JP2006113469A - プロジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】光学変換素子の小型化を図り、投射画像の劣化を防止できるプロジェクタを提供する。
【解決手段】プロジェクタは、光源と、光源の射出光束の照明光軸上に配置され、画像情報に応じた光学像を形成する光変調素子441と、光学像を拡大投射する投射レンズ3と、これらの間に入射光束を光学変換する光学変換素子443Bとを備える。光学変換素子443Bの光学変換領域は、光変調素子441から射出され、投射レンズ3から射出される光束の略全てが入射する形状で形成される。投射レンズ3のレンズ光軸Aは、光変調素子441の光学像形成領域の中心を通り照明光軸に平行な中心軸Cに平行にずれている。光学変換素子443Bの光学変換領域の中心を通り照明光軸に平行な中心軸Eは、中心軸Cに対するレンズ光軸Aのずれ方向に直交し中心軸Cを含む平面と、当該ずれ方向に直交しレンズ光軸Aを含む平面との間に位置付けられる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、光源装置と、前記光源装置から射出される光束の光軸上に配置され、当該光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調素子と、前記光変調素子にて形成された光学像を拡大し、当該光学像を投射する投射レンズとを備えたプロジェクタに関する。
従来、会議、学会、展示会等でのプレゼンテーション等にプロジェクタが用いられている。このようなプロジェクタは、光源と、この光源から射出された光束の照明光軸上に配置され、当該光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調素子と、この光変調素子によって形成された光学像を拡大投射する投射レンズを備えて構成されている。
このようなプロジェクタには、光源からの光束の利用効率を向上したり、不要な光束の透過を規制したりするために、入射する光束の光学変換を行う光学変換素子が用いられる場合がある。このような光学変換素子として、一定方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収する偏光板が知られており、また、このような偏光板を用いたプロジェクタが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載のプロジェクタは、3つの光変調素子を備え、それぞれの光変調素子の光束射出側に、偏光板が配置されている。より詳しく述べると、図7に示すように、この偏光板443は、光変調素子の光学像形成領域の中心を通り、照明光軸に平行な中心軸Cと、当該偏光板443の光束射出側の面の中心軸Eとが一致するように配置されている。この偏光板443から射出された光束は、ダイクロイックプリズム444を介して合成され、当該光変調素子の光学像形成領域の中心軸に対して上方にずれた光軸を有する投射レンズ3によって、あおり投射される。なお、特許文献1に記載のプロジェクタは、図7に示すように、照明光軸と中心軸Cとが一致するように光変調素子が配置されている。
特開平11−160788号公報(図5)
しかしながら、特許文献1に記載のプロジェクタでは、図7に示すように、投射レンズ3のレンズ光軸Aと、光源から射出された光束の照明光軸とがずれて配置されているので、偏光板443を、光変調素子の光学像形成領域の中心軸C上に偏光板443の光束射出側の平面中心位置が位置付けられると、当該偏光板443には、画像として投射レンズから射出されない光束が入射する不要な領域が生じることとなり、偏光板が必要以上に大きくなるという問題がある。
また、画像として投射レンズ3から射出されない不要な光束が入射する領域を無くすために、偏光板を小型化しすぎると、画像として投射レンズ3から射出される有効な光束が、偏光板443の光束入射面でない端面に入射してしまう場合がある。この場合、当該端面に入射した有効な光束は、当該端面から意図しない方向に反射して投射レンズ3から投射されてしまうため、所望の投射画像外に予期しない像が映ってしまうという問題がある。
本発明の目的は、光学変換素子の小型化を図り、かつ、投射画像の劣化を防ぐことのできるプロジェクタを提供することである。
前記した目的を達成するために、本発明のプロジェクタは、光源装置と、前記光源装置から射出される光束の照明光軸上に配置され、当該光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調素子と、前記光変調素子にて形成された光学像を拡大し、当該光学像を投射する投射レンズとを備えたプロジェクタであって、前記光変調素子および前記投射レンズの間に配置され、入射光束の光学変換を行う光学変換領域を有する光学変換素子を備え、前記光学変換素子の光学変換領域は、当該光変調素子から射出され、前記光学像として前記投射レンズから射出される光束の略全てが入射する形状で形成され、前記光変調素子は、当該光変調素子の光学像形成領域の中心位置を通り前記照明光軸に平行な中心軸を有し、前記投射レンズは、当該投射レンズのレンズ光軸が、前記光変調素子の中心軸に対して平行にずれるように配置され、前記光学変換領域の中心位置を通り前記照明光軸に平行な中心軸は、前記光変調素子の中心軸に対する前記投射レンズのレンズ光軸のずれ方向に直交し前記光変調素子の中心軸を含む平面と、前記ずれ方向に直交し前記レンズ光軸を含む平面とに挟まれる範囲内に位置付けられていることを特徴とする
本発明によれば、プロジェクタの投射レンズは、当該投射レンズのレンズ光軸が、光変調素子の中心軸に対して平行にずれた配置とされている。すなわち、投射レンズは、当該投射レンズのレンズ光軸と光変調素子の中心軸とが平行となり、かつ、それぞれが同一とならないように配置される。
また、光学変換素子は、光変調素子および投射レンズの間に配置され、当該光学変換素子の光学変換領域が、光変調素子から射出され、投射レンズによって光学像として射出される光束の略全てが入射する形状で形成されている。さらに、光学変換素子の光学変換領域を通り、照明光軸に平行な光学変換素子の中心軸は、ずれ方向に直交し光変調素子の中心軸を含む平面と、当該ずれ方向に直交し投射レンズのレンズ光軸を含む平面とで挟まれる範囲内に位置付けられるように配置される。
ここで、ずれ方向とは、光変調素子の中心軸に対する投射レンズのレンズ光軸のずれ方向をいう。
なお、プロジェクタが、複数の光変調素子と、当該複数の光変調素子からの光束を合成する光合成装置を備えている場合には、投射レンズは、当該投射レンズのレンズ光軸を延長して、光合成装置から各光変調素子の配置方向に屈折させた延長線が、各光変調素子の中心軸に対して平行となり、かつ、当該各延長線と当該各中心軸とが一致しないように配置されている。また、ずれ方向は、それぞれの光変調素子の中心軸に対する、それぞれの光変調素子の配置方向に屈折させたレンズ光軸の延長線との各ずれ方向をいう。
これによれば、光学変換素子の光学変換領域に、光変調装置から射出され、光学像として投射レンズによって射出される光束の略全てを入射させて、当該光束の光学変換を行うことができるとともに、当該光学変換素子の不要な部分、すなわち、光学変換素子における投射レンズから光学像として投射される光束が入射しない領域を小さくすることができる。
すなわち、光学変換素子の中心軸を、前述の2つの平面の間に位置付けて、光変調素子から射出され、投射レンズから光学像として射出される光束の略全てが、光学変換素子の光学変換領域に入射するように、当該光学変換領域をずれ方向に延出した場合に、当該光学変換領域のずれ方向の端部における、光変調素子から射出され、投射レンズから光学像として射出される光束が入射しない領域を小さくすることができる。
従って、光学変換素子の端面に、投射レンズによって投射される光束が入射することを防ぎ、かつ、不要部分を削除して、光学変換素子の小型化を図ることができる。
本発明では、前記投射レンズは、前記光変調素子から射出し、前記光学像として投射される光束が透過する投射領域を有し、前記光変調素子の光学像形成領域における前記ずれ方向の端部から射出される光束のうち、前記投射レンズの光入射面の投射領域における前記ずれ方向の端部を通る光束の前記光変調素子からの射出角をθとし、前記光変調素子の光学像形成領域における前記ずれ方向と反対側の端部から射出される光束のうち、前記投射レンズの光入射面の投射領域における前記ずれ方向と反対側の端部を通る光束の前記光変調素子からの射出角をθとし、前記光変調素子の光束射出面から前記光学変換素子の光射出面までの距離をdとした場合に、前記光学変換素子の中心軸は、以下の式(I)で求められるLに相当する距離だけ、前記光変調素子の中心軸から前記ずれ方向にずれた位置に位置付けられていることが好ましい。
[数1]
L=d(tanθ−tanθ)/2 …(I)
ここで、この式(I)は、次のようにして求められる。
すなわち、光変調素子の光束射出面から光学変換素子の光束射出面までの距離をdとし、光変調素子の光学像形成領域における前記ずれ方向の端部から射出される光束のうち、投射レンズの光入射面の投射領域における当該ずれ方向の端部を通る光束の光変調素子からの射出角をθとすると、この射出角θの光束を光学変換素子に有効に入射・変換させるには、光源装置から射出される光束の照明光軸方向から見て、光学変換素子を、画像形成領域に対して距離Lだけ前記ずれ方向に延出させればよく、この距離Lは、次式(II)で求められる。
なお、ここでいう射出角θは、より詳述すると、光変調素子の光学像形成領域におけるずれ方向の端部から射出される光束のうち、投射レンズの光入射面の投射領域における当該ずれ方向の端部を通る光束と、当該投射領域のずれ方向の端部を通り、照明光軸に平行な光束との交差角のうち、鋭角側の角度をいう。
[数2]
=dtanθ …(II)
また、光変調素子の光学像形成領域における前記ずれ方向と反対側の端部から射出される光束のうち、投射レンズの光入射面の投射領域における当該ずれ方向と反対側の端部を通る光束の光変調素子からの射出角をθとすると、この射出角θの光束を、光学変換素子に有効に入射・変換させるには、光源装置から射出される光束の照明光軸方向から見て、光学変換素子を画像形成領域に対して距離Lだけ前記ずれ方向と反対方向に延出させればよく、この距離Lは、次式(III)で求められる。
なお、ここでいう射出角θは、より詳述すると、光変調素子の光学像形成領域における前記ずれ方向と反対側の端部から射出される光束のうち、投射レンズの光入射面の投射領域における当該ずれ方向と反対側の端部を通る光束と、この光束と交差し照明光軸に平行な光束とから得られる角度のうち、鋭角側の角度をいう。
[数3]
=dtanθ …(III)
このような光学変換素子の中心軸を、光変調素子の中心軸に対して、距離Lだけ前記ずれ方向にずれるように位置付けると、光変調素子の光学像形成領域から射出され、投射レンズの投射領域を透過して、当該投射レンズから光学像として投射される光束のすべてが入射する光学変換素子の光学変換領域の寸法を最小とすることができる。この距離Lは、次式(IV)で求められる。
[数4]
L=(L−L)/2 …(IV)
この式(IV)に、式(II)および式(III)を代入することにより、式(I)が得られる。このような式(I)により、光学変換領域のずれ方向の寸法を最小とすることが可能な光学変換素子の中心軸の、光変調素子の中心軸に対する前記ずれ方向へのずれ量を決定することが容易となる。
すなわち、前記ずれ方向に直交し光変調素子の中心軸を含む平面から、前記ずれ方向に直交し投射レンズのレンズ光軸を含む平面に向かって、光学変換素子の光学変換領域の中心軸を距離Lだけずらして配置することにより、光変調素子の光学像形成領域から射出され、投射レンズの投射領域を透過し光学像として投射される光束の略全てを、光学変換素子の光学変換領域内に入射させることができ、かつ、光学変換素子の光学変換領域の前記ずれ方向の寸法を必要最小限とすることができる。
従って、光学変換素子の一層の小型化を図ることができるとともに、光学変換素子の製造コストを低減することができ、ひいては、プロジェクタの製造コストを低減することができる。
本発明では、前記光学変換素子は、前記光変調素子から射出された光束のうち、前記所定の方向の直線偏光を透過する偏光膜または偏光板であることが好ましい。
ここで、光変調素子が液晶パネルで構成されている場合では、液晶パネルに入射し、当該液晶パネルで変調された光束を選択的に透過する偏光膜または偏光板が必要である。このような場合に、本発明の光学変換素子を偏光膜または偏光板として構成することにより、当該偏光膜または偏光板を小型化することができる。従って、プロジェクタの小型化および製造コスト低減を一層促進することができる。
以下、本発明に係る一実施形態のプロジェクタを、図面に基づいて説明する。
(1)プロジェクタの主な構成
図1は、本実施形態のプロジェクタ1を上方前面側から見た概要斜視図であり、図2は、図1の状態からアッパーケース21を外した分解斜視図である。
プロジェクタ1は、図1および図2に示すように、全体略直方体形状の外装ケース2と、光源から射出された光束を光学的に処理し、画像情報に応じた光学像を形成する光学ユニット4と、この光学ユニット4で形成された光学像を拡大投射する投射光学系としての投射レンズ3とを備えて構成されている。
なお、図2において、具体的な図示を省略するが、外装ケース2内の光学ユニット4以外の空間には、プロジェクタ1内で発生した熱を冷却する冷却装置と、プロジェクタ1全体を制御する制御基板と、冷却装置および制御基板等の電子部品に駆動電力を供給する電源装置等とが収納されている。
外装ケース2は、それぞれ金属で構成され、プロジェクタ1の天面、前面、および側面をそれぞれ構成するアッパーケース21と、プロジェクタ1の底面、側面、および背面をそれぞれ構成するロアーケース22とで構成されている。これらアッパーケース21およびロアーケース22は、互いにねじで固定されている。
これらアッパーケース21およびロアーケース22によって構成される外装ケース2の前面(投射レンズ3による投射方向先端側の面)には、投射レンズ3の一部が露出する開口部2Aが形成されている。この開口部2Aを通して光学ユニット4で形成された光学像が、投射レンズ3を介して拡大投射され、図示しないスクリーン上に画像が表示される。
また、外装ケース2の背面(投射レンズ3による投射方向基端側の面)には、具体的な図示は省略するが、コンピュータ接続用の接続端子や、ビデオ入力端子、オーディオ機器接続端子等の各種の機器接続用端子、および、インレットコネクタ等が設けられている。このうち、機器接続用端子は、制御基板(図示省略)に接続され、当該機器接続用端子から入力する信号は、制御基板によって処理される。また、インレットコネクタは、電源ケーブルを介して、外部電源からプロジェクタ1に電力を供給する端子であり、電源装置(図示省略)と電気的に接続されている。
光学ユニット4は、光源装置411から射出された光束を光学的に処理して、前述の機器接続用端子を介して入力する画像情報に応じた光学像を形成するユニットである。この光学ユニット4は、ロアーケース22の図2における右側の側面から背面に沿って、さらに、左側の側面に沿って前面側へと延びる平面略L字状に構成されている。
(2)光学系の詳細な構成
図3は、光学ユニット4を上方から見た全体斜視図である。また、図4は、光学ユニット4の光学系を示す模式図である。
光学ユニット4は、図3および図4に示すように、光源ランプ416から射出される光束の光軸として規定される照明光軸X(図3では図示省略)が設定され、インテグレータ照明光学系41と、色分離光学系42と、リレー光学系43と、光学装置44と、これら光学系41〜44を配置収納する光学部品用筐体45とを備えている。
インテグレータ照明光学系41は、図4に示すように、後述する光学装置44の3枚の液晶パネル441(赤、緑、青の色光毎にそれぞれ液晶パネル441R,441G,441Bと示す)の画像形成領域をほぼ均一に照明するための光学系であり、光源装置411と、第1レンズアレイ412と、第2レンズアレイ413と、偏光変換素子414と、重畳レンズ415とを備えている。
このうち、光源装置411は、放射状の光線を射出する光源ランプ416と、この光源ランプ416から射出された放射光を反射する楕円面鏡417と、光源ランプ416から射出され楕円面鏡417により反射された光を平行光とする平行化凹レンズ411Aとを備える。なお、平行化凹レンズ411Aの平面部分には、図示しないUVフィルタが設けられている。また、光源ランプ416としては、ハロゲンランプやメタルハライドランプ、高圧水銀ランプが多用される。さらに、楕円面鏡417および平行化凹レンズ411Aの代わりに、放物面鏡を用いてもよい。
第1レンズアレイ412は、光軸方向から見てほぼ矩形状の輪郭を有する小レンズがマトリクス状に配列された構成を有している。各小レンズは、光源ランプ416から射出される光束を、複数の部分光束に分割している。各小レンズの輪郭形状は、液晶パネル441の画像形成領域の形状とほぼ相似形をなすように設定されている。
第2レンズアレイ413は、第1レンズアレイ412と略同様な構成を有しており、小レンズがマトリクス状に配列された構成を有している。この第2レンズアレイ412は、重畳レンズ415とともに、第1レンズアレイ412の各小レンズの像を液晶パネル441上に結像させる機能を有している。
偏光変換素子414は、第2レンズアレイ413と重畳レンズ415との間に配置されている。このような偏光変換素子414は、第2レンズアレイ413からの光を1種類の直線偏光に変換するものであり、これにより、光学装置44での光の利用効率が高められている。
具体的に、偏光変換素子414によって1種類の直線偏光に変換された各部分光は、重畳レンズ415によって、光学装置44の液晶パネル441R,441G,441B上にほぼ重畳される。直線偏光を変調するタイプの液晶パネルを用いたプロジェクタでは、1種類の直線偏光しか利用できないため、ランダムな偏光光を発する光源ランプ416からの光のほぼ半分を利用することができない。
そこで、偏光変換素子414を用いることにより、光源ランプ416からの射出光をほぼ1種類の直線偏光に変換し、光学装置44での光の利用効率を高めている。なお、このような偏光変換素子414は、例えば特開平8−304739号公報に紹介されている。
色分離光学系42は、2枚のダイクロイックミラー421,422と、反射ミラー423とを備え、ダイクロイックミラー421,422によりインテグレータ照明光学系41から射出された複数の部分光束を赤、緑、青の3色の色光に分離する機能を有している。
この際、色分離光学系42のダイクロイックミラー421では、インテグレータ照明光学系41から射出された光束の青色光成分が反射するとともに、赤色光成分と緑色光成分とが透過する。ダイクロイックミラー421によって反射した青色光は、反射ミラー423で反射し、フィールドレンズ418Bを通って青色用の液晶パネル441Bに達する。このフィールドレンズ418Bは、第2レンズアレイ413から射出された各部分光束をその照明光軸Xに対して平行な光束に変換する。他の液晶パネル441G,441Rの光入射側に設けられたフィールドレンズ418G,418Rも同様である。
ダイクロイックミラー421を透過した赤色光と緑色光のうちで、緑色光はダイクロイックミラー422によって反射し、フィールドレンズ418Gを通って緑色用の液晶パネル441Gに達する。一方、赤色光はダイクロイックミラー422を透過してリレー光学系43に達する。
リレー光学系43は、入射側レンズ431、リレーレンズ433、および反射ミラー432、434を備え、色分離光学系42で分離された色光、赤色光を液晶パネル441Rまで導く機能を有している。このリレー光学系43が赤色光の光路に用いられているのは、赤色光の光路の長さが他の色光の光路の長さよりも長いため、光の発散等による光の利用効率の低下を防止するためである。すなわち、入射側レンズ431に入射した部分光束をそのまま、フィールドレンズ418Rを介して液晶パネル441Rに伝えるためである。
なお、リレー光学系43には、3つの色光のうち、赤色光を通す構成としたが、これに限らず、例えば、青色光を通す構成としてもよい。
光学装置44は、入射された光束を画像情報に応じて変調してカラー画像を形成する。この光学装置44は、色分離光学系42で分離された各色光が入射される3つの入射側偏光板442と、この入射側偏光板442の後段に配置される光変調素子としての液晶パネル441(441R,441G,441B)および射出側偏光板443と、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム444とを備えている。
入射側偏光板442は、入射された光束のうち、一方向の直線偏光のみ透過させ、その他の光束を吸収する。この入射側偏光板442は、例えば、サファイアガラスまたは水晶等の透光性基板上に偏光膜が設けられた構成を有している。
液晶パネル441は、ガラスなどからなる一対の図示しない基板に電気光学物質である液晶が密閉封入された構成を有している。このうち、一方の基板は、液晶を駆動するための駆動基板であり、互いに平行に配列形成される複数のデータ線と、複数のデータ線と直交する方向に配列形成される複数の走査線と、走査線およびデータ線の交差に対応してマトリクス状に配列形成される画素電極と、TFT等のスイッチング素子とを有している。また、他方の基板は、前述の基板に対して所定間隔を空けて対向配置される対向基板であり、所定の電圧Vcomが印加される共通電極を有している。そして、これら一対の基板には、図示しない制御基板と電気的に接続し、前記走査線、前記データ線、前記スイッチング素子、および前記共通電極等に、所定の駆動信号を出力する図示しないフレキシブルプリント基板が接続されている。このフレキシブルプリント基板を介して制御基板から駆動信号を入力することで、所定の前記画素電極と前記共通電極との間に電圧が印加され、当該画素電極および共通電極間に介在する液晶の配向状態が制御され、入射側偏光板442から射出された偏光光束の偏光方向が変調される。
射出側偏光板443は、液晶パネル441から射出された光束のうち、入射側偏光板442における光束の透過軸と直交する偏光軸を有する光束のみ透過させ、その他の光束を吸収するものである。この射出側偏光板443は、図4では詳しい図示を省略するが、入射側偏光板442と同様に、透光性の基板443A(図5および図6参照)上に偏光膜443B(図5および図6参照)が設けられた構成を有している。
なお、射出側偏光板443の液晶パネル441に対する配置位置は、後に詳述する。
クロスダイクロイックプリズム444は、射出側偏光板443から射出された色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成する。このクロスダイクロイックプリズム444は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、2つの誘電体多層膜が形成されている。これら誘電体多層膜は、液晶パネル441R,441Bから射出され射出側偏光板443を介した色光を反射し、液晶パネル441Gから射出され射出側偏光板443を介した色光を透過する。このようにして、各液晶パネル441R,441G,441Bにて変調された各色光が合成されてカラー画像が形成される。
前述の各光学系41〜44は、図3に示すように、合成樹脂製の光学部品用筐体45内に収容されている。この光学部品用筐体45は、底面、前面、および側面をそれぞれ構成する箱状の部品収納部材451と、この部品収納部材451の上部開口を閉塞する蓋状部材452とで構成されている。
このうち、部品収納部材451は、光源装置411を収納する光源装置収納部4511と、光学部品412〜415,419,42,43を収納する光学部品収納部4512とで構成されている。
光源装置収納部4511は、図示を省略するが、下方が開放され、かつ、内側面に矩形状の開口部4511Aを有する箱形形状を有している。光源装置411は、光源装置収納部4511の下方から挿入され、固定板4511Bに載置固定されることにより、光源装置収納部4511に収納される。
なお、固定板4511Bの一部は切欠かれており、この固定板4511Bと光源装置収納部4511に形成された開口部4511Aとにより、光源装置411の前方部分が閉塞状態となり、後方部分が吹き抜け状態となっている。
この光源装置411の前方部分における閉塞状態により、光源装置411から射出される光束を外部に漏洩することを防止することができ、後方部分における吹き抜け状態により、光源装置収納部4511内部に光源装置411から発生する熱が滞留しないような構造となっている。
光学部品収納部4512は、詳しい図示は省略したが、当該光学部品収納部4512の内部に、各光学部品412〜415,419,42,43を位置決め固定するための溝部が多数形成されている。これら溝部に各光学部品がスライドして嵌め込まれ、この後、各光学部品は接着剤等によって固定される。
(3)射出側偏光板の配置位置
図5は、光学装置44における液晶パネル441(441G)、射出側偏光板443、クロスダイクロイックプリズム444および投射レンズ3の配置位置を模式的に示す側面図である。また、図6は、図5の部分拡大図である。なお、図5および図6では、投射レンズ3を構成する複数のレンズを1枚のレンズとして模式的に示している。
光学装置44は、図5および図6に示すように、光源装置411から射出された光束の入射順に設けられた入射側偏光板442(図5および図6では図示省略)、液晶パネル441(図5および図6では、緑色光を変調する液晶パネル441Gのみを図示し、他の液晶パネル441R,441Bの図示を省略する)、射出側偏光板443およびクロスダイクロイックプリズム444を備えて構成されている。また、クロスダイクロイックプリズム444の光束射出側には、投射レンズ3が配置されている。
光源装置411から射出された光束は、前述のように、入射側偏光板442を介して液晶パネル441に入射する。この液晶パネル441に入射した光束は、当該液晶パネル441の画像形成領域(光学像形成領域)で変調された後、射出側偏光板443に向かって射出される。射出側偏光板443に入射した光束のうち、偏光膜443Bの偏光軸と一致する光束は、当該偏光膜443Bを透過し、クロスダイクロイックプリズム444の光束入射面に入射する。そして、この入射光束は、所定の屈折率で屈折しつつクロスダイクロイックプリズム444を透過し、当該クロスダイクロイックプリズム444の光束射出面から射出され、投射レンズ3の投射領域に入射する。
この投射レンズ3は、当該投射レンズ3のレンズ光軸Aが、光源装置411から射出された光束の照明光軸X(図4参照)に対して平行にずれて配置され、このずれ方向であるあおり方向に、入射する光学像をあおり投射する。ここで、本実施形態では、照明光軸Xと、液晶パネル441の画像形成領域の中心位置を通り、かつ、光源装置411からの射出光束の照明光軸Xと平行な直線C(以下、「液晶パネル441の中心軸C」という場合がある)とは、略一致するように構成されている。このため、投射レンズ3のレンズ光軸Aは、液晶パネル441の中心軸Cに対して平行にずれており、このずれ方向が、当該投射レンズ3によって光学像が投射されるあおり方向となる。
具体的に、投射レンズ3は、投射レンズ3のレンズ光軸Aが、液晶パネル441の中心軸Cに対して、照明光軸Xに垂直なあおり方向(図5中の矢印Y(+)方向)にずれるように配置される。これにより、投射レンズ3から射出される光学像としての光束の投影領域500の中心軸Dが、投射レンズ3のレンズ光軸AからY(+)軸方向にずれ、投影領域500が投射レンズ3からあおり方向に投射される。
なお、投射レンズ3の投射領域とは、投射レンズ3の有効口径内の領域であって、液晶パネル441から射出され、所望の光学像として投射レンズ3から射出される光束が、当該投射レンズ3内を透過する領域をいう。また、投射レンズ3の呑み込み可能な光束とは、液晶パネル441から射出され、投射レンズ3の有効口径内に入射して、当該投射レンズ3から射出される光束をいう。一方、投射レンズ3に呑み込まれない光束とは、液晶パネル441から射出されるものの、投射レンズ3の有効口径内に入射せずに、当該投射レンズ3から射出されない光束をいう。
また、クロスダイクロイックプリズム444の光束入射面の中心軸Bは、投射レンズ3のレンズ光軸Aと、液晶パネル441の中心軸Cとの間に位置するように、当該中心軸Cに対して、あおり方向(Y(+)方向)に平行にずれた位置に配置されている。
なお、クロスダイクロイックプリズム444の光束射出面のあおり方向の寸法(Y(+))方向の寸法)は、液晶パネル441から射出される光束のうち、投射レンズ3に呑み込まれない光束は当該光束射出面から射出されないような寸法とされ、クロスダイクロイックプリズム444の小型化が図られている。また、クロスダイクロイックプリズム444の光束入射面の中心軸Bと、液晶パネル441の中心軸Cとのずれ量は、投射レンズ3の周辺光量比によって決定されている。なお、このような液晶パネル441の中心軸Cに対するクロスダイクロイックプリズム444の中心軸Bのずれ量については、例えば特開2004−4666号公報に詳しく記載されている。
射出側偏光板443は、前述のように、透光性の基板443Aの光束入射面に、偏光膜443Bが設けられた構成を有している。
このうち、偏光膜443Bは、本発明の光学変換素子に相当し、入射側偏光板442の光束透過軸と直交する偏光軸を有する光束のみを透過させる。この偏光膜443Bの光束透過領域は、光学変換領域として構成され、この光学変換領域は、光束射出側から見て、液晶パネル441の画像形成領域を覆うように配置されている。
このような偏光膜443Bの光束射出面における光学変換領域の中心位置(以下、「偏光膜443Bの中心位置」という場合がある)は、液晶パネル441の中心軸Cに対する投射レンズ3のレンズ光軸Aのずれ方向(あおり方向)に直交し、当該中心軸Cを含む仮想平面と、当該ずれ方向(あおり方向)に直交し、レンズ光軸Aを含む仮想平面との間に位置付けられる。
詳述すると、偏光膜443Bの中心位置は、中心軸Cおよびレンズ光軸Aのそれぞれと直交し、液晶パネル441の光束射出面から照明光軸X方向に、所定の距離だけ離れた直線S上に位置付けられる。
より具体的には、偏光膜443Bの中心位置は、直線Sと中心軸Cとの交点から、当該直線Sとレンズ光軸Aとの交点の間の範囲内に位置付けられる。この偏光膜443Bの中心位置を通り、かつ、照明光軸に平行な直線を、偏光膜443Bの中心軸Eとして、図6に示す。
すなわち、直線Sと中心軸Cとの交点から、直線Sとレンズ光軸Aとの交点に向かう方向(S(+)方向)は、照明光軸X方向から見て、あおり方向(Y(+)方向)と同一方向となる。
これにより、液晶パネル441の画像形成領域から、クロスダイクロイックプリズム444を介して、投射レンズ3の投射領域に入射するすべての光束の光路を覆って、当該光束の光学変換を行う偏光膜443Bの寸法を小さくすることが可能となる。
すなわち、液晶パネル441から投射レンズ3に入射する光束の光路に合わせて偏光膜443Bが配置されることとなるので、当該液晶パネル441の画像形成領域から射出された光束を、偏光膜443Bの光束入射面に有効に入射させることができる。従って、偏光膜443Bの光束入射面において、光束が入射しない領域を小さくすることができ、偏光膜443Bの小型化を促進することができる。
詳述すると、偏光膜443Bの中心位置は、投射レンズ3の投射領域のあおり方向の端部に入射する光束のうち、液晶パネル441の画像形成領域のあおり方向の端部から射出された光束の射出角と、投射レンズ3の投射領域のあおり方向とは反対側の端部に入射する光束のうち、液晶パネル441の画像形成領域のあおり方向と反対側の端部から射出された光束の射出角とによって決定される。
すなわち、液晶パネル441の画像形成領域から射出され、投射レンズ3によって呑み込み可能な光束のうち、当該画像形成領域のあおり方向の端部から、あおり方向に射出される光束、および、あおり方向と反対側の端部から、あおり方向と反対方向に射出される光束のそれぞれの最大射出角によって決定される。
なお、ここでいう光束の射出角は、液晶パネル441の画像形成領域から射出される光束の光路と、照明光軸Xに平行な光束の光路との交差角のうち、鋭角側の角度をいう。
以下に、偏光膜443Bの中心位置の位置付けについて説明する。
液晶パネル441の画像形成領域におけるあおり方向の端部441Y1を通り、投射レンズ3の投射領域におけるあおり方向の端部に入射する光束は、図5および図6に示すように、S(+)方向の最も先端側に射出される光束の光路Tである。この光路Tと、端部441Y1を通り、かつ、中心軸Cに平行な直線Cとの角度は、角度θで表される。この角度θが、画像形成領域の端部441Y1から、あおり方向に射出され、投射レンズ3によって呑み込み可能な光束の最大射出角度となる。
また、液晶パネル441画像形成領域におけるあおり方向と反対側の端部441Y2を通り、投射レンズ3の投射領域のあおり方向と反対側の端部に入射する光束は、S(−)方向の最も先端側に射出される光束の光路Tである。この光路Tと、端部441Y2を通り、かつ、中心軸Cに平行な直線Cとの角度は、角度θで表される。この角度θが、画像形成領域の端部441Y2から、あおり方向とは反対側に射出され、投射レンズ3によって呑み込み可能な光束の最大射出角度となる。
ここで、液晶パネル441の光束射出面から、偏光膜443Bの中心位置と交差する直線Sまでの距離、すなわち、液晶パネル441の光束射出面から偏光膜443Bの光束射出面までの距離を、距離dとする。この場合、液晶パネル441の端部441Y1からS(+)方向に最大射出角度θで射出された光束を、偏光膜443Bに入射させるには、直線Sと直線Cとの交点から、偏光膜443BをS(+)方向、すなわち、あおり方向に、距離Lだけ延出させればよい。この距離Lは、次式(II)で表すことができる。
[数5]
=dtanθ …(II)
また、端部441Y2からS(−)方向に最大射出角度θで射出された光束を、偏光膜443Bに入射させるには、直線Sと直線Cとの交点から、偏光膜443BをS(−)方向、すなわち、あおり方向の反対方向に、距離Lだけ延出させればよい。この距離Lは、次式(III)で表すことができる。
[数6]
=dtanθ …(III)
これら距離L,Lにより、液晶パネル441の画像形成領域の中心軸Cに対する、偏光膜443Bの光束射出面の中心位置のずれ量である距離Lは、次式(IV)により決定される。これにより、偏光膜443Bの中心位置を、中心軸Cからあおり方向に距離Lだけずれるように位置付けることで、液晶パネル441の画像形成領域から射出され、かつ、投射レンズ3の投射領域に入射する光束の全てを偏光膜443Bの光学変換領域に入射させることができる。また、これにより、当該偏光膜443Bのあおり方向の寸法を必要最小限の寸法とすることができる。
[数7]
L=(L−L)/2 …(IV)
なお、この式(IV)に式(II)および(III)を代入することにより、以下の式(I)を得ることができる。
[数8]
L=d(tanθ−tanθ)/2 …(I)
すなわち、偏光膜443Bの中心位置は、液晶パネル441の光束射出面から、光軸方向に距離dだけ離れ、当該画像形成領域の中心軸Cおよび投射レンズ3のレンズ光軸Aにそれぞれ直交する直線S上に位置付けられる。また、当該偏光膜443Bの中心位置は、直線Sと中心軸Cとの交点から、直線Sとレンズ光軸Aとの交点に向かうS(+)方向、すなわち、あおり方向に、前述の式(I)で導き出される距離Lだけずれて配置される。
これにより、液晶パネル441の画像形成領域から射出され、かつ、投射レンズ3の投射領域に呑み込み可能な光束は、すべて偏光膜443Bの光学変換領域に入射させることができる。換言すると、液晶パネル441の中心軸Cに平行な偏光膜443Bの端面に、当該液晶パネル441からの投射レンズ3に呑み込み可能な光束が入射することを防ぎ、かつ、偏光膜443Bのあおり方向の寸法を必要最小限の大きさとすることができる。従って、偏光膜443Bの一層の小型化を図ることができる。なお、投射レンズ3に呑み込まれない光束が偏光膜443Bの端面に入射し反射しても投射レンズ3から射出されることはなく、且つ、投射レンズ3に呑み込まれない光束の光量はごく少量であり問題が無い。
ここで、前述の式(I)で導き出される距離Lだけ、液晶パネル441の中心軸Cからあおり方向にずらして偏光膜443Bの中心位置をずらして位置付け、次式(V)で示される寸法Mを、偏光膜443Bのあおり方向の寸法とすることにより、偏光膜443Bのあおり方向の寸法を最小とすることができる。従って、可能な限り小型化した偏光膜443Bを形成することができる。また、これに伴い、プロジェクタ1の製造コストを低減することができる。
なお、次式(V)において、mは、液晶パネル441の画像形成領域のあおり方向の寸法を示す。
[数9]
M=m+d(tanθ+tanθ) …(V)
なお、図5および図6では、液晶パネル441として、緑色光を変調する液晶パネル441Gを示し、この液晶パネル441Gの光束射出側に配置される射出側偏光板443の配置位置について説明した。しかしながら、他の液晶パネル441R,441Bの光束射出側の射出側偏光板443の配置位置についても同様である。つまり、図5および図6は、液晶パネル441から投射レンズ3までの光路を位置平面上に示した模式図であり、液晶パネル441R,441G,441Bは、図5および図6中では同一の位置となるため液晶パネル441として示すことができる。
具体的には、液晶パネル441Rの中心軸Cと、クロスダイクロイックプリズム444の直角プリズムの界面で液晶パネル441Rの配置方向に屈折させた投射レンズ3のレンズ光軸Aの延長線とにそれぞれ直交し、液晶パネル441の画像形成領域の光束射出面から、距離d離れた直線Sを規定する。この直線Sと中心軸Cとの交点から、直線Sとレンズ光軸Aの延長線との交点に向かって、距離Lだけ離れた位置に、偏光膜443Bの光学変換領域の光束射出面の中心位置を位置付ける。これにより、前述の液晶パネル441Gの光束射出側に配置された射出側偏光板443と、略同様の効果を奏することができる。
なお、液晶パネル441Bの後段に配置された射出側偏光板443の偏光膜443Bに対しても、同様である。
すなわち、各液晶パネル441(441R,441G,441B)の光束射出側に配置された3つの偏光膜443Bの光学変換領域の中心位置は、各液晶パネル441の画像形成領域の中心軸Cを含み各液晶パネル441の中心軸Cに対する投射レンズ3のレンズ光軸Aのずれ方向に直交する仮想平面と、レンズ光軸Aを含み各液晶パネル441の中心軸Cに対する投射レンズ3のレンズ光軸Cのずれ方向に直交する仮想平面とに挟まれる範囲内に位置付けられている。
(4)実施形態の変形
本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、偏光膜443Bの光束射出面における光学変換領域の中心位置を、液晶パネル441の中心軸Cから投射レンズ3のレンズ光軸Aに向かうあおり方向に、前述の式(I)で求められる距離Lだけずらして配置するとしたが、本発明はこれに限らない。
すなわち、偏光膜443Bの光学変換領域が、液晶パネル441の光学像形成領域から射出され、投射レンズ3の投射領域に入射して光学像として射出される光束の略全てが透過する形状で形成され、当該偏光膜443Bの中心位置を通る照明光軸Xに平行な中心軸Eが、液晶パネル441の中心軸Cを含み液晶パネル441の中心軸Cに対する投射レンズ3のレンズ光軸Aのずれ方向に直交する平面と、レンズ光軸Aを含み中心軸Cに対する当該レンズ光軸Aのずれ方向に直交する平面とに挟まれる範囲内に位置付けられていればよい。
このような場合、少なくとも、偏光膜443Bにおける液晶パネル441の中心軸Cに対する投射レンズ3のレンズ光軸Aのずれ方向、すなわち、あおり方向の寸法を小さくすることが可能となる。
なお、偏光膜443Bの中心軸Eを、液晶パネル441の中心軸Cからあおり方向に距離Lだけずらすように偏光膜443Bの中心位置を配置すれば、液晶パネル441から射出され、投射レンズ3に呑みこみ可能な光束の略すべてが入射する偏光膜443Bを、一層小型化することができる。
前記実施形態では、液晶パネル441の後段に配置された射出側偏光板443の偏光膜443Bの中心位置を、液晶パネル441の中心軸C、および、投射レンズ3のレンズ光軸Aに対してずらして配置するとしたが、本発明は偏光膜に限らず、入射光束の光学変換を行う他の光学変換素子であってもよい。また、射出側偏光板443に、偏光膜443Bとともに他の光学変換素子を設けて、当該光学変換素子の光束射出面における光学変換領域の中心位置をずらす構成としてもよい。例えば、液晶パネル441で形成される光学像の視野角を補正する視野角補正膜を、光学変換素子として採用してもよい。この場合、前述のように、視野角補正膜の小型化を図ることができるほか、投射画像の視野角が拡大でき、かつ、投射画像のコントラストを大幅に向上することができる。
前記実施形態では、投射レンズ3は固定されているとしたが、液晶パネル441の中心軸Cの直交方向に移動可能に構成してもよい。この場合、投射レンズ3が最も移動した際に、液晶パネル441の光学像形成領域の端部から射出され、かつ、投射レンズ3によって呑み込みが可能な光束の透過領域を覆い、かつ、当該光束の液晶パネル441における最大射出角度に基づいて、偏光膜443Bの光束射出面における光学変換領域の中心位置を位置付ければよい。
前記実施形態では、3つの液晶パネル441(441R,441G,441B)を用いたプロジェクタ1の例のみを挙げたが、本発明は、1つの液晶パネルのみを用いたプロジェクタ、2つの液晶パネルを用いたプロジェクタ、あるいは、4つ以上の液晶パネルを用いたプロジェクタにも適用可能である。1つの液晶パネルを用いた単板式のプロジェクタでは、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズムが不要となるので、当該クロスダイクロイックプリズムによる光束の屈折を考慮しなくて済むので、射出側偏光板443の偏光膜443Bの位置調整を簡略化することができる。
前記実施形態では、光入射面と光射出面とが異なる透過型の液晶パネルを用いていたが、光入射面と光射出面とが同一となる反射型の液晶パネルを用いてもよい。
前記実施形態では、光変調素子として液晶パネルを用いていたが、マイクロミラーを用いたデバイスなど、液晶以外の光変調素子を用いてもよい。
前記実施形態では、光学ユニット4が平面視略L字形状を有した構成を説明したが、これに限らず、例えば、平面視略U字形状を有した構成を採用してもよい。
前記実施形態では、スクリーンを観察する方向から投射を行なうフロントタイプのプロジェクタの例のみを挙げたが、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側から投射を行なうリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
本発明は、光源装置から射出される光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調素子と、前記光変調素子にて形成された光学像を拡大投射する投射レンズとを備えたプロジェクタに、好適に利用できる。
本発明の一実施形態に係るプロジェクタの概要斜視図。 図1の状態からアッパーケースを外したプロジェクタの分解斜視図。 前記実施形態における光学ユニットを上方から見た全体斜視図。 前記実施形態におけるプロジェクタの光学系を示す模式図。 前記実施形態における光学装置を構成する光学部品の配置位置を示す模式図。 図5の部分拡大図。 従来の光学装置を構成する光学部品の配置位置を示す模式図。
符号の説明
1…プロジェクタ、3…投射レンズ、411…光源装置、441(441R,441G,441B)…液晶パネル(光変調素子)、443B…偏光膜(光学変換素子)、441Y1…端部(光変調素子の光学像形成領域におけるずれ方向の端部)、441Y2…端部(光変調素子の光学像形成領域におけるずれ方向と反対側の端部)、A…レンズ光軸、C…液晶パネルの光学像形成領域の中心軸(光変調素子の光学像形成領域の中心位置を通り照明光軸に平行な直線)、X…照明光軸。

Claims (3)

  1. 光源装置と、前記光源装置から射出される光束の照明光軸上に配置され、前記光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調素子と、前記光変調素子にて形成された光学像を拡大し、当該光学像を投射する投射レンズとを備えたプロジェクタであって、
    前記光変調素子および前記投射レンズの間に配置され、入射光束の光学変換を行う光学変換領域を有する光学変換素子を備え、
    前記光学変換素子の光学変換領域は、当該光変調素子から射出され、前記光学像として前記投射レンズから射出される光束の略全てが入射する形状で形成され、
    前記光変調素子は、当該光変調素子の光学像形成領域の中心位置を通り前記照明光軸に平行な中心軸を有し、
    前記投射レンズは、当該投射レンズのレンズ光軸が、前記光変調素子の中心軸に対して平行にずれるように配置され、
    前記光学変換領域の中心位置を通り前記照明光軸に平行な中心軸は、前記光変調素子の中心軸に対する前記投射レンズのレンズ光軸のずれ方向に直交し前記光変調素子の中心軸を含む平面と、前記ずれ方向に直交し前記レンズ光軸を含む平面とに挟まれる範囲内に位置付けられていることを特徴とするプロジェクタ。
  2. 請求項1に記載のプロジェクタにおいて、
    前記投射レンズは、前記光変調素子から射出し、前記光学像として投射される光束が透過する投射領域を有し、
    前記光変調素子の光学像形成領域における前記ずれ方向の端部から射出される光束のうち、前記投射レンズの光入射面の投射領域における前記ずれ方向の端部を通る光束の前記光変調素子からの射出角をθとし、
    前記光変調素子の光学像形成領域における前記ずれ方向と反対側の端部から射出される光束のうち、前記投射レンズの光入射面の投射領域における前記ずれ方向と反対側の端部を通る光束の前記光変調素子からの射出角をθとし、
    前記光変調素子の光束射出面から前記光学変換素子の光射出面までの距離をdとした場合に、
    前記光学変換素子の中心軸は、以下の式(I)で求められるLに相当する距離だけ、前記光変調素子の中心軸から前記ずれ方向にずれた位置に位置付けられていることを特徴とするプロジェクタ。
    [数1]
    L=d(tanθ−tanθ)/2 …(I)
  3. 請求項1または請求項2に記載のプロジェクタにおいて、
    前記光学変換素子は、前記光変調素子から射出された光束のうち、前記所定の方向の直線偏光を透過する偏光膜または偏光板であることを特徴とするプロジェクタ。
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