JP5657432B2 - 画像生成装置及び方法、画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像生成装置及び方法、画像形成装置に関し、特に同一濃度におけるインク量を抑制する画像処理技術に関する。
インクジェットで高速印字を実現するためには、排紙後の裏移りを抑制するために高速にインクを乾燥させる必要がある。しかし、これを実現する機構を備えることは、装置コストの増大につながる。またインクジェット印刷は、インクの吸収力を高めたインクジェット専用紙に対して行われることが一般的である。これらの紙は、コックリング現象を抑制するために、通常十分にコシのある原紙が使われる。
高速に紙種を選ばずに印字を行うためには、上記課題の解決が不可欠である。上記の課題は、インク量を抑制することである程度は解決できる。例えばCMY色をK色で置き換えて、総インク量を減らすGCR処理などが行われている。しかし、より高速かつ多種の紙に印字するためにはこれらの処理だけでは不十分であり、さらにインク量を抑制することが望まれている。
また、近年インクジェット印刷においては、複数の異なるサイズのドットの比率を可変とすることで階調表現を行うマルチドット印字が行われている。これらの比率は滑らかな階調を実現しながら、バンディング発生、ならびに粒状の悪化を抑制するように設定されている。
マルチドット印字では、1つの大ドットを複数の小ドットで置き換えることにより、階調値を同一に保ちつつ粒状感を改善することが行われる。しかし、このように記録率(画素上にドットを打つ割合)を上げると、記録率100%とその直前(e.g.97%)とでは視認性が異なり、トーンジャンプが発生するという課題がある。
この課題に対し、特許文献1には、画像の階調値と形成可能な各種ドットのドット記録率との対応付けに関して、最も大きなドットを除く前記各ドットについては、全ての画素に形成可能な条件においても、ドットの形成されない少数の画素が残るように対応付けられ、このように対応付けられたドット記録率に基づいて、各種ドットの形成有無を判断し、判断結果に従ってドットを形成する印刷装置が開示されている。これによれば、中間階調領域においてドットの形成密度が100%相当となることがなく、擬似輪郭の発生に伴う画質の低下を回避して高画質の印刷が可能となる。
また特許文献2には、最大滴以外の特定ドットの上限値を徐々に上げることで粒状を改善する技術が開示されている。これによれば、特定ドットの形成によるバンディングの発生を抑えた状態で、印刷画像の粒状性を向上することができる。
特許第4521909号公報 特開2008―68549号公報
しかしながら、特許文献1、2の技術においては、インク量を抑制することについては十分に考慮されていない。その結果、インク量が増大し、コックリング現象、裏移り現象が発生するという問題点がある。
また高速印字を行うために、シングルパス方式の検討が行われている。この方式では、一度のスキャンで描画を行うためスジムラが発生しやすいという課題がある。この課題を解決するために、マルチドット印字により、大サイズのドットを混在させることでスジの発生を抑制することが一般に行われている。
しかし大サイズドットを使用すると、小サイズドットを使用したときと比較して白地が発生しやすいため、同一濃度を出すために必要なインク量が増大する。
このように、高速印字を実現するためには、インク量の増大とスジムラ(バンディング)をともに抑えることが課題となる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、バンディング、階調転びの発生を抑制しながら、同一濃度におけるインク量を抑制する画像生成装置及び方法、画像形成装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために本発明に係る画像生成装置は、M階調(M≧4)の画像データをそれぞれサイズの異なる(N−1)種類のドット及びドット無しに対応するN値(M>N>2)の画像データに量子化し、階調ごとに各ドットの記録率を変化させることで階調表現を行う画像生成装置において、第1の階調域においては、第1のドットの記録率を0以外の値とするとともに、前記第1のドットよりもサイズが大きい第2のドットの記録率を上昇させることで出力階調を上昇させ、前記第1の階調域よりも高い第2の階調域においては、前記第2のドットの記録率を固定又は0以外の値まで減少させるとともに、前記第1のドットの記録率を上昇させることで出力階調を上昇させる量子化手段を備え、前記量子化手段は、前記第2の階調域よりも高い第3の階調域において、前記第1のドットの記録率を固定又は上昇させるとともに、前記第1のドット以外に使用するドットを順次サイズの大きいドットとすることで出力階調を上昇させ、さらに、前記第2の階調域及び前記第3の階調域において、使用される前記第1のドット以外の各ドットの記録率をr (l=1〜N−2)、前記第1のドット以外のドットの各ドットの理想的なドット半径をR 、横、縦方向の記録単位画素サイズをそれぞれLx、Lyとしたときに、前記記録率r を、
Figure 0005657432
を満たして記録対象の全体を被覆できる記録率を下回らないように設定することを特徴とする。
前記目的を達成するために本発明に係る画像生成装置は、M階調(M≧4)の画像データをそれぞれサイズの異なる(N−1)種類のドット及びドット無しに対応するN値(M>N>2)の画像データに量子化し、階調ごとに各ドットの比率を変化させることで階調表現を行う画像生成装置において、第1の階調域においては、第1のドットの比率を0以外の値とするとともに、前記第1のドットよりもサイズが大きい第2のドットの比率を上昇させることで出力階調を上昇させ、前記第1の階調域よりも高い第2の階調域においては、前記第2のドットの比率を所定の値に固定又は減少させるとともに、前記第1のドットの比率を上昇させることで出力階調を上昇させることを特徴とする。
本発明によれば、スジムラの発生を抑制しながら同一濃度におけるインク量を抑制することができる。
画像変換処理を示すフローチャート 各画素の量子化処理を示すフローチャート 階調別閾値テーブルを示す図 各画素の量子化処理を示すフローチャート 階調値と各サイズの記録率との関係を示すグラフ 階調値と各サイズの記録率との関係を示すグラフ 階調値と各サイズの記録率との関係を示すグラフ 光学濃度とインク量の関係を示すグラフ 本実施形態に係る画像形成装置の要部構成を示すブロック図 本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成図 インクジェットヘッドの構成例を示す平面透視図 ヘッドの他の構造例を示す平面透視図 図11中のA−A線に沿う断面図 インクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施形態について詳説する。
〔画像変換処理の流れ〕
本実施形態においては、CMYKの4色印刷を例に説明する。図1は、本実施形態の画像変換処理を示すフローチャートである。
印刷対象の画像データが入力されると、まず色変換処理、分版処理が行われる(ステップS1)。
4版の入力画像値(C、M、Y、K)に対してガンマ変換処理のみを行って出力した場合には、C、M、Y、Kの各色のインクの総量が規定値以上になり、印刷後に裏移りや滲みなどが発生する可能性がある。印刷における色の表現は基本的にC、M、Yの3色で可能であるが、C、M、Yの一部をKに置き換えることで、インク総量を抑制することができる。
したがって、本実施形態の色変換処理では、インク総量を規定値以下に満たしながら、CMYK→C´M´Y´K´変換を行う。
色変換されたCMYK値は、分版処理が行われる。例えば、それぞれ1200dpiの解像度の8bitの階調を持つ、C、M、Y、Kの各色データが生成される。
この各色データは、色ごとにガンマ変換され(ステップS2)、多値化される(ステップS3)。
なお、同系色で濃度の異なるインク(例えばシアンCとライトシアンLC)を用いた場合には、これらの処理を同系色ごとに行ってもよい。
〔多値化処理について〕
本実施形態におけるハーフトーン処理(多値化処理)は、入力された色ごとの階調をn−1種類(n>3)の異なるドットサイズに対応するn値(n−1種類のドットサイズ+滴無し)に量子化する。ここで、n−1種類の異なるサイズのドットのそれぞれの記録率は、階調ごとに一意的に決定される。
ここで、記録率とは、ある領域に含まれる記録可能な画素数に対して、実際にドットが記録される画素数の割合を指す。例えば、小滴の記録率が0%とは、小滴のドットが全く形成されていない状態をいい、中滴の記録率が50%とは、記録可能な画素のうちの半数の画素に中滴のドットが形成されている状態を言う。また、大滴の記録率が100%とは、全ての画素に大滴のドットが形成されている状態を言う。
なお、本明細書では、「記録率」を「比率」と表すことがある。
(ディザマトリクスによるハーフトーン処理)
まず、ディザマトリクスによる量子化処理の例について説明する。図2は、本実施形態の各画素の量子化処理を示すフローチャートである。ここでは、小滴、中滴、大滴の3種類のドットサイズを有する4値の量子化処理を例に説明する。
まず、対象画素の階調値と階調別閾値テーブル(図3)とから、対象画素における小滴の閾値を設定する(ステップS11)。階調別閾値テーブルには、階調ごとのディザマトリクスに対する閾値が予め記憶されている。
この設定した閾値を小滴用ディザマトリクスと比較することで、対象画素における小滴のon/off(小滴の打滴の有無)を決定する(ステップS12)。即ち、小滴用ディザマトリクスの値よりも設定した閾値の方が大きい場合、その画素をon(小滴あり)とする。
上記の小滴の処理と同時に、中滴、大滴についても、対象画素の階調値と階調別閾値テーブルとから、対象画素における中滴の閾値、大滴の閾値をそれぞれ設定し(ステップS13、S15)、設定した閾値をそれぞれ中滴用ディザマトリクス、大滴用ディザマトリクスと比較することで、対象画素における中滴、大滴のon/offを決定する(ステップS14、S16)。
最後に、対象画素における小滴、中滴、大滴のon/offを比較し、onのドットサイズのうち最も大きいサイズを選択する(ステップS17)。
このように、小滴、中滴、大滴それぞれの記録率は、階調別閾値テーブルによって決定される。例えば、8bitのディザマトリクスにおいて、閾値に1を設定した場合、記録率は1/2^8となる。このようにして、4値(滴無し、小滴、中滴、大滴)のドットの記録率を指定して量子化することができる。
(ディザマトリクスと誤差拡散の組み合わせによるハーフトーン処理)
次に、ディザマトリクスと誤差拡散法を併用する量子化処理の例について説明する。図4は、本実施形態の各画素の量子化処理を示すフローチャートである。図4において、dither[x][y]は二次元ディザマトリクスの成分を表す。th_dth[i][level]はディザマトリクスと比較する閾値を示す(i=0,1,2)。th_edf[level]は誤差拡散閾値を示す。dot[j][level]は階調値(level)ごとに{滴無し、小滴、中滴、大滴}のうちいずれかのドットサイズに対応付けられる(j=0,1,2,3)。
各画素量子化処理がスタートすると、最初に、対象画素の元の階調値と、誤差拡散により当該対象画素に拡散された周辺誤差の和をとることで、周辺誤差を含んだ階調値を算出する(ステップS101)。
次に、ディザマトリクスの値(dither[x][y])と閾値th_dth[i][level]とを比較することにより、画像の領域を分割する。この閾値th_dth[i][level]は、対象画素の階調値(level)ごとに設定されるものであり、予め所定のメモリに記憶されている。ここでは、第1の閾値th_dth[0][level]、第2の閾値th_dth[1][level]、及び第3の閾値th_dth[2][level]を用いて、4領域に分割される。
まず、ディザマトリクスの値と第1の閾値th_dth[0][level]との比較を行う(ステップS102)。比較の結果、ディザマトリクスの値の方が小さい場合は、dot[0][level]で指定されるドットサイズが選択される(ステップS103)。
ステップS102において、ディザマトリクスの値が第1の閾値以上の場合は、続いてディザマトリクスの値と第2の閾値th_dth[1][level]との比較を行う(ステップS104)。比較の結果、ディザマトリクスの値の方が小さい場合は、dot[1][level]で指定されるドットサイズが選択される(ステップS105)。
ステップS104において、ディザマトリクスの値が第2の閾値以上の場合は、さらにディザマトリクスの値と第3の閾値th_dth[2][level]との比較を行う(ステップS106)。ディザマトリクスの値が第3の閾値th_dth[2][level]以下の場合は、ステップS107に進み、周辺誤差を含んだ階調値と誤差拡散閾値th_edf[level]との比較を行う(ステップS107)。この誤差拡散閾値th_edf[level]についても、対象画素の階調値ごとに設定されるものであり、予め所定のメモリに記憶されている。ステップS107における比較の結果、周辺誤差を含んだ階調値の方が誤差拡散閾値よりも小さい場合は、dot[2][level]で指定されるドットサイズが選択される(ステップS108)。
一方、ステップS107において、周辺誤差を含んだ階調値が誤差拡散閾値以上である場合は、dot[3][level]で指定されるドットサイズが選択される(ステップS109)。このように、ディザ閾値が第3の閾値以下(かつ第2の閾値以上)の領域では、誤差拡散法による2値化の処理が行われる。
また、ステップS106において、ディザマトリクスの値の方が第3の閾値よりも大きい場合は、dot[4][level]で指定されるドットサイズが選択される(ステップS110)。
なお、各dot[j][level]のドットサイズは階調値ごとに適宜決めることができる。例えば、ある階調値に対して、dot[0][level]は小滴、dot[1][level]は中滴、dot[2][level]は滴無し、dot[3][level]は大滴、及びdot[4][level]は大滴、のように決めることができる。
こうして、分割された領域に応じた量子化が行われる。以上のように対象画素のドットサイズを選択後、量子化誤差を算出する(ステップS111)。量子化誤差は、周辺誤差を含んだ階調値を量子化したことによって発生する誤差であり、周辺画素を含んだ階調値と量子化閾値との差である。量子化閾値は、各dot[0][level]、dot[1][level]、dot[2][level]、dot[3][level]、dot[4][level]にそれぞれ対応付けられた階調値である。
この算出した量子化誤差を所定の誤差拡散マトリクスに従って周辺の画素へ拡散する(ステップS112)。続いて量子化の対象画素を隣接画素へ移行し、同様の処理を行うことで、全ての画素の量子化を行う。
上記の量子化処理によれば、ステップS103、S105、S110に該当する各領域のdot[0][level]、dot[1][level]、dot[4][level]の記録率は、ディザマトリクスに従って決定され、残りの領域は、誤差拡散法で2値化することによって決定される(ステップS108、S109)。このように量子化を行うことで、4値の記録率を階調ごとに一意に決定することができる。
本例では、領域分割のための各閾値th_dth[i][level]は、対象画素の元の階調値における閾値を用いたが、周辺誤差を含んだ階調値における閾値を用いてもよい。
〔ドット記録率について〕
次に、上記のように量子化される各ドットサイズの記録率について説明する。
(第1の実施形態)
ここでは、大滴、小滴、及び滴無しの3値の場合を例に説明する。図5は、第1の実施形態に係る階調値と各ドットサイズの記録率との関係を示すグラフである。
図5に示すように、最も階調値が低い階調域aでは、大滴の記録率を一定(=0)とし、小滴の記録率を増加させる(小滴の記録率=0〜閾値TH2)ことで、出力階調を上昇させる。
階調域aの次に階調値が高い階調域b(「第1の階調域」に相当)では、小滴の記録率を一定(=TH2)とし、大滴の記録率を増加させる(大滴の記録率=0〜閾値TH1)ことで出力階調を上昇させる。なお小滴の記録率は、一定でなく、増加又は減少させてもよい。
階調域bの次に階調値が高い階調域c(「第2の階調域」に相当)では、大滴の記録率を一定(=TH1)とし、小滴の記録率を増加させる(小滴の記録率=閾値TH2〜閾値TH3)ことで出力階調を上昇させる。なお大滴の記録率は、所定の値を下回らないように減少させてもよい。
階調域cの次に階調値が高い階調域であって、最も階調値が高い階調域dでは、小滴の記録率を減少させるとともに(小滴の記録率=閾値TH3〜0)、大滴の記録率を増加させる(大滴の記録率=閾値TH1〜100)ことで出力階調を上昇させる。
このように、本実施形態においては、中間調〜シャドウ領域において大滴の記録率が一定値(TH1)に達した後、一度記録率を固定した小滴の記録率を再度上昇させるところに特徴がある。従来は、小滴を増やすことはせずに、減らすことが一般的であった。
同一インク量あたりの濃度は、小さい滴でドット数を増やすした方が一般的に高くなる。したがって、このような記録率で量子化を行うことで、インク量を抑制することができる。またインク量制限を同一にしたときは、本実施形態のように中間調やシャドウのインク量あたりの濃度を上昇させることで、色再現域を拡大することができる。
また、小滴の記録率を再度増加させ始める階調値(階調域c)における大滴の記録率TH1は、記録媒体に記録を行った場合に、大滴が記録媒体の略全体を被覆する比率であることが望ましい。なお、略全体を被覆する記録率とは、以下の式より求まる値である。
Figure 0005657432
ここで、L、Lはそれぞれ横、縦方向の記録単位画素サイズ、Rは大滴が記録媒体に着弾した際に形成されるドットの理想的な半径である。
このように、大滴の記録率が記録媒体全体を大滴で被覆する記録率TH1に達した後、再度小滴の記録率を増加させるようにしたので、スジムラの発生を抑制するのに十分な量の大滴が確保されており、階調値の増加とともにスジが目立ちやすい小滴の記録率を上昇させても、スジが発生することはない。
以上のように記録率を設定することで、スジムラの発生を回避するとともにインク量を抑制することができる。また、インク量が抑制されるので、同量のインク量制限で比較すると色再現域を拡大することができる。
(第2の実施形態)
次に、大滴、中滴、小滴、及び滴無しの4値の場合を例に説明する。図6は、第2の実施形態に係る階調値と各ドットサイズの記録率との関係を示すグラフである。
図6に示すように、最も階調値が低い階調域aでは、中滴、大滴の記録率を一定(=0)とし、小滴の記録率を増加させる(小滴の記録率=0〜閾値TH2)ことで出力階調を上昇させる。
階調域aの次に階調値が高い階調域bでは、小滴、大滴の記録率を一定(小滴の記録率=TH2、大滴の記録率=0)とし、中滴の記録率を増加させる(中滴の記録率=0〜閾値TH1)ことで出力階調を上昇させる。なお小滴の記録率は、一定でなく、増加又は減少させてもよい。
階調域bの次に階調値が高い階調域cでは、中滴、大滴の記録率を一定(中滴の記録率=TH1、大滴の記録率=0)としたまま、小滴の記録率を増加させる(小滴の記録率=閾値TH2〜閾値TH3)ことで出力階調を上昇させる。なお中滴の記録率は、所定の値を下回らないように減少させてもよい。
階調域cの次に階調値が高い階調域dでは、小滴の記録率を一定(小滴の記録率=TH3)としたまま、中滴の記録率を減少させ(中滴の記録率=閾値TH1〜0)、かつ大滴の記録率を増加させる(大滴の記録率=0〜閾値TH1)ことで出力階調を上昇させる。なお小滴の記録率は、一定にするのではなく、上昇させてもよい。
階調値dの次に階調値が高い階調域であって、最も階調値が高い階調域eでは、階調値が高くなるほど小滴の記録率を減少させ(小滴の記録率=閾値TH3〜0)、かつ大滴の記録率を増加させる(大滴の記録率=閾値TH1〜100)。
このように、階調域a〜階調域cにおける小滴と中滴の記録率の関係は、第1の実施形態の小滴と大滴の記録率の関係と同様である。本実施形態では、中滴、大滴を使用する際に、小滴の記録率を所定の値に固定することを特徴としている。なお、このときの小滴の記録率は、上昇させてもよい。従来は、小滴を減少させる、もしくは小滴の使用を停止して大滴を使用することが通常であった。
このように、スジムラを抑制するのに十分な量だけ相対的に大きいサイズのドットを使用しつつ、相対的に小さいサイズのドットを最大限使用することで、小滴の相対的な比率が高まる。したがって、シャドウ領域においてさらにインク量を抑制することができる。
(第3の実施形態)
次に、特大滴、大滴、中滴、小滴、及び滴無しの5値の場合を例に説明する。図7は、第3の実施形態に係る階調値と各ドットサイズの記録率との関係を示すグラフである。
図7に示すように、最も階調値が低い階調域aでは、中滴、大滴、特大滴の記録率を0とし、小滴の記録率を増加させることで出力階調を上昇させる。
階調域aの次に階調値が高い階調域bでは、小滴、大滴、特大滴の記録率を一定とし、中滴の記録率を増加させることで出力階調を上昇させる。また階調域bの次に階調値が高い階調域cでは、中滴、大滴、特大滴の記録率を一定としたまま、小滴の記録率を増加させることで出力階調を上昇させる。
さらに階調域cの次に階調値が高い階調域dでは、中滴の記録率を減少させ、小滴及び大滴の記録率を増加させることで出力階調を上昇させる。
さらに階調域dの次に階調値が高い階調域eでは、大滴の記録率を減少させ、小滴及び特大滴の記録率を増加させることで出力階調を上昇させる。
最も階調値が高い階調域fでは、小滴の記録率を減少させ、特大滴の記録率を増加させることで出力階調を上昇させる。
このように、小滴を最大限使用することで、小滴の相対的な比率が高まる。したがって、シャドウ領域においてさらにインク量を抑制することができる。また、階調域d及び階調域e(「第3の階調域」に相当)においては、小滴以外に使用するドットを、順次サイズの大きいドットに変更していくことで、適切に階調を上昇させることができる。
また、スジを抑制するためには、全体を被覆できる程度の記録率があれば十分である。ドットサイズが大きいと、より少ないドットで全体を被覆することができる。したがって、階調域d及び階調域eにおける中滴、大滴、特大滴の最大の記録率をそれぞれTH_M、TH_L、TH_LLとすると、TH_M>TH_L>TH_LLの関係を満たすように設定してもよい。このように、各ドットの最大記録率を、大きなサイズほど小さくすることで、濃度あたりに多くインクを消費する大きなドットサイズのドットの使用を抑制することができる。その結果、効率のよい小滴を維持又は増加させることでインク量を抑制でき、色再現域を広げることができる。
なお、このとき相対的に大きなドットである中滴、大滴、特大滴の比率は、全体を被覆する記録率を下回らないように設定する。ここで、全体を被覆する記録率を下回らないとは、中滴、大滴、特大滴の記録率であるr、r、rLLが各階調において以下の数2を満たすものとする。
Figure 0005657432
ここで、L、Lはそれぞれ横、縦方向の記録単位画素サイズ、Rは各滴の理想的なドット半径である。また、相対的に大きなドットについて和をとることとする。
ここでは、TH_M、TH_L、TH_LLについて、数3のように設定した。
Figure 0005657432
以上説明したように、相対的に小さいサイズのドットの記録率を固定して相対的に大きいサイズのドットを導入し、その後再度相対的に小さいサイズのドットの記録率を上昇させることで、同一濃度におけるインク量を抑制することができる。また、再度相対的に小さいサイズのドットの記録率を上昇させる際の相対的に大きいサイズのドットの記録率を、記録媒体全体を被覆する記録率を下回らないように設定することで、バンディング、階調転びの発生を抑制することができる。
従来の技術では、小滴の積極的な置き換えによる各種画質の改善について議論されている。小滴への置き換えは、本明細書で示したようにインク量抑制について有効である。しかし、従来技術ではインク量抑制に関して重要な、単色の中間調、及びシャドウ領域のインク量抑制が実現できない。
例えば、特許文献1において開示されているドット記録率においては、大滴が入る記録率においては、小滴が減少、もしくは完全に排除されている。このような階調においては本実施形態においては、小滴の記録率を上げる、もしくは小滴を固定し、小滴よりも比較的インク量を多く消費する中滴を大滴で置き換えることによって階調表現を行う。したがってインク量をより効果的に抑制でき、また同時にスジに関して支配的である相対的に大きなドットの記録率は十分に存在するのでスジは発生しない。
また特許文献2においては、小滴の記録率を上げる方法が開示されているが、よりインク量を消費する相対的に大きな滴を減らす方法について開示されていない。これらの大きな滴を少なくできないので、これらの技術においても、インク量を効果的に抑制することはできない。
図8は、光学濃度とインク量の関係を示すグラフであり、従来の制御による濃度特性と本実施形態に基づく各ドットサイズの記録率の制御を行った場合の濃度特性を示している。同図に示すように、光学濃度が1.9のとき、従来のインク量が3.4[pl/px]であったのに対し、本実施形態の制御を行った場合のインク量は3.0[pl/px]となった。このように、相対的に小さいサイズのドットを多用する結果、同一濃度におけるインク量をより効果的に抑制することができる。
〔本実施形態による画像形成装置の構成について〕
図9は、本実施形態に係る画像形成装置の要部構成を示すブロック図である。画像形成装置50は、記録ヘッド60と、記録ヘッド60による記録動作を制御するヘッド制御装置70とから構成される。
記録ヘッド60は、各ノズルに対応して設けられた吐出エネルギー発生素子としての複数の圧電素子62と、各圧電素子62の駆動/非駆動を切り換えるスイッチIC64と、を備える。
ヘッド制御装置70は、記録すべき画像の元画像データを受け入れる入力インターフェース部として機能する元画像データ入力部72と、入力された元画像データに対して量子化処理を行うハーフトーン処理部74(「量子化手段」に相当)を備える。また、ヘッド制御装置70は、駆動波形生成部76とヘッドドライバ78を備える。
元画像データは、インク色別に変換された画像データであってもよいし、インク色別に変換する前のRGBの画像データであってもよい。必要に応じて、元画像データに対して、色変換処理や画素数変換処理、γ変換処理が行われる。
ハーフトーン処理部74、元画像データ(濃度データ)から2値又は多値のドットデータに変換する信号処理手段である。ハーフトーン処理の手段としては、既に説明したディザマトリクスを用いる態様、ディザと誤差拡散法とを組み合わせた態様などを適用できる。ハーフトーン処理は、一般に、M値(M≧3)の階調画像データをN値(N<M)の階調画像データに変換する。最も単純な例では、2値(ドットのオン/オフ)のドット画像データに変換するが、ハーフトーン処理において、ドットサイズの種類(例えば、大ドット、中ドット、小ドットなどの3種類)に対応した多値の量子化を行うことも可能である。
すなわち、本例のハーフトーン処理部74は、入力された階調を異なるn−1個(ただし、nはn>2の整数)の滴サイズに対応するn値(n−1個の滴サイズ+滴無し)に量子化する。各n個の異なるサイズのドットが、印刷可能な各画素において、どの程度の割合で打たれるかを示す記録率は、階調ごとに一意に決定される。
こうして得られた2値又は多値の画像データ(トットデータ)は、各ノズルの駆動(オン)/非駆動(オフ)、さらに、多値の場合には液滴量(ドットサイズ)を制御するインク吐出制御データ(打滴制御データ)として利用される。ハーフトーン処理部74にて生成されたドットデータ(打滴制御データ)は、ヘッドドライバ78に与えられ、記録ヘッド60のインク吐出動作が制御される。
駆動波形生成部76は、記録ヘッド60の各ノズルに対応した圧電素子62を駆動するための駆動電圧信号波形を生成する手段である。駆動電圧信号の波形データは予めROM等の記憶手段に格納されており、必要に応じて使用する波形データが出力される。駆動波形生成部76で生成された信号(駆動波形)は、ヘッドドライバ78に供給される。なお、駆動波形生成部76から出力される信号は、デジタル波形データであってもよいし、アナログ電圧信号であってもよい。
本例に示すインクジェット画像形成装置50は、記録ヘッド60の各圧電素子62に対して、スイッチIC64を介して共通の駆動電力波形信号を供給し、各ノズルの吐出タイミングに応じて、該当する圧電素子62の個別電極に接続されたスイッチ素子のオン/オフを切り換えることで、各圧電素子62に対応するノズルからインクを吐出させる駆動方式が採用されている。
図9における元画像データ入力部72とハーフトーン処理部74の組み合わせが「画像生成装置」に相当する。
<画像形成装置の具体的な構成例>
図10は、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の構成例を示す全体構成図である。本例のインクジェット記録装置100は、主として、給紙部112、処理液付与部(プレコート部)114、描画部116、乾燥部118、定着部120、及び排紙部122から構成されている。インクジェット記録装置100は、描画部116のドラム(描画ドラム170)に保持された記録媒体124(以下、便宜上「用紙」と呼ぶ場合がある。)にインクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yから複数色のインクを打滴して所望のカラー画像を形成するシングルパス方式のインクジェット記録装置であり、インクの打滴前に記録媒体124上に処理液(ここでは凝集処理液)を付与し、処理液とインク液を反応させて記録媒体124上に画像形成を行う2液反応(凝集)方式が適用されたドロップオンデマンドタイプの画像形成装置である。
(給紙部)
給紙部112には、枚葉紙である記録媒体124が積層されており、給紙部112の給紙トレイ150から記録媒体124が一枚ずつ処理液付与部114に給紙される。本例では、記録媒体124として、枚葉紙(カット紙)を用いるが、連続用紙(ロール紙)から必要なサイズに切断して給紙する構成も可能である。
(処理液付与部)
処理液付与部114は、記録媒体124の記録面に処理液を付与する機構である。処理液は、描画部116で付与されるインク中の色材(本例では顔料)を凝集させる色材凝集剤を含んでおり、この処理液とインクとが接触することによって、インクは色材と溶媒との分離が促進される。
処理液付与部114は、給紙胴152、処理液ドラム(「プレコート胴」とも言う)154、及び処理液塗布装置156を備えている。処理液ドラム154は、記録媒体124を保持し、回転搬送させるドラムである。処理液ドラム154は、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)155を備え、この保持手段155の爪と処理液ドラム154の周面の間に記録媒体124を挟み込むことによって記録媒体124の先端を保持できるようになっている。処理液ドラム154は、その外周面に吸引孔を設けるとともに、吸引孔から吸引を行う吸引手段を接続してもよい。これにより記録媒体124を処理液ドラム154の周面に密着保持することができる。
処理液塗布装置156は、処理液が貯留された処理液容器と、この処理液容器の処理液に一部が浸漬されたアニックスローラ(計量ローラ)と、該アニックスローラと処理液ドラム154上の記録媒体124に圧接されて計量後の処理液を記録媒体124に転移するゴムローラとで構成される。本実施形態では、ローラによる塗布方式を適用した構成を例示したが、これに限定されず、例えば、スプレー方式、インクジェット方式などの各種方式を適用することも可能である。
処理液付与部114で処理液が付与された記録媒体124は、処理液ドラム154から中間搬送部126を介して描画部116の描画ドラム170へ受け渡される。
(描画部)
描画部116は、描画ドラム(「描画胴」或いは「ジェッティング胴」とも言う)170、用紙抑えローラ174、及びインクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yを備えている。各色のインクジェットヘッド172M,172K,172C,172Y及びその制御装置として、図9で説明した記録ヘッド60とヘッド制御装置70の構成が採用されている。
描画ドラム170は、処理液ドラム154と同様に、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)171を備える。描画ドラム170の周面には、図示しない吸着穴が所定のパターンで多数形成されており、この吸着穴からエアが吸引されることにより、記録媒体124が描画ドラム170の周面に吸着保持される。なお、負圧吸引によって記録媒体124を吸引吸着する構成に限らず、例えば、静電吸着により、記録媒体124を吸着保持する構成とすることもできる。
インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yはそれぞれ、記録媒体124における画像形成領域の最大幅に対応する長さを有するフルライン型のインクジェット方式の記録ヘッドであり、そのインク吐出面には、画像形成領域の全幅にわたってインク吐出用のノズルが複数配列されたノズル列(2次元配列ノズル)が形成されている。各インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yは、記録媒体124の搬送方向(描画ドラム170の回転方向)と直交する方向に延在するように設置される。
各インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yには、対応する色インクのカセット(インクカートリッジ)が取り付けられる。インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yから、描画ドラム170の外周面に保持された記録媒体124の記録面に向かってインク滴が吐出される。
これにより、予め記録面に付与された処理液にインクが接触し、インク中に分散する色材(顔料)が凝集され、色材凝集体が形成される。インクと処理液の反応の一例として、本実施形態では、処理液に酸を含有させPHダウンにより顔料分散を破壊し凝集するメカニズムを用い、色材滲み、各色インク間の混色、インク滴の着弾時の液合一による打滴干渉を回避する。こうして、記録媒体124上での色材流れなどが防止され、記録媒体124の記録面に画像が形成される。
各インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yの打滴タイミングは、描画ドラム170に配置された回転速度を検出するエンコーダ(図10中不図示、図14の符号294)に同期させる。このエンコーダの検出信号に基づいて吐出トリガー信号(画素トリガー)が発せされる。これにより、高精度に着弾位置を決定することができる。また、予め描画ドラム170のフレなどによる速度変動を学習し、エンコーダで得られた打滴タイミングを補正して、描画ドラム170のフレ、回転軸の精度、描画ドラム170の外周面の速度に依存せずに打滴ムラを低減させることができる。さらに、各インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yのノズル面の清掃、増粘インク排出などのメンテナンス動作は、ヘッドユニットを描画ドラム170から退避させて実施するとよい。
本例では、CMYKの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクジェットヘッドを追加する構成も可能であり、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
描画部116で画像が形成された記録媒体124は、描画ドラム170から中間搬送部128を介して乾燥部118の乾燥ドラム176へ受け渡される。
(乾燥部)
乾燥部118は、色材凝集作用により分離された溶媒に含まれる水分を乾燥させる機構であり、乾燥ドラム(「乾燥胴」とも言う)176、及び溶媒乾燥装置178を備えている。乾燥ドラム176は、処理液ドラム154と同様に、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)177を備え、この保持手段177によって記録媒体124の先端を保持できるようになっている。
溶媒乾燥装置178は、乾燥ドラム176の外周面に対向する位置に配置され、複数のハロゲンヒータ180と、各ハロゲンヒータ180の間にそれぞれ配置された温風噴出しノズル182とで構成される。各温風噴出しノズル182から記録媒体124に向けて吹き付けられる温風の温度と風量、各ハロゲンヒータ180の温度を適宜調節することにより、様々な乾燥条件を実現することができる。乾燥部118で乾燥処理が行われた記録媒体124は、乾燥ドラム176から中間搬送部130を介して定着部120の定着ドラム184へ受け渡される。
(定着部)
定着部120は、定着ドラム(「定着胴」とも言う)184、ハロゲンヒータ186、定着ローラ188、及びインラインセンサ190で構成される。定着ドラム184は、処理液ドラム154と同様に、その外周面に爪形状の保持手段(グリッパー)185を備え、この保持手段185によって記録媒体124の先端を保持できるようになっている。
定着ドラム184の回転により、記録媒体124は記録面が外側を向くようにして搬送され、この記録面に対して、ハロゲンヒータ186による予備加熱と、定着ローラ188による定着処理と、インラインセンサ190による検査が行われる。
定着ローラ188は、乾燥させたインクを加熱加圧することによってインク中の自己分散性ポリマー微粒子を溶着し、インクを被膜化させるためのローラ部材であり、記録媒体124を加熱加圧するように構成される。記録媒体124は、定着ローラ188と定着ドラム184との間に挟まれ、所定のニップ圧(例えば、0.15MPa)でニップされ、定着処理が行われる。
また、定着ローラ188は、熱伝導性の良いアルミなどの金属パイプ内にハロゲンランプを組み込んだ加熱ローラによって構成され、所定の温度(例えば60〜80℃)に制御される。この加熱ローラで記録媒体124を加熱することによって、インクに含まれるラテックスのTg温度(ガラス転移点温度)以上の熱エネルギーが付与され、ラテックス粒子が溶融される。これにより、記録媒体124の凹凸に押し込み定着が行われるとともに、画像表面の凹凸がレベリングされ、光沢性が得られる。
インラインセンサ190は、記録媒体124に記録された画像(テストパターンなども含む)について、吐出不良チェックパターンや画像の濃度、画像の欠陥などを計測するための読取手段であり、CCDラインセンサなどが適用される。
上記の如く構成された定着部120によれば、乾燥部118で形成された薄層の画像層内のラテックス粒子が定着ローラ188によって加熱加圧されて溶融されるので、記録媒体124に固定定着させることができる。
なお、高沸点溶媒及びポリマー微粒子(熱可塑性樹脂粒子)を含んだインクに代えて、紫外線(UV)露光にて重合硬化可能なモノマー成分を含有していてもよい。この場合、インクジェット記録装置100は、ヒートローラによる熱圧定着部(定着ローラ188)の代わりに、記録媒体124上のインクにUV光を露光するUV露光部を備える。このように、UV硬化性樹脂などの活性光線硬化性樹脂を含んだインクを用いる場合には、加熱定着の定着ローラ188に代えて、UVランプや紫外線LD(レーザダイオード)アレイなど、活性光線を照射する手段が設けられる。
(排紙部)
定着部120に続いて排紙部122が設けられている。排紙部122は、排出トレイ192を備えており、この排出トレイ192と定着部120の定着ドラム184との間に、これらに対接するように渡し胴194、搬送ベルト196、張架ローラ198が設けられている。記録媒体124は、渡し胴194により搬送ベルト196に送られ、排出トレイ192に排出される。搬送ベルト196による用紙搬送機構の詳細は図示しないが、印刷後の記録媒体124は無端状の搬送ベルト196間に渡されたバー(不図示)のグリッパーによって用紙先端部が保持され、搬送ベルト196の回転によって排出トレイ192の上方に運ばれてくる。
また、図10には示されていないが、本例のインクジェット記録装置100には、上記構成の他、各インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yにインクを供給するインク貯蔵/装填部、処理液付与部114に対して処理液を供給する手段を備えるとともに、各インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yのクリーニング(ノズル面のワイピング、パージ、ノズル吸引等)を行うヘッドメンテナンス部や、用紙搬送路上における記録媒体124の位置を検出する位置検出センサ、装置各部の温度を検出する温度センサなどを備えている。
〔インクジェットヘッドの構成例〕
次に、インクジェットヘッドの構造について説明する。各色に対応するインクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号250によってヘッドを示すものとする。
図11(a) はヘッド250の構造例を示す平面透視図であり、図11(b) はその一部の拡大図である。図12はヘッド250を構成する複数のヘッドモジュールの配置例を示す図である。また、図13は記録素子単位(吐出素子単位)となる1チャンネル分の液滴吐出素子(1つのノズル251に対応したインク室ユニット)の立体的構成を示す断面図(図11中のA−A線に沿う断面図)である。
図11に示したように、本例のヘッド250は、インク吐出口であるノズル251と、各ノズル251に対応する圧力室252等からなる複数のインク室ユニット(液滴吐出素子)253をマトリクス状に2次元配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(紙送り方向と直交する方向)に沿って並ぶように投影(正射影)される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。
記録媒体124の送り方向(矢印S方向;「第1方向」に相当)と略直交する方向(矢印M方向;「第2方向」に相当)に記録媒体124の描画領域の全幅Wmに対応する長さ以上のノズル配列を構成するために、例えば、図12(a)に示すように、複数のノズル251が2次元に配列された短尺のヘッドモジュール250’を千鳥状に配置して、長尺のライン型ヘッドを構成する。或いはまた、図12(b)に示すように、ヘッドモジュール250”を一列に並べて繋ぎ合わせる態様も可能である。図12に示した各ヘッドモジュール250’又は250”が図9で説明した記録ヘッド60に該当する。
なお、シングルパス印字用のフルライン型プリントヘッドは、記録媒体124の全面を描画範囲とする場合に限らず、記録媒体124の面上の一部が描画領域となっている場合(例えば、用紙の周囲に非描画領域(余白部)を設ける場合など)には、所定の描画領域内の描画に必要なノズル列が形成されていればよい。
各ノズル251に対応して設けられている圧力室252は、その平面形状が概略正方形となっており(図11(a)、(b) 参照)、対角線上の両隅部の一方にノズル251への流出口が設けられ、他方に供給インクの流入口(供給口)254が設けられている。なお、圧力室252の形状は、本例に限定されず、平面形状が四角形(菱形、長方形など)、五角形、六角形その他の多角形、円形、楕円形など、多様な形態があり得る。
図13に示すように、ヘッド250(ヘッドモジュール250’、250”)は、ノズル251が形成されたノズルプレート251Aと圧力室252や共通流路255等の流路が形成された流路板252P等を積層接合した構造から成る。ノズルプレート251Aは、ヘッド250のノズル面(インク吐出面)250Aを構成し、各圧力室252にそれぞれ連通する複数のノズル251が2次元的に形成されている。
流路板252Pは、圧力室252の側壁部を構成するとともに、共通流路255から圧力室252にインクを導く個別供給路の絞り部(最狭窄部)としての供給口254を形成する流路形成部材である。なお、説明の便宜上、図13は簡略的に図示しているが、流路板252Pは一枚又は複数の基板を積層した構造である。
ノズルプレート251A及び流路板252Pは、シリコンを材料として半導体製造プロセスによって所要の形状に加工することが可能である。
共通流路255はインク供給源たるインクタンク(不図示)と連通しており、インクタンクから供給されるインクは共通流路255を介して各圧力室252に供給される。
圧力室252の一部の面(図13において天面)を構成する振動板256には、個別電極257を備えたピエゾアクチュエータ(圧電素子)258が接合されている。本例の振動板256は、ピエゾアクチュエータ258の下部電極に相当する共通電極259として機能するニッケル(Ni)導電層付きのシリコン(Si)から成り、各圧力室252に対応して配置されるピエゾアクチュエータ258の共通電極を兼ねる。なお、樹脂などの非導電性材料によって振動板を形成する態様も可能であり、この場合は、振動板部材の表面に金属などの導電材料による共通電極層が形成される。また、ステンレス鋼(SUS)など、金属(導電性材料)によって共通電極を兼ねる振動板を構成してもよい。
個別電極257に駆動電圧を印加することによってピエゾアクチュエータ258が変形して圧力室252の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル251からインクが吐出される。インク吐出後、ピエゾアクチュエータ258が元の状態に戻る際、共通流路255から供給口254を通って新しいインクが圧力室252に再充填される。
かかる構造を有するインク室ユニット253を図11(b)に示す如く、主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの方向に沿って一定の配列パターンで格子状に多数配列させることにより、本例の高密度ノズルヘッドが実現されている。かかるマトリクス配列において、副走査方向の隣接ノズル間隔をLsとするとき、主走査方向については実質的に各ノズル251が一定のピッチP=Ls/tanθで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。
また、本発明の実施に際してヘッド250におけるノズル251の配列形態は図示の例に限定されず、様々なノズル配置構造を適用できる。
なお、インクジェットヘッドにおける各ノズルから液滴を吐出させるための吐出用の圧力(吐出エネルギー)を発生させる手段は、ピエゾアクチュエータ(圧電素子)に限らず、静電アクチュエータ、サーマル方式(ヒータの加熱による膜沸騰の圧力を利用してインクを吐出させる方式)におけるヒータ(加熱素子)や他の方式による各種アクチュエータなど様々な圧力発生素子(吐出エネルギー発生素子)を適用し得る。ヘッドの吐出方式に応じて、相応のエネルギー発生素子が流路構造体に設けられる。
〔制御系の説明〕
図14は、インクジェット記録装置100のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置100は、通信インターフェース270、システムコントローラ272、プリント制御部274、画像バッファメモリ276、ヘッドドライバ278、モータドライバ280、ヒータドライバ282、処理液付与制御部284、乾燥制御部286、定着制御部288、メモリ290、ROM292、エンコーダ294等を備えている。
通信インターフェース270は、ホストコンピュータ350から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース270にはUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。ホストコンピュータ350から送出された画像データは通信インターフェース270を介してインクジェット記録装置100に取り込まれ、一旦メモリ290に記憶される。
メモリ290は、通信インターフェース270を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ272を通じてデータの読み書きが行われる。メモリ290は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ272は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置100の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。即ち、システムコントローラ272は、通信インターフェース270、プリント制御部274、モータドライバ280、ヒータドライバ282、処理液付与制御部284等の各部を制御し、ホストコンピュータ350との間の通信制御、メモリ290の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ296やヒータ298を制御する制御信号を生成する。
ROM292にはシステムコントローラ272のCPUが実行するプログラム及び制御に必要な各種データなどが格納されている。ROM292は、書換不能な記憶手段であってもよいし、EEPROMのような書換可能な記憶手段であってもよい。メモリ290は、画像データの一時記憶領域として利用されるとともに、プログラムの展開領域及びCPUの演算作業領域としても利用される。
モータドライバ280は、システムコントローラ272からの指示に従ってモータ296を駆動するドライバである。図14では、装置内の各部に配置される様々なモータを代表して符号296で図示している。例えば、図14に示すモータ296には、図10の給紙胴152、処理液ドラム154、描画ドラム170、乾燥ドラム176、定着ドラム184、渡し胴194などの回転を駆動するモータ、描画ドラム170の吸引孔から負圧吸引するためのポンプの駆動モータ、インクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yのヘッドユニットを、描画ドラム170外のメンテナンスエリアに移動させる退避機構のモータ、などが含まれている。
ヒータドライバ282は、システムコントローラ272からの指示に従って、ヒータ298を駆動するドライバである。図14では、装置内の各部に配置される様々なヒータを代表して符号298で図示している。例えば、図14に示すヒータ298には、給紙部112において記録媒体124を予め適温に加熱しておくための不図示のプレヒータ、などが含まれている。
プリント制御部274は、システムコントローラ272の制御にしたがい、メモリ290内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字データ(ドットデータ)をヘッドドライバ278に供給する制御部である。
図9で説明したように、ドットデータは、多階調の画像データに対して色変換処理、ハーフトーン処理を行って生成される。色変換処理は、sRGBなどで表現された画像データ(例えば、RGB各色について8ビットの画像データ)をインクジェット記録装置100で使用するインクの各色の色データ(本例では、KCMYの色データ)に変換する処理である。
プリント制御部274において所要の信号処理が施され、得られたドットデータに基づいて、ヘッドドライバ278を介してヘッド250のインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。ここで言うドットデータは、「ノズル制御データ」に相当している。
プリント制御部274には画像バッファメモリ(不図示)が備えられており、プリント制御部274における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリに一時的に格納される。また、プリント制御部274とシステムコントローラ272とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
エンコーダ294は、描画ドラム170の回転速度を検出するものであり、例えば光電方式のロータリエンコーダが用いられる。システムコントローラ272は、エンコーダ294からの信号に基づいて描画ドラム170の回転速度を算出し、算出した回転速度に基づいて各色のインクジェットヘッド172M,172K,172C,172Yのノズル251の吐出タイミング信号を生成し、プリント制御部274へ供給する。
画像入力から印字出力までの処理の流れを概説すると、印刷すべき画像のデータは、通信インターフェース270を介して外部から入力され、メモリ290に蓄えられる。この段階では、例えば、RGBの画像データがメモリ290に記憶される。インクジェット記録装置100では、インク(色材) による微細なドットの打滴密度やドットサイズを変えることによって、人の目に疑似的な連続階調の画像を形成するため、入力されたデジタル画像の階調(画像の濃淡)をできるだけ忠実に再現するようなドットパターンに変換する必要がある。そのため、メモリ290に蓄えられた元画像(RGB)のデータは、システムコントローラ272を介してプリント制御部274に送られ、該プリント制御部274においてハーフトーニング処理によってインク色ごとのドットデータに変換される。即ち、プリント制御部274は、入力されたRGB画像データをK,C,M,Yの4色のドットデータに変換する処理を行う。こうして、プリント制御部274で生成されたドットデータは、画像バッファメモリ(不図示)に蓄えられる。
ヘッドドライバ278は、プリント制御部274から与えられる印字データ(即ち、画像バッファメモリ276に記憶されたドットデータ)に基づき、ヘッド250の各ノズルに対応するアクチュエータを駆動するための駆動信号を出力する。ヘッドドライバ278にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
ヘッドドライバ278から出力された駆動信号がヘッド250に加えられることによって、該当するノズルからインクが吐出される。記録媒体124を所定の速度で搬送しながらヘッド250からのインク吐出を制御することにより、記録媒体124上に画像が形成される。
処理液付与制御部284は、システムコントローラ272からの指示にしたがい、処理液塗布装置156(図10参照)の動作を制御する。乾燥制御部286は、システムコントローラ272からの指示にしたがい、溶媒乾燥装置178(図10参照)の動作を制御する。
定着制御部288は、システムコントローラ272からの指示にしたがい、定着部120のハロゲンヒータ186や定着ローラ188(図10参照)から成る定着加圧部299の動作を制御する。
インラインセンサ190は、図10で説明したように、イメージセンサを含むブロックであり、記録媒体124に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のばらつき、光学濃度など)を検出し、その検出結果をシステムコントローラ272及びプリント制御部274に提供する。
プリント制御部274は、インラインセンサ190から得られる情報に基づいてヘッド250に対する各種補正(不吐出補正や濃度補正など)を行うとともに、必要に応じて予備吐出や吸引、ワイピング等のクリーニング動作(ノズル回復動作)を実施する制御を行う。
図14のシステムコントローラ272、プリント制御部274(画像バッファメモリ内蔵)、ヘッドドライバ278の部分が図9で説明したヘッド制御装置70に相当する。なお、図14で説明したシステムコントローラ272が担う処理機能の全て又は一部をホストコンピュータ350側に搭載する態様も可能である。
〔付記〕
上記に詳述した実施形態についての記載から把握されるとおり、本明細書は以下に示す発明を含む多様な技術思想の開示を含んでいる。
(発明1):M階調(M≧4)の画像データをそれぞれサイズの異なる(N−1)種類のドット及びドット無しに対応するN値(M>N>2)の画像データに量子化し、階調ごとに各ドットの記録率を変化させることで階調表現を行う画像生成装置において、第1の階調域においては、第1のドットの記録率を0以外の値とするとともに、前記第1のドットよりもサイズが大きい第2のドットの記録率を上昇させることで出力階調を上昇させ、前記第1の階調域よりも高い第2の階調域においては、前記第2のドットの記録率を固定又は0以外の値まで減少させるとともに、前記第1のドットの記録率を上昇させることで出力階調を上昇させる量子化手段を備えたことを特徴とする画像生成装置。
発明1によれば、相対的にサイズが小さい第1のドットを最大限使用することで、インク量を抑制することができる。
(発明2):発明1の画像生成装置において、前記量子化手段は、前記第2の階調域よりも高い第3の階調域において、前記第1のドットの記録率を固定又は上昇させるとともに、前記第1のドット以外に使用するドットを順次サイズの大きいドットとすることで出力階調を上昇させることを特徴とする。
これにより、第3の階調域においてはサイズの大きいドットを用いて階調を稼ぐことができる。
(発明3):発明2の画像生成装置において、前記量子化手段は、前記第2の階調域及び前記第3の階調域において使用される前記第1のドット以外のドットの記録率を、記録対象の略全体を被覆できる記録率を下回らないように設定することを特徴とする。
これにより、スジが目立ちやすい相対的にサイズの小さい第1のドットの記録率を上昇させても、スジの発生を抑制することができる。
(発明4):発明2又は3の画像生成装置において、前記量子化手段は、前記第3の階調域における各ドットの最大記録率を、サイズの大きいドットほど小さく設定することを特徴とする。
これにより、インク量を抑制でき、色再現域を広げることができる。
(発明5):発明1から4のいずれかの画像生成装置において、前記第1のドットは、前記(N−1)種類のドットのうちの最小のサイズのドットであり、前記第2のドットは、前記第1のドットの次にサイズが大きいドットであることを特徴とする。
これにより、適切にインク量を抑制することができる。
(発明6):発明5の画像生成装置において、前記量子化手段は、前記第1の階調域よりも低い階調域においては前記第2のドットの記録率を0とするとともに、前記第1のドットの記録率を上昇させることで出力階調を上昇させ、第1の階調域においては、前記第1のドットの記録率を一定とするとともに、前記第2のドットの記録率を上昇させることで出力階調を上昇させ、前記第2の階調域においては、前記第2のドットの記録率を一定とするとともに、前記第1のドットの記録率を上昇させることで出力階調を上昇させることを特徴とする。
これにより、適切にインク量を抑制することができる。
(発明7):発明1から6のいずれかの画像生成装置において、前記量子化手段は、前記第3の階調域以下の階調域において、前記第1のドット記録率を該第1のドット以外のドットの記録率よりも大きくなるように設定することを特徴とする。
これにより、適切にインク量を抑制することができる。
(発明8):発明1から7のいずれかの画像生成装置において、前記量子化手段は、ディザマトリクスを用いて量子化を行うことを特徴とする。
これにより、適切に各ドットの記録率を制御することができる。
(発明9):発明8の画像生成装置において、前記量子化手段は、階調ごとに定められた前記ディザマトリクスに対する閾値に従って前記第1のドットの記録率及び前記第2のドットの記録率を決定することを特徴とする。
これにより、適切に各ドットの記録率を制御することができる。
(発明10):発明1から7のいずれかの画像生成装置において、前記量子化手段は、ディザマトリクスと誤差拡散処理を併用して量子化を行うことを特徴とする。
これにより、適切に各ドットの記録率を制御することができる。
(発明11):(N−1)種類のサイズのドットを形成可能な記録素子を有する記録ヘッドと、前記記録ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させる相対移動手段と、発明1から10のいずれかの画像生成装置と、前記画像生成装置で生成された前記N値の画像データに基づいて前記記録ヘッドの前記記録素子の記録動作を制御する記録制御手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
発明11によれば、インク量を抑制した画像形成装置を提供することができる。
(発明12):M階調(M≧4)の画像データをそれぞれサイズの異なる(N−1)種類のドット及びドット無しに対応するN値(M>N>2)の画像データに量子化し、階調ごとに各ドットの記録率を変化させることで階調表現を行う画像生成方法において、第1の階調域においては、第1のドットの記録率を0以外の値とするとともに、前記第1のドットよりもサイズが大きい第2のドットの記録率を上昇させることで出力階調を上昇させ、前記第1の階調域よりも高い第2の階調域においては、前記第2のドットの記録率を所定の値に固定又は減少させるとともに、前記第1のドットの記録率を上昇させることで出力階調を上昇させることを特徴とする画像生成方法。
10…ノズル、20…2次元ノズル配列、21〜24…ノズル列、50…画像形成装置、60…記録ヘッド、62…圧電素子、70…ヘッド制御装置、74…ハーフトーン処理部、78…ヘッドドライバ、100…インクジェット記録装置、124…記録媒体、170…描画ドラム、172M,172K,172C,172Y…インクジェットヘッド(記録ヘッド)、250’,250”…ヘッドモジュール、251…ノズル、272…システムコントローラ、280…プリント制御部

Claims (10)

  1. M階調(M≧4)の画像データをそれぞれサイズの異なる(N−1)種類のドット及びドット無しに対応するN値(M>N>2)の画像データに量子化し、階調ごとに各ドットの記録率を変化させることで階調表現を行う画像生成装置において、
    第1の階調域においては、第1のドットの記録率を0以外の値とするとともに、前記第1のドットよりもサイズが大きい第2のドットの記録率を上昇させることで出力階調を上昇させ、前記第1の階調域よりも高い第2の階調域においては、前記第2のドットの記録率を固定又は0以外の値まで減少させるとともに、前記第1のドットの記録率を上昇させることで出力階調を上昇させる量子化手段を備え
    前記量子化手段は、前記第2の階調域よりも高い第3の階調域において、前記第1のドットの記録率を固定又は上昇させるとともに、前記第1のドット以外に使用するドットを順次サイズの大きいドットとすることで出力階調を上昇させ、さらに、前記第2の階調域及び前記第3の階調域において、使用される前記第1のドット以外の各ドットの記録率をr (l=1〜N−2)、前記第1のドット以外のドットの各ドットの理想的なドット半径をR 、横、縦方向の記録単位画素サイズをそれぞれLx、Lyとしたときに、前記記録率r を、
    Figure 0005657432
    を満たして記録対象の全体を被覆できる記録率を下回らないように設定することを特徴とする画像生成装置。
  2. 前記量子化手段は、前記第3の階調域における各ドットの最大記録率を、サイズの大きいドットほど小さく設定することを特徴とする請求項に記載の画像生成装置。
  3. 前記第1のドットは、前記(N−1)種類のドットのうちの最小のサイズのドットであり、前記第2のドットは、前記第1のドットの次にサイズが大きいドットであることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像生成装置。
  4. 前記量子化手段は、前記第1の階調域よりも低い階調域においては前記第2のドットの記録率を0とするとともに、前記第1のドットの記録率を上昇させることで出力階調を上昇させ、第1の階調域においては、前記第1のドットの記録率を一定とするとともに、前記第2のドットの記録率を上昇させることで出力階調を上昇させ、前記第2の階調域においては、前記第2のドットの記録率を一定とするとともに、前記第1のドットの記録率を上昇させることで出力階調を上昇させることを特徴とする請求項に記載の画像生成装置。
  5. 前記量子化手段は、前記第3の階調域以下の階調域において、前記第1のドット記録率を該第1のドット以外のドットの記録率よりも大きくなるように設定することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の画像生成装置。
  6. 前記量子化手段は、ディザマトリクスを用いて量子化を行うことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の画像生成装置。
  7. 前記量子化手段は、階調ごとに定められた前記ディザマトリクスに対する閾値にしたがって前記第1のドットの記録率及び前記第2のドットの記録率を決定することを特徴とする請求項に記載の画像生成装置。
  8. 前記量子化手段は、ディザマトリクスと誤差拡散処理を併用して量子化を行うことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の画像生成装置。
  9. (N−1)種類のサイズのドットを形成可能な記録素子を有する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させる相対移動手段と、
    請求項1からのいずれか1項に記載の画像生成装置と、
    前記画像生成装置で生成された前記N値の画像データに基づいて前記記録ヘッドの前記記録素子の記録動作を制御する記録制御手段と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  10. M階調(M≧4)の画像データをそれぞれサイズの異なる(N−1)種類のドット及びドット無しに対応するN値(M>N>2)の画像データに量子化し、階調ごとに各ドットの記録率を変化させることで階調表現を行う画像生成方法において、
    第1の階調域においては、第1のドットの記録率を0以外の値とするとともに、前記第1のドットよりもサイズが大きい第2のドットの記録率を上昇させることで出力階調を上昇させ、前記第1の階調域よりも高い第2の階調域においては、前記第2のドットの記録率を所定の値に固定又は減少させるとともに、前記第1のドットの記録率を上昇させることで出力階調を上昇させ
    前記第2の階調域よりも高い第3の階調域においては、前記第1のドットの記録率を固定又は上昇させるとともに、前記第1のドット以外に使用するドットを順次サイズの大きいドットとすることで出力階調を上昇させ、さらに、前記第2の階調域及び前記第3の階調域においては、使用される前記第1のドット以外の各ドットの記録率をr (l=1〜N−2)、前記第1のドット以外のドットの各ドットの理想的なドット半径をR 、横、縦方向の記録単位画素サイズをそれぞれLx、Lyとしたときに、前記記録率r を、
    Figure 0005657432
    を満たして記録対象の全体を被覆できる記録率を下回らないように設定することを特徴とする画像生成方法。
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