JP2006062688A - ワイン缶詰用金属缶 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ワイン缶詰に使用する金属缶について、缶内に充填するワインの亜硫酸濃度を特に低くしなくても、缶の腐食やワインのフレーバー悪化を抑えることができるようにする。
【解決手段】 少なくとも缶内面側となる面が樹脂層で被覆された樹脂被覆金属板から絞り加工やしごき加工を経て缶本体が形成される金属缶において、缶内面側に形成された樹脂層11中に、亜硫酸と反応する捕酸剤として、炭酸カルシウム14を添加しておき、しかも、缶本体の内面側に形成された複数層12,13からなる樹脂層11のうちの最上層13となる部分以外の部分12に、炭酸カルシウム14を添加しておく。
【選択図】 図2

Description

本発明は、少なくとも缶内面側となる面が樹脂層で被覆された樹脂被覆金属板から絞り加工やしごき加工を経て缶本体が形成される金属缶に関し、特に、ワインを内容物とする缶詰に使用するための金属缶に関する。
ワインには、通常、果汁発酵中の野性酵母の抑制や熟成の調節のための必須の添加剤として、適量(SOとして350ppm以上残存しない範囲)の亜硫酸が添加されているが、そのようなワインを金属缶に充填して缶詰にしようとする場合、ワイン中に添加されている亜硫酸の金属腐食性が極めて強いため、保存中に缶の金属に腐食を生じ易く、また、亜硫酸(特に遊離型のSO)と缶の金属との間の酸化還元反応により硫化水素が発生することで、ワインのフレーバーを悪くするという問題が生じる。そのような問題に対処するために、ワイン缶詰の製造において、ワイン充填時の亜硫酸濃度を、遊離二酸化イオウ(SO)として50ppm以下となるようにするということが下記の特許文献1に記載されている。
一方、一般的な飲料缶詰の容器として従来から使用される2ピース缶やボトル型缶などの金属缶では、絞り加工やしごき加工により形成しているシームレスの缶本体について、少なくとも缶内面側となる面が保護被膜となる樹脂層で被覆された樹脂被覆金属板を原材料として使用することにより、絞り加工やしごき加工を施すことで形成した缶本体の内面側に、改めて内面塗装を施すことなく、保護被膜となる樹脂層が形成されるようにする、ということが従来から行われている。なお、樹脂被覆金属板から缶本体が形成される金属缶において、金属板を被覆する樹脂の中に無機フィラー(顔料)を添加しておくこと、及び、そのような無機フィラー(顔料)の一つとして炭酸カルシウムを使用するということは、例えば、下記の特許文献2,3中の記載等により従来から公知となっている。
特開平2−76565号公報 特公平7−57386号公報 特公平7−57390号公報
ところで、亜硫酸が添加されたワインを缶詰にしようとする場合、金属缶の内面側に保護被膜となる樹脂層(塗膜やフィルム)が形成されていても、ワイン中の亜硫酸(SO2)が保護被膜の樹脂層を透過して缶の金属面に到達することから、上記の特許文献1にも記載されているように、ワインの亜硫酸の濃度を特に低く(SOとして50ppm以下)しない限り、亜硫酸により保存中に缶の金属に腐食を生じたり、亜硫酸と缶の金属との間の酸化還元反応により硫化水素が発生してワインのフレーバーを悪化させるというような問題が生じることとなる。
なお、亜硫酸と缶の金属との間の酸化還元反応により硫化水素(H2S)が発生する反応メカニズムについては下記の通りである。
アルミ缶の場合 2AL+SO+6H→2AL3++HS↑+2H
スチール缶の場合 Fe+SO+6H→Fe2++HS↑+2H
そのような問題に対して、本発明者が検討した結果、ワイン中の亜硫酸(SO)の濃度が50ppm以上であっても、缶内面側で保護被膜となる樹脂層中に炭酸カルシウムを添加しておくことにより、この炭酸カルシウムが亜硫酸と反応する捕酸剤として働くことで、亜硫酸による缶の腐食やワインのフレーバー悪化を抑えることができるということが判明した。
なお、上記のようなワイン缶詰の製造とは全く関連のない技術思想として、上記の特許文献2,3の明細書中には「(外面用の)塗膜乃至フィルムには、金属板を隠蔽し、また絞り−再絞り成形時に金属板へのしわ押え力の伝達を助ける目的で無機フィラー(顔料)を含有させることができる。」ということが記載されており、また、「無機フィラー(顔料)としては、・・・炭酸カルシウム・・・等の白色体質顔料・・・を挙げることができる。」ということが記載されている。
しかしながら、そのような技術思想をそのままワイン缶詰用の金属缶に転用することで、缶内面側の樹脂層となる塗膜やフィルムの樹脂中に無機フィラーとして炭酸カルシウムを含有させたとしても、樹脂被覆金属板から絞り加工やしごき加工を経て缶本体を形成している2ピース缶やボトル型缶のような金属缶の場合には、やはり、以下に述べるような理由により、缶の腐食が発生する虞のあることが本発明者により確認された。
すなわち、捕酸剤として効果的に働くのに必要な量の炭酸カルシウムを、樹脂被覆金属板の缶内面側となる面に保護被膜として被覆された塗膜やフィルムの樹脂中に単に添加しただけでは、それら塗膜やフィルムによる樹脂層の表層部分にも炭酸カルシウムが略均一に存在することとなり、そのため、樹脂被覆金属板に対して絞り加工やしごき加工を施した際に、金属板と共に延伸される樹脂層において、加工用治具(パンチ等)が樹脂中の炭酸カルシウムの粒子と接触することで、延伸される樹脂のスムーズな流れが阻害されることとなる。その結果、樹脂層にミクロな欠陥が生じることとなって、その後、金属缶にワインを充填して缶詰にした場合に、ワイン自体が樹脂層のミクロな欠陥の部分から浸透して金属面に接触することで、缶の腐食が発生することとなる。
本発明は、上記のような問題の解消を課題とするものであり、具体的には、ワイン缶詰に使用する金属缶について、缶内に充填するワインの亜硫酸濃度を特に低くしなくても、缶の腐食やワインのフレーバー悪化を抑えることができるようにすることを課題とするものである。
本発明は、上記のような課題を解決するために、少なくとも缶内面側となる面が樹脂層で被覆された樹脂被覆金属板から絞り加工やしごき加工を経て缶本体が形成される金属缶において、缶内面側に形成された樹脂層中に、亜硫酸と反応する捕酸剤として、炭酸カルシウムが添加されており、しかも、缶本体の内面側に形成された複数層からなる樹脂層のうちの最上層となる部分以外の部分に、炭酸カルシウムが添加されていることを特徴とするものである。
上記のような本発明の金属缶によれば、金属缶を使用してワインを缶詰にする場合に、ワインに添加されている亜硫酸が、缶内面側に形成された樹脂層を透過して缶の金属面に到達しようとしても、この樹脂層中に添加されている炭酸カルシウムと反応して強制的に捕酸されることで、亜硫酸により缶の金属に腐食を発生させるようなことはなく、また、亜硫酸と缶の金属との反応により硫化水素を発生させてワインのフレーバーを悪化させるようなこともない。
しかも、絞り加工やしごき加工により形成される缶本体の内面側では、複数層からなる樹脂層のうちの最上層となる部分には炭酸カルシウムが添加されていないことから、樹脂被覆金属板から絞り加工やしごき加工により缶本体を形成する際に、樹脂層中の炭酸カルシウムと加工用治具との接触により延伸する樹脂のスムーズな流れが阻害されるようなことはなく、延伸された樹脂層の全体にわたってミクロな欠陥が生じることはない。したがって、金属缶にワインを充填して缶詰にしても、缶本体の内面側で樹脂層のミクロな欠陥に起因する缶の腐食が発生することはない。
ワイン缶詰に使用する金属缶について、缶内に充填するワインの亜硫酸濃度を特に低くしなくても、缶の腐食やワインのフレーバー悪化を抑えることができるようにするという目的を、最良の形態として以下の実施例に具体的に示すように、少なくとも缶内面側となる面が樹脂層で被覆された樹脂被覆金属板から絞り加工やしごき加工を経て缶本体が形成される金属缶において、缶内面側に形成された樹脂層中に、亜硫酸と反応する捕酸剤として、炭酸カルシウムを添加しておき、しかも、缶本体の内面側に形成された複数層からなる樹脂層のうちの最上層となる部分以外の部分に、炭酸カルシウムを添加しておくということで実現した。
本実施例の金属缶は、ネジキャップによりリシール可能なボトル型缶であって、図1に示すように、ボトル型缶1では、口頸部2aと肩部2bと胴部2cが一体的に形成されたシームレスの缶本体2に対し、その胴部2cの下端開口部を塞ぐように、別部品の底蓋3が一体的に巻締め固着されており、その口頸部2aには、図示していないが、別部品のピルファープルーフキャップが、周知のキャッパーによるロールオン成形により、螺合でリシール(再封鎖)可能なように装着されることとなる。
そのようなボトル型缶の製造工程について概略的に説明すると、少なくとも缶内面側となる面(両面であっても良い)に樹脂フィルムがラミネートされた樹脂被覆金属板を原材料として、この樹脂被覆金属板の両面に潤滑剤を塗布してから、先ず、カップ成形工程で、樹脂被覆金属板を円板状のブランクに打ち抜いて絞り加工することでカップ形状に成形してから、次の缶胴成形工程で、このカップに対して少なくとも一回以上の再絞り加工と絞り加工を施すことで、胴部が薄肉化された有底円筒缶に成形する。
次いで、トップドーム成形工程で、有底円筒缶の缶底側に対して複数回の絞り加工を施すことで肩部と未開口の口頸部に成形してから、この口頸部が未開口で胴部下端が開口されたボトル型の缶(中間成形缶)に対して、潤滑剤除去工程で、缶の少なくとも外面から潤滑剤を除去し、トリミング工程で、口頸部とは反対側の胴部の開口端側をトリミングして缶を所定の長さにした後、印刷・塗装工程で、円筒状の胴部の外面側に所望のデザイン(文字や装飾模様等)を印刷した上からトップコートを塗布し、乾燥工程で、印刷インキ層やトップコート層を充分に乾燥させる。
次いで、ネジ・カール成形工程で、先ず、未開口の口頸部の先端閉鎖部をトリミングして開口させてから、次いで、開口された口頸部の開口端部を外巻きのカール部に成形し、その下方の周壁にネジ部を成形し、ネジ部の下方をビード部に成形した後、ネック・フランジ成形工程で、口頸部とは反対側の胴部下端開口端部に対してネックイン加工とフランジ加工を順次施してから、底蓋巻締工程において、シーマー(缶蓋巻締機)により、胴部の下端開口部(フランジ部)に別部材の底蓋を巻締め固着することで、図1に示すようなボトル型缶が完成する。
上記のようなボトル型缶の製造において、缶本体の原材料となる樹脂被覆金属板について、使用する金属板としては、従来から製缶用の金属板として周知のアルミ系金属板(アルミニウム合金板等)やスチール系金属板(表面処理鋼板等)のうちの適宜のものが選択的に使用され、また、金属板の少なくとも缶内面側となる面(両面であっても良い)にラミネートされる樹脂フィルムとしては、ポリエステル樹脂,ポリプロピレン樹脂等の熱可塑性樹脂のうちの一つの樹脂又は複数の混合樹脂からなる樹脂フィルム(例えば、PETフィルムや、PBT:PET=60:40の混合樹脂フィルムなど)が使用される。
なお、樹脂フィルムの金属板へのラミネートの仕方としては、予めフィルム成形した熱可塑性樹脂フィルムを金属板の金属面に直接熱接着させる方法や、予めフィルム成形した熱可塑性樹脂フィルムを接着剤(接着性プライマー層、熱硬化型樹脂による接着層、熱接着性の良好な熱可塑性樹脂による接着層など)を介して金属板の金属面に熱接着する方法や、Tダイから溶融した熱可塑性樹脂を予熱した金属板上にフィルム状に押し出して直接接着させる方法など様々な方法がある。
ところで、図1に示したようなボトル型缶1の缶本体2の原材料となる樹脂被覆金属板について、本実施例では、少なくとも缶内面側となる面で、接着剤を介して樹脂フィルムを金属面に接着させている。また、そのような樹脂被覆金属板から缶本体が形成されるボトル型缶をワイン缶詰用の金属缶として使用するために、樹脂フィルムを金属面に接着させるための接着剤となる樹脂に対して、無機フィラー(顔料)の一つとして従来から使用されている炭酸カルシウムを、亜硫酸と反応する捕酸剤として働くように、接着剤の樹脂中に添加しており、樹脂フィルムの樹脂中には炭酸カルシウムを全く添加しないようにしている。
一方、ボトル型缶1の缶本体2の胴部2cの下端開口部(フランジ部)に巻締め固着される別部材の底蓋3については、少なくとも缶内面側となる面に保護被膜として樹脂の塗膜が塗布(又は樹脂フィルムがラミネート)された金属板からプレス成形等により一体成形されるものであるが、この底蓋3についても、図示していないが、缶本体で接着剤の樹脂中に炭酸カルシウムを添加しているのと同様に、底蓋の缶内面側に塗布される塗膜の樹脂(又はラミネートされた樹脂フィルム)中に、亜硫酸と反応する捕酸剤として働くように、炭酸カルシウムを添加している。
そのような缶本体2と底蓋3とからなる本実施例のボトル型缶1によりワインを缶詰にする場合に、図2に示すような、缶本体の内面側の金属面10に形成された接着剤12と樹脂フィルム13とからなる樹脂層11のうちの接着剤12の樹脂中に添加されている炭酸カルシウム14と、図示していないが、底蓋の内面側に保護被膜として塗布される塗膜の樹脂中に添加されている炭酸カルシウムとが、それぞれワイン中の亜硫酸と反応する捕酸剤として働くことにより、缶内面側の樹脂層を透過する亜硫酸が缶の金属面に到達するのを防止することができる。
なお、捕酸剤となる炭酸カルシウム(CaCO)と亜硫酸(SO)との反応メカニズムについては以下の反応式によるものである。
2SO+2CaCO+O→2CaSO+2CO
ワイン中の亜硫酸が缶の金属面に到達するのを防止するのに必要な炭酸カルシウムの添加量については、実際はワイン中に含まれる亜硫酸の全てが反応する訳ではないため、ワイン中に含まれる亜硫酸の全量に反応させる理論値の量である必要なく、本発明者が検討した結果では、炭酸カルシウムの添加量は、ワイン中に含まれる亜硫酸に対する理論値の半分程度であれば良いことが判っている。
すなわち、具体的には、例えば、100ppmの濃度で亜硫酸が添加されたワインを内容量が500mlのボトル型缶に充填して缶詰にする場合、500mlのワイン中には50mg(1ppm=1μg/ml)のSOが含まれていて、全部のSOを消費するのに78.1mgの炭酸カルシウム(CaCO)を要することとなるが、実際上は、ボトル型缶(缶本体と底蓋)の一缶分に対して、前記の理論値(78.1mg)の半分程度(39.05mg)の炭酸カルシウムを使用することで、亜硫酸により缶が腐食したりワインのフレーバーが悪化するのを防止することができる。
また、缶内面側の樹脂層の樹脂(缶本体の接着剤と底蓋の塗膜)中に添加する炭酸カルシウムの粒子の大きさについては、平均粒径0.05μm以下にすることで、隠蔽性、塗装性、成形性をより安定的なものにすることができる。さらに、樹脂中に添加する炭酸カルシウムの割合については、樹脂を塗布する場合には、50wt%以上にすると塗装性が悪くなるため、50wt%以下にすることが必要である。なお、樹脂フィルムをラミネートする場合には、塗装性は関係なく、70wt%程度とすることは可能であるが、それ以上にするとフィルム成形時の成形性が悪くなる。耐腐食性をより向上させるために炭酸カルシウムの割合を多くしたい場合には、樹脂(炭酸カルシウムを含む樹脂)を塗布するよりもフィルムとしてラミネートする方が好適である。
何れにしても、そのように樹脂中に添加する炭酸カルシウムの割合を所定以下にすることが必要であるのに対して、ボトル型缶(缶本体と底蓋)の一缶当たりの炭酸カルシウムの必要量については、当然のことながら、ワインの亜硫酸濃度の違いや缶の容量(ワインの充填量)の違いに応じて変わるものであることから、缶内面側に形成される樹脂層での炭酸カルシウムが添加される樹脂(本実施例では缶本体の接着剤と底蓋の塗膜)の塗布量については、必要量の炭酸カルシウムを樹脂中に添加した上で、しかも、その割合が所定以下となるように、適宜に調整することが必要である。
上記のように缶内面側の樹脂層中に炭酸カルシウムを添加している本実施例のボトル型缶によれば、亜硫酸が添加されたワインをボトル型缶に充填して缶詰にした場合に、缶内面側において、ワイン中に含まれている亜硫酸(SO)が樹脂層を透過して缶の金属面に到達しようとしても、この亜硫酸は、樹脂層の樹脂(缶本体の接着剤や底蓋の塗膜)中に添加されている炭酸カルシウム(CaCO)と反応して強制的に捕酸される(CaSOとなる)ことで、亜硫酸により缶の金属に腐食を発生させたり、或いは、亜硫酸と缶の金属の反応による硫化水素の発生によりワインのフレーバー悪化を招いたりするようなことはない。
なお、亜硫酸が添加されたワインを缶詰にする場合に、缶内面側の樹脂層中に炭酸カルシウムのような捕酸剤として働く無機フィラーが添加されていないと、当然のことながら、ワイン中の亜硫酸(SO)が缶内面側の樹脂層を透過して缶の金属面に到達することで、亜硫酸による缶の腐食を発生させることになる。一方、缶内面側の樹脂層中に捕酸剤として働く無機フィラーを添加した場合でも、その種類の如何によっては、亜硫酸による缶の腐食は防止できるものの、ワインのフレーバー悪化を招くことがある。
すなわち、例えば、缶内面側の樹脂層中にアルミ粉末を添加したような場合、以下の反応式のような反応メカニズムにより、樹脂中のアルミ粉末が捕酸剤として働くことで、亜硫酸による缶の腐食は防止できるものの、アルミ粉末と亜硫酸との反応メカニズムにより硫化水素(HS)が発生することによって、ワインのフレーバーを悪化させることとなる。
2AL+SO+6H→2AL3++HS↑+2H
さらに、本実施例のボトル型缶では、缶内面側の樹脂層中に炭酸カルシウムをどのように添加させているかということについて、樹脂被覆金属板から絞り加工やしごき加工により形成される缶本体では、接着剤を介して樹脂フィルムを金属面に接着させている缶本体の内面側の樹脂層(即ち、接着剤層と樹脂フィルム層とからなる樹脂層)に対して、その接着剤の樹脂中に炭酸カルシウムを添加している一方、樹脂フィルムの樹脂中には炭酸カルシウムを全く添加していないようにしている。
そのような本実施例のボトル型缶によれば、樹脂被覆金属板から絞り加工やしごき加工により缶本体を形成する際に、缶本体の内面側では、樹脂層のうちの樹脂フィルムの部分と加工用治具(パンチ等)とが接触した状態で、治具の動きにより樹脂層(及び金属板)を延伸させることとなるが、その際に、治具と接触する樹脂フィルムの樹脂中には炭酸カルシウムが全く存在しないことから、治具が炭酸カルシウムの粒子と接触することで樹脂のスムーズな流れが阻害されるようなことはなく、そのため、缶本体の内面側で樹脂層にミクロな欠陥が生じることはない。その結果、ボトル型缶にワインを充填して缶詰にする際に、缶内面側で樹脂層のミクロな欠陥からワイン自体が浸透して缶の金属面に到達するようなことはなく、従って、樹脂層のミクロな欠陥に起因する缶の腐食が発生することはない。
なお、缶本体の内面側で接着剤の樹脂中に炭酸カルシウムを添加している本実施例のボトル型缶と、缶本体の内面側で樹脂フィルムの樹脂中に炭酸カルシウムを添加している比較例のボトル型缶とについて、缶本体の内面側での樹脂層のダメージ(ミクロな欠陥)の有無を比較検討するために、缶本体の内面側の樹脂層(接着剤と樹脂フィルム)の部分だけが異なる複数のボトル型アルミ缶の各サンプル(実施例1〜4および比較例1〜4)のそれぞれについて、以下に示すような評価試験を行った。
実施例の各サンプル(実施例1〜4)については、何れも接着剤(エポキシ樹脂)の樹脂中に炭酸カルシウムを30wt%の割合で添加しているものであって、実施例1については、接着剤の塗布量を30mg/dmとして、亜硫酸添加量が60ppmのワインを充填しており、実施例2については、接着剤の塗布量を50mg/dmとして、亜硫酸添加量が60ppmのワインを充填しており、実施例3については、接着剤の塗布量を50mg/dmとして、亜硫酸添加量が100ppmのワインを充填しており、実施例4については、接着剤の塗布量を100mg/dmとして、亜硫酸添加量が300ppmのワインを充填している。
また、比較例の各サンプル(比較例1〜4)については、何れも樹脂フィルム(PETフィルム)の樹脂中に炭酸カルシウムを30wt%の割合で添加しているものであって、比較例1については、接着剤の塗布量とワインの亜硫酸添加量が実施例1に対応するものであり、比較例2については、接着剤の塗布量とワインの亜硫酸添加量が実施例2に対応するものであり、比較例3については、接着剤の塗布量とワインの亜硫酸添加量が実施例3に対応するものであり、比較例4については、接着剤の塗布量とワインの亜硫酸添加量が実施例4に対応するものである。
評価試験のうちの成形性評価については、缶内に1%食塩水(0.1%ラピゾール入り)を入れて、缶本体を陽極とし、銅電極を陰極として、缶本体の金属部に6Vの電圧をかけて3秒後の電流値(mA)を測定する、所謂QTVによるものであって、成形不良とQTVの値(mA)の関係については、樹脂層の欠陥がひどいほど電流が多く流れて測定値(mA)が大きくなり、樹脂層に欠陥がなければ電流は殆ど流れず測定値(mA)は0に近くなる。
評価試験のうちのアルミ溶出については、ICP発光分析装置(日立製作所製)を使用して、塩酸抽出により缶本体の内面側からのアルミ(缶本体の金属部)の溶出量(ppm)を測定することによるものであって、樹脂層の欠陥がひどいほど溶出量(ppm)は大きくなり、樹脂層に欠陥がなければ溶出量(ppm)は殆ど0になる。
評価試験のうちの腐食性評価については、各サンプルの缶内にそれぞれのワインを充填してから、55℃で1カ月貯蔵した後で、缶本体の内面側における腐食の程度を目視により確認して、腐食が殆どない場合には〇、腐食が認められる場合には×としている。
上記の各サンプル(実施例1〜4および比較例1〜4)のそれぞれに対する上記の評価試験の結果については以下の表1に示す通りである。
Figure 2006062688
上記のような評価試験の結果から見ても、缶本体の内面側で樹脂フィルムの樹脂中に炭酸カルシウムが添加されている比較例のもの(比較例1〜4)では、缶本体の内面側で樹脂層にミクロな欠陥が発生しており、缶本体に腐食が発生するのに対して、缶本体の内面側で接着剤の樹脂中に炭酸カルシウムが添加されている本実施例のもの(実施例1〜4)では、缶本体の内面側で樹脂層にミクロな欠陥は発生しておらず、缶本体に腐食が発生することがないということが判る。
以上、本発明のワイン缶詰用金属缶の一実施例について説明したが、本発明は、上記のような実施例に限定されるものではなく、対象となる金属缶については、実施例に示したようなタイプのボトル型缶(口頸部と肩部と胴部を一体成形して胴部の下端に底蓋を巻締め固着したボトル型缶)に限らず、例えば、有底円筒状のシームレス缶の上端開口側を口頸部と肩部に縮径加工したタイプのボトル型缶や、有底円筒状のシームレス缶の上端開口部に缶蓋を巻締め固着した一般的なタイプの2ピース缶など、異なるタイプの金属缶であっても良いものである。また、缶本体の内面側で炭酸カルシウムを添加する樹脂については、実施例に示したような接着剤の樹脂に限らず、例えば、図3に示すように、缶本体の内面側で保護被膜となる樹脂層11に複数層13a,13bからなる樹脂フィルム13を使用する場合には、その最上層13aよりも下方の層13bの樹脂中に炭酸カルシウム14を添加するようにしても良い等、適宜に設計変更可能なものであることはいうまでもない。
本発明の一実施例に係るボトル型缶を示す部分切欠き側面図。 本発明の一実施例について、缶本体の内面側の樹脂層を模式的に示す断面説明図。 本発明の他の実施例について、缶本体の内面側の樹脂層を模式的に示す断面説明図。
符号の説明
1 ボトル型缶(金属缶)
2 缶本体
2a (缶本体の)口頸部
2b (缶本体の)肩部
2c (缶本体の)胴部
3 底蓋
10 (缶本体の)金属面
11 樹脂層
12 接着剤
13 樹脂フィルム樹脂
13a (樹脂フィルム樹脂の)最上層
13b (樹脂フィルム樹脂の)最上層以外の層
14 炭酸カルシウム

Claims (3)

  1. 少なくとも缶内面側となる面が樹脂層で被覆された樹脂被覆金属板から絞り加工やしごき加工を経て缶本体が形成される金属缶において、缶内面側に形成された樹脂層中に、亜硫酸と反応する捕酸剤として、炭酸カルシウムが添加されており、しかも、缶本体の内面側に形成された複数層からなる樹脂層のうちの最上層となる部分以外の部分に、炭酸カルシウムが添加されていることを特徴とするワイン缶詰用金属缶。
  2. 缶本体の内面側の金属面に接着剤を介して樹脂フィルムがラミネートされており、その接着剤の樹脂中に炭酸カルシウムが添加されていることを特徴とする請求項1に記載のワイン缶詰用金属缶。
  3. 缶本体の内面側の金属面に対して複数層からなる樹脂フィルムがラミネートされており、その樹脂フィルムの最上層以外の層の樹脂中に炭酸カルシウムが添加されていることを特徴とする請求項1に記載のワイン缶詰用金属缶。
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