JP2006105387A - ダンパ装置及びこのダンパ装置を備えてなる開閉機構 - Google Patents

ダンパ装置及びこのダンパ装置を備えてなる開閉機構 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明は、シンプルな構造で物理的強度が高く、組立作業が簡単で、しかも安定したダンパ効果を得られる新規なダンパ装置及びこのダンパ装置を備えてなる開閉機構を提供することを目的とする。
【解決手段】
流体を注入したケーシング、及び前記ケーシング内壁に沿って摺動するピストンからなるダンパ装置において、前記ピストンには、当該ピストンによって仕切られたケーシング内における一方の部屋からもう一方の部屋へ流体が移動可能となる流体流通路が設けられ、当該流体流通路の経路中には、逆止弁ホール及び逆止弁部材で構成される逆止弁機構が設けられてなり、特に、前記ピストンには、当該ピストンの側面から前記逆止弁部材が挿入可能となる逆止弁挿入口が設けられてなることを特徴とするダンパ装置及びこのダンパ装置を備えてなる開閉機構。
【選択図】 図11

Description

本発明は、主として一定の範囲で移動ないし作動するように構成された可動体の動作を制御するためのダンパ装置及びこのダンパ装置を備えてなる開閉機構に関する。
一定の範囲で移動ないし作動するように構成された可動体を動作させるにあたっては、その動作域の終点において、当該可動体及びこれに積載される物品に対して慣性力が生じるため、大きな衝撃音が生じたり、破損・変形の原因となったりする。
これは、主としてこのような可動体が動作域の終点において急停止することから生じる問題であり、このような可動体の急停止を防止するために、エアダンパやオイルダンパなどのダンパ装置(ショックアブソーバ)を取り付け、前記可動体の移動ないし作動時における運動エネルギーを減衰することが一般的となっている。
このような可動体の動作を制御するダンパ装置の一例としては、図1の断面図に示すような直線運動式のものや、図2の断面図に示すような回転運動式のものなどを挙げることができる。
図1に示す直線運動式のダンパ装置1は、流体を注入した略筒状のケーシング(シリンダ)2、ピストン3及びピストンロッド4からなるダンパ装置1であり、前記ピストン3には、ピストン3の移動に伴って圧力室から非圧力室へ向かって一定量の流体が通過することができるオリフィス通路5が設けられる。
そして、図1に示すダンパ装置1は、ピストン3に対して図中Aの方向に力が加えられると、ケーシング2内の作動流体は、ピストン3に設けたオリフィス通路5を通過して、圧力室である部屋21側から非圧力室である部屋22側へ流れ、ピストン3が前記Aの方向に移動する。
このとき、作動流体がオリフィス通路5を通過する際に生じる抵抗力によって、ピストン3は前記Aの方向とは逆方向への抵抗力を受け、運動エネルギーが減衰されてピストン3の移動速度はゆっくりとなり、これによりダンパ効果(制動力)が得られる仕組みとなっている。
又、ピストン3に対して図中Aの反対方向に力が加えられた場合にあっては、ピストン3は前記Aの方向への抵抗力を受けるのであり、即ち、図1に示すダンパ装置は、ピストン3に対していずれの方向から力が加えられても同様のダンパ効果が発現するのである。
一方、図2に示す回転運動式のダンパ装置1は、内壁に隔壁9を突設した円筒状のケーシング2、当該ケーシング2に注入された流体、当該ケーシング2に対して回転可能に組み合わされたピストン(回転翼)3を備えたロータからなるダンパ装置1である。
そして、図2に示すダンパ装置1は、図中、右回りにロータが回転する力が加えられると、ピストン3とケーシング2内壁とが形成する極僅かの隙間(クリアランス)を通過してケーシング2内の作動流体が、圧力室側である部屋21から非圧力室側である部屋22へ流入し、ピストン3が回転方向に移動する。
このとき、作動流体がピストン3とケーシング2内壁とが形成する極僅かな隙間を通過する際に生じる抵抗力によって、ピストン3は回転方向とは逆方向への抵抗力を受け、運動エネルギーが減衰されてピストン3の移動速度はゆっくりとなり、これによりダンパ効果(制動力)が得られる仕組みとなっている。
又、左回りにロータが回転する力が加えられた場合にあっては、ピストン3はその回転方向とは逆方向への抵抗力を受けるのであり、即ち、図2に示す流体圧ダンパは、ロータに対していずれの回転方向に回転する力が加えられても同様のダンパ効果が発現するのである。
しかしながら、一般に可動体の移動ないし作動時における運動エネルギーの減衰が求められる状況は、引力などによる加速度が可動体に加わることによる可動体の急落等を防止するような場合が殆どであり、即ち、一般的に必要とされるダンパ効果は可動体が一方向に動作するときのみであり、他方へ動作する際には殆んど必要がない上、余計な抵抗が加わることは必ずしも要求されるものではない。
この点に鑑み、一方向の動作にのみダンパ効果を発揮するダンパ装置が開発されている(例えば、特許文献1、2)。
特開2000−145869号公報 特開2001−82522号公報
特許文献1に記載のダンパ装置は、ケーシングと、前記ケーシング内に配したピストンと、前記ケーシング内に封入した作動流体と、前記ピストンの移動に伴って前記作動流体が流れるオリフィス孔を設けた弾性体とで構成され、ダンパ作用をなす可動体の正動時には作動流体は通過せず、正動時と逆方向に動作する可動体の逆動時には作動流体が通過するバイパス流路を設けたことを特徴とするものである。
又、特許文献2に記載の流体式ダンパは、液体を注入した有底筒状のシリンダ内のピストンに連結されるピストンロッドを直線移動部と連結部とした直線移動型の流体式ダンパにおいて、ピストンには、その軸線方向と平行に貫通形成される液体流通路と、前記液体流通路の一方の端部にこの端部を閉塞し得るベーン部材を開閉移動自在に設け、前記ベーン部材には、前記閉塞した状態において前記液体流通路と連通する位置に一方の端面から他方の端面へ貫通するオリフィスが設けられていることを特徴とするものである。
しかしながら、特許文献1に記載のダンパ装置においては、弾性体装着部に、装着された弾性体が抜け落ちることを防止するための凸状の脱落防止部が設けられているため、当該弾性体装着部に弾性体を装着する際には、この弾性体に対して相当な圧力を加えて変形し、脱落防止部の隙間からねじ込まなければならないといった頓雑な作業が必要となる。
又、特許文献2に記載の流体式ダンパにおいては、装着されたベーン部材が抜け落ちることを防止するための押さえ板がピストンとは別の部材で構成されていることから、部品点数が多くなりコスト高となるばかりか、使用中に押さえ板が破損したりする虞があり、更に、押さえ板をネジ等で取り付けるといった頓雑な作業が必要となる。
更に、特許文献1や特許文献2に記載されたダンパ装置においては、逆止弁部材の抜け落ちを防止するために、ピストン本体とは別部材の押さえ板を取り付けたり、逆止弁ホールの一端に凸状の脱落防止部を設けたりする必要があることから、ピストンの端面積が大きくなり、このため小型のダンパ装置を作成することが非常に困難になる。
そこで、本発明者は、このような問題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、流体を注入したケーシング、及び前記ケーシング内壁に沿って摺動するピストンからなるダンパ装置において、前記ピストンには、当該ピストンによって仕切られたケーシング内における一方の部屋からもう一方の部屋へ流体が移動可能となる流体流通路が設けられ、当該流体流通路の経路中には、逆止弁ホール及び逆止弁部材で構成される逆止弁機構が設けられてなり、特に、前記ピストンには、当該ピストンの側面から前記逆止弁部材が挿入可能となる逆止弁挿入口が設けられてなることを特徴とするダンパ装置(以下、本発明装置と称する。)を完成するに至ったのである。
即ち、本発明者は、この種ダンパ装置において、ピストンに対して流体流通路を設けると共に、当該流体流通路の経路中に逆止弁機構を設けることにより、一方向の動作にのみダンパ効果を発揮するダンパ装置を構築することができるとの知見を得、特に、前記ピストンの側面から前記逆止弁部材が挿入可能となる逆止弁挿入口を設けることにより、非常にシンプルな構造で物理的強度が高く、組立作業が簡単で、しかも安定したダンパ効果が得られるダンパ装置を構築できるとの知見を得たのである。
又、本発明のダンパ装置においては、ピストンの側面に設けた逆止弁挿入口から逆止弁部材を挿入することから、ピストン本体とは別部材の押さえ板を取り付けたり、逆止弁ホールの一端に凸状の脱落防止部を設けたりする必要がなく、このためダンパ装置の小型化が可能になるとの知見を得たのである。
本発明は、上記知見に基づき完成されたものであり、シンプルな構造で物理的強度が高く、組立作業が簡単で、しかも安定したダンパ効果を得られる新規なダンパ装置及びこのダンパ装置を備えてなる開閉機構を提供することを目的とする。
以上の課題を解決する手段である本発明装置は、流体を注入したケーシング、及び前記ケーシング内壁に沿って摺動するピストンからなるダンパ装置において、前記ピストンには、当該ピストンによって仕切られたケーシング内における一方の部屋からもう一方の部屋へ流体が移動可能となる流体流通路が設けられ、当該流体流通路の経路中には、逆止弁ホール及び逆止弁部材で構成される逆止弁機構が設けられてなり、特に、前記ピストンには、当該ピストンの側面から前記逆止弁部材が挿入可能となる逆止弁挿入口が設けられてなることを特徴とする。
以下、本発明装置について詳細に説明する。
本発明のダンパ装置は、流体を注入したケーシング及び前記ケーシング内壁に沿って摺動すると共に該ケーシング内を圧力室と非圧力室に仕切るピストン部材からなるものであれば特に限定されるものではなく、具体的に例えば、略筒状(シリンダ状)のケーシング、ピストン及びピストンロッドからなる直線運動式のダンパ装置や、内壁に1ないし複数の隔壁を突設した円筒状のケーシング及び当該ケーシングに対して回転可能に組み合わされた1ないし複数のピストン(回転翼)を備えたロータからなる回転運動式のダンパ装置などを挙げることができる。
又、このケーシングに注入する「流体」としては、本発明装置をオイルダンパとして構成する場合には、水や油等の各種液体から選ばれた少なくとも一種を適宜選択して用いることができ、本発明装置をエアダンパとして構成する場合には空気や窒素、酸素及び二酸化酸素等の各種気体から選ばれた少なくとも一種を適宜選択して用いることができる。
なお、本発明装置をエアダンパとして構成する場合には、必ずしも積極的に流体を注入する必要は無く、大気中にある空気を利用しても良いのであり、従って、本発明において「流体を注入する」とは、ケーシング内に流体を存在させるという意味である。
本発明装置において用いられる前記「ピストン」は、前記ケーシング内に嵌入されて、前記ケーシングを当該ピストンによって二つの部屋に仕切ると共に、前記ケーシング内壁に沿って摺動することにより前記二つの部屋内における流体の充填割合を変化させるものであり、その形状や材質については、本発明装置の使用の際に加えられる圧力に耐え得る物理的強度を有し、前記ケーシング内に嵌まり込み得ると共にケーシング内壁を沿って摺動できるものであれば特に限定されるものではないが、一般的には、ある程度の厚みがあり、ケーシングの断面形状などに応じた形状と大きさを有する金属製、プラスチック製或いは合成樹脂製などのピストンが用いられる。
なお、前記ケーシング内壁と前記ピストン側面の間には、ケーシング内壁とピストン側面との気密性を確保するために、シール部材を介在させても良く、このシール部材としては特に限定されるものではないが、通常、このようなシール部材は、ピストンの側面に設けた凹溝にO−リング等のパッキンを嵌入することにより取付けられる。
本発明装置が直線運動式のダンパ装置の場合において用いられる前記「ピストンロッド」は、前記ピストンに取り付けられて、前記ピストンの摺動に応じて前記ケーシングからの突出距離を変化させるものであり、その形状や材質については、本発明装置の使用の際に加えられる圧力に耐え得る物理的強度を有するものであれば、特に限定されるものではないが、一般的には、金属製、プラスチック製或いは合成樹脂製の棒状体が用いられる。
そして、本発明装置においては、前記ピストンにおいて、当該ピストンによって仕切られたケーシング内の二つの部屋の一方からもう一方の部屋へ流体が移動可能となる「流体流通路」が設けられ、当該流体流通路の経路中に、逆止弁ホール及び逆止弁部材で構成される「逆止弁機構」が設けられる。
即ち、本発明装置においては、ピストンに対して、当該ピストンによって仕切られたケーシング内の二つの部屋の一方からもう一方の部屋へ流体が移動可能となる流体流通路が設けられていることから、ピストンの移動に応じて前記二つの部屋内における流体の充填割合を変化させることができるのであり、しかも前記流体通路の経路中において、逆止弁ホール及び逆止弁部材で構成される逆止弁機構が設けられていることから、当該逆止弁機構が開放される方向へのピストンの動きにおいては、流体が流体流通路を介して移動することができるためにピストンの動きはスムーズとなり、一方、逆止弁機構が閉塞する方向へのピストンの動きにおいては、流体流通路が閉塞するため、ピストンの動きが制御されてダンパ効果が強く発現するのである。
ここで、前記流体流通路としては、逆止弁機構が開放状態の際に、当該流体流通路を流体がスムーズに通過できるものであれば特に限定されるものではないが、一般的には、ピストンによって仕切られたケーシング内の一方の部屋から逆止弁ホールに向かって連通するメイン流通路と、逆止弁ホールからもう一方の部屋へ向かって流体が相互に流出入可能となるバイパス流通路とから構成される。
一方、前記逆止弁機構としては、逆止弁ホール及び逆止弁部材で構成されてなり、ピストンの摺動方向に応じて逆止弁機構の開閉が決定されるものであれば特に限定されるものではなく、更に詳しくは、ピストンにおける流体流通路の経路中に空間を設けてこれを逆止弁ホールとし、当該逆止弁ホール内に挿入された逆止弁部材が流体の移動方向に応じて該ホール内におけるその位置を変えることにより、逆止弁部材が前記流体流通路を閉塞したり、開放したりするものであれば、逆止弁ホール及び逆止弁部材の形状や大きさは特に限定されるものではない。
そして、本発明装置においては、ピストンの側面から逆止弁部材が挿入可能となる逆止弁挿入口を設けた点に最も大きな特徴を有する。
即ち、逆止弁ホールに装着された逆止弁部材は、流体の移動に応じてその位置が変わるようにする必要があることから、逆止弁部材を逆止弁ホール内に固定することはできず、そのままでは逆止弁部材が逆止弁ホールから抜け落ちるといった問題が生ずる。
そこで、逆止弁部材の抜け落ちを防止するためには、ピストン本体とは別部材の押さえ板を取り付けたり、逆止弁ホールの一端に凸状の脱落防止部を設けたりする手段が考えられる。
しかしながら、ピストン本体とは別部材の押さえ板を取り付けることによって、逆止弁部材の抜け落ちを防止する手段においては、当該押さえ板をネジ等で取り付けるといった頓雑な作業が必要となるばかりか、部品点数が多くなりコスト高になるといった問題がある。
又、逆止弁ホールの一端に凸状の脱落防止部を設けることによって、逆止弁部材の抜け落ちを防止する手段においては、逆止弁ホールに逆止弁部材を挿入する際に、この逆止弁部材に対して相当な圧力を加えて変形し、脱落防止部の隙間からねじ込まなければならないといった頓雑な作業が必要となる上、逆止弁部材を弾性体で構成する必要があり、使用できる材料が制限されるといった問題がある。
更に、逆止弁部材の抜け落ちを防止するために、ピストン本体とは別部材の押さえ板を取り付けたり、逆止弁ホールの一端に凸状の脱落防止部を設けたりすると、ピストンが大型化し、ピストンの端面積が小さい小型のダンパ装置を作成することが非常に困難になる。
この点につき、本発明装置においては、ピストンの側面から逆止弁部材が挿入可能となる逆止弁挿入口を設けることによって、当該逆止弁挿入口から逆止弁部材を挿入するだけで逆止弁ホールへの逆止弁の設置が可能となるのであり、組立作業が非常に簡単となるのであり、又、ピストン本体とは別部材の押さえ板を取り付けたり、逆止弁ホールの一端に凸状の脱落防止部を設けたりする必要がないことから、ピストンの端面積を小さくすることができ、ダンパ装置の小型化が可能になるのである。
即ち、本発明装置においては、逆止弁挿入口を設けたことから、逆止弁ホールへの逆止弁部材の挿入作業が非常に簡単になるのであり、次いで逆止弁部材が逆止弁ホールへ挿入された状態のピストンをケーシングに嵌入すると、前記逆止弁挿入口はピストン内壁によって簡略的に塞がれ、これより、逆止弁部材の抜け落ちが簡単に防止されるのである。
なお、前記逆止弁挿入口の形状、大きさについては、逆止弁を速やかに挿入できる程度の形状及び大きさであれば特に限定されるものではなく、又、ピストンの側面に前記逆止弁挿入口を設ける手段としても特に限定されるものではないが、具体的に例えば、ピストンの側面に切り欠きや穴を設け、この切り欠きや穴を前記逆止弁ホールに連通させることによって逆止弁挿入口を形成する手段や、ピストンの側面及び端面に切り欠きを設け、この切り欠きを前記逆止弁ホールに連通させると共に、当該切り欠いたピストンの端面に蓋部材を接着、ネジ止めその他の手段で取り付け、ピストンの側面に置ける切り欠きと蓋部材との間に形成される穴を逆止弁挿入口として利用する手段等を挙げることができる。
もっとも、本発明装置においては、ピストンを加工する際の金型成型などにおいて、少なくとも逆止弁挿入口及び逆止弁ホールを一時に形成することが好ましく、このような手段を採用することにより、部品点数及び製造工程を減らすことによる低コスト化が実現できる上、ピストン自体の物理的強度を向上することができるのである。
ところで、本発明装置において、逆止弁部材として単なる板状体や球状体などを用いると、逆止弁機構が閉塞する際に逆止弁部材が流体流通路を完全に塞いでしまう場合があり、このような場合にあっては非常に大きなダンパ効果が発現するために、可動体等の動作に必要以上に大きなブレーキがかかり、かえって取り扱い性が悪くなるといった問題が発生する虞がある。
そこで、本発明装置においては、逆止弁部材が流体流通路を完全に覆わないように、当該逆止弁部材に対して、当該逆止弁部材を通過して流体が移動可能となるように流通量調節通路を形成したり、或いは、ピストンに対して、前記流体流通路とは別の位置に、該ピストンによって仕切られたケーシング内の二つの部屋の一方からもう一方の部屋へ流体が移動可能となるオリフィス通路を設けたりすることが好ましい。
即ち、当該逆止弁部材に対して、当該逆止弁部材を通過して流体が移動可能となるように流通量調節通路を形成することにより、逆止弁機構が閉塞する際に逆止弁部材が流体流通路を完全に覆っても、逆止弁部材に設けた流通量調節通路を介して流体が流体流通路に流入することができるのであり、即ち、このように構成することにより、ダンパ効果が過剰にならずに、所望のダンパ効果を得ることができるのである。
なお、この流通量調節通路としては、例えば、板状の逆止弁部材に対して、流体流通路の径サイズよりも小さい径サイズのオリフィス孔を設けることによって形成することができる。
しかしながら、逆止弁部材の一箇所にオリフィス孔を設ける場合にあっては、当該オリフィス孔と流体流通路とが正確に対峙しなければならないことから、逆止弁部材及び逆止弁ホールのサイズ、オリフィス孔の位置及び流体流通路の位置など、逆止弁部材の位置決めに相当の精度が必要となり、これらの各部分のいずれかにおいて精度の狂いが生じると、安定したダンパ効果を得られない虞がある。
特に、本発明装置は、逆止弁挿入口と逆止弁ホールが連通していることから、逆止弁部材に対して逆止弁ホールの空間が比較的広くなる場合、即ち、逆止弁ホールにおける逆止弁部材の「遊び」が大きくなる場合があることから、単に逆止弁部材の一箇所にオリフィス孔を設けた場合にあっては、当該オリフィス孔と流体流通路とを正確に対峙させることが困難となる場合がある。
そのため、本発明装置において、逆止弁部材に流通量調節通路としてのオリフィス孔を設ける場合にあっては、2以上の複数箇所にオリフィス孔を設けたり、オリフィス孔に加えて切り欠きや窪み、溝或いは突起を併用して設けたりすることが好ましい。
又、オリフィス孔を設けずに、逆止弁部材に切り欠きや窪み、溝或いは突起を単独ないしは併用して設け、これを流通量調節通路としても良いのである。
更に、逆止弁部材として正四面体、正六面体、正十二面体、正二十面体或いはサッカーボールのような五角形と六角形を適宜張り合わせたような多面体を用い、流体流通路と逆止弁部材との間にできる隙間を流通量調節通路としても良いのである。
一方、本発明装置において、ピストンに対して、前記流体流通路とは別の位置にオリフィス通路を設けた場合にあっては、逆止弁機構が閉塞する際に逆止弁部材が流体流通路を完全に塞いでも、前記オリフィス通路を介して圧力室から非圧力室へ流体が移動可能となるのであり、即ち、ピストンに対してオリフィス通路を設けることにより、ダンパ効果が過剰にならずに、所望のダンパ効果を得ることができるのである。
なお、ピストンに対してオリフィス通路を設ける場合にあっても、前記流通量調節通路を設けた逆止弁部材を用いても良いが、この場合においては、流通量調節通路が設けられていない逆止弁部材、即ち、無孔の板状体や球状体などを用いることが特に好ましい。
即ち、本発明装置において、ピストンに対して、流体流通路とは別の位置にオリフィス通路を設け、更に、逆止弁部材として無孔の板状体を用いた場合、ピストンの動きが制御される方向において得られるダンパ効果はオリフィス通路の径サイズによってのみ決定され、一方、ピストンの動きがスムーズになる方向においてのダンパ効果はオリフィス通路及び流体流通路の各径サイズによってのみ決定されるのであり、これより各方向への動きにおける所望のダンパ効果を簡単に調節・制御することができ、しかもオリフィス通路と流体流通路がそれぞれ独立した不変の径サイズの移動経路として構成されることから、その構造が非常にシンプルになり、ばらつきのない安定したダンパ効果を得ることができるのである。
ところで、この種ダンパ装置においては、ピストンへのピストンロッドの接続・固定につき、ピストンロッドがピストンを貫通した状態で固定することが、強度的な観点から好ましい。
特に、ピストンロッドを引いた際にダンパ効果が生じるように逆止弁機構を設ける場合においては、ピストンロッドを引っ張る力とダンパ効果による制動力がピストンとピストンロッドの接続位置に集中して掛かることから、ピストンロッドがピストンを貫通した状態で固定し、一定以上の接続強度を確保することが必要になる。
しかしながら、従来公知の逆止弁機構を設けたダンパ装置においては、逆止弁ホールがピストン内部において大きな容積を占める上、逆止弁部材の抜け落ちを防止するために、ピストン本体とは別部材の押さえ板を取り付けたり、逆止弁ホールの一端に凸状の脱落防止部を設けたりする必要があり、これより、ピストンとピストンロッドの接続につき、ピストンロッドがピストンを貫通した状態で固定すること自体が困難となり、又、何とか貫通させても、ピストンに肉薄の部分が生じ、ピストン自体の剛性が確保できなくなるといった問題が生じる。
この問題は、ピストンの端面積が小さい小型のダンパ装置において、特に顕著に現れる。
そのため、従来公知の逆止弁機構を設けたダンパ装置においては、ピストンロッドがピストンを貫通した状態で固定されているものは事実上無く、当然、ピストンロッドを引いた際にダンパ効果が生じるように逆止弁機構を設けたものは存在していないのである。
この点につき、本発明装置においては、ピストンの側面に設けた逆止弁挿入口から逆止弁部材を挿入することから、ピストン本体とは別部材の押さえ板を取り付けたり、逆止弁ホールの一端に凸状の脱落防止部を設けたりする必要がなく、特に、逆止弁ホールをピストン側面に寄せて設けることができるため、ピストンとピストンロッドの接続につき、ピストンロッドがピストンを貫通するために充分なスペースを確保することができる上、ピストンロッドがピストンを貫通した状態で固定しても充分な剛性をピストンに確保することができるのである。
そして、本発明装置は、ピストンロッドがピストンを貫通した状態で固定することができるから、ピストンロッドを引いた際にダンパ効果が生じるように逆止弁機構を設けることも可能となるのである。
本発明の開閉機構は、前記本発明装置を備えてなることを特徴とするものであり、更に詳しくは、ドアや各種収納ケースの蓋のような、基部に対して蓋材が開閉可能に取り付けられた開閉機構において、特に、前記蓋材の開動作又は閉動作に対してダンパ効果を与えるべく、本発明装置を1ないし複数個備えたものである。
そして、前記本発明装置が小型化可能なことから、本発明の開閉機構においては、本発明装置の備え付けに要するスペースを比較的小さくすることが可能となるのである。
特に、前記本発明装置は、ピストンロッドを引いた際にダンパ効果が生じるように逆止弁機構を設けることもできることから、ダンパ装置の選択範囲が広く、これより、本発明の開閉機構においては、複雑なリンク機構を設けることなく、本発明装置を直接取り付けることもできるのである。
本発明は、前記構成を有し、シンプルな構造で物理的強度が高く、組立作業が簡便で、しかも安定したダンパ効果を得られる新規なダンパ装置である。
即ち、本発明は、流体を注入したケーシング、及び前記ケーシング内壁に沿って摺動するピストンからなるダンパ装置において、ピストンに対して流体流通路を設けると共に、当該流体流通路の経路中に逆止弁機構を設けることにより、一方向の動作にのみダンパ効果を発揮するダンパ装置を構築することができるのであり、特に、前記ピストンの側面から逆止弁部材が挿入可能となる逆止弁挿入口を設けることにより、非常にシンプルな構造で物理的強度が高く、組立作業が簡便で、しかも安定したダンパ効果が得られるダンパ装置を構築できるのであり、又、ピストン本体とは別部材の押さえ板を取り付けたり、逆止弁ホールの一端に凸状の脱落防止部を設けたりする必要がないことから、ダンパ装置の小型化が可能になるのである。
更に、本発明のダンパ装置は、ピストンロッドがピストンロッドを貫通した状態で固定することができるから、ピストンロッドを引いた際にダンパ効果が生じるように逆止弁機構を設けることも可能となるのである。
本発明の開閉機構は、本発明のダンパ装置を備えてなることを特徴とするものであり、本発明のダンパ装置が小型化可能なことから、当該ダンパ装置の備え付けに要するスペースが比較的小さくなるという利点を有するのである。
特に、本発明のダンパ装置は、ピストンロッドを引いた際にダンパ効果が生じるように逆止弁機構を設けることもできることから、ダンパ装置の選択範囲が広く、これより、本発明の開閉機構においては、複雑なリンク機構を設けることなく、本発明のダンパ装置を直接取り付けることもできるのである。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
図3は、実施例1に係る本発明のダンパ装置1を示す断面図であり、このダンパ装置1は、流体を注入したケーシング2、ピストン3及びピストンロッド4からなる直線運動式のダンパ装置1であり、前記ピストン3には、ピストン3によって仕切られたケーシング内における一方の室内21からもう一方の室内22へ相互に流体が移動可能となる流体流通路6(メイン流通路61及びバイパス流通路62)が設けられ、当該流体流通路6の経路中には、前記バイパス流通路62に向かってすり鉢状のテーパを設けた逆止弁ホール71及び球状の逆止弁部材72からなる逆止弁機構7が設けられている。
又、本実施例においては、ケーシング2の内壁とピストン3の側面との気密性を確保するために、前記ピストン3の側面に凹溝31を設け、当該凹溝31にO−リング32を嵌入している。
そして、図3に示す本実施例に係るダンパ装置1は、ピストン3に対して図中Aの方向に力が加えられると、流体に押されるようにしてピストン3に設けた逆止弁ホール71中の逆止弁部材72が、流体流通路6におけるメイン流通路61側に移動するため、図3(a)に示すように流体流通路6が塞がれ、これより逆止弁機構7が閉塞状態となる。
このため、部屋21から部屋22への流体の移動が制限され、その際に生じる抵抗力によって、ピストン3は前記Aの方向とは逆方向への抵抗力を受けることから、運動エネルギーが減衰され、ダンパ効果が得られる仕組みとなっている。
一方、ピストン3に対して図中Bの方向に力が加えられると、流体に押されるようにしてピストン3に設けた逆止弁ホール71中の逆止弁部材72が、流体流通路6におけるバイパス流通路62側に移動するため、図3(b)に示すように流体流通路6が開放され、これより逆止弁機構7が開放状態となる。
このため、流体が流体流通路6を通過して部屋22から部屋21へ移動することが可能となり、その際に殆んど抵抗力が生じないことから、ピストン3の動きがスムーズになる。
そして、本実施例に係るダンパ装置1は、図4の斜視図に示すように、ピストン3の側面から逆止弁部材72が挿入可能となる逆止弁挿入口8を設けたものであり、当該逆止弁挿入口8から逆止弁部材72を挿入するだけで逆止弁ホール71への逆止弁部材72の設置が可能となるのであり、組立作業が非常に簡便となる。
又、逆止弁部材72が逆止弁ホール71へ挿入された状態のピストン3をケーシング2に嵌入すると、前記逆止弁挿入口8はケーシング2の内壁によって塞がれ、これより、逆止弁部材72の抜け落ちが防止されるのである。
図5は、実施例2に係る本発明のダンパ装置1を示す断面図であり、このダンパ装置1は、流体を注入したケーシング2、ピストン3及びピストンロッド4からなる直線運動式のダンパ装置1であり、前記ピストン3には、ピストン3によって仕切られたケーシング内における一方の室内21からもう一方の室内22へ相互に流体が移動可能となる流体流通路6(メイン流通路61及びバイパス流通路62)が設けられ、当該流体流通路6の経路中には、平坦な底面を有する逆止弁ホール71及び板状(円盤状ないし円筒状)の逆止弁部材72からなる逆止弁機構7が設けられている。
又、本実施例においては、ケーシング2の内壁とピストン3の側面との気密性を確保するために、前記ピストン3の側面に凹溝31を設け、当該凹溝31にO−リング32を嵌入している。
即ち、図5に示す本実施例に係るダンパ装置1は、逆止弁ホール71及び逆止弁部材72、及び後述する逆止弁挿入口8の形状が異なる以外は、実施例1と同様のものであり、ピストン3の摺動方向に応じて逆止弁機構7を開閉するものである。
そして、本実施例に係るダンパ装置1は、図6の斜視図に示すように、ピストン3の側面から逆止弁部材72が挿入可能となる逆止弁挿入口8を設けたものであり、当該逆止弁挿入口8から逆止弁部材72を挿入するだけで逆止弁ホール71への逆止弁部材72の設置が可能となるのであり、組立作業が非常に簡便となる。
又、逆止弁部材72が逆止弁ホール71へ挿入された状態のピストン3をケーシング2に嵌入すると、前記逆止弁挿入口8はケーシング2の内壁によって塞がれ、これより、逆止弁部材72の抜け落ちが簡単に防止されるのである。
特に、本実施例に係るダンパ装置1においては、逆止弁ホール71の形状として平坦な底面のものを採用し、逆止弁挿入口8の口形状から連続的に連通する形状としていることから、ピストン3の構造が非常にシンプルになる上、プレス成型などによる一体成型が可能となるのである。
図7は、実施例3に係る本発明のダンパ装置1を示す断面図であり、このダンパ装置1は、流体を注入したケーシング2、ピストン3及びピストンロッド4からなる直線運動式のダンパ装置1であり、前記ピストン3には、ピストン3によって仕切られたケーシング2内における一方の室内21からもう一方の室内22へ相互に流体が移動可能となる流体流通路6(メイン流通路61及びバイパス流通路62)が設けられ、当該流体流通路6の経路中には、平坦な底面を有する逆止弁ホール71及び板状(円盤状ないし円筒状)の逆止弁部材72からなる逆止弁機構7が設けられている。
又、本実施例においては、ケーシング2の内壁とピストン3の側面との気密性を確保するために、前記ピストン3の側面に凹溝31を設け、当該凹溝31にO−リング32を嵌入している。
なお、本実施例のダンパ装置1における流体流通路6について更に詳述すると、メイン流通路61は、ピストンによって仕切られたケーシング内の一方の部屋22から逆止弁ホールに向かって連通する連通孔であり、バイパス流通路62は、ピストン3とケーシング2内壁との間に設けた隙間である。
即ち、図7に示す本実施例に係るダンパ装置1は、バイパス流通路62として、ピストン3とケーシング2内壁との間に設けた隙間を利用した点以外は、実施例2と同様のものであり、ピストン3の摺動方向に応じて逆止弁機構7を開閉するものである。
そして、本実施例に係るダンパ装置1は、図8の斜視図に示すように、ピストン3の側面から逆止弁部材72が挿入可能となる逆止弁挿入口8を設けたものであり、当該逆止弁挿入口8から逆止弁部材72を挿入するだけで逆止弁ホール71への逆止弁部材72の設置が可能となるのであり、組立作業が非常に簡便となる。
又、逆止弁部材72が逆止弁ホール71へ挿入された状態のピストン3をケーシング2に嵌入すると、前記逆止弁挿入口8はケーシング2の内壁によって塞がれ、これより、逆止弁部材72の抜け落ちが簡単に防止されるのである。
特に、本実施例に係るダンパ装置1においては、逆止弁ホール71の形状として平坦な底面のものを採用し、逆止弁挿入口8の口形状から連続的に連通する形状としていることから、ピストン3の構造が非常にシンプルになる上、プレス成型などによる一体成型が可能となるのである。
図9(a)〜(f)は、前記実施例2及び3などのダンパ装置1において好適に用いられる逆止弁部材72を例示列挙し、斜め下から見た斜視図により示したものである。
図9(a)の逆止弁部材72は、無孔の板状体(円盤ないし円柱)であり、本実施例に係るダンパ装置1において用いられる逆止弁部材としては最も簡単な形状のものといえるが、図10(a)の断面図に示すように、逆止弁機構7が閉塞する際に当該逆止弁部材72が流体流通路6(メイン流通路61)を完全に覆う場合があり、このような場合にあっては非常に大きなダンパ効果が発現するために、可動体等の動作に必要以上に大きなブレーキがかかり、かえって取り扱い性が悪くなるといった問題が発生する虞がある。
図9(b)の逆止弁部材72は、当該逆止弁部材72が流体流通路を完全に覆わないように、当該逆止弁部材72に対して、当該逆止弁部材72を通過して流体が移動可能となるように流通量調節通路としてのオリフィス孔721を形成したものである。
即ち、逆止弁部材72に対して、当該逆止弁部材72を通過して流体が移動可能となるようにオリフィス孔721を形成することにより、図10(b)の断面図に示すように、逆止弁機構7が閉塞する際に逆止弁部材72が流体流通路6(メイン流通路61)を完全に覆っても、逆止弁部材72に設けたオリフィス孔721を介して流体が流体流通路6(メイン流通路61)に流入することができるのであり、ダンパ効果が過剰にならずに、所望のダンパ効果を得ることができるのである。
但し、図9(b)の逆止弁部材72は、オリフィス孔721と流体流通路6とが正確に対峙しなければ一定のダンパ効果を得ることができないことから、逆止弁部材72及び逆止弁ホール71のサイズ、オリフィス孔721の位置及び流体流通路6の位置など、逆止弁部材72の位置決めに相当の精度が必要となり、これらの各部分のいずれかにおいて精度の狂いが生じると、一定のダンパ効果を得られない虞がある。
図9(c)の逆止弁部材72は、当該逆止弁部材72に対して、流通量調節通路としての複数のオリフィス孔721を形成したものである。
即ち、逆止弁部材72に対して、複数のオリフィス孔721を形成することにより、図10(c)の断面図に示すように、逆止弁機構7が閉塞する際に逆止弁部材72が流体流通路6(メイン流通路61)を完全に覆っても、逆止弁部材72に設けた複数のオリフィス孔721を介して流体が流体流通路6(メイン流通路61)に流入することができるのであり、ダンパ効果が過剰にならずに、所望のダンパ効果を得ることができるのである。
又、複数のオリフィス孔721を設けることにより、逆止弁部材72の位置決めに高度の精度を要することがなくなり、即ち、逆止弁部材の閉塞位置が多少ずれてもほぼ一定の安定したダンパ効果を得られるのである。
図9(d)の逆止弁部材72は、逆止弁部材72に対して、流通量調節通路としてのオリフィス孔721と窪み722を形成したものであり、図10(d)の断面図に示すように、逆止弁機構7が閉塞する際に逆止弁部材72が流体流通路6(メイン流通路61)を完全に覆っても、逆止弁部材72に設けたオリフィス孔721を介して流体が流体流通路6(メイン流通路61)に流入することができるのであり、ダンパ効果が過剰にならずに、所望のダンパ効果を得ることができるのである。
又、オリフィス孔721に加えて窪み722を設けることにより、当該窪み722と流体流通路6(メイン流通路61)との間に空間が生じるため、逆止弁部材72の位置決めに高度の精度を要すことがなくなり、即ち、逆止弁部材の閉塞位置が多少ずれてもほぼ一定の安定したダンパ効果が得られるのである。
図9(e)の逆止弁部材72は、流通量調節通路として逆止弁部材72の側面4箇所に切り欠き部723を設けると共に、逆止弁部材72表面において前記切り欠き部723から連通する溝724を設けたものであり、図10(e)の断面図に示すように、逆止弁機構7が閉塞する際に逆止弁部材72が流体流通路6(メイン流通路61)を完全に覆っても、逆止弁部材72に設けたきり欠き部723及び溝724を介して流体が流体流通路6(メイン流通路61)に流入することができるのであり、ダンパ効果が過剰にならずに、所望のダンパ効果を得ることができるのである。
又、逆止弁部材72の表面において前記切り欠き部723から連通する溝724を設けることにより、当該溝724と流体流通路6(メイン流通路61)との間に空間が生じるため、逆止弁部材72の位置決めに高度の精度を要すことがなくなり、即ち、逆止弁部材の閉塞位置が多少ずれてもほぼ一定の安定したダンパ効果が得られるのである。
図9(f)の逆止弁部材は、流通量調節通路として逆止弁部材72の表面4箇所に溝724を設けると共に、当該逆止弁部材72の表面中央部において前記溝724が連通する窪み722を設けたものであり、図10(e)の断面図に示すように、逆止弁機構7が閉塞する際に逆止弁部材72が流体流通路6(メイン流通路61)を完全に覆っても、逆止弁部材72に設けた溝724を介して流体が流体流通路6(メイン流通路61)に流入することができるのであり、ダンパ効果が過剰にならずに、所望のダンパ効果を得ることができるのである。
又、逆止弁部材72の表面中央部において前記溝724が連通する窪み722を設けることにより、当該窪み722と流体流通路6(メイン流通路61)との間に空間が生じるため、逆止弁部材72の位置決めに高度の精度を要すことがなくなり、即ち、逆止弁部材の閉塞位置が多少ずれてもほぼ一定の安定したダンパ効果が得られるのである。
図11は、実施例4に係る本発明のダンパ装置1を示す断面図であり、このダンパ装置1は、流体を注入したケーシング2、ピストン3及びピストンロッド4からなる直線運動式のダンパ装置1であり、前記ピストン3には、ピストン3によって仕切られたケーシング内における一方の室内21からもう一方の室内22へ相互に流体が移動可能となる流体流通路6(メイン流通路61及びバイパス流通路62)が設けられ、当該流体流通路6の経路中には、逆止弁ホール71及び逆止弁部材72からなる逆止弁機構7が設けられている。
又、本実施例にかかる本発明のダンパ装置1においては、ピストン3に対して、前記流体流通路6とは別の位置に、該ピストン3によって仕切られたケーシング2内の二つの部屋の一方21からもう一方の部屋22へ相互に流体が移動可能となるように、流体流通路6の径サイズよりも小さい径サイズのオリフィス通路5が設けられている。
そして、図11に示す本実施例に係るダンパ装置1は、ピストン3に対して図中Aの方向に力が加えられると、流体に押されるようにしてピストン3に設けた逆止弁ホール71中の逆止弁部材72が、流体流通路におけるメイン流通路61側に移動し、図11(a)に示すように流体流通路6を塞ぎ、これより逆止弁機構7が閉塞状態となる。
このため、流体が流通路7を通過して部屋21から部屋22への移動が制限され、流体の移動は主としてピストンに設けられたオリフィス通路5のみとなるため、ピストン3は前記Aの方向とは逆方向への抵抗力を受けることから、運動エネルギーが減衰され、ダンパ効果が得られる仕組みとなっている。
一方、ピストン3に対して図中Bの方向に力が加えられると、流体に押されるようにしてピストン3に設けた逆止弁ホール71中の逆止弁部材72が、流体流通路6におけるバイパス流通路62側に移動し、図11(b)に示すように流体流通路6を開放し、これより逆止弁機構7が開放状態となる。
このため、流体が流通路7及びオリフィス通路5の双方を通過して部屋21から部屋22へ移動することが可能となり、その際に殆んど抵抗力が生じないことから、ピストン3の動きがスムーズになる。
即ち、本実施例にかかる本発明のダンパ装置1においては、ピストン3に対して、前記流体流通路6とは別の位置にオリフィス通路5を設けていることから、逆止弁機構7が閉塞する際に逆止弁部材72が流体流通路6を完全に覆っても、前記オリフィス通路5を介して流体が移動可能となるのであり、即ち、ピストン3に対してオリフィス通路5を設けることにより、ダンパ効果が過剰にならずに、所望のダンパ効果を得ることができるのである。
そして、本実施例に係るダンパ装置1も、前記実施例1〜3と同じく、図12の斜視図に示すように、ピストン3の側面から逆止弁部材72が挿入可能となる逆止弁挿入口8を設けたものであり、当該逆止弁挿入口8から逆止弁部材72を挿入するだけで逆止弁ホール71への逆止弁部材72の設置が可能となるのであり、組立作業が非常に簡便となる。
そして、逆止弁部材72が逆止弁ホール71へ挿入された状態のピストン3をケーシング2に嵌入すると、前記逆止弁挿入口8はケーシング2の内壁によって塞がれ、これより、逆止弁部材72の抜け落ちを簡単に防止することができるのである。
なお、本実施例においては、逆止弁部材72として、図9(b)〜(f)に示すような流通量調節通路を設けたものを用いても良いが、本実施例において用いる逆止弁部材72としては、図9(a)に示すような無孔の板状体が特に好ましい。
即ち、本実施例に係るダンパ装置1において、逆止弁部材72として無孔の板状体を用いた場合、ピストン3の動きが制御される方向において得られるダンパ効果はオリフィス通路5の径サイズによってのみ決定され、一方、ピストン3の動きがスムーズになる方向においてのダンパ効果はオリフィス通路5及び流体流通路6の各径サイズによってのみ決定されるのであり、これより各方向への動きにおける所望のダンパ効果を簡単に調節・制御することができるのであり、しかもオリフィス通路5と流体流通路6がそれぞれ独立した不変の径サイズの移動経路として構成されることから、その構造が非常にシンプルになり、ばらつきのない安定したダンパ効果を得ることができるのである。
図13は、実施例5に係る本発明のダンパ装置1を示す模式図であり、このダンパ装置1は、内壁に隔壁9を突設した円筒状のケーシング2、当該ケーシング2に注入された流体、当該ケーシング2に対して回転可能に組み合わされたピストン(回転翼)3を備えたロータからなる回転運動式のダンパ装置1であり、前記ピストン3には、ピストン3によって仕切られたケーシング内における一方の室内21からもう一方の室内22へ相互に流体が移動可能となる流体流通路6(メイン流通路61及びバイパス流通路62)が設けられ、当該流体流通路6の経路中には、平坦な底面を有する逆止弁ホール71及び板状(直方体ないし四角柱状)の逆止弁部材72からなる逆止弁機構7が設けられている。
そして、本実施例に係るダンパ装置1は、図13(a)の状態から、ロータの軸に設けられたアーム10に対して図中Aの方向に力が加えられると、流体に押されるようにしてピストン3に設けた逆止弁ホール71中の逆止弁部材72が、流体流通路6におけるメイン流通路61側に移動するため、図13(b)に示すように流体流通路6が塞がれ、これより逆止弁機構7が閉塞状態となる。
このため、部屋21から部屋22への流体の移動が制限され、その際に生じる抵抗力によって、運動エネルギーが減衰され、ダンパ効果が得られる仕組みとなっている。
一方、図13(a)の状態から、ロータの軸に設けられたアーム10に対して図中Bの回転方向に力が加えられると、流体に押されるようにしてピストン3に設けた逆止弁ホール71中の逆止弁部材72が、流体流通路6におけるバイパス流通路62側に移動するため、図13(c)に示すように流体流通路6が開放され、これより逆止弁機構7が開放状態となる。
このため、流体が流体流通路6を通過して部屋22から部屋21へ移動することが可能となり、その際に殆んど抵抗力が生じないことから、ピストン3の動きがスムーズになる。
そして、本実施例に係るダンパ装置1は、図14の斜視図に示すように、ピストン3の側面から逆止弁部材72が挿入可能となる逆止弁挿入口8を設けたものであり、当該逆止弁挿入口8から逆止弁部材72を挿入するだけで逆止弁ホール71への逆止弁部材72の設置が可能となるのであり、組立作業が非常に簡便となる。
又、逆止弁部材72が逆止弁ホール71へ挿入された状態のピストン3をケーシング2に嵌入すると、前記逆止弁挿入口8はケーシング2の内壁によって塞がれ、これより、逆止弁部材72の抜け落ちが防止されるのである。
図15は、実施例6に係る本発明のダンパ装置1を示す断面図であり、このダンパ装置1は、流体を注入したケーシング2、ピストン3及びピストンロッド4からなる直線運動式のダンパ装置1であり、前記ピストン3には、ピストン3によって仕切られたケーシング内における一方の室内21からもう一方の室内22へ相互に流体が移動可能となる流体流通路6(メイン流通路61及びバイパス流通路62)が設けられ、当該流体流通路6の経路中には、逆止弁ホール71及び逆止弁部材72からなる逆止弁機構7が設けられている。
又、本実施例にかかる本発明のダンパ装置1においては、ピストン3に対して、前記流体流通路6とは別の位置に、該ピストン3によって仕切られたケーシング2内の二つの部屋の一方21からもう一方の部屋22へ相互に流体が移動可能となるように、流体流通路6の径サイズと同じ径サイズのオリフィス通路5が設けられている。
更に、本実施例にかかる本発明のダンパ装置1においては、ピストンロッド4がピストン3を貫通した状態で固定されている。
そして、図15に示す本実施例に係るダンパ装置は、ピストン3に対して図中Aの方向に力が加えられると、流体に押されるようにしてピストン3に設けた逆止弁ホール71中の逆止弁部材72が、流体流通路6におけるバイパス流通路61側に移動し、図15(a)に示すように流体流通路6を開放し、これより逆止弁機構7が開放状態となる。
このため、流体が流通路7及びオリフィス通路5の双方を通過して部屋21から部屋22へ移動することが可能となり、その際に殆んど抵抗力が生じないことから、ピストン3の動きがスムーズになる。
一方、ピストン3に対して図中Bの方向に力が加えられると、流体に押されるようにしてピストン3に設けた逆止弁ホール71中の逆止弁部材72が、流体流通路におけるメイン流通路61側に移動し、図11(b)に示すように流体流通路6を塞ぎ、これより逆止弁機構7が閉塞状態となる。
このため、流体が流通路7を通過して部屋22から部屋21への移動が制限され、流体の移動は主としてピストンに設けられたオリフィス通路5のみとなるため、ピストン3は前記Bの方向とは逆方向への抵抗力を受けることから、運動エネルギーが減衰され、ダンパ効果が得られる仕組みとなっている。
即ち、本実施例にかかる本発明のダンパ装置1は、ピストンロッド4を引いた際にダンパ効果が生じるように逆止弁機構を設けてなるものであり、ピストンロッド4を引っ張る力とダンパ効果による制動力がピストン3とピストンロッド4の接続位置に集中して掛かることから、ピストンロッド4がピストン3を貫通した状態で固定し、一定以上の接続強度を確保したものである。
そして、本実施例に係るダンパ装置1も、図16(a)の斜視図及び(b)の正面図に示すように、ピストン3の側面から逆止弁部材72が挿入可能となる逆止弁挿入口8を設けたものであり、当該逆止弁挿入口8から逆止弁部材72を挿入するだけで逆止弁ホール71への逆止弁部材72の設置が可能となるのであり、組立作業が非常に簡便となる。
そして、逆止弁部材72が逆止弁ホール71へ挿入された状態のピストン3をケーシング2に嵌入すると、前記逆止弁挿入口8はケーシング2の内壁によって塞がれ、これより、逆止弁部材72の抜け落ちを簡単に防止することができるのである。
なお、本実施例においては、ピストンロッド4がピストン3を貫通するために充分なスペースを確保するために、逆止弁ホール71の底面形状及び逆止弁部材72の形状として、円の一部を切り取ったような形状のものを採用し、逆止弁ホール71をピストン3側面に極力寄せて設けている。
図17は、実施例7に係る本発明の開閉機構11を示す模式図((a)閉状態の斜視図、(b)開状態の側面図)である。
この開閉機構11は、金具12を介して、基部13に対して蓋材14を回動可能に取り付け、蓋材14が開閉可能となるように構成している。
又、この開閉機構11においては、前記基部13及び前記蓋材14にそれぞれアーム15aとアーム15bの端部を枢着すると共に、アーム15aのもう一端とアーム15bのもう一端から中心へ向かって少し入った辺りを枢着することにより、蓋材14の開閉に応じて2本のアーム15(15a、15b)が伸縮するリンク機構を備えており、更に、このリンク機構には、前記2本のアーム15(15a、15b)の伸縮に応じて、ピストンロッド4が伸縮する本発明のダンパ装置1が備えられている。
即ち、本実施例の開閉機構11は、本発明のダンパ装置1を備えてなるものであり、本発明のダンパ装置1が小型化可能なことから、当該ダンパの備え付けに要するスペースが比較的小さくなるのである。
なお、本実施例の開閉機構11においては、ダンパ装置1におけるピストンロッド4の端部をアーム15aの中ほどに枢着すると共に当該ダンパ装置1におけるケーシング2の端部をアーム15bの端部に枢着することにより、前記2本のアーム15(15a、15b)が伸びた(広がった)際にはピストンロッド4が縮み、一方、前記2本のアーム15(15a、15b)が縮んだ(狭まった)際にはピストンロッド4が伸びるようにダンパ装置1が備えたものであるから、実施例1〜4で示したようなピストンロッド4を押した際にダンパ効果が生じるダンパ装置1を用いた場合は、蓋材14を開く際に強いダンパ効果が生じるのであり、逆に、実施例6に示したようなピストンロッド4を引いた際にダンパ効果が生じるダンパ装置を用いた場合は、蓋材14を閉める際に強いダンパ効果が生じるのである。
図18は、実施例8に係る本発明の開閉機構11を示す模式図((a)閉状態の斜視図、(b)開状態の側面図)である。
この開閉機構11は、金具12を介して、基部13に対して蓋材14を回動可能に取り付け、蓋材14が開閉可能となるように構成している。
又、この開閉機構11においては、前記基部13及び前記蓋材14にそれぞれアーム15aとアーム15bの端部を枢着すると共に、当該アーム15aとアーム15bのもう一端同士を枢着することにより、蓋材14の開閉に応じて2本のアーム15(15a、15b)が伸縮するリンク機構を備えており、更に、このリンク機構には、前記2本のアーム15(15a、15b)の伸縮に応じて、ピストンロッド4が伸縮する本発明のダンパ装置1が備えられている。
即ち、本実施例の開閉機構11は、本発明のダンパ装置を備えてなるものであり、本発明のダンパ装置1が小型化可能なことから、当該ダンパの備え付けに要するスペースが比較的小さくなるのである。
なお、本実施例の開閉機構11においては、ダンパ装置1におけるピストンロッド4の端部をアーム15aの中ほどに枢着すると共に当該ダンパ装置1におけるケーシング2の端部をアーム15bの中ほどに枢着することにより、前記2本のアーム15(15a、15b)が伸びた(広がった)際にはピストンロッド4が伸び、一方、前記2本のアーム15(15a、15b)が縮んだ(狭まった)際にはピストンロッド4が縮むようにダンパ装置1が備えられてなるものであるから、実施例1〜4で示したようなピストンロッド4を押した際にダンパ効果が生じるダンパ装置1を用いた場合は、蓋材14を閉める際に強いダンパ効果が生じるのであり、逆に、実施例6に示したようなピストンロッド4を引いた際にダンパ効果が生じるダンパ装置を用いた場合は、蓋材14を開く際に強いダンパ効果が生じるのである。
図19は、実施例9に係る本発明の開閉機構11を示す模式図((a)閉状態の側面図、(b)開状態の側面図)である。
この開閉機構11は、基部13に対して蓋材14を回動可能に枢着し、蓋材14が開閉可能となるように構成している。
又、この開閉機構11においては、前記基部13及び前記蓋材14にそれぞれアーム15aとアーム15bの端部を枢着すると共に、当該アーム15aとアーム15bのもう一端同士を枢着することにより、蓋材14の開閉に応じて2本のアーム15(15a、15b)が伸縮するリンク機構を備えており、更に、このリンク機構には、前記2本のアーム15(15a、15b)の伸縮に応じて、ピストンロッド4が伸縮する本発明のダンパ装置1が備えられている。
即ち、本実施例の開閉機構11は、本発明のダンパ装置を備えてなるものであり、本発明のダンパ装置1が小型化可能なことから、当該ダンパの備え付けに要するスペースが比較的小さくなるのである。
なお、本実施例の開閉機構11においては、ダンパ装置1におけるピストンロッド4の端部をアーム15aの端部に枢着すると共に当該ダンパ装置1におけるケーシング2の端部をアーム15bの中ほどに枢着することにより、前記2本のアーム15(15a、15b)が伸びた(広がった)際にピストンロッド4が伸び、一方、前記2本のアーム15(15a、15b)が縮んだ(狭まった)際にピストンロッド4が縮むようにダンパ装置1が備えられてなるものであるから、実施例1〜4で示したようなピストンロッド4を押した際にダンパ効果が生じるダンパ装置1を用いた場合は、蓋材14を閉める際に強いダンパ効果が生じるのであり、逆に、実施例6に示したようなピストンロッド4を引いた際にダンパ効果が生じるダンパ装置を用いた場合は、蓋材14を開く際に強いダンパ効果が生じるのである。
図20は、実施例10に係る本発明の開閉機構11を示す模式図((a)閉状態の斜視図、(b)開状態の側面図)である。
この開閉機構11は、金具12を介して、基部13に対して蓋材14を回動可能に取り付け、蓋材14が開閉可能となるように構成している。
又、この開閉機構11においては、基部13に対して本発明のダンパ装置1におけるピストンロッド4の端部を枢着すると共に、蓋材14に対して当該ダンパ装置1におけるケーシング2の端部を枢着することにより、蓋材14の開閉に応じて当該ダンパ装置1のピストンロッドが伸縮するように構成している。
即ち、本実施例の開閉機構11は、リンク機構などを解することなく、直接、本発明のダンパ装置1を備えてなるものであり、本発明のダンパ装置1が小型化可能なことと相成ってより一層、当該ダンパ装置1の備え付けに要するスペースが比較的小さくなるのである。
なお、本実施例の開閉機構11においては、蓋材14が開く際にピストンロッド4が伸び、一方、蓋材14が閉まる際にピストンロッド4が縮むようにダンパ装置1が備えられてなるものであるから、実施例1〜4で示したようなピストンロッド4を押した際にダンパ効果が生じるダンパ装置1を用いた場合は、蓋材14を閉める際に強いダンパ効果が生じるのであり、逆に、実施例6に示したようなピストンロッド4を引いた際にダンパ効果が生じるダンパ装置を用いた場合は、蓋材14を開く際に強いダンパ効果が生じるのである。
図1は、従来公知の直線運動式のダンパ装置を示す断面図である。 図2は、従来公知の回転運動式のダンパ装置を示す断面図である。 図3は、実施例1に係る本発明のダンパ装置を示す断面図である。 図4は、実施例1に係る本発明のダンパ装置における逆止弁部材の挿入を示す斜視図である。 図5は、実施例2に係る本発明のダンパ装置を示す断面図である。 図6は、実施例2に係る本発明のダンパ装置における逆止弁部材の挿入を示す斜視図である。 図7は、実施例3に係る本発明のダンパ装置を示す断面図である。 図8は、実施例3に係る本発明のダンパ装置における逆止弁部材の挿入を示す斜視図である。 図9は、本発明のダンパ装置に用いられる逆止弁部材を例示列挙する斜視図である。 図10は、本発明のダンパ装置における流体の移動状態を示す断面図である。 図11は、実施例4に係る本発明のダンパ装置を示す断面図である。 図12は、実施例4に係る本発明のダンパ装置における逆止弁部材の挿入を示す斜視図である。 図13は、実施例5に係る本発明のダンパ装置を示す断面図である。 図14は、実施例5に係る本発明のダンパ装置における逆止弁部材の挿入を示す斜視図である。 図15は、実施例6に係る本発明のダンパ装置を示す断面図である。 図16は、実施例6に係る本発明のダンパ装置における逆止弁部材の挿入を示す斜視図である。 図17は、実施例7に係る本発明の開閉機構を示す模式図である。 図18は、実施例8に係る本発明の開閉機構を示す模式図である。 図19は、実施例9に係る本発明の開閉機構を示す模式図である。 図20は、実施例10に係る本発明の開閉機構を示す模式図である。
符号の説明
1 ダンパ装置
2 ケーシング
3 ピストン
4 ピストンロッド
5 オリフィス通路
6 流体流通路
7 逆止弁機構
8 逆止弁挿入口
9 隔壁
10 アーム
11 開閉機構
12 金具
13 基部
14 蓋材
15 アーム

Claims (9)

  1. 流体を注入したケーシング、及び前記ケーシング内壁に沿って摺動するピストンからなるダンパ装置において、前記ピストンには、当該ピストンによって仕切られたケーシング内における一方の部屋からもう一方の部屋へ流体が移動可能となる流体流通路が設けられ、当該流体流通路の経路中には、逆止弁ホール及び逆止弁部材で構成される逆止弁機構が設けられてなり、特に、前記ピストンには、当該ピストンの側面から前記逆止弁部材が挿入可能となる逆止弁挿入口が設けられてなることを特徴とするダンパ装置。
  2. 流体圧ダンパが、回転運動式の流体圧ダンパである請求項1に記載の流体圧ダンパ。
  3. 流体圧ダンパが、直線運動式の流体圧ダンパである請求項1に記載の流体圧ダンパ。
  4. 逆止弁部材には、流通量調節通路が形成されてなる請求項1ないし3のいずれか1項に記載のダンパ装置。
  5. ピストンには、当該ピストンによって仕切られたケーシング内における一方の室内からもう一方の室内へ流体が移動可能となるオリフィス通路が設けられてなる請求項1ないし4のいずれか1項に記載のダンパ装置。
  6. 逆止弁部材が、無孔の板状体又は球状体である請求項5に記載のダンパ装置。
  7. ピストンロッドがピストンを貫通して固定されてなる請求項3ないし6のいずれか1項に記載のダンパ装置。
  8. ピストンロッドを引いた際にダンパ効果が生じるように逆止弁機構を設けてなる請求項7に記載のダンパ装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載のダンパ装置を備えてなることを特徴とする開閉機構。
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