JP2006094039A - 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 画像形成装置1の制御部11は、画像読取装置2より入力された画像データに対して第1の色変換処理として上述の限定色化処理を行い、続いて第2の色変換処理として、限定色化処理に用いた代表色のそれぞれを画像を形成すべき用紙の色に応じた色に変換する代表色変換処理を行うという2段階の色変換を行う。そして、色変換がなされた画像データを画像形成装置3に出力する。
【選択図】 図5
Description
ジェネレーションコピーによって得られた複写物は、複写機の光源や受光素子の経時変化やダイナミックレンジ、あるいはMTF(Modulation Transfer Function)特性といった複写機自体の読み取り性能が原因で原画像とは若干異なる画像となり、その結果、画質が徐々に変化する現象が起こってしまう。例えば、複写物をオリジナル原稿と比較したとき、文字領域では文字の輪郭が鈍っていわゆる「文字が潰れた」状態となってしまったり、また網版で形成されたハーフトーン領域では、濃度が実際よりも濃くなったり、あるいは逆に薄くなったりしてしまう(なお、このように複写物の画像が原画像の有する情報を正確に反映しない事象全般のことを、ここでは「画質の劣化」と定義する)。
しかし、特許文献1のような色補正を行った場合には、オリジナル原稿の下地の色に起因する画質の劣化をある程度抑えることはできるものの、上述した複写機の読み取り性能に起因するような画質の劣化を防ぐことはできず、結果的にジェネレーションコピーを繰り返した場合の画質の劣化は無視できないレベルとなる。
この画像処理装置によれば、画像データに対して第1の色変換処理、すなわち限定色化処理を行い、続いて第2の色変換処理として、限定色化処理に用いた代表色のそれぞれを画像を形成すべき用紙の色に応じた色に変換する代表色変換処理を行うという2段階の色変換を行うことによって、画像データに有色紙の下地の色が重畳されたり裏写り成分が重畳されることを防ぐことができ、ジェネレーションコピーにおける画質の劣化を抑えることが可能となる。
あるいは、本発明の画像処理装置は、前記記録材の表面色が白以外の場合、前記画像の下地色に応じて決められた複数の代表色は、前記画像データが表す画像を形成するために用いられた色材の色を再現するための複数の代表色に対し、前記画像の下地色の少なくとも一部が重畳された色を含み、前記記録材の表面色に応じて決められた色は、前記画像の下地色に応じて決められた複数の代表色から、該記録材の表面色がその記録材上の色材の色に及ぼす寄与分と、前記下地色の寄与分とを除いた色を含む。
このような代表色及び色を用いることにより、ジェネレーションコピーにおける画質の劣化をより良好に抑えることが可能となる。
このようにすれば、出力手段によって出力された画像データを記録紙上の画像として得ることができる。
このようにすれば、画像データの下地色が複数種類ある場合においても、下地色特定手段により画像データの下地色を特定することができるので、ジェネレーションコピーにおける画質の劣化を抑えることが可能となる。
あるいは、前記下地色特定手段は、前記画像データの各画素の明度に関するヒストグラムを求め、該ヒストグラムの高明度領域においてピークとなる明度を示す領域の色を前記下地色として特定する。
このようにすれば、下地色を精度良く特定することが可能となる。
あるいは、本発明の画像処理装置は、複数の基準色を記憶する基準色記憶手段を備え、前記下地色特定手段は、前記画像データの各画素の明度に関するヒストグラムを求め、該ヒストグラムの高明度領域においてピークとなる明度を示す領域の色を検出してこれを前記複数の基準色と比較し、その色差が最小となる基準色を前記下地色として特定する。
このようにすれば、下地色特定手段はあらかじめ記憶された基準色に基づいて下地色を特定することができるので、下地色をより精度良く、かつ高速に特定することが可能となる。
このようにすれば、ユーザが直接下地色を入力すればよいので、画像処理装置は下地色を特定するための処理を行う必要がなくなる。
あるいは、本発明の画像処理装置は、下地色毎に決められた複数の代表色を示すカラーテーブルを下地色別に複数記憶する記憶手段を備え、前記第1の色変換手段は、前記複数のカラーテーブルの中から、前記取得された画像データが表す画像の下地色との色差が最小となる代表色を有するカラーテーブルを選択し、該カラーテーブルが示す複数の代表色を用いて前記画像データに含まれる各画素の色を変換する。
このようにすれば、第1の色変換手段は下地色に応じた適切なカラーテーブルを用いて各画素の色を変換することができるので、ジェネレーションコピーにおける画質の劣化をより良好に抑えることが可能となる。
このようにすれば、種々の表面色に応じた画像データを出力することが可能となる。
このようにすれば、第1の色変換手段は画像データの属性に応じた変換を行うことが可能となる。
また、さらに好適な態様として、前記代表色は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、レッド、グリーン、ブルー、及びホワイトないしその近傍の色のうち少なくとも1色を含む。
このようにすれば、原稿の色を忠実に再現したジェネレーションコピーを行うことが可能となる。
あるいは、本発明は、コンピュータに、画像データを取得する画像取得機能と、前記取得された画像データに含まれる各画素の色を、該画像データが表す画像の下地色に応じて決められた複数の代表色のいずれかにそれぞれ変換する第1の色変換機能と、前記第1の色変換機能による変換によって得られた前記複数の代表色のそれぞれを、記録材の表面色に応じて決められた色に変換する第2の色変換機能と、前記第2の色変換機能により各画素の色が変換された画像データを出力する出力機能とを実現させるためのプログラムとして提供することも可能である。
本発明の一実施形態においては、いわゆる限定色化の技術を応用することによってジェネレーションコピーにおける画質の劣化を抑制する。ここで限定色化とは、多色(例えば約1677万色)で形成された画像データの各画素の色を、もとの画像データよりも少ない数(例えば256色)の色(以下、これを「代表色」と表記する)に置き換える処理であり、これによって画像データの階調数を減少させ、画像データのデータ量を低減させることが可能となる。
一般的な限定色化に用いる代表色は数百色程度であるのに対し、本実施形態においては、通常の代表色の数よりもはるかに少ない色数、例えば数色〜十数色程度の代表色を使用することが望ましい。また、この代表色には、原稿において画像を形成するために用いられている色材の色と用紙色とが含まれていることが望ましい。これらの理由と併せて、以下では本実施形態における限定色化処理について説明する。
この原稿P1は網点の面積変化によって階調表現がなされた原稿であり、網点面積率を変化させることで色の濃淡が表現されている。つまり、原稿P1における階調変化は、微視的に見れば非連続的である。
同図に示されているように、原稿P1の上に存在する色は、用紙色の白と、トナーのシアン、マゼンタ、及びシアンとマゼンタの減法混色であるブルー(B)である。しかし、これらの網点は微小であり、人間の視覚的な分解能を下回る大きさであるので、人間にはこれらの色が混色(中間混色)された「淡いブルー」として知覚される。
このような原理により、限定色化処理は、読み取られた画像データの誤差が他の代表色に置き換えられてしまうほどの色差を生じさせるものでなければ、画像データの誤差を良好に補正し、原画像の色情報を復元させることができる。このため、ジェネレーションコピーを行う際に限定色化処理を行うことにより、複写機の読み取り性能等に起因する画質の劣化を抑えることが可能となる。
ここで一例として、図2を示す。同図において、原稿P2には淡いイエローの有色紙が用いられており、この有色紙上に画像GC,GM,GYがそれぞれシアン、マゼンタ、イエローの色材で形成されている。これを画像読取装置で読み取って画像データを得た場合、この画像データのうちの画像が形成されている領域は、色材の色(シアン、マゼンタ、イエロー)に有色紙の「淡いイエロー」の成分が若干重畳された色を示す。また、画像データのうちの画像が形成されていない領域、すなわち本来「白」である領域は「淡いイエロー」を示す。
このようにして得られた画像データをC,M,Y,Kの色材を用いて白い用紙上に形成すれば、原稿P2の下地の色の成分が除去された画像を得ることができる。このようにすれば、たとえ有色紙の原稿でジェネレーションコピーを繰り返し行ったとしても、下地の色の影響を受けて画質が劣化していくことを防ぐことが可能となる。
これを模式的に示したのが図3である。同図を参照して説明すると、まず、原稿を読み取ることで得られた画像データG1の各画素は、その読み取り結果に応じた種々の色となっている。この画像データG1に対して限定色化処理を行うと、各画素は8色の代表色1に置き換わった画像データG2となる。このときの代表色1のそれぞれは、色材の色に原稿の下地の色による寄与分が重畳された色となっている。続いてこの画像データG2に代表色変換処理を行うと、各代表色1で示された画像データG2の各画素の色が置換され、新たな8色の代表色2によって形成された画像データG3となる。このときの代表色2のそれぞれは、限定色化処理において用いられた代表色1のそれぞれから原稿の下地の色による寄与分と、この画像データG3が表す画像を形成すべき有色紙の下地の色による寄与分とが差し引かれた色となっている。ゆえに、この画像データG3が表す画像を有色紙上に形成すると、画像データG3の各画素は有色紙上において有色紙の下地の色の寄与分が重畳されて、色材の色と同様の色を示すようになる。
また、以下の実施形態においては、異なる2つの色の差異を表す指標として、以下に定義する色差を用いるものとする。すなわち、ある2つの色C1とC2のRGB値がそれぞれ(R1,G1,B1)と(R2,G2,B2)で表されるとき、これらの色C1とC2の色差ΔEは以下の数1により求められる。
(数1)
ΔE={(R2−R1)2+(G2−G1)2+(B2−B1)2}1/2
つまり、この色差ΔEは、RGB色空間上において色C1とC2を表す座標点間の距離に等しい。
図4は、本発明の一実施形態に係る画像処理装置1の構成を示したブロック図である。同図に示されているように、本実施形態の画像処理装置1は、制御部11と、HDD(Hard Disk Drive)12と、入力IF(Interface)13と、出力IF14と、操作部15とを備えたコンピュータである。画像処理装置1には、画像読取装置2と画像形成装置3とが接続されている。
図5は本実施形態における代表色情報R1を模式的に示した図である。同図に示されているように、代表色情報R1は複数のカラーテーブルTw1,Ty1,及びTp1からなる。
カラーテーブルTw1は、Cw1,Mw1,Yw1,Kw1,Rw1,Gw1,Bw1,Ww1の8色の代表色を有しており、このカラーテーブルTw1は下地色が「白」の原稿を読み取って得られた画像データに対して限定色化処理を行うときに用いられるカラーテーブルである。また同様に、カラーテーブルTy1,Tp1は、それぞれCy1,My1,Yy1,Ky1,Ry1,Gy1,By1,Wy1及びCp1,Mp1,Yp1,Kp1,Rp1,Gp1,Bp1,Wp1の8色の代表色を有しており、これらのカラーテーブルTy1,Tp1は、それぞれ下地色が「淡いイエロー」及び「ピンク」の原稿を読み取って得られた画像データに対して限定色化処理を行うときに用いられるカラーテーブルである。
カラーテーブルTw2は、Cw2,Mw2,Yw2,Kw2,Rw2,Gw2,Bw2,Ww2の8色の代表色を有しており、このカラーテーブルTw2は、表面色が「白」の用紙上に限定色化処理が行われた画像データに対して代表色変換処理を行うときに用いられるカラーテーブルである。また同様に、カラーテーブルTy2,Tp2は、それぞれCy2,My2,Yy2,Ky2,Ry2,Gy2,By2,Wy2及びCp2,Mp2,Yp2,Kp2,Rp2,Gp2,Bp2,Wp2の8色の代表色を有しており、これらのカラーテーブルTy2,Tp2は、それぞれ表面色が「淡いイエロー」及び「ピンク」の用紙上に限定色化処理が行われた画像データに対して代表色変換処理を行うときに用いられるカラーテーブルである。
HDD12の代表色情報R1,R2,及び下地色情報BCには、このようなカラーテーブルや下地色のデータのそれぞれがRGB値として記憶されている。
画像読取装置2はいわゆるスキャナである。画像読取装置2は図示せぬプラテン、光源、光学系、受光素子、及び信号処理部を備え、プラテン上に載置された原稿に光源によって光を照射し、その反射光を光学系を介して受光素子が受光して画像信号を出力し、この画像信号に対して信号処理部がシェーディング補正等の各種の信号処理を施して、その結果得られた画像データを画像処理装置1へと供給する。
画像形成装置3は、例えばカラープリンタやカラー複写機等の電子写真方式の画像形成装置である。画像形成装置3は図示せぬ画像形成部や給紙部を備え、画像処理装置1により出力された画像データに応じたトナー(色材)の像を画像形成部において作像し、これを給紙部から供給された用紙上に定着させることで画像を形成する。なお、本実施形態の画像形成装置3においては、給紙部に「白」と「淡いイエロー」と「ピンク」の3種類の表面色を有する用紙が収容されており、画像形成時には画像処理装置1により指示された表面色の用紙が供給される。
図7は、本実施形態においてユーザが表面色を指定する場合に、操作部15に表示される画面を例示した図である。同図に示されているように、操作部15には4種類のボタンBT11,BT12,BT13,及びBT14が表示されており、それぞれのボタンを押下することにより用いる用紙の表面色を「白」、「淡いイエロー」、「ピンク」、及び「自動」のいずれかに指定することができる。なお、ユーザがボタンBT14により用紙の表面色を「自動」に指定した場合には、画像読取装置2において読み取られた原稿の下地色と同色の表面色が設定される。
画像データを取得した制御部11は、取得した画像データに対してAD変換を行い、アナログの画像データをデジタルデータに変換する(ステップS2)。続いて、制御部11はガンマ変換を行い、画像形成装置3の入出力特性(ガンマ特性)と画像読取装置2の入出力特性のずれを補正する(ステップS3)。
図9において、はじめに制御部11は、画像データに含まれる各画素の明度に関するデータを取得する(ステップS41)。各画素の明度に関するデータを取得する方法としては、例えば各画素のRGB値を加重平均値を算出し、この加重平均値の大小により明度を比較する方法がある。なお、より厳密に明度差を求めたい場合であれば、RGB値をXYZ表色系の三刺激値に変換し、Yの値の大小により明度を比較したり、あるいは均等色空間であるCIELAB表色系で表される座標値に変換し、この座標値のメトリック明度(L*)の大小により明度を比較すればよい。
図10において、はじめに制御部11は、上述のステップS4において特定された下地色を参照し(ステップS51)、この下地色に対応するカラーテーブルを代表色情報R1のなかから選択する(ステップS52)。上述の例においては、ステップS44で「淡いイエロー」を示す下地色BCyが特定されているので、ここでは「淡いイエロー」のカラーテーブルカラーテーブルTy1が選択される。
すべての代表色との色差を算出したら、続いて制御部11はこれらの色差を比較し、注目画素の色をその色差が最小となる代表色に変換する(ステップS54)。例えば、注目画素の色がブラックに近似した色(例えば濃度95%のグレー)であれば、このとき注目画素の色はブラック(Ky1)へと変換される。
制御部11はこのような色変換を画像データのすべての画素について実行する。すなわち制御部11は、上述の色変換を画像データの全画素に対して行うまでは(ステップS55;NO)、上述したステップS53とステップS54の処理を繰り返す。そして、この色変換を画像データの全画素に対して行ったら(ステップS55;YES)、制御部11は限定色化処理を終了させ、本画像処理は図8のフローチャートに戻る。
続いて、上述の第1実施形態とは異なる本発明の実施形態について説明する。本実施形態においては、ジェネレーションコピーを行う原稿の種類をユーザが指定し、その原稿の種類に応じて適切な画像を形成することができるようになっており、この点が上述の第1実施形態と大きく異なる部分である。そこで、ここからはこの機能を実現する具体的な構成及び動作について説明する。
なお、本実施形態は、この原稿の種類を指定する機能を備えている点を除けば、上述の第1実施形態とほぼ同様である。そのため、本実施形態の説明においては、第1実施形態と同様の構成要素については同一の符号を用いるものとし、それらの説明を適宜省略することとする。
操作部15aは例えばタッチパネル式の液晶ディスプレイであり、各種の画面を表示してユーザからの指示を受け付ける。そして、操作部15aは、図7に示された画面を表示させてユーザによる表面色の指定を受け付けるほか、図12に示される画面を表示させてユーザによる原稿の種類の指定を受け付けることが可能となっている。
「コピー原稿」とは、画像読取装置2によって読み取られ、画像形成装置3によって出力された原稿である。すなわち、コピー原稿は、少なくとも1回は複写が行われた原稿を意味している。
「プリンタ出力原稿」とは、画像形成装置3によって出力された原稿であるが、コピー原稿のように画像読取装置2によって読み取られたものではない。つまり、プリンタ出色原稿は、画像形成装置3に接続された図示せぬコンピュータ等から供給された画像を出力したことで得られた原稿を意味している。
「一般原稿」は、画像形成装置3とは異なる画像形成装置によって出力された原稿である。すなわち、一般原稿は、画像が形成された方式や用いられた色材が不明な原稿である。
図13は本実施形態における代表色情報R1aを模式的に示した図である。同図に示されているように、代表色情報R1はカラーテーブルTw1c,Ty1c,Tp1c,Tw1p,Ty1p,Tp1p,Tw1g,Ty1g,及びTp1gの9種類のカラーテーブルを有する。
カラーテーブルTw1c,Ty1c,Tp1cは、画像処理モードとして「コピー原稿モード」が設定されている場合に用いられるカラーテーブルである。カラーテーブルTw1cは、画像処理モードが「コピー原稿モード」であり、かつ下地色が「白」である場合に用いられる。同様に、カラーテーブルTy1c,Tp1cは、画像処理モードが「コピー原稿モード」であり、かつ下地色がそれぞれ「淡いイエロー」、「ピンク」である場合に用いられる。
同様に、カラーテーブルTw1p,Ty1p,Tp1pは画像処理モードとして「プリンタ出力原稿モード」が設定されている場合に用いられるカラーテーブルであり、カラーテーブルTw1g,Ty1g,及びTp1gは画像処理モードとして「一般原稿モード」が設定されている場合に用いられるカラーテーブルである。これら9種類のカラーテーブルの代表色は、それぞれが互いに異なっている(一部に同一の代表色を含んでもよい)。
なお、本発明の実施は上述した実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。以下にその例を示す。
上述の実施形態において、画像処理装置1及び1aは図8及び12のフローチャートに示された画像処理を行うと説明したが、本発明の実施はこのような態様に限定されるものではない。例えば、画像処理装置に入力される画像データがアナログデータではなくデジタルデータであれば、ステップS2のAD変換は当然不要である。また、ステップS7の色空間変換は、CMYK色空間への変換に限定されるものではない。このように、本発明に係る画像処理は、その実施の態様に応じた変形が可能である。
また、上述の実施形態においては、本発明の理解を容易ならしめるために、この限定色化処理と代表色変換処理を別々に説明したが、これらの処理は一の変換により同時に実行することも可能である。
なお、このように画像処理装置が下地色を特定するのではなく、ユーザが下地色を入力するためのインターフェースを画像処理装置が備え、ユーザの指示により下地色が特定される構成であってもよい。
あるいは、画像読取装置2により読み取られる原稿の下地色が一定であるならば、このような下地色特定処理は省略されてもよい。
また、上述の実施形態においては、ユーザが出力する用紙の表面色を指定する態様にて説明されたが、出力する用紙の表面色が一定であってもよい。このような場合には、ユーザによる用紙の表面色の指定は当然不要である。
また、本発明は、上述の実施形態において実行された画像処理プログラムPRG,PRGaを、磁気ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、CD(Compact Disk),DVD(Digital Versatile Disk),RAM等の種々の記録媒体に記録した状態で提供することも可能である。
Claims (18)
- 画像データを取得する画像取得手段と、
前記取得された画像データに含まれる各画素の色を、該画像データが表す画像の下地色に応じて決められた複数の代表色のいずれかにそれぞれ変換する第1の色変換手段と、
前記第1の色変換手段による変換によって得られた前記複数の代表色のそれぞれを、記録材の表面色に応じて決められた色に変換する第2の色変換手段と、
前記第2の色変換手段により各画素の色が変換された画像データを出力する出力手段と
を備える画像処理装置。 - 前記記録材の表面色が白の場合、
前記画像の下地色に応じて決められた複数の代表色は、前記画像データが表す画像を形成するために用いられた色材の色を再現するための複数の代表色に対し、前記画像の下地色の少なくとも一部が重畳された色を含み、
前記記録材の表面色に応じて決められた色は、前記画像の下地色に応じて決められた複数の代表色から該下地色の寄与分を除いた色を含む
請求項1記載の画像処理装置。 - 前記記録材の表面色が白以外の場合、
前記画像の下地色に応じて決められた複数の代表色は、前記画像データが表す画像を形成するために用いられた色材の色を再現するための複数の代表色に対し、前記画像の下地色の少なくとも一部が重畳された色を含み、
前記記録材の表面色に応じて決められた色は、前記画像の下地色に応じて決められた複数の代表色から、該記録材の表面色がその記録材上の色材の色に及ぼす寄与分と、前記下地色の寄与分とを除いた色を含む
請求項1記載の画像処理装置。 - 前記出力手段によって出力される画像データに基づいて、前記表面色を有する記録材に画像を形成する画像形成手段を備える
請求項1記載の画像処理装置。 - 前記取得された画像データに基づいて前記下地色を特定する下地色特定手段を備え、
前記第1の変換手段は、前記下地色特定手段によって特定された下地色に応じた複数の代表色に前記各画素の色を変換する
請求項1記載の画像処理装置。 - 前記下地色特定手段は、
前記画像データにおいて明度が最大となる領域の色を前記下地色として特定する
請求項5記載の画像処理装置。 - 前記下地色特定手段は、
前記画像データの各画素の明度に関するヒストグラムを求め、該ヒストグラムの高明度領域においてピークとなる明度を示す領域の色を前記下地色として特定する
請求項5記載の画像処理装置。 - 複数の基準色を記憶する基準色記憶手段を備え、
前記下地色特定手段は、前記画像データにおいて明度が最大となる領域の色を検出してこれを前記複数の基準色と比較し、その色差が最小となる基準色を前記下地色として特定する
請求項5記載の画像処理装置。 - 複数の基準色を記憶する基準色記憶手段を備え、
前記下地色特定手段は、前記画像データの各画素の明度に関するヒストグラムを求め、該ヒストグラムの高明度領域においてピークとなる明度を示す領域の色を検出してこれを前記複数の基準色と比較し、その色差が最小となる基準色を前記下地色として特定する
請求項5記載の画像処理装置。 - 前記下地色を特定する指示を受け付ける下地色入力手段を備え、
前記第1の変換手段は、前記下地色入力手段における指示によって特定される下地色に応じた複数の代表色に前記各画素の色を変換する
請求項1記載の画像処理装置。 - 下地色毎に決められた複数の代表色を示すカラーテーブルを下地色別に複数記憶する記憶手段を備え、
前記第1の色変換手段は、前記取得された画像データが表す画像の下地色について決められたカラーテーブルを前記複数のカラーテーブルの中から選択し、選択したカラーテーブルが示す複数の代表色を用いて前記画像データに含まれる各画素の色を変換する
請求項1記載の画像処理装置。 - 下地色毎に決められた複数の代表色を示すカラーテーブルを下地色別に複数記憶する記憶手段を備え、
前記第1の色変換手段は、前記複数のカラーテーブルの中から、前記取得された画像データが表す画像の下地色との色差が最小となる代表色を有するカラーテーブルを選択し、該カラーテーブルが示す複数の代表色を用いて前記画像データに含まれる各画素の色を変換する
請求項1記載の画像処理装置。 - 表面色を特定する指示を受け付ける表面色入力手段を備え、
前記第2の色変換手段は、前記複数の代表色のそれぞれを、前記表面色特定手段における指示によって特定された表面色に応じた色に変換する
請求項1記載の画像処理装置。 - 下地色毎に決められた複数の代表色を示すカラーテーブルを下地色別に複数記憶する記憶手段と、
前記画像データの属性の入力を受け付ける属性入力手段とを備え、
前記第1の色変換手段は、前記属性入力手段によって入力が受け付けられた属性に基づいて前記複数のカラーテーブルからいずれか一つのカラーテーブルを選択し、該カラーテーブルが示す複数の代表色を用いて前記画像データに含まれる各画素の色を変換する
請求項1記載の画像処理装置。 - 前記取得手段によって取得された画像データは、色材を用いて画像が形成された原稿を読み取ることにより得られた画像データであり、前記原稿に用いられている色材の色ないし近傍の色が前記代表色に含まれる
請求項1記載の画像処理装置。 - 前記代表色は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、レッド、グリーン、ブルー、及びホワイトないしその近傍の色のうち少なくとも1色を含む
請求項1記載の画像形成装置。 - 画像形成装置が、
画像データを取得する画像取得ステップと、
前記取得された画像データに含まれる各画素の色を、該画像データが表す画像の下地色に応じて決められた複数の代表色のいずれかにそれぞれ変換する第1の色変換ステップと、
前記第1の色変換ステップにおける変換によって得られた前記複数の代表色のそれぞれを、記録材の表面色に応じて決められた色に変換する第2の色変換ステップと、
前記第2の色変換ステップにおいて各画素の色が変換された画像データを出力する出力ステップと
を備える画像処理方法。 - コンピュータに、
画像データを取得する画像取得機能と、
前記取得された画像データに含まれる各画素の色を、該画像データが表す画像の下地色に応じて決められた複数の代表色のいずれかにそれぞれ変換する第1の色変換機能と、
前記第1の色変換機能による変換によって得られた前記複数の代表色のそれぞれを、記録材の表面色に応じて決められた色に変換する第2の色変換機能と、
前記第2の色変換機能により各画素の色が変換された画像データを出力する出力機能と
を実現させるためのプログラム。
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