JP2006076086A - インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】不良ノズルによる画質劣化を低減する。
【解決手段】不良ノズルに隣接する不良周辺ノズルで記録する画素のみではなく、不良周辺ノズルから正常ノズルまでの間の、不良周辺ノズルについて階調値を補正する。この階調値の補正では、不良ノズルに隣接する不良周辺ノズルから正常ノズル方向に向かって、不良ノズルからの距離が大きくなるほど小さくなる補正量の加算及び減算を1画素毎に交互に繰り返し実行する。不良ノズルによる白筋の発生を抑制するとともに、不良周辺ノズルから正常ノズル方向に向かって、除々に濃度変換により得られた階調値へと濃度が推移するので、隣接する不良ノズルで記録する画素による黒筋の発生を抑制し、不良ノズルから正常ノズルB6で記録する画素間で大きな濃度差が発生することを防ぐことができる。
【選択図】図8
【解決手段】不良ノズルに隣接する不良周辺ノズルで記録する画素のみではなく、不良周辺ノズルから正常ノズルまでの間の、不良周辺ノズルについて階調値を補正する。この階調値の補正では、不良ノズルに隣接する不良周辺ノズルから正常ノズル方向に向かって、不良ノズルからの距離が大きくなるほど小さくなる補正量の加算及び減算を1画素毎に交互に繰り返し実行する。不良ノズルによる白筋の発生を抑制するとともに、不良周辺ノズルから正常ノズル方向に向かって、除々に濃度変換により得られた階調値へと濃度が推移するので、隣接する不良ノズルで記録する画素による黒筋の発生を抑制し、不良ノズルから正常ノズルB6で記録する画素間で大きな濃度差が発生することを防ぐことができる。
【選択図】図8
Description
本発明はインクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法に係り、特に、各画素に対応するドットを記録する記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法に関する。
インクをノズルから吐出させることにより画像データに応じた画像の記録動作を行う記録ヘッドが設けられたインクジェット記録装置が知られている。このようなインクジェット記録装置では、複数のノズルからインクを吐出することで、画像データの各画素に対応するドットを記録する。
この種のインクジェット記録装置では、近年、ノズルの高密度化が進み、記録ヘッド内のノズル数も多くなってきている。また、印字スピードの高速化への要求から、記録ヘッドを固定して、紙等の印字媒体を搬送する方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)の1ラインの記録を、記録ヘッドの複数ノズルによる1回のインク吐出により行う1パスによる画像形成が行われている。1パスで良好な画質を得るには、全ノズルにおいて良好なインク吐出が望まれるが、現実には、加工精度やコストの面から全ノズルにおいて良好なインク吐出を行うことは難しく、1ヘッド当たりのノズル数が増えていることも有り、正常なドット形成が困難な不良ノズルを含まない記録ヘッドの製造は困難である。このため、不良ノズルによるインクの吐出不良や不吐出などによって白筋等の発生による画質劣化の問題があった。
このような不良ノズルによる画質劣化を抑制する技術が開示されている(例えば、特許文献1、及び特許文献2参照)。
特許文献1の技術では、不良ノズルのインク滴吐出を中止するとともに、不良ノズルに隣接する2つの正常ノズルで記録する画素に対応するドットを、通常記録時に比べて約2倍の大きさで記録するように制御する。また、特許文献2の技術では、不良ノズルに隣接するノズルによるドット径を大きくするように、ドット経を制御するための駆動回路を切換える。
特開平11―348246号公報
特開2002−086767号公報
しかしながら、上記従来の技術では、不良ノズルに隣接するノズルから吐出されるインクの径のみを大きくするように制御するため、不良ノズルに隣接するノズルで記録された画素によって、黒筋が発生し、画質劣化を引き起こすという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決すべくなされたものであり、不良ノズルによる画質劣化を低減することが可能なインクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明のインクジェット記録装置は、インク滴を複数のノズルの各々から吐出することによって、各画素に対応するドットを記録する記録ヘッドと、記録したときの最大濃度を最大値としかつ記録したときの最小濃度を最小値とする階調値で各画素のデータが表された画像データの各画素を、正常なドット形成が不可能な不良ノズルで記録する第1の画素、該不良ノズルの周辺に位置する不良周辺ノズルで記録する第2の画素、及び前記不良ノズル及び前記不良周辺ノズル以外の正常ノズルで記録する第3の画素に分類する分類手段と、前記第1の画素の階調値を前記最小値に変換し、前記第2の画素の階調値及び前記第3の画素の階調値を、記録したときの濃度と階調値とが線形に変化するように定めた線形関係に基づいて変換する変換手段と、前記不良ノズルからの距離が大きくなる程小さくなる補正量に基づいて、前記変換手段で変換された前記第2の画素の階調値を補正する補正手段と、前記変換手段によって変換された前記第1の画素の階調値及び第3の画素の階調値と、前記補正手段によって補正された前記第2の画素の階調値と、に基づいて、階調値が最小値の画素のドット形成を禁止するとともに、階調値が大きくなるほど大きいドットが記録されるように前記記録ヘッドを制御する制御手段と、を備えて構成されている。
また、本発明のインクジェット記録方法は、インク滴を複数のノズルの各々から吐出することによって、各画素に対応するドットを記録し、記録したときの最大濃度を最大値としかつ記録したときの最小濃度を最小値とする階調値で各画素のデータが表された画像データの各画素を、正常なドット形成が不可能な不良ノズルで記録する第1の画素、該不良ノズルの周辺に位置する不良周辺ノズルで記録する第2の画素、及び前記不良ノズル及び前記不良周辺ノズル以外の正常ノズルで記録する第3の画素に分類し、前記第1の画素の階調値を前記最小値に変換し、前記第2の画素の階調値及び前記第3の画素の階調値を、記録したときの濃度と階調値とが線形に変化するように定めた線形関係に基づいて変換し、前記不良ノズルからの距離が大きくなる程小さくなる補正量に基づいて、前記変換手段で変換された前記第2の画素の階調値を補正し、前記変換手段によって変換された前記第1の画素の階調値及び第3の画素の階調値と、前記補正手段によって補正された前記第2の画素の階調値と、に基づいて、階調値が最小値の画素のドット形成を禁止するとともに、階調値が大きくなるほど大きいドットが記録されるように前記記録ヘッドを制御する、ことを特徴とする。
本発明のインクジェット記録装置の分類手段は、記録したときの最大濃度を最大値としかつ記録したときの最小濃度を最小値とする階調値で各画素のデータが表された画像データの各画素を、第1の画素、第2の画素、及び第3の画素に分類する。第1の画素は、記録ヘッドのノズルの内、インクの不吐出や吐出不良等により正常なドット形成が不可能な不良ノズルで記録する画素である。第2の画素は、不良ノズルの周辺に位置する不良周辺ノズルで記録する画素である。第3の画素は、不良ノズル及び不良周辺ノズル以外の正常ノズルで記録する画素である。
変換手段は、第1の画素の階調値を最小値に変換する。また、変換手段は、第2の画素の階調値及び第3の画素の階調値を、記録したときの濃度と階調値とが線形に変化するように定めた線形関係に基づいて変換する。線形関係に基づいて第2の画素及び第3の画素の階調値を変換することによって、記録したときの濃度が高濃度領域に偏らず、階調値と濃度との関係が線形に変化するように階調値が変換される。
補正手段は、不良ノズルからの距離が大きくなるほど小さくなるような補正量に基づいて、変換手段で変換された第2の画素の階調値を補正する。補正手段によって補正されることによって、変換手段で変換された第2の画素の階調値は、不良ノズルに最も近い不良周辺ノズルは最も大きい補正量で補正され、不良ノズルからの距離が大きくなるほど小さい補正量で補正される。
制御手段は、変換手段によって変換された第1の画素の階調値及び第3の画素の階調値と、補正手段によって補正された第2の画素の階調値と、に基づいて、階調値が最小値の画素のドット形成を禁止する。このように階調値が最小値の画素のドット形成を禁止することによって、階調値を最小値に変換された不良ノズルでドットを記録することを禁止することができる。また、制御手段は、変換手段によって変換及び補正手段によって補正された各画素の階調値が大きくなるほど大きいドットが記録されるように、記録ヘッドを制御する。また、制御手段の制御は、第3の画素については、変換手段によって変換された階調値に基づいた大きさのドットが記録され、第2の画素については、変換手段で変換された後に更に補正手段で補正された階調値に基づいた大きさのドットが記録されるように記録ヘッドを制御する。
このように、不良ノズルについてはドットを記録せず、かつ不良ノズル及び不良周辺ノズル以外の正常ノズルについては、変換手段で変換した階調値に応じた大きさのドットを記録する。更に不良周辺ノズルについては、変換手段で変換した階調値を更に不良ノズルからの距離が大きくなる程小さくなる補正量に基づいて補正した階調値に応じた大きさのドットを記録するので、不良周辺ノズルからの距離が大きくなるほど、補正された階調値から除々に変換手段で変換した階調値に応じた濃度のドットが記録される。
従って、不良ノズルによる白筋の発生を抑制するために、不良周辺ノズルで、変換手段により変換された階調値に応じた濃度より補正によって高濃度の画素が記録される場合であっても、不良ノズルからの距離が大きくなるほど、変換手段で変換された階調値により近い濃度の画素が記録されるので、不良周辺ノズルで記録した画素により黒筋が発生することを抑制することができる。従って、不良ノズルによる画質劣化を抑制することができる。
本発明の補正手段は、前記不良ノズルに隣接する不良周辺ノズルから正常ノズル方向に向かって、対応する前記第2の画素各々の階調値への前記補正量の加算及び減算を交互に繰り返すことによって前記変換手段で変換された前記第2の画素の階調値を補正することができる。補正手段の補正によって、不良ノズルに隣接する不良周辺ノズルに対応する階調値に補正量を加算し、さらに正常ノズル方向に隣接する不良周辺ノズルに対応する階調値から補正量を減算し、正常ノズル方向に向かって不良ノズルからの距離が大きくなるほど小さくなるような補正量の加算と減算とを交互に繰り返す。このような補正をすることによって、不良ノズルに隣接する不良周辺ノズルの階調値を増加させて高濃度の画素を記録するので、不良ノズルによる白筋の発生を抑制することができるとともに、補正量の減算と加算を繰り返すので、不良ノズルに隣接する不良周辺ノズルの濃度を上げることによって、画像全体の濃度が上昇することを抑制することができると共に、不良ノズルからの距離が大きくなるほど記録される画素の濃度を変換手段によって得られた階調値に基づく濃度に除々に近づけることができる
本発明の補正手段は、前記補正手段は、前記補正量を、前記変換手段で変換された対応する前記第2の画素各々の階調値に加算することによって前記変換手段で変換された前記第2の画素の階調値を補正することができる。このように補正量を第2の画素各々の階調値に加算することによって、不良ノズルからの距離が近いほど階調値が変換手段によって変換された階調値より大きくなるように補正し、不良ノズルからの距離が遠くなるほど階調値が変換手段によって変換された階調値に近い値となるように補正することができるので、不良ノズルからの距離が小さいほど高濃度の画素を記録し、この距離が大きくなるほど記録される画素の濃度を変換手段によって得られた階調値に基づく濃度に除々に近づけることができる。
本発明の補正手段は、前記補正手段は、前記補正量を、前記変換手段で変換された対応する前記第2の画素各々の階調値に加算することによって前記変換手段で変換された前記第2の画素の階調値を補正することができる。このように補正量を第2の画素各々の階調値に加算することによって、不良ノズルからの距離が近いほど階調値が変換手段によって変換された階調値より大きくなるように補正し、不良ノズルからの距離が遠くなるほど階調値が変換手段によって変換された階調値に近い値となるように補正することができるので、不良ノズルからの距離が小さいほど高濃度の画素を記録し、この距離が大きくなるほど記録される画素の濃度を変換手段によって得られた階調値に基づく濃度に除々に近づけることができる。
前記補正量を、前記変換手段による変換前の階調値と変換後の階調値との差と前記不良ノズルから前記正常ノズルまでの距離とで定まる単位距離当たりの単位補正量、及び前記不良周辺ノズルの前記不良周辺ノズルからの距離により定めることができる。補正手段は、変換手段による変換前の階調値と変換後の階調値との差と、不良周辺ノズルの不良ノズルからの距離とに応じた補正量を用いて階調値を補正するので、変換前の階調値、変換後の階調値、及び不良ノズルから正常ノズルまでの距離に応じた補正量で、階調値を補正することができる。
前記補正量を、前記不良周辺ノズルの前記不良ノズルからの距離に対して線形に変化するように定めることができ、また前記補正量を、前記不良周辺ノズルの前記不良ノズルからの距離に対して非線形に変化するように定めることができる。補正手段は、補正量を前記不良周辺ノズルの前記不良ノズルからの距離に対して線形に変化するように定めることによって、記録された画素の濃度が不良ノズルから正常ノズルに向かって線形的に変化するようにすることができる。また、補正手段は、補正量を、前記不良周辺ノズルの前記不良ノズルからの距離に対して非線形に変化するように定めることによって、例えば、不良ノズルに近い不良周辺ノズルほど隣合うノズル間の補正量の差を大きくし、不良ノズルから遠い不良周辺ノズルほど補正量の差を小さくするようにずれば、視認されにくい高濃度領域の濃度の変化を大きくし、より視認されやすい低濃度領域の濃度変化を滑らかにすることができる。
本発明のインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法によれば、不良ノズルについてはドットを記録せず、不良周辺ノズル以外の正常ノズルについては、変換手段で変換した階調値に応じた大きさのドットを記録し、不良周辺ノズルについては、変換手段で変換した階調値を更に不良ノズルからの距離に応じて小さくなる補正量に基づいて補正した階調値に応じた大きさのドットを記録するので、不良ノズルから正常ノズル方向へと除々に画素の濃度を変化させることができるので、不良ノズルによる画質劣化を抑制することができる、という効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態のインクジェット記録装置12の筐体14内の下部には給紙トレイ16が設けられており、給紙トレイ16内に積層された用紙Qをピックアップロール18で1枚ずつ取り出すことができる。取り出された用紙Qは、所定の搬送経路22を構成する複数の搬送ローラ対20で搬送される。
給紙トレイ16の上方には、駆動ロール24及び従動ロール26に張架された無端状の搬送ベルト28が配置されている。搬送ベルト28の上方には記録ヘッドアレイ30が配置されており、搬送ベルト28の平坦部分28Fに対向している。この対向した領域が、記録ヘッドアレイ30からインク滴が吐出される吐出領域SEとなっている。搬送経路22を搬送された用紙Qは、搬送ベルト28で保持されてこの吐出領域SEに至り、記録ヘッドアレイ30に対向した状態で、記録ヘッドアレイ30から画像データに応じたインク滴が吐出される。
記録ヘッドアレイ30は、用紙Qの幅方向(搬送方向と直交する方向)に図示を省略する複数のインクジェット記録ヘッドが配列された構成の長尺状のイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)の4色の記録ヘッド32が、搬送方向に沿って配列された構成となっており、フルカラーの画像を記録可能になっている。
図4(B)に示すように、各色記録ヘッド32を構成する複数のインクジェット記録ヘッド33各々は、インクを吐出するためのノズル33B、ノズル33Bに連通するインク圧力室33C、及びインク圧力室33Cに接して設けられた圧電素子33Dを含んで構成されている。圧電素子33Dは、周知のように、電圧を印加することにより形状が変化する性質を有しており、この形状変化を利用して、インク圧力室33C内に圧力をかけることにより、ノズル33Bからインク滴を吐出して、用紙Q上にドットを記録する。このとき、図4(A)及び図4(C)に示すように、圧電素子33Dに印加する電圧すなわち駆動波形や駆動電圧等を制御することによって、ノズル33Bから大滴のインク滴(図4(B)参照)、ノズル33Bから小滴のインク滴(図4(D)参照)、ドット形成の禁止や、中滴のインク滴の吐出等を制御し、大滴、中滴、小滴、及び滴無し等のドットサイズを制御することができる。
なお、本実施の形態では、圧電素子33Dを用いてインクを吐出する場合を説明するが、このような形態に限られるものではなく、例えば、インク圧力室33C内のインクに熱を加えることによって、インク滴の吐出によって記録されるドットの大きさを制御するようにしてもよい。
記録ヘッドアレイ30の近傍には、記録ヘッド32各々に対応するメンテナンス機構34各々が配置されている。記録ヘッド32に対してメンテナンスを行う場合には、図2に示すように、記録ヘッドアレイ30が上方へ移動し、搬送ベルト28との間に構成された間隙にメンテナンス機構34が移動して入り込む。そして、ノズル面に対向した状態で、ノズル内のインクを吸引する復旧処理を行う。
なお、搬送ベルト28は、一例として、半導電性ポリイミド材(例えば、表面抵抗値1010〜1013Ω/m2、体積抵抗値109〜1012Ω・cm)を、厚さ75μm、幅380mm、周長1000mmに成形したものを使用できる。また、駆動ロール24及び従動ロール26としては、一例として、直径50mmのSUSロールを使用できる。
図3に示すように、記録ヘッドアレイ30の上流側には、帯電ロール36が配置されている。帯電ロール36は、従動ロール26との間で搬送ベルト28及び用紙Qを挟みつつ従動し、用紙Qを搬送ベルト28に押圧する押圧位置(図3参照)と、搬送ベルト28から離間した離間位置(図示省略)との間を移動可能とされている。押圧位置では、接地された従動ロール26との間に所定の電位差が生じるため、用紙Qに電荷を与えて搬送ベルト28に静電吸着させることができる。
帯電ロール36としては、例えば、シリコーンゴムの表面に導電性カーボンを被覆し、体積抵抗値106〜107Ω・cm程度に調整した直径14mmのロールを使用することができる。
なお、帯電ロール36よりもさらに上流側には、図示しないレジロールが設けられており、用紙Qが搬送ベルト28と帯電ロール36との間に至る前に位置合わせされる。
記録ヘッドアレイ30の下流側には、剥離プレート40が配置されており、用紙Qを搬送ベルト28から剥離することができる。剥離プレート40としては、たとえば、厚さ0.5mm、幅330mm、長さ100mmのアルミプレートを使用することができる。
剥離された用紙Qは、剥離プレート40の下流側で排出経路44を構成する複数の排出ローラ対42で搬送され、筐体14の上部に設けられた排紙トレイ46に排出される。
剥離プレート40の下方には、駆動ロール24との間で搬送ベルト28を挟持可能なクリーニングロール48が配置されており、搬送ベルト28の表面をクリーニングするようになっている。
給紙トレイ16と搬送ベルト28の間には、複数の反転用ローラ対50で構成された反転経路52が設けられており、片面に画像記録された用紙Qを反転させて搬送ベルト28に保持させることで、用紙Qの両面への画像記録を容易に行えるようになっている。
搬送ベルト28と排紙トレイ46の間には、4色の各インクをそれぞれ貯留するインクタンク54が設けられている。インクタンク54のインクは、図示を省略するインク供給配管をによって、記録ヘッドアレイ30に供給される。インクとしては、水性インク、油性インク、溶剤系インク等、公知の各種インクを使用できる。
このような全体構成とされた本実施形態のインクジェット記録装置12では、上記したように、給紙トレイ16から取り出された用紙Qが搬送され、搬送ベルト28に至る。そして、帯電ロール36によって搬送ベルト28に押し付けられると共に、帯電ロール36からの印加電圧によって搬送ベルト28に吸着(密着)して保持される。この状態で、搬送ベルトの循環によって用紙Qが吐出領域SEを通過しつつ、記録ヘッドアレイ30からインク滴が吐出されて、吐出領域SE上に画像が記録される。
本実施の形態では、複数のインクジェット記録ヘッドが配列された構成の長尺状のイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)の4色の記録ヘッド32が、搬送方向に沿って配列された構成となっており、フルカラーの画像を記録可能になっているが、それぞれの記録ヘッド32の配列数は、4個に限定されるものではない。
図5に示すように、本実施の形態に係るインクジェット記録装置12の制御系は、制御部60、色変換部62、画像処理部64、記録データ作成部66、及び画像記録部68を含んで構成されている。なお、色変換部62、画像処理部64、及び記録データ作成部66は、パーソナルコンピュータ等の外部装置側に設けられていてもよい。
制御部60は、色変換部62、画像処理部64、記録データ作成部66、及び画像記録部68を統括制御する。なお、画像記録部68は、上記図1乃至図3を参照して説明したインクジェット記録装置12のうちインクジェット記録ヘッド33等の画像の記録に関する構成要素を含むものである。
色変換部62は、外部から入力された画像データがRGBデータの場合には、YMCKデータに変換する。なお、本実施の形態では、外部から入力された画像データは、各画素R、G、及びB各々について、記録したときの最大濃度を最大値とし、記録したときの最小濃度を最小値とする階調値で各画素のデータが表された画像データである。従って、色変換された画像データも同様に、Y、M、C、及びK各々の画素について、記録したときの最大濃度を最大値とし、記録したときの最小濃度を最小値とする階調値で各画素のデータが表された画像データである。本実施の形態では、階調値の最大値は255であり、最小値は0であるものとして説明するが。階調値の最大値は255に限られるものではない。
画像処理部64は、詳細は後述するが、用紙Qやインクの特性に応じて色変換された画像データの濃度変換を行う濃度変換処理や、各画素の階調値が変換された画像データを更にインクジェット記録装置12で記録可能な階調数の画像データに変換する所謂ハーフトーン処理等を実行する。濃度変換処理は、記録したときの濃度と階調値との関係が、最小濃度から最大濃度まで線形になるように、各画素の階調値を変換する処理である。色変換部62で色変換された画像データの各画素の階調値と、用紙Qに記録されるときの濃度とは、階調値が高い領域では濃度が飽和する。飽和濃度とは、各画素の階調値の増加に対して記録したときの濃度変化が飽和するときの濃度である。図6に示すように、各画素の階調値が大きくなる程記録したときの濃度は高くなるが、階調値の増加に対して記録したときの濃度変化が飽和する飽和濃度に達すると、飽和濃度に対応する階調値以上に階調値が増大しても記録したときの濃度には変化が見られなくなる。このため、濃度と階調値との関係は、非線形に変化するような非線形関係70となる。このように、色変換された画像データの各画素の階調値を変換せずにこの階調値に基づいて画像記録を行うと、記録したときの濃度分布は、高濃度領域へ偏る。このため、濃度と階調値との関係が線形関係72になるように、各画素の階調値を変換する濃度変換処理を行う。画像処理部64には、各種データを記憶するメモリ65が設けられている。メモリ65には、濃度変換処理を行うために、図7に示すように、濃度変換前の階調値と濃度変換後の階調値との対応を示す濃度変換テーブルが予め記憶されている。この濃度変換テーブルに基づいて、例えば、濃度変換前の階調値255は、濃度変換後の階調値255に変換され、濃度変換前の階調値150の場合は、濃度変換後の階調値100に変換される。
また、メモリ65には、各色記録ヘッド32各々に設けられた複数のインクジェット記録ヘッド33の内、インク滴の不吐出や吐出不良等により正常にインク滴を吐出することが困難な不良ノズルを示す位置情報が予め記憶されている。この不良ノズルの位置情報は、予め記録ヘッド32の製造段階や使用開始時等で検出されている。
記録データ作成部66は、画像処理部64で処理された画像データを、画像記録部68が解読可能なデータ構造に変換し、記録順序(転送順序)にデータを並び替えて画像記録部68へ出力する。このとき、インクジェット記録ヘッド33やノズル33Bの配列にマッピングさせた吐出タイミングやデータ配列も考慮して記録データを作成する。
画像記録部68は、記録データ作成部66で作成されたYMCKの記録データに従って、各インクジェット記録ヘッド33のノズル33B各々からインクを吐出させる。これにより、用紙Q上にドットが記録され、画像が記録される。
画像処理部64では、図8に示す処理ルーチンが実行される。
ステップ100では、色変換部62で色変換された画像データの各画素毎のデータを読込む。次のステップ102では、メモリ65から不良ノズルの位置を示す位置情報読込み、この不良ノズルの位置情報と、読込んだ画素の、用紙Qに記録される画像上の位置情報とに基づいて、上記ステップ100で読込んだ画素が不良ノズルで記録する画素か否かを判別する。
ステップ102で否定されると、ステップ104へ進み、上記ステップ100で読込んだ画素を記録するノズルの、不良ノズルからの距離を算出する。
次のステップ106では、上記ステップ102で算出した不良ノズルからの距離が予め定めた所定距離未満か否かを判別することによって、不良周辺ノズルで記録する画素か否かを判別し、肯定されると、ステップ108へ進む。
ステップ108では、メモリ65に格納されている濃度変換テーブルに基づいて、濃度変換前の画素の階調値を、この階調値に対応する濃度変換後の階調値へ変換する。
次のステップ112では、前記ステップ104で算出した、不良ノズルからの距離に応じて、距離が大きくなるほど小さくなるような補正量を算出する。補正量は、例えば、下記式(1)によって算出される。
Xは補正量を示している。D1は、濃度変換前の階調値であり、D2は、D1を濃度変換した後の階調値である。図9に示す用に、Lは、上記ステップ106で不良ノズルの周辺の画素であることを判別するときに用いた所定距離を示し、所定距離L以上離れた位置のノズル33Bn+1は、上述の不良ノズル及び不良周辺ノズル以外の正常ノズルに相当する。lnは、不良周辺ノズル33B1〜n各々の不良ノズル33B1からの距離を示している。nは、画素を記録するノズルから不良ノズル33B1までのノズルの数を示している。このように、濃度変換前の階調値D1と濃度変換後の階調値D2との差と、不良ノズル33B1から正常ノズル33Bn+1までの距離Lとで定まる単位距離当たりの単位補正量と、不良周辺ノズル33B1〜nの不良ノズル33B1からの距離と、に基づいて不良周辺ノズル33B1〜nの不良ノズル33B1からの距離が大きくなるほど小さくなるような補正量Xを算出する。
上記式(1)に基づいて算出した補正量と不良周辺ノズル33B1〜nの不良ノズル33B1からの距離との関係は、例えば、図10(A)に示すように、非線形の関係となる。
次のステップ114では、上記ステップ112で算出した補正量に応じて、上記ステップ108の濃度変換処理によって得られた濃度変換後の階調値を補正する補正処理が実行される。補正処理は、不良ノズルに隣接する不良周辺ノズルから正常ノズル方向に向かって、補正量の加算及び減算を1画素毎に交互に繰り返すことによって、濃度変換後の階調値を補正する。例えば、図11に示すように、濃度変換前の階調値150が濃度変換されることによって、階調値100に変換されるとともに、上記ステップ112の処理によって、不良ノズルの隣の不良周辺ノズルの補正量10、不良ノズルから2つ隣の不良周辺ノズルの補正量5、不良ノズルから3つ隣の不良周辺ノズルの補正量3、及び不良ノズルから4つ隣の不良周辺ノズルの補正量1が算出されたとする。この場合、不良ノズルの隣の不良周辺ノズルで記録する画素の濃度変換後の階調値は、濃度変換後の階調値100に補正量10を加算した階調値110に補正される。また、不良ノズルから2つ隣の不良周辺ノズルで記録する画素の濃度変換後の階調値は、濃度変換後の階調値100から補正量5を減算した階調値95に補正される。不良ノズルから3つ隣の不良周辺ノズルで記録する画素の濃度変換後の階調値は、濃度変換後の階調値100に補正量3を加算した階調値103に補正される。不良ノズルから4つ隣の不良周辺ノズルで記録する画素の濃度変換後の階調値は、濃度変換後の改良値100から補正量1を減算した階調値99に補正される。
ステップ114の処理によって、不良周辺ノズルで記録する画素の濃度変換後の階調値が、不良ノズルからの距離が大きくなる程小さくなる補正量の、不良ノズルから正常ノズル方向に1画素毎に加算及び減算を繰り返した値に補正される。
一方、上記ステップ106で否定され、不良ノズル及び不良周辺ノズル以外の正常ノズルで記録する画素である場合には、ステップ100へ進み、上記ステップ108と同様に、濃度変換テーブルに応じた濃度変換処理が行われ、濃度変換前の画素の階調値が濃度変換後の階調値へと変換される。
次にステップ116では、上記ステップ110で正常ノズルで記録する画素の階調値が濃度変換された画像データ、及び上記ステップ114で不良周辺ノズルで記録する画素の階調値が濃度変換された後に更に不良ノズルからの距離に応じて補正された画像データについて、インクジェット記録装置12で表現可能な階調数となるように、上記ステップ114の処理により補正、または上記ステップ110の処理により濃度変換された各画素の階調値を更に変換するハーフトーン処理(量子化処理ともいう)を行う。本実施の形態では、インクジェット記録装置12が表現可能な4階調への量子化、すなわち、「滴無し」、「小滴」、「中滴」、及び「大滴」各々を示す階調値「0」、「1」、「2」及び「3」の4階調への量子化、すなわちハーフトーン処理を行う。なお、インクジェット記録装置12が表現可能な階調数は、上記4種類の階調に限るものではなく、例えば、2種類、または3種類や、5種類以上の複数種類の階調としてもよい。なお、量子化演算方法は、一般的に知られている誤差拡散法を用いるものとし、誤差拡散法の詳細な説明については省略する。
ステップ116のハーフトーン処理が行われる事によって、不良周辺ノズルと、不良周辺ノズル及び不良ノズル以外の正常ノズル各々で記録する画素の、記録するときのドットサイズ、すなわち「大滴」、「中滴」、「小滴」、及び「滴無し」が設定される。
一方、上記ステップ102で肯定されると、ステップ118へ進み、不良ノズルで記録する画素の階調値として、最小値「0」を設定することによって、記録するドットサイズ「滴無し」を設定する。
次のステップ120では、画像データの全画素についてドットサイズの設定が終了したか否かを判断し、否定されると、上記ステップ100へ戻り、肯定されると、本ルーチンを終了する。
上記ステップ100乃至ステップ120の処理ルーチンが実行されることによって、従来の技術では、図12(A)に示すように、不良ノズル33B1に隣接する不良周辺ノズル33B2で記録する画素73B2の階調値のみを、図12(B)及び(C)に示すように濃度をあげるように補正、すなわち階調値が増加するように補正することによって、不良ノズル33B1に隣接する不良周辺ノズル33B2で記録する画素73B2の記録したときの濃度を通常記録時より高くする。このため、不良ノズルで記録する画素に隣接する画素の記録したときの濃度のみが上昇し、この画素によって不良ノズルと反対側で黒筋が発生し、画質劣化を招いていた。しかしながら、本実施の形態のインクジェット記録装置12では、図12(D)に示すように、不良ノズル33B1に隣接する不良周辺ノズル33B2で記録する画素73B2のみではなく、不良周辺ノズル22B1から正常ノズルB6までの間の、不良周辺ノズル33B3、不良周辺ノズル33B4、及び不良周辺ノズル33B5について階調値を補正する。この階調値の補正は、図12(E)及び(F)に示すように、不良ノズル33B1に隣接する不良周辺ノズル33B2から正常ノズルB6方向に向かって、不良ノズル33B1からの距離が大きくなるほど小さくなる補正量の加算及び減算を1画素毎に交互に繰り返し実行する。これによって、不良ノズル33B1に隣接する不良周辺ノズル33B2の濃度が、濃度変換によって得られた階調値に基づく濃度より大きくなるが、不良周辺ノズル33B2から正常ノズル33B6方向に向かって、濃度は減衰振動する。
従って、隣接する不良周辺ノズル33B2で記録する画素のみが濃度が高くなることを防ぐことができるとともに、不良周辺ノズル33B2から正常ノズルB6方向に向かって、補正量に基づいて補正した階調値から除々に濃度変換により得られた階調値へと濃度が推移するので、隣接する不良ノズル33B2で記録する画素による黒筋の発生を抑制することができる。また、不良ノズルB6で記録する画素から正常ノズルB6で記録する画素間で大きな濃度差が発生することを防ぐことができる。
従って、不良ノズルによる画質劣化を抑制することができる。
また、上記式(1)に基づいて算出した補正量と距離との関係は、図10(A)に示すように、非線形の関係となることから、補正量を、不良ノズルに隣接する不良周辺ノズルの補正量から、正常ノズルに向かって補正量を指数関数的に減少させることができるので、濃度変化が視覚されにくい高濃度領域では急激に濃度を減少させ、濃度変化が視覚されやすい低濃度領域ではゆるやかに濃度が減少するようにドットを記録することができる。
なお、本実施の形態では、補正量は、不良ノズル33B2の距離が大きくなるほど1画素毎に小さくなるように算出する場合を説明したが、2画素単位で小さくなるように算出してもよい。このようにすれば、図12(E)に示すように、濃度変換後の階調値に加算及び減算する、隣接する画素の濃度変換された階調値に加算する補正量aと、この画素に隣接する画素の濃度変換された階調値から減算する補正量bとが同一の値となるので、濃度変換によって得られた変換後の階調値の値からのずれが発生することを抑制することができ、画像データ全体における、濃度変換によって得られた変換後の階調値からのずれを抑制することができる。また、補正量の算出に要する時間を短縮することができ、処理の高速化を図ることができる。
なお、本実施の形態では、補正量を式(1)によって算出する場合を説明したが、不良ノズルからの距離が大きくなるほど小さくなるような補正量を算出可能な式であればよく、式(1)は、記録する用紙の種類やインクの種類や補正量をノズルからの距離に応じてどのように減少させるか、等によりことなる式を用いても良く、式(1)に限られるものではない。
また、本実施の形態では、式(1)を用いて補正量を算出し、補正量と距離との関係が図10(A)に示すように非線形となり、不良ノズルからの距離が大きくなるほど補正量が指数関数的に減少する場合を説明したが、補正量と距離との関係は、非線形の関係に限られるものではない。例えば、図10(B)に示すように、線形の関係になるようにしてもよい。この場合、上記式(1)とは異なる、不良ノズルからの距離が大きくなるほど補正量が線形関係で減少するような数式を用いて補正量を求めるようにすればよい。このようにすれば、補正量の算出を高速に実行することができる。
なお、本実施の形態では、ステップ114の階調値の補正処理において、算出した補正量を、不良ノズルに隣接する不良周辺ノズルから正常ノズル方向に向かって、1画素毎に補正量の加算及び減算を交互に繰り返すことによって、濃度変換された階調値を補正する場合を説明したが、2画素毎に補正量の加算及び減算を交互に繰り返してもよい。この場合、補正量は、不良ノズルからの距離が大きくなるほど1画素毎に小さくなる補正量を採用してもよいが、2画素毎に小さくなる補正量を採用してもよい。このようにすれば、不良ノズルからの距離が大きくなるほど隣接する2つの画素毎に同一の補正量の加算及び減算が行われるので、画像データ全体の濃度が、濃度変換処理によって得られた階調値に基づく濃度とは異なる濃度となることを抑制することができる。
また、本実施の形態では、ステップ114の階調値の補正処理において、算出した補正量を、不良ノズルに隣接する不良周辺ノズルから正常ノズル方向に向かって、1画素毎に補正量の加算及び減算を交互に繰り返すことによって、濃度変換された階調値を補正する場合を説明したが、不良ノズルからの距離に応じて小さくなる補正量を、濃度変換された階調値に加算することによって補正するようにしてもよい。
なお、本実施の形態では、濃度変換された階調値を、不良ノズルからの距離に応じた補正量に応じて補正することによって、記録される画素の濃度が不良ノズルに隣接する不良周辺ノズルで記録する画素から正常ノズルで記録する画素に向かって除々に濃度変換された階調値に基づく濃度へと移行するように制御する場合を説明したが、この濃度変化を、圧電素子33Dによる駆動波形または駆動電圧を制御によって行うようにしてもよい。この場合、不良ノズルに隣接する不良周辺ノズルから大滴のインク滴を吐出し、この不良周辺ノズルから正常ノズルに向かって除々に画像データに応じたドットサイズのインク滴が吐出されるように、圧電素子33Dに印加する駆動波形や、駆動電圧を制御すればよい。また、不良ノズルに隣接する不良周辺ノズルから大滴のインク滴を吐出するようにし、この不良周辺ノズルから正常ノズルに向かって除々に画像データに応じたドットサイズのインク滴が吐出されるように、ハーフトーン処理において制御を行うようにしてもよい。
また、上記ステップ116のハーフトーン処理では、不良周辺ノズル及び正常ノズルの双方において、4値のハーフトーン処理を実行する場合を説明したが、不良周辺ノズルでは、2値のハーフトーン処理を実行してもよい。このようにすれば、不良ノズルに隣接する不良周辺ノズルの濃度を大きくすることができる。
12 インクジェット記録装置
32 記録ヘッド
33 インクジェット記録ヘッド
64 画像処理部
32 記録ヘッド
33 インクジェット記録ヘッド
64 画像処理部
Claims (7)
- インク滴を複数のノズルの各々から吐出することによって、各画素に対応するドットを記録する記録ヘッドと、
記録したときの最大濃度を最大値としかつ記録したときの最小濃度を最小値とする階調値で各画素のデータが表された画像データの各画素を、正常なドット形成が不可能な不良ノズルで記録する第1の画素、該不良ノズルの周辺に位置する不良周辺ノズルで記録する第2の画素、及び前記不良ノズル及び前記不良周辺ノズル以外の正常ノズルで記録する第3の画素に分類する分類手段と、
前記第1の画素の階調値を前記最小値に変換し、前記第2の画素の階調値及び前記第3の画素の階調値を、記録したときの濃度と階調値とが線形に変化するように定めた線形関係に基づいて変換する変換手段と、
前記不良ノズルからの距離が大きくなる程小さくなる補正量に基づいて、前記変換手段で変換された前記第2の画素の階調値を補正する補正手段と、
前記変換手段によって変換された前記第1の画素の階調値及び第3の画素の階調値と、前記補正手段によって補正された前記第2の画素の階調値と、に基づいて、階調値が最小値の画素のドット形成を禁止するとともに、階調値が大きくなるほど大きいドットが記録されるように前記記録ヘッドを制御する制御手段と、
を備えたインクジェット記録装置。 - 前記補正手段は、前記不良ノズルに隣接する不良周辺ノズルから正常ノズル方向に向かって、対応する前記第2の画素各々の階調値への前記補正量の加算及び減算を交互に繰り返すことによって前記変換手段で変換された前記第2の画素の階調値を補正する請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記補正手段は、前記補正量を、前記変換手段で変換された対応する前記第2の画素各々の階調値に加算することによって前記変換手段で変換された前記第2の画素の階調値を補正する請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記補正量を、前記変換手段による変換前の階調値と変換後の階調値との差と前記不良ノズルから前記正常ノズルまでの距離とで定まる単位距離当たりの単位補正量、及び前記不良周辺ノズルの前記不良周辺ノズルからの距離により定めた請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記補正量を、前記不良周辺ノズルの前記不良ノズルからの距離に対して線形に変化するように定めた請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記補正量を、前記不良周辺ノズルの前記不良ノズルからの距離に対して非線形に変化するように定めた請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
- インク滴を複数のノズルの各々から吐出することによって、各画素に対応するドットを記録し、
記録したときの最大濃度を最大値としかつ記録したときの最小濃度を最小値とする階調値で各画素のデータが表された画像データの各画素を、正常なドット形成が不可能な不良ノズルで記録する第1の画素、該不良ノズルの周辺に位置する不良周辺ノズルで記録する第2の画素、及び前記不良ノズル及び前記不良周辺ノズル以外の正常ノズルで記録する第3の画素に分類し、
前記第1の画素の階調値を前記最小値に変換し、前記第2の画素の階調値及び前記第3の画素の階調値を、記録したときの濃度と階調値とが線形に変化するように定めた線形関係に基づいて変換し、
前記不良ノズルからの距離が大きくなる程小さくなる補正量に基づいて、前記変換手段で変換された前記第2の画素の階調値を補正し、
前記変換手段によって変換された前記第1の画素の階調値及び第3の画素の階調値と、前記補正手段によって補正された前記第2の画素の階調値と、に基づいて、階調値が最小値の画素のドット形成を禁止するとともに、階調値が大きくなるほど大きいドットが記録されるように制御する、
インクジェット記録方法。
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