JP2006087657A - ミシンの針板装置及び刺繍枠の支持装置 - Google Patents

ミシンの針板装置及び刺繍枠の支持装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006087657A
JP2006087657A JP2004276499A JP2004276499A JP2006087657A JP 2006087657 A JP2006087657 A JP 2006087657A JP 2004276499 A JP2004276499 A JP 2004276499A JP 2004276499 A JP2004276499 A JP 2004276499A JP 2006087657 A JP2006087657 A JP 2006087657A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
needle plate
embroidery frame
support
cylinder bed
frame
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004276499A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiko Kawaguchi
保彦 川口
Masakazu Kuki
正和 九鬼
Noriko Kawabe
紀子 川辺
Taiichi Noguchi
泰一 野口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2004276499A priority Critical patent/JP2006087657A/ja
Publication of JP2006087657A publication Critical patent/JP2006087657A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sewing Machines And Sewing (AREA)

Abstract

【課題】 簡単な構成で且つ安価に刺繍枠の前倒れを防止できるような針板装置を実現させること。
【解決手段】 シリンダベッド4の上面部に配設され針穴を有する針板部7bと、刺繍枠20の前側枠部を支持するために針板部7bの前端からシリンダベッド4の前方に延長された水平な針板延長部7cとを一体的に形成した針板体7と、針板延長部7cの前端部を支持する支持脚26とを備え、支持脚26は、針板延長部7cの前端部にヒンジ機構30により連結されて、鉛直向きの支持姿勢と、針板延長部7c側へ折り畳んだ折り畳み姿勢とに切換え可能に構成され、その長さを調節する為の長さ調節機構35を有する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ミシンのベッド部から延びるシリンダベッドの上面部に配設された針板体を前方に延長して刺繍枠の前側枠部を支持し、その針板体の前端部を支持脚で作業台上に支持するようにしたものに関する。
従来、刺繍縫製可能な電子制御ミシンは、刺繍枠を直交2方向(XY方向)に移動させる刺繍枠移動機構を有し、刺繍枠に保持した布に、各種の模様を手軽に刺繍縫いできるようになっている。
ところで、Tシャツ等の筒物に刺繍縫製が可能なシリンダベッドを有する刺繍ミシンにおいて、ハンカチ等の平布を保持するための平面状の刺繍枠を使用した場合に、その刺繍枠の縫製範囲に対する縫製位置によっては、刺繍枠の前側枠部がシリンダベッドの先端部よりも前方に移動する場合がある。このような場合、刺繍枠の重量と刺繍枠に保持された布の重量により、前側枠部がシリンダベッドの上面よりも下側に下がる所謂前倒れが発生し、刺繍枠が傾いた姿勢になり、刺繍模様に縫いズレ(柄ズレ)が生じるという問題がある。また、刺繍枠がその前倒れ状態でシリンダベッド側に後退する際に、前倒れ状態の前枠部がシリンダベッドの先端に衝突することになる。
そこで、刺繍枠の前倒れ状態が起こらないように、刺繍枠を下側から支持する支持装置が種々提案されている。例えば、特許文献1のミシンは、ミシンのベッド部に針板を有する筒状のテーブルを複数のボルトで固定したシリンダベッドを形成し、加工布をセットした刺繍枠をそのテーブルで支持できるようにしてある。但し、ボビンケースを取り外す為の作業孔は、そのテーブルの下側の底板に形成されている。
また、ミシンベッド部に補助的なテーブルを装着して、刺繍枠を支持することも考えられる。例えば、特許文献2のポータブルミシンの補助テーブルは、前後1対のテーブル板を折り畳み可能に連結して構成し、使用するに際して、補助テーブル側の複数の封止ピンを対応するミシン側の封止金具に係止することで、補助テーブルをその収容部を介してミシンベッドに装着してから支持脚を立てる一方、装着順序の逆順で補助テーブルを取り外し、折り畳むことでコンパクトに収納保管できるようにしてある。
特開平3−207392号公報 (第2〜3頁、図1,図2) 実公昭59−20235号公報 (第2〜5頁、図1〜図3)
前述した特許文献1に記載のミシンにおいては、刺繍縫いを行うその都度、筒状のテーブルを複数本のボルトで固定するようにしてあるため、テーブルの取付け作業が煩雑化すること、筒状のテーブルをその基端部においてボルトで固定する取付け構造であるため、テーブルの特に基端部における板厚を厚くして剛性を高める必要があり、テーブルの重量が大きくなるだけでなく、コストが高くなること、更に、テーブルの下面の作業孔を介してボビンケースを取り外す為、作業性に劣ること、等の問題がある。
また、特許文献1に記載のミシンにおいては、筒状のテーブルの断面積が大きくなるため、刺繍枠にセットする筒物の布の大きさが制限されることや、刺繍枠底面と筒状のテーブル上面との接触面積が大きくなるため、刺繍枠が移動する際の摩擦抵抗が大きくなり、刺繍枠の位置決め精度が低下する問題がある。
特許文献2に記載のポータブルミシンの補助テーブルにおいては、1対のテーブル板に複数の封止ピンを設ける等して補助テーブルを構成し、ミシン側にも複数の封止金具を設けるため、部品点数が多くなり、組み付け作業が複雑化するだけでなく、補助テーブルの製作コストが高くなること、補助テーブルの高さ調節ができず、段違いが発生した場合、刺繍枠の移動時に刺繍枠と補助テーブル又はベッド部とが衝突する可能性があること、等の問題がある。
請求項1に係るミシンの針板装置は、刺繍対象の布を保持する刺繍枠を直交2方向へ独立に移動可能な刺繍枠移動手段とシリンダベッドとを有するミシンの針板装置において、シリンダベッドの上面部に配設され針穴を有する針板部と、刺繍枠の前側枠部を支持するために針板部の前端からシリンダベッドの長さ方向前方(即ち、伸長方向)に延長された水平な針板延長部とを一体的に形成した針板体と、針板延長部の前端部を支持する支持脚とを備えたものである。
シリンダベッドの上面部に配設された針板部と、その針板部の前端から延長された針板延長部とが一体的に形成され、針板延長部の前端部は支持脚で所定高さに支持されるため、縫製作業に伴って刺繍枠がシリンダベッドの上面及び針板体の上面を摺接しながら移動する場合に、刺繍枠の前側枠部が下がるようなことがなく、円滑に移動する。
請求項2に係るミシンの針板装置は、請求項2の発明において、前記支持脚は、針板延長部の前端部にヒンジ機構により連結されて、鉛直向きの支持姿勢と、針板延長部側へ折り畳んだ折り畳み姿勢とに切換え可能に構成されたものである。
請求項3に係るミシンの針板装置は、請求項1又は2の発明において、前記支持脚は、その長さを調節する為の長さ調節機構を有するものである。
請求項4に係るミシンの針板装置は、請求項1〜3の何れかの発明において、前記針板延長部は、刺繍枠の移動範囲の最前端位置よりも所定寸法だけ前方に張り出す長さに設定されたものである。
請求項5に係る刺繍枠の支持装置は、刺繍対象の布を保持する刺繍枠を直交2方向へ独立に移動可能な刺繍枠移動手段と、シリンダベッドと、シリンダベッドの伸長方向における前端上面部に配設され針穴を有する針板とを備えたミシンに用いる刺繍枠の支持装置において、シリンダベッドの前端近傍に取付けられ、刺繍枠の前側枠部を支持するためにシリンダベッドの伸長方向前方に延びた板状の支持部材と、支持部材の前端部を支持する支持脚とを備え、水平方向においてシリンダベッドの伸長方向と直交する方向に関し、支持部材の幅がシリンダベッドの幅より短いものである。
シリンダベッドの前端近傍からシリンダベッドの伸長方向前方に延長するように配設された支持部材の前端は支持脚で所定高さに支持されるため、縫製作業に伴って刺繍枠がシリンダベッドの上面及び支持部材の上面を摺接しながら移動する場合に、刺繍枠の前側枠部が下がるようなことがない。しかも、支持部材の幅がシリンダベッドの幅より短いため、刺繍枠が支持部材の上面を移動する際の摩擦抵抗が小さくなり、刺繍枠は円滑に移動する。
請求項6に係る刺繍枠の支持装置は、請求項5の発明において、前記支持部材は、刺繍枠の前側枠部を支持するための上面が前記針板の上面と略同一高さになるように針板に取付けられるものである。
請求項7に係る刺繍枠の支持装置は、請求項5又は6の発明において、前記支持部材は、直交する方向に関し、その幅が針板の幅より短いものである。
請求項1の発明によれば、シリンダベッドの上面部に配設され針穴を有する針板部と、刺繍枠の前側枠部を支持するために針板部の前端からシリンダベッドの長さ方向前方(即ち、伸長方向前方)に延長された水平な針板延長部とを一体的に形成した針板体と、針板延長部の前端部を支持する支持脚とを備えたので、縫製作業に伴って刺繍枠がシリンダベッドの上面及び針板体の上面を摺接しながら移動する場合に、刺繍枠の前側枠部が下がることなく円滑に移動するため、刺繍模様の縫いズレ(柄ズレ)や刺繍枠の前側枠部とシリンダベッドとの衝突を確実に防止することができる。
しかも、針板装置を針板体と支持脚を設けるだけの簡単な構造にでき、部品点数が少なく、針板体の剛性を特に必要としないため、針板装置のコンパクト化、低コスト化が可能になる。
請求項2の発明によれば、前記支持脚は、針板延長部の前端部にヒンジ機構により連結されて、鉛直向きの支持姿勢と、針板延長部側へ折り畳んだ折り畳み姿勢とに切換え可能に構成されたので、刺繍枠が筒枠であり、Tシャツ等の筒物縫製品を保持する場合でも、支持脚を折り畳み姿勢の状態で刺繍枠をミシンに装着した後、筒物縫製品を交わしながら支持脚を筒物縫製品の内側から引き出すようにして鉛直向きの支持姿勢に切換えて支持することができ、各種の縫製対象の布への刺繍縫いが可能になる。その他請求項1と同様の効果を奏する。
請求項3の発明によれば、前記支持脚は、その長さを調節する為の長さ調節機構を有するので、延長針板部の前端部の高さを、シリンダベッドの上面の高さに合わせるように微調節が可能になる。その他請求項1又は2と同様の効果を奏する。
請求項4の発明によれば、前記針板延長部は、刺繍枠の移動範囲の最前端位置よりも所定寸法だけ前方に張り出す長さに設定されたので、刺繍枠が最前端位置に移動したときでも、針板延長部で刺繍枠の前側枠部を確実に支持できる。また、刺繍枠の移動範囲の最前端位置よりも前方に張り出す所定寸法が大きい程、支持脚を支持姿勢に切換え易くなり、小さな筒物縫製品への刺繍縫いが可能になる。その他請求項1〜3の何れかと同様の効果を奏する。
請求項5の発明によれば、シリンダベッドの前端近傍に取付けられ、刺繍枠の前側枠部を支持するためにシリンダベッドの伸長方向前方に延びた板状の支持部材と、支持部材の前端部を支持する支持脚とを備え、水平方向においてシリンダベッドの伸長方向と直交する方向に関し、支持部材の幅がシリンダベッドの幅より短いので、縫製作業に伴って刺繍枠がシリンダベッドの上面及び支持部材の上面を摺接しながら移動する場合に、刺繍枠の前側枠部が下がることなく円滑に移動するため、刺繍模様の縫いズレ(柄ズレ)や刺繍枠の前側枠部とシリンダベッドとの衝突を確実に防止することができる。
更に、支持部材の幅がシリンダベッドの幅より短いため、刺繍枠が支持部材の上面を移動する際の摩擦抵抗が小さくなり、刺繍枠はそれ自体やこれに保持する布の重量に影響を受けることなく円滑に移動でき、刺繍枠の移動後の位置決め精度を格段に向上させることができる。しかも、支持装置を支持部材と支持脚を設けるだけの簡単な構造にでき、部品点数が少なく、支持部材の剛性を特に必要としないため、支持装置のコンパクト化、低コスト化が可能になる。
請求項6の発明によれば、前記支持部材は、刺繍枠の前側枠部を支持するための上面が針板の上面と略同一高さになるように針板に取付けられるので、支持部材の針板への取付け作業が簡単化するだけでなく、刺繍枠を針板上面と支持部材上面とに亙る滑らかな移動を実現させることができる。その他請求項5と同様の効果を奏する。
請求項7の発明によれば、前記支持部材は、直交する方向に関し、その幅が針板の幅より短いので、刺繍枠が支持部材の上面を移動する際の摩擦抵抗を極力小さくでき、刺繍枠の移動後の位置決め精度を格段に高めることができる。その他請求項5又は6と同様の効果を奏する。
本実施形態におけるミシンの針板装置は、針穴を有する針板部を前方に延長して刺繍枠の前側枠部を支持する針板体を有し、更に針板体の前端部を支持脚で支持するようにしてある。
先ず、刺繍枠20を装着する多針式の刺繍ミシンMについて説明する。図1に示すように、刺繍ミシンMは作業台T上に載置され、刺繍ミシンMを支持する左右1対の支持台1と、その支持台1の後端部に立設された脚柱部2と、脚柱部2から前方に延びるアーム部3と、このアーム部3の下側にアーム部3と平行に設けられたシリンダベッド4と、1対の支持台1に左右両端部を前後に移動可能に支持されたキャリッジ5と、アーム部3の先端部に左右方向移動可能に装着された針棒ケース6等を有する。
シリンダベッド4の上面の前端側部分に段落ち部が形成され、その段落ち部に前後方向に延びる針板体7の後端側部分、つまり針穴7aが形成された針板部7bがビス8で固定されている。ここで、針板体7は後述するように、針板装置25の一部を兼用するようになっている。
針棒ケース6には、下端部に縫針9(1本のみを図示)が装着された複数本の針棒10のうちから1つを択一的に選択する針棒選択機構(図示略)が設けられており、針棒選択機構により針棒ケース6が左右に移動し、縫製に供する1本の針棒10が選択され、その選択された針棒10だけが上下に駆動される。
それ故、後述する刺繍枠20が左右方向(X方向)と前後方向(Y方向)とに移動され、上下動する縫針10とシリンダベッド4に設けられた糸輪捕捉器(図示略)との協働により、刺繍枠20に保持されたTシャツ等の刺繍対象の筒物縫製品24に刺繍模様が縫製される。
次に、刺繍枠20を装着する枠ホルダ15,16を左右方向に移動可能に設けられたキャリッジ5について簡単に説明する。図2に示すように、キャリッジ5は、支持台1の内部に設けられた図示外のY方向駆動モータによりY方向駆動機構を介して前後方向(Y方向)に移動駆動される。そのキャリッジ5内には、左右方向(X方向)に移動可能なホルダ駆動部材13と、そのホルダ駆動部材13をX方向駆動モータにより左右方向に移動駆動させるX方向駆機構とが装備されている。
ホルダ駆動部材13には、左右方向に延びる連結部材14が固着され、その連結部材14の左右両端部に枠ホルダ15,16が夫々着脱可能に固着されている。ここで、キャリッジ5を前後方向(Y方向)に移動させるY方向駆動モータ及びY方向駆動機構と、キャリッジ5に設けたホルダ駆動部材13及び連結部材14と、これらを左右方向(X方向)に移動させるX方向駆動モータ及びX方向駆機構等で刺繍枠移動手段が構成されている。
後述する刺繍枠20は、刺繍枠20に固着された連結部材23を介して左右1対の枠ホルダ15,16に着脱可能に装着できるようになっている。この左右1対の枠ホルダ15,16の先端側部分には、連結部材23を上側から弾性力で押圧して所定位置に保持する板バネ部材17の後端部が夫々固着されている。
次に、Tシャツ等の刺繍対象の筒物縫製品24を保持して刺繍縫製に供する筒物用の刺繍枠20について説明する。図2に示すように、刺繍枠20は、丸みを有する矩形枠状の外枠21と、その外枠21の内側に嵌め込まれる内枠22とを有している。
内枠22の左側枠部22aと右側枠部22bに連結部材23の内端部が夫々固着され、各連結部材23の外端部が板バネ部材17を介して枠ホルダ15,16に夫々着脱可能に装着されている。ここで、刺繍枠20の内側に有する刺繍領域Eを、矩形状の2点鎖線で示してある。
次に、刺繍枠20の前端部を支持する針板装置25について説明する。図1〜図4に示すように、針板装置25は、前述したシリンダベッド4の前端部分の上面部に固着される針板部7bと、針板部7bの前端から前方に延長された水平な針板延長部7cとを一体的に形成した金属性の針板体7と、その針板延長部7cの前端部を下側から支持する支持脚26等を有する。
図2,図6に示すように、針板体7の幅寸法はシリンダベッド4の幅寸法よりも若干小さく設定され、シリンダベッド4の上面と針板体7の上面とは段差が無く、水平に且つ平坦になっている。しかも、針板延長部7cは、刺繍枠20の移動範囲の最前端位置(図2,図3に2点鎖線で図示)よりも前側に所定寸法Dだけ前方に張り出す長さに設定されている。
それ故、刺繍枠20を連結部材23を介して枠ホルダ15,16に夫々装着した場合、刺繍枠20の後側枠部20aはシリンダベッド4の上面を摺接しながら移動し、刺繍枠20の前側枠部20bは針板延長部7cの上面を摺接しながら、針板延長部7cから外れることなく移動する。
支持脚26は、針板体7と同じ幅寸法を有する金属性の板部材からなり、その上端部において、ヒンジ機構30により針板延長部7cの前端部に回動可能(姿勢切換え可能)に枢支されている。
次に、針板体7の針板延長部7cの前端部に支持脚26を回動可能に枢支するヒンジ機構30について説明する。図3〜図5に示すように、針板延長部7cの前端部に左右1対の枢支部7dが下向き曲げ形成されるとともに、支持脚26の上端部に左右1対の枢支部26aが後向きに曲げ形成されている。
支持脚26の左右1対の枢支部26aは針板延長部7cの左右1対の枢支部7dの内側に位置し、これら4つの枢支部7d,26aに枢支ピン31を挿通させることにより、支持脚26はその上端部において、図4に実線で示す鉛直向きの支持姿勢と、図4に2点鎖線で示すように、針板延長部7c側へ平行に折り畳んだ折り畳み姿勢とに切換え可能になっている。
ここで、図6,図7に示すように、針板延長部7cの下面に略門形の保持部材33の上端部がビス34により固定されており、支持脚26を折り畳み姿勢に切換えた場合、支持脚26はその保持部材33の下端部に夫々折り曲げ形成した係合部33aとの係合により折り畳み姿勢に保持できるようになっている。
次に、支持脚26の下端部に設けられた長さ調節機構35について説明する。図3〜図5に示すように、支持脚26の下端部が後方に折り曲げされて支持部26bが形成され、その支持部26bに形成したネジ孔に高さ調節ネジ36のネジ部36aが螺合され、支持部26bの直ぐ下側のネジ部36aにナット37が螺着されている。それ故、ナット37を緩めて高さ調節ネジ36を平面視にて時計回り又は反時計回りに回動させると、支持部26bと高さ調節ネジ36の下端までの寸法が変更されるので、支持脚26の長さ寸法、つまり針板延長部7cの前端部の高さ位置を微調節することができる。
次に、このように構成された針板装置25の作用について説明する。
刺繍縫製に際して、先ず、図1,図2に示すように、縫製対象の筒物縫製品24(例えば、Tシャツ)を保持した刺繍枠20を、連結部材23を介して枠ホルダ15,16に夫々装着した場合、刺繍枠20の後側枠部20aはシリンダベッド4の上面に載置され、刺繍枠20の前側枠部20bは針板延長部7cの上面に載置される。
次に、図1,図3に示すように、筒物縫製品24の刺繍枠20から下側に垂れている筒状の布部分を後方に引っ張りながら、支持脚26の後端部を、筒物縫製品24の垂れ下がり布部分を交わして、下方に引き下ろして、図3,図4に2点鎖線で示す折り畳み姿勢から実線で示す支持姿勢に切換える。
このとき、針板延長部7cの前端部の高さが、シリンダベッド4の上面に対して低い又は高い場合には、長さ調節機構35のナット37を緩めて、高さ調節ネジ36を平面視にて反時計回り又は時計回りに回動させて、針板延長部7cの前端部の高さ位置を微調節でき、最後にナット37を締め込んでおく。
この状態で刺繍縫製が開始されると、刺繍枠20がX方向駆動モータの駆動によりX方向駆動機構を介して左右方向に移動されるとともに、Y方向駆動モータの駆動によりY方向駆動機構を介して前後方向に移動されると、刺繍枠20の後側枠部20aはシリンダベッド4の上面を摺接しながら移動し、刺繍枠20の前側枠部20bは、支持脚26で所定の高さ位置に保持された針板延長部7cの上面を摺接しながら、針板延長部7cから外れることなく水平状態を維持しながら円滑に移動する。
このように、シリンダベッド4の上面部に配設され針穴7aを有する針板部7bと、刺繍枠20の前側枠部20bを支持するために針板部7bの前端から前方に延長された水平な針板延長部7cとを一体的に形成した針板体7と、針板延長部7cの前端部を支持する支持脚26とを備えたので、縫製作業に伴って刺繍枠20がシリンダベッド4の上面及び針板体7の上面を摺接しながら移動する場合に、刺繍枠20の前側枠部20bが下がることなく円滑に移動するため、刺繍模様の縫いズレ(柄ズレ)や刺繍枠20の前側枠部20bとシリンダベッド4との衝突を確実に防止することができる。
しかも、針板装置25を針板体7と支持脚26を設けるだけの簡単な構造にでき、部品点数が少なく、針板体7の剛性を特に必要としないため、針板装置25のコンパクト化、低コスト化が可能になる。
また、支持脚26は、針板延長部7cの前端部にヒンジ機構30により連結されて、鉛直向きの支持姿勢と、針板延長部7c側へ平行に折り畳んだ折り畳み姿勢とに切換え可能に構成されたので、刺繍枠20が筒枠であり、Tシャツ等の筒物縫製品24を保持する場合でも、支持脚26を折り畳み姿勢の状態で刺繍枠20を刺繍ミシンMに装着した後、筒物縫製品24を交わしながら支持脚26を筒物縫製品24の内側から引き出すようにして鉛直向きの支持姿勢に切換えて支持することができ、各種の縫製対象の布への刺繍縫いが可能になる。
また、支持脚26は、その長さを調節する為の長さ調節機構35を有するので、延長針板部7cの前端部の高さを、シリンダベッド4の上面の高さに合わせるように微調節が可能になる。
また、針板延長部7cは、刺繍枠20の移動範囲の最前端位置よりも所定寸法Dだけ前方に張り出す長さに設定されたので、刺繍枠20が最前端位置に移動したときでも、針板延長部7cで刺繍枠20の前側枠部20bを確実に支持できる。また、刺繍枠20の移動範囲の最前端位置よりも前方に張り出す所定寸法Dが大きい程、支持脚26を支持姿勢に切換え易くなり、小さな筒物縫製品24への刺繍縫いが可能になる。
次に、前記実施例の変更形態について説明する。
1〕支持脚26をその高さ方向中段部に設けたヒンジ機構を介して2つに折り畳み可能に構成し、支持脚26をそのヒンジ機構を介して2つ折に折り畳んだ状態で折り畳み姿勢に切換えるようにしてもよい。この場合、刺繍枠20に筒物縫製品24を保持した場合でも、支持脚26をその筒物縫製品24の内側から引き出し易くなり、作業性がより向上する。
2〕支持脚26の長さを調節する長さ調節機構を、支持脚26の上端部に設けたり、中段部に設けるようにしてもよい。
3〕支持脚26を幅方向に2分割した2つの分割支持脚で構成し、一方の分割支持脚を他方の支持脚に対する上下高さ位置をズラせるように変更することで、支持脚26の長さを変更するようにしてもよい。
4〕支持脚26は、折り畳み姿勢に切換えて折り畳んだときに、針板延長部7c側へ平行でなく、斜め下方向きであってもよい。
5〕前述した刺繍枠20の前端部を支持する針板装置25に代えて、図8〜図10に示す支持装置40であってもよい。次に、この支持装置40について説明するが、前述した実施例と同様の構造については同様の符号を付してその説明を省略する。
支持装置40は、シリンダベッド4の前端近傍に取付けられ、刺繍枠20の前側枠部20bを支持するためにシリンダベッド4の伸長方向前方に延びた板状の支持部材41と、支持部材41の前端部を支持する支持脚26Aとを備えている。
シリンダベッド4の前端部の上面部、つまり伸長方向における前端上面部に、図8,図10に示すように、平面視にて矩形状で針穴7aを有する針板7Aがビス8で固着され、針板7Aの前端部はシリンダベッド4の前端よりも前側に突出している。その針板7Aの前側に、帯状の支持部材41が前後方向向きに配設され、支持部材41の段落ちした後端部が針板7Aの前端部の下側にビス42により固着されている。
それ故、支持部材41は、その上面が針板7Aの上面と同一高さになるように針板7Aに取付けられる。針板7Aの幅寸法、つまりシリンダベッ4ドの伸長方向と直交する方向(左右方向)の寸法は、シリンダベッド4の幅寸法よりも短く、更に、支持部材41の幅寸法は針板7Aの幅寸法よりも短くなっている。
ここで、支持脚26Aは、前述した実施例の支持脚26と同様に構成されたものであり、ヒンジ機構30Aにより支持部材41の前端部に回動可能に(姿勢切換え可能)に枢支されている。支持脚26Aの下端部には、前述した実施例と同様の長さ調節機構35Aが設けられ、高さ調節ネジ36を時計回り又は反時計回りに回動させると、支持脚26Aの長さ寸法、つまり支持部材41の前端部の高さ位置を微調節することができる。
次に、このように構成された支持装置40の作用について説明する。支持脚26Aの後端部を、筒物縫製品24の垂れ下がり布部分を交わして、下方に引き下ろして、図8に2点鎖線で示す折り畳み姿勢から実線で示す支持姿勢に切換える。このとき、支持部材41の前端部の高さが、針板7Aの上面に対して低い又は高い場合には、長さ調節機構35Aにより高さ位置を微調節できる。
この状態で刺繍縫製が開始されると、刺繍枠20が前述したように、左右方向に移動されるとともに、前後方向に移動されると、刺繍枠20の後側枠部20aはシリンダベッド4又は針板7Aの上面を摺接しながら移動し、刺繍枠20の前側枠部20bは、支持脚26Aで所定の高さ位置に保持された刺繍部材の上面を摺接しながら、支持部材41から外れることなく水平状態を維持しながら円滑に移動する。
このように、シリンダベッド4の前端近傍に取付けられ、刺繍枠20の前側枠部20bを支持するためにシリンダベッド4の伸長方向前方に延びた板状の支持部材41と、支持部材41の前端部を支持する支持脚26Aとを備え、水平方向においてシリンダベッド4の伸長方向と直交する方向に関し、支持部材41の幅がシリンダベッド4の幅より短いので、縫製作業に伴って刺繍枠20がシリンダベッド4の上面及び支持部材41の上面を摺接しながら移動する場合に、刺繍枠20の前側枠部20bが下がることなく円滑に移動するため、刺繍模様の縫いズレ(柄ズレ)や刺繍枠20の前側枠部20bとシリンダベッド4との衝突を確実に防止することができる。
また、支持部材41の幅がシリンダベッド4の幅より短いため、刺繍枠20が支持部材41の上面を移動する際の摩擦抵抗が小さくなり、刺繍枠20はそれ自体やこれに保持する筒物縫製品24の重量に影響を受けることなく円滑に移動でき、刺繍枠20の移動後の位置決め精度を格段に向上させることができる。
しかも、支持装置40を支持部材41と支持脚26Aを設けるだけの簡単な構造にでき、部品点数が少なく、支持部材41の剛性を特に必要としないため、支持装置40のコンパクト化、低コスト化が可能になる。
また、支持部材41は、刺繍枠20の前側枠部20bを支持するための上面が針板7Aの上面と略同一高さになるように針板7Aに取付けられるので、支持部材41の針板7Aへの取付け作業が簡単化するだけでなく、刺繍枠20を針板7A上面と支持部材41上面とに亙る滑らかな移動を実現させることができる。
更に、支持部材41は、直交する方向に関し、その幅が針板7Aの幅より短いので、刺繍枠20が支持部材41の上面を移動する際の摩擦抵抗を極力小さくでき、刺繍枠20の移動後の位置決め精度を格段に高めることができる。
6〕前記実施例では、支持部材41は針板7Aに取付けるように構成したが、シリンダベッド4の前端部に支持部材41を取付けるための取付け部を設け、その取付け部に支持部材41を取付けるようにしてもよい。
7〕本発明は以上説明した実施例及び変更形態に限定されるものではなく、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記実施例に種々の変更を付加して実施することができ、本発明はそれらの更なる変更形態をも包含するものである。
本発明の実施例に係るミシンの針板装置の斜視図である。 本発明の実施例に係るミシンの針板装置の平面図である。 本発明の実施例に係るミシンの針板装置の側面図である。 針板装置の拡大側面図である。 針板装置の正面図である。 針板装置の拡大平面図である。 図4のG−G線縦断正面図である。 変更形態に係る支持装置の拡大側面図である。 変更形態に係る支持装置の正面図である。 変更形態に係る支持装置の拡大平面図である。
符号の説明
M 刺繍ミシン
4 シリンダベッド
7 針板体
7a 針穴
7b 針板部
7c 針板延長部
7A 針板
13 ホルダ駆動部材
14 連結部材
20 刺繍枠
20b 前側枠部
25 針板装置
26 支持脚
26A 支持脚
30 ヒンジ機構
30A ヒンジ機構
35 長さ調節機構
35A 長さ調節機構
40 支持装置
41 支持部材

Claims (7)

  1. 刺繍対象の布を保持する刺繍枠を直交2方向へ独立に移動可能な刺繍枠移動手段とシリンダベッドとを有するミシンの針板装置において、
    前記シリンダベッドの上面部に配設され針穴を有する針板部と、前記刺繍枠の前側枠部を支持するために前記針板部の前端からシリンダベッドの長さ方向前方に延長された水平な針板延長部とを一体的に形成した針板体と、
    前記針板延長部の前端部を支持する支持脚と、
    を備えたことを特徴とするミシンの針板装置。
  2. 前記支持脚は、前記針板延長部の前端部にヒンジ機構により連結されて、鉛直向きの支持姿勢と、前記針板延長部側へ折り畳んだ折り畳み姿勢とに切換え可能に構成されたことを特徴とする請求項1に記載のミシンの針板装置。
  3. 前記支持脚は、その長さを調節する為の長さ調節機構を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のミシンの針板装置。
  4. 前記針板延長部は、前記刺繍枠の移動範囲の最前端位置よりも所定寸法だけ前方に張り出す長さに設定されたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のミシンの針板装置。
  5. 前記刺繍対象の布を保持する刺繍枠を直交2方向へ独立に移動可能な刺繍枠移動手段と、シリンダベッドと、前記シリンダベッドの伸長方向における前端上面部に配設され針穴を有する針板とを備えたミシンに用いる刺繍枠の支持装置において、
    前記シリンダベッドの前端近傍に取付けられ、前記刺繍枠の前側枠部を支持するために前記シリンダベッドの伸長方向前方に延びた板状の支持部材と、
    前記支持部材の前端部を支持する支持脚とを備え、
    水平方向において前記シリンダベッドの伸長方向と直交する方向に関し、前記支持部材の幅が前記シリンダベッドの幅より短いことを特徴とする刺繍枠の支持装置。
  6. 前記支持部材は、前記刺繍枠の前側枠部を支持するための上面が前記針板の上面と略同一高さになるように前記針板に取付けられることを特徴とする請求項5に記載の刺繍枠の支持装置。
  7. 前記支持部材は、前記直交する方向に関し、その幅が前記針板の幅より短いことを特徴とする請求項5又は6に記載の刺繍枠の支持装置。
JP2004276499A 2004-09-24 2004-09-24 ミシンの針板装置及び刺繍枠の支持装置 Pending JP2006087657A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004276499A JP2006087657A (ja) 2004-09-24 2004-09-24 ミシンの針板装置及び刺繍枠の支持装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004276499A JP2006087657A (ja) 2004-09-24 2004-09-24 ミシンの針板装置及び刺繍枠の支持装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006087657A true JP2006087657A (ja) 2006-04-06

Family

ID=36229167

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004276499A Pending JP2006087657A (ja) 2004-09-24 2004-09-24 ミシンの針板装置及び刺繍枠の支持装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006087657A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101010828B1 (ko) 2007-08-30 2011-01-25 브라더 고오교오 가부시키가이샤 재봉틀

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101010828B1 (ko) 2007-08-30 2011-01-25 브라더 고오교오 가부시키가이샤 재봉틀

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2004254987A (ja) 刺繍ミシン
JP4376207B2 (ja) 刺繍枠支持装置
US7073455B2 (en) Auxiliary table attachable to free arm of sewing machine
JP4330728B2 (ja) 刺しゅう枠収納機構を備えたミシン
US5133271A (en) Pocket setting device having label clamping mechanism
JP6530246B2 (ja) クランプ機構及びこれを備えるミシン
JP2004121374A (ja) 刺しゅう縫いミシン
US20220098775A1 (en) Embroidery frame and sewing machine
CN1837442B (zh) 用于刺绣缝纫机的绣花压具
JP2006087657A (ja) ミシンの針板装置及び刺繍枠の支持装置
JP4903588B2 (ja) ミシンの布押さえ装置
CN213624703U (zh) 一种台板扩展折叠机构
JP2845063B2 (ja) 多頭式刺繍機
JP2006314584A (ja) 布保持具
JP7466997B2 (ja) 刺しゅう装置
KR100497745B1 (ko) 조작 판넬 위치조절 링크장치를 구비한 자수기 및 다두식자수기
JP4848158B2 (ja) 着脱可能な刺しゅう用布位置決め装置
JP3786307B2 (ja) ミシン
JPH06126073A (ja) 刺繍ミシン
JP3138542B2 (ja) 刺繍ミシン
JP3010858B2 (ja) 加工布折曲げ装置
JP2845062B2 (ja) 多針式ミシンの針棒ケース支持装置
JPH07189110A (ja) 刺繍ミシンの刺繍枠保持装置
JP2000303339A (ja) 刺繍ミシンの刺繍枠支持装置
JP3951987B2 (ja) 帽子枠装置