JP2006068843A - 微小電気機械素子、光学微小電気機械素子、光変調素子、並びにレーザディスプレイ - Google Patents

微小電気機械素子、光学微小電気機械素子、光変調素子、並びにレーザディスプレイ

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訓彦 猿田
Yasuyuki Ito
康幸 伊藤
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Abstract

【課題】 ビームの表面形状に傾きが必要な微小電気機械素子において、ビームを微小化してもビームたわみを抑制しつつ、ビーム傾き量の最適化を図る。
【解決手段】 下部電極43に空間44を挟んで対向し端部で支持されたビーム45を有し、ビーム45にビーム幅方向の傾きを生じさせる段差51が設けられると共に、段差51に三重点の応力を緩和させる手段52が設けられて成る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、静電駆動型の微小電気機械素子、光学微小電気機械素子、光変調素子、並びにレーザディスプレイに関する。
静電駆動を利用した微小電気機械素子、いわゆるMEMS(Micro Electro Mechnical Systems)素子が開発されている。図16は、一般的な微小電気機械素子の代表的な一例である。この微小電気機械素子1は、基板2上に形成した基板側電極(以下、下部電極という)3と、この下部電極3をブリッジ状に跨ぐように配置した薄膜状の振動部(以下、ビームという)5とを有して構成される。ビーム5と下部電極3とは、その間の空間4によって電気的に絶縁されている。ビーム5は、その両端がこれと一体の支持部6〔6A,6B〕を介して基板2に支持された両持ち梁式構造に形成される。
基板2は、例えば、シリコン(Si)やガリウム砒素(GaAs)などの半導体基板上に絶縁膜を形成した基板、石英基板やガラス基板のような絶縁性基板などが用いられる。下部電極3は、不純物をドーピングした多結晶シリコン膜、金属膜(多結晶W,Cr)などで形成される。ビーム3は、例えばシリコン窒化膜(SiN膜)等の絶縁膜7と、その上面に形成された膜厚100nm程度の例えばAl膜からなる駆動側電極(以下、上部電極という)8とから構成される。光学微小電気機械素子としたならば、このAl膜8は反射膜としての機能を果たす。
この薄膜状のビームを有した微小電気機械素子1では、下部電極3と上部電極8間に与える電位に応じて、ビーム5が下部電極3との間の静電引力又は静電反発により変位し、図示するように下部電極3に対して平行状態(実線)と凹状態(破線)に変位する。例えば、この微小電気機械素子1を光学微小電気機械素子として用いることを考えると、光反射膜を兼ねる上部電極8の表面に光が照射され、ビームの駆動位置に応じて、その光反射方向が異なるのを利用して、一方の反射光を検出してスイッチ機能を持たせた光スイッチなどの光変調素子として適用できる。また、複数のビームを並列配置して、光の回折を利用して光強度を変調するようにした光変調素子としても適用できる。
光学微小電気機械素子を用いた製品開発が現在数多く行われている。そのうちの一つに、SLM(シリコンライトマシーン)社が光変調器として開発したGLV(登録商標)(Grating Light Valve)を用いたプロジェクタが挙げられる。
GLVとは、両持ち梁式構造の細いビームを複数配列し、このビームを静電引力によって1つ置きに凹ませることでビームで反射した反射光に回折を生じさせるシステムである。これにより、ある方向への反射光強度を連続的に変えることができるため、プロジェクタへの応用が期待されている。GLV素子を用いたプロジェクタは、高い色再現性、高コントラスト比、高輝度という特長をもつ。
GLV素子において、より高いコントラスト、輝度を実現する構造がブレーズ(Blazed)GLV素子である。このブレーズGLV素子では、ビームを傾けて回折光を±1次光の2方向の回折光から−1次光または+1次光のいずれか1方向の回折光に限定している(特許文献1参照)。
一方、後述の課題で説明する微小電気機械素子のビームに生じるたわみを低減させる手法として、アニールにより膜応力を低減させる手法が、特許文献2に開示されている。
米国特許第6,639,722B2号 特開2002−26007号公報
ところで、上述したビームを傾けたブレーズGLV素子の場合には、GLV素子がもともと持つビームたわみ(Bow)の制御に加え、ビームの傾き(Tilt)まで制御する必要があるため、その最適構造を実現することは極めて困難であった。
ビームに傾きを生じさせるメカニズムは図14A,Bに示す通りである。これは、ビーム3の幅方向の一半部の両側に段差11を設けることにより、ビーム3自体の持つ引張り応力を利用してビーム中心部分を傾ける機構となっている。すなわち、図14A(応力開放前)に示すように、ビーム3の段差11がある側は、引張り応力Fa1 によって段差11の下の高さまで押し下げる力Fb1 が働く。また段差のない側も同様に、引張り応力Fa2 により表面高さを保とうちする力Fb2 (図示せず)が働く。この2つの力Fb1 ,Fb2 がビーム3に対して回転モーメントとして作用するため、図14B(応力開放後)に示すように、ビーム3が傾く(符号12参照)。
この構造においてビーム3の応力は必要不可欠であり、また1MHz以上という共振周波数も、ビームの引張り応力により実現している。しかしながら、ビーム3が強い引張り応力を持つことが、逆にビームの長手方向に関するビームたわみの原因となっている。ビーム3の光照射面は、ベース層となる絶縁膜7の上に反射率の高い金属膜8を積層するのが通常である。従って、ビームの光照射面を含む層は、最低でも2層以上の積層構造になっている。各層はそれぞれ固有の内部応力(引張り応力または圧縮応力)を持つため、この応力の釣り合いが取られていない場合は、引張り応力が強い方向へビームたわみが発生してしまう。このように、ビーム3の膜応力について「たわみ」と「傾き」はトレードオフの関係にある。
GLV素子を備えたプロジェクタ自体の大きさ及び重量は、光学系のスケールによって決まってくるため、小型・軽量化を目指すにはビーム幅を縮小すればよい。しかし、ブレーズGLV素子における最適なビーム傾き量は変わらないため、ビーム幅を縮小した場合には、より大きい傾き角度が必要となる。現状の構造では、他の特性を保ったままビームの傾き角度を増大させることが難しく、ビーム構造に関して何らかの新規導入が望まれる。
本発明は、上述の点に鑑み、振動部(ビーム)の表面形状に傾きが必要な微小電気機械素子において、よりビームを微小化してもビームのたわみを抑制しつつビーム傾き量を最適化できるようにした微小電気機械素子、光学微小電気機械素子、及び光変調素子を提供するものである。
また、本発明は、この光変調素子を有して、より高輝度の投影画像が得られるレーザディスプレイを提供するものである。
本発明に係る微小電気機械素子は、下部電極に空間を挟んで対向し端部で支持された振動部を有し、振動部に振動部幅方向の傾きを生じさせる段差が設けられると共に、段差に、段差の三重点部分の応力を緩和させる手段が設けられて成ることを特徴とする。
本発明に係る光学微小電気機械素子は、下部電極に空間を挟んで対向し端部で支持された振動部を有し、振動部に振動部幅方向の傾きを生じさせる段差が設けられると共に、段差に段差の三重点部分の応力を緩和させる手段が設けられ、振動部の駆動により、振動部で反射する光の反射方向を変換し、または回折光を生じさせるようにして成ることを特徴とする。
本発明に係る光変調素子は、下部電極に空間を挟んで対向し端部で支持された複数の振動部が並列配列され、振動部に振動部幅方向の傾きを生じさせる段差が設けられると共に、段差に段差の三重点部分の応力を緩和させる手段が設けられ、振動部の駆動により回折光を生じさせるようにして成ることを特徴とする。
上記微小電気機械素子、上記光学微小電気機械素子、あるいは上記光変調素子において、応力を緩和させる手段としては、三重点部分に透孔を形成した構成とすることができる。
上記微小電気機械素子、上記光学微小電気機械素子、あるいは上記光変調素子において、応力を緩和させる手段としては、三重点部分を平面的の非直角形状にした構成とすることができる。
上記微小電気機械素子、上記光学微小電気機械素子、あるいは上記光変調素子において、応力を緩和させる手段としては、段差の側壁部を傾斜させた構成とすることができる。
上記微小電気機械素子、上記光学微小電気機械素子、あるいは上記光変調素子において、応力を緩和させる手段としては、三重点部分を平面的の非直角形状にし、且つ段差の側壁部を傾斜させた構成とすることができる。
本発明は、上記微小電気機械素子、上記光学微小電気機械素子、あるいは上記光変調素子において、振動部の両端を引張る力を制御して、振動部の傾き量を制御するようにした構成とすることができる。
本発明に係るレーザディスプレイは、レーザ光源と、該レーザ光源から出射されたレーザ光の光軸上に配置され、レーザ光の光強度を変調する光変調素子とを有するレーザディスプレイであって、光変調素子は、下部電極に空間を挟んで対向し端部で支持された複数の振動部が並列配列され、振動部に振動部幅方向の傾きを生じさせる段差が設けられると共に、段差に、段差の三重点部分の応力を緩和させる手段が設けられ、振動部の振動により回折光を生じさせるようにして成ることを特徴とする。
本発明に係る微小電気機械素子、光学微小電気機械素子、あるいは光変調素子によれば、振動部に段差を設け、この段差の三重点部分に応力を緩和させる手段を設けることにより、三重点部分における応力集中が緩和される。この応力集中の緩和で、振動部たわみを抑制しつつ、より大きな振動部傾き量を得ることができる。
応力を緩和させる手段として、三重点部分に透孔を形成することにより、応力集中する三重点部分を除去することができ、応力緩和が実現できる。
応力を緩和させる手段として、三重点部分を平面的に見て非直角形状にすることにより、三重点構造の形成が回避され、応力緩和が実現できる。
応力を緩和させる手段として、段差の側壁部を傾斜させて形成することにより、三重点構造の形成が回避され、応力緩和が実現できる。
応力を緩和させる手段として、三重点部分を平面的に見て非直角形状にし、且つ段差の側壁部を傾斜させて形成することにより、三重点構造の形成が回避され、応力緩和が実現できる。
シミュレーションによれば、三重点の除去、あるいは回避によって、振動部と垂直な方向へかかる応力はおよそ10分の1にまで低減されることが確認された。これにより、振動部構造の安定化が期待される。
振動部の両端を引張る力を制御して、振動部の傾き量を制御することにより、振動部の傾き角度の制御ができる。
このように、中空構造の振動部に存在する段差によって振動部に傾きを得ている微小電気機械素子、光学微小電気機械素子、あるいは光変調素子の場合、本発明の振動部形状とすることにより、段差の三重点部分に集中していた応力が開放され、その振動部傾き量をより増大させることができる。特に、ある一定の振動部傾き量を必要とするブレーズGLV素子においては、振動部を微細化しても振動部傾き量を確保できるので、素子を小型化してもプロジェクタのスクリーンの輝度を維持できる。
本発明のレーザディスプレイによれば、光変調素子として、上述した本発明の光変調素子を備えるので、光変調素子の振動部傾き量を十分確保でき、レーザディスプレイとして回折効率が向上し、より高輝度の投影画像が得られる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
先ず、本発明の理解を容易にするために、図13A,Bを用いて薄膜状の振動部(以下、ビームという)の両端に段差を付けてビームに傾きを持たせた微小電気機械素子(いわゆるMEMS素子)の比較例について説明する。この比較例の微小電気機械素子21は、基板22上に形成した下部電極23と、この下部電極23をブリッジ状に跨ぐように配置し両端に段差31を設けたビーム25とを有して成る。ビーム25の段差31のビーム幅方向の幅W1 は、通常ビーム幅W2 の半分である(W1 =1/2W2 )。ビーム25と下部電極23とは、その間の空間24によって電気的に絶縁されている。ビーム25は、前述と同様に例えば、シリコン窒化膜等の絶縁膜27と、その上面の例えばAl膜による上部電極28との2層膜で形成され、その両端がこれと一体の支持部26〔26A,26B〕を介して基板22に支持させた両持ち梁式構造に形成される。
この微小電気機械素子21において、段差31を有したビーム25が傾くメカニズムは前述した通りであり(図14参照)、ビームの傾き量は段差の深さH1 によって制御している。当然ながら、ビームの膜の引張り応力が強いほどビーム傾き量は大きくなるが、前述した通り、膜の引張り応力と逆にビーム撓みも大きくなってしまう。
図15に、この微小電気機械素子21におけるビーム25の段差31の深さH1 に対する傾き量を示す。図15の縦軸は傾き量(相対値)、横軸は段差深さ(相対値)を示す。段差をより深さH1 を深くしていくと、ビーム傾き量はある一定値でピークとなり、さらに段差を深くしていくと、逆にビーム傾き量が小さくなっていく。これは、図13で示した段差の角に応力が集中し、ビームを傾けるモーメントが生じ難くなっていることがその一因である。この角の部分Pを三重点と呼び、ここに応力が集中すると、先に述べたようにビーム傾き量の増大が妨げられ、また応力の集中によるビームのゆがみ、変形などが懸念される。
次に、本発明による静電駆動型の微小電気機械素子(いわゆるMEMS素子)を説明する。本発明で対象とする微小電気機械素子は、マイクロ・ナノスケールの素子である。
図1は、本発明に係る微小電気機械素子の第1実施の形態を示す。本実施の形態に係る微小電気機械素子41は、基板42上に形成した下部電極43と、この下部電極43をブリッジ状に跨ぐように配置し両端に段差51を設けたビーム45とを有して成る。ビーム45と下部電極43とは、その間の空間44によって電気的に絶縁されている。ビーム45は、例えば、絶縁膜47と、その上面の金属膜による上部電極48との2層膜で形成され、その両端がこれと一体の支持部46〔46A,46B〕を介して基板42に支持された両持ち梁式構造に形成される。
支持部46〔46A,46B〕は、ビーム45と同じ膜構造でかつビーム45と一体に形成することができる。
前述と同様に、基板42は、例えばシリコン(Si)やガリウム砒素(GaAs)などの半導体基板上に絶縁膜を形成した基板、石英基板やガラス基板のような絶縁性基板等が用いられる。下部電極43は、不純物をドーピングした多結晶シリコン膜、金属膜(多結晶W,Cr蒸着膜)などで形成される。ビーム45は、シリコン窒化膜(SiN膜)、シリコン酸化膜(SiO2 膜)、その他の絶縁膜、本例では強度、弾性定数などの物性値がビーム45の機械的駆動に対して適切なシリコン地下膜が用いられる。上部電極48は、多結晶Al単体膜、Al合金膜(これらを総称してAl膜という)、その他の光反射効率のよい金属膜で形成することができる。
そして、本実施の形態においては、特に、段差51の三重点の部分に集中する応力を緩和するための手段を、ビーム45の段差部分に設けるように成す。本実施の形態では、段差51の三重点の部分にビーム45の積層膜47、48を貫通する透孔52を形成して、三重点の部分を除去した構成としている。
この透孔52の形成は、ビーム45を形成する膜47、48を堆積した後、段差の三重点の部分に対して例えば混合ガスを用いたエッチング等で積層構造の膜47、48を貫通して三重点の部分を完全に除去することにより達成される。この透孔を形成するための選択エッチングは、ビーム形状を形成する選択エッチング工程で同時に行うことができる。三重点の部分を除去し、透孔を形成する方法としては、上記の方法以外に、例えば一層膜ずつ三重点の箇所を選択エッチングしてビーム形成膜を積層して、結果として透孔を形成するようにしても良い。
三重点を除去する際の透孔52の形状については、特に問わない。但し、微小電気機械素子として、他の特性を損なわないことを考慮すると、透孔52の面積(三重点の除去面積)があまり大きいのは望ましくない。
第1実施の形態においては、比較例で三重点に集中していたビームの膜応力が、三重点の部分に透孔52を形成して三重点を除去することにより、応力集中が大幅に緩和される。図2は、三重点の部分における断面方向の応力分布を、比較例と第1実施の形態の微小電気機械素子についてシミュレーションにより比較したものである。図2Aは比較例のもの、図2Bは第1実施の形態のものである。比較例の構造では、三重点におよそ3100MPaの応力が掛かっていたのに対し、第1実施の形態の構造では、その約24分の1の130MPaの応力しか掛からない。これにより、応力集中の緩和に伴うビーム構造の安定化が図られ、ビームのゆがみ、せん断などの懸念も少なくなる。
また、比較例は三重点に応力が集中していたため、この応力集中がビームの傾きを抑制していた。しかし、第1実施の形態の構成では三重点部分の応力が緩和されるために、ビームたわみを抑制しつつ、より大きいビーム傾き量が得られる。比較例に比べて第1実施の形態においては、ビーム傾き量がおよそ1.5〜2.0倍程度、上昇することが認められた。
第1実施の形態の微小電気機械素子41によれば、ビームに対してその段差の三重点部分にビームを貫通する透孔を形成し、結果として三重点を除去することにより、この三重点部分での応力の集中が緩和される。従って、ビームたわみを抑制して、比較例に比べてより大きなビーム傾き量を得ることができる。
図3A,Bは、本発明に係る微小電気機械素子の第2実施の形態を説明する。本実施の形態に係る微小電気機械素子55は、前述と同様に、基板42上に形成した下部電極43と、この下部電極43をブリッジ状に跨ぐように配置し両端に段差51を設けたビーム45とを有して成る。ビーム45と下部電極43とは、その間の空間44によって電気的に絶縁されている。ビーム45は、例えば、絶縁膜47と、その上面の金属膜による上部電極48との2層膜で形成され、その両端がこれと一体の支持部46〔46A,46B〕を介して基板42に支持された両持ち梁式構造に形成される。
そして、本実施の形態においては、特に、段差51の三重点の部分の応力緩和のために、三重点部分を平面的に見て非直角形状に形成する。本例では、平面的に見て段差51の2つの側壁51a,51bがぶつかるコーナ部分が斜めの側壁56となるように形成される。側壁56は、平面的に見て直線状に形成しているが、多少湾曲状など非直角形状に形成することもできる。その他の構成は、第1実施の形態と同様であるので、重複説明を省略する。
第2実施の形態においては、段差51の三重点部分を平面的に見て斜めの側壁56とするなど非直角形状に形成することにより、三重点の発生を回避し、応力集中を大幅に緩和することができる。これにより、応力緩和に伴うビーム構造の安定化が図られ、ビームのゆがみ、せん断などの懸念も少なくなる。また、第1実施の形態と同様に、応力集中が緩和されるので、ビームたわみを抑制しつつ、より大きいビーム傾き量が得られる。
第2実施の形態の微小電気機械素子55によれば、ビーム段差51の三重点部分を平面的に見て斜め側壁56とするなど、いわゆる非直角形状にすることにより、実質的に三重点の形成が回避され、この部分の応力集中が緩和される。従って、ビームたわみを抑制して、比較例に比べてより大きいなビーム傾き量を得ることができる。
図4A,Bは、本発明に係る微小電気機械素子の第3実施の形態を説明する。本実施の形態に係る微小電気機械素子58は、前述と同様に、基板42上に形成した下部電極43と、この下部電極43をブリッジ状に跨ぐように配置し両端に段差51を設けたビーム45とを有して成る。ビーム45と下部電極43とは、その間の空間44によって電気的に絶縁されている。ビーム45は、例えば、絶縁膜47と、その上面の金属膜による上部電極48との2層膜で形成され、その両端がこれと一体の支持部46〔46A,46B〕を介して基板42に支持された両持ち梁式構造に形成される。
そして、本実施の形態においては、特に、段差51の2つの側壁51a,51bをビーム51の表面に対して所要の傾斜をもって形成される。その他の構成は、第1実施の形態と同様であるので、重複説明を省略する。
この段差51の2つの側壁51a,51bを傾斜させるのは、段差形成の際のエッチング条件を調節することで形成することができる。例えばウェットエッチング等で犠牲層をエッチングすることで実現できる。ウェットエッチング工程は、エッチング深さに対して精度を得ることが難しいため、エッチングストップ層を形成することで形成が可能になる。
第3実施の形態においては、段差51の2つの側壁51a,51bが垂直でなく所要の傾斜をもって形成されることにより、三重点の応力集中を大幅に緩和することができる。これにより、応力緩和に伴うビーム構造の安定化が図られ、ビームのゆがみ、せん断などの懸念も少なくなる。また、前述の実施の形態と同様に、応力集中が緩和されるので、ビームたわみを抑制しつつ、より大きいビーム傾き量が得られる。
第3実施の形態の微小電気機械素子58によれば、上述したように三重点部分の応力集中が緩和され、ビームたわみを抑制して、比較例に比べてより大きいなビーム傾き量を得ることができる。
図5A,Bは、本発明に係る微小電気機械素子の第4実施の形態を説明する。本実施の形態に係る微小電気機械素子59は、前述と同様に、基板42上に形成した下部電極43と、この下部電極43をブリッジ状に跨ぐように配置し両端に段差51を設けたビーム45とを有して成る。ビーム45と下部電極43とは、その間の空間44によって電気的に絶縁されている。ビーム45は、例えば、絶縁膜47と、その上面の金属膜による上部電極48との2層膜で形成され、その両端がこれと一体の支持部46〔46A,46B〕を介して基板42に支持された両持ち梁式構造に形成される。
そして、本実施の形態においては、特に、段差51を第2実施の形態と第3実施の形態を組み合わせた形状に形成される。すなわち、三重点部分を平面的に見て非直角形状、本例ではコーナ部を斜め形状56に形成する共に、段差51の互いにぶつかる2つの側壁51a,51bをビーム51の表面に対して傾斜させた形状に成す。その他の構成は、第1実施の形態と同様であるので、重複説明を省略する。
第4実施の形態においては、段差51の三重点部分が平面的に非直角形状で、且つ2つの側壁51a,51bがビーム51の表面に対して所要の傾斜をもって形成されるので、三重点部分の応力集中をさらに大幅に緩和することができる。これにより、応力緩和に伴うビーム構造の安定化が図られ、ビームのゆがみ、せん断などの懸念も少なくなる。また、前述の実施の形態と同様に、応力集中が緩和されるので、ビームたわみを抑制しつつ、より大きいビーム傾き量が得られる。
第4実施の形態の微小電気機械素子59によれば、上述したように、ビーム段差51の三重点の形成が回避されると共に、2つの側壁部51a,51bが傾斜して形成されることにより、三重点部分の応力集中が緩和され、ビームたわみを抑制して、比較例に比べてより大きいなビーム傾き量を得ることができる。
図6は、本発明に係る微小電気機械素子の第5実施の形態を説明する。同図はビーム45のみ示し他の構成は前述の実施の形態と同様であるで、省略する。
本実施の形態に係る微小電気機械素子61は、ビーム45の両端に段差51を形成し、三重点部分の透孔52を形成して三重点部分を除去する。ビーム45の構成において、ビーム45を引張る力Fhを制御して、ビーム45の傾き量を制御するように成す。
ビーム45は、引張り方向への応力(ビーム自体の膜の応力も含めて)Fhが強いほどビーム45は大きく傾く。三重点部分の除去によって、縒り大きい傾き角度が実現できる。ビーム45を引張る力Fhは、外部から与えても良いし、ビーム自身の応力を利用しても良い。
第5実施の形態の微小電気機械素子61によれば、ビーム45の引張る力Fhによってビーム傾き角度を制御できるので、用途としては、光の反射方向を変化させる例えば光スイッチ、あるいは光変調素子などの光学微小電気機械素子として適用できる。また、GLV素子のような光の回折を利用して光強度を変調するようにした光変調素子として適用できる。
上述の各実施の形態に係る微小電気機械素子は、ビーム45の上部電極48を光反射膜とし、ビーム45の駆動により光の反射方向が異なるのを利用して一方向の反射光を検出してスイッチ機能を持たせた光スイッチ、あるいは光変調素子などの光学微小電気機械素子として適用できる。光の反射を利用するときの光変調素子は、単位時間当りの一方向の反射量で光強度を変調する、いわゆる時間変調である。光の回折を利用するときの光変調素子は光の回折によってビームで反射する光の強度を変調する、いわゆる空間変調である。さらには、GLV素子のような光の回折を利用して光強度を変調するようにした光変調素子として適用できる。
次に、本発明に係る微小電気機械素子を、回折光を利用した光変調素子であるGLV素子に適用した第6実施の形態について説明する。
本実施の形態に係るGLV素子61は、いわゆるブレーズGLV素子である。本実施の形態のGLV素子61は、図7に示すように、基板62上に共通の下部電極63が形成され、この下部電極63に交叉してブリッジ状に跨ぐ複数、本例では5つのビーム65〔651、652、653、654、655〕が並列配置されて成る。このビーム65のうち、一方の一つ置きのビーム、多結晶ビーム651、653、655が固定ビームとして作用し、他方の一つ置きのビーム652、654が可動ビームとして作用する。前述と同様に、基板62は、半導体基板上に絶縁膜を形成した基板や絶縁性基板などで形成される。また、下部電極63も多結晶シリコン膜、金属膜などで形成される。ビーム65は、例えばシリコン窒化膜(SiN膜)などの絶縁膜によるブリジ部材67の下部電極53と平行する面上に所要の膜厚、例えば70nm程度のAl膜による反射膜を兼ねる上部電極(以下、反射膜兼上部電極という)68が形成された構造である。ビーム65はリボンと称されている部分である。
本実施の形態においては、第1実施の形態を適用してビーム65の両端には、前述したと同様の段差51が形成されると共に、段差51の三重点分に透孔52が形成される。この段差51は、後述する製造プロセスで明らかなように、中空構造を得るために成膜する犠牲層に対して、部分エッチングを施し、その上にビームとなる各膜を成膜することにより形成される。また、段差51の透孔52は、ビーム形成膜を各ビーム65〔651〜655〕に分離する工程で同時にパターニングして形成される。ビーム65は、この段差形状を有することで、所望のビーム傾きをもって配置される。
なお、GLV素子のビームとしては、その他、第2〜第5実施の形態のビーム形状を適用するともできる。
このブレーズGLV素子61では、下部電極63と反射兼上部電極68との間に微小電圧を印加すると、前述した静電現象によって一つ置きのビーム652、654が下部電極63に向って近接し、また電圧の印加を停止すると離間して元の位置に戻る。この下部電極63に対する複数のビーム65のうちの一つ置きのビーム652、654の近接、離間の動作により、反射兼上部電極68の高さが変化し、光の回折によって上部電極68で発射する光の強度が変調される。
ブレーズGLV素子では、ビーム65に傾きを生じさせ、この傾き量が使用する光源波長の4分の1と等しいときに、光効率が最大となる。現状では12nm程度のビーム傾き量が好ましいとされている。ブレーズGLV素子において、装置の小型化に伴いビームの微細化を行う場合には、ビーム傾き角度の更なる増大化が必要である。例えば、ビーム幅が4μmであるとき、120nmのビーム傾き量を得るために必要な傾き角度は約1.7度である。しかし、ビーム幅を2μmとして同程度のビーム傾き量を得ようとすると、必要なビーム傾き角度は3.4度となり、従来の構造でこれを実現するのは極めて困難である。
しかし、第6実施の形態に係るGLV素子61を適用することにより、上記のビーム傾き角度は十分実現可能となる。ビーム傾き量はGLV素子を備えたプロジェクタの輝度に強く影響するため、ビームの微細化を実現するためには、本実施の形態の技術が必要不可欠となる。
図8〜図11は、第4実施の形態のGLV素子61の製造方法の一例を示す。なお、この製造方法ではGLV素子61の5つのビームを同時に形成するが、説明の簡便のため2つのビームのみとし、残りの3つのビームについては同様であるので、省略した。
先ず、図8Aに示すように、基板62上に後に形成する複数のビームに共通する下部電極63を形成する。下部電極63と基板62の表面とは面一となるように下部電極63以外の基板表面は絶縁膜で被覆される。図示の例では下部電極63が基板62に埋め込まれた状態となっている。
次に、図8Bに示すように、下部電極63のビーム長さ方向に対応する幅よりも広い幅となるように、下部電極63上を含む基板62上に、選択的に犠牲層72を形成する。犠牲層72は、下部電極63、基板表面、後のビーム材料とエッチング比が取れる材料、本例では非晶質シリコン膜で形成される。
次に、図9Cに示すように、フォトリソグラフィ技術とエッチング技術を用いて、犠牲層72に対して選択エッチングを施し、ビームの段差部分に対応する位置に幅W3 ′、深さH3 ′のエッチング凹部51′を形成する。すなわち、犠牲層72において、各ビームに対応する領域の表面の両端にビーム幅に対応する幅W4 ′より狭い幅W3 ′で、かつ深さH3 ′のエッチング凹部51′を形成する。このエッチング凹部51′は、後述のビームの段差51に対応するもので、エッチング凹部51′の幅W3 ′、深さH3′は、ビーム段差51の段差幅W3 、段差深さH3 に対応する。
次に、図9Dに示すように、犠牲層72の表面を含む基板全面にブリッジ部材となる例えばシリコン窒化膜による絶縁膜67′を堆積する。続いて図10Eに示すように、絶縁膜67′上に反射膜兼上部電極となる例えばAl膜68′を堆積する。
次に、図10Fに示すように、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、Al膜68′及び絶縁膜67′をパターニングして、各ビームに分割する。同時に透孔52を形成する。すなわち、両端に段差51を有し、且つその三重点部分に透孔52を有する各ビーム65〔651、652、・・〕を形成する。
次に、図11Gに示すように、犠牲層72を選択的にエッチング除去し、各ビーム65と下部電極63間に空間64を形成する。
このようにして、図11Hに示すように、基板62に下部電極63が形成され、この下部電極63に対して空間64を挟んで、それぞれ両端に段差51が形成され表面に反射膜兼上部電極68が形成された複数、本例では5つのビーム65〔651〜655〕を有して成る目的のGLV素子61を得る。
図12は、本発明の光変調素子としてのGLV素子61を用いた光学装置の一実施の形態を示す。本例ではレーザディスプレイに適用した場合である。本実施の形態に係るレーザディスプレイ81は、例えば大型スクリーン用プロジェクタ、特にデジタル画像のプロジェクタとして、またはコンピュータ画像投影装置として用いられる。
レーザディスプレイ81は、図12に示すように、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色のレーザ光源82R,82G,82Bと、各レーザ光源に対して、それぞれ光軸上に順次設けられたミラー84R,84G,84B、各色照明光学系(レンズ群)86R,86G,86B、及び光変調素子として機能する上述の本発明に係るGLV素子88R,88G,88Bとを備えている。
レーザ光源82R,82G,82Bは、それぞれ例えば、R(波長642nm、光出力約3W)、G(波長532nm、光出力約2W)、B(波長457nm、光出力約1.5W)のレーザを射出する。
更に、レーザディスプレイ81は、DLV素子88R,88G,88Bによりそれぞれ光強度が変調された赤色(R)レーザ光、緑色(G)レーザ光及び青(B)レーザ光を合成する色合成フィルタ90、空間フィルタ92、ディフューザ94、ミラー96、ガルバノスキャナ98、投影光学系(レンズ群)100、及びスクリーン102を備えている。色合成フィルタ90は、例えばダイクロイックミラーで構成される。
本実施の形態のレーザディスプレイ81は、レーザ光源82R,82G,82Bから射出されたRGB各レーザ光が、それぞれミラー84R,84G,84Bを経て各色照明光学系86R,86G,86Bから各GLV素子88R,88G,88Bに同期入力されるようになっている。
更に、各レーザ光は、GLV素子88R,88G,88Bによって回折されることにより空間変調され、これら3色の回折光が色合成フィルタ90によって合成され、続いて空間フィルタ92によって信号成分のみが取り出される。
次いで、このRGBの画像信号は、ディフューザ94によってレーザスペックルが低減され、ミラー96を経て、画像信号と同期するガルバノスキャナ98によって空間に展開され、投影光学系100によってスクリーン102上にフルカラー画像として投影される。
本実施の形態のレーザディスプレイ81によれば、GLV素子88R,88G,88Bのビーム傾き量を十分確保できるので、回折効率が向上し、より高輝度の投影画像が得られる。
上述の本実施の形態の微小電気機械素子、及び光変調素子によれば、ビームに設けた段差形状を工夫する、すなわち段差の三重点部分の応力集中を緩和する手段を設けることにより、三重点における応力集中が緩和される。シミュレーションによれば、三重点の除去によって、ビームと垂直な方向へかかる応力はおよそ10分の1にまで低減されることが確認された。これにより、ビーム構造の安定化が期待される。
段差によってビーム傾きを得ている微小電気機械素子の場合、本実施の形態では、比較例の三重点部分に集中していた応力が開放されることによって、ビームたわみを抑制しつつ、そのビーム傾き量をより増大させることができる。特に、ある一定のビーム傾き量を必要とするブレーズGLV素子においては、ビームを微細化してもビーム傾き量を確保できるので、素子を小型化してもプロジェクタのスクリーンの輝度を維持できる。
A 本発明に係る微小電気機械素子の第1実施の形態を示す斜視図である。 B 本発明に係る微小電気機械素子の第1実施の形態を示す平面図である。 A,B 本発明と比較例とのビーム段差の三重点部分の応力分布の比較図である。 A 本発明に係る微小電気機械素子の第2実施の形態を示す斜視図である。 B 本発明に係る微小電気機械素子の第2実施の形態を示す平面図である。 A 本発明に係る微小電気機械素子の第3実施の形態を示す斜視図である。 B 本発明に係る微小電気機械素子の第3実施の形態を示す平面図である。 A 本発明に係る微小電気機械素子の第4実施の形態を示す斜視図である。 B 本発明に係る微小電気機械素子の第4実施の形態を示す平面図である。 本発明に係る微小電気機械素子の第5実施の形態を示すビーム部分の斜視図 本発明を光変調素子(GLV素子)に適用した第6実施の形態を示す構成図である。 A,B 本発明の光変調素子(GLV素子)の製造方法の一実施の形態を示す製造工程図(その1である)。 C,D 本発明の光変調素子(GLV素子)の製造方法の一実施の形態を示す製造工程図(その2である)。 E,F 本発明の光変調素子(GLV素子)の製造方法の一実施の形態を示す製造工程図(その3である)。 G,H 本発明の光変調素子(GLV素子)の製造方法の一実施の形態を示す製造工程図(その4である)。 本発明に係る光変調素子であるGLV素子を用いたレーザディスプレイの例を示す構成図である。 A 比較例に係る微小電気機械素子の斜視図である。 B 比較例に係る微小電気機械素子の平面図である。 A 段差を有したビームの応力開放前の応力分布図である。 B 段差を有したビームの応力開放後の応力分布図である。 段差深さとビーム傾き量の関係を示すグラフである。 従来の両持ち梁式の微小電気機械素子の代表例を示す斜視図である。
符号の説明
41・・微小電気機械素子、42・・基板、43・・下部電極、44・・空間、45・・振動部(ビーム)、46A,46B・・支持部、47・・絶縁膜、58・・上部電極、51・・段差、51a,51b、56・・側壁、52・・透孔、61・・GLV素子、62・・基板、63・・下部電極、65〔651、652、653、654、655〕・・振動部(ビーム)、67・・絶縁膜、68・・反射膜兼上部電極

Claims (19)

  1. 下部電極に空間を挟んで対向し端部で支持された振動部を有し、
    前記振動部に振動部幅方向の傾きを生じさせる段差が設けられると共に、
    前記段差に、段差の三重点部分の応力を緩和させる手段が設けられて成る
    ことを特徴とする微小電気機械素子。
  2. 前記応力を緩和させる手段は、前記三重点部分に透孔を形成して成る
    ことを特徴とする請求項1記載の微小電気機械素子。
  3. 前記応力を緩和させる手段は、前記三重点部分を平面的の非直角形状にして成る
    ことを特徴とする請求項1記載の微小電気機械素子。
  4. 前記応力を緩和させる手段は、前記段差の側壁部を傾斜させて成る
    ことを特徴とする請求項1記載の微小電気機械素子。
  5. 前記応力を緩和させる手段は、前記三重点部分を平面的の非直角形状にし、且つ前記段差の側壁部を傾斜させて成る
    ことを特徴とする請求項1記載の微小電気機械素子。
  6. 前記振動部の両端を引張る力を制御して、前記振動部の傾き量を制御して成る
    ことを特徴とする請求項1記載の微小電気機械素子。
  7. 下部電極に空間を挟んで対向し端部で支持された振動部を有し、
    前記振動部に振動部幅方向の傾きを生じさせる段差が設けられると共に、
    前記段差に、段差の三重点部分の応力を緩和させる手段が設けられ、
    前記振動部の駆動により、該振動部で反射する光の反射方向を変換し、または回折光を生じさせるようにして成る
    ことを特徴とする光学微小電気機械素子。
  8. 前記振動部における応力を緩和させる手段は、前記三重点部分に透孔を形成して成る
    ことを特徴とする請求項7記載の光学微小電気機械素子。
  9. 前記振動部における応力を緩和させる手段は、前記三重点部分を平面的の非直角形状にして成る
    ことを特徴とする請求項7記載の光学微小電気機械素子。
  10. 前記振動部における応力を緩和させる手段は、前記段差の側壁部を傾斜させて成る
    ことを特徴とする請求項7記載の光学微小電気機械素子。
  11. 前記振動部における応力を緩和させる手段は、前記三重点部分を平面的の非直角形状にし、且つ前記段差の側壁部を傾斜させて成る
    ことを特徴とする請求項7記載の光学微小電気機械素子。
  12. 前記振動部の両端を引張る力を制御して、前記振動部の傾き量を制御して成る
    ことを特徴とする請求項7記載の光学微小電気機械素子。
  13. 下部電極に空間を挟んで対向し端部で支持された複数の振動部が並列配列され、
    前記振動部に振動部幅方向の傾きを生じさせる段差が設けられると共に、
    前記段差に、段差の三重点部分の応力を緩和させる手段が設けられ、
    前記振動部の駆動により回折光を生じさせるようにして成る
    ことを特徴とする光変調素子。
  14. 前記振動部における応力を緩和させる手段は、前記三重点部分に透孔を形成して成る
    ことを特徴とする請求項13記載の光変調素子。
  15. 前記振動部における応力を緩和させる手段は、前記三重点部分を平面的の非直角形状にして成る
    ことを特徴とする請求項13記載の光変調素子。
  16. 前記振動部における応力を緩和させる手段は、前記段差の側壁部を傾斜させて成る
    ことを特徴とする請求項13記載の光変調素子。
  17. 前記振動部における応力を緩和させる手段は、前記三重点部分を平面的の非直角形状にし、且つ前記段差の側壁部を傾斜させて成る
    ことを特徴とする請求項13記載の光変調素子。
  18. 前記振動部の両端を引張る力を制御して、前記振動部の傾き量を制御して成る
    ことを特徴とする請求項13記載の光変調素子。
  19. レーザ光源と、該レーザ光源から出射されたレーザ光の光軸上に配置され、レーザ光の光強度を変調する光変調素子とを有するレーザディスプレイであって、
    前記光変調素子は、
    下部電極に空間を挟んで対向し端部で支持された複数の振動部が並列配列され、
    前記振動部に振動部幅方向の傾きを生じさせる段差が設けられると共に、
    前記段差に、段差の三重点部分の応力を緩和させる手段が設けられ、
    前記振動部の振動により回折光を生じさせるようにして成る
    ことを特徴とするレーザディスプレイ。
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