JP2006070908A - 真空断熱材および冷蔵庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コア材とコア材を被覆する外被材とからなる真空断熱材において、無機バインダにより硬化したコア材の表面層が外被材を傷付けるおそれがあり、成形したコア材を所定寸法に切断して使う場合も、切断後のコア材の角や稜線がナイフエッジとなり、外被材のガスバリア層を傷付けるおそれもあった。
【解決手段】 コア材を単層の繊維材料積層体の芯材31と柔軟性の繊維材料の被覆層32とで構成し、芯材31を被覆層32で覆ってから、内面に溶着フィルム層33fなどを有する外被材33内に配置し、外被材33の内部を減圧密封し真空断熱材を製造する。 バインダにより硬化した芯材31の素材粒31aや異物31bが外被材33に直接当たらないので、外被材33に傷が付かず、真空断熱材自体の製造工程で取り扱い易くなり、真空断熱材を冷蔵庫箱体や扉に組み込むときの各製造工程でも取り扱い易く、高信頼性の冷蔵庫を製造できる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、真空断熱材およびその製造方法並びに真空断熱材を用いた冷蔵庫に関する。
従来の真空断熱材の製造方法は、繊維材料を所定形状に積層して積層繊維を作成し、積層繊維の外面の少なくとも一面に水で希釈したバインダを塗布し、バインダを塗布した積層繊維を100℃以下の温度で圧縮し、さらに、圧縮した積層繊維を100℃以上の温度で加熱圧縮し、芯材を製造していた。
また、従来の真空断熱材を用いた冷蔵庫においては、外箱と内箱とにより形成される空間に真空断熱材を貼り付け、真空断熱材以外の空間に発泡断熱材を充填していた。この真空断熱材は、繊維材料からなる芯材と、少なくともガスバリア層および熱融着層を含むラミネートフィルムを有し芯材を覆って内部を減圧する外被材とからなる。芯材の表面層の繊維材料には、無機バインダが付いており、内側の層の繊維材料には、無機バインダがないか表面層よりも低濃度の無機バインダが付いていた(例えば、特許文献1参照)。
このような構造の芯材は、バインダ濃度が高い部分に芯材の剛性を持たせるとともに、バインダ濃度が低い部分に断熱性を担当させ、固体熱伝導を小さくし、断熱性能を高めることができるとしている。
特許第3497500号公報 (第5〜6頁、図3,図4)
上記従来技術では、芯材の表面層の繊維材料に無機バインダが付いているので、無機バインダにより硬化した表面層が、表面層を覆う外被材を傷付けるおそれがあった。真空断熱材を製造する製造工程のうち、ガスバリア層を含むラミネートフィルムを有する袋状外被材中に芯材を挿入する工程において、または、袋状外被材中に芯材を挿入した後の工程において、無機バインダにより硬化した表面層を持つ芯材が、袋状外被材に当接して、袋状外被材のガスバリア層を傷付ける場合があった。
製造コストを削減するために、一枚の大きい板状芯材を製造し、芯材を所定寸法に切断して複数個の芯材を製造する方式の場合、または、製造寸法上の誤差を少なくするために、芯材を成形した後に芯材を後加工により所定寸法に切断して使用する場合、芯材表面が、無機バインダにより硬化しているために、切断後の芯材の角や稜線がナイフエッジとなって、袋状外被材のガスバリア層を傷付けるおそれがより大きかった。
図11は、従来の芯材の構造を示す断面図である。無機バインダにより硬化した芯材2の表面2eには、芯材を構成する素材のうち径や粒の大きい素材粒2a,異物2b,しわ2cが生ずることがある。芯材2が無機バインダにより硬化しているので、素材粒2a,異物2b,しわ2cが、表面2eから寸法K1,寸法K2,寸法K3だけ突出してしまうことがあった。これらの素材粒2a,異物2b,しわ2cが、外被材を傷付け、長期間経過すると、傷が付いた部分をガスが透過することもあった。
本発明の課題は、真空断熱材の無機バインダにより硬化した表面層を持つ芯材または所定寸法に切断して使われる芯材の角や稜線が外被材を傷付けない構造とすることである。
本発明は、上記課題を達成するために、コア材と前記コア材を被覆する外被材とからなる真空断熱材において、コア材を繊維材料積層体の芯材と柔軟性の繊維材料の被覆層とで構成し、芯材を被覆層で覆って形成したコア材を外被材内に配置した真空断熱材を提案する。
本発明は、また、コア材と前記コア材を被覆する外被材とからなる真空断熱材において、コア材を繊維材料積層体の芯材と柔軟性の繊維材料の被覆層とで構成し、芯材が、無機バインダ液を塗布して加熱成形した芯材であり、芯材を被覆層で覆って形成したコア材を外被材内に配置した真空断熱材を提案する。
コア材を繊維材料積層体の芯材と柔軟性の繊維材料の被覆層とで構成し、芯材を被覆層で覆って形成したコア材を外被材内に配置したので、バインダにより硬化した芯材による外被材の傷付きを防止できる。また、バインダにより硬化されて表面に凹凸のある芯材表面を柔軟性の被覆層が覆う構造では、真空断熱材の平面度を出し易い。
バインダにより硬化されて表面に凹凸のある芯材表面を柔軟性の被覆層が覆い、外被材中に芯材を配置する製造工程などにおいて、無機バインダにより硬化した表面層を持つ芯材が外被材に当接しないので、芯材が外被材を傷付けない真空断熱材が得られる。
コア材の強度メンバーとなる芯材の表面に柔軟性の被覆層を設けた結果、被覆層を含むコア材の表面硬度が柔らかくなり、真空断熱材の表面硬度が柔らかくなるので、柔らかくなった表面への耐衝撃性が高まる。したがって、真空断熱材を冷蔵庫箱体や扉に組み込むときの真空断熱材自体の製造工程などで取り扱い易い真空断熱材が得られる。
柔軟性の繊維材料を用いる被覆層の層厚を1mm以上としたので、バインダにより硬化した芯材による外被材の傷付きを防止した真空断熱材を提供できる。
より具体的には、被覆層の厚さを1mm以上とし、厚さ50μm以下の溶着フィルム層を採用すると、溶着フィルム層からのガスリークを低減でき、真空度を長期に亘って保持し、信頼性の高い冷蔵庫を提供できる。
芯材として材料取りした後の繊維材料廃材をバインダを用いて加熱成形したものを芯材として採用すると、材料歩留りが改善され、環境負荷を軽減できる。
芯材として軽量で表面平坦性が良好な連通ウレタンや、冷蔵庫などの断熱箱体廃棄時に出る廃ウレタン成形体を用い、被覆層と組み合わせると、凹凸面やR形状材面になじみ易い真空断熱材が得られる。また、廃ウレタン成形体の使用により、リサイクル性が良くなる。
外板と真空断熱材との間に温熱放熱パイプを有し、温熱放熱パイプの外径分寸法の凹凸を真空断熱材の柔軟性の被覆層で吸収するようにすると、真空断熱材の平面度を出し易く、真空断熱材と外板との間にウレタンなどの発泡断熱材が侵入しにくく、外板表面に歪みが少ない冷蔵庫を提供できる。
真空断熱材の近傍に真空断熱材以外の突起物を有し、被覆層を突起物が当接するおそれのある芯材の表面または角や稜線のみに設ければ、バインダにより硬化した芯材の表面を柔軟性の被覆層で覆ってあるので、突起物が真空断熱材に当接しても、柔軟性の被覆層が緩衝部材となり、真空断熱材の外被材を傷付けることが少ない。また、突起物が当接するおそれのある芯材の表面または角や稜線にのみ被覆層を設けたので、広い面積の真空断熱材を製造するときも、製造効率が良い。
断熱壁内の外板側に真空断熱材を設置し、真空断熱材の外板に接する側にのみ被覆層を形成すると、柔軟性の被覆層が曲面を有する外板の曲面部になじんで密着するので、曲面部の外観意匠がきれいな冷蔵庫を提供できる。
本発明の冷蔵庫は、表面に接着部材を取り付ける工程を有した真空断熱材を、冷蔵庫箱体や扉を形成する断熱空間内に、上記接着部材を使って設置した後、空間内に発泡断熱材を充填し、真空断熱材を固着したので、バインダにより硬化した芯材による外被材の傷付きを防止し信頼性の高い冷蔵庫を提供できる。
バインダにより硬化されて表面に凹凸のある芯材表面を柔軟性の被覆層が覆うので、真空断熱材の平面度が確保され、真空断熱材と外板との間にウレタンなどの発泡断熱材が侵入しにくく、外板表面に歪みが少ない冷蔵庫を提供できるとともに、外観デザインの自由度が高まる。
本発明によれば、真空断熱材の無機バインダにより硬化した表面層を持つ芯材または所定寸法に切断して使われる芯材の角や稜線が外被材を傷付けない構造を実現できる。
図1から図10を参照して、本発明による真空断熱材およびその製造方法並びに冷蔵庫の実施例を説明する。
(冷蔵庫の実施例1)
図1は、本発明による冷蔵庫の実施例を示す縦断面図であり、図2は、本発明による冷蔵庫の実施例1のA−A線に沿った横断面図である。
冷蔵庫箱体10は、外板21と内板12とを備え、外板21と内板12とによって形成される空間の外板側または内板側に真空断熱材30を貼り付け、真空断熱材30以外の空間に発泡断熱材13を充填してある。
冷蔵庫箱体10は、その内部に冷蔵温度室14と製氷室や冷凍室を有する冷凍温度室15とをそれぞれ区画し形成してある。
冷蔵庫内を所定温度に冷却する冷却器18は、配管19により圧縮機20に接続され、一連の冷凍サイクルの一部を形成している。
送風機16は、配線コード17を通じて給電され、冷却器18により冷却した冷気を冷蔵庫庫内で循環させ所定の低温を保持する。
本発明の対象となる真空断熱材30は、ウレタンなどの発泡断熱材13よりも熱伝導率の小さい真空断熱材である。真空断熱材30は、コア材30aとコア材30aを被覆するガスバリア層を有する外被材33とからなる。コア材30aは、表面が無機バインダにより硬化され強度部材になる芯材31と、外被材33が直接接触しないように芯材31表面を被覆する被覆層32とからなる。
芯材31は、ホウ酸やリン酸などの無機バインダを付けた板状繊維材料であり、被覆層32は、バインダが付いてない繊維材料で形成された柔軟性の繊維材料である。
柔軟性の被覆層32は、バインダにより硬化した芯材31と、ガスバリア層を有する外被材33とが直接当接しないように、また、真空断熱材が外部から加重を受けても、バインダにより硬化した芯材31表面の硬化層が、外被材33を傷付けることがないように、芯材31と外被材33との間の緩衝材となっている。
係止具25aは、図示しない引き出しレールの回転ローラや冷蔵庫庫内の係止具であり、回転ローラや係止具25aは補強部材25に止められている。補強部材25は、外板11と内板12とにより形成された空間内に設置された突起物であり、真空断熱材30の近傍に設置されている。
冷蔵庫箱体10の製造工程においては、まず、外板11の側板21の内面21aに、ホットメルト接着剤や両面粘着テープなどの接着部材により、真空断熱材30を設置する。
真空断熱材30を設置した側板21に内板12を組み込む。例えば、側板21の前嵌め合い部21aに内板12のフランジ12aを挿入し、嵌め合わせる。
内板12の背面部12bに、冷凍サイクルの配管19と送風機の配線コード17とを設置する。
側板21の後嵌め合い部21bに背面板のフランジ22aを挿入し、別工程で予め真空断熱材30を設置した外板11の背面板22を嵌め合わせる。
ここまで組み立てた箱体を金型などで補強し、外板11と内板12との間に形成された空間にウレタンなどの発泡断熱材を所定温度で発泡させ充填し、箱体に冷却器18や送風機16などを組み込み、冷蔵庫箱体10を形成する。
柔軟性の被覆層32が、バインダなどにより硬化されて表面に凹凸のある芯材31の表面を覆うので、真空断熱材の平面度を出し易く、コンパクトな冷蔵庫を提供できる。
コア材30aの強度メンバーとなる芯材31の表面に柔軟性の被覆層32を配置した構造では、被覆層を含むコア材の表面硬度が柔らかくなり、耐衝撃性が高まり、製造工程時に取り扱い易い真空断熱材を提供できる。
バインダが付いてない柔軟性の被覆層32でバインダにより硬化した芯材31の表面を覆ってあるので、補強部材25や前嵌め合い部21a,後嵌め合い部21c,冷凍サイクルの配管19,配線コード17などの部材が真空断熱材30に当接しても、柔軟性の被覆層32が緩衝部材となって、真空断熱材30の損傷が防止される。
すなわち、冷蔵庫箱体10の組み込み作業中、真空断熱材の表面または角部や稜線部30bと側板の前嵌め合い部21bや後嵌め合い部21c,冷凍サイクルの配管19,送風機の配線コード17,補強部材25などとが当接しても、柔軟性の被覆層32が緩衝部材となり、真空断熱材の外被材33を傷付けることが少なくなる。
したがって、真空断熱材の真空度の低下が少なく、長期間経過しても熱伝導率の優れた真空断熱材を有する冷蔵庫構造を提供できる。
なお、芯材31のすべての面を柔軟性の被覆層32で覆う代わりに、補強部材25,側板21の前嵌め合い部21bや後嵌め合い部21c,冷凍サイクルの配管19,送風機の配線コード17などが当接すると予想される芯材31の面または角や稜線30bのみに柔軟性の被覆層32を配置すれば、広い面積の真空断熱材30を製造するときも、製造効率の良い構成になる。このような構造でも、バインダにより硬化した芯材31の突起物などが真空断熱材30に当接しても、被覆層32が緩衝部材となって、真空断熱材30の傷付きを少なくできる。
芯材31は、繊維材料積層体のみならず、繊維材料廃材をバインダにより成形した廃繊維材料成形品,連通ウレタンからなるボード状成形体.廃ウレタンをバインダにより成形した廃ウレタン成形品でもよい。
被覆層32は、層厚1mm以上であり、柔軟性の繊維材料で形成してある。したがって、繊維材料積層体を用いた芯材31の表面は、無機バインダにより硬化しているが、被覆層32は、例えばバインダが付いてない柔軟性の繊維材料で形成してあるので、柔軟性および緩衝作用を備えている。
(真空断熱材の実施例)
図3は、本発明による真空断熱材の構造を示す断面図である。
真空断熱材30は、コア材30aと、コア材30aを被覆するガスバリア性の外被材33とからなり、コア材30aは、コア材の強度メンバーとなる芯材31と、芯材31表面に外被材33が直接接触しないように芯材31の表面を被覆する被覆層32とからなる。
芯材31は、ホウ酸やリン酸などの無機バインダを付けた繊維材料であり、被覆層32は、緩衝効果を持つ柔軟性の繊維材料である。
真空断熱材30は、ガスバリア性の外被材33で覆われた内部およびコア材30a内を所定の真空度に減圧して形成され、真空断熱材として所定の断熱性能を発揮する。
外被材33は、ナイロン樹脂やポリエチレンテレフタレート樹脂などで形成された表面保護フィルム33aと、その内側でガスバリア性の良好なアルミニウムなどの金属箔33eと、その内側で高密度ポリエチレン樹脂またはポリアクリロニトリル樹脂などの熱溶着可能な溶着フィルム層33fとを一体に積層して形成されている。
表面保護フィルム33aと金属箔33eとの間に、ポリエチレンテレフタレート樹脂やポリプロピレン樹脂などの支持層33cにアルミニウムなどの金属を蒸着した金属蒸着膜33bを介在させて、ガスバリア性をより良くする場合もある。
図4は、図3の真空断熱材の要部の構造を示す拡大断面図である。
無機バインダにより硬化した芯材31の表面31eには、芯材を構成する素材のうちで径や粒の大きい素材粒31a,異物31b,しわ31cが生ずる。これらの素材粒31a,異物31b,しわ31cが、芯材31が無機バインダにより硬化しているので、表面31eからH1寸法,H2寸法,H3寸法だけ突出している。
32は芯材31が外被材33と直接接触しないように、芯材表面に被覆した被覆層であり、被覆層32は柔軟性の繊維材料で形成してあるので、硬化した素材粒31aや異物31bまたはしわ31cが、外被材33のガスバリア層を傷付けることがないように構成されている。
換言すれば、バインダにより硬化した素材粒31aや異物31bまたはしわ31cが、芯材表面31eから寸法H1,寸法H2,」寸法H3だけ突出しても、突出した寸法を吸収できるように、柔軟性を有する被覆層32の厚さT1を設定してある。
芯材の表面に現れる素材粒31a,異物31b,しわ31cなどが大気圧や製造時の加圧圧力により、または、組み込み時の取り扱い中に外部からの当接圧力により、外被材33を局部的に圧縮変形しても、金属箔33eがガスバリア性を損なわないように、被覆層32の厚さT1を設定してある。
図5は、人造鉱物繊維保温材の特性値を示す図表であり、芯材31の表面31eに現れる素材粒など31a,31b,31cの寸法H1,寸法H2,寸法H3の実例を示している。
芯材31は、「人造鉱物繊維保温材」(JISA9504)を原料としている。「人造鉱物繊維保温材」の製造方法によって、素材粒31aなどの大きさ分布が異なるので、火炎法と遠心法の両方について、3つの区分A,B,Cに分け、その比率をパーセント(%)で表示してある。寸法H1,寸法H2,寸法H3が10μm未満のものを区分Cとし、寸法が10μm〜20μmのものを区分Bとし、寸法が20μmを越えるものを区分Aとして表示する。
素材粒などの最大突出寸法は、10μm未満のものが最も多いが、生産効率を考慮すると20μm以下のものを使用すべきである。
また、量産性に優れた遠心法により製造した「人造鉱物繊維保温材」を使用すれば真空断熱材の製造コストを削減できる。
なお、発明者らの実験によれば、寸法H1,寸法H2,寸法H3を吸収するには、被覆層32の厚さT1を1mm以上にすれば、長期的にも金属箔33eのガスバリア性が損なわれないことが判明した。
また、芯材を成型後切断して使用する場合は、切断によるバリ(かえり)が、寸法H1,寸法H2,寸法H3を超える場合が多い。しかし、被覆層32の厚さT1を1mm以上にすれば、バリ(かえり)があっても、金属箔33eのガスバリア性が損なわれないことが判明した。
図3および図4に示すように、バインダにより硬化した素材粒31a,異物31b,しわ31cが、芯材表面31eから寸法H1,寸法H2,寸法H3だけ突出しても、突出した寸法を吸収できるように、柔軟性の被覆層32の厚さT1を設定し、また、バインダにより硬化した芯材が外被材に直接当接しないようにしてあるので、真空断熱材自体の製造工程時に、外被材を芯材に押し付けても、または、真空断熱材を冷蔵庫箱体や扉に組み込むときの取り扱い中に、外部からの部材が真空断熱材に当接しても、外被材のガスバリア性を損なうことがない真空断熱材およびそれを用いた冷蔵庫を提供できる。
図6は、本発明による真空断熱材の実施例1,実施例2,比較例1の特性を比較して示す図表である。本実施例の真空断熱材は、図5の区分Bの原料を使用して製造した。
図6の実施例1は、表面保護フィルムとして15μmのナイロン樹脂を使用し、アルミニウム金属蒸着膜を400〜500Åとし、蒸着膜の支持層として12μmのポリエチレンテレフタレート樹脂を使用し、アルミ箔を6μmとし、溶着フィルム層として50μmの高密度ポリエチレン樹脂を使用した。柔軟性の被覆層42の原料として、遠心法により製造した「人造鉱物繊維保温材」(JISA9504)を使用し、表面層の厚さを1mmとした。
また、長期的にもガスバリア性を損なわないことの検証として、熱伝導率の経時劣化を判断できるように、熱伝導率の初期値と試料を70℃の空気中に4ヶ月間放置した後の値とを計測した。英弘精機製の熱伝導率測定装置HC−071を用いて、平均温度24℃で熱伝導率を測定した。
実施例2は、溶着フィルム層として20μmの高密度ポリエチレン樹脂を使用し、それ以外は実施例1と同一の条件とした。
図6に示すように、70℃,4ヶ月、加熱後の計測値は、実施例1,実施例2とも7〜8mW/mKであり、比較例1の9〜11mW/mKと比較して良好であった。
本発明の真空断熱材によれば、真空断熱材の芯材表面に径や粒が大きい素材粒,異物,しわなどが生じても、また、芯材41の角や稜線にナイフエッジが生じても、芯材41と外被材43との間に、柔軟性の繊維材料で層厚1mm以上の被覆層42を形成すれば、ガスバリア層を持つ外被材43が傷付かないので、長期間経過しても熱伝導率の優れた真空断熱材を含む冷蔵庫が得られる。
また、柔軟性の繊維材料で形成した層厚1mm以上の被覆層42を設ければ、溶着層である溶着フィルム層の厚さを50μm以下と薄くしても、芯材の角や稜線にナイフエッジが生じても、ガスバリア層を持つ外被材43が傷付かないので、長期間経過しても熱伝導率の優れた真空断熱材を含む冷蔵庫を提供できる。
なお、溶着フィルム層43fの厚さを薄くすると、溶着フィルム層43fの溶着部からの長期的ガスリークが小さくなるので、長期間経過しても熱伝導率の優れた真空断熱材が得られる。
(冷蔵庫の実施例2)
図7は、本発明による冷蔵庫の実施例2の(図1で)A−A線に沿った横断面図である。
外板11の露付き防止用パイプ23および凝縮器用パイプ24は、図示しない冷凍サイクルを構成する温熱放熱パイプである。
真空断熱材45は、ウレタンなどの発泡断熱材13中に設置され、発泡断熱材13よりも断熱性能が良好な真空断熱材であり、露付き防止用パイプ23や凝縮器用パイプ24の温熱が冷蔵庫内に侵入しないように、これらのパイプ23,24を覆い、側板21の内面21aに接着剤などにより固定されている。
真空断熱材45は、コア材45aとコア材を被覆しガスバリア層を有する外被材48とからなる。
コア材45aは、コア材の強度メンバーとなる芯材46と、芯材表面を被覆する被覆層47とからなる。被覆層47は、芯材46表面の少なくとも露付き防止用パイプ23や凝縮器用パイプ24と真空断熱材45とが接する面側に、芯材46と外被材48とが直接接触しないように、芯材46の表面を被覆する。
芯材46は、ホウ酸やリン酸などの無機バインダを付けた板状繊維材料であり、被覆層47は柔軟性の繊維材料である。
したがって、芯材46の表面が無機バインダにより硬化していても、柔軟性の繊維材料である被覆層47が、製造上の寸法誤差などを吸収し、真空断熱材45が、露付き防止用パイプ23や凝縮器用パイプ24を覆い、しかも、側板21の内面21aに密着できるようにしている。
真空断熱材45の表面に設けられた溝45b、45cは、露付き防止用パイプ23や凝縮器用パイプ24の凹凸を真空断熱材の柔軟性の被覆層で吸収できるような大きさおよび寸法を有し、かつ、発泡断熱材が浸入しない寸法に設定してある。
溝45b,45cの形状寸法および露付き防止用パイプ23や凝縮器用パイプ24の外径寸法には、製造上の寸法誤差や成型誤差が生じる。
そこで、本発明においては、真空断熱材表面に形成された溝45b,45cの周辺を柔軟性の繊維材料で形成した被覆層47で覆ってあり、温熱放熱パイプの外径分寸法の凹凸および寸法誤差を吸収できるようにしてある。
溝45b,45cの製造方法は、大別して2通りある。芯材46および被覆層47の表面を予め凹状にして形成する方法と、芯材46と被覆層47の表面を初期製造段階では平面状に製造し、真空断熱材として完成した後に溝45b,溝45cをプレス加工やローラ押し付け加工により形成する方法である。
冷蔵庫の製造効率上は、所定寸法の平板状真空断熱材を複数枚製造しておいて、各真空断熱材の用途にあわせて、後加工で溝45b,溝45cを形成する方法が有利である。
本発明の真空断熱材を採用すると、溝45b,溝45cをプレス加工やローラ押し付け加工により形成する場合、プレス圧やローラ圧が外被材48に加わっても、外被材48裏面に柔軟性の被覆層47があるので、外被材48のガスバリア層を損傷することが少なくなる。
冷蔵庫の実施例2においては、真空断熱材45の被覆層47の厚さ寸法T41を例示してある。被覆層47の厚さ寸法T41は、露付き防止用パイプ23や凝縮器用パイプ24のパイプ外径寸法よりも大きく設定してある。したがって、真空断熱材45の芯材46は、その表面をほぼ平面状に製造できるので、溝加工により芯材46の繊維が分断されないため、断熱性能を悪化させないで、芯材46の製造時の製造効率が改善される。
露付き防止用パイプ23や凝縮器用パイプ24の外径寸法は、通常2mm〜6mm程度に設定されるので、寸法T41は、3mm〜8mm程度が望ましい。また、真空断熱材45の厚さT40は、通常7mm〜40mm程度に設定されるので、コア材の強度メンバーとなる芯材46の厚さT43は、4mm〜32mm程度に設定される。したがって、芯材46の強度が確保され、芯材46が取り扱い易くなるとともに、芯材を内包した真空断熱材45も取り扱い易くなる。
冷蔵庫の実施例2においては、露付き防止用パイプ23や凝縮器用パイプ24を覆うように形成した溝部45bや45cの外被材裏面に、柔軟性の繊維材料で形成した被覆層47があるので、溝部45b,45cの製造上の寸法誤差を吸収できるとともに、露付き防止用パイプ23や凝縮器用パイプ24が溝部45b,45cに圧接しても、外被材のガスバリア性を損なうことが少ない。
また、板状芯材の片面のみに被覆層47を形成すればよいので、製造コスト上有利な冷蔵庫を提供できる。
(冷蔵庫の実施例3)
図8は、本発明による冷蔵庫の実施例3の横断面図である。
冷蔵庫の箱体や扉などの断熱壁断熱壁26は、外板27と、内板28と、外板27および内板28の間に充填されたウレタンなどの発泡断熱材29とからなる。真空断熱材55は、ホットメルト接着剤や粘着テープなどにより、外板27に固定される。真空断熱材55は、コア材55aとこのコア材55aを被覆するガスバリア性の外被材58とからなる。コア材55aは、無機バインダを付けた繊維材料であり、コア材の強度メンバーとなる芯材56と、被覆層57とからなる。被覆層57は、柔軟性の繊維材料であり、外板27に貼り付ける側の真空断熱材の外被材58aと、外板27とが密着できるように、かつ、外板27と密着した外被材58aが芯材56と直接接触しないように、芯材56と外被材58aとの間に柔軟性の被覆層57を介在させてある。外板27と真空断熱材55とが、被覆層57の柔軟性により密着する結果、ウレタンなどの発泡断熱材は、外板27と真空断熱材55との間に侵入できない。
冷蔵庫の外観意匠を高める目的で曲面状にする場合と、断熱壁26の表面層27aを薄板で形成し、断熱壁26内にウレタンなどの発泡断熱材を充填するときに、ウレタンなどの発泡圧力を緩和し、かつ、薄板表面層27aのたるみを吸収する目的で曲面状にする場合とがある。
上記目的で曲面状に形成した外板と真空断熱材55とが密着して、外板の薄板表面層27aと真空断熱材55との間に、ウレタンなどの発泡断熱材が浸入しないように、曲面寸法T9を考慮して、被覆層57の厚さT8を設定してある。
冷蔵庫の実施例3は、真空断熱材55の外板に接する側の被覆層57を柔軟性の繊維材料で形成し、バインダにより硬化されて表面に凹凸のある芯材表面56を柔軟性の被覆層が覆うので、真空断熱材55の平面度を出し易く、真空断熱材55と外板27との間にウレタンなどの発泡断熱材が侵入しにくく、外板表面に歪みや凹凸などが少ないきれいな外観の冷蔵庫を提供できる。
また、柔軟性の被覆層が曲面を有する外板の曲面部になじんで密着して貼れるので、曲面部が当初計画された通りのきれいな曲面状に形成されるので、外観デザインが損なわれない冷蔵庫を提供できることになり、デザイナーの設計自由度が大幅に改善される。
(真空断熱材の製造方法の実施例1)
図9は、本発明による真空断熱材の製造方法の実施例1における製造工程を示す図である。
前処理:芯材成形工程:芯材原料61は、繊維材料積層体からなる原綿にバインダを付けて成形する芯材成形工程により形成される。芯材原料61を作成するには、例えば、原綿として「人造鉱物繊維保温材」(JISA9504)を使用し、原綿を所定枚数積層し、ホウ酸やリン酸などの無機バインダ液を含浸させる。原綿中の無機バインダが所定の含浸率になったら、原綿を熱プレス加工し、所定寸法に切断する。
前処理:被覆層成形工程:被覆層の原料62は、柔軟性の繊維材料であり、例えば、原綿として「人造鉱物繊維保温材」(JISA9504)を使用して、芯材原料61の矩形状の各辺を覆うのに十分な大きさの所定寸法に切断する。
図9(a):被覆工程:柔軟性の被覆層原料62の長辺面62aと62bとにより芯材成形工程で形成された芯材原料61の各面を覆い、被覆する。
図9(b):乾燥工程:被覆工程で形成されたコア材原料63を例えば110℃から250℃の乾燥炉内で10〜60分間乾燥させる。
図9(c):溶着工程:被覆工程および乾燥工程を経て形成されたコア材原料63を外被材64の中に挟み込む。外被材64は、ガスバリア性のラミネートフィルムからなる。コア材原料63を外被材64の中に挟み込むには、袋状の外被材64内にコア材原料63を挿入する方法、または、シート状の外被材64の間にコア材原料63を載せて2枚の外被材の各辺を溶着する連続成形方法などを採用する。コア材原料63を外被材64の中に挟み込んだら、ラミネートフィルムを溶着させる。
図9(d):減圧密封工程:作成した真空断熱材原料の外被材64およびコア材原料63の中を所定の真空度まで減圧し、外被材の入口64aを封止し、真空断熱材65を作成する。
真空断熱材65は、コア材原料63内を減圧密封したコア材65aと、コア材65aを被覆する外被材64内を減圧密封したガスバリア性の外被材68とからなる。コア材65aは、コア材の強度メンバーとなる無機バインダの付いた繊維材料で形成され芯材原料61内を減圧密封した芯材66と、芯材表面を覆う柔軟性の繊維材料で形成され被覆層の原料62内を減圧密封した被覆層67とからなる。
耳65cは、所定の真空度に減圧したときに、コア材原料63が所定の厚さまで圧縮され、袋状外被材64の端縁にできた耳である。耳65cは、真空断熱材65の周囲空間をウレタン発泡断熱材などで充填する場合は、ウレタン発泡断熱材の充填流動を阻害するため、折り曲げる場合が多い。
図9(e):耳折り曲げ工程:真空断熱材65の外表面に密着するように折り返し成形し、密着耳65dとする。
図9(f):塗布工程:塗布ローラ72および支持ローラ73により、粘着テープやホットメルト接着剤などの接着部材71を真空断熱材65の任意面65fに均一に塗布する。
図9(g):貼り付け工程:圧着ローラ74などを使用して、真空断熱材65の任意面65fを冷蔵庫の外板または扉外板75の裏面75aに貼り付け、真空断熱材65を冷蔵庫の断熱壁内に固定する。
このような構造の真空断熱材65は、バインダにより硬化した芯材66が外被材68に当接しないので、真空断熱材自体の製造工程において取り扱い易くなる。
図9(a)(b)(c)に示すように、バインダにより硬化した芯材原料61の表面を被覆層の原料62で覆ってコア材原料63としているので、コア材原料63の製造工程における運搬時または保管中の出し入れ時に、バインダにより硬化した芯材原料61の表面から発生する微細粉が、柔軟性の被覆層の原料に吸着され、周囲の作業環境を汚さない。この点でも、製造工程において取り扱い易くなる。
図9(c)に示すように、外被材64の中にコア材原料63を設置する場合、芯材原料61の表面にバインダにより硬化した素材粒や異物またはしわがあっても、または、芯材原料61の切断により生じる角や稜線のナイフエッジがあっても、芯材原料61を柔軟性の被覆層の原料62が覆っているので、外被材64を傷付けることが少なくなる。
また、外被材64を2枚のシート状として、シート状外被材の間にコア材原料63を配置した後、2枚のシート状の各辺を溶着する連続成形方式においても、芯材原料61を柔軟性の被覆層の原料62が覆っているので、同様の効果が得られる
図9(d)に示すように、真空断熱材原料の外被材中を所定の真空度まで減圧する場合、外被材の外表面には相対的に大気圧近くの大きな圧力が加わる。芯材66の表面にバインダにより硬化した素材粒や異物またはしわがあった場合、または、芯材66の切断により生じる角や稜線のナイフエッジがあった場合には、外被材が傷付くおそれがあった。
これに対して、本発明においては、芯材66と外被材68とが直接接触しないように、芯材66と外被材68との間に柔軟性の被覆層67を介在させているので、外被材64を傷付けることが少なく、取り扱い易くなる。
図9(e)に示すように、耳65cを真空断熱材65の外表面に密着するように折り返し成形して密着耳65dとする場合、密着耳65dを真空断熱材に押圧するので、外被材68の角部や稜線部68bが、バインダにより硬化した芯材66の角部や稜線部66bに強く押圧される。したがって、芯材66の角部や稜線部66bにナイフエッジがあった場合には、外被材68が傷付くおそれがあった。
これに対して、本発明においては、芯材66の角部や稜線部66bと外被材68の角部や稜線部68bとが直接接触しないように、柔軟性の被覆層67bを介在させているので、外被材68bを傷付けることが少なく、取り扱いが容易になる。
図9(f)(g)に示すように、塗布ローラ72,支持ローラ73,圧着ローラ74などを使用して真空断熱材65を加工する場合、真空断熱材の外被材68cに大きな押圧力がかかるので、芯材66cの表面にバインダにより硬化した素材粒や異物またはしわがあった場合、または、芯材66cの切断により生じる角や稜線のナイフエッジがあった場合には、外被材が傷付くおそれがあった。
これに対して、本発明においては、芯材66cと外被材68cとが直接接触しないように、芯材66cと外被材68cとの間に柔軟性の被覆層67cを介在させてあるので、袋状外被材64のガスバリア層を傷付けることが少なく、真空断熱材68を冷蔵庫箱体や扉に組み込むときの各製造工程で取り扱い易い真空断熱材が得られる。
(真空断熱材の製造方法の実施例2)
図10は、本発明による真空断熱材の製造方法の実施例2における製造工程を示す図である。
図10(a)において、繊維材料81は、「人造鉱物繊維保温材」(JISA9504)を使用した柔軟性の繊維材料であり、所定寸法に切断加工してある被覆層原料である。芯材原料82は、原綿として「人造鉱物繊維保温材」(JISA9504)を使用し、原綿を所定枚数積層した後、その表面一面82aにのみホウ酸やリン酸などの無機バインダ液を塗布した芯材原料である。
まず、図10(b)に示すように、無機バインダ液を塗布した面82aを内側にして、二つ折りにする。
次に、図10(c)に示すように、無機バインダ液を塗布して二つ折りにした芯材原料82の上下から柔軟性の被覆層原料81で覆い、コア材原料83とする。
その後は、このコア材原料83を使用し、製造方法の実施例1の図9(c)から図9(g)と同様の製造工程により真空断熱材を完成させる。
真空断熱材の製造方法の実施例2によれば、バインダにより硬化した面が図10(c)に示すように、コア材の中央面82aにのみ存在するので、コア材表面層の繊維成形体の合着状態が少ないので、コア材表面層の固体熱伝導率が小さくなり、真空断熱材としての断熱性能が高まる。
また、コア材表面層の繊維成形体の合着状態が少ないので、真空排気時の排気抵抗が小さくなり、真空断熱材内部の真空度が下がり易いから、所定の断熱性能を得るための排気時間が短くなり、真空断熱材の生産性が良くなる。
本発明による冷蔵庫の実施例を示す縦断面図である。 本発明による冷蔵庫の実施例1の図1でA−A線に沿った横断面図である。 本発明による真空断熱材の構造を示す断面図である。 図3の真空断熱材の要部の構造を示す拡大断面図である。 人造鉱物繊維保温材の特性値を示す図表である。 本発明による真空断熱材の実施例1,実施例2,比較例1の特性を比較して示す図表である。 本発明による冷蔵庫の実施例2の(図1で)A−A線に沿った横断面図である。 本発明による冷蔵庫の実施例3の横断面図である。 本発明による真空断熱材の製造方法の実施例1における製造工程を示す図である。 本発明による真空断熱材の製造方法の実施例2における製造工程を示す図である。 従来の芯材の構造を示す断面図である。
符号の説明
2 芯材
2a 素材粒
2b 異物
2c しわ
2e 表面
10 冷蔵庫箱体
11 外板
12 内板
12a フランジ
13 発泡断熱材
14 冷蔵温度室
15 冷凍温度室
16 送風機
17 配線コード
18 冷却器
19 配管
20 圧縮機
21 側板
21a 前嵌め合い部
21b,21c 後嵌め合い部
22 背面板
22a フランジ
23 露付き防止用パイプ
24 凝縮器用パイプ
25 補強部材
25a 係止具
26 断熱壁
27 外板
27a 表面層
28 内板
29 発泡断熱材
30,40,45,55,65 真空断熱材
30a,40a,45a,65a コア材
30b 稜線部
31,41,46,56,66 芯材
31b 異物
31c しわ
31e 表面
32,42,47,57.67 被覆層
33,43,48,58,68 外被材
33a 表面保護フィルム
33b 金属蒸着膜
33c 支持層
33e 金属箔
33f 溶着フィルム層
41c しわ
45 真空断熱材
45a コア材
45b,45c 溝
55a コア材
61 芯材原料
62 被覆層原料
62a 長辺面
62b 長辺面
63 コア材原料
64 袋状外被材
64a 入口
65a コア材
65c 耳
65d 密着耳
65f 任意面
66b 角部/稜線部
66c 芯材
67b,67c 被覆層
68b,68c 外被材
71 接着部材
72 塗布ローラ
73 支持ローラ
74 圧着ローラ
75 扉外板
75a 裏面
81 繊維材料
82 芯材原料
82a 塗布面/中央面
83 コア材原料
H 寸法
T 厚さ

Claims (12)

  1. コア材と前記コア材を被覆する外被材とからなる真空断熱材において、
    前記コア材を繊維材料積層体の芯材と柔軟性の繊維材料の被覆層とで構成し、
    前記芯材を前記被覆層で覆って形成した前記コア材を前記外被材内に配置したことを特徴とする真空断熱材。
  2. コア材と前記コア材を被覆する外被材とからなる真空断熱材において、
    前記コア材を繊維材料積層体の芯材と柔軟性の繊維材料の被覆層とで構成し、
    前記芯材が、無機バインダ液を塗布して加熱成形した芯材であり、
    前記芯材を前記被覆層で覆って形成した前記コア材を前記外被材内に配置したことを特徴とする真空断熱材。
  3. 請求項1または2に記載の真空断熱材において、
    前記被覆層の厚さが1mm以上であることを特徴とする真空断熱材。
  4. 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の真空断熱材において、
    前記外被材が、厚さ50μm以下の溶着フィルム層からなることを特徴とする真空断熱材。
  5. 請求項1ないし4のいずれか一項に記載の真空断熱材において、
    前記芯材が、繊維材料廃材の成形体であることを特徴とする真空断熱材。
  6. 請求項1ないし4のいずれか一項に記載の真空断熱材において、
    前記芯材が、連通ウレタンまたは廃ウレタンからなるボード状成形体であることを特徴とする真空断熱材。
  7. コア材と前記コア材を被覆する外被材とからなる真空断熱材の製造方法において、
    繊維材料積層体の芯材を柔軟性の繊維材料の被覆層で覆って前記コア材を形成し、
    前記コア材を前記外被材内に配置し、
    前記外被材の内部を減圧密封することを特徴とする真空断熱材の製造方法。
  8. コア材と前記コア材を被覆する外被材とからなる真空断熱材の製造方法において、
    無機バインダ液を含浸させプレス加工し繊維材料積層体の芯材を作成し、
    前記芯材を覆う大きさの柔軟性の繊維材料で被覆層を作成し、
    柔軟性の繊維材料の被覆層で覆って前記コア材を形成し、
    前記コア材を所定温度で乾燥させ、
    前記コア材をラミネートフィルムからなる前記外被材内に挿入し、
    前記外被材の内部を減圧密封することを特徴とする真空断熱材の製造方法。
  9. 外板と内板とにより形成される空間の前記外板側または前記内板側に真空断熱材を固定し、前記真空断熱材以外の空間に発泡断熱材を充填し断熱壁とした冷蔵庫において、
    前記真空断熱材が、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の真空断熱材であることを特徴とする冷蔵庫。
  10. 請求項9に記載の冷蔵庫において、
    前記外板と真空断熱材との間に温熱放熱パイプを有し、
    前記温熱放熱パイプの外径分寸法の凹凸を前記真空断熱材の柔軟性の被覆層で吸収することを特徴とする冷蔵庫。
  11. 請求項9に記載の冷蔵庫において、
    前記真空断熱材の近傍に前記真空断熱材以外の突起物を有し、
    前記被覆層を前記突起物が当接するおそれのある前記芯材の表面または角や稜線のみに設けたことを特徴とする冷蔵庫。
  12. 請求項9に記載の冷蔵庫において、
    前記断熱壁内の外板側に前記真空断熱材を設置し、前記真空断熱材の前記外板に接する側にのみ前記被覆層を形成したことを特徴とする冷蔵庫。
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