JP2006089906A - 鉱物繊維用バインダー - Google Patents

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建剛 鈴木
Tetsuya Watanabe
哲也 渡辺
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Abstract

【課題】 従来、グラスウール等の鉱物繊維は、水溶性フェノール樹脂からなるバインダーで接着してマット状等に成形され、建築物や各種装置の断熱材等として広く使用されていたが、加熱硬化時に、未反応のホルムアルデヒドが該断熱材に残留し、施工後にホルムアルデヒドが放出されるという問題があったため、該ホルムアルデヒドを放出しない、鉱物繊維用バインダーを提供する。
【解決手段】 カルボキシル(塩)基、カルボン酸無水物基、スルホン酸(塩)基から選ばれる少なくとも1種の官能基である有機酸(塩)基及び水酸基を有し、重量平均分子量が500〜100,000のビニル共重合体からなることを特徴とする鉱物繊維用バインダー。
【選択図】 なし

Description

本発明は、鉱物繊維用バインダーに関する。より詳細には、グラスウール等の耐熱性不織材料の鉱物繊維を結合(接着)する、ホルムアルデヒドを含有しないバインダーに関する。
グラスウール、ロックウール等の耐熱性不織材料は繊維から構成されており、該繊維は、不織材料を形成する前後にバインダーを用いて機械的手段等によりマット状等に成形され、建築物や各種装置の断熱材等として広く使用されている。このバインダーについては、従来からフェノール化合物とホルムアルデヒドとの縮合物である水溶性フェノール樹脂が多く使用されてきた(例えば、特許文献1)。
特開昭58−70760号公報
しかしながら、従来の水溶性フェノール樹脂はホルムアルデヒドを使用しているため、加熱硬化時に、未反応のホルムアルデヒドがマット状に成形した断熱材に残留し、施工後の断熱材の表面や側面からホルムアルデヒドが放出されるという問題がある。昨今の環境に対する関心の高まりから、ホルムアルデヒドを放出することがないバインダーが求められている。
本発明は、上記課題を解決するものであり、グラスウール、ロックウール等の耐熱性不織材料の鉱物繊維を結合(接着)するのに好適で、かつホルムアルデヒドを放出することがないバインダーを提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、有機酸(塩)基(a)及び水酸基を有し重量平均分子量が500〜100,000のビニル共重合体(A)からなることを特徴とする鉱物繊維用バインダー;並びに、該バインダーで鉱物繊維を接着してマット状に成形してなる断熱材である。
本発明の鉱物繊維用バインダーは、下記の効果を奏する。
(1)ホルムアルデヒドを含有せず、また該バインダーで鉱物繊維を接着してマット状に成形してなる断熱材からはホルムアルデヒドの放出がない。
(2)従来のフェノール樹脂と比較して鉱物繊維に対する接着性、および上記断熱材の圧縮に対する復元性に優れる。
(3)本発明のバインダーのうち、水溶液または水性分散体の形態のものは環境適応性に優れ、また回収使用も容易である。
(4)中性領域においても接着性等良好な物性を示す。
本発明におけるビニル共重合体(A)は、有機酸(塩)基(a)及び水酸基を有し重量平均分子量が500〜100,000のビニル共重合体(A)を含有していれば特に限定されない。ここで有機酸(塩)基(a)とはカルボキシル(塩)基(a1)、カルボン酸無水物基(a2)、スルホン酸(塩)基(a3)からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基である。これらの内硬化速度の観点から好ましいのは、カルボキシル(塩)基(a1)である。
該(A)の分子中の有機酸(塩)基及び水酸基の個数はそれぞれ1個以上であり、好ましくは2〜1,000個であり、より好ましくは10〜500個である。有機酸(塩)基及び水酸基を有していなければ鉱物繊維用バインダーを形成しない。
該(A)中における有機酸(塩)基と水酸基の当量比は好ましくは9:1〜1:9であり、より好ましくは7:3〜3:7である。当量比が9:1〜1:9であると、架橋構造がルーズにならず硬化物の接着性等の物性が良好である。
該(A)の重量平均分子量[以下Mwと略記。測定はゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法による。]は500〜100,000であり、好ましくは1,000〜80,000であり、より好ましくは5,000〜50,000である。Mwが500未満であると架橋構造がルーズになり、硬化物の鉱物繊維に対する結合(接着)力が不十分となり、100,000を超えると後述するマット状に成形してなる断熱材の圧縮に対する復元性が悪くなる。
(A)は、有機酸(塩)基(a)を有する重合性不飽和化合物(x)[該(x)には(a)および水酸基のいずれも有するものも含まれるものとする。]、水酸基を有する重合性不飽和化合物(y)、及び必要によりその他の重合性不飽和化合物(z)を共重合することにより得られる。
(a)のうち、カルボキシル(塩)基(a1)、カルボン酸無水物(塩)基(a2)および/またはスルホン酸(塩)基(a3)を有する重合性不飽和化合物(x)としては、例えば下記のもの、およびこれらの混合物が挙げられる(以下の例示では炭素数はカルボキシル基又はカルボン酸無水物基の炭素数は含めないこととする)。
(1)(a1)を有する重合性不飽和化合物
(i)不飽和モノ又はポリ(2価〜6価)カルボン酸
炭素数(以下Cと略記)2〜18の不飽和モノカルボン酸、例えば(メタ)アクリル酸(アクリル酸及び/又はメタクリル酸をいう。以下同様の記載を用いる)、クロトン酸、桂皮酸、ビニル安息香酸、アルケン酸[C3〜18(好ましくはC3〜12)、例えばビニル酢酸、3−メチル−3−ブテン酸、3−ペンテン酸、4−ペンテン酸、4−ヘキセン酸、5−ヘキセン酸]、C2〜15(好ましくはC2〜12)の不飽和ジカルボン酸、例えばマレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、C3〜15の不飽和ジカルボン酸のモノアルキル(C1〜8)エステル、例えばマレイン酸モノアルキル(C1〜8)エステル、フマル酸モノアルキル(C1〜8)エステル、マレイン酸のエチルカルビトールモノエステル、フマル酸のエチルカルビトールモノエステル、シトラコン酸モノアルキル(C1〜8)エステル、イタコン酸グリコールモノエステル;
(ii)(i)の塩
上記(i)のアルカリ金属(ナトリウム、カリウム等)塩、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)塩、アミン[アンモニア、C1〜30のアルキルアミン(メチルアミン、エチルアミン、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等)、C6〜30の芳香族アミン(アニリン等)等、C5〜13の脂環式アミン(シクロヘキシルアミン等)]塩、アンモニウム(テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルトリエチルアンモニウム等)塩等;
(2)(a2)を有する重合性不飽和化合物
(1)の無水物、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸;
(3)(a3)を有する重合性不飽和化合物
(i)脂肪族スルホン酸
ビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、(メタ)アクリロイルオキシアルキル(C2〜12)スルホン酸[例えば、(メタ)アクリロイルオキシプロピルスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルスルホン酸、3−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸]、(メタ)アクリルアミド系スルホン酸[C5〜12、例えば2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、アルケンスルホン酸(C〜12)(例えば、2−ブテン−4−スルホン酸、2−ブテン−3−スルホン酸)、アルキル(C3〜18)(メタ)アリルスルホコハク酸エステル等;
(ii)芳香族スルホン酸
C8〜15、例えばスチレンスルホン酸、α−メチルスチレンスルホン酸;
(iii) (i)及び(ii)の塩
アルカリ土類金属塩、アミン塩、アンモニウム塩等の前記(1)の(ii)に挙げら
れた対イオンと同じ対イオンの塩。
これらの内で、硬化速度の観点から好ましいのは(a1)を有する重合性不飽和化合物であり、より好ましいのはそのアルカリ土類金属塩、アミン塩、アンモニウム塩であり、特に好ましいのは(メタ)アクリル酸アンモニウム塩であり、最も好ましくはアクリル酸アンモニウム塩である。
水酸基を有する重合性不飽和化合物(y)としては、具体的に以下のものが挙げられる。
C3〜8の不飽和アルコール[(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール、2−ブテン−1,4−ジオール、プロパルギルアルコール等];ヒドロキシアルキル(C1〜5)(メタ)アクリレート[ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等];ヒドロキシアルキル(C1〜4)(メタ)アクリルアミド[ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド等];2価〜6価又はそれ以上のポリオール[例えば、C2〜20のアルキレングリコール、グリセリン、ポリアルキレン(C2〜4)グリコール[分子量106〜数平均分子量(以下Mnと略記、測定はGPC法による。)2,000)等]のモノ不飽和エステル[トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(重合度:2〜100)エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ−オキシエチレン−オキシプロピレン(ランダム又はブロック)グリコールモノ(メタ)アクリレート等];C5〜20の不飽和エーテル[2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル、庶糖アリルエーテル等]等。
これらの内で、反応性の観点から好ましいのは2価〜6価又はそれ以上のポリオールのモノ不飽和エステルであり、および、より好ましいのはヒドロキシアルキル(C1〜5)(メタ)アクリレートであり、特に好ましいのはヒドロキシエチル(メタ)アクリレートである。
その他の重合性不飽和化合物(z)としては、具体的には下記のものが挙げられる。
(1)アミド系単量体
C3〜18、例えば(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(C1〜4)(メタ)アクリルアミド、アルコキシ(C1〜4)アルキル(C1〜5)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(C1〜5)(メタ)アクリルアミド、アミノアルキル(C1〜5)(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(C1〜5)アミノアルキル(C1〜5)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(C1〜5)アミノアルキル(C1〜5)(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン;
(2)アクリレート系単量体
C3〜30、例えばアルキル(C1〜18)(メタ)アクリレート及びそれらの低級アルキル(C1〜4)エーテル、アミノアルキル(C1〜5)(メタ)アクリレート、N−アルキル(C1〜5)アミノアルキル(C1〜5)(メタ)アクリレート、N,N−ジアルキル(C1〜5)アミノアルキル(C1〜5)(メタ)アクリレート、N−(アルキル)アミノアルキル(C1〜5)アミノアルキル(C1〜5)(メタ)アクリレート;
(3)ビニル系単量体
C3〜30、例えばビニルアルキル(C1〜20)エーテル、N−アルキル(C1〜5)ビニルアミン、N,N−ジアルキル(C1〜5)ビニルアミン、N−ビニルピリジン、N−ビニルイミダゾール、N−(アルキル)アミノアルキル(C1〜5)ビニルアミン;
(4)アリル系単量体
C3〜10、例えばN−アリルアミン、N−アルキル(C1〜5)アリルアミン、N,N−ジアルキル(C1〜5)アリルアミン;
(5)ニトリル系単量体
C3〜10、例えば(メタ)アクリロニトリル;
(6)C2〜30の脂肪族不飽和炭化水素
エチレン、プロピレン、イソブチレン、イソプレン、ブタジエン等;
(7)C8〜30のスチレン系単量体
スチレン、α−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、ビニルトルエン、p−ヒドロキシスチレン、p−アセトキシスチレン等;
(8)C3〜30のビニルエステル系単量体
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等。
これらは1種又は2種以上を併用することができる。
(z)の内で好ましいのは、硬化速度及びバインダーの安定性の観点からアクリレート系単量体、ビニル系単量体、C2〜30の脂肪族不飽和炭化水素、C8〜30のスチレン系単量体、及びその塩であり、より好ましくはアルキル(C1〜18)(メタ)アクリレートである。
また、(x)と(y)は、前記の通り有機酸(塩)基と水酸基の当量比は、好ましくは9:1〜1:9、より好ましくは7:3〜3:7となる様に用いればよい。
必要により用いられる(z)の量は任意でよいが、(x)〜(z)の合計量に対して好ましくは0〜80重量%であり、より好ましくは0〜50重量%である。
また、本発明には、上記の有機酸(塩)基、水酸基は(x)及び(y)を重合して導入されたものの他に、(z)を重合して共重合体中にアミド基、エステル基等として導入され、これらが加水分解によりカルボキシル基、水酸基を有するようになったものも含むものとする。
上記の重合性不飽和化合物を共重合して得られる共重合体(A)の製造法は特に限定はないが、従来公知の溶液重合法が好ましく挙げられる。より好ましくは水溶液重合法であるが、溶媒を併用してもよい。重合温度、重合時間、重合濃度等の重合条件、重合開始剤、溶媒、連鎖移動剤等も従来公知のものが使用できる。溶媒を使用した場合は脱溶媒してもよくそのまま用いてもよい。重合温度は好ましくは有機酸(塩)基と水酸基が反応しない温度で行うのが好ましく、0〜200℃がより好ましい。重合時間は好ましくは1〜5時間である。溶液重合法に使用する溶媒としては、例えばアルコールが挙げられ、好ましくはイソプロピルアルコールである。重合はモノマー及び開始剤濃度、温度によって管理できる。反応の終点は残存モノマー量で規定できる。残存モノマー量はガスクロマトグラフィー法により測定できる。残存モノマー量は5%以下が好ましい。
上記の様にして得られた共重合体(A)はMwが500〜100,000であり、分子中の有機酸(塩)基及び水酸基の個数はそれぞれ1個以上であり、好ましくは2〜1,000個、より好ましくは5〜500個、とくに好ましくは10〜200個である。
該(A)の鉱物繊維用バインダー中の含有量はバインダー100重量部に対して、鉱物繊維接着力および後述するマット状に成形してなる断熱材の圧縮に対する復元性の観点から好ましくは1〜100重量部、より好ましくは5〜80重量部、特に好ましくは10〜60重量部である。
本発明の鉱物繊維用バインダーには、上記の(A)成分の他にさらに硬化速度をより促進する目的で、必要により有機酸(塩)基と水酸基との反応触媒(B)を含有させてもよい。反応触媒(B)としては、硫酸、リン酸系化合物(リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、リン酸二水素化物、ポリリン酸、アルキルホスフィン酸等)等のプロトン酸;アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、2B金属、4A金属、4B金属及び5B金属等の、上記リン酸系化合物の塩、C2〜30のカルボン酸塩、炭酸塩、硫酸塩、酸化物、塩化物、水酸化物、アルコキシド等が挙げられる。これらのうち硬化速度の観点から好ましいのはリン酸系化合物及びその塩であり、より好ましいのはリン酸、亜リン酸、次亜リン酸、リン酸二水素化物、ポリリン酸、アルキルホスフィン酸及びそれらのアルカリ金属塩である。
該(B)は、得ようとするバインダーの硬化速度、可使時間に応じて、種類、添加量とも適宜選択すればよいが、(A)100重量部に対して、硬化速度の観点から好ましくは0.1〜50重量部、より好ましくは1〜40重量部、特に好ましくは5〜30重量部添加される。
本発明の鉱物繊維用バインダーにはさらに熱可塑性樹脂(C)及び/又は密着性向上剤(D)を含有させてもよい。
熱可塑性樹脂(C)としては特に限定されないが、ゴム、汎用樹脂、エンジニアリングプラスチック、特殊エンジニアリングプラスチック等が挙げられる。ゴムは、液状であっても固体状であってもよく、天然ゴム及び合成ゴムが挙げられる。熱可塑性樹脂(C)のMnは鉱物繊維接着力および取り扱い性の観点から好ましくは2,000〜500,000である。
合成ゴムとしては、ジエン系、オレフィン系、ビニル系、多硫化物系、含珪素系、含フッ素系、ウレタン系及び含リン系が挙げられる。
ジエン系としては、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、メチルゴム、ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、ポリペンタジエン、ニトリルゴム(アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/イソプレン共重合体)、スチレン/ブタジエンゴム(SBR)、アクリレート/ブタジエン共重合体、イソブチレン/イソプレン共重合体、アクリロニトリル/クロロプレン共重合体、クロロプレンゴム、ポリエチレン/ブチルグラフト共重合体、及びスチレン/ブタジエン/ビニルピリジン共重合体等が挙げられる。ここにおけるブタジエン系ゴムについてはシス型又はトランス型のいずれであってもよい。
オレフィン系としては、エチレンプロピレンゴム(EPR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPT)、イソブチレン重合体、イソブチルエーテル重合体、ポリシクロペンテン、/9桝f化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、及びクロロスルホン化ポリエチレン等が挙げられる。
ビニル系としては、アクリルゴム(アクリル酸エステル/アクリロニトリル共重合体)及びアクリル酸エステル/クロロエチルビニルエーテル共重合体等が挙げられる。
多硫化物系としては、ポリアルキレンサルファイドゴム(エチレンサルファイド/プロピレンサルファイド共重合体)等が挙げられる。
含珪素系としては、シリコーンゴム(アルキルシロキサン縮合物)が挙げられる。
含フッ素系としては、フッ素ゴム(トリフルオロクロロエチレン/ビニリデンフルオライド共重合体、ヘキサフルオロプロピレン/ビニリデンフルオライド共重合体、ジヒドロパーフルオロアルキルアクリレート重合体)、及びポリフッ化チオカルボニルゴム等が挙げられる。
ウレタン系としては、ポリエーテルウレタンゴム及びポリエステルウレタンゴムが挙げられる。
含リン系としては、ポリホスファゼンが挙げられる。
また、本発明におけるゴムには、クロロヒドリンゴム、ポリプロピレンオキシドゴム、及びポリエーテルポリエステルブロック共重合体も用いることができる。
前記液状ゴムは、好ましくはMnが2,000〜10,000であって、ポリブタジエン又はブタジエン/スチレン共重合体等の重合体鎖の末端に水酸基、メルカプト基、アミノ基、カルボキシル基、イソシアネート基等の官能基、あるいはハロゲン原子を有するものも挙げられる。
汎用樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン等が挙げられる。
エンジニアリングプラスチックとしては、ポリアセタール、ナイロン、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンオキシド、ポリブチレンテレフタレート、超高分子量ポリエチレン、メチルペンテンポリマー、ビニルアルコール共重合体等が挙げられる。
特殊エンジニアリングプラスチックとしては、ポリスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、芳香族ポリアミド、フッ素樹脂等が挙げられる。
これらのうち、好ましいのは、ゴム、特殊エンジニアリングプラスチックであり、より好ましいのは、ポリエーテルスルホンである。必要に応じて、これらの樹脂の2種以上を混合使用することも可能である。
また、(C)の添加量としては重量比で、鉱物繊維接着力の観点から好ましくは(A):(C)=1:0.01〜2、より好ましくは、1:0.1〜1である。
密着性向上剤(D)としては、シラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤等が挙げられる。
シラン系カップリング剤としては、C6〜12、例えばグリシジル基含有シラン系カップリング剤[γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等]、アミノ基含有シラン系カップリング剤[ビニル−トリス−(β−メトキシエトキシ)シラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等]等が挙げられる。
チタン系カップリング剤としては、C3〜30、例えばジヒドロキシ−ビス(ラクタド)チタン、ジアルキル−ビス(トリエタノールアミナト)チタン、オキソチタンビス(モノアンモニウムオキサレート)が挙げられる。
これらのうち、鉱物繊維の密着性向上の観点から好ましいのは、シラン系カップリング剤であり、より好ましいのは、グリシジル基含有シラン系カップリング剤である。また、必要に応じて、これらの2種以上を混合使用することも可能である。
また、該(D)を含有させる場合、その添加量は重量比で、鉱物繊維の密着性向上の観点から好ましくは(A):(D)=100:0.01〜10であり、より好ましくは100:0.01〜5であり、特に好ましくは100:0.01〜1である。
さらに、本発明の鉱物繊維用バインダーは粘度調整剤(E)[但し(A)に該当するものは除く]を含んでいてもよい。(E)としては特に限定されないが、Mn1,000〜1,000,000、例えば、(メタ)アクリルアミド(共)重合体、アルキル(メタ)アクリルアミド(共)重合体、ジアルキル(メタ)アクリルアミド(共)重合体、ビニルピロリドン(共)重合体、ポリビニルアルコール(共)重合体、カゼイン、ゼラチン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、でんぷん、アルギン酸ナトリウム、ポリエチレングリコールが挙げられる。
また、該(E)を含有させる場合、その添加量としては重量比で、好ましくは(A):(E)=1:0.01〜2、より好ましくは、1:0.1〜1である。
本発明の鉱物繊維用バインダーには、必要に応じて、(1)ヒンダードアミン類、ハイドロキノン類、ヒンダードフェノール類、硫黄含有化合物等の酸化防止剤、(2)ベンゾフェノン類、ベンゾトリアゾール類、サリチル酸エステル類、金属錯塩類等の紫外線吸収
剤、(3)有機錫化合物等の安定剤、(4)フタル酸エステル、リン酸エステル、脂肪酸エステル、エポキシ化大豆油、ひまし油、流動パラフィンアルキル多環芳香族炭化水素等の可塑剤、(5)パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、重合ワックス、密ロウ、鯨ロウ低分子量ポリオレフィン等のワックス類、(6)カーボンブラック、酸化チタン、赤色酸化鉄、鉛丹、パラレッド、紺青等の顔料または染料、(7)帯電防止剤、(8)抗菌剤、(9)防かび剤、(10)香料、(11)難燃剤、(12)分散剤、(13)造膜助剤、(14)湿潤剤等を添加することができる。これらのうち2種以上を併用することも可能である。これら添加物のそれぞれの添加量は重量比で、好ましくは(A):添加物=1:0.01〜2であり、より好ましくは1:0.02〜1である。
本発明の鉱物繊維用バインダーは、水溶液または水性分散体であることが好ましい。水溶液または水性分散体であると、安全性、環境適応性、作業性等が良好となり、また過剰の塗布液の回収等も容易となる。水溶液の場合は、(A)の製造時において、前記(x)や(y)のモル比を増やしたり、(z)のうちアミド系等の親水基を有する単量体を用いたり、また、(z)におけるアルキル基等の短いものを用いること等により水溶性とすることができる。該水溶液のバインダーの濃度は、作業性の観点から好ましくは60重量%以下、さらに好ましくは1重量%もしくはそれ以下〜55重量%である。
また、水性分散体の製造法には、〔1〕本発明のバインダーをイソプロピルアルコール等の溶剤に溶解し、これを水に撹拌下滴下または一定速度で投入しながら、ディスパーサー等で高速(通常回転数50〜50,000)で撹拌分散させた後、加熱減圧下で溶剤を留去する方法、および〔2〕該バインダーの融点以上に加熱した後、水に撹拌下滴下または一定速度で投入しながら、ディスパーサー等で高速(上記に同じ。)で撹拌分散させる方法が含まれる。該分散させる方法としては、例えば界面活性剤などの乳化剤および/または分散剤(使用量はそれぞれバインダーの重量に基づいて通常0.1〜80%、好ましくは0.2〜40%)を使用する方法が挙げられる。該水性分散体中のバインダーの濃度は作業性の観点から好ましくは60重量%以下、さらに好ましくは1重量%もしくはそれ以下〜55重量%である。
上記界面活性剤としては、非イオン性、カチオン性、アニオン性および両性界面活性剤が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキレンオキシド(以下AOと略記)[C2〜4、例えばエチレンオキシド(以下EOと略記)、プロピレンオキシド(以下POと略記)、ブチレンオキシドおよびこれらの2種以上の併用。]付加型非イオン界面活性剤〔高級アルコール(C8〜18)、高級脂肪酸(C12〜24)または高級アルキルアミン(C8〜24)等[例えばドデシル、ステアリル、オレイルアルコールおよびアミン、およびラウリン、ステアリンおよびオレイン酸]に直接AOを付加させたもの、およびポリアルキレングリコールに高級脂肪酸などを反応させたもの、多価アルコール(C2〜24の2価〜8価またはそれ以上、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン)に高級脂肪酸を反応させて得られたエステル化物にAOを付加させたもの、高級脂肪酸アミドにAOを付加させたもの、多価アルコールアルキル(C3〜60)エーテルにAOを付加させたもの、ポリプロピレングリコールにEOを付加させたもの、例えばプルロニック型非イオン界面活性剤など〕;および多価アルコ−ル型非イオン界面活性剤〔例えば多価アルコール脂肪酸エステル、多価アルコールアルキルエーテルおよび脂肪酸アルカノールアミド〕が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩型[テトラアルキル(C4〜100)アンモニウム塩、例えばラウリルトリメチルアンモニウムクロライド;トリアルキル(C3〜80)ベンジルアンモニウム塩、例えばラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド;アルキル(C2〜60)ピリジニウム塩、例えばセチルピリジニウムクロライド;ポリ(n=1〜100)オキシアルキレン(C2〜4)トリアルキル(C3〜80)アンモニウム塩、例えばポリオキシエチレントリメチルアンモニウムクロライド;サパミン型第4級アンモニウム塩、例えばステアラミドエチルジエチルメチルアンモニウムメトサルフェート]およびアミン塩型〔高級アルキルアミン(C8〜24)の無機酸(例えば塩酸、硫酸、硝酸およびリン酸)塩または有機酸[C2〜22、例えば酢酸、プロピオン酸、ラウリル酸、オレイン酸]塩;脂肪族アミン(C1〜30)のEO付加物などの無機酸(上記)塩または有機酸(上記)塩;3級アミン(トリエタノールアミンモノステアレート、ステアラミドエチルジエチルメチルエタノールアミンなど)の無機酸(上記)塩または有機酸(上記)塩等〕が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、カルボン酸(C8〜22)またはその塩、カルボキシメチル化物の塩[例えばC8〜18の脂肪族アルコールおよび/またはそのEO付加物などのカルボキシメチル化物の塩]、硫酸エステル塩[例えば高級アルコール硫酸エステル塩]、高級アルキルエーテル硫酸エステル塩[例えば高級アルコールのEO付加物の硫酸エステル塩]、硫酸化油(天然の不飽和油脂または不飽和のロウをそのまま硫酸化して中和した塩)、硫酸化脂肪酸エステル(不飽和脂肪酸の低級アルコールエステルを硫酸化して中和した塩)、硫酸化オレフィン(C12〜18のオレフィンを硫酸化して中和した塩)、スルホン酸塩[例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、スルホコハク酸ジエステル型、α−オレフィン(C12〜18)スルホン酸塩およびイゲポンT型]およびリン酸エステル塩[例えば高級アルコールリン酸エステル塩、高級アルコールEO付加物リン酸エステル塩およびアルキル(C4〜60)フェノールEO付加物リン酸エステル塩]が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アミノ酸型両性界面活性剤[例えば高級アルキルアミン(C12〜18)のプロピオン酸(塩)]、ベタイン型両性界面活性剤[例えばアルキル(C12〜18)ジメチルベタインおよびアルキル(C12〜18)ジヒドロキシエチルベタイン]、硫酸エステル(塩)型両性界面活性剤[例えば高級アルキルアミンの硫酸エステル(塩)およびヒドロキシエチルイミダゾリン硫酸エステル(塩)]、スルホン酸(塩)型両性界面活性剤[例えばペンタデシルスルホタウリンおよびイミダゾリンスルホン酸(塩)]およびリン酸エステル(塩)型両性界面活性剤[例えばグリセリン高級脂肪酸エステル化物のリン酸エステル(塩)]が挙げられる。
上記の両性界面活性剤およびアニオン界面活性剤における塩としては、アルカリ金属(例えばナトリウムおよびカリウム)塩、アルカリ土類金属(例えばカルシウムおよびマグネシウム)塩、アンモニウム塩、アルキルアミン(C1〜20)塩およびアルカノールアミン(C2〜12、例えばモノ−、ジ−およびトリエタノールアミン)塩等が挙げられる。
また、該(A)が塩を有する(共)重合体である場合、中性領域においても接着性等の物性が良好である。その塩のうち好ましくは4級アンモニウム塩である。4級アンモニウム塩であるとその触媒効果により水酸基の求核性が高くなり、中性領域においても接着性等の物性が良好である。
本発明の鉱物繊維用バインダーの製造方法としては、(A)と必要に応じて加えられる(B)〜(E)および上記添加剤を混合、分散できる方法であれば特に限定されず、例えば、ガラスビーカー、缶、プラスチックカップ等の適当な容器中にて、以下の方法が例示される。混練時間は通常1分〜3時間であり、バインダーの均一混合は目視で確認できる。
(i)撹拌棒、へら等により手で混練する。
(ii)ダブルヘリカルリボン翼、ゲート翼等により混練する。
(iii)プラネタリーミキサーにより混練する。
(iv)ビーズミルにより混練する。
(V)3本ロールにより混練する。
(vi)エクストルーダー型混練押し出し機により混練する。
本発明の鉱物繊維用バインダーは、鉱物繊維等の耐熱性不織材料用のバインダーとして好適に用いられる。
鉱物繊維とは、石、スラグ、ガラス、又は他の溶融物の様なガラス質溶融物から繊維化して得られるものをいう。この溶融物は、所望の物性値を有する岩又は鉱物を混合した鉱物組成物を炉内で溶融することによって形成される。
鉱物繊維の具体例としては、グラスウール、ロックウール、ストーンウール等が挙げられる。
グラスウールの製造方法としては、従来公知の遠心法(ロータリー法)の他、火焔吹付法、吹き飛ばし法等が例示でき、特に限定されない。ロックウールおよびストーンウールの製造方法としては、従来公知の吹き飛ばし法の他、遠心法(ロータリー法)、火焔吹付法等が例示でき、特に限定されない。
本発明のバインダーの鉱物繊維に対する付着方法としては、例えばエアスプレー法又はエアレススプレー法、パッディング法、含浸法、ロール塗布法、カーテンコーティング法、ビーターデポジション法、凝固法等の如き公知の方法が用いられるが、通常は、前記鉱物組成物を炉内で溶融し、繊維化した直後にエアスプレー又はエアレススプレーされる方法が用いられる。
本発明のバインダーの鉱物繊維に対する付着量は特に限定されず、鉱物繊維製品の用途・目的等に応じて適宜選択できるが、例えば、鉱物繊維接着性および鉱物繊維をバインダーで接着してマット状に成形してなる断熱材の圧縮に対する復元性の観点から鉱物繊維の重量に基づいて好ましくは0.5〜50重量%、より好ましくは1〜30重量%、特に好ましくは2〜15重量%である。
本発明のバインダーは、鉱物繊維に適当量付着後、加熱して乾燥及び硬化させることができる。加熱する場合の温度及び時間は、乾燥の速度、加工性、及び鉱物繊維製品の用途・目的等に応じて適宜選択できるが、例えば、加熱温度としては、硬化速度および復元性の観点から好ましくは100〜400℃、より好ましくは200〜350℃である。加熱時間としては、反応率および着色抑制の観点から好ましくは3秒〜60分、より好ましくは10秒〜50分である。本発明の鉱物繊維用バインダーは共重合体(A)中の有機酸(塩)基と水酸基が反応して硬化して強固な樹脂になると共に、これらの官能基による鉱物繊維接着力により優れたバインダーの機能を発揮することができる。
以下本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、部は重量部、%は重量%を表わす。
重合体(A):
(A−1):アクリル酸/ヒドロキシエチルメタクリレートのモル比1:1の共重合体アンモニウム塩の38%水溶液
(A−2):アクリル酸/ヒドロキシエチルメタクリレートのモル比5.71:4.29の共重合体アンモニウム塩の38%水溶液
触媒(B): 亜リン酸ナトリウム(和光純薬社製試薬)
粘度調整剤(E): 工業用澱粉糊(大阪製糊社製;小麦粉澱粉)
密着性向上剤(D):KBM−403(商品名、信越化学工業社製、グリシジル基含有シラン系カップリング剤)
製造例1
容量10Lのオートクレーブに、水160部、イソプロパノール479部を仕込む。内容物を80℃に昇温した後、還流温度を保ち、撹拌しながら、水31部、アクリル酸124部、ヒドロキシエチルメタクリレート223部の混合物、及び水160武4、過硫酸ナトリウム11部の溶解混合物をそれぞれ同時に150分間で滴下し、さらに還流温度にて120分間撹拌を行った後、水340部にて希釈し、25%アンモニア水117部にて中和した。その後イソプロパノールを留去し、Mw20,400、粘度110mPa・s(25℃)、不揮発分38%の水溶液(A−1)を得た。
製造例2
容量10Lのオートクレーブに、水160部、イソプロパノール479部を仕込む。内容物を80℃に昇温した後、還流温度を保ち、撹拌しながら、水31部、アクリル酸141部、ヒドロキシエチルメタクリレート191部の混合物、及び水160部、過硫酸ナトリウム11部の溶解混合物をそれぞれ同時に150分間で滴下し、さらに還流温度にて120分間撹拌を行った後、水323部にて希釈し、25%アンモニア水134部にて中和した。その後イソプロパノールを留去し、Mw17,500、粘度105mPa・s(25℃)、不揮発分38%の水溶液(A−2)を得た。
比較製造例1
反応容器に、フェノール94部及び40%ホルムアルデヒド水溶液225部を仕込み、20%水酸化ナトリウム水溶液でpHを9.0とした後、65℃で6時間撹拌した。その後、塩酸にてpHを7.5に調整し、不揮発分40%のフェノール樹脂(P−1)を得た。
実施例1〜4、比較例1
表1に示した配合量で各成分を混合、撹拌して本発明のバインダー及び比較のバインダーを調製した。
本発明のバインダーの鉱物繊維接着性、鉱物繊維を該バインダーで接着してマット状に成形してなる断熱材の圧縮に対する復元性を評価するため、ガラスビーズに対して以下の評価を実施した。また硬化の際のホルムアルデヒド臭の官能試験を実施した。結果を表1に示した。
[接着性・復元性評価]
体積平均粒径3mmのガラスビーズに対して、固形分が2重量%となるように本発明のバインダーを添加し、十分に混合した。これを40mm×40mm×160mmの型枠に注入、成形し、250℃で30分間硬化させた。得られた供試体をJIS R5201に準じ、10mm/minの試験速度で曲げ強さを測定した。曲げ強さを鉱物繊維に対する接着性、および鉱物繊維を上記マット状に成形してなる断熱材の復元性の指標とした。曲げ強さが大きい程、鉱物繊維に対する接着性が良好であり、該断熱材の復元性も良好である。
[ホルムアルデヒド臭の官能試験]
250℃で硬化する際のホルムアルデヒド臭の官能試験を行った。
○:ホルムアルデヒド臭無し、×:ホルムアルデヒド臭有り
Figure 2006089906
本発明の鉱物繊維用バインダーは、グラスウール、ロックウール、ストーンウール等の耐熱性不織材料の鉱物繊維を接着するのに好適なバインダーであり、該鉱物繊維を接着してマット状に成形したものは建築物や各種装置の断熱材等として好適に幅広く使用され、極めて有用である。

Claims (5)

  1. 有機酸(塩)基(a)及び水酸基を有し、重量平均分子量が500〜100,000のビニル共重合体(A)からなることを特徴とする鉱物繊維用バインダー。
  2. (a)がカルボキシル(塩)基(a1)、カルボン酸無水物基(a2)、スルホン酸(塩)基(a3)から選ばれる少なくとも1種の官能基である請求項1記載の鉱物繊維用バインダー。
  3. 水溶液または水性分散体であることを特徴とする請求項1または2記載の鉱物繊維用バインダー。
  4. さらに触媒、熱可塑性樹脂、密着性向上剤、粘度調整剤、安定剤、可塑剤、抗菌剤及び防かび剤からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1〜3のいずれか記載の鉱物繊維用バインダー。
  5. 請求項1〜4のいずれか記載の鉱物繊維用バインダーで鉱物繊維を接着してマット状に成形してなる断熱材。
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