別なPartialMIP等の画像処理を行なうことが必要となる。換言すれば、従来の脂肪抑制や水励起方法では、屈曲部等の部位におけるMRA像を撮像する場合に、脂肪抑制や水励起技術が有する本来のメリット、すなわち特殊な画像処理を行なうことなく広い領域において血管領域の欠損が少ないMRA像を撮像できるというメリットを得ることができないという問題がある。この問題は、MTCパルスを印加することによるコントラスト改善技術についても同様である。
本発明はかかる従来の事情に対処するためになされたものであり、磁場が不均一となり易い屈曲部等の部位におけるMRA像を得る場合であっても、脂肪抑制や水励起等の撮影条件に基づくコントラスト改善技術により、PartialMIP等の特殊なMIP処理を行なうことなく血管の欠損が少ないMRA像を得ることが可能な磁気共鳴イメージング装置および磁気共鳴イメージング装置のデータ処理方法を提供することを目的とする。
本発明に係る磁気共鳴イメージング装置は、上述の目的を達成するために、請求項1に記載したように、少なくとも第1の撮影条件および第2の撮影条件を設定する撮影条件設定手段と、前記第1の撮影条件および前記第2の撮影条件に従って、静磁場中の被検体に対して傾斜磁場を印加する傾斜磁場コイルと、前記第1の撮影条件および前記第2の撮影条件に従って、前記被検体に対して高周波信号を送信する高周波コイルと、前記被検体から前記第1の撮影条件に対応する第1の磁気共鳴信号データおよび前記第2の撮影条件に対応する第2の磁気共鳴信号データを収集するデータ収集手段と、前記第1の磁気共鳴信号データに基づいて、前記被検体に関する第1の3次元画像データを再構成し、前記第2の磁気共鳴信号データに基づいて、前記被検体に関する第2の3次元画像データを再構成する画像再構成手段と、前記第1の3次元画像データおよび前記第2の3次元画像データを組み合わせることにより第3の3次元画像データを生成する画像データ生成手段とを有することを特徴とするものである。
また、本発明に係る磁気共鳴イメージング装置のデータ処理方法は、上述の目的を達成するために、請求項13に記載したように、第1の撮影条件により収集された第1の磁気共鳴信号データに基づいて、被検体に関する第1の3次元画像データを再構成するステップと、第2の撮影条件により収集された第2の磁気共鳴信号データに基づいて、前記被検体に関する第2の3次元画像データを再構成するステップと、前記第1の3次元画像データおよび前記第2の3次元画像データを組み合わせることにより第3の3次元画像データを生成するステップとを有することを特徴とするものである。
このような、本発明に係る磁気共鳴イメージング装置および磁気共鳴イメージング装置のデータ処理方法においては、磁場が不均一となり易い屈曲部等の部位におけるMRA像を得る場合であっても、脂肪抑制や水励起等の撮影条件に基づくコントラスト改善技術により、PartialMIP等の特殊なMIP処理を行なうことなく血管の欠損が少ないMRAを得ることができる。
本発明に係る磁気共鳴イメージング装置および磁気共鳴イメージング装置のデータ処理方法の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る磁気共鳴イメージング装置の第1の実施形態を示す構成図である。
磁気共鳴イメージング装置20は、静磁場を形成する筒状の静磁場用磁石21、この静磁場用磁石21の内部に設けられたシムコイル22、傾斜磁場コイルユニット23およびRFコイル24を図示しないガントリに内蔵した構成である。
また、磁気共鳴イメージング装置20には、制御系25が備えられる。制御系25は、静磁場電源26、傾斜磁場電源27、シムコイル電源28、送信器29、受信器30、シーケンスコントローラ31およびコンピュータ32を具備している。制御系25の傾斜磁場電源27は、X軸傾斜磁場電源27x、Y軸傾斜磁場電源27yおよびZ軸傾斜磁場電源27zで構成される。また、コンピュータ32には、入力装置33、表示装置34、演算装置35および記憶装置36が備えられる。
静磁場用磁石21は静磁場電源26と接続され、静磁場電源26から供給された電流により撮像領域に静磁場を形成させる機能を有する。尚、静磁場用磁石21は超伝導コイルで構成される場合が多く、励磁の際に静磁場電源26と接続されて電流が供給されるが、一旦励磁された後は非接続状態とされるのが一般的である。また、静磁場用磁石21を永久磁石で構成し、静磁場電源26が設けられない場合もある。
また、静磁場用磁石21の内側には、同軸上に筒状のシムコイル22が設けられる。シムコイル22はシムコイル電源28と接続され、シムコイル電源28からシムコイル22に電流が供給されて静磁場が均一化されるように構成される。
傾斜磁場コイルユニット23は、X軸傾斜磁場コイル23x、Y軸傾斜磁場コイル23yおよびZ軸傾斜磁場コイル23zで構成され、静磁場用磁石21の内部において筒状に形成される。傾斜磁場コイルユニット23の内側には寝台37が設けられて撮像領域とされ、寝台37には被検体Pがセットされる。RFコイル24はガントリに内蔵されず、寝台37や被検体P近傍に設けられる場合もある。
また、傾斜磁場コイルユニット23は、傾斜磁場電源27と接続される。傾斜磁場コイルユニット23のX軸傾斜磁場コイル23x、Y軸傾斜磁場コイル23yおよびZ軸傾斜磁場コイル23zはそれぞれ、傾斜磁場電源27のX軸傾斜磁場電源27x、Y軸傾斜磁場電源27yおよびZ軸傾斜磁場電源27zと接続される。
そして、X軸傾斜磁場電源27x、Y軸傾斜磁場電源27yおよびZ軸傾斜磁場電源27zからそれぞれX軸傾斜磁場コイル23x、Y軸傾斜磁場コイル23yおよびZ軸傾斜磁場コイル23zに供給された電流により、撮像領域にそれぞれX軸方向の傾斜磁場Gx、Y軸方向の傾斜磁場Gy、Z軸方向の傾斜磁場Gzを形成することができるように構成される。
RFコイル24は、送信器29および受信器30と接続される。RFコイル24は、送信器29からRF信号を受けて被検体Pに送信する機能と、被検体P内部の原子核スピンのRF信号による励起に伴って発生したMR信号を受信して受信器30に与える機能を有する。
一方、制御系25のシーケンスコントローラ31は、傾斜磁場電源27、送信器29および受信器30と接続される。シーケンスコントローラ31は傾斜磁場電源27、送信器29および受信器30を駆動させるために必要な制御情報、例えば傾斜磁場電源27に印加すべきパルス電流の強度や印加時間、印加タイミング等の動作制御情報を記述したシーケンス情報を記憶する機能と、記憶した所定のシーケンスに従って傾斜磁場電源27、送信器29および受信器30を駆動させることによりX軸傾斜磁場Gx、Y軸傾斜磁場Gy,Z軸傾斜磁場GzおよびRF信号を発生させる機能を有する。
また、シーケンスコントローラ31は、受信器30におけるMR信号の検波およびA/D変換により得られた複素データである生データ(raw data)を受けてコンピュータ32に与えるように構成される。
このため、送信器29には、シーケンスコントローラ31から受けた制御情報に基づいてRF信号をRFコイル24に与える機能が備えられる一方、受信器30には、RFコイル24から受けたMR信号を検波して所要の信号処理を実行するとともにA/D変換することにより、デジタル化された複素データである生データを生成する機能と生成した生データをシーケンスコントローラ31に与える機能とが備えられる。
すなわち、この例では静磁場用磁石21、シムコイル22、傾斜磁場コイルユニット23、RFコイル24並びに制御系25の各構成要素により、磁気共鳴イメージング装置20には、シーケンスとして設定された各撮影条件に従って、静磁場中の被検体Pに対して傾斜磁場の印加およびRF信号の送信を行なう一方、被検体P内部におけるRF信号による原子核の核磁気共鳴に伴って発生したMR信号を受信し、デジタル化することにより生データを生成する生データ収集手段としての機能が備えられる。
また、コンピュータ32の記憶装置36に保存されたプログラムを演算装置35で実行することにより、コンピュータ32には各種機能が備えられる。ただし、プログラムによらず、特定の回路を設けてコンピュータ32を構成してもよい。
図2は、図1に示す磁気共鳴イメージング装置20におけるコンピュータ32の機能ブロック図である。
コンピュータ32は、プログラムによりシーケンスコントローラ制御部40、画像再構成部41、生データデータベース42、画像データデータベース43、撮影条件設定部44、組合せ領域設定部45、画像データ編集部46、編集画像確認部47、投影画像作成部48として機能する。
シーケンスコントローラ制御部40は、入力装置33またはその他の構成要素からの情報に基づいてシーケンスコントローラ31に所要のシーケンス情報を与えることにより駆動制御させる機能を有する。特に、シーケンスコントローラ制御部40は、シーケンスコントローラ31に通常の脂肪抑制を伴わないシーケンスの他、脂肪抑制を行なうためのシーケンスを任意のタイミングで与えることにより、脂肪抑制の有無を切り換えてスキャンを実行させることができるようにされる。
尚、脂肪抑制法には、脂肪信号を抑制するための脂肪抑制パルスを血流画像撮像に先立って被検体にプリパルスとして印加し、脂肪のみを周波数選択的に励起して脂肪のプロトンを飽和状態にした後に血流画像の撮像を開始するプリパルス法と、水励起パルスを励起パルスとして印加して脂肪信号をそもそも発生させずに、水からのMR信号(水信号)のみを励起する水励起法とがあるが、いずれの脂肪抑制法であってもよい。
また、シーケンスコントローラ制御部40は、シーケンスコントローラ31から生データを受けて生データデータベース42に形成されたk空間(フーリエ空間)に配置する機能を有する。
このため、生データデータベース42には、受信器30において生成された各生データが保存され、生データデータベース42に形成されたk空間に生データが配置される。
画像再構成部41は、生データデータベース42から生データを取り込んで3次元(3D)フーリエ変換処理等の所定の画像再構成処理を施すことにより、被検体Pの3次元画像データを再構成して画像データデータベース43に書き込む機能を有する。ただし、2Dフーリエ変換処理等の処理により一旦2D画像データ等の中間的なデータを作成した後、3D画像データを再構成するようにしてもよい。
このため、画像データデータベース43には、被検体Pの3D画像データが保存される。特に、脂肪抑制(水励起を含む)の有無が切り換えられてスキャンが実行された場合には、脂肪抑制を伴って撮像された3D画像データと脂肪抑制を伴わずに撮像された3D画像データとが画像データデータベース43に保存される。
撮影条件設定部44は、脂肪抑制の有無を切り換えてスキャンを実行するためのシーケンスを作成してシーケンスコントローラ制御部40に与える機能、すなわち撮影条件を設定する機能を有する。つまり、撮影条件設定部44は、脂肪抑制を行なってスキャンを実行するためのシーケンスに脂肪抑制を行なわないでスキャン実行するためのシーケンスを組み合わせて全体のシーケンスを作成するようにされる。この際、望ましくは、脂肪抑制を伴うスキャンと脂肪抑制を伴うスキャンにおいて共通する撮影領域については、撮影間隔がより短くなるようにシーケンスが作成される。
ただし、脂肪抑制を行なってスキャンを実行するためのシーケンスと脂肪抑制を行なわないでスキャン実行するためのシーケンスとをそれぞれ独立に作成して、個別にシーケンスコントローラ制御部40に与えるようにしてもよい。
また、脂肪抑制を行なうか否かの撮影条件の設定の際には、後述する組合せ領域設定部45から受けた3D画像データの置換領域が参照される。
画像データ編集部46は、脂肪抑制を伴って撮像された3D画像データと脂肪抑制を伴わずに撮像された3D画像データとを組み合わせて新たな3D画像データを作成する機能と、作成した3D画像データを投影画像作成部48および編集画像確認部47に与える機能とを有する。3D画像データの組合せ方法としては、脂肪抑制を伴って撮像された3D画像データの一部を脂肪抑制を伴わずに撮像された3D画像データに置換する方法や逆に、脂肪抑制を伴わずに撮像された3D画像データの一部を脂肪抑制を伴って撮像された3D画像データに置換する方法の他、単に3D画像データ同士を加算する方法等の方法が挙げられる。
また、画像データ編集部46は、必要に応じて、脂肪抑制を伴って撮像された3D画像データと脂肪抑制を伴わずに撮像された3D画像データとに重み付け処理を行なうことにより、作成される新たな3D画像がなだらかになるようにする機能を有する。
組合せ領域設定部45は、画像データ編集部46が脂肪抑制を伴って撮像された3D画像データと脂肪抑制を伴わずに撮像された3D画像データとを組み合わせる際の組合せ領域、例えば脂肪抑制を伴う3D画像データの一部を脂肪抑制を伴わない3D画像データに置換する場合には、その置換領域を入力装置33から受けた置換領域の指定情報等の領域指定情報に基づいて設定する機能を有する。
また、組合せ領域設定部45は、設定した置換領域等の組合せ領域を画像データ編集部46および撮影条件設定部44に通知する機能とを有する。
ただし、3D画像データに対する閾値処理等の各種処理や他の画像データの参照を行なって、置換領域等の組合せ領域を自動的に行なえるように構成してもよい。また、必要に応じて組合せ領域の指定のために、SVR(Shaded volume rendering)画像データやMIP画像データ等の任意の画像データを参照画像データとして作成し、表示装置34に与えることにより、3D画像データ全体の空間的な把握が容易になるようにしてもよい。
編集画像確認部47は、画像データ編集部46から受けた3D画像データに必要な画像処理を行なって画像データを生成した後、表示装置34に与えて、確認用に画像を表示させる機能を有する。確認用の画像としては、MIP画像の他、任意の画像とすることができる。そして、画像データ編集部46から受けた3D画像データに対して確認用の画像の形式に応じた処理が編集画像確認部47により行なわれる。
投影画像作成部48は、画像データ編集部46から受けた3D画像データに対してMIP処理を施すことによりMIP画像データを作成する機能と、作成したMIP画像データを表示装置34に与えることにより、MIP画像を表示させる機能を有する。
そして、コンピュータ32のこれらの各機能により、脂肪抑制を行なうスキャンと、脂肪抑制を行なわないスキャンとをそれぞれ実行して得られた各画像データを組み合わせて新たな画像データを作成する機能が磁気共鳴イメージング装置20に設けられる。さらに、磁気共鳴イメージング装置20これらの機能により、被検体PのMRA像の撮像において、磁場が不均一であり脂肪抑制が適切に行なわれない部位については、脂肪抑制を行なわないスキャンを実行する一方、脂肪抑制が適切に行なわる部位については、脂肪抑制を行なうスキャンを実行し、それぞれ得られた3D画像データを組み合わせることにより、MRA像をより良好なコントラストで得ることができるように構成される。
次に磁気共鳴イメージング装置20の作用について説明する。
図3は、図1に示す磁気共鳴イメージング装置20により、被検体Pの頭部におけるMRA像を撮像する際の流れの一例を示すフローチャートであり、図中Sに数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
まずステップS1において、予め被検体Pの撮影範囲内において、磁場が不均一になると推定される部位、例えば、頚動脈錐体部からサイフォンにかけて血管が骨部を通過する屈曲部が3D画像データの置換領域として入力装置33の操作により指定される。すなわち、磁場が不均一となる部位において脂肪抑制を行なうと、脂肪抑制の効果が良好に得られずに、水成分からのMR信号が欠落して血流部分が欠損したMRA像が作成される恐れがある。
このため、屈曲部のような磁場が不均一な部位においては、脂肪抑制を行なわずにスキャンを実行して3D画像データを再構成することが望ましく、磁場が均一な部位においては、脂肪抑制を行なって3D画像データを再構成することが望ましい。
そこで、磁気共鳴イメージング装置20により、撮影部位ごとに、すなわち撮影スライスごとに脂肪抑制の有無が切り換えられてスキャンが実行され、脂肪抑制を行なって再構成された3D画像データの一部が脂肪抑制を行なわずに再構成された3D画像データに置換することとなるが、そのときの置換領域が予め指定される。
図4は、図1に示す磁気共鳴イメージング装置20において、3D画像データの置換領域の一例として指定された頭部の頚動脈サイフォン(Carotid syphone)の位置を示す図である。
図4に示すように頭部50の頚動脈サイフォン50A近傍においては、磁場が不均一であるため、脂肪抑制を行なうと、脂肪抑制の効果が良好に得られずに、水成分からのMR信号が欠落する恐れがある。このため、頭部50の頚動脈サイフォン50A近傍においては、脂肪抑制を行なわずにスキャンを実行して3D画像データを再構成することが望ましい。
しかし、頭部50の頚動脈サイフォン50A以外の部分50B、特に頭皮近傍に存在する脂肪領域からのMR信号は、血管抽出の際に邪魔になるため、脂肪抑制を行なって3D画像データを再構成することが望ましい。
そこで、例えば予め撮像された参照用の頭部のMIP画像データや断面画像データ等の3D画像データが参照用の画像データとして組合せ領域設定部45により作成されて表示装置34に与えられる。そして、例えば図4に示すような参照画像が組合せ領域の設定用に表示装置34に表示される。
このため、ユーザは、頭部のMIP画像等の参照用画像を確認しつつ、入力装置33の操作により、例えば頚動脈サイフォン50A近傍の屈曲部51を3D画像データの置換領域として指定することができる。そして、入力装置33から3D画像データの置換領域が組合せ領域設定部45に与えられることにより設定される。組合せ領域設定部45は、3D画像データの置換領域を画像データ編集部46および撮影条件設定部44に与える。
次に、ステップS2において、撮影条件設定部44は、組合せ領域設定部45から受けた3D画像データの置換領域を参照し、脂肪抑制を行なって被検体Pの頭部全体におけるスキャンを実行するためのシーケンスと、脂肪抑制を行なわないで頭部の置換領域のみのスキャンを実行するためのシーケンスとをそれぞれ組み合わせたシーケンスを作成する。
尚、脂肪抑制に寄与しない部分の撮影条件については、脂肪抑制を伴うスキャンの撮影条件と脂肪抑制を伴わないスキャンの撮影条件とが同一であっても異なるものであってもよく、診断の目的や撮影方法によって適宜設定される。
図5は、図1に示す磁気共鳴イメージング装置20において、基本的な撮影条件を一致させつつプリパルス法により脂肪抑制の有無を切り換えてスキャンを実行する場合に用いられるシーケンスの一例を示す図である。
図5に示すように、例えば、被検体Pの頭部全体に亘る各スライスの撮影用には脂肪抑制を伴ってMR信号を収集するためのプリパルス法によるシーケンスが作成され、3D画像データの置換領域を含むスライスにおける撮影用には脂肪抑制を伴わずにMR信号を収集するためのシーケンスが作成される。
すなわち、脂肪抑制を伴うシーケンスは、図5のA)に示すように脂肪抑制パルスが励起パルス(excitation pulse)に先立って印加されるように構成され、MR信号(echo)のデータ収集までのエコー時間(TE : echo time)は、例えばTE=3msとされる。スライスについては、図4に示すように、アキシャル面方向の複数のn個のスライス(s1,s2,…,sn)が任意の厚さで適宜設定される。従って、スライスsiの一部には、頚動脈サイフォン50A近傍の屈曲部51が含まれることとなる。そして、全ての全頭部のスライスがスキャン対象となるようにスライス(SL:slice)方向の傾斜磁場パルスが設定される。
また、脂肪抑制を伴わないシーケンスは、図5のB)に示すように図5のA)に示すシーケンスに対して脂肪抑制パルスが削除されている点のみ撮影条件が異なるシーケンスとされる。そして、頚動脈サイフォン50A近傍の屈曲部51を含むスライスsiがスキャン対象となるようにスライス方向の傾斜磁場パルスが設定される。さらに、例えば撮影視野(FOV : field of view)等のシーケンス以外の一般的な撮影条件のパラメータも脂肪抑制の有無に関わらず同一に設定される。
つまり、図5は、脂肪抑制に寄与する脂肪抑制パルス以外の撮影条件を脂肪抑制の有無に関わらず同一にした例である。このように撮影条件を同一とすることにより、後の3D画像データの組合せの際に撮影条件が一貫した画像データを得ることができる。そして、同等なMRA像を得ることが可能となる。
尚、水励起法により脂肪抑制を行なう場合において、水励起に寄与する撮影条件以外の撮影条件を同一としてもよい。逆に、水励起に寄与する撮影条件とともに、水励起に寄与する撮影条件以外の撮影条件をも適切となるように異なる撮影条件とすることもできる。
図6は、図1に示す磁気共鳴イメージング装置20において、基本的な撮影条件を一致させずに水励起法により脂肪抑制の有無を切り換えてスキャンを実行する場合に用いられるシーケンスの一例を示す図である。
図6に示すように、例えば、被検体Pの頭部全体に亘る各スライスの撮影用には水励起を伴ってMR信号を収集するためのシーケンスが作成され、3D画像データの置換領域を含むスライスにおける撮影用には水と脂肪の双方を励起してMR信号を収集するためのシーケンスが作成される。すなわち、頭部全体撮影用の水励起を伴うシーケンスは、図6のA)に示すように水励起用の複数の励起パルスで構成される水励起パルスが印加され、MR信号のデータ収集までのエコー時間TE1が比較的長く設定される。
また、脂肪抑制を伴わないシーケンスは、図6のB)に示すように水および脂肪の双方が励起される通常の励起パルスが設定され、図6のA)に示す水励起を伴うシーケンスのエコー時間TE1よりも短いエコー時間TE2でMR信号が収集されるようにシーケンスが作成される。
図6のB)に示すシーケンスを用いてスキャンを実行すれば、頚動脈サイフォン50A近傍のような屈曲部51のスキャンであっても、静磁場の不均一性に強く、屈曲部51における血流の乱流による血流信号値の低下を低減させることができるため、血流描出能を向上させることができる。
このように、脂肪抑制に寄与しないエコー時間等の撮影条件を適切に設定することもできる。また、脂肪抑制法による脂肪抑制の場合にも、撮影目的等の条件に応じて脂肪抑制パルス以外の撮影条件を異なるものとしてもよい。
さらに、脂肪抑制を伴うシーケンスと、脂肪抑制を伴わないシーケンスとが組み合わされて全頭部撮影用の全体のシーケンスが作成される。全頭部撮影用の全体のシーケンスは、図5や図6に示すような各スライスに対するシーケンスを任意の順序で並べて構成することができるが、望ましくは脂肪抑制を伴うスキャンと脂肪抑制を伴わないスキャンとにおいて共通するスライスの撮影間隔がより短くなるようにシーケンスが作成される。
図7は、図1に示す磁気共鳴イメージング装置20により撮影対象となるスラブの一例を示す図、図8は、図7に示す各スラブの撮影順序および脂肪抑制の有無を示す図である。
好適な実施例としては、3Dのスラブの位置を順次移動させながら撮像するシーケンシャルマルチスラブ法(MOSTA法とも呼ばれる)が挙げられる。
図7に示すように、n個のスラブ(s1,s2,…,sn)のうちi番目のスラブsiに3D画像データの置換領域として設定された屈曲部51が含まれる場合には、脂肪抑制を伴う全てのn個のスラブ(s1,s2,…,sn)に対するスキャンが例えば体軸Zに沿う順に進行するようにシーケンスが作成される。
また、i番目のスラブsiに対しては、脂肪抑制を伴うスキャンに加えて脂肪抑制を伴わないスキャンも実行される。i番目のスラブsiに対する脂肪抑制を伴わないスキャンの実行タイミングは、任意の他のスキャンの前後に行なうことができるが、望ましくはi番目のスラブsiに対する脂肪抑制を伴うスキャンの前あるいは後に実行される。
例えば、i番目のスラブsiに対する脂肪抑制を伴うスキャンの後にi番目のスラブsiに対する脂肪抑制を伴わないスキャンを実行する場合には、図8に示す順序でスキャンが行なわれることとなる。
このように、スキャンの順序を設定することで、共通するスラブの撮影間隔がより短くなり、被検体Pの動きの影響を低減させることができる。
尚、屈曲部51が含まれるスラブが複数枚存在する場合にも、同様にそれぞれのスラブに対する脂肪抑制を伴うスキャンの前あるいは後に脂肪抑制を伴わないスキャンを実行するようにすることができる。あるいは、複数枚ごとに脂肪抑制の有無を切り換えてなるべく撮影間隔が短くなるようにスキャンを実行してもよい。
そして、撮影条件設定部44は、作成したシーケンスをシーケンスコントローラ制御部40に与える。
次に、ステップS3において、撮影条件設定部44により設定された撮影条件に従って脂肪抑制の有無を切り換えてスキャンが実行される。そして、脂肪抑制を伴うスキャンによる3D画像データと脂肪抑制を伴わないスキャンによる3D画像データとがそれぞれ再構成される。
すなわち、寝台37には被検体Pがセットされ、静磁場電源26により励磁された静磁場用磁石21(超伝導磁石)の撮像領域に静磁場が形成される。また、シムコイル電源28からシムコイル22に電流が供給されて撮像領域に形成された静磁場が均一化される。
そして、入力装置33からシーケンスコントローラ制御部40に動作指令が与えられると、シーケンスコントローラ制御部40は撮影条件設定部44から受けたシーケンスをシーケンスコントローラ31に与えることにより駆動制御させる。このため、シーケンスコントローラ31は、シーケンスコントローラ制御部40から受けたシーケンスに従って傾斜磁場電源27、送信器29および受信器30を駆動させることにより被検体Pがセットされた撮像領域にX軸傾斜磁場Gx、Y軸傾斜磁場Gy,Z軸傾斜磁場Gzを形成させるとともに、RF信号を発生させる。
この際、傾斜磁場コイルにより形成されたX軸傾斜磁場Gx、Y軸傾斜磁場Gy,Z軸傾斜磁場Gzは主として、位相エンコード(PE: phase encode)用傾斜磁場、読出し(RO: read out)用傾斜磁場、スライス(SL: slice)用傾斜磁場としてそれぞれ使用される。このため、被検体P内部における原子核のスピンの回転方向に規則性が現れ、SL用傾斜磁場により体軸でもあるZ軸方向に形成された各スライスにおける二次元的な位置情報であるX座標およびY座標は、PE用傾斜磁場およびRO用傾斜磁場によりそれぞれ被検体P内部における原子核のスピンの位相変化量および周波数変化量に変換される。
そして、送信器29からシーケンスに応じてRFコイル24に順次RF信号が与えられ、RFコイル24から被検体PにRF信号が送信される。
ここで、撮影条件設定部44により設定されたシーケンスは、頭部等の部位における血流のMRA像を得ることを目的として設定されているため、血流部と血流部以外の実質部とのコントラストを十分に得るために脂肪からのMR信号を抑制する一方、血流の成分である水からのMR信号を励起させる脂肪抑制が撮像領域全体に亘る全てのスラブについて行なわれる。
脂肪抑制法には、図5および図6に示すようにプリパルス法と水励起法とがあるが、例えばプリパルス法が採用され、血流像作成の元データとするためのMR信号のデータ収集に先立って脂肪抑制パルスが被検体Pにプリパルスとして印加される。このため、撮像領域が全頭部である場合には、全頭部における各スラブのデータ収集に先立って、脂肪抑制パルスにより周波数選択的に脂肪のプロトンが励起されて飽和状態となる。
そして、脂肪のプロトンが飽和状態となると、血流像作成用のMR信号のデータ収集が開始される。すなわち、RF信号である励起パルスが被検体Pに送信され、被検体Pの内部において原子核の核磁気共鳴により生じたMR信号が、RFコイル24により受信されて順次受信器30に与えられる。このとき、脂肪のプロトンは、飽和状態となっているため、脂肪からのMR信号は抑制される。
このように、脂肪抑制を行なうことにより、血流部と血流部以外の実質部とのコントラストを向上させることが可能となるが、頚動脈サイフォン50A近傍等の屈曲部51では、静磁場が不均一となる結果、脂肪抑制が良好に行なわれずに、血流の成分である水からのMR信号が欠損されてしまうことがある。
そこで、撮影条件設定部44により設定されたシーケンスに従って、頚動脈サイフォン50A近傍等の屈曲部51を含むスラブに対しては、脂肪抑制パルスを伴うMR信号のデータ収集とともに、脂肪抑制パルスを伴わないMR信号のデータ収集が行なわれる。例えば脂肪抑制パルスを伴わないMR信号のデータ収集は、脂肪抑制パルスを伴うMR信号のデータ収集に続いて行なわれ、同一スラブからのMR信号のデータ収集間隔がより短くなるようにされる。このため、被検体Pの動きによる位置のシフト量を低減させることができる。
そして、RFコイル24により各スラブからのMR信号が受信されると、受信器30は、RFコイル24からMR信号を受けて、前置増幅、中間周波変換、位相検波、低周波増幅、フィルタリング等の各種信号処理を実行する。さらに受信器30は、MR信号をA/D変換することにより、デジタルデータのMR信号である生データを生成する。受信器30は、生成した生データをシーケンスコントローラ31に与える。
シーケンスコントローラ31は、受信器30から受けた生データをシーケンスコントローラ制御部40に与え、シーケンスコントローラ制御部40は生データデータベース42に形成されたk空間に生データを配置する。そして、生データデータベース42には、被検体Pの各スラブにおける生データが蓄積される。
さらに、画像再構成部41は、生データデータベース42から生データを取り込んで3次元フーリエ変換処理等の所定の画像再構成処理を施すことにより、被検体Pの3D画像データを再構成して画像データデータベース43に書き込む。この結果、画像データデータベース43には、脂肪抑制を伴って得られた全頭部における3D画像データと、脂肪抑制を伴わずに得られた頚動脈サイフォン50A近傍等の屈曲部51を含むスラブにおける3D画像データとが保存される。
次に、ステップS4において、画像データ編集部46は、画像データデータベース43から脂肪抑制を伴って撮像された3D画像データと脂肪抑制を伴わずに撮像された3D画像データとを読み込んで、脂肪抑制を伴って撮像された3D画像データのうち、組合せ領域設定部45から受けた置換領域の部分を脂肪抑制を伴わずに撮像された3D画像データに置換することにより、新たな3D画像データを作成する。
以上、シーケンシャルマルチスライス法を例にとって、1つのスラブSiが頚動脈サイフォン50Aを含むことを想定して記述したが、複数のスラブ、例えばスラブSiとスラブSi+1が必要であれば、この2つのスラブについて脂肪抑制あり・なしの両データを取得することができる。また、スラブを連続的に移動(slide)しながら撮影する”sliding.MR撮像”による撮像においても、その一部について脂肪抑制あり・なしの両データを取得することができる。この場合、望ましくは脂肪抑制あり・なしのデータのそれぞれについてsliding3D再構成を行う。
このようにして、一部のみ2通りのデータをもつ3Dの画像データを得る。以下では、収集時のスラブの概念を使う必要がないので「スライス」と表現して記述する。
図9は、図1に示す磁気共鳴イメージング装置20による3D画像データの置換方法を説明する図である。
図9に示すように、脂肪抑制を伴って撮像された全頭部における3D画像データD1と、脂肪抑制を伴わずに撮像された屈曲部51を含むスライスの3D画像データD2とが画像データデータベース43から画像データ編集部46により読み込まれる。ここで、置換領域は、組合せ領域設定部45により設定された領域であり、全頭部におけるMRA像作成の場合には、頚動脈サイフォン50A近傍等の屈曲部51が置換領域とされる。
そして、画像データ編集部46は脂肪抑制を伴う全頭部における3D画像データD1のうち、点線で示す置換領域の部分を、脂肪抑制を伴わずに撮像されたスライスの3D画像データD2における置換領域(斜線部)とした新たな3D画像データD3を作成する。
この結果、脂肪抑制が不良となり血流からのMR信号が欠損する恐れのある屈曲部51については、脂肪抑制を伴わずに得られた3D画像データD2で、その他の頭皮近傍等の血管の描出のために脂肪領域を抑制する必要がある部分については、脂肪抑制を伴って得られた3D画像データD1でそれぞれ構成される3D画像データD3が作成される。
ただし、単に脂肪抑制を伴う3D画像データD1の一部を、脂肪抑制を伴わない3D画像データD2に置換するのみとすると、新たに作成される3D画像データD3中の置換領域(斜線部分)の境界部分がなだらかにならない場合があり得る。
そこで、画像データ編集部46は、必要に応じて、脂肪抑制を伴って撮像された3D画像データD1と脂肪抑制を伴わずに撮像された3D画像データD2とに重み付け処理を行なった上で組み合わせることにより、作成される新たな3D画像データD3がなだらかになるようにする。
図10は、図1に示す磁気共鳴イメージング装置20により、脂肪抑制の有無を切り換えてそれぞれ得られた各3D画像データから単一の3D画像データを作成する際に行なわれる重み付け処理の一例を説明する図である。
図10におけるD1は、脂肪抑制を伴って撮像された全頭部における3D画像データを示す。図10のD1に示すように磁場が不均一であった点線内の置換領域では、脂肪抑制不良の結果、血管の画像が抑制されている。一方、図10のD2は、図10のD1の置換領域に組み合わさる3D画像データであり、脂肪抑制を伴わずに撮像された置換領域の3D画像データである。図10のD2に示すように、置換領域は、磁場が不均一であるが脂肪抑制が行なわれないため、血管の画像が良好に描出されている。
そして、図10に示す3D画像データD1の置換領域を3D画像データD2に置換するために、それぞれの画素値が加算されることとなるが、単純に加算すると置換領域の境界部分の画像がなだらかにならない場合がある。
そこで、図10のD1、D2のそれぞれの左側の各グラフのような、置換領域の境界部分からの距離に応じた重み付け係数をそれぞれの3D画像データD1、D2の加算の際に用いて重み付け加算する。尚、図10のグラフにおける各軸は重み付け係数の値を示し、標準的な値として0から1の間の値とされる。
すなわち、血管の画像が抑制された置換領域の3D画像データD1の重み付け係数K1は、置換領域外部において1であり、置換領域の境界部分から離れるにつれて次第に減少し0となるように設定される。一方、血管の画像が良好に描出された置換領域の3D画像データD2の重み付け係数K2は、置換領域外部において0であり、置換領域の境界部分からから離れるにつれて次第に増加し1となるように設定される。そして、このようにそれぞれ設定された重み付け係数K1、K2により各3D画像データD1、D2を重み付け加算すれば、置換領域の境界部分近傍においてなだらかで、かつ磁場が均一である領域であるか否かに依らず、血管の画像を良好に描出することが可能となる。
そして、画像データ編集部46は、作成した3D画像データを投影画像作成部48および編集画像確認部47に与える。
次に、ステップS5において、編集画像確認部47は、画像データ編集部46から受けた3D画像データを元データとして、置換領域が適切に設定されて良好なMRA像が作成されたか否かを確認するための確認用の画像データを作成する。この確認用の画像データは、ユーザが置換領域の設定位置や範囲の適否を確認できるものであれば、形式や範囲は任意であり、MIP画像データの他、SVR画像データ等の任意の画像データとすることができる。編集画像確認部47は、例えば、確認用の画像データとして置換領域近傍のみのMIP画像データをMIP処理により作成し、表示装置34に与える。
このため、表示装置34に置換領域近傍のMIP画像が表示され、ユーザは置換領域の範囲や位置にずれがないか等の置換領域の設定の適否を判断することができる。そして、置換領域の設定が不適切である場合には、ステップS6において、置換領域の再設定指令が入力装置33から入力され、再びステップS1において置換領域の設定が開始される。
また、置換領域の設定が適切であり、置換領域の再設定指令が入力装置33から入力されない場合には、ステップS7において、3D画像データのMIP画像データが作成されて、MRA像として表示装置34に表示される。すなわち、投影画像作成部48は、画像データ編集部46から受けた3D画像データに対してMIP処理を施すことによりMIP画像データを作成し、作成したMIP画像データを表示装置34に与える。このため表示装置34には、磁場が均一である領域であるか否かに依らず、血管が良好に描出されたMIP画像がMRA像として表示される。つまり、頚動脈サイフォン50A近傍等の屈曲部51については、脂肪抑制のないMRA像とする一方、その他の磁場が均一な領域については脂肪抑制の効果を得たMRA像とすることができる。
尚、編集画像確認部47により全頭部におけるMIP画像データが確認用に作成されて表示されるようにした場合には、あらためてMIP画像データを作成する必要はなく、この場合には、編集画像確認部47が投影画像作成部48としての機能を兼ねることとなる。
すなわち、以上のような磁気共鳴イメージング装置20は、MRA像の撮影において、脂肪抑制の不良が起こるような領域については、脂肪抑制あり/なしの両方の撮影を行い、脂肪抑制を伴って得られた3D画像データを局所的に脂肪抑制を伴わずに得られた3D画像データに置換してからMIP処理を施す機能を備えた装置である。
このため、磁気共鳴イメージング装置20によれば、従来脂肪抑制が困難であった頭部のサイフォン部等の屈曲部51であっても、PartialMIP等の煩雑な画像処理を行なうことなく、脂肪抑制が良好に行なわれる部位のみに対して選択的に脂肪抑制を行なって、より広い領域のMRA像を良好なコントラストで得ることができる。すなわち、若干のスキャン時間の延長というペナルティが課されるものの、脂肪成分からのMR信号が抑制され、かつ、血流からのMR信号の欠損が無いMRA像を得ることができる。
図11は本発明に係る磁気共鳴イメージング装置の第2の実施形態を説明するシーケンスの一例を示す図である。
第2の実施形態における磁気共鳴イメージング装置20Aでは、撮影条件設定部44により作成されるシーケンスおよび脂肪抑制を行なわない点が図1に示す磁気共鳴イメージング装置20と相違する。他の構成および作用については図1に示す磁気共鳴イメージング装置20と実質的に異ならないためシーケンスの構成例のみ図示し、同一の構成および作用については説明を省略する。
磁気共鳴イメージング装置20Aでは、脂肪抑制が行なわれる代わりに、MRA像のコントラスト改善手法としてMT効果が利用される。そして、図11のA)に示すように、MTCパルスP1が血流画像のデータ収集に先立ってプリパルスとして被検体Pに印加されるように第1のシーケンスが設定される。そして、この第1のシーケンスに続いて、例えばFE(field echo)法による画像用のデータ収集用の第2のシーケンスが設定される。
尚、図11のA)に示す第1のシーケンスは、正確には、MTCパルスP1と実質的に同じタイミングでMTC励起面の選択励起のためのスライス傾斜磁場パルスP2が印加されるようにしたSORSパルス(slice-selective off-resonance sinc pulse)である。
図12は図11のA)に示すシーケンスのMTCパルスにより得られるMT効果を説明するために、水および高分子に含まれるプロトンのスペクトルを比較した図である。
図12において、実線は、水に含まれるプロトンのスペクトルであり、一点鎖線は、高分子に含まれるプロトンのスペクトルである。ここで、水のプロトンの共鳴周波数である64MHzから500Hz程度ずれた周波数をRFパルスで選択的に励起させると、高分子のプロトンからのMR信号レベルおよび水のプロトンからのMR信号レベルがそれぞれ低下するというMT効果が得られる。
図12において、鎖線は、MT効果により水に含まれるプロトンのMR信号レベルが低下した後のスペクトルであり、二点鎖線は、MT効果により高分子に含まれるプロトンのMR信号レベルが低下した後のスペクトルである。このような、MT効果を利用して高分子(脂肪)が存在する割合に応じたコントラストのMRA像等の画像を撮像することができる。
また、図12に示すように、MT効果には、水を成分とする血流部におけるMR信号のレベルよりも高分子を成分とする脂肪部におけるMR信号のレベルがより大幅に低減されるという性質が知られている。そこで、MT効果を得るために、MTCパルスP1を被検体Pにプリパルスとして印加するようなSORSパルスが第1のシーケンスとして作成される。
このような、MTCパルスP1の印加を伴うスキャンによれば、MT効果に応じたコントラストのMRA像の撮像が可能となり、特に細い血管の抽出を伴うようなMRA像を撮像する場合に有効である。
しかし、脂肪の割合によっては、逆にMT効果を得ずに、本来のコントラストのMRA像等の画像を撮影した方が診断用の画像として好ましい場合もあり得る。ところが、MT効果を得るためにMTCパルスP1の印加が望ましい領域とMT効果を得ずにMR信号を収集することが望ましい領域とが混在するような場合には、いずれか一方の撮影条件を甘受せざるを得ないこととなる。
そこで、そのような場合に、MTCパルスP1の印加が望ましくない領域を置換領域として設定し、置換領域を含むスライスについてはMTCパルスP1の印加を伴うスキャンと、MTCパルスP1の印加を伴わないスキャンの双方のスキャンを実行する一方、撮像領域全体については、MTCパルスP1の印加を伴うスキャンを実行することができる。すなわち、置換領域を含むスライスのスキャン用に、図11のB)に示すようなMTCパルスP1の印加を含まないシーケンスが撮影条件設定部44により作成され、図11のA)、B)に示すそれぞれのシーケンスがスライスごとに選択的に用いられてスキャンが実行される。
そして、MTCパルスP1の印加を伴うスキャンにより得られた3D画像データの置換領域をMTCパルスP1の印加を伴わないスキャンにより得られた3D画像データに置換すれば、適切な領域のみMT効果を利用したMRA像等の画像の撮像を行なうことが可能となる。
ただし、撮影条件によっては、撮像領域全体について、MTCパルスP1の印加を伴わないスキャンを実行する一方、置換領域を含むスライスについてはMTCパルスP1の印加を伴うスキャンと、MTCパルスP1の印加を伴わないスキャンの双方のスキャンを実行し、MTCパルスP1の印加を伴わないスキャンにより得られた3D画像データの置換領域をMTCパルスP1の印加を伴うスキャンにより得られた3D画像データに置換するようにしてもよい。
すなわち、第2の実施形態における磁気共鳴イメージング装置20Aは、図1に示す第1の実施形態における磁気共鳴イメージング装置20の撮影条件の相違点である脂肪抑制の有無に代えて、MTCパルスP1の印加の有無とした装置である。
このように置換領域における撮影条件の相異は、脂肪抑制の有無やMTCパルスP1の印加の有無に代表されるように、様々な撮影条件とすることができる。例えば、脂肪抑制とMTCパルスP1の印加を組み合わせて、これらの撮影条件を変えて置換領域のスキャンを実行するようにしてもよい。
さらに、3つ以上の異なる撮影条件によりスキャンを実行し、任意の2以上の撮影条件により得られた3D画像データを組み合わせるようにしてもよい。例えば、脂肪抑制を伴う撮影条件、脂肪抑制を伴わない撮影条件、MTCパルスの印加を伴う撮影条件、MTCパルスの印加を伴わない撮影条件が含まれるようにn通りの撮影条件を設定し、MTCパルスの有無を切り換えて得られた3D画像データの組合せと、脂肪抑制の有無を切り換えて得られた3D画像データの組合せとをそれぞれ作成すれば、様々なコントラストの画像を得ることができる。
また、各実施形態の磁気共鳴イメージング装置20、20Aにおいて、ある撮影条件により得られた3D画像データの一部を別の異なる撮影条件により得られた3D画像データに置換する例を示したが、例えば、スライス全体を異なる撮影条件としたいような場合には、置換に限らず単に各撮影条件により得られたスライスの3D画像データを組み合わせて新たな3D画像データを作成するようにしてもよい。
本発明に係る磁気共鳴イメージング装置の第1の実施形態を示す構成図。 図1に示す磁気共鳴イメージング装置におけるコンピュータの機能ブロック図。 図1に示す磁気共鳴イメージング装置により、被検体の頭部におけるMRA像を撮像する際の流れの一例を示すフローチャート。 図1に示す磁気共鳴イメージング装置において、3D画像データの置換領域の一例として指定された頭部の頚動脈サイフォン(Carotid syphone)の位置を示す図。 図1に示す磁気共鳴イメージング装置において、基本的な撮影条件を一致させつつプリパルス法により脂肪抑制の有無を切り換えてスキャンを実行する場合に用いられるシーケンスの一例を示す図。 図1に示す磁気共鳴イメージング装置において、基本的な撮影条件を一致させずに水励起法により脂肪抑制の有無を切り換えてスキャンを実行する場合に用いられるシーケンスの一例を示す図。 図1に示す磁気共鳴イメージング装置により撮影対象となるスラブの一例を示す図。 図7に示す各スラブの撮影順序および脂肪抑制の有無を示す図。 図1に示す磁気共鳴イメージング装置による3D画像データの置換方法を説明する図。 図1に示す磁気共鳴イメージング装置により、脂肪抑制の有無を切り換えてそれぞれ得られた各3D画像データから単一の3D画像データを作成する際に行なわれる重み付け処理の一例を説明する図。 本発明に係る磁気共鳴イメージング装置の第2の実施形態を説明するシーケンスの一例を示す図。 図11のA)に示すシーケンスのMTCパルスにより得られるMT効果を説明するために、水および高分子に含まれるプロトンのスペクトルを比較した図。
符号の説明
20 磁気共鳴イメージング装置
21 静磁場用磁石
22 シムコイル
23 傾斜磁場コイルユニット
24 RFコイル
25 制御系
26 静磁場電源
27 傾斜磁場電源
28 シムコイル電源
29 送信器
30 受信器
31 シーケンスコントローラ
32 コンピュータ
33 入力装置
34 表示装置
35 演算装置
36 記憶装置
37 寝台
40 シーケンスコントローラ制御部
41 画像再構成部
42 生データデータベース
43 画像データデータベース
44 撮影条件設定部
45 組合せ領域設定部
46 画像データ編集部
47 編集画像確認部
48 投影画像作成部
50 頭部
51 屈曲部
P 被検体

Claims (13)

  1. 少なくとも第1の撮影条件および第2の撮影条件を設定する撮影条件設定手段と、
    前記第1の撮影条件および前記第2の撮影条件に従って、静磁場中の被検体に対して傾斜磁場を印加する傾斜磁場コイルと、
    前記第1の撮影条件および前記第2の撮影条件に従って、前記被検体に対して高周波信号を送信する高周波コイルと、
    前記被検体から前記第1の撮影条件に対応する第1の磁気共鳴信号データおよび前記第2の撮影条件に対応する第2の磁気共鳴信号データを収集するデータ収集手段と、
    前記第1の磁気共鳴信号データに基づいて、前記被検体に関する第1の3次元画像データを再構成し、前記第2の磁気共鳴信号データに基づいて、前記被検体に関する第2の3次元画像データを再構成する画像再構成手段と、
    前記第1の3次元画像データおよび前記第2の3次元画像データを組み合わせることにより第3の3次元画像データを生成する画像データ生成手段と、
    を有することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記第3の3次元画像データに対して最大値投影処理を施すことにより最大値投影画像データを作成する投影画像作成手段を有することを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記撮影条件設定手段は、前記第1の撮影条件として脂肪抑制を伴う撮影条件を、前記第2の撮影条件として前記脂肪抑制を伴わない撮影条件を設定するように構成されることを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記撮影条件設定手段は、前記第1の撮影条件としてMTCパルスの印加を伴う撮影条件を、前記第2の撮影条件として前記MTCパルスの印加を伴わない撮影条件を設定するように構成されることを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装。
  5. 前記画像データ生成手段は、前記第1の3次元画像データおよび前記第2の3次元画像データの一方側の一部を他方側の対応する一部に置換することにより前記第3の3次元画像データを作成するように構成されることを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記画像データ生成手段は、前記第1の3次元画像データおよび前記第2の3次元画像データの一方側におけるスライス中の一部を他方側において対応するスライス中の対応する一部に置換することにより前記第3の3次元画像データを作成するように構成されることを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  7. 任意の画像データを参照画像データとして作成し、生成した前記参照画像データを表示装置に与えて参照用の画像を前記表示装置に表示させる一方、前記画像データ生成手段が前記第3の3次元画像データを作成するための組合せ領域を入力装置から受けた領域指定情報に基づいて設定する組合せ領域設定手段を有することを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  8. 前記第3の3次元画像データに対して画像処理を施すことにより確認用画像データを生成し、表示装置に与えて確認用の画像を表示させる画像確認手段を有することを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  9. 前記撮影条件設定手段は、脂肪抑制を伴う前記第1の撮影条件と前記脂肪抑制を伴わない前記第2の撮影条件とを設定し、かつ前記第1の撮影条件のうち前記脂肪抑制に寄与しない第1の下位撮影条件と前記第2の撮影条件のうち前記第1の下位撮影条件に対応する第2の下位撮影条件とが互いに同等となるように前記第1の撮影条件および前記第2の撮影条件を設定するように構成されることを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  10. 前記撮影条件設定手段は、脂肪抑制を伴う前記第1の撮影条件と前記脂肪抑制を伴わない前記第2の撮影条件とを設定し、かつ前記第1の撮影条件のうち前記脂肪抑制に寄与しない第1の下位撮影条件と前記第2の撮影条件のうち前記第1の下位撮影条件に対応する第2の下位撮影条件とがそれぞれ互いに異なる適切な条件となるように前記第1の撮影条件および前記第2の撮影条件を設定するように構成されることを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  11. 前記画像データ生成手段は、前記第1の3次元画像データおよび前記第2の3次元画像データを互いに重み付け加算することにより、前記第1の3次元画像データおよび前記第2の3次元画像データの一方側の一部を他方側の対応する一部に置換し、かつ境界部分がスムーズな置換領域を有する前記第3の3次元画像データを作成するように構成されることを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  12. 前記画像データ生成手段は、前記第1の3次元画像データおよび前記第2の3次元画像データの一方側におけるスライス中の一部を他方側の対応するスライス中の対応する一部に置換することにより前記第3の3次元画像データを作成するように構成され、
    前記撮影条件設定手段は、特定のスライスから前記第1の撮影条件を用いて得られる第1の特定の磁気共鳴信号データと前記特定のスライスから前記第2の撮影条件を用いて得られる第2の特定の磁気共鳴信号データとの間における収集間隔が、より短くなるように前記第1の撮影条件および前記第2の撮影条件を設定するように構成されることを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  13. 第1の撮影条件により収集された第1の磁気共鳴信号データに基づいて、被検体に関する第1の3次元画像データを再構成するステップと、
    第2の撮影条件により収集された第2の磁気共鳴信号データに基づいて、前記被検体に関する第2の3次元画像データを再構成するステップと、
    前記第1の3次元画像データおよび前記第2の3次元画像データを組み合わせることにより第3の3次元画像データを生成するステップと、
    を有することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置のデータ処理方法。
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