JP2006082153A - シート処理装置及び該シート処理装置を備えた画像形成装置 - Google Patents

シート処理装置及び該シート処理装置を備えた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 押さえ機構を退避させているときに、押さえ機構にかかる負荷を軽減し、シート処理装置を保護して、変形、破損等の事故を防止する。
【解決手段】 シート処理装置は、被処理シートを下降上昇によって押圧及び押圧解除するシート押さえユニットFと裁断刃81とを連動するトリマーユニットと、シート押さえユニットが基準位置にいるか否かを検知しかつシート押さえユニットが基準位置か移動する距離を検出するシート押さえ位置検出センサ400及び昇降量検出センサ402と、シート押さえ位置検出センサ及び昇降量検出センサ4に基づいてシート押さえユニットを基準位置から所定距離移動させて待機させるCPUと、を備えている。
【選択図】 図20

Description

本発明は、シート、シート束等(以下、「被処理シート」と言う)を裁断したり孔あけしたりする刃付き工具で処理を施すシート処理装置と、このシート処理装置を装置本体に備えた画像形成装置とに関する。
シート処理装置には、裁断刃で被処理シートを裁断するシート裁断装置や、パンチとダイとで被処理シートに孔をあけるシート孔あけ装置等のように、刃の付いた刃付き工具で被処理シートを処理する装置がある。
このように被処理シートを裁断したり孔あけしたりする被処理シートの処理は次ぎのようにして行う。先ず、裁断や孔あけ位置は、押さえ機構としてのシート押さえユニットを上昇して待機させ、被処理シートを移動することにより位置決めされる。次に、待機していたシート押さえユニットを下降することにより、被処理シートは約数十〜約数百kgの加重の押圧力で固定される。そして、被処理シートは所定の位置で裁断されたり、所定の位置に孔あけされる(特許文献1参照。)。
特開2004−114198号公報
しかし、従来のシート処理装置は、上記シート押さえユニットの上昇(上限位置)及び下降(下限位置)を、センサに依存して検知していたので、次のような改良すべき問題があった。
すなわち、上記センサは、シート押さえユニットの上限位置と下限位置のみを検知し、シート押さえユニットの上昇及び下降を制御しているので、裁断や孔あけが終了した後にシート押さえユニットを退避して待機している際にもシート処理装置には、約数十kgの負荷がかかることになる。したがって、処理を行わない停止状態(待機状態)でも、シート処理装置には長時間負荷がかかっていることになり、シート処理装置の故障原因になっていた。
本発明は、シート押さえ機構を退避させているときに、シート押さえ機構にかかる負荷を軽減することにより、装置を保護して、変形、破損等を防止するようにしたシート処理装置を提供することを目的としている。
本発明は、上記シート処理装置を装置本体に備えた画像形成装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明のシート処理装置は、シート、シート束等の被処理シートを下降上昇によって押圧及び押圧解除する押さえ機構と刃付き工具とを連動する処理手段と、前記押さえ機構が基準位置にいるか否かを検知しかつ前記押さえ機構が前記基準位置から移動する距離を検出する位置移動距離検出手段と、前記位置移動距離検出手段の検知動作に基づいて前記押さえ機構を前記基準位置から所定距離移動させて待機させる制御手段と、を備えている。
本発明のシート処理装置は、前記位置移動距離検出手段が、前記押さえ機構が基準位置にいるか否かを検知する位置検知部と、前記押さえ機構が前記基準位置から移動する距離を検出する移動距離検出部とを、備えている。
本発明のシート処理装置は、前記制御手段が、前記押さえ機構が移動可能な状態になってから所定時間経過したとき、前記押さえ機構が前記基準位置にいないときには前記基準位置をへて前記所定距離移動させて待機させ、前記基準位置にいるときには前記基準位置から前記所定距離移動させて待機させるようになっている。
本発明のシート処理装置は、前記処理手段が、前記刃付き工具を前記シート側に弾性力を付与する第1弾性体を有し、前記押さえ機構が、前記被処理シートを押圧する押圧部材と、前記押圧部材を弾性力によってシートに押圧させる第2弾性体とを有し、前記押さえ機構が前記待機しているとき、前記第2弾性体が無負荷状態であり、前記第1弾性体の弾性力が前記押さえ機構が前記基準位置にいるときより弱くなっている。
本発明のシート処理装置は、前記基準位置が、前記押さえ機構の上昇位置であるようになっている。
本発明の画像形成装置は、シートに画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段によって画像を形成された被処理シートに後処理を施す上記いずれかに記載のシート処理装置と、を備えている。
本発明のシート処理装置は、位置移動距離検出手段の検知動作に基づいて押さえ機構を基準位置から所定距離移動させて待機させるようになっているので、押さえ機構の負荷を軽減して、装置を保護して、変形、破損等を防止することができる。
本発明のシート処理装置は、位置移動距離検出手段が、位置検知部と、移動距離検出部とを備えているので、押さえ機構を所定の距離、正確に移動させて待機させることができる。
本発明のシート処理装置は、押さえ機構が移動可能な状態になってから所定時間経過したとき、押さえ機構を待機させるようになっているので、押さえ機構に不要な負荷を長時間加えておく必要がなくなり、装置の保護及び破損等を防止することができる。
本発明のシート処理装置は、押さえ機構が待機しているとき、シートを押圧する押圧部材に弾性力を付与する第2弾性体が無負荷状態になり、刃付き工具をシート側に弾性力を付与する第1弾性体の弾性力が前記押さえ機構が前記基準位置にいるときより弱くなっているので、装置の保護及び破損等を防止することができる。
本発明のシート処理装置は、基準位置が、押さえ機構の上昇位置であるので、基準位置の設定が容易であり、押さえ機構を正確な位置に待機させることができる。
本発明の画像形成装置は、保護及び破損等を防止したシート処理装置を備えているので、長期間、シートをシート処理装置に送ることができて、画像形成を効率よく行なうことができる。
本発明の実施形態のシート処理装置の一例であるシート裁断装置と、このシート裁断装置を装置本体に構成要素の1つとして備えた画像形成装置の一例である複写機とを図に基づいて説明する。なお、本実施形態で取り上げた数値は、参考数値であって、本発明を限定するものではない。
画像形成装置には、複写機、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの複合機等があり、画像形成装置は、複写機に限定されるものではない。また、シート処理装置は、複写機の装置本体のみに設けられるものではない。プリンタ、ファクシミリ、及び複合機等の装置本体に設けられてもよい。
シート処理装置には、1枚のシート、シート束(以下、「被処理シート」と言う)を裁断するシート裁断装置、シート、シート束に孔をあけるシート孔あけ装置等がある。本実施形態では、シート裁断装置を取り上げて説明するが、本発明のシート処理装置は、シート裁断装置に限定されるものではない。本実施形態のシート裁断装置は、糊付け製本したシート束の糊付けした以外の3辺を裁断する機能を備えているが、少なくても1辺だけ裁断できるようになっていてもよい。また、シート束は必ずしも糊付けされている必要はない。また、シート裁断装置は、複写機の装置本体の脇に装備されているが、装置本体内に組み込まれていてもよい。
さらに、複写機の装置本体には、装置本体を制御する制御部を設けてあり、シート裁断装置には、装置本体の制御部とデータ、制御信号等の送受信をして、シート処理装置を制御する制御手段である例えば中央演算処理装置(以下、「CPU」という)を設けてあるが、制御部とCPUは一体に形成して、その一体にした部分で、装置本体とシート裁断装置とを制御してもよい。
『複写機の全体構成』
図1は、本発明の実施形態のシート裁断装置を装置本体に備えた画像形成装置の一例である複写機の概略正面断面図である。複写機Gの装置本体Aは、装置上部に装備した原稿給送装置1から自動的に給送された原稿をスキャナ部2で光学的に読み取り、その情報をデジタル信号として画像形成手段として例えば画像形成部3へ送信して普通紙やOHPシート等のシートに記録するようになっている。
複写機Gの装置本体Aの下部には、各種サイズのシートを収納した複数のシートカセット4を引き出し自在に設けてある(図には1つだけ図示、他は省略してある)。シートカセット4から搬送ローラ5によって搬送されたシートは、画像形成部3で電子写真方式によって画像記録されるようになっている。
すなわち、装置本体Aは、スキャナ部2で読み取った情報に基づいて光照射部3aからレーザ光を感光体ドラム3bに照射して潜像を形成して、これをトナー現像してシートに転写する。その後、装置本体Aは、そのシートを定着部6へ搬送して加熱加圧し、シートにトナー画像を永久定着する。そして、装置本体Aは、シートの片面にトナー画像を形成する片面記録モードのとき、シートをそのままシート裁断装置Bに送り込む。もし、シートの両面にトナー画像を形成する両面記録モードのとき、装置本体Aは、片面に画像を記録したシートを、スイッチバック搬送して裏返しにしてから、再送パス7へ搬送し、再度、画像形成部3へ搬送して他方の面にも画像を形成してから、シート裁断装置Bに送り込む。装置本体Aは、シートをシート裁断装置Bに送り込む前にシート裁断装置Bにシートサイズ等の信号を送り、シート裁断装置Bにシート裁断装置B内のパスの切替等を事前に行わせる。なお、シートは、シートカセット4からの給送のみならず、マルチトレイ8から手差しによっても給送できるようになっている。
図2に示すように、シート裁断装置Bは、搬送整合ユニットCと、トリマーユニットDとで構成されて、通常の排出モードの他に、糊付製本、裁断を選択的に行うことができ、シート束の糊付辺以外の3辺を裁断できるようになっている。なお、シート裁断装置Bは、搬送整合ユニットCを必ずしも必要としない。シート束を裁断できるだけであってもよい。通常モード時、複写機Gの装置本体Aからシート裁断装置Bに排出されたシートPは、搬送ローラ対10a,10b,10c,10dに搬送されて、スタックトレイ11に排出される。糊付製本モード時、シートPは、後述する所定の処理を行われた後、積載トレイEに排出される。
『整合縦パスへの積載』
製本モードにあっては、装置本体Aから排出されたシートPは、第1フラッパ12、第2フラッパ13の案内によって製本中紙パス14に給送される。第1フラッパ12は、ノンソートパス15と表紙パス16の切替を行うようになっている。第2フラッパ13は、製本中紙パス14と表紙パス16の切替を行うようになっている。
搬送ローラ対10a,17a,17bによって搬送されたシートPは、排出ローラ対18によって整合縦パス35に排出された後、半月ローラ19及び排出ローラ対18によってシートP後端を後端ストッパ20に当接する位置まで戻されてシート搬送方向の整合(後端整合)が行われるようになっている。そして、シートPは、整合板21によってシートセンタ方向へ押し込まれて、シート搬送方向に対し交差する方向の整合を行われる。すなわち、シートPは、シートの幅方向(シート搬送方向に対して交差する方向)の中心方向に押し込まれて、シートの側端を整合される。
シートPの後端が排出ローラ対18を通過するとき、該排出ローラ対18の回転速度は、低速になるように制御されている。これにより、整合縦パス35に排出されるシートPは、半月ローラ19の回転によって整合縦パス35に確実に引き込まれて、後端整合を確実に行われるようになっている。なお、シートの後端が排出センサ22を通過してから所定時間経過したとき、或いはモータの回転数が所定の回転数になったとき、シートが排出ローラ対18を通過したものとみなしている。
『半月ローラ』
次に、整合縦パス35上に排出されたシートPを排出方向とは逆方向に引き戻す半月ローラ19について説明する。図3に示すように、半月ローラ19は、半月状に切り欠かれた形状に形成されている。半月ローラ19は、通常、整合縦パス35側に半月ローラ19の切り欠き部が位置し、排出ローラ対18より排出されるシートPの排出を妨げないようにしている。半月ローラ19は、整合縦パス35上にシートPが1枚排出される度に、排出ローラ対18のシート排出方向とは逆方向に回転して、整合縦パス35上のシートPの後端部に接し、該シートPとの間に生じる摩擦力によってシートPを引き戻している。すなわち、半月ローラ19は、シートPをシートPが落下する方向に引き戻している。
『整合縦パス板』
整合縦パス板36は、不図示の整合縦パスモータで図3に記載の矢印a方向に移動できるようになっており、整合縦パス35のパス間隔を調整するようになっている。整合縦パス板36は、半月ローラ19が整合縦パス35上に排出された最上位のシートに対する接触圧を略一定に保つため、整合縦パス35上に排出されたシートの枚数に応じて、整合縦パス板36をパスが広がる方向に移動する。
『半月ローラの作動タイミング』
なお、半月ローラ19の作動タイミングは、排出ローラ対18がシートPの後端を放出した後である。具体的に、半月ローラ19は、シートPの後端が排出ローラ対18の上流側に設けた排出センサ22を通過してから一定時間経過後に、シート排出方向とは逆方向に回転するようになっている。
『表紙パス』
装置本体Aから排出されたシートPは、第1フラッパ12、第2フラッパ13によって表紙パス16に案内される。図2、図4に示すように、表紙パス16の途中にはレジストローラ対23と、レジストローラ対23の上流に位置するレジスト先端センサ23aとを配設してある。レジストローラ対23は、表紙パス16に表紙シートP2が案内された時点では停止しているが、表紙シートP2の先端がレジストローラ対23に当接してから一定時間後に回転し始める。表紙シートP2の先端がレジストローラ対23に当接したか否かは、表紙シートP2がレジスト先端センサ23aを通過してから所定時間、或いはモータ回転数を検出することによって判別するようになっている。レジストローラ対23を停止させておく制御によって、表紙パス16へ案内された表紙シートP2の先端にループを作り、斜行補正することができる。
レジストローラ対23は、表紙モータ37とラック38により、シート搬送方向に対して垂直方向(交差する方向、シートの幅方向)に移動できるようになっている。レジストローラ対23は、表紙シートP2の後端が搬送ローラ対17aを抜けた後、レジストローラ対23が表紙シートP2を挟持、搬送した状態で図4中矢印b方向に移動し、レジストセンサ24を遮光した後、矢印c方向に移動して、レジストセンサ24を開放してから、一定量移動して停止する。レジストセンサ24は、整合縦パス35内のシート束P1の紙端位置(側端位置)に配設してあるため、表紙パス16内にある表紙シートP2と整合縦パス35内にあるシート束P1は、シート搬送方向に対し垂直方向(交差する方向、シートやシート束の幅方向)に一定量ずれた位置に移動することになる。レジストローラ対23は、装置本体Aから紙サイズ信号を受け取り、表紙パス16内にある表紙シートP2を紙サイズに応じて規定量搬送して停止する。
『グリッパ』
グリッパ41は、整合縦パス35の下部に位置して、整合縦パス35に積載されたシート束P1をグリップし、表紙シートP2へ案内する機能を備えている。
『糊付ユニット』
図5は、糊付ユニット25の概略平面図である。図5に示すように、糊付ユニット25は、桶25a、糊ローラ25b、糊25c、桶ヒータ25d、軸25e、桶駆動部25f等で構成されている。桶25aは、軸25eに沿ってシート搬送方向に対し直交するシート幅方向に桶駆動部25fによってシート幅以上に移動するようになっており、シート幅の外側の2箇所(図の上縁側と下縁側)を退避位置としている。桶25aは、第1の退避位置から第2の退避位置への移動にともない、桶25aの一部で後端ストッパ20に係合されたリンク26の一部を押して、後端ストッパ20を図3のシート束P1の下部から退避する方向へ移動させる。糊ローラ25bは桶25aに取り付けてあり、桶25aの移動にともなって回転するようになっている。
桶ヒータ25dは、桶25aの外側に取り付けてある。桶ヒータ25dは、製本モード開始時に、桶25aを熱し、桶25a内の糊25cを溶かす。桶25aが桶駆動部25fによって移動することで糊ローラ25bが回転して、糊ローラ25bの外周面全体に溶けた糊25cが行き渡る。整合縦パス35内に積載されたシート束P1は、グリッパ41に保持されて、桶25aが第1の退避位置から第2の退避位置へ移動して、後端ストッパ20をシート束P1下部より退避させることによって、シート束P1の下端面を糊付ユニット25によって糊25cを塗布される。
『製本工程』
図6(a)に示すように、シャッタパス27は、表紙パス16(図2参照)の下流に位置し、表紙シートP2が搬送されているとき、表紙付けパス42を閉じている。製本工程時は、図6(b)に示すように、シャッタモータ28が、シャッタラック29を駆動して、シャッタパス27と、シャッタラック29を一方向に牽引するばね30とを、表紙付けパス42を開く位置に移動させる。表紙付けパス42を開けたシャッタパス27は、不図示のストッパに当接して停止する。
グリッパ41に保持されたシート束P1は、前述した糊付けユニット25によって糊25cを塗布される。その後、グリッパ41は、糊付されたシート束P1を折り目付け台34上で表紙シートP2に圧接するように移動させて、シート束P1を表紙シートP2に圧接させる。次に、図6(c)に示すように、シャッタモータ28をさらに駆動すると、シャッタモータ28からベルト31で回転させられるカム32がさらに回転して、案内軸33によって折り目付け台34,34を互いに接近させる。折り目付け台34は、一定時間折り目付けを行う。これによって、製本シート束P3が完成する。
なお、折り目付け台34には紙厚の変化に対応できるように逃げ機構を設けてある。さらに、図6(d)に示すように、カム32を回転させ続けることで折り目付け台34,34が互いに離間退避する。これによって、製本シート束P3は、押し出しころ39により下流へ押し出されて、束曲率パス40(図2参照)へと搬送される。
『バッファ機構』
糊付製本等のシート後処理時に、複写機Gの装置本体Aから搬送されてくるシートPを一時的に退避させるバッファ機構50を説明する。
なお、本実施形態のシート裁断装置Bは、複写機の装置本体Aで画像形成処理を施されたシートが束状になったとき、裁断処理をするようになっているので、複写機の装置本体で処理されたシートを後処理するようになっている。したがって、シート裁断装置Bにおけるシート、シート束に対する処理を「後処理」と言うこととする。
図3、図7に示すように、バッファ機構50のシートを受ける受け台50aは、シート搬送方向に対して、同一の方向と、垂直の方向(交差する方向、シートの幅方向)とに移動するようになっている。なお、図7において、排出ローラ対18、半月ローラ19、ラック50e、及びフォトセンサ50fは、移動しないものとする。
受け台50aをシート搬送方向と同一方向へ移動させるには、まず、電磁クラッチギア50cのみ回転力伝達状態にして、不図示のモータの回転がギア50dに伝わるようにする。すると、固定のラック50e上をギア50dが転がり回転をする。これによって、ラック50eを除いたバッファ機構50の各部が一体にシート搬送方向と同一の方向へ移動する。すなわち、受け台50aがシート搬送方向と同一の方向へ移動する。このとき、フォトセンサ50fと、このフォトセンサ50fを遮光する移動体50n上の突起部50kとによって、ラック50eを除いたバッファ機構50のシート搬送方向と同一方向への移動位置の検知と、検知された位置に基づいた移動制御とが行われる。
また、受け台50aをシート搬送方向に対して垂直の方向(交差する方向、シートの幅方向)への移動させるには、電磁クラッチギア50gのみ回転力伝達状態にして、モータの回転がギア50hに伝わるようにし、ラック50bを移動させる。これによって、受け台50aがシート搬送方向に対して垂直の方向に移動する。このとき、移動体50nに設けてあるフォトセンサ50iと、それを遮光するラック50bの一端に突設した突起部50mとによって、受け台50aのシート搬送方向に対して垂直の方向への移動位置の検知と、検知された位置に基づいた移動制御とが行われる。バッファ機構50の受け台50aは、シートPのバッファを行うとき以外は、図7のシートPの幅よりも外側のホームポジションに退避しているので、シートの搬送の妨げにはならないようになっている。
バッファ機構50の基本的な動作を説明する。図3に示すように、シート束P1が、後端ストッパ20に積載、整合されて整合縦パス35にあり、整合縦パス35から排出されていないとき、バッファ機構50は、装置本体Aより続けて搬送されてくるシートPをバッファするため、図7に示すギア50hの回転とラック50bの移動とによって、受け台50aを、シートPの搬送を妨げないホームポジションから、シートPを受けとめる位置へスライド移動させる。
整合縦パス35よりシート束P1が排出されて、後端ストッパ20上にシート束P1が無くなると、バッファ機構50は、受け台50aをシート搬送方向と下流側と、後端ストッパ20の方へ移動させる。バッファ機構50は、バッファされたシートPの後端が、該後端ストッパ20により支持されると、受け台50aの移動を停止して、受け台50aをホームポジションに退避させる。バッファ機構50は、目標とされる製本部数が終了するまで上記動作を繰り返す。
『回転ステージ』
次に、製本された製本シート束P3を回転させてトリマーユニットD内に搬送する回転ステージ301を図8、図9に基づいて説明する。回転ステージ301内の束搬送ユニット302の第2、第4搬送ベルト310,321は、図8(a)に示すように、昇降モータ303によって回転する昇降ギア304がワイヤ305を巻き取ることによって、回転軸315を中心に回動させられて、搬送ユニット302の突起部302aが突起検知センサ306に検知されたとき昇降モータ303が停止して、図8(a)の位置で待機させられている。
第1搬送ベルト309、第2搬送ベルト310、第3搬送ベルト320、第4搬送ベルト321は、製本工程で製本した製本シート束P3が束搬送ローラ対307によって搬送されて、その製本シート束P3の先端が通過センサ308で検知されたとき、搬送ベルトモータF322、及び搬送ベルトモータR323が回転することで、矢印方向に循環するようになっている。
束搬送ユニット302の第2、第4搬送ベルト310,321は、束搬送ローラ対307によって束搬送ユニット302の搬送パス311内に搬送された製本シート束P3の後端が通過センサ308を通過したとき、昇降モータ303が逆転することによって、図8(b)に示す位置まで傾動する。このとき、束搬送ユニット302の突起部302aを突起検知センサ312が検知した所で昇降モータ303及び搬送ベルトモータF322、搬送ベルトモータR323の回転が停止して、製本シート束P3が搬送ベルト310,321とウエイト313の先端のウエイトころ314とに挟まれて、待機する。
このタイミングで不図示のモータによって整合板F324、整合板R316が作動して、製本シート束P3は、整合板R316側に位置決め整合される。このときの製本シート束P3は、整合縦パス35と表紙パス16とで製本されたとき、表紙がずらされて製本されていることがあるが、精度良く整合板R316側に位置決めされる。また、同時に搬送モータ110でタイミングベルト317を循環させてタイミングベルト317に固定してある突き当て板318が、シート検知センサ319の位置から指定された位置まで移動して製本シート束P3をトリマーユニットD内に搬送する。このとき、製本シート束P3は整合板F324及び整合板R316と、突き当て板318とで3辺を規制されながら搬送されるので、トリマーユニットDまでの搬送位置精度を向上させることができる。
トリマーユニットDでシート束の裁断が開始されると、整合板F324及び整合板R316と、突き当て板318は、ホームポジションまで移動して待機する。トリマーユニットDでシート束の裁断が終了すると、搬送ベルト309,310,320,321が図8において反時計回り方向に循環する。ウエイトころ314で挟まれた製本シート束P3は、製本シート束P3の表面の中心近傍にウエイトころ314が位置する所まで搬送される。シート束P3の中心とウエイトころ314とが一致したとき、搬送ベルト309,310,320,321は循環を停止する。
その後、搬送ベルト309,310と搬送ベルト320,321が、図9に矢印で示すように互いに反対方向に循環することによって、製本シート束P3は、ウエイトころ314を中心に90度回転させられる。製本シート束P3が90度回転すると、搬送ベルト309,310,320,321は、循環を停止する。そして、再度、整合板F324及び整合板R316と、突き当て板318とが製本シート束P3を整合する。その後、突き当て板318が、製本シート束P3をトリマーユニットD内の所定の位置まで搬送してトリマーユニットDに裁断を行わせる。このとき、製本シート束P3は、前回とは異なる縁を裁断される。
その後、束搬送ユニット320は、同様な動作で製本シート束P3をウエイトころ314まで搬送した後、180度回転させて、再度、トリマーユニットD内に搬送してトリマーユニットDによって裁断を行わせる。これによって、製本シート束P3の3辺の裁断が終了する。裁断が終了した製本シート束P3は、搬送ベルト309,310,320,321によって、ウエイトころ314まで搬送されて、搬送ベルト309,310と搬送ベルト320,321が互いに逆方向に循環することで、90度回転させられた後、搬送ベルト309,310,320,321の図8(c)の矢印方向への循環によって、積載トレイEに搬送される。それと同時に、タイミングベルト317も循環して、突き当て板318を矢印方向に1回転させ、製本シート束P3の後端部を押して、製本シート束P3を積載トレイEに確実に排出する。
『トリマーユニット、シート押さえユニット』
トリマーユニットDおよびシート押さえユニットFを図2、図10乃至図13、図21に基づいて説明する。処理手段である例えばトリマーユニットDはより品質の高いシート束に仕上げることを目的として、糊付ユニット25により、糊付製本を行ったシート束の糊付けされた端面を除く3辺の裁断を行うようになっている。
図11は、トリマーユニットDの模式図である。トリマーユニットDは、製本シート束P3を裁断する刃付き工具である例えば裁断刃81を備えている。図11(a)、図11(b)に示すように、裁断刃81の形状は、板状または円盤状に形成されており、片方のみに傾斜を形成されている。板状の裁断刃81の長手方向の長さは、裁断する最大のシートサイズより長く、さらに長手方向に移動するため、常に、製本シート束P3上に乗る長さを有している。例えば、A4の長手方向を裁断するのを最大シートサイズとすると、板状の裁断刃81の長さは、297mmに裁断刃81の移動距離を加えた長さ以上になる。この裁断刃81がシートを裁断する動きは、製本シート束の裁断面に対して平行に往復しながら裁断を行う動作である。類似している動きとしては、のこぎりで木を切るときのような動きである。
図10に示すように、裁断刃81は、製本シート束P3の裁断面に対して平行にのみ摺動可能な長手方向移動部材82に交換可能に設けてある。裁断刃81が交換されたか否かは、長手方向移動部材82に設けてある刃交換センサ113によって検知されるようになっている。裁断刃81の交換を検知した刃交換センサ113は、交換信号を後述するCPU200に送信するようになっている。裁断刃81の交換は、ボトル114を外して行われる。
長手方向移動部材82は、コロ83a,83bによって垂直移動部材88に支持されている。長手方向移動部材82は、垂直移動部材88に設けてあるコロ83a、83bと、長手方向移動部材82自身に形成してある突き当て84a、84bとの案内によって、長手方向移動部材82自身の長手方向に、製本シート束P3の裁断面に対して平行に移動するようになっている。
また、長手方向移動部材82の長手方向の平行移動は、裁断刃駆動モータ85が回転すると、回転カム86が回転し、回転カム86の突起86aと長手方向移動部材82自身に形成してある長孔の回転受け87との係合によって、裁断刃駆動モータ85の回転運動が直線往復運動に変換されて行われる。往復運動の速度調節は裁断刃駆動モータ85にエンコーダを備えることで自由に行うことができる。
裁断刃81の製本シート束P3の厚さ方向への移動は、垂直移動部材88により行われる。垂直移動部材88は、垂直移動部材88に突設した案内軸106と、基台105に設けた支柱89a,89bに形成してある案内溝107とで案内されて、支柱89a、89bに沿って移動し、製本シート束P3に対して接近離間するようになっている。支柱89a、89bの間隔は、製本シート束P3の幅より、かつ裁断刃81の往復移動距離よりも長く設定してある。
垂直移動部材88は、長手方向移動部材82を支持しているコロ83a、83bを備えているため、垂直移動部材88自身が垂直に移動すると、長手方向移動部材82も垂直に移動することになり、裁断刃81も垂直方向に移動することになる。また、垂直移動部材88は、裁断刃81に荷重(裁断力)を付加するため、垂直移動部材88を介して第1弾性体として例えば引っ張りばね90a,90bによって常に製本シート束P3に近づく方向に牽引されている。
『上限位置、下限位置、待機位置、退避位置』
図13において、(a)図は下限位置を、(b)図は基準位置である例えば上限位置を示している。先ず、下限位置は、製本シート束P3をシート押さえ104による所定の押圧力で押圧しているときの押さえ機構である例えばシート押さえユニットFの位置であり、リンク100の下死点を超えない。リンク100の下死点を超えると、リンク100による押圧力は、消失するからである。又、製本シート束P3の積載厚さによって、下限位置は異なることになる。すなわち、下限位置を一定にすると、製本シート束P3の積載厚みが厚い場合には、過大な押圧力が発生し、シート押さえユニットFを破損させる虞がある。
次に、上限位置は、製本シート束P3の押圧力を解除し、製本シート束P3を移動して、所定の位置で裁断できるようにセットするために、シート押さえユニットFを退避させる位置である。したがって、上限位置と退避位置は同じである。この上限位置では、取り付け部材109と突き当て片88aとが当接しており、引っ張りばね90a,90bの弾性力が取り付け部材109と突き当て片88aとの間の当接部に常に働いている。
次に、待機位置は、例えばシート押さえユニットFが上限位置と下限位置の間にある状態の位置で、引っ張りばね90a,90bの弾性力が弱く、シート押さえばね101の弾性力が作用していないシート押さえユニットFの位置である。したがって、上限位置と比べ、取り付け部材109と突き当て片88aとの間の当接面に働く力は弱い状態である。
シート押さえユニットFの上限位置及び待機位置への移動は、実質的にカム99(軸99a)の回転により行われる。したがって、軸99aの回転によって、上限位置及び待機位置を検知することができる。
図13(a)、図20(a)に示すように、シート押さえユニットFにおいて、シート押さえ104は、垂直モータ108の回転によって、カム99が回転し、リンク100が下支点位置近くまで移動すると、製本シート束P3に接触して、第2の弾性体としての例えばシート押さえばね101に抗するリンク100のさらなる押し下げ力によって、製本シート束P3をマット91に押し付けるようになっている。リンク100が下支点位置まで移動する間に、リンク100の取り付け部材109が垂直移動部材88の突き当て片88aから離れて、裁断刃81が、垂直移動部材88を介して引っ張りばね90a,90b(図10)によって製本シート束P3を押圧するようになっている。
図20(b)、(c)は、図20(a)に示すシート押さえユニットFの位置に対応しており、図21(b)、(c)は図21(a)に示すシート押さえユニットFの位置に対応している。そして、図20(b)、(c)、および図21(b)(c)に示すように、カム99に回転力を伝達する軸99aの端部には、フラグ・エンコーダ404を一体に設けてある。このフラグ・エンコーダ404にはシート押さえ位置検出フラグ404aと昇降量検出エンコーダ404bが一体に設けられている。したがって、シート押さえ位置検出フラグ404aと昇降量検出エンコーダ404bは、軸99a(カム99)と一体になって回転する。昇降量検出エンコーダ404bには等角度間隔で、透過孔404cがあけられている。
また、シート押さえ位置検出フラグ404aには、シート押さえ位置検出センサ400が対応するように設けられている。一方において、昇降量検出エンコーダ404bには、昇降量検出センサ402が対応するように設けられている。
シート押さえ位置検出フラグ404aとシート押さえ位置検出センサ400との組み合わせは、位置検出部の一例である。昇降量検出センサ402と検出エンコーダ404bとの組み合わせは、位置検出部の一例である。位置検出部と位置検出部との組み合わせは、位置移動距離検出手段の一例である。
したがって、シート押さえユニットFの昇降量は、カム99と共に昇降量検出エンコーダ404bが回転し、昇降量検出センサ402によって、透過孔404c(OFF)、遮光(ON)をカウントすることにより、制御することができる。
そして図20(b)に示すように、製本シート束P3を押圧する状態では、シート押さえ位置検出センサ400が透過(OFF)、昇降量検出センサ402が透過(OFF)の状態で、シート押さえユニットFは下限位置で停止している。また、フラグ・エンコーダ404は、矢印の方向(反時計回り)に回転して、図20(b)、(c)では、ちょうどエンコーダ404も停止した状態である。
このように、シート押さえ104と裁断刃81とを作動させる機構は、図13(b)、図21(a)に示すように、カム99が回転して、リンク100が上支点位置(退避位置)まで移動して、シート押さえ104による製本シート束P3の押さえを解除するとき、リンク100の取り付け部109が垂直移動部材88の突き当て片88aに当接して、垂直移動部材88を介して、裁断刃81を製本シート束P3の厚さ方向の上方向に移動させる機構も兼ねている。これらの機構により裁断刃81は、製本シート束の厚み方向(上下方向)に往復運動することができる。
また、シート押さえユニットFが製本シート束P3の厚さ方向の上方向に移動した状態(退避状態)では、シート押さえ位置検出センサ400が透過(OFF)、昇降量検出センサ402が遮光(ON)の状態である。このとき、シート押さえユニットFは上限位置で停止している。また、フラグ・エンコーダ404は、矢印の方向(時計回り)に回転して、図21(b)、(c)では、ちょうどエンコーダ404も停止した状態である。
また、垂直移動部材88の突き当て片88aには、図10に示すように、刃位置センサフラグ103を設けてある。また、支柱89aには、刃位置センサフラグ103を検知する刃位置センサ102を設けてある。裁断刃81による製本シート束P3の裁断は、刃位置センサ102が刃位置センサフラグ103を検知するまで行われる。
また、シート押さえユニットFは、待機状態(シート押さえユニットFが上限位置と下限位置の中間にいる状態。図示せず)において、シート押さえ104は、シート、又はマット31から離れて、シート押さえばね101の弾力がどこにも作用していない。また、裁断刃81に荷重(裁断力)を付加するための垂直移動部材88を介する引っ張りばね90a,90bは、裁断刃81が最上位にいるときより縮まって、裁断刃81を引き下げる力が弱くなっている。このため、引っ張りばね90a,90bが突き当て片88aをリンク100の取り付け部109に押し付ける力が弱くなり、突き当て片88aや取り付け部109の損傷を防止することができる。
製本シート束P3の下部には、裁断刃81の破損を防ぐ目的で、裁断刃81の受け手段として例えばマット91を備えてある。本実施形態のマット91は、ローラ状に形成してある。マット91は、図14に示す矢印方向に回転するようになっている。マット91のこの形状によって、裁断後の切り屑P4を貯蔵する手段として例えばダストボックス98に回転させて落とすことができる。
マット91の材質には、裁断刃81の破損を防ぐためにも柔らかい材料、例えば、ゴム、ウレタン、モールド等が好ましい。また、ローラ状のマット91は、金属製の軸、或いは金属製のパイプ軸にゴム筒を圧入、または軸の表面に焼付けによってゴム層を形成して、マット91自体にある程度の剛性を持たせ、製本シート束P3の裁断時に、裁断刃81からの押力を受けても、製本シート束の裁断部分が撓まないようになっている。このことによって、裁断刃81の刃こぼれを防止し、かつ製本シート束P3の裁断面をきれいにすることができる。
さらに、図12に示すように、裁断によってマット91に溝91aが形成されて、シート束の最下位のシート(マット91と直接接触しているシート)の裁断面がボロボロになったり、完全に裁断されなくなったりする不具合の発生を回避するため、マット91は、裁断毎に少しずつ回転して、受け位置をずらし、常時、同じ位置で裁断が行われないようにしている。これによって、トリマーユニットDは、シート束の最下位のシートまで、確実に裁断できて、シート束の裁断面を見栄え良くすることができ、かつマット91の耐久性を伸ばすことができる。
マット91は、実験的に同一箇所で約200回乃至約300回の裁断に耐えられることが分かった。そのため同一箇所で300回の裁断を行うことが可能である。マット91は屑処理動作後、裁断時の刃受け位置をずらすため、所定量(本実施例では例えば約5度)回転させる。マット91は1周で(360度/約5度=)約72箇所の裁断が可能であり、(約72×約300)=約21600回の裁断の耐久性を持つことができる。
また、裁断ごとに刃受け位置を回転制御(ずらす)ことをしないで、裁断回数300回まで刃受け位置を固定しておき、約300回になったとき、マット91を約5度回転移動させてもよい。なお、マット91の回転移動量(ずらし量)を約5度と設定したが、マット91の形状や直径等により約5度に限らず、微小量移動に自由に設定してもよい。
マット91(図12)は、マット回転モータ92からギア93、駆動ベルト94を介して回転力を受けて回転するようになっている。マット91の回転量は、CPU200によって、マットセンサフラグ95、マットセンサ96からの情報を受けて算出されるようになっている。CPU200は、算出した回転量に基づいてマット回転モータ92を制御してマット91を回転させるようになっている。
そして、図14に示すように、裁断終了後、マット91は、マット91上の裁断シート屑P4を排除するために回転して、裁断シート屑P4をダストボックス98に落とす。例えば、裁断シート屑P4を落とすためにマット91は、図12に示すマット回転モータ92によって2回転させられる。回転量はマットセンサ96によって制御されて、2回転後、次裁断に備え、前裁断位置から所定量(例えば、約5度)進んだ受け位置に待機する。マット91によって落とされた切り屑P4は、図14に示すようにマット91を回転することによって、プッシャ97の手前に落とされ、排出モータ115により循環する排出ベルト116によって移動するプッシャ97でダストボックス98に搬送される。
『シート裁断装置の制御部』
図15は、トリマーユニットDを主体にしたシート裁断装置の制御ブロック図である。中央演算処理装置(CPU)200は、リードオンリメモリ(ROM)201、ランダムアクセスメモリ(RAM)202、カウンタ200a、タイマ200b、タイマ200cを有している。
ROM201は、CPU200が実行する例えば、図16、図17、図18、図19及び図22に示す動作手順に対応する制御処理プログラムをあらかじめ記憶している。さらに、ROM201は、複写機Gの装置本体Aの制御部9からスタンバイ中信号を受けているときに、シート押さえユニットFが上限位置から待機位置へ移動するタイミング時間(タイマ200cで時間をカウント)、及び上限位置から待機位置へ移動するために必要な移動量(昇降量検出センサ402と昇降量検出エンコーダ404bの組み合わせで移動量を検出)を記憶している。
また、ROM201は、裁断刃を交換するのに判断基準となる、シート束の裁断回数、裁断したシートの裁断累計枚数、及びシート1枚当たりの裁断時間等の交換基準情報を記憶している。この交換基準情報は、裁断刃の種類や、シートのサイズ、シートの材質等が変更になったとき、変更できるようになっている。
CPU200には、シート押さえ位置検出センサ400と昇降量検出センサ402が接続してある。CPU200は、例えばシート押さえ位置検出センサ400からシート押さえユニットFが上下方向に移動の開始信号を受けると、同時に昇降量検出エンコーダ404bが昇降量検出センサ402を遮光・透過させることによって、移動量を検出するとともにRAM202に記憶してある移動量を更新するようになっている。
CPU200には、刃交換センサ113を接続してある。CPU200は、例えば刃交換センサ113から切断刃81を交換した交換信号を受けると、RAM202に記憶してある後処理回数である例えば裁断回数、後処理累計枚数である例えば裁断累計枚数、及び後処理時間である裁断時間等の後処理情報を初期化するようになっている。
RAM202は、CPU200の演算データ、複写機本体から受信した制御データを記憶している。また、RAM202は、シート押さえユニットFが移動した際の移動量を記憶している。この移動量は、シート押さえユニットFが移動する度に更新される。また、この移動量は、シート押さえユニットFが上限位置または下限位置に移動したとき、初期化される。
また、RAM202は、切断刃81を前回交換してから次回交換するまでのシート束の裁断回数、裁断したシートの裁断累計枚数、及びシート1枚当たりの裁断時間等の後処理情報を記憶している。この後処理情報は、裁断刃81がシート束を裁断する度に更新される。また、この後処理情報は、裁断刃81を交換したとき、初期化される。
CPU200には、図10に示す、裁断刃駆動モータ85と、刃位置センサ102とを接続してある。CPU200は、裁断刃81の後述する下降時間と、今裁断したシート束のシート枚数とに基づいて、現在のシート1枚当たりの裁断時間を算出して、その時間をRAMに更新記憶させて、ROM201に記憶してある交換基準情報のシート1枚当たりの裁断時間と比較するようになっている。もし、現在のシート1枚当たりの裁断時間が交換基準情報のシート1枚当たりの裁断時間以上であれば、CPU200は、裁断刃81の切れ味が悪くなったものとみなして、裁断刃81を交換すべきであると判断する(図17、S2006参照)。
上記下降時間は、CPU200が、裁断刃駆動モータ85に始動信号を送ってから、裁断刃81と一体的に刃位置センサフラグ103が下降して、刃位置センサフラグ103が刃位置センサ102に検知され、刃位置検知センサ102が発する下降検知信号を受信するまでの時間である。下降時間はCPU200のタイマ200bによって測定される。
上記シート束のシート枚数は、使用者によって入力される。または、図1に示す累計センサ111、或いは図2に示す排出センサ22及びレジスト先端センサ23aによってシートを検知して、その検知回数をCPU200内のカウンタ200aでカウントし、現在までに切断したシート枚数を求めてもよい。なお、シート束毎のシート枚数が同じである場合には、上記下降時間のみに基づいて裁断刃の交換を判断してもよい。この場合、RAM202に現在の下降時間を裁断時間として更新記憶させ、ROM201に交換基準情報として下降時間を裁断時間として記憶させて、この両者の下降時間(裁断時間)を比較して、裁断刃の交換を判断してもよい(図17、S2006参照)。
この場合、交換基準情報として下降時間(裁断時間)は、例えば、シート枚数毎に設定して1枚を3秒に設定すると、100枚のシート束で300秒となる。また、シート枚数毎に時間を自由に設定しても良いし、すべてのシート束に対して一定時間(例えば、300秒)を設定してもよい。
さらに、本実施形態のシート裁断装置Bの裁断刃81は、図10に示すように、常時、引っ張りばね90a,90bの引っ張り力によって、シート束を裁断するようになっており、また、裁断刃駆動モータ85も、常時、同じ状態で回転するようになっているので、シート束毎の裁断条件は同じである。
また、CPU200は、裁断刃81がシート束を裁断したとき、刃位置センサ102が裁断刃81の下降を刃位置センサフラグ103によって検知するので、刃位置センサ102の検知回数をCPU200内のカウンタ200aがカウントすることにより裁断回数をカウントすることもできるようになっている。CPU200は、カウントした現在の裁断回数をRAM202に更新記憶して、ROM201に記憶してある交換基準情報としての裁断回数と比較する。現在の裁断回数が交換基準情報としての裁断回数以上であれば、CPU200は、裁断刃81の切れ味が悪くなったものとみなして、裁断刃81を交換すべきであると判断する(図17、S2002参照)。
なお、刃位置センサ102とカウンタ200aとの組み合わせの代わりに、刃位置センサ102そのものをカウンタにしてもよい。刃位置センサ102とカウンタ200aとの組み合わせは、後処理をカウントする一例である。刃位置センサ102そのものをカウンタにした場合は、後処理カウント手段の他の例である。
さらに、CPU200は、図2に示すシート裁断装置Bに設けられて、装置本体Aから送られてくるシートを検知する累計センサ111のシート検知信号をCPU200内のカウンタ200aがカウントすることによって、裁断したシートの裁断累計枚数をカウントすることもできるようになっている。CPU200は、カウントした現在の裁断累計枚数をRAM202に更新記憶して、ROM201に記憶してある交換基準情報としての裁断累計枚数と比較する。現在の裁断累計枚数が交換基準情報としての裁断累計枚数以上であれば、CPU200は、裁断刃81の切れ味が悪くなったものとみなして、裁断刃81を交換すべきであると判断する(図17、S2004参照)。
なお、累計センサ111とカウンタ200aとの代わりに、累計センサ111そのものをカウンタにしてもよい。或いは、図2に示す排出センサ22及びレジスト先端センサ23aがシートを検知する検知回数をCPU200内のカウンタ200aでカウントし、現在の裁断累計枚数を求めてもよい。累計センサ111とカウンタ200aとの組み合わせ、累計センサ111そのものをカウンタにした場合、排出センサ22、レジスト先端センサ23a及びカウンタ200aの組み合わせは、いずれもカウントする一例である。
これら、いずれか1つのカウントする一例と、タイマ200bを有するCPU200と、刃位置センサ102は、裁断刃81の下降時間と、今裁断したシート束のシート枚数とに基づいて、現在のシート1枚当たりの裁断時間を算出する一例である。CPU200には、CPU200が裁断刃81を交換する必要があると判断したとき、そのことを使用者に報せる報知手段である例えば表示部112も接続してある。
CPU200には、マット91を回転させるマット回転モータ92と、マット91の回転位置と回転量とを検知するマットセンサ96とを接続してある。CPU200は、マットセンサ96からの情報に基づいて、マット回転モータ92を制御してマット91を回転させるようになっている。
CPU200には、表紙モータ37、シャッタモータ28、昇降モータ303、搬送ベルトモータF322、搬送ベルトモータR323、搬送モータ110、垂直モータ108、排出モータ115、レジストセンサ24、フォトセンサ50f、フォトセンサ50i、通過センサ308、突起検知センサ312、シート検知センサ319、突起検知センサ306も接続してある。各モータは、ドライバD1乃至D10を介してCPU200に接続してある。
RAM202は、複写機Gの電源、或いはシート裁断装置B自身の電源が切られても、後処理情報を記憶しており、再度、電源を入れられたとき、記憶しておいた後処理情報に基づいて、継続して後処理情報を記憶するようになっている。また、刃交換センサ113、刃位置センサ102、累計センサ111(または、排出センサ22及びレジスト先端センサ23a)の内、少なくとも1つのセンサと、ROM201、RAM202、及びカウンタ200aを有するCPU200は、寿命を判断する一例である。
以上の構成からなる実施例のトリマー動作説明を以下説明する。
図1乃至図14に示す各部の構成図、図15に示す制御ブロック図、図16に示す、製本シート束P3の搬送から切り屑処理をするトリマーユニットの動作説明用のフローチャート、図17に示す、裁断刃の交換判断をするフローチャート、図18に示す、マット91の回転に関するフローチャート、図19に示す、裁断刃状態監視フローチャート及び図22に示す、シート押さえユニットFの後処理状態監視処理フローチャートを用いて、トリマーユニットDの動作を主体に、シート裁断装置Bの動作を説明する。
図16のA部に示すように、CPU200は、複写機Gの装置本体Aの制御部9から、シートサイズ情報、設定トリミング幅情報等を受けて、図9に示す搬送ベルトモータF322及び搬送ベルトモータR323を回転制御し、回転ステージ301上にある製本シート束P3を突き当て板318によって、所定の裁断位置まで搬送する(S1000)。このとき製本シート束P3のトリミング幅は、例えば約2mm乃至20mmとなる。
CPU200は、製本シート束P3を搬送した後、図13に示す垂直モータ108を駆動し、リンク100が下支点に移動するまでカム99を回転制御する。リンク100は、シート押さえばね101に抗してシート押さえ104で製本シート束P3をマット91に押さえ付ける(S1002)。このとき、リンク100の作動にともなって、取り付け部材109が垂直移動部材88上の突き当て88aから離れる方向に移動する。すると、図10に示す垂直移動部材88が、引っ張りばね90a,90bに牽引されて、取り付け部材109の下降にともなって下降する。垂直移動部材88には、裁断刃81を有する長手方向移動部材82を設けてある。したがって、取り付け部材109の下降と引っ張りばね90a,90bの牽引とによって、裁断刃81が下降して、製本シート束P3上に接触する(S1004)。
CPU200は、シート押さえ104による製本シート束P3押さえを終了した後、図10に示す裁断刃駆動モータ85を回転制御して、回転カム86、突起86a、回転受け87、長手方向移動部材82を介し、裁断刃81にシート厚さ方向に対して垂直方向(図10の左右方向)の往復運動をさせる。裁断刃81は、この往復運動と、引っ張りばね90a,90bの牽引による下降とによって、製本シート束P3の裁断を開始して(S1006)、製本シート束P3を裁断する。
裁断刃81の往復運動による製本シート束P3の裁断は、垂直移動部材88と裁断刃81との下降によって下降する刃位置センサフラグ103が刃位置センサ102を検知すると、終了したことになる(S1008)。刃位置センサ102は、刃位置センサフラグ103を検知したことによって、裁断終了信号をCPU200に送る。CPU200は、裁断した回数をカウントした裁断回数、裁断した枚数を累計した裁断累計枚数、及びシート1枚当たりの裁断時間をRAM202に記憶させる(S1010)。
図16に示すS1010の処理を図17に基づいて説明する。CPU200は、刃位置センサ102の裁断終了信号によって、CPU200のRAM202に記憶(S2000)された裁断回数、裁断累計枚数、及びシート1枚当たりの裁断時間を、あらかじめCPU200のROM201に記憶してある、所定回数、所定累計枚数、及びシート1枚当たりの裁断時間と比較演算する。
CPU200は、RAM202に記憶された3者の値の内、少なくとも1つの値が、ROM201に記憶してある値を超えた場合、裁断刃81が耐久寿命に達したものとみなして(S2002,S2004,S2006)、シート裁断装置B、または装置本体Aに設けた図15に示す表示部112、または不図示の人工音声器等により、裁断刃81の交換を使用者に報せる(S2008)。所定値以下及び裁断刃交換サイン通知後は次処理をする(S1010,S1012)。
図16に示すS1012の処理を図18に基づいて説明する。製本シート束P3の裁断終了後(S3000)、CPU200は、再度、垂直モータ108を回転させて、リンク100が上支点位置にくるまでカム99を回転させ、シート押さえ104による製本シート束P3押さえを解除する(S3002)。同時に、裁断刃81は、マット91から退避する(S3004)。図14に示すように、裁断シート屑P4は、ダストボックス98内に落ちるものもあるが、マット91上に残るものもある。
そこで、図12、図14に示すように、裁断シート屑P4の処理動作として、CPU200は、マット回転モータ92を回転制御して、マット91を例えば2回転させることで(S3006)、マット91上の裁断シート屑P4を残すことなく、プッシャ97の手前側に強制的に落とす(S3008)。また、裁断シート屑P4を落とすためのマット91の回転量は、2回転としているが、回転量をマットセンサ96により検知して、CPU200の制御によって、任意の回転量に設定することができる。
マット回転モータ92、ギア93、駆動ベルト94を介して、回転を与えられたマット91の回転量の情報は、マットセンサ96がマットセンサフラグ95を検知することによって、CPU200に知らされる(S3010)。CPU200は、その回転量の情報に基づいて、マット91を前述のように、例えば、2回転させて、マット91を元の受け位置に戻し、そして、引き続いて、次の裁断に備えて、裁断刃81の受け位置をずらすため、所定量(例えば、約5度)、微小回転させた待機位置に停止させる(S3012)。
また、所定量(例えば、約5度)、微小回転移動したマット91の裁断刃81の受け位置からの移動量の累積は、CPU200のRAM202に記憶(S3014)され、次処理の基準になる。なお、複写機Gの電源が切られても、裁断刃81の受け位置に関する情報は、RAM202に記憶保持されているので、再度、複写機Gを起動させたとき、マット91はその情報を元にして、前回の裁断位置から、或いは、次の裁断位置から裁断刃81を受けるよう待機することができる。
そして、図16のB部に示すように、マット91の回転機構によって、マット91上から落とされた(S1014)裁断シート屑P4は、プッシャ97により搬送されて(S1016)、ダストボックス98内に落とし込まれる(S1018)。CPU200は、マット91の屑処理回転動作後、糊付け部以外の3辺を裁断されたかを判断して(S1020)、未裁断片がある場合には、製本シート束P3を前述のように再び90度回転(S1024)してS1000の処理に戻る。そして、3片の裁断が終了した後、CPUは、垂直モータ108を回転制御してシート押さえユニットFを退避(上限)位置へ移動(S1026)させる。また、CPUは、搬送モータ110を回転制御して、製本シート束P3を回転ステージ301から積載トレイEへ排出(S1022)して製本動作を終了する。
次に、裁断刃の状態監視処理(S4000)を図19に基づいて説明する。図17に示すフローチャートに基づいて説明した裁断刃の交換判断に基づいて、裁断刃が寿命であると判断された場合(S2002,S2004,S2006)に、裁断刃交換サインは、ON(S4002)である。このとき、CPU200は、シート裁断装置Bが使用禁止状態(S4004)になったと判断して、裁断刃81を交換する必要があることを表示部112に表示する。
また、裁断刃の交換は、裁断刃を交換した際にON/OFFする図10に示す刃交換センサ113の出力信号を基にして、裁断刃81の交換を認識して判断される。このとき、交換するのは裁断刃81だけであるが、裁断刃81を含む裁断刃ユニット(図示せず)すべてを交換してもよい。裁断刃81の交換が行われたとき、CPU200は、RAM202に記憶してある、裁断回数、裁断累計枚数、及びシート1枚当たりの裁断時間を初期値に戻す。ただし、ROM201に記憶してある裁断回数、裁断累計枚数、及びシート1枚当たりの裁断時間は、裁断刃81の交換が、そのままであることは勿論である。
そして、裁断刃が交換(S4006)されると、裁断刃交換サインはOFFされ、シート裁断装置の使用禁止状態が解除(S4008)されて、一連の裁断刃状態監視処理が終了する(S4010)。そして、CPU200は、新たな、裁断刃の状態監視処理を行う。
次に、シート押さえユニットFの後処理状態監視処理とイニシャル処理(S5000)を図22に基づいて説明する。図22のA部に示すように、CPU200は、複写機Gの装置本体Aの制御部9から、コピー動作開始信号、また、コピー中を示す状態信号等を受けている場合は監視状態(S5002)のままである。また、コピー開始信号のOFF、また、スタンバイ中を示す状態信号等を受けた場合は、スタンバイ(待機状態)に移行(S5004)する。そして、CPU200はタイマ200cにより所定時間経過しているかどうかを判断する(S5006)。
そして、図22のB部に示すように、所定時間経過した場合は、CPU200はシート押さえユニットFが上限位置にいるか否かを判断(S5008)する。上限位置にいない場合は、垂直モータ108を駆動してシート押さえユニットFを一旦上限位置(退避位置)に移動(S5010)させてから待機位置へ移動(S5012)させる。もし、シート押さえユニットFが上限位置にいる場合、CPU200はシート押さえユニットFを上限位置から待機位置へ移動させる。
このように、シート押さえユニットFを一旦上限位置に退避させる理由は次ぎの通りである。すなわち、この上限位置(退避状態)では、シート押さえ位置検出センサ400(図20、図21)が透過(OFF)、昇降量検出センサ402が遮光(ON)の状態で、シート押さえユニットFも上限位置で停止しており、かつ、エンコーダ404も停止した状態にして、この上限位置を基準にしてカム99を回転し、昇降量検出センサ402のON/OFをカウントするためである。この結果、シート押さえユニットFを待機位置に移動する制御を円滑にすることができる。
具体的には、シート押さえ位置検出センサ400のONエッジを検出後、昇降量検出センサ402のON/OFF信号をCPU200がカウントし、また、CPU200はROM201に記憶されている上限位置から待機位置へ移動するために必要な移動量とRAM202に保存される上記カウント値を比較(S5014)して、両者の値が一致した時に垂直モータ108を停止させてシート押さえユニットFを待機位置に停止(S5016)させる。
この待機位置は、引っ張りばね90a,90bの弾性力が弱く、シート押さえばね101の弾性力が作用しないシート押さえユニットFの位置である。したがって、シート裁断装置Bを長期間使用しても、垂直移動部材88、突き当て88a、取り付け部材109、軸99a、カム99及びリンク100等を保護して、変形や破損を防止することができる。
上記実施形態のシート処理装置は、製本シート束の裁断を例にして説明したが、シート1枚を裁断しても同様に適用することができる。また、上記実施形態では、裁断回数、裁断累計枚数、及びシート1枚当たりの裁断時間等の各々の値を求めて、その内、いずれか1つの値が交換基準情報の値以上になったとき、裁断刃の交換の時期であることを判断しているが、裁断回数、裁断累計枚数、及びシート1枚当たりの裁断時間等の内、1つの値だけ求めて、裁断刃の交換の時期を判断しても良い。また、上記裁断回数、裁断累計枚数、及びシート1枚当たりの裁断時間等の内、いずれか2つ以上の値乃至全て(3つ)の値が交換基準情報以上になったときに、裁断刃の交換時期を判断しても良い。さらに、裁断刃が交換時期になったとき、トリマーユニットDを作動させないで、シート束を裁断することなく排出するようにしても良い。
なお、本発明のシート処理装置の実施形態として、シート束を裁断するシート裁断装置について説明したが、シート、或いはシート束に孔をあけるシート孔あけ装置についても、同様に適用することができる。また、孔あけ回数、孔あけ累計枚数、及び孔あけ時間に基づいて刃付き工具の他の例であるパンチとダイの寿命を検知して、パンチとダイを交換できるようにしてもよい。
本発明の実施形態のシート裁断装置を装置本体の備えた画像形成装置の一例である複写機の概略正面断面図である。 本発明のシート処理装置の一例であるシート裁断装置の断面図である。 図2のシート裁断装置における搬送整合ユニットの概略正面図である。(a)搬送整合ユニット全体の概略正面図である。(b)バッファ機構の拡大正面図である。 レジストローラ対を図2において左側から見た図である。 糊付ユニットの概略平面図である。 糊付けしたシート束に表紙シートを接着する製本工程の説明用の図である。(a)糊付けしたシート束に表紙シートを接着する動作を開始するときの図である。(b)表紙付けパスが開いて、糊付けしたシート束が下降を開始したときの図である。(c)糊付けしたシート束に表紙シートを接着させたときの図である。(d)糊付けしたシート束に表紙シートを接着し終わったときの図である。 整合縦パスのバッファ機構の側面図である。 回転ステージの動作説明用の正面図である。(a)製本シート束を搬送整合ユニットから受け取ったときの状態の図である。(b)回転ステージから裁断刃にシート束を搬送した状態の図である。(c)裁断を終了した製本シート束を回転ステージから積載トレイに排出する状態の図である。 回転ステージの平面図である。 トリマーユニットの側面図である。 裁断刃とマットとの斜視図である。(a)本実施形態の裁断刃とマットとの斜視図である。(b)他の実施形態の裁断刃とマットとの斜視図である。 裁断刃と、マットと、マットを回転させる機構との斜視図である。 シート束押さえユニットFの動作説明用の図である。(a)シート束押さえが製本シート束を押圧して、裁断刃が製本シート束を裁断開始する状態の図である。(b)シート束押さえと裁断刃が製本シート束から離れた状態を示す図である。 切り屑を、マットの回転によって、プッシャの手前に落として、ダストボックスに排出する動作を説明するための図である。 トリマーユニットを主体にしたシート裁断装置の制御ブロック図である。 製本シート束の搬送から切り屑処理をするトリマーユニットの動作のフローチャートである。 裁断刃の交換判断をするフローチャートである。 マットの回転に関するフローチャートである。 裁断刃状態監視フローチャートである。 シート束押さえユニットFの動作説明用の図である。(a)は、図13(a)と同様な図である。(b)は、シート束押さえが製本シート束を押圧して、裁断刃が製本シート束を裁断開始する状態でのセンサとフラグ位置関係図である。(c)は、(a)の左斜視図である。 シート束押さえユニットFの動作説明用の図である。(a)は、図13(b)と同様な図である。(b)シート束押さえと裁断刃が製本シート束から離れた状態でのセンサとフラグ位置関係図である。(c)は、(a)の左斜視図である。 シート押さえユニットFの後処理状態監視処理フローチャートである。
符号の説明
A 複写機の装置本体(画像形成装置の装置本体)
B シート裁断装置(シート処理装置)
D トリマーユニット(処理手段)
F シート押さえユニット(押さえ機構)
G 複写機(画像形成装置)
P3 製本シート束
3 画像形成部(画像形成手段)
81 裁断刃(刃付き工具)
82 長手方向移動部材
85 裁断刃駆動モータ
86 回転カム
88 垂直移動部材
90a 引っ張りばね
90b 引っ張りばね
100 リンク
101 シート押さえばね
104 シート押さえ
200 中央演算処理装置・CPU(制御手段)
200c タイマ(タイマ手段)
201 ROM
202 RAM
400 シート押さえ位置検出センサ(位置検出部、位置移動距離検出手段)
404a シート押さえ位置検出フラグ(位置検出部、位置移動距離検出手段)
402 昇降量検出センサ(移動量検知部、位置移動距離検出手段)
404 フラグ・エンコーダ(シート押さえ位置検出フラグ+昇降量検出エンコーダ)
404a シート押さえ位置検出フラグ
404b 昇降量検出エンコーダ(移動量検出部、位置移動距離検出手段)
404c 透過孔

Figure 2006082153
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Figure 2006082153
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Claims (7)

  1. シート、シート束等の被処理シートを下降上昇によって押圧及び押圧解除する押さえ機構と刃付き工具とを連動する処理手段と、
    前記押さえ機構が基準位置にいるか否かを検知しかつ前記押さえ機構が前記基準位置から移動する距離を検出する位置移動距離検出手段と、
    前記位置移動距離検出手段の検知動作に基づいて前記押さえ機構を前記基準位置から所定距離移動させて待機させる制御手段と、
    を備えたことを特徴とするシート処理装置。
  2. 前記位置移動距離検出手段が、前記押さえ機構が基準位置にいるか否かを検知する位置検知部と、前記押さえ機構が前記基準位置から移動する距離を検出する移動距離検出部とを、備えたことを特徴とする請求項1に記載のシート処理装置。
  3. 前記制御手段が、前記押さえ機構が移動可能な状態になってから所定時間経過したとき、前記押さえ機構が前記基準位置にいないときには前記基準位置をへて前記所定距離移動させて待機させ、前記基準位置にいるときには前記基準位置から前記所定距離移動させて待機させることを特徴とする請求項2に記載のシート処理装置。
  4. 前記処理手段が、前記刃付き工具を前記シート側に弾性力を付与する第1弾性体を有し、前記押さえ機構が、前記被処理シートを押圧する押圧部材と、前記押圧部材を弾性力によってシートに押圧させる第2弾性体とを有し、前記押さえ機構が前記待機しているとき、前記第2弾性体が無負荷状態であり、前記第1弾性体の弾性力が前記押さえ機構が前記基準位置にいるときより弱いことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシート処理装置。
  5. 前記基準位置が、前記押さえ機構の上昇位置であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート処理装置。
  6. シートに画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段によって画像を形成された被処理シートに後処理を施す請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシート処理装置と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  7. シートに画像を形成する画像形成手段と、
    前記シート、シート束等の被処理シートを下降上昇によって押圧及び押圧解除する押さえ機構と刃付き工具とを連動する処理手段と、
    前記押さえ機構が基準位置にいるか否かを検知しかつ前記押さえ機構が前記基準位置から移動する距離を検出する位置移動距離検出手段と、
    前記位置移動距離検出手段の検知動作に基づいて前記押さえ機構を前記基準位置から所定距離移動させて待機させる制御手段と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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