JP2006096300A - 変速装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作ケーブルとディレイラの連結部との連結・連結解除作業をするために変速ケースに設けられた作業用開口からのチェーンへの給油作業の容易性が確保されたうえで、作業用開口による変速ケースの剛性の低下を防止または抑制して、変速ケースの大型化および重量増を防止または抑制する。
【解決手段】変速装置は、変速スプロケット41〜47から構成されるスプロケット群40と、ディレイラと、スプロケット群40、ディレイラおよびチェーンを収容する変速ケース20と、を備える。変速ケース20には、操作ケーブル62のインナケーブル62bとディレイラの平行リンク機構73の連結部85との連結・連結解除作業のための作業用開口26が設けられる。開口26は、スプロケット群40の中で最大外径の変速スプロケット41に軸方向で最も近いケース壁21cに設けられ、変速スプロケット41は、スプロケット群40の中で、径方向で開口26に最も近い。
【選択図】図5

Description

本発明は、複数の変速スプロケットから構成されるスプロケット群と、操作ケーブルにより操作されてスプロケット群の中でチェーンを掛け換える掛換え機構と、スプロケット群、掛換え機構およびチェーンを収容する変速ケースと、を備える変速装置に関し、該変速装置は、例えば自転車に備えられる。
この種の変速装置として、特許文献1に開示された自転車用の変速装置は、外径が異なる複数の変速スプロケットと、変速操作用のワイヤにより操作されて、変速スプロケットの間でチェーンを掛け換えるディレイラと、変速スプロケット、チェーンおよびディレイラを収容するケースとを備える。複数の変速スプロケットは、左方から右方に向かって順次外径が小さくなるように軸方向に配列される。ディレイラは、軸方向に平行に配置されてケースに固定されるディレイラ軸と、ガイドプーリを支持すると共にディレイラ軸に揺動可能に支持されるディレイラアームとを備える。ディレイラアームおよびガイドプーリは、操作素子が結合されたワイヤの操作により、ディレイラ軸を中心として揺動すると共に軸方向に移動する。操作素子は、ディレイラ軸の内部に設けられた収容孔内で軸方向に移動可能であり、ディレイラアームに固定されると共にディレイラ軸に設けられた案内孔に挿入されるピンと係合する。ディレイラがケース内に収容された状態で、操作素子とワイヤとの連結作業、そして操作素子を介してのワイヤとピンとの連結作業、さらにはそれらの連結解除作業は、前記ケースの右側のケース壁に設けられた開口を通じて行われる。そして、連結作業が終了した後、開口はキャップにより塞がれる。
特開2004−155280号公報
前記従来技術において、複数の変速スプロケットの中で、軸方向で開口に最も近い最小外径の変速スプロケットは、軸方向に直交する方向または径方向では開口から最も離れた位置にあり、また径方向で最小外径の変速スプロケットよりも開口に近い位置にある最大外径の変速スプロケットは、軸方向では開口から最も離れた位置にある。このため、開口から最小外径の変速スプロケットまたは最大外径の変速スプロケットに巻き掛けられたチェーンまでの距離が大きく、開口を通じてチェーンに給油を行うためには、開口を大きくする必要があった。しかしながら、開口が大きくなると、ケースの剛性が低下することから、所要の剛性を確保するためには、ケースを大きくしたり、ケースの肉厚を増加させる必要があるが、このような手法は、ケースの大型化や重量増を招来する。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、請求項1〜4記載の発明は、操作ケーブルと掛換え機構の連結部との連結作業および連結解除作業をするために変速ケースに設けられた作業用開口からのチェーンへの給油作業の容易性が確保されたうえで、作業用開口による変速ケースの剛性の低下を防止または抑制して、変速ケースの大型化および重量増を防止または抑制することを目的とする。そして、請求項2記載の発明は、さらに、作業用開口の配置の自由度を大きくすることを目的とし、請求項3記載の発明は、さらに、操作ケーブルと連結部との連結・連結解除作業を容易にすることを目的とし、請求項4記載の発明は、さらに、操作ケーブルと連結部との連結状態の点検を容易にすることを目的とする。
請求項1記載の発明は、軸方向に配列されると共に外径が異なる複数の変速スプロケットから構成されるスプロケット群と、操作ケーブルにより操作されて前記スプロケット群の中でチェーンを掛け換える掛換え機構と、前記スプロケット群、前記掛換え機構および前記チェーンを収容する変速ケースと、を備える変速装置であって、前記変速ケースには、前記操作ケーブルと前記掛換え機構の連結部との連結作業および連結解除作業のための作業用開口が設けられる変速装置において、前記作業用開口は、前記スプロケット群の中で最大外径の変速スプロケットに軸方向で最も近い軸方向ケース壁に設けられ、前記最大外径の変速スプロケットは、前記スプロケット群の中で、径方向で前記作業用開口に最も近い変速装置である。
これによれば、掛換え機構によりチェーンが最大外径の変速スプロケットに巻き掛けられた状態では、作業用開口とチェーンとの軸方向での距離が最小となり、しかも最大外径の変速スプロケットが径方向で作業用開口に最も近いので、作業用開口を通じてのチェーンへの給油作業が容易になって、給油作業のために作業用開口を大きくする必要がない。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の変速装置において、前記操作ケーブルは、前記変速ケースに設けられた操作用開口を貫通して前記変速ケースの内部および外部に渡って延びており、前記操作用開口は、径方向で前記連結部と対向する径方向ケース壁に設けられるものである。
これによれば、変速ケースにおいて、操作用開口は、作業用開口が設けられる軸方向ケース壁に設けられないため、軸方向ケース壁における作業用開口の配置の制約が少なくなる。
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の変速装置において、前記掛換え機構は、掛換え時に掛換え先の変速スプロケットに向けて前記チェーンを軸方向に移動させる作動部材を備え、前記連結部は、前記作動部材に設けられて前記作動部材から前記作業用開口に向かって軸方向に突出しているものである。
これによれば、連結部が、作動部材から軸方向に突出する分、軸方向で作業用開口により近づく。
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項記載の変速装置において、前記掛換え機構による前記チェーンの掛換え先の変速スプロケットが、前記最大外径の変速スプロケットであるとき、または軸方向で前記最大外径の変速スプロケットの近くに位置するほど、前記連結部が前記作業用開口に軸方向で近づくものである。
これによれば、掛換え機構を操作してスプロケット群の中で、軸方向で最大外径の変速スプロケットにより近い位置の変速スプロケットに、好ましくは最大外径の変速スプロケットにチェーンが巻き掛けられた状態とすることにより、連結部を軸方向で作業用開口に近づけることができる。
請求項1記載の発明によれば、次の効果が奏される。すなわち、給油作業のために作業用開口を大きくする必要がないので、チェーンへの給油作業の容易性が確保されたうえで、作業用開口を極力小さくすることができて、作業用開口による変速ケースの剛性の低下が防止または抑制され、所要の剛性を確保したうえで、変速ケースの大型化および重量増が防止または抑制される。
請求項2記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、軸方向ケース壁に設けられる作業用開口の配置の自由度が大きくなるので、作業用開口を、操作ケーブルと連結部との連結・連結解除作業はもちろん、チェーンへの給油作業にも適切な位置に設けることが可能になり、連結・連結解除作業および給油作業が容易になる。
請求項3記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、連結部が作業用開口により近づくので、連結および連結解除作業が一層容易になる。
請求項4記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、掛換え機構により連結部を軸方向で作業用開口に近づけることができるので、給油作業の際に操作ケーブルと連結部との連結状態の点検が容易にできる。
以下、本発明の実施形態を図1ないし図8を参照して説明する。
図1を参照すると、本発明が適用された変速装置Tを備える自転車Bは、車体フレームFと、ペダル式のクランク軸12と、変速装置T、変速後の動力で回転駆動される出力軸15および駆動力伝達機構を含む伝動装置と、を備える。
車体フレームFは、下端部で前輪Wfを軸支すると共に上端部にハンドル7が取り付けられたフロントフォーク6を操舵可能に支持するヘッドパイプ1と、ヘッドパイプ1から後方斜め下方に延びる左右1対のメインフレーム2と、両メインフレーム2の前端部から後方斜め下方に延びるダウンチューブ3と、両メインフレーム2の後端部とダウンチューブ3の後端部とを連結する左右1対のアンダチューブ4と、各メインフレーム2から延びてサドル8を支持するサドルフレーム5とを備える。
なお、明細書または特許請求の範囲において、軸方向、径方向および周方向とは、それぞれ、変速スプロケット41〜47の回転中心線L3の方向、回転中心線L3を中心とする径方向および回転中心線L3を中心とする周方向を意味し、側面視とは、軸方向から見ることを意味する。また、実施形態において、上下、前後および左右は、それぞれ変速装置が備えられる自転車Bまたは機械の上下、前後および左右と一致する。
両メインフレーム2の後部2aに設けられたピボット軸9(図3も参照)には、後端部に取り付けられた車軸を介して後輪Wrを軸支する左右1対のスイングアーム10の前端部が揺動可能に支持される。両スイングアーム10は、リヤサスペンション11を介して両メインフレーム2に連結されることで、後輪Wrと共にピボット軸9を中心に上下方向に揺動可能である。
車体フレームFの下部であって、両メインフレーム2の後部2aと両アンダチューブ4との間に形成される空間に、変速装置Tの変速ケース20、変速機構M1およびディレイラ70と、変速装置Tに回転可能に支持されるクランク軸12および出力軸15とが配置され、車体フレームFの右側には、前記駆動力伝達機構が配置される。ここで、自転車Bの車幅方向(左右方向と一致する。)または軸方向での一側方を左方とするとき、右方は車幅方向または軸方向での他側方である。
図2を併せて参照すると、変速装置Tは、周縁部に形成された2つのボス(図2には、第1ケース21のボス21aが示されている。)ボルト(図示されず)により結合される左右1対の左ケースとしての第1ケース21および右ケースとしての第2ケース22から構成されて密閉またはほぼ密閉された空間である内部24を形成する金属製の変速ケース20を備える。変速ケース20は、第1,第2ケース21,22の周縁部に形成された1対の取付部(図1,図2には、第1ケース21の取付部21bが示されている。)においてボルトB1により両メインフレーム2および両アンダチューブ4にそれぞれ固定される。
併せて図3,図4を参照すると、変速ケース20は、軸方向で対向する左右1対の第1,第2軸方向ケース壁21c,22cと、両軸方向ケース壁21c,22cの外周部にそれぞれ連続しているとともに軸方向にほぼ平行に延びる筒状の周方向ケース壁23とを有する。第1ケース21は、第1軸方向ケース壁21cと、周方向ケース壁23の左側部分を構成する第1周方向ケース壁21dとを有し、第2ケース22は、第2軸方向ケース壁22cと、周方向ケース壁23の右側部分を構成する第2周方向ケース壁22dとを有する。
運転者により回転駆動されて駆動トルクが入力されるクランク軸12は、変速ケース20の下部を左右方向に貫通して配置される主軸12aと、変速ケース20の外側に突出した主軸12aの左右の両端部にそれぞれ結合される1対のクランクアーム12bとを備える。主軸12aは1対の軸受14を介して第1,第2ケース21,22に回転可能に支持される。各クランクアーム12bには、ペダル13が回転可能に取り付けられる。
主軸12aの前方斜め上方には出力軸15が、また主軸12aのほぼ真上にはピボット軸9が、出力軸15の回転中心線L2およびスイングアーム10の揺動中心線が互いに平行に、かつクランク軸12の回転中心線L1に平行になるように、しかもクランクアーム12bの回転軌跡内に収まるように配置される。メインフレーム2に固定されるピボット軸9は、第1,第2ケース21,22に内部24に突出して形成されたボス21e,22eの貫通孔に挿通されて、第1,第2ケース21,22を支持する。
図4を参照すると、変速ケース20内に収容された出力軸15は、第2ケース22から右方に突出した端部15aを有し、端部15aに出力用駆動回転体としての出力用駆動スプロケット17が結合される。図1を併せて参照すると、駆動スプロケット17と後輪Wrに駆動連結された出力用被動回転体としての出力用被動スプロケット18とには可撓性の出力用無端伝動帯としての出力用チェーン19が掛け渡される。そして、駆動スプロケット17、チェーン19および被動スプロケット18は、駆動輪としての後輪Wrを駆動する前記駆動力伝達機構を構成する。
以下、変速装置Tを中心にさらに説明する。
図2〜図4を参照すると、変速装置Tは、チェーン式の変速機構M1と、変速機構M1を変速操作に応じて所望の変速位置へ切り換える変速切換機構M2と、変速機構M1および変速切換機構M2の構成要素である後述するディレイラ70を収容する変速ケース20とを備える。
変速機構M1は、一方向クラッチ30、スライド機構としてのボールスプライン機構31、駆動スプロケット32、被動スプロケットとしての複数の変速スプロケット41〜47、無端の変速用チェーンCおよびチェーン案内部材50を備える。駆動スプロケット32は、クランク軸12の主軸12aに同軸に配置されて、一方向クラッチ30およびボールスプライン機構31を介してクランク軸12に駆動連結される。
一方向クラッチ30は、クランク軸12と一体に回転可能なクラッチインナ30aと、クラッチインナ30aに対して径方向外方に配置される円筒状のクラッチアウタ30bと、クラッチインナ30aおよびクラッチアウタ30bの間に配置されるクラッチ素子としての複数の爪30cとを備える。各爪30cは、クラッチアウタ30bの内周面に設けられた多数のラチェット歯に係合する。
そして、クランク軸12が正回転方向A0に回転するときにのみ、クラッチアウタ30bは、爪30cを介してクラッチインナ30aに連結されて、クラッチインナ30aと一体に回転する。
一方向クラッチ30と共にクランク軸12と駆動スプロケット32との間のトルク伝達経路に配置されるボールスプライン機構31は、クラッチアウタ30bと一体に回転可能な円筒状の内筒31aと、内筒31aに対して径方向外方に配置されて駆動スプロケット32と一体に運動する円筒状の外筒31bと、径方向で内筒31aと外筒31bとの間に配置されて、外筒31bが内筒31aに対して一体に回転可能にかつ軸方向に移動可能となるように内筒31aと外筒31bとを連結する複数のボール31cとを備える。
内筒31aは、主軸12aの外周に軸受34を介して回転可能に支持されて、連結ピン33によりクラッチアウタ30bと一体に回転可能に連結される。内筒31aは、両端部にそれぞれ軸方向で当接するように主軸12aに軸方向で移動不能に装着される1対のスラスト軸受としての円環状のリング35,36により軸方向に移動不能に主軸12aに支持される。一方のリング35は、主軸12aに設けられた環状溝に嵌合する止め輪37に当接するカラー38に当接することにより、そして他方のリング36は、クラッチインナ30aに当接することにより、それぞれ軸方向での移動が規制されている。また、外筒31bには、駆動スプロケット32が、リベットにより一体に結合される。
内筒31aの外周面には、ボール31cを転動可能に収容して支持すると共に、周方向に移動不能に、かつ軸方向に移動可能に案内する複数の、この実施形態では3つの案内溝31a1が、周方向に等間隔に、かつ軸方向に平行に延びて形成される。また、外筒31bの内周面には、各案内溝31a1に径方向で対向するように、案内溝31a1と同数の案内溝31b1が、周方向に間隔をおいて、かつ軸方向に平行に延びて設けられる。各案内溝31b1は、案内溝31a1と同様に、ボール31cを転動可能に収容して支持すると共に、周方向に移動不能に、かつ軸方向に平行に移動可能に案内する。径方向で対向する内筒31aの案内溝31a1および外筒31bの案内溝31b1から構成される1対の案内溝31a1,31b1には、複数のボール31cにより構成されるボール列が両案内溝31a1,31b1に跨って収容される。
それゆえ、外筒31bおよび駆動スプロケット32は、クランク軸12および軸方向に移動不能な内筒31aに対して、ボール31cを介して一体に回転可能であり、かつ軸方向に移動可能である。そして、一方向クラッチ30は、クランク軸12の正回転時の回転またはトルクのみを、ボールスプライン機構31を介して駆動スプロケット32に伝達する。
図2,図4を参照すると、両ケース21,22にそれぞれ保持される1対の軸受39を介して変速ケース20に回転可能に支持される出力軸15には、外径(すなわち歯先円径)および歯数が異なる複数の、この実施形態では7つの変速スプロケット41〜47からなるスプロケット群40が、出力軸15と一体に回転可能に、かつ同軸に配置されるように、スプラインにより結合される。それゆえ、各変速スプロケット41〜47の回転中心線L3は、クランク軸12の回転中心線L1に平行な出力軸15の回転中心線L2と一致する。そして、変速スプロケット41〜47は、最低速の1速用の変速スプロケット41から最高速の7速用の変速スプロケット47まで、第2ケース22に向かって順次高速になるよう軸方向に配列される。
図3を併せて参照すると、駆動スプロケット32と、スプロケット群40の中から変速切換機構M2により選択される一つの変速スプロケット41〜47である作動スプロケット(以下、単に「作動スプロケット」という。図2〜図4では、変速スプロケット41または変速スプロケット47が作動スプロケットとなる状態が示されている。)との間に、チェーンCが掛け渡される。そして、出力軸15は、駆動スプロケット32とチェーンCを介して駆動連結された作動スプロケットとにより決定される変速比で、クランク軸12により回転駆動される。
チェーン案内部材50は、正回転するクランク軸12により駆動されるチェーンCの張り側に配置されて、該張り側に張力低下などによる撓みが発生したときに、撓んだチェーンCが駆動スプロケット32と変速ケースとの間に噛み込まれることを防止するチェーン噛込み防止手段を構成する。
図2を参照すると、チェーン案内部材50は、スプロケット群40の軸方向での幅よりもやや大きな軸方向での幅を有する開口52を形成する案内部51と、各変速スプロケット41〜47から巻き出されるチェーンCがチェーン軌道の内側に移動するのを規制する規制部53とを備える。撓んだチェーンCを開口52に整列した状態で案内するために、案内部51は、開口52に対してチェーン軌道の内側寄りに配置される内側案内部51aと、開口52に対してチェーン軌道の外側寄りに配置されて外側案内部51b1およびローラ51b2を有する外側案内部51bとを備える。
図1〜図4を参照すると、変速切換機構M2は、変速操作機構60と、変速操作機構60による変速操作に応じてスプロケット群40の中でチェーンCを掛け換える掛換え機構としてのディレイラ70とを備える。チェーンCは、駆動スプロケット32と、作動スプロケットと、さらに正回転するクランク軸12により駆動されるチェーンCの弛み側にいずれも配置される後述するガイドプーリ72およびテンションプーリ82とに掛け渡される。
変速ケース20の内部24でディレイラ70に連結される変速操作機構60は、運転者により操作される変速レバーなどで構成される変速操作部材61(図1参照)と、変速操作部材61の操作力をディレイラ70に伝達するために変速操作部材61とディレイラ70とを作動連結する操作力伝達部材としての操作ケーブル62とを備える。操作ケーブル62は、車体フレームFおよび変速ケース20に保持される管状のアウタケーブル62aと、アウタケーブル62aの内側に移動可能に挿入されたインナケーブル62bとから構成される。そして、インナケーブル62bのディレイラ70側の端部は、後述する係合部62b1により構成される。
図2,図3,図5を参照すると、操作ケーブル62は、変速ケース20において、後述する揺動範囲で、径方向または軸方向に直交する方向で後述する連結部85と対向する径方向ケース壁としての周方向ケース壁23に設けられる貫通孔からなる操作用開口25を貫通して変速ケース20の内部24および外部に渡って延びている。より具体的には、操作ケーブル62は、第1ケース21の第1周方向ケース壁21dに設けられた開口25に嵌合して保持されるグロメット64の貫通孔を貫通する。そして、アウタケーブル62aは、ディレイラ70側の端部62a1でディレイラ70の保持部71aに係止されて着脱可能に保持される。また、変速ケース20の内部24で端部62a1からさらに延びるインナケーブル62bは、変速操作部材61側の端部で変速操作部材61に連結され、ディレイラ70側の端部である係合部62b1で平行リンク機構73に連結される。
図2〜図4を参照すると、クランク軸12の主軸12aの上方に配置されると共に操作ケーブル62により操作されて駆動スプロケット32に巻き掛けられたチェーンCを変速スプロケット41〜47の間で掛け換えるディレイラ70は、両ケース21,22に固定された状態で保持されると共にアウタケーブル62aの保持部71aが一体成形されて設けられる筒状の基部71と、変速スプロケット41〜47の間でのチェーンCの掛換え時に、掛換え先の変速スプロケットである作動スプロケットに巻き掛けられるようにチェーンCを案内するガイド部材としてのガイドプーリ72と、ガイドプーリ72を回転可能に支持するホルダHと、基部71とホルダHとを連結して、変速操作機構60による変速操作に応じてガイドプーリ72が軸方向および回転中心線L3の径方向に移動するようにガイドプーリ72を揺動させる作動機構としての揺動機構である1対のリンク73a,73bを有する平行リンク機構73と、チェーンCに張力を付与するテンショナ74とを備える。
図6を併せて参照すると、基部71は、第1ケース21および第2ケース22に、それぞれ軸方向で対向する方向に突出して形成された1対のボス部21f,22fに外嵌されて、第1ケース21との間に設けられる回止め用のピン65と、ボス部22fに挿通されてボス部21fにねじ込まれるボルトB2により、変速ケース20に対して回転不能に、かつ軸方向に移動不能に保持される。保持部71aは、基部71において第1ケース21寄りまたは後述する第2限界位置寄りに位置して、基部71に一体成形により突出して設けられた有底の筒状の部分である。保持部71aには、アウタケーブル62aの端部62a1が収容される大径の孔71a1と、インナケーブル62bが貫通する小径の孔71a2とが設けられる。
ホルダHは、1対のリベット75a,75bにより連結される第1,第2ホルダ76,77と支持部78とから構成される構成する。ガイドプーリ72は、第1,第2ホルダ76,77に、リベット75aに外嵌されるカラー78aと該カラー78aに回転可能に支持される軸受78bとを有する支持部78を介して回転可能に支持される。軸受78bのインナ78b1には、後述する1対の第1,第2アーム86,87が圧入により一体に結合される。
図2〜図4を参照すると、第2ホルダ77は、作動部材としての1対のリンク73a,73bが枢着されて連結される連結部79と、テンションバネ83を収容するバネ収容部80とを有する。平行リンク機構73において、両リンク73a,73bは、基部71に互いに平行に設けられる1対のピン81a,81bを介して基部71に枢着され、第2ホルダ77の連結部79に1対のピン81a,81bに平行に設けられる1対のピン82a,82bに枢着される。また、ピン81aとピン82bとの間には、引張コイルバネ(図示されず)からなる戻しバネが掛け渡されている。
また、テンショナ74は、駆動スプロケット32とガイドプーリ72との間でチェーンCを押圧してチェーンCに張力を付与するテンションプーリ82と、軸方向で第1,第2ホルダ76,77の間でガイドプーリ72を挟んで配置されてテンションプーリ82を回転可能に支持する第1,第2アーム86,87と、径が異なる2つの捩りコイルバネからなるバネ83a,83bにより構成されるテンションバネ83とを備える。各バネ83a,83bは、その弾発力により、回転中心線L4を中心にテンションプーリ82を図2において時計方向に付勢し、テンションプーリ82をチェーンCに押し付ける。
図3,図5,図7を参照すると、平行リンク機構73の一方のリンク73aには、インナケーブル62bが着脱可能に連結される連結部85が、リンク73aに一体成形により設けられる。連結部85は、リンク73aから後述する作業用開口26に向かって軸方向に突出する突出部から構成される。連結部85には、連結部85に係止されるインナケーブル62bの係合部62b1が収容される有底の嵌合孔85aと、該嵌合孔85aに開放すると共に連結部85の外面に開口するスリット85bとが設けられる。スリット85bは、係合部62b1以外のインナケーブル62bの外径よりも僅かに大きく、かつ係合部62b1よりも小さい幅を有し、このスリット85bを通じてインナケーブル62bが嵌合孔85aに挿入され、その後、インナケーブル62bを引っ張ることにより、係合部62b1が嵌合孔85aに着脱可能に嵌合し、連結部85に係止されて、インナケーブル62bが連結部85に連結される。
また、操作ケーブル62の交換時には、連結部85との連結が解除されているインナケーブル62bが、保持部71aの孔71a2を経た後、アウタケーブル62aと共に、保持部71aの孔71a1およびグロメット64の貫通孔を経て変速ケース20から引き抜かれる。そして、新たな操作ケーブル62がグロメット64を貫通し、アウタケーブル62aが保持部71aに保持された後、保持部71aを貫通するインナケーブル62bが連結部85に連結される。
そして、平行リンク機構73は、連結部85に連結されたインナケーブル62bに変速操作部材61からの操作力が作用していない状態では、図2,図3,図5に実線または破線で示される基本位置または最高速位置を占め、作動スプロケットとして変速スプロケット47が選択される。そして、変速操作部材61が操作されて、変速位置に応じた操作力がインナケーブル62bに作用すると、平行リンク機構73が、各ピン81a,81bを揺動中心として揺動し、各変速スプロケット41〜47の歯先円により構成される歯先円群に沿ってガイドプーリ72を移動させる。このとき、両リンク73a,73b、両ホルダ76,77、両アーム86,87、テンションプーリ82は、ガイドプーリ72と共に揺動して、作動スプロケットとなる掛換え先の変速スプロケットに向けて軸方向および径方向に移動し、同時に、チェーンCが掛換え先の変速スプロケットに向けて軸方向に移動する。そして、図2,図3,図5に二点鎖線で示される最低速位置を占めるとき、作動スプロケットとして変速スプロケット41が選択される。
それゆえ、変速操作機構60による操作により、ディレイラ70、より具体的には両リンク73a,73b、両ホルダ76,77、ガイドプーリ72、両アーム86,87およびテンションプーリ82は、最高速位置としての第1限界位置および最低速位置としての第2限界位置により規定される切換移動範囲としての揺動範囲(以下、単に「揺動範囲」という。)において移動可能である。
図2,図3,図5を参照すると、変速ケース20には、変速ケース20内に収容されたディレイラ70に対して、変速ケース20の外部からインナケーブル62bと平行リンク機構73の連結部85との連結作業および連結解除作業を行うための貫通孔からなる作業用開口26が設けられる。円孔から構成される開口26の周壁面には雌ネジ部が形成され、該雌ネジ部に螺合する雄ネジ部が形成された合成樹脂製のキャップ27が、開口26にねじ込まれることにより、開口26が密封された状態で閉塞される。
開口26は、スプロケット群40の中で最大外径の変速スプロケット41に軸方向で最も近い変速ケース20の軸方向ケース壁としての第1軸方向ケース壁21cに設けられ、しかも変速スプロケット41よりも上方に位置する。そして、該変速スプロケット41は、スプロケット群40の中で、径方向で最も開口26に近い位置にある。また、開口26は、ディレイラ70が後述する規制部56と干渉しない範囲で、側面視で連結部85が開口26に臨む範囲が大きくなるように、規制部56に対して径方向外方の近傍に設けられる。
図5を参照すると、開口26は、揺動範囲の少なくとも半分以上において、側面視で連結部85と重なる位置にある。この実施形態では、連結部85は、平行リンク機構73が第1限界位置にあるとき、開口26の近傍に位置するものの、側面視で開口26に臨まない位置を占め、平行リンク機構73が第2限界位置に向かって揺動するにつれて、側面視で開口26に臨む位置を占め、第2限界位置では、図5に二点鎖線で示されるように、連結部84の全体が側面視で開口26に臨む位置を占める。
また、図3に示されるように、開口26と連結部84との間の軸方向での距離は、変速位置に応じて変化する。より具体的には、リンク73bおよび連結部85は、平行リンク機構73が第1限界位置にあるとき、揺動範囲において軸方向で開口26から最も離れた位置を占め、平行リンク機構73が第2限界位置に向かって揺動するにつれて、開口26に軸方向で近づく。そして、図3に二点鎖線で示されるように、第2限界位置では、連結部85の軸方向での先端部が、開口26内に進入した位置を占める。このように、作動スプロケットが変速スプロケット41であるときまたは軸方向で変速スプロケット41の近くに位置するほど、あるいはスプロケット群40の中でディレイラ70によりチェーンCが巻き掛けられる作動スプロケットの外径が大きくなるにつれて、連結部85は開口26に軸方向で近づく。
図2,図4を参照すると、第1軸方向ケース壁21cには、さらに、変速ケース20に軸方向で最も近い変速スプロケット41へのチェーンCの掛換え時に、変速スプロケット41を越えて軸方向に移動するチェーンCと接触して、チェーンCが、変速スプロケット41を越えて第1軸方向ケース壁21cに向かって移動するのを規制する規制部56が設けられる。規制部56は、側面視で変速スプロケット41におけるチェーンCの巻掛け部C1(図2参照)と重なる位置において、第1軸方向ケース壁21cに曲げ加工を施すことにより内部24に突出して形成される側面視で円弧状の突条から構成される。この規制部56により、軸方向に移動するディレイラ70による変速スプロケット41へのチェーンCの掛換え時に、簡単な構造で、チェーンCを変速スプロケット41に確実に係合させることができる。
次に、前述のように構成された実施例の作用および効果について説明する。
運転者によりクランク軸12が正回転方向A0に駆動されているとき、またはクランク軸12が逆回転または停止している状態で自転車Bが前進しているとき、変速操作部材61の操作により、ディレイラ70の第1,第2ホルダ76,77、ガイドプーリ72、第1,第2アーム86,87およびテンションプーリ82が、図2〜図4に実線で示される最高速位置(ここでは、7速位置が相当。)を占めて、スプロケット群40の中で作動スプロケットとして最小外径の変速スプロケット47が選択され、チェーンCは、図3,図4に実線で示される位置の駆動スプロケット32と変速スプロケット47とに掛け渡される。正回転するクランク軸12は、一方向クラッチ30およびボールスプライン機構31を介して駆動スプロケット32を回転駆動し、駆動スプロケット32はチェーンCを介して変速スプロケット47、出力軸15および駆動スプロケット17を、両スプロケット32,47により決定される変速比で回転駆動する。そして、駆動スプロケット17は、チェーン19を介して被動スプロケット18および後輪Wrを回転駆動する。
この最高速位置にある状態から、変速位置を切り換えるために、作動スプロケットとして、より低速の変速スプロケット41〜46、例えば変速スプロケット41を選択するように変速操作部材61が操作されると、インナケーブル62bによりディレイラ70の平行リンク機構73が操作されて、平行リンク機構73により第1,第2ホルダ77,78、ガイドプーリ72、第1,第2アーム86,87、テンションプーリ82が軸方向での左方および回転中心線L3に対して径方向外方に移動して、図2〜図4に二点鎖線で示される最低速位置(ここでは、1速位置が相当。)を占める。そして、ガイドプーリ72およびテンションプーリ82と共に左方に移動するチェーンCが、駆動スプロケット32をクランク軸12の主軸12aに対して軸方向で左方に移動させ、駆動スプロケット32が図3,図4に二点鎖線で示される位置を占める。このとき、チェーンCは変速スプロケット41に掛け渡されて、チェーンCを介して駆動スプロケット32と駆動連結される。
また、この1速位置に対してより高速の変速位置の変速スプロケット42〜47を選択するように変速操作部材61が操作されると、インナケーブル62bによりディレイラ70の平行リンク機構73が操作されて、平行リンク機構73により第1,第2ホルダ77,78、ガイドプーリ72、第1,第2アーム86,87、テンションプーリ82が軸方向での右方および回転中心線L3に対して径方向内方に移動し、ガイドプーリ72およびテンションプーリ82と共に右方に移動するチェーンCが、駆動スプロケット32を主軸12aに対して右方に移動させると同時にチェーンCは選択された変速スプロケット42〜47に巻掛けられる。
このようにして、変速操作機構60による変速操作に応じて作動するディレイラ70により、変速スプロケット41〜47の間でチェーンCが掛け換えられて、チェーンCが掛け渡される選択された作動スプロケットと駆動スプロケット32とにより決定される変速比で自転車Bが走行する。
そして、スプロケット群40、ディレイラ70およびチェーンCを収容する変速ケース20を備える変速装置Tにおいて、変速ケース20には、操作ケーブル62のインナケーブル62bとディレイラ70の連結部84との連結作業および連結解除作業のための作業用開口26が設けられ、開口26は、スプロケット群40の中で最大外径の変速スプロケット41に軸方向で最も近い第1軸方向ケース壁21cに設けられ、変速スプロケット41は、スプロケット群40の中で、径方向で最も開口26に近いことにより、ディレイラ70によりチェーンCが変速スプロケット41に巻き掛けられた状態では、チェーンCがスプロケット群40の中の他の変速スプロケット42〜46に巻き掛けられた場合に比べて、開口26とチェーンCとの軸方向での距離が最小となり、しかも変速スプロケット41が径方向で開口26に最も近いことから、開口26を通じてのチェーンCへの給油作業が容易になって、給油作業のために開口26を大きくする必要がないので、チェーンCへの給油作業の容易性が確保されたうえで、開口26を極力小さくすることができて、開口26による変速ケース20の剛性の低下が防止または抑制され、所要の剛性を確保したうえで、変速ケース20の大型化および重量増が防止または抑制される。また、開口26は、変速スプロケット41よりも上方に位置するので、開口26から変速スプロケット41にまきかけられた状態にあるチェーンCに対して効率よく給油を行うことができる。また、図2に示されるように、スプロケット群40の中で最小外径の変速スプロケット47にチェーンCが巻き掛けられた状態では、テンションプーリ82に巻き掛けられた部分のチェーンCが開口26に近接するため、例えばスプレータイプの潤滑油を用いることにより、容易に給油作業ができる。
操作ケーブル62は、操作用開口25を貫通して変速ケース20の内部24および外部に渡って延びており、開口25は、径方向で連結部85と対向する第1周方向ケース壁21dに設けられることにより、変速ケース20において、操作用開口25は、作業用開口26が設けられる第1軸方向ケース壁21cに設けられないため、第1軸方向ケース壁21cにおける開口26の配置の制約が少なくなる。この結果、第1軸方向ケース壁21cに設けられる開口26の配置の自由度が大きくなるので、開口26を、インナケーブル62bと連結部85との連結・連結解除作業はもちろん、チェーンCへの給油作業にも適切な位置に設けることが可能になり、連結・連結解除作業および給油作業が容易になる。
ディレイラ70は、チェーンCの掛換え時に掛換え先の変速スプロケットに向けてチェーンCを軸方向に移動させるリンク73a,73bを備え、連結部85はリンク73bに設けられてリンク73bから開口26に向かって軸方向に突出していることにより、連結部85が、リンク73bから軸方向に突出する分、軸方向で開口26により近づくので、インナケーブル62bと連結部85との連結および連結解除作業が一層容易になる。
ディレイラ70によるチェーンCの掛換え先の変速スプロケットが、変速スプロケット41であるとき、または軸方向で変速スプロケット41の近くに位置するほど、連結部85が開口26に軸方向で近づくことにより、ディレイラ70を操作して、スプロケット群40の中で、軸方向で変速スプロケット41により近い位置の変速スプロケットに、好ましくは変速スプロケット41にチェーンCが巻き掛けられた状態とすることにより、連結部85を軸方向で開口26に近づけることができるので、給油作業の際にインナケーブル62bと連結部85との連結状態の点検が容易にできる。
さらに、開口26は、揺動範囲の少なくとも半分以上において、側面視で連結部85と重なる位置にあることにより、揺動範囲のうち、連結部85が側面視で開口26に臨む位置を占めることで、開口26と連結部85とが軸方向で対向することになる範囲である対向範囲で、インナケーブル62bと連結部85との連結・連結解除作業が一層容易になる。
以下、前述した実施例の一部の構成を変更した実施例について、変更した構成に関して説明する。
図8に示されるように、規制部56が設けられない場合には、開口26は、平行リンク機構73の揺動範囲の全体において側面視で連結部85と重なる位置に、しかも最大外径の変速スプロケット41に径方向でより近い位置に設けることができる。この場合、連結部85は、平行リンク機構73が第1限界位置(図8に実線または点線で示される。)にあるとき、側面視で開口26に臨む位置を占め、そして平行リンク機構73がこの第1限界位置から第2限界位置(図8に二点鎖線で示される。)に達するまでの揺動範囲全体に渡って、側面視で開口26に臨む位置を占める。
このように、連結部85が揺動範囲全体において側面視で開口26に臨むことにより、揺動範囲全体が前記対向範囲となるので、揺動範囲の一部が前記対向範囲となる前記実施形態に比べて、開口26を通じてのインナケーブル62bと連結部85との連結・連結解除作業が一層容易になる。しかも、第1限界位置を占めるときにも連結部85が平面視で開口26に臨む位置を占めることにより、第1限界位置では連結部85が開口26に臨むことがない前記実施形態に比べて、開口26が変速スプロケット41に径方向でより近づいた位置になるので、開口26を通じてのチェーンCへの給油作業も一層容易になる。
開口25は、第1ケース21に設けられたが、第2ケース22の第2周方向ケース壁22dに設けられてもよい。前記揺動機構は、平行リンク機構以外の機構であってもよい。変速装置Tは、自転車以外の機械に備えられてもよい。
本発明の実施形態を示し、本発明が適用された変速装置を備える自転車の概略の左側面図である。 図1の変速装置の第2ケースを外した状態での、図4のII矢視および一部を断面で示す図である。 図2のIII−III線断面図であり、ディレイラの一部については断面を示す図である。 図2のIV−IV線断面図であり、ディレイラの一部については、IVa線での断面図である。 キャップを外したときの図3のV矢視での要部側面図である。 図3のVI−VI線断面図である。 ディレイラの揺動中心に直交する平面を切断面とし、該切断面上の図3のVII−VII矢視での断面図である。 本発明の別の実施形態を示し、図5に対応する要部側面図である。
符号の説明
12…クランク軸、20…変速ケース、25…操作用開口、26…作業用開口、27…キャップ、32…駆動スプロケット、41〜47…変速スプロケット61…変速操作部材、62…操作ケーブル、70…ディレイラ、72…ガイドプーリ、73…平行リンク機構、85…連結部、
B…自転車、T…変速装置、M1…変速機構、M2…変速切換機構C…チェーン。

Claims (4)

  1. 軸方向に配列されると共に外径が異なる複数の変速スプロケットから構成されるスプロケット群と、操作ケーブルにより操作されて前記スプロケット群の中でチェーンを掛け換える掛換え機構と、前記スプロケット群、前記掛換え機構および前記チェーンを収容する変速ケースと、を備える変速装置であって、前記変速ケースには、前記操作ケーブルと前記掛換え機構の連結部との連結作業および連結解除作業のための作業用開口が設けられる変速装置において、
    前記作業用開口は、前記スプロケット群の中で最大外径の変速スプロケットに軸方向で最も近い軸方向ケース壁に設けられ、前記最大外径の変速スプロケットは、前記スプロケット群の中で、径方向で前記作業用開口に最も近いことを特徴とする変速装置。
  2. 前記操作ケーブルは、前記変速ケースに設けられた操作用開口を貫通して前記変速ケースの内部および外部に渡って延びており、前記操作用開口は、径方向で前記連結部と対向する径方向ケース壁に設けられることを特徴とする請求項1記載の変速装置。
  3. 前記掛換え機構は、掛換え時に掛換え先の変速スプロケットに向けて前記チェーンを軸方向に移動させる作動部材を備え、前記連結部は、前記作動部材に設けられて前記作動部材から前記作業用開口に向かって軸方向に突出していることを特徴とする請求項1または請求項2記載の変速装置。
  4. 前記掛換え機構による前記チェーンの掛換え先の変速スプロケットが、前記最大外径の変速スプロケットであるとき、または軸方向で前記最大外径の変速スプロケットの近くに位置するほど、前記連結部が前記作業用開口に軸方向で近づくことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項記載の変速装置。


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