JP2006069966A - 口腔用組成物 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】 ペクチナーゼと、抗菌性金属の水難溶性金属塩化合物及び抗菌性金属イオン担持ゼオライトから選ばれる1種又は2種以上の抗菌剤とを配合してなることを特徴とする口腔用組成物。
【効果】 本発明の口腔用組成物は、カルボヒドラーゼの1種であるペクチナーゼと、抗菌性金属の水難溶性金属塩化合物及び抗菌性金属イオン担持ゼオライトから選ばれる1種又は2種以上の抗菌剤とを併用することにより、バイオフィルムを形成した細菌への抗菌効果が向上し、バイオフィルムの形態をとる細菌、プラークに対し、優れた抗菌活性を示す。
【選択図】 なし

Description

本発明は、抗菌剤が単独では作用し難いバイオフィルムの形態をとる口腔内細菌、プラークに対し、優れた抗菌活性を示す口腔用組成物に関する。
口腔内の細菌が形成するプラークは、う蝕、歯周病及び口臭などの口腔疾患の病原因子であり、プラークの除去は口腔衛生において重要であることは周知の事由である。プラークはバイオフィルムの形態をとり、浮遊状態で存在するよりも殺菌剤などの薬剤が効き難く、従来、口腔内細菌の除去を目的にクロルヘキシジン、トリクロサンなどの殺菌剤が用いられているが、バイオフィルムとして存在する細菌への効果は満足できるものではなかった。
そのため、殺菌剤の浸透性向上(特許文献1;特開平11−255629号公報参照)、滞留性向上(特許文献2;特開平04−139119号公報参照)、感受性向上(特許文献3;特開2002−370953号公報参照)、酵素の開発(特許文献4;特許第2898079号公報、特許文献5;特表2002−526069号公報参照)などが提案されているが、これらの効果はいずれも十分ではなく、より効果の高いバイオフィルム形成細菌への抗菌効果を持つ口腔用組成物の開発が望まれている。
特開平11−255629号公報 特開平04−139119号公報 特開2002−370953号公報 特許第2898079号公報 特表2002−526069号公報 特開平8−26955号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、プラーク、特に、バイオフィルム形成口腔内細菌に対して、優れた抗菌効果を有する口腔用組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、カルボヒドロラーゼの1種であるペクチナーゼと、抗菌性金属の水難溶性金属塩化合物及び抗菌性金属イオン担持ゼオライトから選ばれる1種又は2種以上の抗菌剤とを併用することにより、ペクチナーゼによって上記抗菌剤のバイオフィルム形成口腔内細菌への抗菌効果が相乗的に向上し、バイオフィルムを形成した口腔内細菌に対する抗菌効果が顕著に高まり、抗菌効果に優れた口腔用組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
なお、特許文献4には、特定の酵素と抗菌剤を含む抗菌組成物、特許文献5には特定のヒドラーゼ活性を有するポリペプチドを用いた微生物バイオフィルムを破壊する方法が開示され、プロテアーゼ、リパーゼ、カルボヒドラーゼ等の酵素と抗菌剤との組み合わせ配合が開示されている。しかし、これら特許文献から、カルボヒドロラーゼの1種であるペクチナーゼが、特異的に抗菌性金属の水難溶性金属塩化合物及び抗菌性金属イオン担持ゼオライトのバイオフィルム形成口腔内細菌に対する抗菌効果の向上作用を持つことは、類推されるものではない。
従って、本発明は、ペクチナーゼと、抗菌性金属の水難溶性金属塩化合物及び抗菌性金属イオン担持ゼオライトから選ばれる1種又は2種以上の抗菌剤とを配合してなることを特徴とする口腔用組成物を提供する。
本発明の口腔用組成物は、カルボヒドラーゼの1種であるペクチナーゼと、抗菌性金属の水難溶性金属塩化合物及び抗菌性金属イオン担持ゼオライトから選ばれる1種又は2種以上の抗菌剤とを併用することにより、バイオフィルムを形成した口腔内細菌への抗菌効果が向上し、バイオフィルムの形態をとる口腔内細菌、プラークに対し、優れた抗菌活性を示す。
以下、本発明につき更に詳細に説明すると、本発明の口腔用組成物は、ペクチナーゼと、抗菌性金属の水難溶性金属塩化合物及び抗菌性金属イオン担持ゼオライトから選ばれる抗菌剤とを配合してなるものである。
本発明で用いるペクチナーゼは、ペクチン物質、主としてポリ1,4−アルファ−d−ガラクツロニド及びその誘導体のグリコシド結合を切断する酵素で、ペクチン酸リアーゼ(EC 4.2.2.2)、ペクチンリアーゼ(EC 4.2.2.10)、ポリガラクツロナーゼ(EC 3.2.1.15)、エクソ−ポリガラクツロナーゼ(EC 3.2.1.67)、エクソ−ポリガラクツロン酸リアーゼ(EC 4.2.2.9)及びエクソ−ポリ−α−ガラクツロノシダーゼ(EC 3.2.1.82)(( )内は、国際生化学連合による分類番号)に分類される。中でも、グリコシド結合をランダムに分解するポリガラクツロナーゼ(EC 3.2.1.15)、ペクチン酸リアーゼ(EC 4.2.2.2)、ペクチンリアーゼ(EC 4.2.2.10)が好ましく使用できる。これら酵素は、精製されている必要はなく、上記酵素の混合物や他酵素との混合物、その他不純物を含んでいても全体としてペクチン質分解活性が存在すればよい。
本発明で用いるペクチナーゼは、例えばアスペルギルス種(アスペルギルス ニガー(Aspergillus niger)、アスペルギルス プルベルレンツス(Aspergillus pulverulentus)、アスペルギルス ジャポニクス(Aspergillus japonicus))、リゾプス種(リゾプス オリゼ(Rizopus oryzae.)、リゾプス ニグリカンス(Rizopus nigricans))、バチルス種(バチルス サブチリス(Bacillus subtilis))などの細菌により産生され、天野エンザイム(株)、ナガセケムテックス(株)、ノボザイムズジャパン(株)、ヤクルト薬品工業(株)等から入手することができるものを用いることができる。
ペクチナーゼの配合量は特に制限されるものではないが、組成物全体の0.01〜10%(質量百分率、以下同じ)が好ましく、特に0.1〜5%が好ましい。配合量が0.01%未満では、本発明の効果が十分得られない場合があり、10%を超えると製剤安定性及びコスト的に不利となる場合がある。
次に、本発明の口腔用組成物には、抗菌剤として抗菌性金属の水難溶性金属塩化合物、ゼオライト中のイオン交換可能なイオンを抗菌性金属イオンで置換した抗菌性金属イオン担持ゼオライトから選ばれる1種又は2種以上を配合する。
ここで、本発明で用いる抗菌性金属としては、例えば銀、銅、亜鉛、鉛、錫、ビスマス、カドミウム、クロム、ニッケル、コバルトなどが例示される。特に、銀、亜鉛、銅から選択される1種以上の抗菌性金属は、抗菌作用、変色及び人体に対する安全性などの観点からより好ましく使用される。
抗菌性金属の水難溶性金属塩化合物としては、上記抗菌性金属の水難溶性塩を用いることができ、例えば酸化亜鉛、クエン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ウンデシレン酸亜鉛、水酸化亜鉛、シュウ酸亜鉛、リン酸亜鉛、酸化銀、塩化銀、水酸化銅、炭酸銀、リン酸銀、炭酸鉛、水酸化錫、水酸化ビスマス、炭酸カドミウム、フッ化クロム、リン酸クロム、炭酸ニッケル、リン酸水素コバルト等が挙げられるが、中でも酸化亜鉛、酸化銀が好ましい。なお、本発明において「水難溶性」とは、溶質である水100mLへ溶解する溶質の量が20℃以下で0.5g以下である溶質の性状と定義する。
また、抗菌性金属イオン担持ゼオライトは、ゼオライト中のイオン交換可能なイオンを抗菌性金属のイオンで置換したものである。
ゼオライトは、一般に三次元骨格構造を有するアルミノシリケートであり、下記一般式(1)で表されるものである。
XM2/nO・Al23・YSiO2・ZH2O (1)
上記式(1)において、Mは、イオン交換可能なイオンを表し、通常は1価又は2価の金属イオンであり、例えばナトリウムイオン、カルシウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、鉄イオン等である。nは金属イオンの原子価である。Xは金属酸化物の係数、Yはシリカの係数であり、Zは結晶水の数を表す。
ここで、ゼオライトは、天然のものと、合成のものの両者があり、天然のものは約40種、合成のものは約200種以上が既に知られており、本発明においては、天然ゼオライト及び合成ゼオライトのいずれであってもよい。ゼオライトの具体例としては、特に限定されるものではないが、例えばA−型ゼオライト、X−型ゼオライト、Y−型ゼオライト、T−型ゼオライト、高シリカゼオライト、ソーダライト、モルデナイト、アナルサイム、クリノプチロライト、チャバサイト、エリオナイト等を挙げることができる。中でも、天然ゼオライトは夾雑物を含み均質性に欠けるため、合成ゼオライトの方が好ましく、とりわけA−型ゼオライト、X−型ゼオライト、Y−型ゼオライト、モルデナイトが好ましい。
更に、ゼオライトに担持させる抗菌性金属イオンは、上記した抗菌性金属の水難溶性金属塩化合物と同様の抗菌性金属の金属イオンを用いることができ、中でも銀、亜鉛、銅から選ばれる1種又は2種以上の金属イオンが好適である。
本発明にかかわる抗菌性金属イオン担持ゼオライトは、上記式(1)で表されるゼオライト中のイオン交換可能なイオン(M)を上記抗菌性金属の金属イオンで置換したものであり、この場合、抗菌性金属イオンの含有量は、抗菌効果の点から総量でゼオライト中に0.1〜25%含有されていることが好ましい。
このような抗菌性金属イオン担持ゼオライトとしては、市販品を使用でき、製法は特に定めるものではないが、抗菌性ゼオライトの製造方法として、例えば特許文献6(特開平8−26955号公報)に記載された下記方法を採用して調製されたものを好適に使用することができる。
即ち、予め調製した銀イオン、銅イオン、亜鉛イオン等の抗菌性金属イオンを含有する混合水溶液にゼオライトを接触させて、ゼオライト中のイオン交換可能なイオンと上記抗菌性金属イオンとを置換させる。接触は、10〜70℃、好ましくは40〜60℃で3〜24時間、好ましくは10〜24時間行うことが好適である。なお、上記混合水溶液のpHは3〜10、好ましくは5〜7に調整することが適当である。このような調整により、銀の酸化物等のゼオライト表面又は細孔内への析出を防止できるので好ましい。また、混合水溶液中の各抗菌性金属イオンは、通常いずれも塩として供給される。例えば、硝酸塩、硫酸塩、過塩素酸塩、酢酸塩等を用いることができる。
ゼオライト中の抗菌性金属イオンの含有量は、前記混合水溶液中の各抗菌性金属イオン濃度を調整することによって、適宜制御することができる。例えば、抗菌性金属イオン担持ゼオライトが銀イオンを含有する場合、前記混合水溶液中の銀イオン濃度を0.002〜0.15mol/lとすることによって、適宜銀イオン含有量0.1〜5%の抗菌性ゼオライトを得ることができる。また、抗菌性金属イオン担持ゼオライトが更に銅イオン、亜鉛イオンを含有する場合、前記混合水溶液中の銅イオン濃度を0.1〜0.85mol/l、亜鉛イオン濃度を0.15〜1.2mol/lとすることによって、適宜銅イオン含有量0.1〜8%、亜鉛イオン含有量0.1〜8%の抗菌性金属イオン担持ゼオライトを得ることができる。抗菌性金属イオン担持ゼオライトは、上記の混合水溶液以外に、各抗菌性金属イオンを単独で含有する水溶液を用い、各水溶液とゼオライトとを逐次接触させることによってイオン交換することもできる。各水溶液中の各抗菌性金属イオンの濃度は、前記混合水溶液中の各抗菌性金属イオン濃度に準じて定めることができる。
イオン交換が終了したゼオライトは、十分に洗浄した後、乾燥する。乾燥は105〜115℃、又は減圧(0.1〜4kPa)下において70〜90℃で行うことが好ましい。なお、錫、ビスマス等適当な水溶性塩類のないイオンや有機イオンのイオン交換は、アルコールやアセトン等の有機溶媒溶液を用いて難溶性の塩基性塩が析出しないように反応させることができる。
本発明に用いる抗菌性金属の水難溶性金属塩化合物及び抗菌性金属イオン担持ゼオライトは、1種類を単独で用いても、あるいはこれらを組み合わせ、抗菌性金属の水難溶性金属塩化合物又は抗菌性金属イオン担持ゼオライトのいずれか一方を2種以上、抗菌性金属の水難溶性金属塩化合物の1種以上と抗菌性金属イオン担持ゼオライトの1種以上とを組み合わせて2種以上用いてもよい。
抗菌性金属の水難溶性金属塩化合物及び抗菌性金属イオン担持ゼオライトの配合量は、総量で組成物中0.001〜10%が好ましく、特に0.01〜5%がより好ましい。配合量が0.001%未満では、本発明の効果が十分得られない場合があり、10%を超えると、製剤安定性及びコスト的に不利である場合がある。
本発明の口腔用組成物は、練歯磨、潤製歯磨、液体歯磨等の歯磨剤、洗口液、口中清涼剤、うがい用錠剤、義歯用洗浄剤、チューインガム等の形態とすることができ、剤型の特徴に応じてその他の成分を本発明の効果を損ねない範囲で任意成分として配合し、通常の方法で調製することができる。例えば、歯磨剤であれば、研磨剤、粘稠剤(保湿剤)、粘結剤、界面活性剤、甘味剤、香料、その他の防腐剤、着色剤、pH調整剤、賦形剤、各種薬効成分等を配合することができる。
研磨剤としては、第2リン酸カルシウム(2水和物あるいは無水物)、第1リン酸カルシウム、第3リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、炭酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、不溶性メタリン酸カリウム、酸化チタン、無水ケイ酸、含水ケイ酸、ケイ酸チタニウム、ケイ酸ジルコニウム、合成樹脂系研磨剤等が挙げられ、その配合量は練歯磨の場合には組成物全体の5〜80%がよく、好ましくは10〜50%がよい。
粘結剤としては、カラギーナン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、ヒドロキエチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、トラガントガム、カラヤガム、アラビヤガム、ローカストビーンガム、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドン、カーボポール、シリカゲル、アルミニウムシリカゲル、増粘性シリカ、ビーガム、ラポナイト等が挙げられる(配合量は通常0.1〜5.0%)。
粘稠剤としては、グリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、キシリトール、マルチトール、ラクトール等がある(配合量は通常1〜80%)。
界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性イオン界面活性剤が配合可能であり、アニオン界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、N−ラウロイルザルコシン酸ナトリウム、N−ミリストイルザルコシン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、N−パルミトイルグルタルミン酸ナトリウム等のN−アシルグルタメート、N−メチル−N−アシルタウリンナトリウム等のN−アシルタウレート等が挙げられる。ノニオン界面活性剤としては、ショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル、マルチトール脂肪酸エステル、ラクトール脂肪酸エステル等の糖アルコール脂肪酸エステル、アルキロールアマイド、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ラウリル酸モノ又はジエタノールアミド等の脂肪酸ジエタノールアミド、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プルロニック等が挙げられる。また、両性イオン界面活性剤としては、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン、N−ラウリルジアミノエチルグリシン、N−ミリスチルジアミノエチルグリシン等のN−アルキルジアミノエチルグリシンあるいはN−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリンベタインナトリウム等が挙げられる。これら界面活性剤は単独で使用してもよく、また2種以上を併用してもよい。
界面活性剤の配合量は、組成物全体の0.001〜10%がよく、好ましくは0.01〜5%がよく、特に0.1〜2%がよい。
甘味剤としては、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、ステビアエキス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジルヒドロカルコン、ペルラルチン、グリチルリチン、ソーマチン、アスパラチルフェニルアラニンメチルエステル等があり、有効量で配合することができる。
香料としては、メントール、アネトール、カルボン、オイゲノール、リモネン、n−デシルアルコール、シトロネロール、α−テレピネオール、シトロネリルアセテート、シネオール、リナロール、エチルリナロール、ワニリン、チモール、スペアミント油、ペパーミント油、レモン油、オレンジ油、セージ油、ローズマリー油、桂皮油、ピメント油、桂葉油、シソ油、冬緑油、丁字油あるいはユーカリ油等が挙げられ、有効量で配合することができる。
防腐剤としては、上記以外の防腐剤として、各種パラベンのほか安息香酸ナトリウム、トリクロサン等の非イオン性抗菌剤、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム等のカチオン性抗菌剤、精油成分等が有効量で配合可能である。
有効成分としては、デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテナーゼ、ムタナーゼ等のペクチナーゼ以外の酵素、モノフルオロリン酸ナトリウム等のアルカリ金属モノフルオロフォスフェート、フッ化ナトリウム、フッ化第1スズ等のフッ化物、トラネキサム酸、イプシロンアミノカプロン酸、アルミニウムクロルヒドロキシアラントイン、アズレン、グリチルリチン酸塩、グリチルレチン酸、塩化ナトリウム、ビタミンC、E等の抗炎症剤、銅クロロフィル、グルコン酸銅、セチルピリジウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、トリクロサン、ヒノキチオール、塩化リゾチーム等の殺菌剤、ポリリン酸塩類等の歯石予防剤、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン等のタバコヤニ除去剤、乳酸アルミニウム、硝酸カリウム等の知覚過敏予防剤も配合できる。なお、有効成分の配合量は、有効量とすることができる。
以下、実験例、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、以下の例において配合量はいずれも質量%である。
〔実験例〕
THB培地(Todd Hewitt broth(トッド・ヒューイット・ブロス)培地、日本ベクトンディッキンソン(株)製)で下記5菌種を37℃、嫌気条件下で培養した。
使用菌種:
(1)ストレプトコッカス サンギイニス(Streptococcus sanguinis ATCC10556)
(2)アクチノマイセス ナエスランディー(Actinomyces naeslundii ATCC51655)
(3)ベイヨネラ パルビュラ(Veillonella parvula ATCC17745)
(4)フゾバクテリウム ヌクレアタム(Fusobacterium nucleatum ATCC10953)
(5)ストレプトコッカス ミュータンス(Streptococcus mutans ATCC25175)
前記培養菌液を細胞濃度が106個/mLとなるように下記組成のBMM培地1000mLに植菌し、連続培養を開始した(嫌気、37℃、100rpm撹拌、1時間に100mLの新鮮BMM培地で連続置換)。別容器に上記連続培養菌液200mLを移し、37℃で2日間、ハイドロキシアパタイト(HA)を固定した回転子を約100rpmで回転させ、HA上にバイオフィルム形成を行った。なお、菌液は、1時間に20mL連続置換し、また、1日に3回、1%ショ糖を含むTHB培地で置換し、30分間培養を行うことでバイオフィルム形成を促進させた。
BMM(Basal Medium Mucin)培地組成:
プロテオースペプトン*1 0.2%
イーストエキストラクト*1 0.1
トリプチケースペプトン*1 0.1
ブタ胃ムチン*2 0.25
KCl*3 0.05
L−システイン塩酸塩*3 0.01
水 残
合計 100%
*1:日本ベクトンディッキンソン(株)製
*2:シグマアルドリッチジャパン(株)製
*3:和光純薬(株)製
形成したバイオフィルムは、下記表1に示すサンプルを用いて薬剤処置(37℃、3分)を行い、HI培地(Heart infusion(ハート インフュージョン)培地、日本ベクトンディッキンソン(株))で18時間培養(37℃、嫌気)し、生理食塩水中で超音波分散させた。分散液を段階希釈後、平板培地に塗抹し、生菌数を求めた。平板培地として、上記(1)〜(5)の5菌種の全菌数の測定にはTHB培地を、う蝕原因菌であるミュータンス菌(上記(5)のストレプトコッカス ミュータンス(Streptococcus mutans ATCC25175))の菌数測定にはMSB培地(ミティス サリバリウス培地(日本ベクトンディッキンソン(株))に0.2単位/mLとなるようにバシトラシン(シグマアルドリッチジャパン(株))添加)を用いた。なお、バイオフィルム抑制率は、以下の式により算出した。コントロールバイオフィルム(BF)細菌数は、薬剤無処理のものの生菌数である。結果を表1に示す(N=2の平均値)。
Figure 2006069966
表1から明らかな通り、ペクチナーゼが、抗菌性金属である亜鉛、銀の水難溶性金属塩化合物である酸化亜鉛(水への溶解度0.42mg/100mL(18℃))、酸化銀(水への溶解度1.74mg/100mL(20℃)、化学大事典(共立出版(株)))、及び、銀、亜鉛を担持した抗菌ゼオライトのバイオフィルム形成細菌への抗菌効果を相乗的に向上させることがわかった。
Figure 2006069966
*4:ペクチナーゼXP−534(ナガセケムテックス(株)製)
*5:酸化亜鉛(和光純薬(株)製)
*6:酸化銀(和光純薬(株)製)
*7:銀、亜鉛担持ゼオライト(商品名「ゼオミックAJ10N」、シナネンゼオミ
ック(株)製 銀イオン含有率2.5%、亜鉛イオン含有率14%)
〔実施例11〕歯磨剤
リン酸カルシウム 25%
無水ケイ酸 5
ラウリル硫酸ナトリウム 1.0
ミリスチン酸ジエタノールアミド 0.6
グリセリン 20
カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.8
カラゲナン 0.5
ゼラチン 0.8
サッカリンナトリウム 0.1
ペクチナーゼ*8 0.05
抗菌ゼオライト*9 0.2
香料 1.0
水 バランス
合計 100%
*8:ペクチナーゼXP−534(ナガセケムテックス(株)製)
*9:銀、亜鉛担持ゼオライト(商品名「ゼオミックAJ10N」、シナネンゼオミック
(株)製)
〔実施例12〕歯磨剤
無水ケイ酸 15.0%
ラウリル硫酸ナトリウム 1.0
ソルビトール 20.0
キサンタンガム 0.5
アルギン酸ナトリウム 0.5
サッカリンナトリウム 0.1
モノフルオロリン酸ナトリウム 0.1
ペクチナーゼ*10 0.1
酸化亜鉛 0.05
香料 1.0
水 バランス
合計 100%
*10:ペクチナーゼA「アマノ」(天野エンザイム(株)製)
〔実施例13〕口腔用パスタ
セタノール 5.0%
スクワラン 20.0
沈降性シリカ 5.0
ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油 0.1
ソルビタンモノオレイン酸エステル 1.0
ラウリル硫酸ナトリウム 0.2
サッカリンナトリウム 0.6
ペクチナーゼ*11 0.05
酸化亜鉛 0.2
香料 0.6
水 バランス
合計 100%
*11:ペクチネックスウルトラ SP−L(ノボザイムズジャパン(株)製)
〔実施例14〕洗口剤
エタノール 10.0%
ペクチナーゼ*12 0.2
抗菌ゼオライト*13 0.05
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.5
ソルビタンサッカリンナトリウム 0.2
キシリトール 5.0
香料 0.8
水 バランス
合計 100%
*12:ペクチナーゼ SS(ヤクルト薬品工業(株)製)
*13:銀、亜鉛担持ゼオライト(商品名「ゼオミックAJ10N」、シナネンゼオミッ
ク(株)製)
〔実施例15〕ガム
ガムベース 20.0%
香料 1.0
水飴 20.0
ソルビトール 20.0
キシリトール 10.0
粉糖 20.0
クエン酸3ナトリウム 1.5
ペクチナーゼ*14 0.1
抗菌ゼオライト*15 1.0
水 バランス
合計 100%
*14:マセロチーム A(ヤクルト薬品工業(株)製)
*15:銀、亜鉛担持ゼオライト(商品名「ゼオミックAJ10N」、シナネンゼオミッ
ク(株)製)

Claims (3)

  1. ペクチナーゼと、抗菌性金属の水難溶性金属塩化合物及び抗菌性金属イオン担持ゼオライトから選ばれる1種又は2種以上の抗菌剤とを配合してなることを特徴とする口腔用組成物。
  2. 抗菌性金属が、銀、亜鉛、銅から選ばれる1種又は2種以上の金属である請求項1記載の口腔用組成物。
  3. 抗菌剤が、酸化亜鉛、酸化銀、及び銀及び/又は亜鉛担持ゼオライトから選ばれる1種又は2種以上のものである請求項1記載の口腔用組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017195797A (ja) * 2016-04-26 2017-11-02 ライオン株式会社 インビトロバイオフィルムモデル及びその製造方法

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