JP2006110455A - フィルタ及びフィルタ表面加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は集塵機のバグフルタのような耐熱性を必要とされるフィルタ及びフィルタ表面加工方法に関し、濾過性能を損なわずに耐熱性、耐薬品性、撥水性、低摩擦抵抗、ダスト剥離性を向上することができるようにすることを目的とする。
【解決手段】織布や不織布などの繊維集合体により構成される濾材1をPTFE等のポリイミド樹脂粒子及びフッ素樹脂粒子及び耐熱性短繊維を含む分散液に含浸後、含浸樹脂を乾燥・固化する。これにより、濾材1の表面にポリイミド樹脂2及びフッ素樹脂3及び耐熱性短繊維4の混在からなる表面層が形成される。濾材1の繊維間空隙を耐熱性微細短繊維で閉塞することができ、低コストに関わらず高いフィルタ性能を確保することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は集塵機のバグフルタのような耐熱性を必要とされるフィルタ及びこの種フィルタにおいて所望の耐熱性、耐薬品性、耐久性を得るためのフィルタ表面加工方法に関するものである。
ダイオキシン類など有害物質による環境汚染は深刻な地球環境問題となり世界的に規制が強化され、ボイラ、焼却炉など産業燃焼炉においては確実な集塵除去が義務付けられている。
ダイオキシン類は、燃焼温度が比較的低い不完全燃焼時に炭化水素と塩素が金属化合物の触媒作用で生成するといわれており、焼却室で厳格な管理の下に完全燃焼を行っても、排ガスの冷却過程で飛灰中の金属類を触媒として極微量の前駆物質から合成される。従って高温の燃焼室排ガスは、急冷してダイオキシン類生成温度域にある時間を短くして、バグフィルタで集塵するときには250℃以下になるようにしている。バグフィルタでの排ガス温度が下がったことで、濾材として有機繊維の使用が可能となったが、一方で、排ガス温度を低くしたことから排ガス中の硫酸ミスト、塩酸ミストなど酸性物質が水分に溶解して凝縮し、酸により濾材を傷めるという問題がでてきた。従って、濾材に使用される有機繊維の耐薬品性(耐酸性、耐アルカリ性)が強く要求されるようになってきた。
バグフィルタの耐薬品性向上には、濾材表面をメラミン系樹脂や尿素系樹脂で被覆する方法(例えば、特許文献1参照)、全芳香族ポリアミド繊維及び布帛をフッ素系樹脂エマルションで処理する方法(例えば、特許文献2参照)、フッ素樹脂、ブロックドポリイソシアネート化合物およびフェノールノボラック化合物を配した加工剤で処理する方法(例えば、特許文献3参照)などがあり、濾材表面に耐酸性の化合物で覆う方法が中心である。
また、濾材として繊維の代わりにポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のような耐熱性樹脂多孔質膜材(メンブレン)を使用したものもある(例えば、特許文献4参照)。
特開昭48−36770号公報 特開昭56−107073号公報 特開平9−122415号公報 特表平11−506987号公報
濾材としての織布や不織布を構成する有機繊維の耐薬品性向上のため濾材表面を加工剤で被覆処理する従来技術は処理剤成分がフィルタ素材表面に付着しただけでは容易に脱落してしまい、またフィルタ素材表面に被膜を形成させるとフィルタの目詰まりとなり、耐久性と濾過性能は相容れないものがあった。
PTFEメンブレンの場合は耐熱性に優れるが、高コストという問題に加えメンブレン膜の剥がれ、破れによる性能の劣化が生じ易い問題があった。
この発明は以上の問題点に鑑みてなされたものであり、濾過性能を損なわずに耐熱性、耐薬品性、撥水性、低摩擦抵抗、ダスト剥離性を向上することができるようにすることを目的とする。
本発明によれば、濾材表面に耐熱性短繊維を耐熱性樹脂にて溶着してなるフィルタが提供される。
好ましくは、フィルタは濾材と、濾材の表面に溶着された低融点の第1の樹脂よりなる第1層と、第1の樹脂層の上に固着形成され、第1の樹脂より高融点の第2の樹脂と耐熱性短繊維との混在よりなる第2層とからなる。
また、フィルタは濾材表面に耐熱性短繊維と、乾燥時の温度より実質的に低融点の第1の樹脂と第1の樹脂より高融点の第2の樹脂との分散液を含浸後乾燥固化して形成してなる被覆層から構成することもできる。
第1の樹脂としては粒状フッ素系樹脂及び第2の樹脂としては粒状ポリイミド樹脂とすることができる。
より好ましくはフィルタは単糸繊度が0.3〜20DTEXで目付が80〜900g/mの繊維集合体より構成された濾材と、濾材の表面に溶融形成されたポリイミド樹脂層と、ポリイミド樹脂層の表面に形成されたフッ素系樹脂及び耐熱短繊維を含む混合層とから構成され、前記耐熱性短繊維は単糸繊度が0.2〜10DTEXである長繊維を0.4mm〜5mmの範囲の長さにカットしたものである。
本発明によれば、耐熱性繊維を所定長にカットし、カットされた前記耐熱性繊維をフッ素系樹脂微粒子及びポリイミド樹脂微粒子を含む分散液に混合し、この混合液に濾材を含浸し、混合液含浸後の濾材を樹脂を固定するべく加熱処理するフィルタ表面加工方法が提供される。
本発明においては、耐熱性繊維のカット長は0.4mm〜5mmの範囲であり、フッ素系樹脂微粒子とポリイミド樹脂微粒子を含む分散液に混合・含浸後の濾材加熱温度(乾燥温度)は150℃〜330℃の範囲である。
本発明のフィルタは濾材表面に耐熱性短繊維を耐熱性樹脂にて溶着して構成される。濾材としては織布や不織布などの繊維集合体が好ましく、濾材を被覆する樹脂層は好ましくは内外2層であり、外層中に耐熱性短繊維が位置している。
濾材を構成する繊維としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリイミド繊維、P84(Inspec Fiber社)、ポリイミドアミド、アラミド、m−アラミド(帝人・デュポン社)、ポリフェニレンサルフィド、ポリエステル、ポリアクリロニトリル等の有機繊維、並びに金属繊維、ガラス繊維、シリカ繊維(ニチヤス、3M、belChem社製のbelCoTex)、炭素繊維、バサルト繊維等の無機繊維などであるが、これらに限定するものではない。
濾材を織布により構成した場合、単繊維(モノフィラメント)の繊度としては0.3〜2.0DTEXで目付けとしては80〜900g/m、好ましくは300〜900g/mであり、織組織としては二重平(筒織)等が好適である。また、織布の代わりにニードルパンチなどの不織布により濾布を構成することもでき、この場合、不織布を構成する単繊維(モノフィラメント)の繊度としては1.0〜6.0DTEXで目付けとしては80〜900g/m、好ましくは300〜850g/mである。
本発明において、濾材表面に溶着すべき耐熱性繊維としてはフッ素系繊維、ガラス系繊維、シリカ系繊維、耐熱イミド系繊維、アミド系繊維から選ばれる一種又はそれ以上であり、耐熱性繊維としてのフッ素系繊維、ガラス系繊維、シリカ系繊維、耐熱イミド系繊維、アミド系繊維は通常は繊維長が無限大(フィラメント状)のロービング(ストランド)として供給されるが、ロービングは切断工程を通すことにより0.4mm〜5mmの範囲の長さの短繊維にカットされる。耐熱繊維の繊度(単繊維の繊度)としては0.2〜10DTEX 、好ましくは0.2〜4.5DTEXであり、濾材を構成する単繊維の繊度より相当に細い。濾材を構成する短繊維を太くできるため濾材コストは低減されるが、繊維間の空隙を細い短繊維で閉塞することができ、これより高いフィルタ性能を少しも損なうことなく確保することができる。
本発明によれば、耐熱性短繊維は耐熱性樹脂により濾材表面に溶着される構造となっている。耐熱性樹脂はバインダ用の樹脂のみ(1種類の樹脂)で構成することも可能であるが、ポリイミド樹脂(本発明の第1の樹脂)などのバインダ層とフッ素系樹脂(本発明の第2の樹脂)などの表面処理層ととの2種類とからなるのが好ましい。ここに第1の樹脂は融点が含浸後の乾燥固化温度より相当低く、乾燥工程で完全に溶融し濾材表面に溶着され、第2の樹脂は融点が第1の樹脂のそれより相当高く、乾燥工程の高温においても即座に完全溶融せず、樹脂の粒状状態を維持することができる。即ち、図1は濾材(基布)を織布とした場合におけるこの発明の好ましいフィルタの構造を相当に模式化して示しており、繊維(フィラメント)の交絡により構成される濾材1はポリイミド樹脂などの完全に溶解したバインダ層2(本発明の第1層)により被覆され、このバインダ層2に相当の粒状状態を残しうるようにフッ素系樹脂層3(本発明の第2層)が形成され、フッ素系樹脂層3に耐熱性短繊維4が埋め込まれて、結果的に短繊維4を樹脂層2,3の介在により濾材(基布)1に溶着した構造を呈している。高い濾過性能を得るためには濾材1における繊維間空隙はその大きさが小さいことが望ましいが、濾材1を構成する単繊維の繊度をあまり小さくできないことから濾材1そのものの繊維間空隙の大きさには限界があるが、この発明では濾材1を構成する単繊維より小さな繊度の(細い)短繊維4で濾材1を被覆する構造となっており、濾材1の繊維間空隙の大きさが短繊維4の存在によって補償され、より小さな空隙構造のフィルタを得ることができる。
後述の通り、樹脂層2、3を形成するためフッ素系樹脂及びはポリイミド樹脂は微粒子を液分散させた状態で濾材1に塗布され、加熱固化することにより樹脂層2、3とするが、ポリイミド樹脂は完全溶融しフッ素樹脂+短繊維を濾材1に溶着するバインダとして機能し、他方フッ素系樹脂はフィルタに所定の耐表面摩耗を付与させると共に、高温でフィルタ表面の堆積物によりフィルタ材料が伸びて形体が損なわれるのを抑えるように機能させることができる。尚、ポリイミド樹脂は前記フッ素系樹脂微粒子をフィルタ表面に固着させる前記作用に加え、耐表面摩耗を向上させ、高温でフィルタ表面の堆積物によりフィルタ材料が伸びて形体が損なわれるのを抑える機能も発揮する。
本発明において、ポリイミド樹脂としては、ポリ(N,N’− p−フェニレン−ピロメリット酸イミド)、ポリ(N,N’− p−フェニレン−ベンゾフェノンテトラカルボン酸イミド)、ポリ(N,N’− p−フェニレン−トリメリット酸アミドイミド)から選ばれる一種以上であり、これらの化学構造は
Figure 2006110455
の通りであり、これらのものは東レ・デュポン株式会社、東洋紡績株式会社などにより市販されている。上記のものの他、ポリイミド樹脂として、ポリ(N,N’− p−フェニレン−ビフェニルテトラカルボン酸イミド)、ポリ(N,N’− m−フェニレン−ピロメリット酸イミド)なども使用できるが、前記のものより耐熱性としては劣っている。
フッ素系樹脂としては、好ましくは、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレンから選ばれる一種以上である。ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン以外に、テトラフルオロエチレンやクロロトリフルオロエチレンとエチレンなど他のビニル系モノマーとのコポリマーでも可能であるが、含水素モノマーの混合比が高くなると、フッ素系樹脂の特性が損なわれるので好ましくない。フッ素系樹脂微粒子は、旭硝子株式会社、シャムロックテクノロジー社(米国)から市販されており、これらを使用することができる。
本発明のフィルタ表面加工方法によれば、耐熱性繊維は0.4mm〜5mmの範囲といった長さの短繊維にカットされ、カットされた短繊維をフッ素系樹脂微粒子とポリイミド樹脂微粒子を含む分散液に混合し、この混合液に濾材を含浸して、混合液を含浸後の濾材を150℃〜330℃といったの範囲の高温度に加熱されることにより、樹脂は固定乾燥される。ポリイミド樹脂は融点が180℃程度と低く、他方フッ素の融点は320℃程度でポリイミド樹脂の融点より相当高い。短繊維を含んだフッ素系樹脂微粒子及びポリイミド樹脂微粒子を含む分散液を濾材に含浸させ、150℃〜330℃の温度で加熱することにより、ポリイミド樹脂は実質的に完全に融解されるもフッ素系樹脂は軟化するに留まる。そのため、加熱処理後においては、ポリイミド樹脂より成る第1層2は濾材1を構成する繊維表面に均一にコーティングされ、粒状のフッ素系樹脂及び短繊維は第2層3として第1層2に固定された図1の構造が得られる。
耐熱性短繊維としてのPTFE繊維は、プロフィレン(レンチング社)、ユミフロン(YMT社)トヨフロン(東レ社)等があるが特に前2社のPTFE繊維は異型断面でありよりフィルタの性能を向上させることができる。使用繊維は使用目的によるが、1.5DTEX(平均値)から4.0DTEX(平均値)が好ましい。混合樹脂との混合比(短繊維−混合樹脂重量比)は、5−50%が好ましく、加工上からすると、10%〜30%の範囲が特に望ましい。
フッ素系樹脂微粒子、ポリイミド樹脂微粒子の粒子の大きさは、両方とも細かいほど好ましいが、実用上は0.5〜10μmである。
耐熱性繊維を含浸させる際のフッ素系樹脂微粒子とポリイミド樹脂微粒子の混合比(重量比)は、好ましくは100:5〜70、さらに好ましくは100:20〜40である。フッ素系樹脂微粒子100(重量部)に対しポリイミド樹脂微粒子が70(重量部)より多くなるとフッ素系樹脂微粒子がポリイミド樹脂にコーティングされて、特に撥水性においてポリイミド樹脂微粒子のもつ効果が充分に発揮されず、5(重量部)より少ないと、ポリイミド樹脂微粒子が脱落し易くなり耐久性に劣ることになる。
混合する短繊維(カットファイバ)を均一に分散させるため、フッ素系樹脂微粒子とポリイミド樹脂微粒子は、それらを含む分散液、好ましくは水を分散媒体にした水分散液にして、これを濾材に含浸させる。分散液中の固体分濃度は高いほど一度に多く付着させることができるが、固体分10〜60重量%程度が取扱い上から好ましい。さらに好ましいのは、15−30重量%程度である。分散液を製造する際に、界面活性剤などの分散安定剤を加えることがあるが本発明はこれらの添加についてなんら制限するものではない。
濾材に上記分散液を含浸させるには、ローラーコート法、ディッピング法、(簡易法としてはスプレーコート法も考えられる。)などによってできる。これらの方法により短繊維を含有の、フッ素系樹脂微粒子とポリイミド樹脂微粒子を濾材表面に付着させるが、分散液の濃度や含浸方法によって一度の含浸では必要な付着量が得られないことがあり、この場合には固体分をできるだけ少なくして、含浸と乾燥を繰り返して所定の付着量を満たすようにする。
濾材上に付着する短繊維はフッ素系樹脂微粒子とポリイミド樹脂微粒子により固定されるが、好ましくは合計で10〜100g/m、さらに好ましくは25〜60g/mである。この付着量の範囲は、本発明の目的とするフィルタの耐熱性、耐薬品性、耐久性の点から最適値として求められたものであり、使用する短繊維の線径と樹脂の固化により確定する。100g/mより多いと、効果は充分であるが、付着量の増加に伴う効果のさらなる向上が少なく、経済的に見て不利になることがあり、さらに通気性や硬さなどフィルタの特性が損なわれることがある。逆に、10g/mより少ないと本発明の目的が充分達せられないことがある。
短繊維を濾材に固着させるには、フッ素系樹脂微粒子とポリイミド樹脂微粒子を含む分散液に均一に短繊維を分散させ含浸させた後、予備乾燥で水分のほとんどを蒸発させた後、150〜330℃、好ましくは180〜200℃にて、5〜60分間、好ましくは10〜30分間加熱し樹脂をキュアリングさせる。この加処理により、濾材表面のポリイミド樹脂微粒子が軟化し、部分的に短繊維が、濾材表面に固定することになる。従って、この加熱温度は、用いるポリイミド樹脂の種類を考慮して選ぶべきである。
フッ素系短繊維(カットファイバ)を使用する場合、融点の327℃近辺で加工することにより、より繊維を被服布に均一に固定する。(高温カレンダー処理等)フィルタ効果の性能を向上させることができる。
上記加熱処理では短繊維は変形しながら、濾材を構成する繊維表面にポリイミド樹脂が薄くコートされ、そのポリイミド樹脂により短繊維が固定された状態になっている。ポリイミド樹脂のコートによりフィルタの耐薬品性、耐酸性が実現する。この状態でフィルタを使用してPTFE樹脂が短繊維等の表面構成に付加され、メンブレン膜に匹敵する性能向上となる。
本発明のフィルタの表面加工方法により得られたフィルタは、濾過特性を損なわずに、耐熱性、耐薬品性、撥水性、低摩擦抵抗、ダスト剥離性を向上することができる。さらに、ダストの付着による、丈伸びを少なく、より安定した寸法変化により劣化(濾布破れ)を防止できる利点もある。また、ガラス繊維を用いたフィルタでは、屈曲摩耗の問題が発生することがあるが、本発明の表面加工処理によりこの問題も軽減される。
ガラス2重織からなる目付580g/mの濾材を、1.7DTEX(平均)のPTFE短繊維15%重量比(樹脂総重量に対する比)で含み、ポリテトラフルオロエチレンからなるフッ素系樹脂微粒子(粒径:約1μm)とポリ(N,N’− p−フェニレン−ピロメリット酸イミド)からなるポリイミド樹脂微粒子(粒径:約1μm)を重量比100:20で含む水分散液に含浸し、濾材表面に固形分20g/mを付着させた。水分のほとんどを蒸発させた後、200℃にて、30分間加熱し樹脂をキュアリングした。さらに330℃で表面カレンダー処理を行った。
これをバグフィルタとして焼却炉で使用した。無処理のフィルタが従来約半年で目詰まりによって使用不可能となっていたのに対し、約1年以上使用可能となった。半年使用時の抜き取り検査で無処理品の通気度が0.31cm/cm/secまで落ち込んでいたのに対して、本発明の加工品は約5.0cm/cm/secと良好な通気性を保っている(新品時の通気度8cm/cm/sec)。また、バグフィルタへのダスト付着量は無処理品が1000g/mを越えていたのに対して、加工品では180g/m程度であり、ダストの払落しが良好であることが確認できた。
ポリイミドからなる目付480g/mの濾材を、実施例1と同様に、1.7DTEX(平均)のPTFEの短繊維を15%重量比(樹脂総重量に対する比)で含み、フッ素系樹脂微粒子とポリイミド樹脂微粒子を重量比100:20で含む水分散液に含浸し、濾材表面に固形分25g/mを付着させた。水分のほとんどを蒸発させた後、200℃にて、30分間加熱し樹脂をキュアリングしてバグフィルタとし、酸性雰囲気の強い石炭コークス炉で使用した。従来の無処理品が約2年の使用でバグフィルタ円筒方向の切断時強度が新品時の約30%まで落ち込んでいたのに対して、フッ素系樹脂微粒子とポリイミド樹脂微粒子加工品は3年の使用で新品時対して60%近い切断時強度を保持していた。
3.5DTEX(平均)のPTFE短繊維、2.2DTEXのポリイミド繊維短繊維重量比60:40の混合比で、実質塗布量30g/mとなる量をポリイミド樹脂・PTFE
樹脂混合液に混合させ、実施例1と同様目付が650g/mガラスの2重織の織布にコート塗布し乾燥後、280度にて2分間加熱乾燥させた。分散、フッ素系樹は高温でやわらかくなる特性があり、実施例1よりパルステスト機での目詰まりテストで性能の向上がみられた。
100%PTFEからなる目付700g/mの濾材表面に、3.5DTEX(平均)のPTFE短繊維/9ミクロンのバサルトファイバー(混合比5:5)を、樹脂に対する混合比20%で、ポリテトラフルオロエチレンからなるフッ素系樹脂微粒子(粒径:約1μm)とポリ(N,N’− p−フェニレン−ピロメリット酸イミド)からなるポリイミド樹脂微粒子(粒径:約1μm)を重量比100:20で含む水分散液に含浸し、濾材表面に固形分20g/mを付着させた。水分のほとんどを蒸発させた後、200℃にて、30分間加熱し樹脂をキュアリングして、さらにPTFE溶融温度以上の330度ヒートセットをおこなった。
実施例4について常温および高温(180℃)時の滑り性、および耐摩耗性を評価した。比較例1として、ポリテトラフルオロエチレンに代えてブチルゴム等の混合品のフッ素系樹脂微粒子(粒径:約1μm)を用い、固形分100g/mを濾材表面に付着させ、水分がなくなるまで乾燥、180℃で10分間キュアリングした。 PTFEフィルタの高温時の寸法不安定が一部改善された。即ち、丈600cmの同一品 の半年使用(使用温度平均 180度C)比較で処理品の伸び3cmに過ぎず、無処理品の伸び25cmに対して大幅な改善があった。
本発明フィルタ(この場合は実施例2で得られたフィルタ)について滑り性(常温(25℃)及び高温(180℃))並びに耐磨耗性の評価を行った。滑り性は傾斜法により静摩擦係数を測定を測定して行った。また、耐磨耗性はJIS1096.8.17.3C法(テーパ形法)で基布が露出するまでの摩耗テストのこすり回数を測定して行った。比較例2として分散液中にPTFEの短繊維を含まないこと以外は実施例2と同様の処理を行い、表面にフッ素系樹脂及びポリイミド樹脂を処理したフィルタを得た。また、比較例3として三フッ化樹脂成分を1〜10%含んだ溶液を100〜300g/mにて濾材表面に塗布し、水分がなくなるまで乾燥し後、130〜180℃で3〜10分間樹脂をキュアリングすることにより得られたフィルタを調整した。測定結果を表1に示す。
表1
本発明 比較例2 比較例3
滑り性(常温) ◎0.13 ◎0.16 ◎0.18
滑り性(高温時) ◎0.15 ◎0.17 ○0.29*1
耐摩耗性 ◎27000回 ○21000回 ×17000回
*1:幾分の樹脂軟化が認められた。
表1に示すように、本発明により滑り性及び耐磨耗性について優れた特性を得ることができることが分かった。
本発明のフィルタ(実施例2のフィルタ)に濾過性能の確認試験を実施した。試験機はミニチュアのバグフィルタテスト機であった。テスト用ダストはフライアッシュ10種、濾過速度3.0m/min、ダスト濃度は10g/m 、テスト時間は7時間であった。比較としてゴア社製4427型PTFEメンブレンB(比較例4)、前記比較例2、無処理の生の濾材(比較例5)を同一条件にて試験した。結果を表2に示す。




表2
ダスト通過量 濾過性能
本発明 極少量 ◎
比較例4 極少量 ◎
比較例2 少量 ○
比較例5 最初にダスト通過有 △
表2の目詰まりテストより本発明のフィルタはPTFEメンブレン(比較例4)と同等の濾過性能を有していることが分かった。
この発明によれば、単に濾材表面樹脂コートしただけの場合と比較して、樹脂コートに加えて樹脂層に耐熱性短繊維を混入することにより、剥離性を向上させつつ、必要な濾過性能を確保する効果が奏される。
図1はこの発明のフィルタの表面構造を模式的に示す図である。
符号の説明
1…濾材
2…バインダ
3…フッ素系樹脂層
4…耐熱性短繊維






Claims (15)

  1. 濾材表面に耐熱性短繊維を耐熱性樹脂にて溶着してなるフィルタ。
  2. 濾材と、濾材の表面に溶着された低融点の第1の樹脂よりなる第1層と、第1の樹脂層の上に固着形成され、第1の樹脂より高融点の第2の樹脂と耐熱性短繊維との混在よりなる第2層とからなるフィルタ。
  3. 濾材表面に耐熱性短繊維と、乾燥時の温度より実質的に低融点の第1の樹脂と第1の樹脂より高融点の第2の樹脂との分散液を含浸後乾燥固化して形成してなる被覆層を有したフィルタ。
  4. 濾材表面に耐熱性短繊維と粒状フッ素系樹脂及び粒状ポリイミド樹脂とを含む分散液を含浸後乾燥固化して形成してなる被覆層を有したフィルタ。
  5. 単糸繊度が0.3〜20DTEXで目付が80〜900g/mの繊維集合体より構成された濾材と、濾材の表面に溶融形成されたポリイミド樹脂層と、ポリイミド樹脂層の表面に形成されたフッ素系樹脂及び耐熱短繊維を含む混合層とを含み、前記耐熱性短繊維は単糸繊度が0.2〜10DTEXである長繊維を0.4mm〜5mmの範囲の長さにカットしたものであるフィルタ。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の発明において、前記耐熱性短繊維はガラス系繊維、シリカ系繊維、耐熱イミド系繊維、アミド系繊維から選ばれる一種以上であるフィルタ。
  7. 耐熱性繊維を所定長にカットし、カットされた前記耐熱性繊維をフッ素系樹脂微粒子及びポリイミド樹脂微粒子を含む分散液に混合し、この混合液に濾材を含浸し、混合液含浸後の濾材を樹脂を固定するべく加熱処理するフィルタ表面加工方法。
  8. 耐熱性繊維を0.4mm〜5mmの範囲の長さにカットし、カットされた繊維をフッ素系樹脂微粒子とポリイミド樹脂微粒子を含む分散液に混合し、この混合液に濾材を含浸して、混合液を含浸後の濾材を150℃〜330℃の範囲の温度に加熱して樹脂を固定乾燥することを特徴とするフィルタ表面加工方法。
  9. 請求項8に記載の発明において、繊維のカット長は2mm〜3mmの範囲であることを特徴とするフィルタ表面加工方法。
  10. 請求項7若しくは8に記載の発明において、耐熱性繊維はガラス系繊維、シリカ系繊維、耐熱イミド系繊維、アミド系繊維から選ばれる一種以上であることを特徴とするフィルタ表面加工方法。
  11. 請求項7から10のいずれか一項に記載の発明において、フッ素系樹脂は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレンから選ばれる一種以上であることを特徴とするフィルタ表面加工方法。
  12. 請求項7から11のいずれか一項に記載の発明において、ポリイミド樹脂は、ポリ(N,N’− p−フェニレン−ピロメリット酸イミド)、ポリ(N,N’− p−フェニレン−ベンゾフェノンテトラカルボン酸イミド)、ポリ(N,N’− p−フェニレン−トリメリット酸アミドイミド)から選ばれる一種以上であることを特徴とするフィルタ表面加工方法。
  13. 請求項7から12のいずれか一項に記載の発明において、前記フッ素系樹脂微粒子とポリイミド樹脂微粒子を含む分散液のフィルタへの含浸は、ローラーコート法、ディッピング法、又はスプレーコート法のいずれかにより行われることを特徴とするフィルタ表面加工方法。
  14. 請求項7から13のいずれか一項に記載の発明において、濾材をニードルパンチ不織布としたことを特徴とするフィルタ表面加工方法。
  15. 請求項7から13のいずれか一項に記載の発明において、濾材を織布としたことを特徴とするフィルタ表面加工方法。






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