JP2006064610A - 同軸型空間光干渉断層画像計測装置 - Google Patents

同軸型空間光干渉断層画像計測装置 Download PDF

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Abstract

【課題】低コヒーレント光源を用いた空間干渉による深さ方向情報の並列検出を、簡便な構成かつ高速でかつ有効に実行できる、空間相関波を利用した同軸型空間光干渉断層画像計測装置を提供する。
【解決手段】同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、干渉計の参照光波の光路に回折格子9を配置し、位相波面と角度を成す相関波面を持った回折光波を信号光波と同軸上で合波する同軸型空間光干渉計を構築し、空間干渉信号を光アレイセンサ12で並列検出し、被検体6の断層像を取得する。参照光波と信号光波の相関波面が干渉し、光アレイセンサ12の検出面上横方向に被検体の深さ方向の形態情報が投影される。位相波面は平行であるため、空間干渉縞の空間周期は無限大となり干渉信号の包絡線を直接検出できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、被検体、特に不均一な構造をもつ光散乱媒質に光波ビームを照射し、その被検体の表面又は内部から反射する光を利用して、その被検体の断層像を光計測する同軸型空間光干渉断層画像計測装置に関するものである。
1960年代のレーザの発明と1970年代の光ファイバの実用化以来、様々な光波を利用した計測法の研究が進められている。光波を用いた計測法には基本的に高感度、高分解能、高精度、高速検出などの特徴があり、様々な光波を利用した計測技術が開発され、多くの計測装置が市販されている。さらに、非接触、無侵襲計測が可能な光波は生体計測にも適しており、光波の中でも可視域に近い近赤外光は生体中を比較的透過し易いため、光波を用いた画像診断技術にはこの波長域の光が用いられている。しかし、この波長域の光が比較的生体中を透過し易いとはいえ、不均一で複雑な微細構造を持つ生体組織が高散乱媒体であるという事実は、光波を用いた診断装置の実現の大きな障害となっていた。
1980年代後半から、光波による生体画像診断への道を切り開くため、生体中の光波の伝播特性を計測する研究が積極的に行われるようになり、それに伴い、光波を用いた多種多様な計測法が考案された。それらの計測法の中で、近年、高い関心が向けられている一つの計測法として波長帯域が広い低コヒーレント光源の干渉を利用した光コヒーレンス断層画像化法(Optical Coherence Tomography:OCT)がある(例えば、下記特許文献1および非特許文献1を参照)。この計測法は低コヒーレント光源をプローブとし、波長帯域の広い低コヒーレント光源の干渉性のなさを利用して、生体内部の形態をミクロンオーダの空間分解能で計測するものである。また、生体内部から反射してきた散乱・拡散成分が支配的な光の中から、後方散乱光を光ヘテロダイン法で選択的に検出し、干渉信号が持つ位置と振幅の情報を断層画像化するものである。
光コヒーレンス断層画像化法は、例えば、マイケルソン干渉計において、低コヒーレント光源を用いる。その基本構成を図10に示す。低コヒーレント光源81からの光波ビームを半透明鏡82により参照光波と信号光波に2分割する。参照光波は反射鏡83に照射され反射する。一方、信号光波は被検体84に照射され、被検体84の表面や内部からの後方散乱光が参照光波と半透明鏡82により再び合波され、点光センサ85で検出される。この参照光波と信号光波は、光路長差が光源のコヒーレント長(低コヒーレント光源のコヒーレント長は数十μm)以下の時、相関がある成分のみが干渉し合う。従って、反射鏡83の位置を光軸方向に走査し、参照光の光路長を変化させることにより、信号光波照射位置での被検体84の形態情報をもつ反射強度プロファイルを検出することができる。さらに、信号光波の横方向の走査により2次元断層画像を計測することができる。
しかし、上記のような2次元断層画像計測は、反射鏡の光軸方向の走査と信号光波ビームの横方向走査を必要とするため、計測時間の短縮には制約がある。より高速に画像計測を行うためには、機械的な走査機構を持たないことが望ましく、これには2次元断層画像をCCDカメラのような2次元アレイセンサを用いて空間的に並列検出する方法が有効である。
その空間並列検出法の1つとして低コヒーレント光源を用いた軸外し干渉計がある(例えば、下記非特許文献2参照)。図11に示す軸外し干渉計において、参照光波er と信号光波es が光アレイセンサ91の中心位置Oに対して左右からそれぞれ角度θで入射する。光の伝播方向と垂直な位相波面と2光波の干渉に寄与する相関波面は等しく、2光波が交差する検出面で検出される光強度は、
Figure 2006064610
で与えられる。ただし、zは光アレイセンサ91の検出面上の位置、Er 、Es はそれぞれ参照光波と信号光波の電界振幅、fは光周波数、cは光速、Δzは参照光波と信号光波の光路長差である。
上記式(1)は単一周波数fの光波における光強度を表したものであり、低コヒーレント(広周波数帯域)光源を用いた場合の検出光強度は、式(1)を光源の周波数分布において積分することにより求めることができる。計算の便宜上、光源の周波数分布関数をガウシアン型と仮定すると、検出される干渉成分は光源の中心波長λ0 と波長幅Δλを用いて、
Figure 2006064610
となる。
上記式(2)は空間周期λ0 /(2sinθ)の正弦関数で変調されたガウシアン関数を表し、ガウシアン関数のプロファイルが干渉信号の包絡線に対応する。また、ガウシアン関数のピーク(Δz−2zsinθ=0)が2光波の光路長差Δzに対応する。式(2)から、低コヒーレント光源を用いた場合、被検体の内部の各部位から反射してくる信号光波と別の光路をとる参照光波の相関成分が重なる位置、すなわち2光波の光路長が一致する位置で局所的に干渉し、被検体の深さ方向の情報が光アレイセンサ91の検出面上の横方向に投影され並列検出される。
特公平6−35946号公報 「光学」28巻3号、1999年、p.116 「Optics Letters」 vol.18,1993,p.2129
しかし、上記式(2)で与えられる干渉信号は空間周期が波長オーダと短いため、この干渉信号のプロファイルを実サイズで検出することは難しく、また、高い空間分解能を持つ光アレイセンサが必要である。例えば、中心波長840nmの低コヒーレント光源を用い、光アレイセンサへの光の入射角を45°とすると、検出される干渉信号の空間周期は約600nmであり、その干渉信号を検出するためには、ナイキストのサンプリング定理より最低でも300nmの空間分解能をもつ光アレイセンサが必要である。また、検出した干渉信号から2次元断層画像を得るためには、フーリエ変換などの煩雑な演算が必要である。この演算の必要性は、低コヒーレント光源を用いた軸外し干渉計による計測の高速化を困難にするものである。
本発明は、上記事情に鑑み、低コヒーレント光源を用いた空間干渉による深さ方向情報の並列検出を、簡便な構成かつ高速でかつ有効に実行できる、空間相関波を利用した同軸型空間光干渉断層画像計測装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、広帯域な波長幅をもつ光源を用いる光干渉法による断層画像計測用干渉光学系において、参照光波を回折格子を経由させ、前記回折格子の入射位置に依存して遅延する、回折光の等位相面と角度を成す信号光波との干渉に寄与する相関波面をもつ回折光波を発生させ、この回折光波を信号光波と略同軸で干渉させ、前記遅延に依存する位置に局在した空間干渉信号を発生させるとともに、同軸干渉系を構成することを特徴とする。
〔2〕同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、波長帯域幅の広い光波を射出する光源と、その光源から射出した光波のビーム径を拡大し、平行光束に変換するレンズと、前記並行光束を、被検体が配置される光路を辿る信号光波と、前記被検体を経由する光路とは異なる、回折格子が配置される光路を辿る参照光波に2分し、前記被検体へ照射され、その内部より後方散乱する信号光波または前方散乱する信号光波と、前記参照光波の光路長を調整するための半透明鏡と反射鏡による遅延機構と、その遅延機構を経由した参照光波をさらに回折格子を経由させることにより、位相波面と角度を成す信号光波との干渉に寄与する前記空間遅延相関波面を持たせ、該空間遅延相関波面をもつ参照光波と前記信号光波とを、略同軸で合波し空間的な干渉信号を生成する干渉光学系と、その干渉光学系で生成される干渉光を受光検出する空間的に受光素子が多数配列される光アレイセンサと、その光アレイセンサの多数の受光素子で検出された光干渉信号を統合・処理し、信号光波が照射された位置での被検体の表面もしくは内部の形態情報を構成する信号処理系とを具備することを特徴とする。
〔3〕上記〔1〕記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、前記干渉光学系の参照光波側において、前記参照光波が前記回折格子を経由することによって発生する回折光の波長分散を補正するため、前記回折格子からの回折光をレンズ系により光アレイセンサ上に投影することを特徴とする。
〔4〕上記〔1〕又は〔2〕記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、前記干渉光学系が、前記信号光波側において、前記被検体へ入射する光波をレンズ系を経て照射し、前記被検体からの信号光波をレンズ系を用いて集光し、さらに円柱レンズ系を用いて前記光アレイセンサの検出面上に投影することを特徴とする。
〔5〕上記〔1〕記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、前記干渉光学系が、前記信号光波側において、前記被検体へ入射する光波をその光波の入射方向と垂直な縦方向に線状に絞るために円柱レンズと集光レンズとを用い、前記被検体からの信号光波をレンズ系を用いて集光し、さらに前記円柱レンズを用いて前記光アレイセンサの検出面上に投影することを特徴とする。
〔6〕上記〔4〕又は〔5〕記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、前記被検体へ入射する光波を、偏向走査する機構を設けたことを特徴とする。
〔7〕上記〔4〕記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、前記光アレイセンサが、受光素子が空間的に線形配列され、空間的な干渉信号をそれぞれ独立・並列検出できる光アレイセンサであり、その光アレイセンサの検出面は前記回折格子からの参照光波と前記被検体からの信号光波が投影される面に配置され、前記光アレイセンサの1方向に並んだ受光素子で検出された光干渉信号は、統合・処理により、前記被検体の信号光波照射位置での伝播方向の形態情報を構築するものであり、前記偏向走査により前記信号光波照射位置を順次移動して信号光波を検出・統合・処理することにより2次元断層画像を構築することを特徴とする。
〔8〕上記〔5〕記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、前記光アレイセンサが、受光素子が空間的に2次元配列され、空間的な干渉信号をそれぞれ独立・並列検出できる2次元光アレイセンサであり、その2次元光アレイセンサの検出面は前記回折格子からの1次回折参照光波と前記被検体からの信号光波が投影される面に配置され、前記2次元光アレイセンサの1方向に並んだ受光素子で検出された光干渉信号は、統合・処理により、前記被検体の信号光波照射位置での伝播方向の形態情報を構築し、一方、前記2次元光アレイセンサの他の1方向に並んだ受光素子で検出された光干渉信号は、統合・処理により、前記被検体の線状信号光波照射位置での光伝播方向と垂直な縦方向の形態情報を構築する信号処理部を備えたことを特徴とする。
〔9〕上記〔6〕記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、上記〔8〕記載の干渉光学系が、前記参照光波側において、前記被検体へ入射する光波または前記被検体を、光波の伝播方向と垂直に1次元走査することにより、前記被検体の3次元形態情報を取得する機能を備えたことを特徴とする。
〔10〕上記〔1〕記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、前記干渉光学系が、前記被検体への照射光波の偏光方向を制御する偏光素子を備えることを特徴とする。
〔11〕上記〔2〕記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、前記干渉光学系が、振動機構により前記参照光波と前記信号光波の光路長差を伸縮することにより空間干渉信号に周波数シフトを与える周波数シフタを備え、背景光から干渉成分のみを抽出する機能をもつことを特徴とする。
〔12〕上記〔2〕記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、前記光源が、可干渉距離100μm以下のスーパールミネッセントダイオードであることを特徴とする。
〔13〕上記〔2〕記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、前記光源が、可干渉距離50μ以下の発光ダイオードであることを特徴とする。
〔14〕上記〔2〕記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、前記被検体が光散乱媒体であることを特徴とする。
〔15〕上記〔2〕記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、前記参照光波と信号光波間の光路長差を走査する遅延機構を設けたことを特徴とする。
〔16〕上記〔2〕記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、前記光アレイセンサがCCDあるいはMOS素子で構成されていることを特徴とする。
〔17〕上記〔2〕記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、前記光アレイセンサが電子増倍機構付き撮像デバイスであることを特徴とする。
本発明によれば、以下のような効果を奏することができる。
(A)低コヒーレント干渉計において、参照光波の光路に回折格子を配置し、回折光が持つ位相波面と角度を成す相関波面を利用し、また、回折格子による波長分散をレンズを使用して検出面上で補正することにより、同軸型の空間干渉計が構築できる。
(B)同軸型の干渉計であるため、参照光波と信号光波の位相波面は並行であり、空間周波数が無限小の干渉信号、すなわち、干渉縞の包絡線を直接検出できる。
(C)被検体の2次元断層像を非走査・高速で検出できることから、被検体への光照射位置を任意の方向に走査することにより、被検体内の3次元断層画像を容易に描画できる。
(D)広帯域偏光ビームスプリッタおよび波長板を使用することにより、被検体への入射光波および反射光波の偏光状態を制御して検出することができる。
(E)参照光波側に振動機構による位相変調装置を備えた場合には、光アレイセンサによって検出される光干渉信号は、背景光による直流成分から分離することが可能である。
(F)参照光波のみが回折格子を通過することから、信号光波が回折効率に制限されない計測システムが構築できる。
(G)同軸型の空間光干渉計であるため、簡素な構成で容易に装置を構築できる。
(H)光アレイセンサには市販のCCDカメラやMOS型カメラを容易に使用でき、さらには光電子増倍機構付きの各種撮像装置の使用が可能で、被検体深部からの極微弱光信号の像増倍検出をも可能とする特徴がある。
本発明は、同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、広帯域な波長幅をもつ光源を用いる光干渉法による断層画像計測用干渉光学系において、参照光波を回折格子を経由させ、前記回折格子の入射位置に依存して遅延する、回折光の等位相面と角度を成す信号光波との干渉に寄与する相関波面をもつ回折光波を発生させ、信号光波と略同軸で干渉させ、前記遅延に依存する位置に局在した空間干渉信号を発生させるにもかかわらず同軸干渉系を構成することを特徴とする。よって、参照光波の光路に回折格子を配置し、回折光が持つ位相波面と角度を成す相関波面を利用し、また、回折格子による波長分散をレンズを使用して検出面上で補正することにより、同軸型の空間干渉計が構築できる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本発明の第1実施例を示す空間相関波を利用した同軸型空間光干渉断層画像計測装置の構成図である。この図において、1は低コヒーレント光源、2、5、10はレンズ、3、7、11は半透明鏡、4、8は反射鏡、6は被検体、9は透過型回折格子、12は光アレイセンサである。
図1に示すように、広い周波数帯域幅を持つ低コヒーレント光源1から射出した光はレンズ2により幅広い平行光束に変換される。その平行光束は干渉計に入射し、半透明鏡3により信号光波と参照光波に2分される。信号光波は、反射鏡4で反射され、半透明鏡11を通過し、レンズ5により点に集光され、例えば不均一で光散乱を生じる構成物質からなる被検体6へ照射される。被検体6から内部反射してくる光はレンズ5で集められ、半透明鏡11に送られる。一方、参照光波は遅延機構(7、8)を経由して、透過型回折格子9に入射し、例えばその1次回折光がレンズ(結像レンズ)10で光アレイセンサ12の検出面上に結像する。ここで、遅延機構は半透明鏡7と反射鏡8からなり、この遅延機構中で参照光波は半透明鏡7を通過し、反射鏡8で全反射し、再び半透明鏡7に戻る。この時に反射鏡8を光の伝播方向に動かすことにより、干渉計における光路長を変化させ遅延させる。参照光波と信号光波は半透明鏡11で合波され、干渉信号が光アレイセンサ12で検出される。
なお、上記した光源としては、可干渉距離100μm以下のスーパールミネッセントダイオードを用いることができる。
また、上記した光源としては、可干渉距離50μ以下の発光ダイオードをことができる。
従来の低コヒーレント光の空間干渉を利用した計測装置は、軸外し光干渉計を応用して構成されているが、本発明は、干渉計において参照光波を透過型回折格子9へ経由させ、透過型回折格子9上の光照射位置に依存して遅延され、信号光との干渉に寄与する相関波面を持つ回折光波を利用して、同軸光干渉計において空間干渉信号を検出する同軸型空間光干渉断層画像計測装置を提供する。
以下に、本発明による同軸型空間光干渉断層画像計測装置の動作原理を説明する。
図2は、透過型回折格子への光照射位置に依存した遅延相関波面の発生の原理について示したものである。透過型回折格子9がZ軸上に配置され、その法線がY方向と平行になるようにした。低コヒーレント光源から出た光は、位相波面と信号光波との干渉に寄与する相関波面が平行にある。透過型回折格子9に幅のある低コヒーレント光(参照光er )が回折格子面の垂直軸に対して角度θで入射する場合、回折格子方程式(sinθ―sinβ=mλ0 /d、ここで、mは次数、λ0 は光源の中心波長、dは格子間隔)を満たす角度βでm次回折光が射出する。本実施例では1次回折光を対象にして説明するが、2次以上の回折光においても同様の原理が適用できる。例えばこのときホイヘンスの原理より1次回折光の位相波面の法線方向が伝播方向となる。
Figure 2006064610
前記空間遅延相関波面に基づく相対的な最大遅延距離、即ち、最大深度測定可能距離Zmaxは、透過型回折格子9への入射波のビームの直径をDとすると、Zmax=mλ0 D/2d cosθで与えられる。数値例として、例えば1次回折光を対象にするとm=1、として、中心波長λ0 =835nm、格子間隔d=1.2μm、角度θ=45度、ビーム直径D=10mmとすると、深度S=3.5mmを得る。現在使用されている眼底などの断層像観測では、およそ2mm程度の範囲で深部が観測できれば充分であるので、本発明におけるZ軸方向の観測深度は充分に実用に供与することができる。
また、透過型回折格子9に低コヒーレント光(広周波数帯域の光)を入射させると、回折格子方程式に従い波長分散が発生する。上記した回折格子方程式から、透過型回折格子9における角分散Δβは、
Figure 2006064610
で与えられる。ただし、zは透過型回折格子9上の位置座標、λは任意の光波長、λ0 は光源の中心波長である。
従って、波長分散した回折光波の位相差Δφは
Figure 2006064610
である。上記式(4)は中心波長λ0 の光と波長λの光の、中心点Oを通過する光に対する任意座標Zを通過する光の相関波面の距離的な遅れのずれを表したものである。その透過型回折格子9での波長分散を補正するため、各波長における1次回折光波をレンズ(結像レンズ)10を使って光アレイセンサ12の検出面上に投影する必要がある。
この1次回折参照光波と信号光波は半透明鏡11により合波される。
図3は参照光波側の波長分散補正と信号光波の合波を示したものである。本発明は図3に示すような同軸型の空間干渉計を構築することを特徴とする。参照光波er 側において、波長分散補正のため、適宜な焦点距離のレンズ10により、過型回折格子9から射出する1次回折光が光アレイセンサ12の検出面上に投影される。干渉に寄与する相関波面は、位相波面と角度θ1 〔=tan-1(cosθ)、θは回折格子への参照光波er の入射角〕を成す。一方、信号光波es 側においては、光照射された被検体6からの反射光がレンズ5で集められ、並行光束にされ参照光波er と半透明鏡11により合波される。信号光波es の干渉に寄与する相関波面は被検体6の各深さから連続的な位相波面と平行な波面である。低コヒーレント光源を使用するため、参照光波er と信号光波es の相関波面が交差するところでのみ干渉が発生し、被検体6内の各深さの信号が光アレイセンサ12の検出面上の異なる位置Zで検出される。
このように本発明は、同軸干渉計であるにもかかわらず、空間干渉信号を検出できる優れた特徴がある。干渉信号の空間周波数に寄与する位相波面は、参照光波er と信号光波es とで平行である、すなわち交差角はゼロであるため、空間周波数が無限小となる。従って、2光波の干渉信号の包絡線が直接検出できることとなる。
解析的に本発明の原理を説明する。光アレイセンサの検出面上での2光波の位相差は参照光波側、信号光波側ともにその結像系の結像倍率が1であるとすると、
Figure 2006064610
で与えられる。ただし、Δzは参照光波と信号光波の合波までの光路長差である。検出面で検出される光強度Iは次式のように計算される。
Figure 2006064610
上記式(6)における右辺第2項の干渉項を光源のスペクトル分布がガウス分布と仮定して、中心波長λ0 、波長幅Δλとして積分すると、
Figure 2006064610
と計算される。この干渉項は、荷重として正弦関数が掛けられたガウス関数を表している。
従来の空間干渉法での検出光強度を表す上記式(2)と比較すると、干渉信号の包絡線を表すガウシアン関数は等しく、荷重としてかけられる正弦関数の位相が異なる。信号光波と参照光波の相関波面が交差し干渉する位置z
z=Δλ/sinθ (8)
を中心に干渉信号が局在する。先に説明した軸外し空間干渉法と同様に、干渉信号のピーク位置、すなわちガウシアン関数の中心位置は2光波の光路長差Δzによって決まり、干渉信号の局在する干渉領域は光源のコヒーレント長に依存する。また、空間干渉法とは異なり正弦関数の位相に位置の変数zが存在しないことから、発生する干渉信号の空間周波数は無限小であり、すなわち、干渉信号の包絡線を直接検出できる特徴をもっている。
図11に示されるような軸外し干渉計を用いた空間干渉法でも、信号光波と参照光波の相関波面の交差位置において干渉信号が発生し、被検体の深さ方向(光照射方向)の情報が光アレイセンサ91の検出面上の横方向に投影される。軸外し干渉計では、また、位相波面も交差するため、交差角に反比例した高い空間周波数の干渉縞が発生する。本発明による同軸型空間光干渉断層画像計測装置においては、参照光波と信号光波の相関波面のみが交差し、位相波面は平行であるため空間周波数が無限小の干渉信号、すなわち、干渉縞の包絡線のみを検出できることとなる。
以上のことは、検出された空間的な光干渉信号の演算処理により、干渉信号の包絡線を求める従来の空間干渉計測とは根本的に異なるものである。
図4は、本発明による光軸方向非走査断層画像計測装置の実施例図である。この図において、13は円柱レンズ、14は線形光アレイセンサ、15、16は被検体6のX−Y面走査用可動ミラーで例えばガルバノミラーである。他の素子は図1と同様であるので説明は省略する。
本実施例は、図1の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、透過型回折格子9からの空間相関波面の参照光波をレンズ(結像レンズ)10を経て、さらに円柱レンズ13により、線形光アレイセンサ14の検出面に線状に集光する。他方、信号光波はX−Y面走査用可動ミラー15および16を用いて、被検体6の所定の位置に集光照射する。被検体6の表面あるいは深部からの反射信号光波はレンズ5により集光し、X−Y面走査用可動ミラー16、15を経て半透明鏡11で反射され、円柱レンズ13により参照光波と同様に線状にされ、参照光波と合波し干渉光として線形光アレイセンサ14に投影される。その結果、上記原理で述べたように被検体6の内部反射情報が干渉の法絡線となって線形光アレイセンサ14から1次元の位置と反射強度分布情報として描写できる出力を得る。さらに、可動ミラー15,16を動かし信号光波の照射点を偏向制御して所望の方向に移動走査し、暫時反射強度分布を得て、信号の統合・処理系を経て2次元断層画像を観測することができる。
本実施例は、従来の断層画像化技術(例えば、上記非特許文献1参照)において、光軸(ここではZ軸)方向に参照光波を高速遅延するのに、機械的な反射鏡の移動や回転プリズムなどを用いた、機械的走査によって行う遅延走査は不要な技術を提供するものである。すなわち、空間遅延相関波面の発生が遅延走査の役目を担うため、機械的走査を一切必要としないで、Z軸方向の反射信号強度を一括して検出するものである。1次元線形光アレイセンサ14の検出速度は、通常数十MHzであるので、照射点の移動走査速度が、例えばガルバノミラーなどを用いて数十KHzであれば、後者によってサンプリング速度が決まり、従来のAスキャン最高速度1000Hzに比較して数十倍の高速化が実現されるものである。なお、半透明鏡7と反射鏡8で構成される遅延機構は、Z軸上の断層検出の走査開始位置を決めるものとして使用するものである。
図5は、本発明による図1の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、信号光波側のみに円柱レンズを具備し線状に集光した光波を被検体に照射し、信号光波側に結像光学系を導入し、機械的な動作をせずに2次元断層画像の計測を可能にした実施例である。この図において、12は2次元光アレイセンサ(例えばCCDカメラあるいはMOS型カメラ、さらには電子増倍機構付き各種撮像デバイス)、13は円柱レンズ、17と19はフーリエ変換レンズ、18は開口である。他の素子は図1と同様であるので説明は省略する。
図5において、信号光波は、円柱レンズ13とレンズ5により光照射方向と垂直な縦方向に線状に収束され、例えば不均一な構成物質からなる被検体6へ照射される。被検体6から内部反射してくる光をレンズ5で集め、円柱レンズ13を介して半透明鏡11を経て光アレイセンサ12の検出面に投影される。
図6はその信号光波側の光の伝送について、図の直交軸を参照し、X−Z平面とY−Z平面について描写したものである。この図6において、被検体6への信号光の照射と被検体6からの内部反射光の捕捉は図左から右へ連続的に図解している。焦点距離f1 の円柱レンズ13と物側焦点距離f2b、像側焦点距離f2fのレンズ5は、被検体上6に線状収束ビームを照射するだけでなく、線状収束ビーム照射位置上の像を光アレイセンサ12の検出面上に結像するように配置される。一方、参照光波は図5に示すように遅延機構(7、8)を経由して、回折格子9に入射し、その1次回折光が結像レンズ系(17、19)で光アレイセンサ12の検出面上に結像する。参照光波と信号光波は半透明鏡11で合波され、前記2次元光アレイセンサ12上で干渉し検出される。2次元光アレイセンサ12の2次元に並んだ受光素子の一方向には被検体6の光照射軸方向すなわちZ軸方向に対応した深部断層反射光分布の干渉信号が、他方の一方向には線状の光波が照射される方向に対応した干渉信号が投影され、それらの干渉信号が各受光素子で並列に2次元座標で検出される。
この実施例では、上記の説明のように被検体6の2次元断層画像を非走査かつ高速で並列検出できる。また、半透明鏡7と反射鏡8で構成される遅延機構は、Z軸上の断層検出の走査開始位置を決めるものとして使用するものである。さらには、被検体6をZ軸方向に移動することにより、同様に検査位置を制御しても計測できる。
さらに、図5の実施例は、本発明による図1の参照光波側、回折格子9―光アレイセンサ12の検出面間の結像光学系を4f光学系(17,19)に変更したものである。レンズ17のフーリエ変換面側に適宜な直径の開口18を配置することにより、回折格子9からの1次回折光波以外の散乱光などを除去する効果をもつものである。
図7は、本発明の図5の同軸型空間光干渉断層画像計測装置に、被検体入射点走査機構を配備した実施例を示すものである。この図7において、15、16は偏向制御用可動ミラー(例えばガルバノミラー)などで構成してもよい。例えば、図6のようにY軸方向に被検体6へ線状の照射をした場合には、可動ミラー15あるいは16を傾斜してその照射位置を偏向制御して順次照射点を移動して走査すれば、3次元断層画像情報を取得でき、それらの信号を統合・処理して任意の切り口で3次元断層画像を表示できる。
図8は、本発明による図5の同軸型空間光干渉断層画像計測装置に、帯域偏光ビームスプリッタを用いた偏光制御による実施例である。
図8において、20は広帯域偏光ビームスプリッタ(PBS)、21は半透明反射鏡、22はλ/4波長板である。他の素子は図1の場合と同様であるので説明は省略する。44は反射鏡である。
SLDやLEDなどの低コヒーレント光源の出力は一般的に無偏光、すなわち、特定の電界ベクトル方向成分すなわち直線偏光特性を持っていない。図8では、低コヒーレント光源1からの光がPBS20によりS偏光成分とP偏光成分に分けられ、参照光波がS偏光成分を持ち、信号光波がP偏光成分を持つようにした。直線P偏光成分の信号光波はλ/4波長板22を通過し円偏光に変換され、円柱レンズ13とレンズ5により線状に集光され被検体6へ入射する。
一方、被検体6から反射した円偏光の信号光波は、再びレンズ5と円柱レンズ13とを通過し、その後、再びλ/4波長板22を通過することにより直線S偏光に変換される。他方、直線S偏光を持つ参照光波は透過型回折格子9を通過し、同じ直線S偏光を持つ信号光波と半透明鏡21により合波され、実施例4の図7の場合と同様に干渉信号が検出される。この実施例は、広帯域偏光ビームスプリッタ20及びλ/4波長板22を用いることにより、被検体6への入射光の偏光方向を制御することができ、被検体6の内部構造の高効率な検出と被検体6が複屈折率特性などを持つことを検出するのに極めて有効な方法である。
図9は、本発明による図5の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、遅延機構中の反射鏡8を高速振動機構23上に配置し、この振動機構23の動作により干渉信号に周波数シフトを与え、背景光による直流成分から干渉成分を分離する機能を備えた実施例である。
図9において、23は高速振動機構、24は反射鏡、25は反射型回折格子である。他の素子は図1と同様であるので説明は省略する。
図9において、低コヒーレント光源1からの出力は半透明鏡3により参照光波と信号光波に2分される。参照光波は、遅延機構(7、8)に入射する。遅延機構中の反射鏡8は高速振動機構(例えばピエゾ振動子)23上に配置され、この高速遅延機構23から戻る光はピエゾ振動子により光路長が微少に伸縮され位相変調を受けている。位相変調を受けた参照光波は、その後、反射型回折格子25に入射し、その1次回折光が4f光学系(17、19)で光アレイセンサ12の検出面上に結像する。
この実施例において、ピエゾ振動子のような高速振動機構23を周期的に振動させることにより、参照光波は周期的に位相変調を受け、光アレイセンサ12によって検出される光干渉信号は、位相変調と同じ周波数をもつ交流信号となり、この交流信号を選択的に検出することで、上記式(6)に示されるように背景光と信号成分が重なり合う干渉信号から干渉成分のみを分離検出できる。
一方、位相シフト検出の導入も可能である。ピエゾ振動子のような高速振動機構23を離散的に走査することにより、位相が異なる複数の干渉信号を検出し、これらの干渉信号を演算することにより、背景光と信号成分が重なり合う干渉信号から干渉成分のみを分離検出できる。
さらに、図9の実施例は、本発明による図4の透過型回折格子9の代わりに高い回折効率の反射型回折格子25を用い、参照光波の強度を高めSN比を上げる効果が得られるものである。
図9において、遅延機構(7、8)から戻る参照光波は反射鏡24により反射され、反射型回折格子25へ照射される。反射型回折格子25からの例えば1次回折光が、2枚のレンズ(17、19)で検出面上に投影され信号光波との干渉信号が検出される。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形、組み合わせが可能であり、これらを発明の範囲から排除するものではない。
本発明の同軸型空間光干渉断層画像計測装置は、光波による生体画像診断のためのツールとして利用可能である。
本発明の実施例を示す空間相関波を用いた同軸型光空間干渉断層画像計測装置を示す図である。 本発明にかかる透過型回折格子への光照射位置に依存した遅延相関波面の発生の原理を示す図である。 本発明の原理である参照光波側の波長分散補正と信号光波の合波を示す図である。 本発明の光軸方向非走査断層画像計測装置の実施例図である。 本発明による図1の同軸型光空間干渉断層画像計測装置の信号光波側に2次元断層画像計測のため円柱レンズ系を導入した実施例を示す図である。 図5の同軸型光空間干渉断層画像計測装置の結像光学系について示す図である。 本発明の図5の同軸型光空間干渉断層画像計測装置に、被検体入射位置走査機構を配備した実施例を示すものである。 本発明による図5の同軸型光空間干渉断層画像計測装置に偏光制御を用いた実施例を示す図である。 本発明による図5の同軸型光空間干渉断層画像計測装置の参照光波側に干渉成分分離のための高速振動機構を用いた実施例を示す図である。 マイケルソン干渉計を用いた光コヒーレンス断層画像計測装置の基本構成を示す図である。 従来の低コヒーレント光源を用いた軸外し干渉計の基本構成とその原理を示す図である。
符号の説明
1 低コヒーレント光源
2,5,10 レンズ
3,7,11,21 半透明鏡
4,8,24,44 反射鏡
6 被検体
9 透過型回折格子
12,14 光アレイセンサ
13 円柱レンズ
15,16 X−Y面走査用可動ミラー(ガルバノミラー)
17,19 フーリエ変換レンズ
18 開口
20 広帯域偏光ビームスプリッタ(PBS)
22 λ/4波長版
23 高速振動機構(ピエゾ振動子)
25 反射型回折格子

Claims (17)

  1. 広帯域な波長幅をもつ光源を用いる光干渉法による断層画像計測用干渉光学系において、参照光波を回折格子を経由させ、前記回折格子の入射位置に依存して遅延する、回折光の等位相面と角度を成す信号光波との干渉に寄与する相関波面をもつ回折光波を発生させ、該回折光波を信号光波と略同軸で干渉させ、前記遅延に依存する位置に局在した空間干渉信号を発生させるとともに、同軸干渉系を構成することを特徴とする同軸型空間光干渉断層画像計測装置。
  2. (a)波長帯域幅の広い光波を射出する光源と、
    (b)該光源から射出した光波のビーム径を拡大し、平行光束に変換するレンズと、
    (c)前記並行光束を、被検体が配置される光路を辿る信号光波と、前記被検体を経由する光路とは異なる、回折格子が配置される光路を辿る参照光波に2分し、前記参照光波の光路長を調整するための半透明鏡と反射鏡よりなる遅延機構を経由した参照光波をさらに回折格子を経由させることにより、位相波面と角度を成す信号光波との干渉に寄与する前記空間遅延相関波面を持たせ、該空間遅延相関波面をもつ参照光波と、前記被検体へ照射され、その内部より後方散乱する信号光波または前方散乱する信号光波とを、略同軸で合波し空間的な干渉信号を生成する干渉光学系と、
    (d)該干渉光学系で生成される干渉光を受光検出する空間的に受光素子が多数配列される光アレイセンサと、
    (e)該光アレイセンサの多数の受光素子で検出された光干渉信号を統合・処理し、信号光波が照射された位置での被検体の表面もしくは内部の形態情報を構成する信号処理系とを具備することを特徴とする同軸型空間光干渉断層画像計測装置。
  3. 前記干渉光学系の参照光波側において、前記参照光波が前記回折格子を経由することによって発生する回折光の波長分散を補正するため、前記回折格子からの回折光をレンズ系により光アレイセンサ上に投影することを特徴とする請求項1又は2記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置。
  4. 前記干渉光学系が、前記信号光波側において、前記被検体へ入射する光波をレンズ系を経て照射し、前記被検体からの信号光波を前記レンズ系を用いて集光し、さらに円柱レンズ系を用いて前記光アレイセンサの検出面上に投影することを特徴とする請求項3記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置。
  5. 前記干渉光学系が、前記信号光波側において、前記被検体へ入射する光波を該光波の入射方向と垂直な縦方向に線状に絞るために円柱レンズと集光レンズとを用い、前記被検体からの信号光波をレンズ系を用いて集光し、さらに前記円柱レンズを用いて前記光アレイセンサの検出面上に投影することを特徴とする請求項3記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置。
  6. 請求項4又は5記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、前記被検体へ入射する光波を、偏向走査する機構を設けたことを特徴とする同軸型空間光干渉断層画像計測装置。
  7. 前記請求項4記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、前記光アレイセンサが、受光素子が空間的に線形配列され、空間的な干渉信号をそれぞれ独立・並列検出できる光アレイセンサであり、該光アレイセンサの検出面は前記回折格子からの参照光波と前記被検体からの信号光波が投影される面に配置され、前記光アレイセンサの1方向に並んだ受光素子で検出された光干渉信号は、統合・処理により、前記被検体の信号光波照射位置での伝播方向の形態情報を構築するものであり、前記偏向走査により前記信号光波照射位置を順次移動して信号光波を検出・統合・処理することにより2次元断層画像を構築することを特徴とする同軸型空間光干渉断層画像計測装置。
  8. 請求項5の記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、前記光アレイセンサが、受光素子が空間的に2次元配列され、空間的な干渉信号をそれぞれ独立・並列検出できる2次元光アレイセンサであり、該2次元光アレイセンサの検出面は前記回折格子からの1次回折参照光波と前記被検体からの信号光波が投影される面に配置され、前記2次元光アレイセンサの1方向に並んだ受光素子で検出された光干渉信号は、統合・処理により、前記被検体の信号光波照射位置での伝播方向の形態情報を構築し、一方、前記2次元光アレイセンサの他の1方向に並んだ受光素子で検出された光干渉信号は、統合・処理により、前記被検体の線状信号光波照射位置での光伝播方向と垂直な縦方向の形態情報を構築する信号処理部を備えたことを特徴とする同軸型空間光干渉断層画像計測装置。
  9. 前記請求項8記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、前記干渉光学系が、前記参照光波側において、前記被検体へ入射する光波または前記被検体を、光波の伝播方向と垂直に1次元走査することにより、前記被検体の3次元形態情報を取得する機能を備えたことを特徴とする同軸型空間光干渉断層画像計測装置。
  10. 請求項1記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、前記干渉光学系が、前記被検体への照射光波の偏光方向を制御する偏光素子を備えることを特徴とする同軸型空間光干渉断層画像計測装置。
  11. 請求項2記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、前記干渉光学系が、振動機構により前記参照光波と前記信号光波の光路長差を伸縮することにより空間干渉信号に周波数シフトを与える周波数シフタを備え、背景光から干渉成分のみを抽出する機能をもつことを特徴とする同軸型空間光干渉断層画像計測装置。
  12. 請求項2記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、前記光源が、可干渉距離100μm以下のスーパールミネッセントダイオードであることを特徴とする同軸型空間光干渉断層画像計測装置。
  13. 請求項2記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、前記光源が、可干渉距離50μ以下の発光ダイオードであることを特徴とする同軸型空間光干渉断層画像計測装置。
  14. 請求項2記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、前記被検体が光散乱媒体であることを特徴とする同軸型空間光干渉断層画像計測装置。
  15. 請求項2記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、前記参照光波と信号光波間の光路長差を走査する遅延機構を設けたことを特徴とする同軸型空間光干渉断層画像計測装置。
  16. 請求項2記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、前記光アレイセンサがCCDあるいはMOS素子で構成されていることを特徴とする同軸型空間光干渉断層画像計測装置。
  17. 請求項2記載の同軸型空間光干渉断層画像計測装置において、前記光アレイセンサが電子増倍機構付き撮像デバイスであることを特徴とする同軸型空間光干渉断層画像計測装置。
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