JP2006087603A - 血糖値データ分析システム、血糖値データ分析プログラムおよび血糖値データ分析方法 - Google Patents

血糖値データ分析システム、血糖値データ分析プログラムおよび血糖値データ分析方法 Download PDF

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Abstract

【課題】患者の血糖値データから糖代謝機能を患者固有の情報として抽出するとともに指標となるように数値化し、数値化された糖代謝機能に基づいて糖尿病の予防や診断に有用な情報を得ることが可能な血糖値データ分析システム、血糖値データ分析プログラムおよび血糖値データ分析方法である。
【解決手段】血糖値データ分析システム1は、対象者の各時刻における血糖値の測定データを保存する血糖値測定データデータベース5と、前記対象者の食事量および運動量の少なくとも一方を入力とする一方、前記血糖値の測定データを出力とする二次遅れ要素で表された線形システムで前記対象者の糖代謝機能をモデル化することにより得られた数式を用いて血糖値測定データデータベース5から読み込んだ前記血糖値の測定データに基づいて前記対象者の糖代謝機能の指標を数値として求める糖尿病指標値計算手段6とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、血糖値データを加工することにより、糖尿病の予防や診断に有用な情報を求める血糖値データ分析システム、血糖値データ分析プログラムおよび血糖値データ分析方法に関する。
わが国の国内における糖尿病患者は、全体の5%以下を占める「一型糖尿病(インスリン依存型糖尿病)」と、全体の90%以上を占める「二型糖尿病(インスリン非依存型糖尿病)」とに大別される。一型糖尿病は、膵島にあるインスリン分泌細胞が破壊されインスリンが異常に不足するタイプであり、主に15歳未満の子供がかかるものである。一方、二型糖尿病は、40歳以上の成人がかかるタイプであり、環境や加齢に関係するものである。
このような糖尿病の診断と治療方針を決定するための代表的な検査として「糖負荷試験(75g O−GTT)」が挙げられる。糖負荷試験は、75gの糖を飲んで血糖や尿糖、血中インスリン値を測定し、時間変動をみる検査である。さらに、日本糖尿病学会からは「糖尿病の診断手順(新ガイドライン)」が提唱されている(例えば非特許文献1参照)。この「糖尿病の診断手順」によれば、空腹時における血糖値、糖負荷試験における血糖値データの2時間値、随時血糖値が基準値を超えるか否かおよびその他の糖尿病に関連する症状の有無により、患者が糖尿病であるか否かを診断する方法が示されている。
図10は、従来の糖負荷試験における糖尿病診断の基準を示す図である。
図10において、縦軸は空腹時における血糖値を示し、横軸は糖負荷試験における血糖値データの2時間値を示す。図10に示すように、空腹時における血糖値および糖負荷試験における血糖値データの2時間値のいずれもが基準値以下であれば、正常と診断される。また、空腹時における血糖値および糖負荷試験における血糖値データの2時間値のうち一方あるいは双方が別の基準となる範囲内であれば境界型と診断される。さらに空腹時における血糖値および糖負荷試験における血糖値データの2時間値のうち一方あるいは双方が一定の値を超えると糖尿病と診断される。
一方、非侵襲または低侵襲的な血糖値の代表的な測定装置として、ある特定の波長の光を指先に透過させて光の減衰率から血糖値を計測する血糖計がある(例えば特許文献1参照)。この血糖計では、計測された患者の血糖値のデータから時間変化パターンが算出される。そして、算出された血糖値の時間変化パターンと予め保存された既知の血糖値の時間変化パターンが比較され、病気の型や薬の投与量が判定される。
また、血糖値の測定データの管理ソフトウェアとして、一定期間内における血糖値の平均値、最大最小値、時系列表示、頻度表示、時間別表示、指定範囲内外の割合表示等の処理を行なう糖尿病データ管理システムがある(例えば非特許文献2参照)。
さらに、慢性疾患患者の食事内容、服薬内容、体調などの生活状態情報を患者自身が自己管理することを支援する慢性疾患患者自己管理支援システムが提案される(例えば特許文献2参照)。このシステムは、ICカードに患者の生活状態情報を記録し、患者側の端末および医療機関の端末の双方において編集ないし表示させることができるようにしたものである。
特開2001−212114号公報 特開平08−140944号公報 笠間睦 "痴呆症・医療情報公開のホームページ"、[online],糖尿病の診断手順(新ガイドライン)、[平成16年6月1日検索]、インターネット<URL:http://www.inetmie.or.jp/~kasamie/index.html> 株式会社創新社 "糖尿病ネットワーク"、[online],SKK、メックネット ディーエム マネージャ(MEQNET DM Manager)、[平成15年10月6日検索]、インターネット<URL:http://www.dm-net.co.jp/skk/mane.htm>
糖尿病の診断においては、患者の血糖値データから診断に有用な情報を得ること、例えば糖代謝機能を示す指標を求め、患者の糖代謝機能を具体的に把握することや、糖代謝機能の指標値に応じて必要な食事量や運動量を具体的に数値として得ることが重要である。
しかし、従来提唱される糖尿病の診断手順(新ガイドライン)によれば、血糖値データに基づいて患者が糖尿病であるか否かを判定できるものの、糖尿病の診断に有用な患者の糖代謝機能を数値として具体的に示したり、血糖値を具体的にコントロールするために必要な運動量や食事量といった情報を得ることができない。
また、従来の血糖計は、単純に時間に対する血糖値の変化率を求め既知のデータと比較判定するものであるため、患者の食事量や運動量を別途入力する必要があり、入力される食事量や運動量に誤差が存在すると判定結果に狂いが生じるといった欠点がある。また、血糖値データの判定におけるデータ利用に際し、ユーザの任意性の影響を受ける可能性があり、ユーザごとに判定結果にばらつきが生じる恐れがある。
一方、従来の糖尿病データ管理システムは、一定期間内における血糖値の平均値等の統計データを算出するものであり、糖尿病の診断の支援とはなるものの患者の糖代謝機能を直接反映するパラメータを算出するものではないため、必要な運動量や食事量等の情報を得たり患者の糖代謝機能を具体的に把握することが困難である。
また、慢性疾患患者自己管理支援システムでは、食事情報リストや検査情報リストといった患者に関する各種リストや食事情報グラフ等の生活情報に関する履歴情報を記録ないし表示項目としているのみであり、患者の糖代謝機能を直接反映するパラメータ等の情報を求めるものではない。このため、十分に糖尿病の診断に血糖値データが利用できない恐れがある。
本発明はかかる従来の事情に対処するためになされたものであり、患者の血糖値データから糖代謝機能を患者固有の情報として抽出するとともに指標となるように数値化し、数値化された糖代謝機能に基づいて糖尿病の予防や診断に有用な情報を得ることが可能な血糖値データ分析システム、血糖値データ分析プログラムおよび血糖値データ分析方法を提供することを目的とする。
本発明に係る血糖値データ分析システムは、上述の目的を達成するために、請求項1に記載したように、対象者の各時刻における血糖値の測定データを保存する血糖値測定データデータベースと、前記対象者の食事量および運動量の少なくとも一方を入力とする一方、前記血糖値の測定データを出力とする二次遅れ要素で表された線形システムで前記対象者の糖代謝機能をモデル化することにより得られた数式を用いて前記血糖値測定データデータベースから読み込んだ前記血糖値の測定データに基づいて前記対象者の糖代謝機能の指標を数値として求める糖尿病指標値計算手段とを有することを特徴とするものである。
また、本発明に係る血糖値データ分析システムは、上述の目的を達成するために、請求項2に記載したように、対象者の糖負荷試験により得られた血糖値の測定データを糖負荷試験データとして保存する糖負荷試験データデータベースと、前記対象者の食事量および運動量の少なくとも一方を入力とする一方、前記血糖値の測定データを出力とする二次遅れ要素で表された線形システムで前記対象者の糖代謝機能をモデル化することにより得られた数式に、前記糖負荷試験データデータベースから読み込んだ前記糖負荷試験データをフィッティングすることにより前記対象者の糖代謝機能の指標を数値として求める糖尿病指標値計算手段とを有することを特徴とするものである。
また、本発明に係る血糖値データ分析プログラムは、上述の目的を達成するために、請求項5に記載したように、コンピュータを、対象者の各時刻における血糖値の測定データを保存する血糖値測定データデータベース並びに前記対象者の食事量および運動量の少なくとも一方を入力とする一方、前記血糖値の測定データを出力とする二次遅れ要素で表された線形システムで前記対象者の糖代謝機能をモデル化することにより得られた数式を用いて前記血糖値測定データデータベースから読み込んだ前記血糖値の測定データに基づいて前記対象者の糖代謝機能の指標を数値として求める糖尿病指標値計算手段として機能させることを特徴とするものである。
また、本発明に係る血糖値データ分析プログラムは、上述の目的を達成するために、請求項6に記載したように、コンピュータを、対象者の糖負荷試験により得られた血糖値の測定データを糖負荷試験データとして保存する糖負荷試験データデータベース並びに前記対象者の食事量および運動量の少なくとも一方を入力とする一方、前記血糖値の測定データを出力とする二次遅れ要素で表された線形システムで前記対象者の糖代謝機能をモデル化することにより得られた数式に、前記糖負荷試験データデータベースから読み込んだ前記糖負荷試験データをフィッティングすることにより前記対象者の糖代謝機能の指標を数値として求める糖尿病指標値計算手段として機能させることを特徴とするものである。
また、本発明に係る血糖値データ分析方法は、上述の目的を達成するために、請求項7に記載したように、対象者の各時刻における血糖値の測定データを保存するステップと、前記対象者の食事量および運動量の少なくとも一方を入力とする一方、前記血糖値の測定データを出力とする二次遅れ要素で表された線形システムで前記対象者の糖代謝機能をモデル化することにより得られた数式を用いて前記血糖値の測定データに基づいて前記対象者の糖代謝機能の指標を数値として求めるステップとを有することを特徴とするものである。
また、本発明に係る血糖値データ分析方法は、上述の目的を達成するために、請求項8に記載したように、対象者の糖負荷試験により得られた血糖値の測定データを糖負荷試験データとして保存するステップと、前記対象者の食事量および運動量の少なくとも一方を入力とする一方、前記血糖値の測定データを出力とする二次遅れ要素で表された線形システムで前記対象者の糖代謝機能をモデル化することにより得られた数式に、前記糖負荷試験データをフィッティングすることにより前記対象者の糖代謝機能の指標を数値として求めるステップとを有することを特徴とするものである。
本発明に係る血糖値データ分析システム、血糖値データ分析プログラムおよび血糖値データ分析方法においては、患者の糖代謝機能を数値化し、数値化された糖代謝機能に基づいて糖尿病の予防や診断に有用な情報を得ることができる。
本発明に係る血糖値データ分析システム、血糖値データ分析プログラムおよび血糖値データ分析方法の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る血糖値データ分析システムの第1の実施形態を示す機能ブロック図である。
血糖値データ分析システム1は、モニタ2や入力装置3を備えたコンピュータ4に血糖値データ分析プログラムを読み込ませることにより、血糖値測定データデータベース5、糖尿病指標値計算手段6、糖尿病指標値判定手段7として機能させたものである。
血糖値測定データデータベース5には、予め患者や受診者等の対象者の各時刻における血糖値の測定データが任意の方法で測定されて保存される。
糖尿病指標値計算手段6は、血糖値測定データデータベース5から血糖値の測定データを読み込んで、対象者の糖代謝機能を線形システムとみなしてモデル化することにより得られた数式を用いて、糖代謝機能の指標を数値として求める機能を有する。すなわち、対象者の糖代謝機能は線形システムにより近似することができる。
ここで、糖尿病は一型糖尿病(インスリン依存型糖尿病)と、二型糖尿病(インスリン非依存型糖尿病)とに大別される。一型糖尿病の主な原因は血糖値を下げるためのインスリンが十分に分泌されないインスリン分泌不全である。一方、二型糖尿病の主な原因は、インスリン値が比較的高く、糖の負荷とともにインスリンの分泌が増加するにも関わらずインスリンが十分に働かずに血糖値が下がらない、いわゆるインスリン抵抗性を有することである。
このような糖尿病患者は、糖負荷試験における血糖値とインスリン値の時間変化を調べることにより一型糖尿病患者であるのか二型糖尿病患者であるのか、または健常者であるのか否かを判定することができる。糖負荷試験は、75g(300カロリー)の糖を飲んで、血糖、尿糖、血中インスリン値を30分後、1時間後、2時間後に測定し、時間に対する血糖値の変化パターンを観察するものである。
図2は、健常者、一型糖尿病患者および二型糖尿病患者の糖負荷試験における血糖値とインスリン値の時間変化を示す図である。
図2(a),(b),(c)において、右側の縦軸は血糖値を、左側の縦軸はインスリン値を、横軸は時間をそれぞれ示す。また、図2(a),(b),(c)中の実線および四角印または丸印は血糖値の時間変化を示す血糖値の測定データD1であり、点線および三角印は分泌されるインスリン値の時間変化を示すインスリン値データD2である。
図2(a)は、健常者の血糖値の測定データD1およびインスリン値データD2を示す図である。図2(a)に示すように、健常者の場合には、糖の負荷により血糖値の測定データD1が増加すると、血糖値の測定データD1の増加に伴ってインスリン値データD2も増加し、インスリンの働きにより血糖値の測定データD1が減少するのが分かる。さらに、血糖値の測定データD1が減少するとインスリン値データD2も血糖値の測定データD1に追従して減少し、血糖値の測定データD1の最大値が2時間以内に現れることが分かる。
図2(b)は、一型糖尿病患者の血糖値の測定データD1およびインスリン値データD2を示す図である。図2(b)に示すように、一型糖尿病患者の場合には、糖の負荷前におけるインスリン値データD2が低い。また、糖の負荷により血糖値の測定データD1が増加しても、インスリンの分泌がないためインスリン値データD2が増加せず、インスリンの働きがないために血糖値の測定データD1が下がらずに高値を示している。
図2(c)は、二型糖尿病患者の血糖値の測定データD1およびインスリン値データD2を示す図である。図2(c)に示すように、二型糖尿病患者の場合には、糖の負荷前におけるインスリン値データD2が比較的高い。また、糖の負荷により血糖値の測定データD1が増加すると、インスリンの分泌も増加してインスリン値データD2が増加するにも関わらず、インスリンが十分に働かないため血糖値の測定データD1が下がらずに高値を示している。
つまり図2(a),図2(b)、図2(c)に示されるように健常者と糖尿病患者とでは糖負荷試験に対する血糖値の測定データD1やインスリン値データD2の時間変化パターンがそれぞれ異なることが分かる。例えば、図2(a)において血糖値の測定データD1の時間変化だけに着目すると、健常者では一度血糖値の測定データD1が極大値まで上昇し、それ以降は血糖値の測定データD1が下降している。ところが、図2(b)、図2(c)に示すように、インスリン分泌不全である一型糖尿病患者とインスリン抵抗性を示す二型糖尿病患者では血糖値の測定データD1が上昇するだけの時間変化パターンを示している。
また、図2(b)、図2(c)に示すように、一型糖尿病患者と二型糖尿病患者との違いは、インスリン値データD2の時間変化パターンにより識別することができる。
ここで、図2(b)および図2(c)において一型糖尿病患者と二型糖尿病患者の血糖値の測定データD1が仮に上昇し続けると仮定すると、一型糖尿病患者と二型糖尿病患者とは死んでしまうことになるため、一型糖尿病患者および二型糖尿病患者に対して2時間以上に亘る血糖値の測定データD1の時間変化パターンに対する経過観察が許されるならば、必ず血糖値の測定データD1は極大値をむかえた後、低下していく時間変化パターンとなるはずである。
つまり、一型糖尿病患者および二型糖尿病患者に共通する特徴としては、糖尿病患者の糖代謝機能が低下し糖代謝速度が遅くなっている点が挙げられる。そこで、糖代謝機能という観点だけに着目し、一型糖尿病患者および二型糖尿病患者の糖代謝機能を二次遅れ要素で表される線形システムとみなしてモデル化することができる。
そうすると、糖尿病患者の糖代謝機能によって糖分解される食事量を正の入力、運動量を負の入力とし、これら正負の入力が入力部で加算されてこの線形システムに入力される一方、離散的に連続サンプリングされた血糖値の測定データD1の絶対値を線形システムが出力するものと考えることができる。
従って、線形システムの出力である一型糖尿病患者および二型糖尿病患者の血糖値の測定データD1における上昇の時定数が、健常者の血糖値の測定データD1における上昇の時定数に比べて非常に長いと解釈することができる。ただし、血糖値の測定データD1が上昇するときの時定数と、血糖値の測定データD1が下降するときの時定数は同じであるとは限らないので、時定数の自由度は考慮されている必要がある。
尚、糖尿病患者の糖代謝機能を二次遅れ要素として近似するのは、75gの糖を一時に摂取しているにもかかわらず糖尿病患者の血糖値の測定データD1は上昇を続けてしまうといった応答の遅れが発生するからである。つまり、仮に糖尿病患者の糖代謝機能を一次遅れ要素のインパルス応答として近似すると、線形システムの出力は瞬時に最高値に達した後、減衰する時間変化パターンとなるため、適切に血糖値の測定データD1を近似することができない。
さらに、糖尿病患者の糖代謝機能を二次遅れ要素として近似すれば、ゲイン定数Kと2種類の時定数T1とT2だけで簡単に記述できるメリットを得ることができる。そして、二次遅れ要素により近似された線形システムにおいて時定数T1とT2を求めれば、得られた時定数T1とT2とが糖尿病患者の糖代謝機能を直接反映するパラメータ、または少なくとも糖尿病患者の糖代謝機能に密接に関連するパラメータであると考えて時定数T1とT2とを診断用に供することができる。
このような線形システムにおいて、入力である食事量について検討すると、75gの糖を摂取するために要する時間や通常の1回の食事時間は30分程度であるため、血糖値の測定データD1が上昇するとき、あるいは下降のときの時定数T1、T2と比べて十分短いとみなされる。さらに、一日に費やす平均食事時間は1時間35分であることが知られている。同様に、線形システムの入力である運動量について検討すると、一日の運動量は1時間以下であることが大半である。
これらの事実から、時刻tにおける食事量を線形システムの入力x1(t)、運動量を線形システムの入力x2(t)とすると、入力x1(t)、x2(t)は制御理論でいうインパルスとみなしうる。即ち糖尿病患者における血糖値の測定データD1の時間変化パターンは近似的にインパルス応答とみなすことができる。尚、健常者の血糖値の測定データD1の時間変化パターンについても同様に、二次遅れ要素で表される線形システムのインパルス応答とみなすことができる。
図3は、図1に示す血糖値データ分析システム1により、糖代謝機能の指標を数値として求める際に用いられる線形システムのブロック線図である。
糖尿病患者あるいは健常者の糖代謝機能を二次遅れ要素で表される線形システムとみなすと、糖代謝機能は図3に示すようなブロック線図で表される。すなわち、糖に分解される食事量である正の入力x1(t)のラプラス変換をX、糖消費につながる運動量である負のx2(t)のラプラス変換をXとすると、線形システムの入力はXとXの加算値となる。ただしtは、実時間領域での時刻を示し、x1(t)は糖の分量に換算した食事量、x2(t)は糖の分量に換算した運動負荷量とする。
そして、線形システムの出力は、血糖値の測定データD1の絶対値をy(t)とするとy(t)のラプラス変換Yとなる。正確には、y(t)は、式(1)に示すように時刻tにおいて測定された血糖値の測定データD1の絶対値から測定データD1の最小絶対値を減じた値である。
[数1]
y(t)=(時刻tにおける血糖値の測定データの絶対値)−(血糖値の測定データの最小絶対値) ・・・(1)
また、図3に示すように線形システムは、二次遅れ要素で表されることから、定数α、β、Kを用いて周波数をsとする2次式を分母に有する式で示される。尚、線形システムの時定数をT1,T2とすると、定数α、βは式(2)で定義される。
[数2]
α=1/T1
β=1/T2
・・・(2)
図3のブロック線図で示される線形システムを数式化すると式(3)の関係が成立する。
Figure 2006087603
つまり、式(3)は、図3に示すブロック線図入出力関係を周波数s領域で表した式である。
一方、図3に示すブロック線図で示される線形システムの実時間領域におけるインパルス応答は、式(4)で示されることが知られている。
Figure 2006087603
但し、デルタ関数δ(t)はインパルス入力を示し、インパルスδ(t)を−∞<t<∞で積分した値は1に等しくなるものとする。
つまり、式(4)は、時刻をt、ゲイン定数をK、α、β、入力をインパルスδ(t)とした場合に二次遅れ要素に対する実時間領域でのインパルス応答を表す式である。
さらに、食事量としての入力x1(t)、運動量としての入力x2(t)は前述のように、インパルスとみなせることから、デルタ関数δ(t)を用いて表すことができる。ただし、食事量や運動量には大小の違いがあるはずなので、c1、c2を或る定数として、入力x1(t)、x2(t)は式(5)で表される。
[数5]
x1(t)=c1・δ(t)
x2(t)=c2・δ(t)
・・・(5)
従って、図3で示される線形システムに入力される食事量x1(t)と運動量x2(t)との加算値x(t)は式(6)のようになる。
[数6]
x(t)=x1(t)+x2(t)=c1・δ(t)+c2・δ(t) ・・・(6)
このため、式(4)の関係式から図3で示される線形システムに食事量x1(t)と運動量x2(t)との加算値x(t)がインパルスとして入力された場合の時間領域でのインパルス応答は、式(7)で示される。
Figure 2006087603
図4は、図1に示す血糖値データ分析システム1により、糖代謝機能の指標を数値として求める際に用いられる線形システムのインパルス応答をグラフ化した図である。
図4において、横軸は時間tを示し、縦軸は線形システムへの入力x(t)および出力y(t)の関数の値を示す。
式(7)において、各定数K、α、β、c1、c2を一定として、線形システムの出力である血糖値の測定データの絶対値y(t)を時間領域でグラフ化すると図4のような実線で示すような曲線となる。また、線形システムの入力x(t)を点線で示す。
図4によれば、線形システムの出力である血糖値の測定データの絶対値y(t)は、極大値を堺に上昇および下降していることが分かる。そこで、線形システムの出力y(t)が極大値をとるときの時刻をtとすると、時刻tは出力y(t)の1階微分y’(t)=0を解くことにより、式(8)にように求めることができる。
Figure 2006087603
つまり、式(8)は、二次遅れ要素に対する実時間領域でのインパルス応答y(t)が極大値をとるときの時刻tを求める式である。式(8)によれば、αとβの差が小さく(α−β)の値が0により近い程、式(8)の分母が小さくなるため時刻tが大きくなることが分かる。すなわち、(α−β)の値が0により近い程、血糖値の測定データの絶対値y(t)が極大値に達するまでの時間tが長くなり、糖尿病患者に共通してみられる血糖値の測定データの時間変化パターンに類似してくることが分かる。
このため、α、βの大小と(α−β)が0に近いかどうか否かを糖尿病診断における重要な判断基準とできることが分かる。従って、糖尿病診断を適切に支援するためには、α、β、(α−β)の値を求めることが重要であることが分かる。
ところで、図3のブロック線図および式(3)、式(7)で示される線形システムにおいて、入力x(t)(=x1(t)+x2(t))は断続的に発生するインパルスとみなせることが分かっているのみで、食事量としての入力x1(t)および運動量としての入力x2(t)の大小を表す情報である定数c1、c2の値は、糖尿病患者あるいは健常者が血糖値検出器以外の別の手段で計測するしかないため未知数である。また、各定数K、α、βも未知数である。
このように、各定数K、α、β並びに食事量や運動量の大小を表す定数c1、c2が未知数である一方、線形システムの出力である血糖値の測定データの絶対値y(t)の時間変化データのみが既知であることを前提として、糖尿病患者あるいは健常者の糖代謝機能の指標を数値として推定することができれば、推定された指標は食事量や運動量に左右されない普遍性がある生体情報として糖尿病の診断支援に非常に有効となることが期待される。
そこで、測定データy(t)から各定数α、βの値を推定する方法について説明する。まず、各定数α、βの値を推定は、血糖値の測定データy(t)が極小値から極大値へと変化した後、極小値となるまでの一連のデータ毎に区切って行なうものとする。即ち血糖値の測定データy(t)において、開始時刻t=0は、区切られた測定データy(t)が最初に極小値となった時刻とする。
さらに、血糖値の測定データは2階微分まで可能な滑らかな関数で近似されるものとする。2階微分まで可能な関数としては、例えばスプライン関数を用いることができる。そうすると、実時間領域では血糖値の測定データy(t)そのものしか測定できないが、血糖値の測定データy(t)を微分することで付加情報を抽出することができる。即ち、血糖値の測定データy(t)から、測定データy(t)を時間tで1階微分した関数y’(t)(=dy(t)/dt)並びに測定データy(t)を時間tで2階微分した関数関数y’’(t)(=dy(t)/dt)を得ることができる。
そして、得られた各関数y’(t)、y’’(t)と測定データy(t)との比をそれぞれとることにより、式(9)および式(10)が得られる。
Figure 2006087603
Figure 2006087603
式(9)は、血糖値の測定データy(t)と1階微分した関数y’(t)とから得られるデータ(y’(t)/y(t))を表す式であり、式(10)は血糖値の測定データy(t)と2階微分した関数y’’(t)とから得られるデータ(y’’(t)/y(t))を表す式である。
このため、式(7)に示すように定数Kについては(c1+c2)との積になっているので分離推定することができないものの、式(9)と式(10)とからなる非線形連立方程式を数値的に解くことで、時刻tにおける定数α、βをパラメータとして推定することができる。つまり糖代謝機能の指標としてパラメータα、βおよび(α−β)を時間tの関数として求めることができる。
そして、血糖値データ分析システム1の糖尿病指標値計算手段6には、血糖値測定データデータベース5に予め測定されて保存された血糖値の測定データy(t)を読み込んで、糖代謝機能の指標としてパラメータα、βおよび(α−β)の少なくとも1つを、望ましくは全てを時間tの関数として求める機能が備えられる。
図5は、図1に示す血糖値データ分析システム1により、糖代謝機能の指標を数値として求める際に用いられる線形システムから導かれた式(9)および式(10)と血糖値の測定データy(t)とから糖代謝機能の指標として求められたパラメータα、βおよび(α−β)を時間tの関数としてグラフ化した図である。
図5(a)は、糖代謝機能の指標であるパラメータα、βおよび(α−β)を求めるために用いられた健常者の血糖値の測定データy(t)を示し、横軸は時間tを、縦軸はy(t)の値をそれぞれ示す。血糖値の測定データy(t)は、図5(a)の点線枠のように極小値から極大値へと変化した後、極小値となるまでの一連のデータ毎に区切られ、区切られた各領域における測定データy(t)が最初にそれぞれ極小値となった時刻が各測定データy(t)のそれぞれの開始時刻t=0とされる。
図5(b)は、図5(a)に示す測定データy(t)から得られたパラメータαを示し、横軸は時間tを、縦軸はパラメータαの値をそれぞれ示す。図5(b)によれば、健常者のパラメータαは時間tとともに増減を繰返し、極大値および極小値を各領域において有する傾向を示すことが分かる。そして、少なくとも各領域において、パラメータαがある一定の値を超えるときが存在することが分かる。
図5(c)は、図5(a)に示す測定データy(t)から得られたパラメータβを示し、横軸は時間tを、縦軸はパラメータβの値をそれぞれ示す。図5(c)によれば、健常者のパラメータβはパラメータαに比べて時間的な変動が小さく、常時ある一定の値以下あるいは未満となる傾向を示すことが分かる。
図5(d)は、図5(a)に示す測定データy(t)から得られたパラメータ(α−β)を示し、横軸は時間tを、縦軸はパラメータ(α−β)の値をそれぞれ示す。図5(d)によれば、健常者のパラメータ(α−β)は時間tとともに増減を繰返し、極大値および極小値を各領域において有する傾向を示すことが分かる。また、健常者のパラメータ(α−β)は、常時ある一定の値以上となる傾向を示すことが分かる。
そして、このようにして糖尿病指標値計算手段6により求められたパラメータα、βおよび(α−β)は、糖代謝機能の指標として糖尿病指標値判定手段7に与えられる。
糖尿病指標値判定手段7は、糖尿病指標値計算手段6から糖代謝機能の指標として受けたパラメータα、βおよび(α−β)の値を予め設定された閾値と比較することにより、パラメータα、βおよび(α−β)を求めるために用いられた血糖値の測定データy(t)が健常者のものであるか、あるいは糖尿病患者や境界型患者のものであるのかを判定する機能と、判定結果をモニタ2に与えて表示させる機能を有する。
ところで、通常以上に長い時間をかけて連続的に食事をすると、線形システムへの入力x(t)が続くことになるため、見かけ上の糖代謝機能が低下したように振舞う。即ち、時定数T(=1/α)やT(=1/β)が大きめに計算される傾向にある。また、運動を全くしない場合にも、入力x(t)が増加して見かけ上の時定数TやTが大きめ計算される傾向にある。健常者であるか否かを判定する場合には、この時定数TやTが小さいか否かが重要な判断基準となる。
そこで、パラメータαについては図5(b)の点線で囲った部分に示されるように、各領域においてパラメータαがある予め設定された閾値εαを超える場合あるいは閾値εα以上となる場合が存在するか否かを測定データy(t)が健常者のものであるかの判定基準とすることができる。また、パラメータβについては図5(c)に示すように、パラメータβが常時ある閾値εβ以下あるいは未満であるか否かを測定データy(t)が健常者のものであるか否かの判定基準とすることができる。さらに、パラメータ(α−β)については図5(d)に示すように、パラメータ(α−β)が常時ある閾値εα−β以上であるか否かを測定データy(t)が健常者のものであるか否かの判定基準とすることができる。
そして、糖尿病指標値判定手段7は、パラメータα、β、(α−β)の一部あるいは全部について、各閾値との比較により血糖値の測定データy(t)が健常者のものであるか、あるいは糖尿病患者や境界型患者のものであるのかを判定し、必要に応じてパラメータα、β、(α−β)の値とともに判定結果をモニタ2に与えて表示させることができるように構成される。
一方、より簡単に線形システムにおける時定数Tに関係するパラメータα(=1/T)を推定することができる場合として、時定数Tと時定数Tとが極端に異なる場合が挙げられる。例えば、時定数Tが時定数Tよりも十分に大きく、T>>Tの関係がある場合には、式(4)の線形システムの実時間領域におけるデルタ関数δ(t)に対するインパルス応答y(t)を示す式においてパラメータβを含む指数項を無視することができる。このため、式(4)は、パラメータαを用いて式(11)のように近似することができる。
Figure 2006087603
つまり、式(11)は、T>>Tの関係がある場合に式(4)において、パラメータβを含む指数項を無視して近似した式である。
さらに、近似式(11)と血糖値の測定データy(t)からパラメータαを求めるための計算式は式(12)に示す式となる。
Figure 2006087603
このように、パラメータαあるいはパラメータβの一方を含む指数項を無視することにより、式(11)と同等な近似式が成立するとみなせるような場合には、糖尿病指標値計算手段6は式(12)のような近似式により、血糖値の測定データy(t)からより簡易な計算でパラメータαあるいはパラメータβを求めることができる。
図6は、図1に示す血糖値データ分析システム1により、糖代謝機能の指標を数値として求める際に用いられる線形システムから時定数の差が十分に大きいとして導かれた式(12)と血糖値の測定データy(t)とから糖代謝機能の指標として求められたパラメータαおよび推定入力x(t)を時間tの関数としてグラフ化した図である。
図6(a)は、糖代謝機能の指標であるパラメータαを求めるために用いられた健常者の血糖値の測定データy(t)を示し、横軸は時間tを、縦軸はy(t)の値をそれぞれ示す。血糖値の測定データy(t)は、図6(a)の点線枠のように極小値から極大値へと変化した後、極小値となるまでの一連のデータ毎に区切られ、区切られた各領域における測定データy(t)が最初にそれぞれ極小値となった時刻が各測定データy(t)のそれぞれの開始時刻t=0とされる。
図6(b)は、図6(a)に示す測定データy(t)の対数関数ln{y(t)}を示し、横軸は時間tを、縦軸は対数関数ln{y(t)}の値をそれぞれ示す。図6(b)によれば、対数関数ln{y(t)}は、測定データy(t)とおおよそ同期するように極大値を有することが分かる。
図6(c)は、図6(b)に示す対数関数ln{y(t)}を微分することにより求められたパラメータαを示し、横軸は時間tを、縦軸はパラメータαの値をそれぞれ示す。図6(c)によれば、健常者のパラメータαは時間tとともに増減を繰返し、極大値および極小値を各領域において有する傾向を示すことが分かる。そして、少なくとも各領域において、パラメータαがある一定の値を超える場合並びにパラメータαがある一定の値を以下ないし未満となる場合が存在することが分かる。
図6(d)は、図6(a)に示す測定データy(t)および近似により得られた線形システムのインパルス応答式から推定された入力x(t)(=x1(t)+x2(t))を示し、横軸は時間tを、縦軸は入力x(t)の値をそれぞれ示す。図6(d)に示すように、式(4)においてパラメータαあるいはパラメータβの一方を含む指数項を無視することができる場合には、入力x(t)の値を推定することができる。このため、糖尿病指標値計算手段6に食事量と運動量との加算値である入力x(t)を推定する機能を備え、得られた入力x(t)を糖尿病診断における食事量や運動量のアドバイス等の診断支援のために参照できるようにすることもできる。
そして、このようにして糖尿病指標値計算手段6により求められたパラメータαおよび入力x(t)は、糖代謝機能の指標や診断支援のための有用な情報として糖尿病指標値判定手段7に与えられる。
さらに、式(4)においてパラメータβを含む指数項を無視してパラメータαが求められた場合には、図6(c)の点線で囲った部分に示すように、糖尿病指標値計算手段6から受けたパラメータαが各領域において、ある予め設定された閾値εα1を超える場合あるいは閾値εα1以上となる場合が存在し、かつある予め設定された閾値εα2を未満あるいは閾値εα2以下となる場合が存在するか否かを、糖尿病指標値判定手段7が測定データy(t)が健常者のものであるかを判定する際の判定基準とすることができる。
次に血糖値データ分析システム1の作用について説明する。
図7は、図1に示す血糖値データ分析システム1により血糖値の測定データy(t)から糖代謝機能の指標を求めるとともに測定データy(t)が健常者のものであるかを判定する手順を示すフローチャートであり、図中Sに数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
まずステップS1において、予め対象となる糖尿病患者や糖尿病の疑いのある者等の対象者の血糖値の各時刻tにおける測定データy(t)が計測されて、入力装置3から血糖値測定データデータベース5に保存される。血糖値の計測方法は任意であり、例えば血糖値計測装置と血糖値データ分析システム1とを一体に構成して、血糖値計測装置の出力が随時血糖値測定データデータベース5に書き込まれて記録されるようにしてもよい。
次に、ステップS2において、血糖値測定データデータベース5に保存された対象者の血糖値の各時刻tにおける測定データy(t)が糖尿病指標値計算手段6により読み込まれる。
次に、ステップS3において、糖尿病指標値計算手段6は、血糖値測定データデータベース5から読み込んだ血糖値の測定データy(t)に基づいて、二次遅れ要素で表された線形システムから導かれる各種計算式、例えば式(9)と式(10)とからなる非線形連立方程式を数値的に解くことで、時刻tにおけるパラメータα、βおよび(α−β)を糖代謝機能の指標として求める。そして、糖尿病指標値計算手段6は、求めたパラメータα、βおよび(α−β)を糖尿病指標値判定手段7に与える。
次に、ステップS4において、糖尿病指標値判定手段7は、糖尿病指標値計算手段6から受けた各パラメータα、βおよび(α−β)の値を、予めそれぞれについて設定された閾値εα、εβおよびεα−βと比較する。そして、糖尿病指標値判定手段7は、パラメータαについては、閾値εαを超える場合あるいは閾値εα以上となる場合が存在するか否かを判定する。また、パラメータβについては、常時ある閾値εβ以下あるいは未満であるか否かを判定する。さらに、パラメータ(α−β)については、常時ある閾値εα−β以上であるか否かを判定する。
ステップS4において、糖尿病指標値判定手段7は、各パラメータα、βおよび(α−β)の閾値εα、εβおよびεα−βとの比較による判定結果を、各パラメータα、βおよび(α−β)の値とともにモニタ2に与えて表示させる。
この結果、診断者は、各パラメータα、βおよび(α−β)の閾値εα、εβおよびεα−βとの比較による判定結果を参照することにより、対象者が糖尿病あるいは境界型であるか否かを知ることができる。例えば、各パラメータα、βおよび(α−β)が全て閾値εα、εβおよびεα−βで示される条件を満たしている場合には、対象者が健常者であると診断することができる。また、各パラメータα、βおよび(α−β)の全部あるいは一部が、閾値εα、εβおよびεα−βで示される条件を満たしていない場合には、対象者が糖尿病患者あるいは境界型であると診断することができる。尚、糖尿病患者であるか境界型であるかの基準は、例えば経験的に予め別途定めておくことができる。
さらに、診断者は、各パラメータα、βおよび(α−β)の値を確認することにより、対象者の糖代謝機能を数値的かつ具体的にパラメータとして把握することもできる。
以上のような血糖値データ分析システム1によれば、糖尿病患者等の対象者が有する糖代謝機能を線形システムと仮定するモデル化を行なうことにより、糖代謝機能を直接反映するパラメータを具体的な数値で表される指標として推定することができる。このため、医学的に根拠のあるパラメータを表示することが可能となり、糖尿病診断支援の有効性を向上させることが出来る。
また、従来は食事直後の血糖値の時間変化率を計算するなどして、糖尿病の重度を判定する手法が提案されていたが、この手法では、食事量や運動量などの影響が大きくなるという問題があった。すなわち、多量に食事を取った場合や、運動を活発に行った場合には、血糖値の時間変化率が大きめとなるというエラーが生じる恐れがあり、このようなエラーが生じた場合には、食事量や運動量を別の手段で測定して補正する等のデータ処理が必要になるといった欠点があった。加えて、従来の糖尿病診断支援手法では、糖尿病患者の生体情報を合理的に反映したパラメータを診断支援のために求めて表示させることも難しかった。
一方、血糖値データ分析システム1によれば、食事量や運動量が糖尿病診断支援のための指標であるパラメータを求める際に必要とならないため、食事量や運動量の影響を大きく受けることがない。このため、より正確な指標を対象者の糖代謝機能を反映させたパラメータとして求めることができる。
尚、血糖値データ分析システム1において、糖代謝機能を反映させたパラメータを求めるのみとして、対象者が糖尿病患者であるか否かの判定はユーザによるものとしてもよい。従って、糖尿病指標値判定手段7を省略して血糖値データ分析システム1を構成してもよい。
図8は本発明に係る血糖値データ分析システムの第2の実施形態を示す機能ブロック図である。
図8に示された、血糖値データ分析システム1Aでは、糖負荷試験データデータベース10およびシステム入力推定手段11を設けた点並びに各構成要素の詳細機能が図1に示す血糖値データ分析システム1と相違する。処理に用いられる二次遅れで表される線形システムを始めとして他の構成および作用については図1に示す血糖値データ分析システム1と実質的に異ならないため同一の構成については同符号を付して同様な機能については説明を省略する。
血糖値データ分析システム1Aは、モニタ2や入力装置3を備えたコンピュータ4に血糖値データ分析プログラムを読み込ませることにより、糖負荷試験データデータベース10、血糖値測定データデータベース5、糖尿病指標値計算手段6、糖尿病指標値判定手段7およびシステム入力推定手段11として機能させたものである。
糖負荷試験データデータベース10には、予め糖負荷試験を行うことにより得られた患者や受診者等の対象者の各時刻における血糖値データが糖負荷試験データとして保存される。
血糖値測定データデータベース5には、予め糖負荷試験が行なわれない場合の患者や受診者等の対象者の各時刻における血糖値の測定データが任意の方法で測定されて保存される。
糖尿病指標値計算手段6は、糖負荷試験データデータベース10から糖負荷試験の結果として得られた血糖値データである糖負荷試験データを読み込んで、対象者の糖代謝機能を二次遅れ要素で表された線形システムとみなしてモデル化することにより得られた数式に糖負荷試験データをフィッティングすることにより、糖代謝機能の指標を数値として求める機能を有する。すなわち、糖負荷試験において対象者に投与される糖の量は一定量(75g)と規定されており、線形システムの入力とされる食事量x1(t)は数値として既知である。
従って、線形システムのインパルス応答y(t)の式(7)、すなわち図4に示されるインパルス応答y(t)のカーブに糖負荷試験データをカーブフィッティングさせれば、定数K、α、βを糖代謝機能の指標として推定することができる。
糖尿病指標値判定手段7は、糖尿病指標値計算手段6により推定された糖代謝機能の指標、例えば定数α、β、(α−β)等の指標を図1に示す血糖値データ分析システム1の糖尿病指標値判定手段7と同様な閾値を用いた比較手法により、糖負荷試験データが糖尿病患者、境界型あるいは健常者のものであるかを判定する機能と、判定結果をモニタ2に与えて表示させる機能を有する。この際、必要に応じて糖代謝機能の指標そのものを数値としてモニタ2に与えて表示させることもできる。
システム入力推定手段11は、糖尿病指標値計算手段6により推定された定数K、α、βを用いて、周波数領域における線形システムの伝達関数を求める機能と、血糖値測定データデータベース5に保存された実時間領域における血糖値の測定データである線形システムの出力および上記伝達関数の情報から線形システムの入力x(t)を推定する機能を有する。
すなわち、線形システムの伝達関数をG,線形システムの入力x(t)および出力y(t)のそれぞれをラプラス変換した結果をX、Yとすると、線形システムのインパルス応答は式(13)で示される。
[数13]
Y=GX ・・・(13)
従って、式(13)より線形システムの入力x(t)は、式(14)で表される。
[数14]
x(t)=L−1(X)=L−1(Y/G) ・・・(14)
但し、L−1は、逆ラプラス変換を示す。
従って、伝達関数Gの逆数1/Gと血糖値の測定データy(t)のラプラス変換Yとの積Y/Gを求め、Y/Gを逆ラプラス変換すれば、実時間における入力x(t)を過去に遡って推定することができる。
さらに、入力x(t)は、食事量x1(t)と運動量x2(t)の加算値である。このため、糖に換算された食事量x1(t)と食事のカロリー量との換算係数や、糖の分量に換算した運動負荷量x2(t)と運動量のカロリー量との換算係数が既知である場合には、食事量x1(t)および運動量x2(t)を食事のカロリー量や運動のカロリー量といった身近な量として表現することもできる。
そして、食事量x1(t)、運動量x2(t)、食事のカロリー量および運動のカロリー量の全部あるいは一部を推定する機能が必要に応じてシステム入力推定手段11に備えられる。また、システム入力推定手段11により推定された線形システムの入力x(t)、食事量x1(t)、運動量x2(t)、食事のカロリー量および運動のカロリー量等の情報は、モニタ2に与えられて表示できるように構成される。
次に血糖値データ分析システム1Aの作用について説明する。
図9は、図8に示す血糖値データ分析システム1Aにより、糖負荷試験データから糖代謝機能の指標を求めるとともに血糖値の測定データy(t)から入力x(t)を推定する手順を示すフローチャートであり、図中Sに数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
まず、ステップS10において、予め対象者の糖負荷試験が行なわれ、糖負荷試験の結果得られた血糖値データが入力装置3を介して血糖値データ分析システム1Aに入力される。そして、糖負荷試験データとして糖負荷試験データデータベース10に保存される。
次に、ステップS11において、糖尿病指標値計算手段6は、糖負荷試験データデータベース10から糖負荷試験データを読み込む。
次に、ステップS12において、糖尿病指標値計算手段6は、図4および式(7)で示される線形システムのインパルス応答y(t)のカーブに糖負荷試験データをカーブフィッティングさせることにより、定数K、α、βを糖代謝機能の指標として推定する。そして、糖尿病指標値計算手段6は、推定した定数K、α、βを糖尿病指標値判定手段7およびシステム入力推定手段11に与える。
次に、ステップS13において、糖尿病指標値判定手段7は、糖尿病指標値計算手段6から受けた定数α、βから各パラメータα、βおよび(α−β)と閾値との比較判定を行う。
次に、ステップS14において、糖尿病指標値判定手段7は、各パラメータα、βおよび(α−β)の閾値との比較判定結果をモニタ2に与えることにより表示される。この結果、診断者は、各パラメータα、βおよび(α−β)の閾値との比較による判定結果を参照することにより、対象者が糖尿病あるいは境界型であるか否かを知ることができる。
また、ステップS15では、任意のタイミングで対象者の各時刻tにおける血糖値の測定データy(t)が計測されて、入力装置3から血糖値測定データデータベース5に保存される。
次に、ステップS16において、システム入力推定手段11は、血糖値測定データデータベース5から血糖値の測定データy(t)を読み込む。
次に、ステップS17において、システム入力推定手段11は、糖尿病指標値計算手段6から受けた定数K、α、βを用いて線形システムにおける伝達関数Gの逆数1/Gを求める。さらに、システム入力推定手段11は、伝達関数Gの逆数1/Gと血糖値測定データデータベース5から読み込んだ血糖値の測定データy(t)のラプラス変換Yとの積Y/Gを求める。そして、システム入力推定手段11は、式(14)に示すようにY/Gを逆ラプラス変換すれことにより実時間における入力x(t)を過去に遡って推定する。
また、必要に応じて入力x(t)から任意の手法で食事量x1(t)、運動量x2(t)、食事のカロリー量および運動のカロリー量の全部あるいは一部を推定する。
次に、ステップS18において、システム入力推定手段11は、推定した入力x(t)、食事量x1(t)、運動量x2(t)、食事のカロリー量および運動のカロリー量の全部あるいは一部をモニタ2に与えることにより表示させる。
この結果、診断者は、モニタ2に表示された情報から最新の食事量の入力x(t)と次の食事量の入力x(t)の間の時刻tにおいて、食事量をどの程度まで制限すれば良いか、あるいは運動量をどの程度増やせばよいかといった具体的な数値目標を食事治療やインスリン投与などの管理の立場から合理的に導くことができる。
以上のような血糖値データ分析システム1Aによれば、図1に示す血糖値データ分析システム1と同様な効果に加え、糖負荷試験データから線形システムにおけるゲイン定数Kや時定数T1(=1/α)、T2(=1/β)を推定することができるため、線形システムの入出力を支配する伝達関数(または常微分方程式)を求めることができる。この結果、血糖値の測定データy(t)から過去に時間を遡って過去の入力x(t)、すなわち過去の食事量x1(t)と過去の運動量x2(t)の加算値を推定することができる。そして、次回の食事時刻までに、食事量x1(t)や運動量x2(t)に要求される目安を数値として示すことができる。
本発明に係る血糖値データ分析システムの第1の実施形態を示す機能ブロック図。 健常者、一型糖尿病患者および二型糖尿病患者の糖負荷試験における血糖値とインスリン値の時間変化を示す図。 図1に示す血糖値データ分析システムにより、糖代謝機能の指標を数値として求める際に用いられる線形システムのブロック線図。 図1に示す血糖値データ分析システムにより、糖代謝機能の指標を数値として求める際に用いられる線形システムのインパルス応答をグラフ化した図。 図1に示す血糖値データ分析システムにより、糖代謝機能の指標を数値として求める際に用いられる線形システムから導かれた式(9)および式(10)と血糖値の測定データy(t)とから糖代謝機能の指標として求められたパラメータα、βおよび(α−β)を時間tの関数としてグラフ化した図。 図1に示す血糖値データ分析システムにより、糖代謝機能の指標を数値として求める際に用いられる線形システムから時定数の差が十分に大きいとして導かれた式(12)と血糖値の測定データy(t)とから糖代謝機能の指標として求められたパラメータαおよび推定入力x(t)を時間tの関数としてグラフ化した図。 図1に示す血糖値データ分析システムにより血糖値の測定データy(t)から糖代謝機能の指標を求めるとともに測定データy(t)が健常者のものであるかを判定する手順を示すフローチャート。 本発明に係る血糖値データ分析システムの第2の実施形態を示す機能ブロック図。 図8に示す血糖値データ分析システムAにより、糖負荷試験データから糖代謝機能の指標を求めるとともに血糖値の測定データy(t)から入力x(t)を推定する手順を示すフローチャート。 従来の糖負荷試験における糖尿病診断の基準を示す図。
符号の説明
1、1A 血糖値データ分析システム
2 モニタ
3 入力装置
4 コンピュータ
5 血糖値測定データデータベース
6 糖尿病指標値計算手段
7 糖尿病指標値判定手段
10 糖負荷試験データデータベース
11 システム入力推定手段

Claims (8)

  1. 対象者の各時刻における血糖値の測定データを保存する血糖値測定データデータベースと、前記対象者の食事量および運動量の少なくとも一方を入力とする一方、前記血糖値の測定データを出力とする二次遅れ要素で表された線形システムで前記対象者の糖代謝機能をモデル化することにより得られた数式を用いて前記血糖値測定データデータベースから読み込んだ前記血糖値の測定データに基づいて前記対象者の糖代謝機能の指標を数値として求める糖尿病指標値計算手段とを有することを特徴とする血糖値データ分析システム。
  2. 対象者の糖負荷試験により得られた血糖値の測定データを糖負荷試験データとして保存する糖負荷試験データデータベースと、前記対象者の食事量および運動量の少なくとも一方を入力とする一方、前記血糖値の測定データを出力とする二次遅れ要素で表された線形システムで前記対象者の糖代謝機能をモデル化することにより得られた数式に、前記糖負荷試験データデータベースから読み込んだ前記糖負荷試験データをフィッティングすることにより前記対象者の糖代謝機能の指標を数値として求める糖尿病指標値計算手段とを有することを特徴とする血糖値データ分析システム。
  3. 前記糖尿病指標値計算手段により求められた前記指標を予め設定された閾値との比較判定を行なう糖尿病指標値判定手段を有することを特徴とする請求項1または2記載の血糖値データ分析システム。
  4. 前記対象者の各時刻における血糖値の測定データを保存する血糖値測定データデータベースと、前記血糖値測定データデータベースから読み込んだ前記血糖値の測定データと前記指標とから前記線形システムの入力を推定するシステム入力推定手段とを有することを特徴とする請求項2記載の血糖値データ分析システム。
  5. コンピュータを、対象者の各時刻における血糖値の測定データを保存する血糖値測定データデータベース並びに前記対象者の食事量および運動量の少なくとも一方を入力とする一方、前記血糖値の測定データを出力とする二次遅れ要素で表された線形システムで前記対象者の糖代謝機能をモデル化することにより得られた数式を用いて前記血糖値測定データデータベースから読み込んだ前記血糖値の測定データに基づいて前記対象者の糖代謝機能の指標を数値として求める糖尿病指標値計算手段として機能させることを特徴とする血糖値データ分析プログラム。
  6. コンピュータを、対象者の糖負荷試験により得られた血糖値の測定データを糖負荷試験データとして保存する糖負荷試験データデータベース並びに前記対象者の食事量および運動量の少なくとも一方を入力とする一方、前記血糖値の測定データを出力とする二次遅れ要素で表された線形システムで前記対象者の糖代謝機能をモデル化することにより得られた数式に、前記糖負荷試験データデータベースから読み込んだ前記糖負荷試験データをフィッティングすることにより前記対象者の糖代謝機能の指標を数値として求める糖尿病指標値計算手段として機能させることを特徴とする血糖値データ分析プログラム。
  7. 対象者の各時刻における血糖値の測定データを保存するステップと、前記対象者の食事量および運動量の少なくとも一方を入力とする一方、前記血糖値の測定データを出力とする二次遅れ要素で表された線形システムで前記対象者の糖代謝機能をモデル化することにより得られた数式を用いて前記血糖値の測定データに基づいて前記対象者の糖代謝機能の指標を数値として求めるステップとを有することを特徴とする血糖値データ分析方法。
  8. 対象者の糖負荷試験により得られた血糖値の測定データを糖負荷試験データとして保存するステップと、前記対象者の食事量および運動量の少なくとも一方を入力とする一方、前記血糖値の測定データを出力とする二次遅れ要素で表された線形システムで前記対象者の糖代謝機能をモデル化することにより得られた数式に、前記糖負荷試験データをフィッティングすることにより前記対象者の糖代謝機能の指標を数値として求めるステップとを有することを特徴とする血糖値データ分析方法。
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