JP2006072233A - 導電ローラ - Google Patents

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敏博 山本
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Abstract

【課題】外側を被覆するチューブに対して、ローラとしての弾性を確保する弾性基体が容易に挿入可能となり、かつ該チューブの真円度も高い水準で維持すると共に、使用に際して該チューブ内から弾性基体が抜け落ちることがない導電ローラを提供する。
【解決手段】所要の内径を有するチューブ14に、各種の高分子物質からなる円筒状の弾性基体12を挿入してなる導電ローラにおいて、前記弾性基体12の外周面12aに所要パターンで陥凹部20を形成することで、前記チューブ14の内周面14aと弾性基体12の外周面12aとの接触面積を低減させ、これにより前記チューブ14への弾性基体12の挿入を容易化するようにした。
【選択図】図1

Description

この発明は転写ローラ、現像ローラ、トナー供給ローラ、帯電ローラ、クリーニングローラ、中間転写ドラム、ベルト駆動ローラその他導電ローラに関し、更に詳細には、複写装置、画像記録装置、プリンタまたはファクシミリ等の画像形成装置をなす感光体上に帯電電位を与える帯電装置に用いられる帯電ローラや、光により感光体上に形成した静電潜像を現像・可視化に際して使用される現像装置に用いられる現像ローラ等の、所定の電気抵抗を有し、その表面電位を要求される電位に保持し得る導電ローラに関するものである。
一般に帯電ローラや現像ローラ等の電子写真技術で用いられる導電ローラにおいては、その性質上、導電ローラ全表面に亘って(1)所定の抵抗値と、トナーの粒径程度の粗さを基準とした(2)滑らかな表面状態とを備える必要がある。また導電ローラが感光体等の被接触体に対して当接するに際しては、画像を悪化させる大きな要因の1つであるトナーの劣化を回避するため、(3)該トナーへのストレスを低減することを目的として、この当接部に掛かる力を低い状態で安定させることも求められる。そしてこれらの特徴を達成すべく、導電ローラのコア部にポリウレタンフォームや発泡ゴムスポンジ等の弾性基体を採用することで当接部に掛かる当接力を低く維持して(3)の問題を回避し、該弾性基体の表面に対して熱可塑性樹脂等を押出成形してなる薄肉のチューブで被覆することで、(1)および(2)の課題を達成するようにした導電ローラが実用化されている。
また(3)の問題に関しては、導電ローラの真円度が大きな要因となっており、この真円度が低いと、感光体等の被接触体に対す当接力がその部位によってまちまちとなり、その結果、帯電ローラでは帯電不良、現像ローラでは現像不良といった致命的な問題が起こる。そして前述した構造を有する導電ローラにおいては、外周面となるチューブの真円度を高め、コア部の弾性基体の外径を該チューブの内径と略同等以上に設定すると共に、その硬度を高めに設定して、内面から該チューブを拡開させた状態とすることで、その真円度を高めることが一般的である。弾性基体の外径を、チューブの内径より小さく設定した場合、導電ローラの真円度が、該チューブだけの真円度に依存して、後述する理由によって悪化したり、内挿状態とされた該弾性基体が該チューブから容易に抜けてしまう。弾性基体のチューブからの抜けは、該弾性基体の外周面に接着剤等からなる接着層を厚く設ければ回避し得るが、この場合、該接着層が導電ローラの真円度や当接力に悪影響を及ぼしてしまう。
しかし量産性に富む押出成形等を採用する場合には、押出製品であるチューブは挟みつけた状態で引き取るため、その断面形状が楕円形になってしまい、このため導電ローラの真円度を均一に設定することが困難であり、これを避けるため硬度の高い弾性基体を用いることで真円度を高い状態に保持させることが一般的であった。そしてこのような方法によって真円度を高めている場合、弾性基体の外径および高い硬度に起因して、チューブへの内挿が困難となり、製造工程が煩雑化したり、製造途中に該チューブがその円筒形状を維持できず、該弾性基体の内挿方向に潰れたりする問題が生じる。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本発明に係る導電ローラは、
所要の内径を有するチューブに、各種の高分子物質からなる円筒状の弾性基体を挿入してなる導電ローラにおいて、前記弾性基体の外周面に所要パターンで陥凹部を形成することで、前記チューブの内周面と弾性基体の外周面との接触面積を低減させ、
これにより前記チューブへの弾性基体の挿入が容易化されていることを特徴とする。
本発明に係る導電ローラによれば、比較的硬度の高い弾性基体の外周面に陥凹部を形成し、その外形状に凹凸を設けることにより、該弾性基体の外側を被覆するチューブに対して該弾性基体が容易に挿入可能となり、かつ該チューブの真円度も高い水準で維持すると共に、使用に際して該チューブ内から弾性基体が抜け落ちることがないよう引き抜き力も確保し得る導電ローラが得られる。
次に、本発明の好適な実施例に係る導電ローラにつき、好適な実施例を挙げて説明する。実施例に係る導電ローラ10は、図1に示す如く、各種高分子物質を材質とし、導電ローラ10のコアをなす円筒状の弾性基体12と、その外周部をシームレスに被覆するチューブ14とから基本的に構成される。また弾性基体12の中心軸方向には軸部材16が配置されている。この軸部材16の材質としては、例えば鉄等の金属等のように一定以上の機械的強度を有する素材であれば如何なるものでも採用可能である。
弾性基体12は、チューブ14の内部に挿入されることでチューブ14を拡開させて、その外形状を高い真円度を持って保持すべく、ASKER−C硬度が45°以上となる硬度が求められる。この値が45°未満であると、後述([0010])する弾性基体12の外形状に係る凹凸パターンの条件を達成した場合であっても、チューブ14を内部から充分に拡開した状態とできず、真円度が悪化してしまう。またこの硬度を備えていれば、その性状はソリッド体(非多孔体)であっても発泡体(多孔体)であっても採用可能であり、また発泡体の場合には、その表面にセルが開口していれば、連通気泡構造であっても独立気泡構造の何れであっても採用し得るが、一般には感光体等の被接触体に対する当接力が高くなり過ぎないよう、その弾性を任意に制御し得る発泡体の採用が好ましい。殊に弾性基体12を、量産性の高い押出成形や、射出成形により製造する場合には、加熱によって流動性を確保し得るウレタン系またはシリコーン系等の各種熱可塑性の高分子物質が使用される。なお発泡体を得る方法としては、メカニカルフロス法によっても、化学的発泡法によるものでも問題はない。なお弾性基体12の性状においては、前述の如く、ソリッド体または発泡体の何れでも良いが、好適にはその体積の大半は発泡体であることが望ましい。
弾性基体12の外周面12aについては、所要パターンで陥凹部20が形成されている。本実施例において陥凹部20の形成パターンは、外周面12aに周方向に所定間隔Pで軸方向に延在する溝条として構成されている(図1参照)。そして弾性基体12の外周面12aにおいて隣り合う陥凹部20,20は、弾性基体12の円周方向に一定の間隔Pに離間させた状態で配設され、その間隔Pは一組の陥凹部20と凸部22(後述[0010])とからなる繰り返し単位(繰り返しピッチ)が0.1〜3.0mmの範囲になるように設定される。この数値が0.1mm未満になると、実際の挿入に際して弾性基体12とチューブ14との接触面積の低減が達成されなくなり、一方3.0mmより大きくなると、チューブ14を内部から拡開させるに際して、チューブ14を内側から支持する部位が少なくなり高い真円度を達成し得なくなる。またこの陥凹部20は、その(弾性基体12をチューブ14に挿入した際の内周面14aからの)深さが0.5〜3.0mmの範囲となるように設定されている。この値が0.5mm未満であると、チューブ14の挿入が困難となってしまい、一方の3.0mmを超えると、導電ローラ10の径方向に沿った断面外形状が角の取れた多角形となり、画像形成の際に周ムラが現れるといった問題が発生する。
そしてこの陥凹部20が形成するパターンを弾性基体12の径方向に沿った断面外形状として観察すると、図2に示す如く、多数の陥凹部20と、隣接する2つの陥凹部20,20によって形成される多数の凸部22とから形成されている。このようにすることで、後述するチューブ14内部に対して弾性基体12を挿入する際の接触面積を低減し得る構成を獲得している。すなわち、弾性基体12をチューブ14内に挿入するに当たって、多数の凸部22だけがチューブ14の内周面14aに摺接する状態となり、チューブ14への弾性基体12の挿入が容易化される構造となっている。
そして前述の接触面積の低減は具体的には、図3に示す如く、弾性基体12の中心軸から凸部22までの距離、すなわち弾性基体12の外側・外半径(外周円の半径)ED1と、弾性基体12の中心軸から陥凹部20までの距離、すなわち弾性基体12の内側・外半径(外周円の半径)ED2と、弾性基体12が挿入されるチューブ14の内半径(内周円の半径)IDとを、弾性基体12の外側・外半径ED1>チューブ14の内半径ID>弾性基体12の内側・外半径ED2の関係に設定することでなされている。更にこれらの数値的関係は、チューブ14の内半径ID=弾性基体12の外側・外半径ED2−(2×(陥凹部20の深さ(前述[0009])の10〜60%))であることが好ましい。チューブ14の内半径IDと、弾性基体12とを、この数式に合致する範囲内に設定することで、弾性基体12をチューブ14に挿入する際の接触面積の低減と、チューブ14の内側からの均質な拡開に伴う高い真円度の達成とを好適になし得る。
また前述の設定に際して、多数の凸部22の導電ローラ10の周長において占める長さの割合は、チューブ14内に弾性基体12を挿入した際には20〜80%の範囲とされる。そして一組の陥凹部20と凸部22とからなる繰り返しピッチと、凸部22の幅(弾性基体12の径方向に沿った断面外形状で見た場合の凸部22の弧長)とについても同じ割合となる。すなわち凸部22の幅は、陥凹部20と凸部22とからなる繰り返しピッチの設定数値である0.1〜3.0mmの20〜80%、0.02〜2.40mmの範囲に設定される。そしてこれは凸部22と陥凹部20とが形成する凸凹パターンにおいて、弾性基体12の外周面12aと、チューブ14の内周面14aとが接触する面積は、その全周面が接触する場合の20〜80%に設定されること(図2参照)、すなわちチューブ14内に弾性基体12を挿入する際のこれらの接触面積が20〜80%に低減されて、チューブ14への弾性基体12の挿入が容易化されることを意味する。この割合が20%未満であると、弾性基体12が挿入されたチューブ14を内側から均質に拡開させることが困難化して、導電ローラ10の径方向に沿った断面外形状が角の取れた多角形状となってしまい、一方80%を超えると、チューブ14の内周面14aとの接触面積が多くなって、チューブ14への弾性基体12の挿入が困難となる。なおこの20〜80%は、弾性基体12がチューブ14内に挿入された場合の数値であるため、挿入前の弾性基体12における凸部22の形状、具体的には弾性基体12の径方向に沿った断面外形状は如何なる形状、例えば鋸刃状や、歯車状となってもよい。また歯車状となる場合においては、凸部22自体の断面形状も、矩形形状または台形形状の何れであっても問題はない。
チューブ14は、弾性基体12の外周面12aを被覆し、高い表面平滑性およびニップ圧等の各物性値を達成するための部材であり、これらに対応するようにその材質および厚さが設定されている。具体的には、押出成形が可能である各種プラスチック素材が使用され、好適にはチューブ14内部に弾性基体12が挿入された際に、弾性基体12における凸部22からの弾性力に耐えるだけの機械的強度等を備え、かつ安価な、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)の如きポリエステル樹脂が好適に使用される。この他、オレフィン樹脂、ナイロン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリイミドまたはポリアミド等の熱可塑性樹脂或いは各種熱硬化性樹脂が好適に使用される。
またチューブ14の厚さは、得るべき導電ローラ10が必要とする表面平滑性を達成するため、少なくとも20μm程度以上、好ましくは50μm以上に設定される。この厚さが20μm程度未満となると、チューブ14内に弾性基体12を挿入する際に、チューブ14がその形状を維持できなくなったり、または押出成形による製造が困難となったりして、良好な導電ローラ10が得られなくなる等の問題が生じる。なお使用される導電ローラ10の使用用途によっては、チューブ14の各原料中に所定の導電性物質を混合したり、または薄膜化してチューブ状に加工した金属素材を採用してもよい。
更に本実施例においては、弾性基体12の外周面12a(凸部22における内周面14aへの接触部分)と、チューブ14の内周面14aとの間に所要の接着剤等の接着手段からなる接着層30が介在するように形成されている。この接着層30の介在により、弾性基体12とチューブ14との接合が強固になされ、導電ローラ10が各種印刷機器等に組み込まれて、印刷に供された場合であっても、弾性基体12がチューブ14内で空回りすることによる各種弊害を回避し得る。なお接着層30は、熱硬化性樹脂等からなる感熱性接着剤や感圧性接着剤をスプレー塗布等の方法で付与することで形成される。この接着層30は、弾性基体12の外側外径がチューブ14の内径に対して充分に大きく、チューブ14を内部から拡開させる力が大きい場合には殊に必要とされない。
(製造方法について)
なお実施例に係る導電ローラ10の製造方法は、従来のチューブを外表面として、コアに弾性基体を備える導電ローラの製造方法と略同一であり、チューブ14に対して、弾性基体12を挿入するに先立って弾性基体12の外周面12aに所要の陥凹部20を設ける工程が付加される点だけ異なる。そして弾性基体12の成形は、例えば、通常のスラブ発泡法により矩形形状の成形体を得て、これにスキ加工およびタチ加工、更に研削を実施して円柱状とし、その中心軸部分に貫通孔を設け、ここに軸部材16を挿入・固定し、外周面12aに所要深さの陥凹部20を所要の間隔で形成することでなされる。この他、押出成形や射出成形によって、一度に陥凹部20が外周面12aに形成された弾性基体12を製造してもよい。なお本実施例において陥凹部20は、外周面12aに周方向に所定の間隔で凹設され、かつ夫々が軸方向に延在する溝条として構成されているが、この他、図4に示す如く、外周面12aに対して螺旋状に凹設される複数の螺旋溝として構成してもよい。この場合、隣接する螺旋溝の間隔Pについても前述([0009])の繰り返しピッチと同様に0.1〜3.0mmの範囲に設定される。
弾性基体12をチューブ14にスムーズに挿入する様子を図5を用いて説明すると、凸部22を中心軸方向に圧縮して弾性基体12の外側・外半径を、チューブ14の内半径以下とし(図5(a)参照)、その状態でチューブ14内に弾性基体12を挿入する(図5(b)参照)。このとき弾性基体12の挿入は、チューブ14との接触部分が凸部22だけとなり、その全周が接触する場合に較べて20〜80%と低減されているので容易に達成される。そして挿入後には中心軸方向に圧縮されていた多数の凸部22が、一斉に弾性回復を始めてチューブ14の内周面14aを内部から拡開するように半径方向外側の全方位に向かって押し拡げることになる(図5(c)参照)。このとき、多数の凸部22は、内周面14aの全周を押し拡げることはないが、チューブ14を均質に拡開させるに足る接点は確保されているため、高い真円度を発現することは可能となっている。この他、弾性基体12の挿入方法としては、チューブ14の内径を少なくとも弾性基体12の外側外径より大きく保持し得る、例えばサクション機能を備えた型内にチューブ14を載置し、これを真空減圧する等によって拡開的に保持し、ここに弾性基体12をそのままの状態で挿入する方法も採用し得る。
(変更例)
前述の実施例では、陥凹部20が溝状に形成された例(図1および図4参照)を挙げたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図6に示す導電ローラ40の如く、多数の点状の陥凹部20が外周面12aに凹設された構成としてもよい。この際、外周面12aにおいて陥凹部20以外の部分は全て凸部22としての役割を担う。また陥凹部20は、導電ローラ40(弾性基体12)の径方向に沿って切断した場合の何れの円周部分においても、凸部22の周長において占める長さの割合は20〜80%に範囲となるようにされる。このようにすることで、チューブ14に対して変更例に係る弾性基体12を挿入した際にも、前述の実施例に係る弾性基体12と同様の接触面積低減による摩擦力の低下が期待できる。なお、点状の陥凹部20の大きさについては、その大きさが大きい程、チューブ14を内側から拡開する部位が離れた状態となって、均質な拡開がなされず、その結果、高い真円度を達成できなくなる虞があるため、実施例における溝状の陥凹部20における凹凸の繰り返しピッチの数値以下、すなわち0.1〜3.0mm以下とすることが好ましい。
また弾性基体12、チューブ14および接着層30の材質として、例えばカーボンブラック等の第3成分を含有させた物質を使用することで、第3物質による導電性等の各種機能を付与することも可能である。
(実験例)
本発明に係る導電ローラと、従来例に係る導電ローラとを弾性基体をチューブに挿入する際の状況、挿入した後の状況とを目視で観察する実験1および陥凹部の深さ(凸部の高さ)と、凸部の幅の全周に対する割合とを夫々変化させた導電ローラの径方向に沿った断面外形状と、弾性基体をチューブに挿入する際の状況、挿入した後の状況とを目視で観察する実験2を実施した。
(実験1)
実施例1−1および1−2並びに比較例1−1〜1−3に使用する弾性基体と、弾性基体の外側・外半径、弾性基体の内側外径およびチューブの内径とが、表1に記載される諸元となるように、下記([0024])の内容に従って製造した。そしてチューブに弾性基体を挿入する際の状況(挿入状況)を、○:良好、×:チューブ形状保持不能、挫屈、で評価し、挿入後のチューブと弾性基体との接合力を引き抜き力(N)で測定した。なお弾性基体、チューブまたは軸部材に夫々使用される物質や、チューブに弾性基体を挿入する際の条件および引き抜き力の測定方法は以下に記載する。
(使用物質)
・チューブ:熱可塑性樹脂チューブ(商品名 導電性PA12;ダイセルデグサ製(体積固有抵抗率5.9x10Ωcm、厚さ0.10mm、外径φ12.0mm))
・軸部材:無電解ニッケルメッキを施した鋼材(φ6)
・弾性基体
実施例1−1および比較例1−1〜1−3:オレフイン系熱可塑性エラストマ(商品名 サントプレーン201−64;AESジャパン製(発泡倍率2倍;ASKER−C硬度50))
実施例1−2:実施例1の弾性基体と同一の材質からなる内層と、体積抵抗率10Ωcmの低抵抗のソリッド性状の外層(オレフイン系熱可塑性エラストマ(商品名 サントプレーン201−64;AESジャパン製)とからなる。
(挿入条件)
・軸力:98N
・速度:1m/秒
(引き抜き力)
チューブの端を引っ張り試験機(商品名 AG−ISMSlkN;島津製作所製)に取り付け、100mm/秒の速度で導電ローラからチューブを引き抜く際の最大の力を測定した。
(導電ローラの製造について)
・実施例1−1:押出成形により、表1に係る外形状を有すると共に、軸部材を挿入するφ5の穴を備える発泡体性状の弾性基体を製造した。次いでウレタンエマルジョン(商品名 スーパーフレックスE2000;第一工業製薬製)に、導電性カーボンブラック分散液(商品名 エマコールB;山陽色素製)を、カーボンブラックの固形分が30%となるように添加し、充分に攪拌して得た導電性塗料を、導電ローラの両端部に突出する軸部材(組み付けに必要な部分を除く)と、導電ローラの両端面と、弾性基体の外周面とに、連続的に塗布し、温度70℃、時間90分の条件で、恒温層により乾燥させた。そしてチューブ内に挿入することで実施例1−1に係る導電ローラした。
・実施例1−2:2層押出成形により、実施例1と同一の材質からなる内層およびソリッド性状の導電性を備える外層から構成されると共に、軸部材を挿入するφ5の穴を備える発泡体性状の弾性基体を製造した。そしてチューブ内に挿入することで実施例1−2に係る導電ローラした。
・比較例1−1〜1−3:実施例1で使用したオレフィン系熱可塑性エラストマを用い、軸部材を挿入するφ5の穴を備える発泡体性状の円筒状の弾性基体を製造した。そしてチューブ内に挿入することで比較例1−1〜1−3に係る導電ローラした。
Figure 2006072233
(実験1の結果)
実験1についての結果を、上記の表1に併記する。表1から、本発明に係る各条件を達成することで、チューブに対して弾性基体を好適に挿入し得ると共に、一度挿入した弾性基体は通常の使用状態においてはチューブから容易に抜けないことが確認され、また各条件が本発明の範囲内にない場合(比較例)においては、弾性基体の外径が小さ過ぎると容易に抜けてしまい、大き過ぎると挿入自体ができなかった。
(実験2)
実施例2−1〜2−12および比較例2−1〜2−18に使用する弾性基体における陥凹部の深さと、凸部の幅の全周に対する割合とを表2に記載される諸元として、実験1に係る実施例1−1に準じて各実施例および比較例に係る導電ローラを夫々製造した。そしてチューブに弾性基体を挿入する際の状況(挿入性)を目視により、○:良好、×:チューブ形状保持不能、で評価し、更に挿入後の弾性ロールに径方向に沿った断面外形状を目視により、○:良好、×:角のない多角形状となっており、真円度が低い、で評価した。なお挿入が困難な比較例については、導電ロールを構成できないため、断面外形状の評価は実施していない。
Figure 2006072233
(実験2の結果)
実験2についての結果を、下記の表3に記載する。表3から、本発明に係る各条件を達成することで、チューブに対して弾性基体を好適に挿入し得ると共に、好適なローラとして使用し得ることが確認された。
Figure 2006072233
本発明の好適な実施例に係る導電ローラを示す概略斜視図である。 実施例の導電ローラを示す断面図である。 実施例の導電ローラの使用状態を示す断面図である。 陥凹部が弾性基体の外周面に螺旋状に凹設される複数の螺旋溝として構成された導電ローラを示す側面図である。 挿入工程の各段階を示す概略図である。 変更例に係る導電ローラを示す側面図である。
符号の説明
12 弾性基体
12a 外周面
14 チューブ
14a 内周面
16 軸部材
20 陥凹部
22 凸部
30 接着層
P 間隔

Claims (9)

  1. 所要の内径を有するチューブ(14)に、各種の高分子物質からなる円筒状の弾性基体(12)を挿入してなる導電ローラにおいて、
    前記弾性基体(12)の外周面(12a)に所要パターンで陥凹部(20)を形成することで、前記チューブ(14)の内周面(14a)と弾性基体(12)の外周面(12a)との接触面積を低減させ、
    これにより前記チューブ(14)への弾性基体(12)の挿入が容易化されている
    ことを特徴とする導電ローラ。
  2. 前記陥凹部(20)は、弾性基体(12)の外周面(12a)に周方向に所定の間隔(P)で凹設され、かつ夫々が軸方向に延在する溝条として構成される請求項1記載の導電ローラ。
  3. 前記陥凹部(20)は、弾性基体(12)の外周面(12a)に螺旋状に凹設される複数の螺旋溝として構成される請求項1記載の導電ローラ。
  4. 前記陥凹部(20)は、弾性基体(12)の外周面(12a)に凹設される多数の点状凹部として構成される請求項1記載の導電ローラ。
  5. 前記弾性基体(12)のASKER−C硬度は、45°以上に設定される請求項1〜4の何れかに記載の導電ローラ。
  6. 前記多数の陥凹部(20)と、隣接する2つの陥凹部(20,20)によって形成される多数の凸部(22)とからなる凹凸パターンにおける凸部(22)が周長において占める長さの割合は、20〜80%の範囲に設定されている請求項1〜5の何れかに記載の導電ローラ。
  7. 前記陥凹部(20)の深さは、0.5〜3.0mmの範囲に設定される請求項1〜6の何れかに記載の導電ローラ。
  8. 前記弾性基体(12)は、発泡体である請求項1〜7の何れかに記載の導電ローラ。
  9. 前記外周面(12a)と内周面(14a)との間には、弾性基体(12)とチューブ(14)との接合を強固になす接着層(30)が形成されている請求項1〜8の何れかに記載の導電ローラ。
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