JP2006088292A - 研磨装置、研磨方法および半導体装置の製造方法 - Google Patents

研磨装置、研磨方法および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Yasutada Nakagawa
泰忠 中川
Masaomi Nakahata
政臣 中畑
Takahiro Terada
貴洋 寺田
Eijiro Koike
栄二郎 小池
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Abstract

【課題】 スラリーの消費量をより効果的に低減することができる研磨装置、研磨方法、及び半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 研磨装置100は、研磨定盤1、研磨パッド2、トップリング3、円弧壁4、及びスラリー供給部5を有する。スラリー供給部5から研磨パッド2上に供給されるスラリーは、研磨定盤1の回転により、研磨対象のウェーハを保持するトップリング3に向かって流れる。ウェーハの外周部に到達したスラリーは、その到達部からウェーハと研磨パッド2との間に浸入していき、ウェーハの研磨に供される。一方、その間に浸入できずにウェーハの外周部に沿って流れ去るスラリーは、円弧壁4とトップリング3との間に溜まることとなる。そして、この部分に溜まったスラリーは、ウェーハの外周部の広い範囲からウェーハと研磨パッド2との間に浸入していき、ウェーハの研磨に資する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、研磨装置、研磨方法および半導体装置の製造方法に関し、特に半導体装置の製造に使用される半導体ウェーハ研磨装置、半導体ウェーハ研磨方法およびこの半導体ウェーハ研磨方法を使用する半導体装置の製造方法に関する。
今日、ICなどの半導体装置の製造プロセスには、ウェーハを研磨する化学機械的研磨法が組み込まれている。この方法においては、ウェーハが保持部材により保持され、研磨定盤に載置された研磨布に圧接されるとともに、研磨布にスラリーが供給され、研磨定盤、保持部材の少なくともいずれか一方が回転することにより、ウェーハ表面が研磨されるものである。これにより、ウェーハ表面が平坦化され、半導体装置の各構成要素の微細化や高密度化を実現することができる。
化学機械的研磨法においては、研磨品質を維持しつつスラリーの消費量をできる限り低減することが重要であり、スラリー消費量の低減を図るべく、いくつかの試みがなされている。
たとえば、下記特許文献1には、研磨布上に板体を配置して、放置すれば遠心力により研磨布の周辺に飛散してしまうスラリー流を板体により堰き止めて研磨布中央部に還流させる方法が開示されている。
また、下記特許文献2には、研磨定盤の周辺部から中心部に向かう屈曲した板状体により構成される直線状またはらせん状のガイドが開示されている。このガイドは研磨定盤上の研磨剤を捕らえ、研磨剤が研磨定盤の外周部から流れ落ちることを防止することができるので、研磨剤の流出量を低減することができる。そのうえ、ガイドの下面と研磨布とが摺接してコンディショナとしての機能を果たすからスループットを向上することができる。
さらに、下記特許文献3には、研磨布と摺接するように設けられる帯板状の研磨剤押圧手段が開示されている。この研磨剤押圧手段は、定盤の回転に伴う遠心力により定盤の外側に向かう研磨剤を定盤の中心部側に押し戻すことができるので、研磨剤の消費量を低減することができる。
特開平07−156063号公報 特開平07−237120号公報 特開平09−131661号公報
上記の特許文献1に開示された板体、特許文献2に開示されたガイド、特許文献3に開示された研磨剤押圧手段は、いずれも板状部材を研磨布上に配設することにより、放置しておけば定盤から流れ落ちることとなるスラリーを板状部材の径方向外側部分で堰き止めて捕集し、この捕集したスラリーを定盤中央方面に還流するものである。
しかし、本発明者等の検討によれば、捕集したスラリーを定盤の中央部へ向かうように還流しただけでは、以下の理由に基づき、スラリーの消費量を十分に低減することができないことが明らかとなった。スラリーは、研磨布上に滴下されると、研磨布上を概ね筋状なって流れて、ウェーハ保持部材に保持されるウェーハに到達する。このようにウェーハに到達するスラリーは、ウェーハの外周部の狭い範囲に衝突する。そうすると、その部分から研磨布とウェーハとの間に浸入していくスラリーはわずかな量に限られ、大部分は、研磨に供することなく、ウェーハの外周部に沿って流れ去ってしまうこととなる。
このような知見に基づき、本発明者等は、スラリーを研磨布とウェーハとの間に広い範囲から浸入させるべく、鋭意検討を重ね、本発明に到達した。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、研磨布とウェーハとの間にスラリーを効率良く供給することができ、スラリーの消費量をより効果的に低減することができる研磨装置、研磨方法および半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、更に、スラリーを効率良く回収し再生することができ、スラリーの消費量をより効果的に低減することができる研磨装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の実施の形態に係る研磨装置は、第1の回転軸を中心に回転する研磨定盤と、研磨定盤上にスラリーを供給するスラリー供給部と、研磨定盤の第1の回転軸の中心と研磨定盤周縁との間と対向する位置に被研磨体を保持可能に設けられ、第1の回転軸とは異なる第2の回転軸を中心に回転する保持部材と、スラリー供給部から研磨定盤上に供給されたスラリーの一部を、保持部材と研磨定盤との間及び周囲に貯留するダムと、を備える。
本発明の第2の実施の形態に係る研磨装置は、第1の回転軸を中心に回転する研磨定盤と、研磨定盤上にスラリーを供給するスラリー供給部と、研磨定盤の第1の回転軸の中心と研磨定盤周縁との間と対向する位置に被研磨体を保持可能に設けられ、第1の回転軸とは異なる第2の回転軸を中心に回転する円盤状の保持部材と、保持部材の半径をrとしたとき、第2の回転軸を中心とし、
1.0 < Rd/r < 1.5
の関係式を満たす値Rdを半径とする、スラリー供給側が開口された円弧状壁、及び円弧状壁の一方端から連続するとともに、第1の回転軸の中心と第2の回転軸の中心とを結ぶ直線と直交し第2の回転軸の中心を原点とする直線とのなす角をΘ並びに1<k<2としたとき、
R=Rd×{1+k×Θ/(2π)}
の関係式で表される曲線Rに沿って湾曲する湾曲壁により構成されたダムと、を備える。
本発明の第3の実施の形態に係る研磨装置は、第1の回転軸を中心に回転する研磨定盤と、スラリー供給部から供給されるスラリーを一時的に蓄え、この蓄えたスラリーを研磨定盤上の第1の回転軸の中心と研磨定盤周縁との間に拡散して供給するスラリー拡散部と、研磨定盤上の第1の回転軸の中心と研磨定盤周縁との間において被研磨体を保持しかつ拡散して供給されるスラリーを介して研磨定盤に押し当て、第1の回転軸とは異なる第2の回転軸を中心に回転する保持部材と、を備える。
本発明の第4の実施の形態に係る研磨装置は、第1の回転軸を中心に回転する研磨定盤と、研磨定盤上にスラリーを供給するスラリー供給部と、研磨定盤上の第1の回転軸の中心と研磨定盤周縁との間と対向する位置に被研磨体を保持可能に設けられ、第1の回転軸とは異なる第2の回転軸を中心に回転する保持部材と、スラリーの研磨定盤外周への飛散を抑制し、保持部材と研磨定盤との間にスラリーを導くよう気体を吹き付ける気体噴射部と、を備える。
本発明の第5の実施の形態に係る研磨装置は、第1の回転軸を中心に回転する研磨定盤と、研磨定盤上にスラリーを供給するスラリー供給部と、研磨定盤上の第1の回転軸の中心と研磨定盤周縁との間と対向する位置に被研磨体を保持可能に設けられ、第1の回転軸とは異なる第2の回転軸を中心に回転する保持部材と、研磨定盤上に供給されたスラリーを吸収し回収する多孔質素材を含むスラリー吸収部と、スラリー吸収部に吸収され回収されたスラリーを押し出す押圧部と、押圧部によりスラリー吸収部から押し出されるスラリーをスラリー供給部のスラリー供給位置に導くスラリー案内部材と、を備える。
本発明の第6の実施の形態に係る研磨装置は、第1の回転軸を中心に回転する研磨定盤と、研磨定盤上にスラリーを供給するスラリー供給部と、研磨定盤上の第1の回転軸の中心と研磨定盤周縁との間と対向する位置に被研磨体を保持可能に設けられ、第1の回転軸とは異なる第2の回転軸を中心に回転する保持部材と、研磨定盤の外周側面を取り囲み、研磨定盤上から流れ落ちるスラリーを回収するスラリー貯溜部と、研磨定盤の外周側面を取り囲む位置とこの外周側面から退避する位置との間においてスラリー貯溜部を上下動する昇降機構と、スラリー貯溜部に回収されたスラリーをスラリー供給部のスラリー供給位置に還流するスラリー還流再生手段と、を備える。
本発明の第7の実施の形態に係る研磨装置は、第1の回転軸を中心に回転する研磨定盤と、研磨定盤上にスラリーを供給するスラリー供給部と、研磨定盤上の第1の回転軸の中心と研磨定盤周縁との間と対向する位置に被研磨体を保持可能に設けられ、第1の回転軸とは異なる第2の回転軸を中心に回転する保持部材と、研磨定盤上に供給されたスラリーを回収する回収板と、研磨定盤上のスラリー回収位置とこのスラリー回収位置から退避する位置との間においてスラリー回収板を上下動する昇降機構と、スラリー回収板により回収されたスラリーをスラリー供給部のスラリー供給位置に還流するスラリー還流再生手段と、を備える。
本発明の第8の実施の形態に係る研磨装置は、第1の回転軸を中心に回転する研磨定盤と、研磨定盤上の中央部分にスラリーを供給するスラリー供給部と、研磨定盤上の第1の回転軸の中心と研磨定盤周縁との間において被研磨体を保持しかつスラリーを介して研磨定盤に押し当て、第1の回転軸とは異なる第2の回転軸を中心に回転する保持部材と、研磨定盤上の、保持部材からスラリー供給部を介在させた領域に配設され、研磨定盤の接線方向と同等の方向に延びる第1のダムと、研磨定盤上の第1の回転軸の中心と研磨定盤の周縁との間において、保持部材のスラリーの排出側と第1のダムとの間に配設され、接線方向と同等の方向に延びる第2のダムと、を備える。
本発明の第9の実施の形態に係る研磨方法は、研磨定盤の第1の回転軸の中心と研磨定盤周縁との間において研磨定盤上に被研磨体を押し当てる工程と、被研磨体を保持する工程と、研磨定盤を第1の回転軸を中心に回転する工程と、被研磨体を第1の回転軸とは異なる第2の回転軸を中心に回転する工程と、研磨定盤上にスラリーを供給する工程と、研磨定盤上に供給され被研磨体に到達して被研磨体の周囲に分散するスラリーの一部を、被研磨体の周囲に集めて被研磨体と研磨定盤との間に供給する工程と、を備える。
本発明の第10の実施の形態に係る半導体装置の製造方法は、研磨定盤の第1の回転軸の中心と研磨定盤周縁との間において研磨定盤上に半導体ウェーハをその研磨面を研磨定盤に向けて載置する工程と、半導体ウェーハを保持する工程と、研磨定盤を第1の回転軸を中心に回転する工程と、半導体ウェーハを第1の回転軸とは異なる第2の回転軸を中心に回転する工程と、研磨定盤上にスラリーを供給する工程と、研磨定盤上に供給され半導体ウェーハに到達して半導体ウェーハの周囲に分散するスラリーの一部を、半導体ウェーハの周囲に集めて半導体ウェーハの研磨面と研磨定盤との間に供給する工程と、を備える。
本発明によれば、研磨定盤と被研磨体との間にスラリーを効率良く供給することができ、スラリーの消費量をより効果的に低減することができる研磨装置、研磨方法、および半導体装置の製造方法を提供することができる。
更に、本発明によれば、スラリーを効率良く回収し再生することができ、スラリーの消費量をより効果的に低減することができる研磨装置を提供することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態に係るウェーハ研磨装置、ウェーハ研磨方法、及び半導体装置の製造方法について説明する。
(第1の実施の形態)
図1に示す通り、本発明の第1の実施の形態に係る研磨装置100は、研磨定盤1、研磨パッド2、保持部材3、ダム4、及びスラリー供給部5を有する。なお、本実施形態では、ダム4は後述の通り円弧状に湾曲した形状を有するため、以下の説明ではダムを円弧壁4と称する。また、保持部材3は、例えば、キャリア、研磨ヘッド又はトップリングとも呼ばれる部材であり、以下では、トップリング3と称する。
研磨定盤1は、円盤状の形状を有し、その半径は、8インチウェーハ用では約30cm、12インチウェーハ用では約35cmである。また、研磨定盤1は、所定の回転機構により、円盤の中心を回転軸として回転することができ、その回転数は、典型的には、毎分40〜80回転(40〜80rpm)である。研磨定盤1上には、研磨定盤1と一体となって、回転することができるように研磨パッド2が載置されている。研磨パッド2は、一般的に発泡ポリウレタンや多孔質フッ素樹脂により作製され、表面にウェーハの研磨に資する無数の孔を有している。
研磨パッド2を保持するトップリング3は、研磨定盤1の回転軸と研磨定盤1の周縁との間においてウェーハを研磨定盤1と対向させるように設けられている。トップリング3は、円形状のウェーハ保持部(図示せず)を有する。ウェーハ保持部の半径は、8インチウェーハ用のウェーハ保持部では約11cmであり、12インチウェーハ用のウェーハ保持部では約16cmである。また、トップリング3は、本実施形態においては、ウェーハ保持部の中心を回転軸として回転することができ、その回転数は、典型的には、40〜80rpmとすることができる。なお、トップリング3の回転軸は、トップリング3自体が研磨定盤1の回転軸と研磨定盤1の周縁との間に位置しているため、研磨定盤1の回転軸とは異なる点に位置している。
スラリー供給部5は、所定のスラリー供給装置(図示せず)からのスラリー(研磨液)を研磨パッド2に供給する。スラリー供給部5の位置、すなわち、スラリーを研磨パッド2に滴下する位置は、任意に設定することができる。本実施の形態においては、スラリー供給部5は、トップリング3を中心として円弧壁4と反対の位置であって、滴下したスラリーが研磨定盤1の回転によりウェーハに効果的に到達できる位置に設定されている。
続いて、図2を参照すると、円弧壁4は、所定の半径Rを有する円の円周に沿うように円弧状に湾曲している。ここで、その半径Rは、トップリング3の半径rの100%より大きく150%より小さいと好ましい。円弧壁4の半径Rがトップリングの半径rの100%以下では、トップリングを囲むことができず、後述する効果を発揮できないからであり、150%以上では、円弧壁4の一部が研磨定盤1からはみ出す可能性が高く、そうすると、円弧壁4の有する効果を発揮できないからである。
また、円弧壁4は、スラリー供給側に、すなわち、研磨パッド2上を流れるスラリーの流れの方向に対する上流側に開口を有するとともに、トップリング3の外周に沿うように設けられている。このため、トップリング3に到達し、ウェーハの外周に沿って流れるスラリーの一部を堰き止めてウェーハの周囲に溜めおくことができる。
次に、図2を参照しながら、上記の円弧状壁を見込む角度について、説明する。同図において、一点鎖線L1は研磨定盤1の回転軸とトップリング3の回転軸とを結ぶ直線である。一点鎖線L2は、トップリング3の回転軸を原点とし、一点鎖線L1と直交するように伸びる直線である。破線LAはトップリング3の回転軸と円弧壁4の一端部4Aとを通る直線である。そして、破線LBはトップリング3の回転軸と円弧壁4の他端部4Bとを通る直線である。ここで、破線LAと一点鎖線L2とのなす角をΘaとし、破線LBと一点鎖線L2とのなす角をΘbとしたとき、円弧状壁の見込み角は、Θa+Θbで表される。Θa,Θbは、いずれも30°以上であると好ましい。30°未満では、円弧壁4の効果(後述)を十分に発揮することができないためである。
再び図1を参照すると、円弧壁4には位置決め治具6が設けられている。この治具6により、円弧壁4は、研磨定盤1及びトップリング3に対して所定の位置関係となるように配置される。本実施の形態においては、円弧壁4は、図2に示す通り、円弧状の壁面の中心点がトップリング3の回転軸と同一の点に位置するよう配置されている。このため、研磨対象のウェーハの外周部と円弧壁4との間隔を一定に維持することができ、したがって、研磨パッド2とウェーハとの間に入り込むスラリーの量をウェーハの外周部に沿って均一にすることができる。また、円弧壁4は、研磨パッド2との間に所定の隙間が維持されるように配置されている。これにより奏される効果については後述する。
以下、第1の実施の形態による研磨装置100が有する効果について説明する。スラリー供給部5から研磨パッド2上に滴下されたスラリーは、研磨定盤1の回転により、研磨パッド2上をトップリング3に向かって流れていく。そして、トップリング3に保持されるウェーハ(図示せず)の外周部に到達する。ここで、その外周部に到達したスラリーの一部が、その到達部からウェーハと研磨パッド2との間に浸入していきウェーハの研磨に利用される。
しかし、スラリーの大部分は、ウェーハの外周部に沿って回り込むように流れていく。このように流れたスラリーは、円弧壁4により集められて、円弧壁4とトップリング3との間に広がって溜まるようになる。すなわち、円弧壁4は、トップリング3の周囲に局所的にスラリーを拡散する機能と、トップリング3の周囲に局所的にスラリーを貯溜する機能とを有する。円弧壁4とトップリング3との間に溜まったスラリーは、ウェーハの外周部と接するため、ウェーハと研磨パッド2との間に浸入することができ、ウェーハの研磨に資することになる。すなわち、スラリーは、スラリー供給部5から滴下されて最初に到達したウェーハ外周部分だけからでなく、その部分とは概ね反対側に位置する広い範囲からもウェーハと研磨パッド2との間に提供されることとなる。しかも、その範囲は、図2を参照しながら説明した通り、この円弧壁4の見込み角Θa+Θbが60°以上であるため、十分に確保されている。したがって、スラリーを効率よく使用することができ、その結果として、スラリー消費量を低減することができる。
また、円弧壁4は、研磨パッド2との間に所定の隙間が維持されるように設けられているため、以下の効果を奏する。図3を参照しながら、その効果について説明する。図3は、図2のI−I線に沿った断面の一部を示す図である。図示の通り、スラリーSは、円弧状壁部4に堰き止められて、円弧壁4のトップリング3側(上流側)に多量に溜まっている。スラリーSには、一般に、ウェーハの研磨により発生した研磨くずPが含まれている。研磨くずPは、ウェーハと研磨パッド2との間に入り込むと、ウェーハの研磨量や研磨状態に悪影響を及ぼすおそれがある。
しかし、円弧壁4と研磨パッド2との間の隙間部Gは、研磨くずPは通過できるものの、スラリーはその粘性のために通過し難い程度の間隔を有している。このため、スラリーを上流側に留めつつ、研磨くずPを効果的にトップリング3の外側(下流側)へ排出することができる。したがって、研磨くずPがウェーハの研磨量や研磨状態に及ぼす悪影響を排除することができる。
次に、以上の構成を有する研磨装置100を用いたウェーハの研磨方法を説明する。まず、研磨装置100の研磨定盤1上に研磨パッド2を載置する。次に、研磨中にウェーハが研磨定盤1の回転軸と研磨定盤1の周縁との間に位置するようにトップリング3を位置決めする。次いで、位置決め治具6により、円弧壁4をその中心点がトップリング3の回転軸と同一の点に位置し、かつ、研磨パッド2との間に所定の隙間を維持されるよう配置する。そして、研磨の対象となるウェーハをトップリング3により保持する。
続けて、研磨定盤1をその回転軸を中心として所定の回転数にて回転し、引き続いて、スラリー供給部5から研磨パッド2にスラリーを所定の流量にて供給する。この後、トップリング3を所定の回転数にて回転させるとともに、ウェーハを研磨パッド2に押し付ける。こうすると、研磨定盤1に供給されウェーハに到達してウェーハの周囲に沿って回り込むように流れるスラリーの一部を、円弧壁4により集め、円弧壁4とウェーハとの間に貯溜することができる。そして、このように貯溜されたスラリーは、ウェーハの外周と接するため、ウェーハと研磨パッド2との間に供給される。これにより、スラリーを効率よく使用しつつ、ウェーハの表面が研磨され平坦化される。
上記の研磨方法は、半導体装置の製造方法の一工程として実施することができる。たとえば、この研磨方法は、絶縁膜形成工程の後に絶縁膜の表面を平坦化する工程として、また、メタライゼーション工程の後に金属膜の表面を平坦化する工程として実施すると有益である。また、上述の研磨方法は、後工程における裏面研磨プロセスとして実施することもできる。
(変形例1)
続けて、本発明の第1の実施の形態の変形例1による研磨装置について説明する。変形例1による研磨装置は、第1の実施の形態による研磨装置100とスラリー供給部5の位置が異なる点で相違し、その他の点では同一の構成を有する。以下では、その相違点について説明する。
図4に示す通り、研磨装置101においては、スラリー供給部5は、研磨パッド2に対し、トップリング3と円弧状壁部4との間でスラリーを滴下できる位置にある。これにより、供給されるスラリーは、トップリング3と円弧壁4との間に溜まることになるため、より多くの量のスラリーがウェーハと研磨パッド2との間に提供されるようになる。
この構成の効果を調べるため本発明者らが行ったシミュレーションの結果について説明する。シミュレーションを行うに当たって使用したパラメータは、
・研磨定盤半径 30cm
・研磨定盤回転速度 50rpm
・トップリング半径 11cm
・トップリング回転速度 50rpm
・スラリー滴下量 200ml/min
である。
図5(A)は、本実施の形態による研磨装置101の結果を示し、図5(B)は、比較のため、スラリー滴下位置を研磨定盤の回転中心と一致する位置とし、円弧状壁部4を使用しない場合の結果を示す。これらの図に示す斜線部Sは、スラリーがトップリング3の中心へ向かって流れる領域を示している。すなわち、この領域において、スラリーはウェーハと研磨パッド2との間に浸入していくことになる。図5(A)と図5(B)とを比較すると、トップリング3の内側に存在する斜線部S及びトップリング3の外周部に接している斜線部Sの範囲は図5(A)において広く、図5(B)において狭い。すなわち、比較のための装置構成では、スラリーは、狭い範囲からしかウェーハと研磨パッド2との間に浸入できない。浸入できない多量のスラリーはウェーハの外周部をつたって研磨定盤外へと流出してしまうため、スラリーを効率よく使用することができない。これに対し、研磨装置101においては、広い範囲からスラリーが浸入することができ、したがって、スラリーを効率よく使用することができ、その結果、スラリー消費量を低減することができる。
(変形例2)
次に、本発明の第1の実施の形態の変形例2による研磨装置について説明する。変形例2による研磨装置は、上述の変形例1による研磨装置101の円弧壁4に代わり環状の部材が使用される点で相違し、その他は同一の構成を有する。以下では、その相違点について説明する。
図6に示す通り、研磨装置102は、ダムとして、円盤状のトップリング3を取り囲む環状壁40を有する。環状壁40の半径は、トップリング3の半径の100%より大きく、150%より小さい。環状壁40の半径が、トップリングの半径の100%以下では、トップリングを囲むことができず、後述する効果を発揮できないからであり、150%以上では、円弧壁4の一部が研磨定盤1からはみ出す可能性が高くなり、はみ出してしまうと、円弧壁4の有する効果を十分に発揮できないからである。
また、環状壁40の中心は、本実施の形態においては、トップリング3の回転軸と同じ点に位置している。さらに、環状壁40は、研磨パッド2との間に所定の隙間を有する隙間部が維持されるよう固定されている。言い換えると、研磨装置102は、実質的に、第1の実施の形態の円弧壁4における角度Θa+Θbを360°とした構造を有している。
なお、環状壁40には位置決め治具6Aが設けられている。この位置決め治具6Aにより、環状壁40は上述の通りに固定される。また、位置決め治具6Aは、所定の駆動機構により上下動が可能であり、これにより、ウェーハ研磨工程の終了後に環状壁40を上昇させて、トップリング3を移動することができる。
上記構成の研磨装置102によれば、トップリング3は環状壁40に取り囲まれており、しかも、スラリー供給部5は、トップリング3と環状壁40との間にスラリーを滴下できるよう位置しているため、トップリング3と環状壁40との間にスラリーが溜まることとなる。このため、スラリーは、ウェーハの外周部のほぼ全体からウェーハと研磨パッド2との間に浸入でき、よって、スラリーの効率的な利用と消費量の低減が図られる。
ところで、環状壁40をトップリング3に連結することも可能である。この場合、環状壁40とトップリング3を同じ機構で上下動させることができ、装置構造を簡素化できる。環状壁40が回転した場合でも、上述したスラリーを効率的に利用できる効果と同等の効果を得ることができる。例えば図7に示す通り、トップリング3と環状壁40とを繋ぐ連結部材8を設けると好ましい。このようにすれば、環状部材40は、トップリング3と同じ回転数で回転する。また、研磨終了後トップリング3とともに環状壁40を上昇させることができるため、装置構造を簡素化でき、例えば、メンテナンス作業等を容易化することができる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係る研磨装置として、湾曲した壁部材を有する研磨装置について説明する。なお、以下の説明で参照する図面においては、先行する実施の形態の研磨装置と同一の部材には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。また、図中、説明の便宜のための補助線等であって、既出の補助線等と同一の符号を有するものは、同一の定義に基づいて描かれている。
図8に示す通り、研磨装置103は、研磨定盤1、研磨パッド2、トップリング3、スパイラル壁41、及びスラリー供給部5を有する。
スパイラル壁41は、図示の通り、円弧状壁41aと湾曲壁41bとを有する。詳細には、円弧状壁41aは、トップリング3の回転軸を中心とした半径Rdの円の円周に沿うように湾曲している。ここで、半径Rdは、トップリング3の半径をrとしたとき、
1.0 < Rd/r < 1.5
といった関係式を満たす。すなわち、スパイラル壁41の円弧状壁41aは、トップリングの半径rの100%より大きく、150%より小さい半径を有する円弧状をなしている。
一方、湾曲壁41bは、図示の通り、円弧状壁41aの一端と連続するとともに、一点鎖線L2とのなす角をΘとし、kを1<k<2を満たす定数としたときに、
R=Rd×{1+k×Θ/(2π)}
といった関係式で表される曲線に沿って湾曲している。この式から、スパイラル壁41の湾曲壁41bは、一点鎖線L2とのなす角Θの増加に従って、トップリング3の回転軸から次第に遠ざかるような曲線状をなしていることがわかる。
また、スパイラル壁41におけるΘa及びΘbは、ともに30°以上であると好ましい。この角度より小さいと、スパイラル壁41の効果を十分に発揮することができないからである。
ここで、上記形状を有するスパイラル壁41の効果を確認するために本発明者らが行ったシミュレーションの結果を説明する。シミュレーションを行うに当たって使用したパラメータは、
・研磨定盤半径 30cm
・研磨定盤回転速度 50rpm
・トップリング半径 11cm
・トップリング回転速度 50rpm
・スラリー滴下量 200ml/min
である。
図10(A)は、本実施の形態による研磨装置103の結果を示し、図10(B)は、比較のため、スラリー供給管の位置を研磨定盤の回転中心と一致する位置とし、スパイラル壁41を使用しない場合の結果を示す。これらの図の斜線部Sは、スラリーがトップリング3の中心へ向かって流れる領域を示している。すなわち、この領域において、スラリーはウェーハと研磨パッド2との間に浸入していくことになる。図10(A)と図10(B)とを比較すると、特にトップリング3の内側において、比較のための装置構成(図10(B))に比べ、研磨装置103における場合の方が斜線部Sの範囲は広い。この結果から、本実施の形態による研磨装置103の効果が理解される。
なお、スパイラル壁41は、所定の位置決め治具により研磨パッド2との間に間隙部Gが維持されるように固定されている。したがって、スパイラル壁41もまた、上述の円弧壁4や環状壁40と同様、研磨くずによる悪影響を排除することができる。
また、図10(A)に示したシミュレーション結果は、スラリー供給部5を、トップリング3を中心としてスパイラル壁41と反対の位置に配置する場合を示したが、スラリー供給部5の位置は、トップリング3とスパイラル壁41との間であってもよく、この場合であっても、広い範囲からスラリーがウェーハと研磨パッド2との間に浸入することが確認された。
さらに、図11に例示するように、見込み角(Θa+Θb)が360°以上であっても、同様の効果が奏されることがわかった。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態に係る研磨装置について説明する。図12を参照すると、研磨装置104は、研磨定盤1、研磨パッド2、トップリング3、第1直線壁43a,43b、及びスラリー供給部5を有する。ここで、研磨定盤1、研磨パッド2、トップリング3、及びスラリー供給部5は、既出の各実施の形態において説明したものと同一の機能を有する。なお、本実施の形態においては、スラリー供給部5は、研磨定盤1の中央部分にスラリーを供給するように配置されている。
図12及び図13に示す通り、第1直線壁43a及び第2直線壁43bは、ともに板状の形状を有する。第1直線壁43aは、研磨パッド2上において、スラリー供給部5からスラリーが滴下される位置に関してトップリング3と反対の領域に配設されている。また、第1直線壁43aは、研磨定盤1の接線方向とほぼ同一の方向に延びている。一方、第2直線壁43bは、研磨パッド2上であって研磨定盤1の回転軸と研磨定盤1の周縁との間において、トップリング3と第1直線壁43aとの間に配設されている。また、第2直線壁43bは、研磨定盤1の接線方向とほぼ同一の方向に延びている。
第1直線壁43a及び第2直線壁43bが上記の通り構成されているため、研磨装置104においては、スラリーは研磨パッド2上を以下のように流れる。スラリーは、スラリー供給部5から研磨パッド2の中央部分に滴下されると、研磨定盤1の回転により、研磨パッド2上をトップリング3に向かって流れる。トップリング3に到達したスラリーは、その一部が到達部からウェーハと研磨パッド2との間に入り込み、ウェーハの研磨に資する。一方、ウェーハに到達するもののウェーハと研磨パッド2との間に浸入せずにウェーハの外周部に沿って流れるスラリーは、第2直線壁43bの面43b1に衝突するに至る(図13の矢印A)。
そして、第2直線壁43bによりスラリー流れの方向が偏向される(矢印B)。このように方向が偏向されて流れるスラリーは、次いで、第1直線壁43aに衝突する(矢印C)。そうすると、スラリーの流れの方向が再び偏向されて、スラリーはトップリング3に向けて回流していく(矢印D)。このため、スラリーは再びウェーハに至ることとなる。このとき、スラリーは十分に広がっているため、より多くの量のスラリーがウェーハと研磨パッド2との間へ浸入することができる。したがって、スラリーが効率的に使用されるようになり、その結果、スラリー消費量を低減することができる。
ところで、第2直線壁43bのより好適な配置は以下の通りである。図14(A)に示すグラフにおいて、縦軸はウェーハの研磨レートを示し、横軸は第2直線壁43bの角度Θを示す。この角度Θは、図14(B)に示す図において定義される通り、研磨定盤1の法線LNに直交する直線LPとのなす角度である。図14(A)を参照すると、第2直線壁43bの角度Θが−20°〜+20°の範囲において実用上好適な研磨レートが実現されており、好ましい。また、この角度Θが−10°〜+10°の範囲においては、約150nm/分を超える研磨レートが実現されており、一層好ましい。この結果は、第2直線壁43bの角度Θをたとえば40°〜50°とすることによってスラリーの流れを研磨定盤1の中心へ向かわせるよりも、研磨定盤1の回転方向へ向かわせる方が好ましいことを意味している。このことから、上述の特許文献1に記載される「研磨液流を研磨定盤中央部に還流させる」研磨方法、及び特許文献4に記載される「研磨剤を定盤の中心側に押圧する手段を備えている」研磨装置に比べ、本実施の形態に係る研磨装置が優れた効果を有することが理解される。
なお、直線壁43a,43bは、所定の位置決め治具により研磨パッド2との間に間隙部Gが維持されるように固定されている。したがって、直線壁43a,43bもまた、上述の円弧壁4、環状壁40、及びスパイラル壁41と同様、研磨くずによる悪影響を排除することができる。
以上の通り、本実施の形態に係る研磨装置によれば、上述の実施の形態における円弧壁4、環状壁40、及びスパイラル壁41に比べて単純な形状を有する直線壁43a,43bというダムを使って、効率良くスラリーを拡散させ、結果的に研磨効率を向上し研磨剤の使用量を減少することができる。
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態に係る研磨装置について説明する。図15(A)を参照すると、研磨装置105は、研磨定盤1、研磨パッド2、トップリング3、スラリー拡散部44、及びスラリー供給部50を有する。研磨定盤1、研磨パッド2、及びトップリング3は、既出の各実施の形態におけるものと同一の機能を有している。以下では、スラリー拡散部44とスラリー供給部50を中心として説明する。
図15(A)(B)を参照すると、スラリー供給部50は、スラリーを吐出するスラリー吐出口50aと、このスラリー吐出口50aから吐出されるスラリーを受けるスラリー受皿50bとを有する。スラリー拡散部44は、耐アルカリ性を有し、スラリーを吸収することができる材料から形成されている。このような材料としては、たとえば、ポリエチレンフォームが好適である。スラリー拡散部44は、その下部において研磨パッド2に接するとともに、本実施の形態においてはスラリー供給部50のスラリー受皿50bに取り付けられている。詳細には、スラリー受皿50bの底部に開口が設けられており、スラリー拡散部44の一部が、スラリー受皿50bの底部に露出している。
ウェーハの研磨に際しては、所定のスラリー供給装置(図示せず)からスラリー供給部50のスラリー吐出口50aを通じてスラリーをスラリー受皿50aへ滴下する。そうすると、スラリーは、スラリー受皿50aに溜まるとともに、スラリー受皿50aの開口を通じて、スラリー拡散部44により吸収され、一時的に蓄えられる。スラリー拡散部44に一時的に蓄えられたスラリーは、スラリー拡散部44を伝わって研磨パッド2に供給される。このとき、スラリーは、スラリー拡散部44の全体にわたってほぼ均一に蓄えられるため、スラリー拡散部44全体から研磨パッド2上に拡散されて供給されることになる。したがって、スラリーは広がった状態で流れてウェーハに到達し、ウェーハの外周部の広い範囲からウェーハと研磨パッド2の間に浸入することができる。このため、ウェーハに到達するスラリーのうち直接に研磨に資する量が増加する。よって、スラリーを効率よく使用することができ、その結果、スラリー消費量を低減できる。
しかも、スラリー供給部50の吐出口50aから滴下するスラリーの量を調整することにより、ウェーハと研磨パッド2との間に浸入していくスラリーの量を最低限必要な量に抑制できるため、研磨に資することなくウェーハ外周部を回って流れてしまうスラリーの量を低減できる。よって、スラリー消費量を更に低減することも可能である。
なお、本実施の形態におけるスラリー供給部50は、スラリー吐出口50aとスラリー受皿50bとから構成されるが、スラリー受皿50bは、スラリー拡散部44がスラリーを確実に吸収することができるように設けられたものであり、必ずしも必要ではない。また、耐アルカリ性を有しスラリーを吸収できる材料を用いてスラリー受皿50bとスラリー拡散部44とを一体に形成するようにしてもよい。
(第5の実施の形態)
次に、本発明の第5の実施の形態に係る研磨装置について説明する。図16を参照すると、本実施の形態の研磨装置106は、研磨定盤1、研磨パッド2、トップリング3、及び噴射ガン45a,45bを有する。ここで、研磨定盤1、研磨パッド2及びトップリング3は、上述の各実施の形態において説明したものと同一の形状、機能を有する。なお、説明の便宜上、図16においてスラリー供給管は図示しないが、研磨装置106は、既出のスラリー供給部5と同一機能のものを有している。
噴射ガン45a,45bは、加圧された気体N(図16)を研磨パッド2に対して吹き付けることができる。加圧気体Nの吹付けにより、噴射ガン45aは、研磨パッド2上を流れるスラリーの流れの一部を妨げることにより、結果として、スラリーの流れの方向を変更することができる。すなわち、噴射ガン45aから噴射される加圧気体Nは、スラリーに対し、流れの一部を堰き止める壁又はダムとして機能する。このようにしてスラリーの流れを制御することにより、スラリーは、ウェーハの外周部の広い範囲にスラリーを到達することができる。したがって、ウェーハ外周部の広い範囲から、より多くの量のスラリーがウェーハと研磨パッド2との間に導かれる。故に、スラリーを効率よく使用することができるとともに、スラリー消費量を低減することができる。
また、スラリーがウェーハ外周部を回って流れても、噴射ガン45bを設けておけば、噴射ガン45bから気体を噴射することにより、スラリーをスラリー供給管(図示せず)の滴下位置に向けて流すことができる。したがって、さらに広い範囲からスラリーをウェーハと研磨パッド2との間に浸入させることもできる。よって、スラリー消費量をより低減することができる。
なお、気体としては、たとえば、空気や窒素ガスを使用することができ、また、ヘリウムガスであってもよい。さらに、この気体が、スラリーに使われている溶媒等の蒸気を含むと好適である。スラリーの乾燥を抑制できるからである。
また、噴射ガン45aの位置は、トップリング3に対して上流側(図16)に限らず、トップリング3に対し下流側であってもよい。このようにすれば、噴射ガン45aから噴射される気体が、第1の実施の形態において説明した円弧壁4などと同様に、スラリーをトップリング3の下流側に貯溜するダムとしての機能を発揮することができる。
さらに、噴射ガン45a,45bを直線壁43a,43bの代わりに使用することもできる。すなわち、噴射ガン45a,45bからの加圧気体Nにより、スラリーの流れの方向を図13の矢印A〜Dのように変更することができる。しかも、噴射ガン45a,45bによっても、トップリング3(又はウェーハ)の外周に沿って回り込むように流れるスラリーの流れを研磨定盤1の法線と略直交する方向(Θが−20°〜+20°(図14))へ変更することができる。
(第6の実施の形態)
本発明の第6の実施の形態に係る研磨装置について説明する。図17を参照すると、研磨装置107は、研磨定盤1、研磨パッド2、トップリング3、スラリー回収供給器46、及びスラリー供給部5を有する。研磨定盤1、研磨パッド2、トップリング3及びスラリー供給部5は、上述の各実施の形態において説明したものと同一の機能を有している。
スラリー回収供給器46は、図示の通り、研磨定盤1の回転方向に関してトップリング3の後方側に位置し、研磨定盤1の外周部からスラリー供給部5へ向かう方向に沿って配置されている。また、スラリー回収供給器46は、スラリー吸収部46a、スラリー押圧部46b、及びスラリー案内部材46cから構成される。スラリー吸収部46aの全体又は一部は、たとえばポリエチレンフォームといった耐アルカリ性を有し、スラリーを吸収することができる多孔質材料から形成される。また、スラリー吸収部46aは、研磨パッド2と接している。このため、研磨パッド2上にわずかに薄く広がるスラリーをも効率よく吸収し回収することができる。
スラリー押圧部46bは、所定の駆動機構により上下に動くことができ、下向きに動いてスラリー吸収部46aを押圧することにより、スラリー吸収部46aに吸収されたスラリーをスラリー吸収部46aから押し出すことができる。スラリー案内部材46cは、スラリー押圧部46bによってスラリー吸収部46aから押し出されたスラリーを受けることができる。また、スラリー案内部材46cは、受けたスラリーを再び研磨パッド2へと提供できるように、研磨定盤1の外周部側の端部46c1が終端されるとともに他方の端部46c2が開放されている。さらに、スラリー案内部材46cは、所定の傾斜を有することもできる。
上記の構成により、研磨装置107は以下の効果を奏する。すなわち、研磨パッド2上においてウェーハの外周部に沿って流れたスラリーは、スラリー吸収部46aによって吸収され回収される。スラリー吸収部46aに吸収されたスラリーは、スラリー押圧部46bにより定期的に押し出される。押し出されたスラリーは、スラリー案内部材46cに受けられ、スラリー案内部材46c内を流れ、そして、スラリー案内部材46cの端部46c2から研磨パッド2上のスラリー滴下位置付近に滴下されるに至る。
スラリー案内部材46cの端部46c2から滴下されたスラリーは、スラリー供給部5から滴下されるスラリーと共に、研磨定盤1の回転によって、トップリング3に向かって流れていく。このとき、スラリーは、スラリー吸収部46aから滴下されるスラリーのみの場合に比べ、スラリー回収供給器46から研磨パッド2上に戻されたスラリーの影響により、広がった状態でトップリング3へと向かうことになる。
したがって、スラリーは、ウェーハの外周部の広い範囲においてウェーハに到達し、よって、広い範囲からウェーハと研磨パッド2との間に浸入することができる。このため、スラリーを効率よく使用することができ、その結果、スラリー消費量を低減することができる。
また、ウェーハの外周部に沿って流れたスラリーは、放置しておくと、大部分が研磨定盤1から流れ落ちて無駄になるが、本実施形態においては、スラリー回収供給器46により吸収されて研磨パッド2に再び供給されるため、無駄になるスラリーの量を低減することができる。
(第7の実施の形態)
本発明の第7の実施の形態に係る研磨装置について説明する。図18を参照すると、研磨装置108は、研磨定盤1、研磨パッド2、トップリング3、スラリー貯溜部47、スラリー還流器48、昇降機7、及びスラリー供給部5を有する。ここで、研磨定盤1、研磨パッド2、トップリング3、及びスラリー供給部5は、上述の各実施の形態において説明したものとほぼ同一の形状及び機能を有している。以下、スラリー貯溜部47、スラリー還流器48、及び昇降機7を中心に説明する。
スラリー貯留部47は、平面視円環状の形状を有し、研磨定盤1の外周側面を取り囲んでいる。また、スラリー貯溜部47は、上部に円環状の開口を有するとともに、断面が略U字形である底部を有している。この構成のため、スラリー貯溜部47は、研磨パッド2から流れ落ちるスラリーを受けて溜めおくことができる。
また、スラリー貯溜部47には昇降機7が設けられている。この昇降機7により、スラリー貯溜部47は、研磨定盤1外周側面を取り囲んで研磨パッド2から流れ落ちるスラリーを受けることができる位置と、スラリー貯溜部47の開口面が研磨パッド2表面よりも高くなる位置との間において、上下動される。
スラリー還流器48は、スラリー吸引管48a、ポンプ48b、及びスラリー供給管48cから構成される。スラリー吸引管48aは、たとえばテフロン(登録商標)製のチューブから構成されてよい。また、スラリー吸引管48aの一端はスラリー貯溜部47の底部に達しており、他端はポンプ48bの吸引口48b1に接続されている。ポンプ48bの吐出口48b2にはスラリー供給管48cが接続されている。また、スラリー供給管48cの他方の端部は、研磨パッド2に面している。
上記の構成により、研磨装置108は以下の効果を奏する。研磨パッド2から流れ落ちてスラリー貯溜部47に溜まるスラリーは、ポンプ48bにより、スラリー吸引管48aを通して吸引され、スラリー供給管48cを通して研磨パッド2へ供給される。このため、放置すれば流れ落ちて無駄となってしまうスラリーを有効に活用でき、よって、スラリー消費量を低減することができる。
しかも、スラリー供給管48cの位置を調節して、このスラリー供給管48cからのスラリーが、スラリー供給部5からのスラリー滴下位置の近くに提供されるようにすれば、トップリング3に向かうスラリーの流れを広げることもできる。これにより、スラリーはウェーハの外周部の広い範囲に到達するようになり、ウェーハと研磨パッド2の間に浸入するスラリーの量が増大する。すなわち、スラリーを効率よく使用することができ、スラリー消費量を低減することができる。
また、研磨作業後に、昇降機7によりスラリー貯溜部47が高い位置に保持されれば、例えば研磨パッド2のドレッシング作業中に研磨定盤1の外周部から飛散する水がスラリー貯溜部47に入ることが防止される。したがって、ドレッシング後にウェーハの研磨を開始する場合であっても、スラリーのコンディショニングといった余分な作業を省くことができる。
(第8の実施の形態)
本発明の第8の実施の形態に係る研磨装置について説明する。図19を参照すると、研磨装置109は、第7の実施の形態に係る研磨装置108と、スラリー貯溜部47に代わりスラリー回収板49を有する点で相違し、その他の点では同一である。以下、相違点であるスラリー回収板49を中心として説明する。
スラリー回収板49は、研磨パッド2上のスラリーを捕集する役割を有する。図19に例示するスラリー回収板49は、ほぼ三角形状の第1の板部材49aと、第1の板部材49aの2つの辺においてこの第1の板部材49aに直立する2つの第2の板部材49bとから構成されている。また、第1の板部材49aの辺のうち第2の板部材49bが設けられていない辺と対向する頂点には、スラリー吸引管48aが接続されている。そして、スラリー回収板49は、第1の板部材49aが研磨パッド2に接するように配置されている。
上記の構成によれば、スラリー回収板49は、ウェーハの外周部に沿って流れたスラリーを捕集することができる。スラリー回収板49により捕集されたスラリーは、スラリー吸引管48aを通してポンプ48bに吸引されて回収され、スラリー供給管48cを通して研磨パッド2へ供給される。このため、放置すれば流れ落ちて無駄となってしまうスラリーを有効に活用でき、よって、スラリー消費量を低減することができる。
しかも、スラリー供給管48cの位置の調節により、スラリー供給管48cから提供されるスラリーを、スラリー供給部5からのスラリー滴下位置の近くに滴下するようにすれば、トップリング3に向かうスラリーの流れを広げることもできる。これにより、スラリーを効率よく使用することができ、スラリー消費量を低減することができる。
また、スラリー回収板49には昇降機8が設けられている。これにより、スラリー回収板49を持ち上げておけば、ドレッシング中の研磨パッド2上の水を回収することを防止できる。このため、ドレッシング後にウェーハの研磨を開始する場合であっても、スラリーのコンディショニングをする手間を省くことができる。
以上、いくつかの実施の形態を参照しながら、本発明について説明したが、本発明の研磨装置、研磨方法、および半導体装置の製造方法は、上述の実施の形態に限られることなく、種々に変形可能である。また、上述の各実施の形態に係る各研磨装置が備える構成要素を適宜組み合わせることもまた可能である。
たとえば、研磨装置108におけるスラリー貯溜部47、スラリー還流器48、及び昇降機7を研磨装置100に設けても良い。研磨装置100においては、スラリーが円弧壁4における上流側の開口から溢れ出る場合もあり、このような場合には、スラリーは結局は研磨パッド2から流れ落ちてしまうこととなる。しかし、スラリー貯溜部47及びスラリー還流器48があれば、放置すれば流れ落ちるスラリーを再び研磨パッド2上に戻すことができるため、スラリーの無駄を減少することができる。
また、円弧壁4、環状壁40、スパイラル壁41、及び直線壁43a,43bは、耐アルカリ性が高く、かつ、金属汚染の原因とならない材料から作製されると好ましい。このような材料としては、例えば、ポリカーボネートを挙げることができる。
なお、第1の実施の形態において研磨装置100を使用した研磨方法について説明したが、この研磨方法から、研磨装置101〜109を使用した研磨方法を実施することができるのは明らかである。また、その研磨方法を半導体装置の製造方法の一工程として実施することができるのもまた明らかである。
本発明の第1の実施の形態に係る研磨装置の要部を示す斜視図である。 図1に示す研磨装置の要部の上面図である。 図2のI−I線に沿う断面図の一部を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例1による研磨装置の要部を示す斜視図である。 図4に示す研磨装置が奏する効果を説明するためのシミュレーション結果を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例2による研磨装置の要部を示す斜視図である。 図6に示す研磨装置の変形例を示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る研磨装置の要部を示す上面図である。 図8に示す研磨装置の第1の変形例を示す上面図である。 図8に示す研磨装置が奏する効果を説明するためのシミュレーション結果を示す図である。 図8に示す研磨装置の第2の変形例を示す上面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る研磨装置の要部を示す上面図である。 図12に示す研磨装置の上面図である。 図12に示す研磨装置における研磨レートの直線壁角度依存性を示す図である。 本発明の第4の実施の形態に係る研磨装置の要部を示す斜視図(A)及び断面図(B)である。 本発明の第5の実施の形態に係る研磨装置の要部を示す斜視図である。 本発明の第6の実施の形態に係る研磨装置の要部を示す斜視図である。 本発明の第7の実施の形態に係る研磨装置の要部を示す側面図である。 本発明の第8の実施の形態に係る研磨装置の要部を示す斜視図である。
符号の説明
1…研磨定盤、2…研磨パッド、3…トップリング、4…円弧壁、5…スラリー供給管、6…位置決め治具、7,8…昇降機、40…環状壁、41…スパイラル壁、43a…第1直線壁、43b…第2直線壁、44…スラリー拡散部、45a,45b…噴射ガン、46…スラリー回収供給器、47…スラリー貯溜部、48…スラリー還流器、49…スラリー回収板。

Claims (15)

  1. 第1の回転軸を中心に回転する研磨定盤と、
    前記研磨定盤上にスラリーを供給するスラリー供給部と、
    前記研磨定盤の前記第1の回転軸の中心と前記研磨定盤周縁との間と対向する位置に被研磨体を保持可能に設けられ、前記第1の回転軸とは異なる第2の回転軸を中心に回転する保持部材と、
    前記スラリー供給部から前記研磨定盤上に供給された前記スラリーの一部を、前記保持部材と前記研磨定盤との間及び周囲に貯留するダムと、
    を備えることを特徴とする研磨装置。
  2. 前記ダムは、前記スラリーの供給側となる部分に開口を有し、前記開口を除く部分は前記保持部材の外側周囲に沿う円弧壁であることを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
  3. 前記ダムは、前記被研磨体の外側周囲をすべて取り囲む環状壁であることを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
  4. 前記スラリー供給部は、前記環状壁により取り囲まれた領域内において、前記研磨定盤上にスラリーを供給することを特徴とする請求項3に記載の研磨装置。
  5. 前記ダムは、前記第2の回転軸に連接され、前記保持部材の回転に従い回転することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の研磨装置。
  6. 前記ダムは、前記保持部材の外側周囲の一部又はすべてを取り囲む曲線を含む壁であることを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
  7. 第1の回転軸を中心に回転する研磨定盤と、
    前記研磨定盤上にスラリーを供給するスラリー供給部と、
    前記研磨定盤の前記第1の回転軸の中心と前記研磨定盤周縁との間と対向する位置に被研磨体を保持可能に設けられ、前記第1の回転軸とは異なる第2の回転軸を中心に回転する円盤状の保持部材と、
    前記保持部材の半径をrとしたとき、前記第2の回転軸を中心とし、
    1.0 < Rd/r < 1.5
    の関係式を満たす値Rdを半径とする、スラリー供給側が開口された円弧状壁、及び前記円弧状壁の一方端から連続するとともに、前記第1の回転軸の中心と前記第2の回転軸の中心とを結ぶ直線と直交し前記第2の回転軸の中心を原点とする直線とのなす角をΘ並びに1<k<2としたとき、
    R=Rd×{1+k×Θ/(2π)}
    の関係式で表される曲線Rに沿って湾曲する湾曲壁により構成されたダムと、
    を備えることを特徴とする研磨装置。
  8. 前記研磨定盤上に研磨布を介して前記ダムが配設され、前記ダムと前記研磨布との間には研磨屑を排出する隙間が設けられたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の研磨装置。
  9. 第1の回転軸を中心に回転する研磨定盤と、
    前記スラリー供給部から供給される前記スラリーを一時的に蓄え、この蓄えたスラリーを前記研磨定盤上の前記第1の回転軸の中心と前記研磨定盤周縁との間に拡散して供給するスラリー拡散部と、
    前記研磨定盤上の前記第1の回転軸の中心と前記研磨定盤周縁との間において被研磨体を保持しかつ拡散して供給される前記スラリーを介して前記研磨定盤に押し当て、前記第1の回転軸とは異なる第2の回転軸を中心に回転する保持部材と、
    を備えることを特徴とする研磨装置。
  10. 第1の回転軸を中心に回転する研磨定盤と、
    前記研磨定盤上にスラリーを供給するスラリー供給部と、
    前記研磨定盤上の前記第1の回転軸の中心と前記研磨定盤周縁との間と対向する位置に被研磨体を保持可能に設けられ、前記第1の回転軸とは異なる第2の回転軸を中心に回転する保持部材と、
    前記スラリーの前記研磨定盤外周への飛散を抑制し、前記保持部材と前記研磨定盤との間に前記スラリーを導くよう気体を吹き付ける気体噴射部と、
    を備えることを特徴とする研磨装置。
  11. 第1の回転軸を中心に回転する研磨定盤と、
    前記研磨定盤上にスラリーを供給するスラリー供給部と、
    前記研磨定盤上の前記第1の回転軸の中心と前記研磨定盤周縁との間と対向する位置に被研磨体を保持可能に設けられ、前記第1の回転軸とは異なる第2の回転軸を中心に回転する保持部材と、
    前記研磨定盤上に供給されたスラリーを吸収し回収する多孔質素材を含むスラリー吸収部と、
    前記スラリー吸収部に吸収され回収された前記スラリーを押し出す押圧部と、
    前記押圧部により前記スラリー吸収部から押し出される前記スラリーを前記スラリー供給部のスラリー供給位置に導くスラリー案内部材と、
    を備えることを特徴とする研磨装置。
  12. 第1の回転軸を中心に回転する研磨定盤と、
    前記研磨定盤上にスラリーを供給するスラリー供給部と、
    前記研磨定盤上の前記第1の回転軸の中心と前記研磨定盤周縁との間と対向する位置に被研磨体を保持可能に設けられ、前記第1の回転軸とは異なる第2の回転軸を中心に回転する保持部材と、
    前記研磨定盤の外周側面を取り囲み、前記研磨定盤上から流れ落ちる前記スラリーを回収するスラリー貯溜部と、
    前記研磨定盤の外周側面を取り囲む位置とこの外周側面から退避する位置との間において前記スラリー貯溜部を上下動する昇降機構と、
    前記スラリー貯溜部に回収された前記スラリーを前記スラリー供給部のスラリー供給位置に還流するスラリー還流再生手段と、
    を備えることを特徴とする研磨装置。
  13. 第1の回転軸を中心に回転する研磨定盤と、
    前記研磨定盤上にスラリーを供給するスラリー供給部と、
    前記研磨定盤上の前記第1の回転軸の中心と前記研磨定盤周縁との間と対向する位置に被研磨体を保持可能に設けられ、前記第1の回転軸とは異なる第2の回転軸を中心に回転する保持部材と、
    前記研磨定盤上に供給された前記スラリーを回収する回収板と、
    前記研磨定盤上のスラリー回収位置とこのスラリー回収位置から退避する位置との間において前記スラリー回収板を上下動する昇降機構と、
    前記スラリー回収板により回収された前記スラリーを前記スラリー供給部のスラリー供給位置に還流するスラリー還流再生手段と、
    を備えることを特徴とする研磨装置。
  14. 研磨定盤の第1の回転軸の中心と前記研磨定盤周縁との間において前記研磨定盤上に被研磨体を押し当てる工程と、
    前記被研磨体を保持する工程と、
    前記研磨定盤を前記第1の回転軸を中心に回転する工程と、
    前記被研磨体を前記第1の回転軸とは異なる第2の回転軸を中心に回転する工程と、
    前記研磨定盤上にスラリーを供給する工程と、
    前記研磨定盤上に供給され前記被研磨体に到達して前記被研磨体の周囲に分散する前記スラリーの一部を、前記被研磨体の周囲に集めて前記被研磨体と前記研磨定盤との間に供給する工程と、
    を備えたことを特徴とする研磨方法。
  15. 研磨定盤の第1の回転軸の中心と前記研磨定盤周縁との間において前記研磨定盤上に半導体ウェーハをその研磨面を前記研磨定盤に向けて載置する工程と、
    前記半導体ウェーハを保持する工程と、
    前記研磨定盤を前記第1の回転軸を中心に回転する工程と、
    前記半導体ウェーハを前記第1の回転軸とは異なる第2の回転軸を中心に回転する工程と、
    前記研磨定盤上にスラリーを供給する工程と、
    前記研磨定盤上に供給され前記半導体ウェーハに到達して前記半導体ウェーハの周囲に分散する前記スラリーの一部を、前記半導体ウェーハの周囲に集めて前記半導体ウェーハの研磨面と前記研磨定盤との間に供給する工程と、
    を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。


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