JP2006060971A - 半導体スイッチの制御装置 - Google Patents

半導体スイッチの制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006060971A
JP2006060971A JP2004242599A JP2004242599A JP2006060971A JP 2006060971 A JP2006060971 A JP 2006060971A JP 2004242599 A JP2004242599 A JP 2004242599A JP 2004242599 A JP2004242599 A JP 2004242599A JP 2006060971 A JP2006060971 A JP 2006060971A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
semiconductor switch
wiring
circuit
mosfet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004242599A
Other languages
English (en)
Inventor
Shunzo Oshima
俊藏 大島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP2004242599A priority Critical patent/JP2006060971A/ja
Publication of JP2006060971A publication Critical patent/JP2006060971A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Emergency Protection Circuit Devices (AREA)
  • Direct Current Feeding And Distribution (AREA)
  • Electronic Switches (AREA)

Abstract

【課題】過渡期間における突入電流により誤遮断することなく、且つ短絡接地が発生した際には確実に半導体スイッチを遮断して回路を保護することのできる半導体スイッチの制御装置を提供する。
【解決手段】第2の配線22に発生する配線異常により過電流が流れたとき、MOSFET(T1)の端子間電圧(VDS)の大きさが判定値電圧V4を超えた際に、MOSFET(T1)を遮断する構成を有し、MOSFET(T1)がオンとなったときの過渡期間は、減衰器を動作させることにより端子間電圧(VDS)を減衰させて該端子間電圧(VDS)が判定値電圧V4以下になるようにする。また、減衰器が動作している期間に第2の配線22が短絡接地した場合には、短絡電流に起因して第1の配線21に発生する逆起電力E1の大きさを検出し、所定の判定値を超えたときに、MOSFET(T1)を遮断する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電源と負荷の間に介置される半導体スイッチのオン、オフを制御する半導体スイッチの制御装置に関する。
例えば、車両に搭載されるモータ、ランプ等の負荷は、該負荷とバッテリ(電源)との間に設けられた半導体スイッチのオン、オフを操作することにより、駆動、停止を切り替えるようにしている。
このような回路において、半導体スイッチと負荷とを連結する配線に、短絡接地等に起因して過電流が流れた場合に、この半導体スイッチを保護するために、半導体スイッチの電源側端子と負荷側端子の間の電位差が、この半導体スイッチに流れる電流に比例することを利用し、該電位差が所定の値を超えた際に過電流が流れたものと判定し、配線及び半導体素子自身を保護する過電流保護方法が知られている(例えば、特開2000−253560号公報参照)。
ところが、この方法では半導体素子がオフ状態からオン状態に移行する過渡期間においては、半導体スイッチの本質的特性により配線に異常が発生していない場合であっても半導体スイッチ両端の電位差が所定の値を超えてしまうという問題がある。
そこで、従来より、過渡期間中であっても過電流保護機能が作動し、且つ、誤判定しない過電流保護方法として、従来より以下の(A1)、(A2)に示す方法が用いられている。
(A1)スタート直後の一定期間、過電流検出機能を停止する。即ち、一定のマスク期間を設ける。しかし、この方法では半導体スイッチの誤遮断を防止することができる反面、マスク期間中に過電流が発生した場合は検出することができず、半導体スイッチを保護することができない。また、マスク期間を最小限に設定した場合でも、スタート以前から短絡接地が発生しているような場合には保護機能の低下が避けられない。
(A2)スタート直後の一定期間、過電流検出機能の感度を低下させ、半導体スイッチの端子間電圧が大きくなった場合でも、過電流判定しないようにする。具体的には、半導体スイッチの端子間電圧を増幅した後、この増幅電圧と所定の値(判定電圧)とを比較するようにし、この増幅率をスタート直後は小さい値とし、時間が経過するに連れて徐々に標準の増幅率に回復させる。
以下、(A2)の方法について、図8に示す回路図を参照しながら説明する。同図において、負荷121と電源VBとの間に半導体スイッチとしてのN型のMOSFET(T101)が設けられている。
MOSFET(T101)のドレイン〜ソース間電圧VDSが、抵抗R103、N型のMOSFET(T102)、抵抗R105、及びアンプAMP101から成る回路により増幅され、電圧V5(=R5の電圧降下)となって現れる。つまり、アンプAMP101の動作により、抵抗R103の両端に生じる電圧が、ドレイン〜ソース間電圧VDSと等しくなるように、電流I1が調節されるので、抵抗R105に生じる電圧V5は、電圧VDSを(R105/R103)倍に増幅した電圧となる。
そして、電源電圧V1を、抵抗R101とR102で分圧して生成される判定電圧V4と、上記の電圧V5が、比較器CMP101にて比較され、V5>V4となると過電流と判定するようになっている。
より詳細に説明すると、増幅回路はアンプAMP101とMOSFET(T102)によるフィードバック動作により、抵抗R103とMOSFET(T102)のドレインとの結合点の電圧V3が、MOSFET(T101)のソース電圧V2と常に等しくなるように制御される。
その結果、抵抗R103の電圧降下と、MOSFET(T1)のドレイン〜ソース間電圧VDS(=V1−V2)が等しくなる。MOSFET(T101)のオン抵抗をRon、MOSFET(T101)に流れる電流をID、点P1(電圧V1)→R103→T102→R105→グランドを流れる電流をI1とすると、電圧V5は、以下に示す(1)式で示すことができる。
V5=R105*I1=R105*VDS/R103
=R105*Ron*ID/R103
=R105*Ron/R103*ID ・・・(1)
判定電圧V4に対して、負荷電流IDが正常な状態にあるとき、V5≒(1/2)*V4となるように、抵抗R103、R105の抵抗値を選定する。負荷電流IDが増加して正常状態の2倍以上になるとV5>V4となり、過電流が流れたと判定される。
ここで、上記の方法で問題となるのは、スタート直後にオン抵抗Ronが高抵抗になる期間が存在することである。
オン抵抗Ronは、MOSFET(T101)のゲート〜ソース間電圧VGSに依存する。MOSFET(T101)が安定状態にあるとき、即ち、スタートから1[ms]以上経過した後では、電圧VGSが飽和して10V近くに達し、オン抵抗RonはFETの特性で決まる一定の抵抗値、例えば、10mΩ程度の低抵抗値となる。
この状態では、電圧V5は負荷電流IDに比例し、正常な負荷電流IDではV5<V4となり、負荷電流IDが2倍に増えれば電圧V5も2倍になり、V5>V4となって過電流判定が成立する。しかし、スタート直後では、電圧VGSがゼロから増加を始めるので、オン抵抗Ronは高抵抗からスタートし、電圧VGSの増加に伴って徐々に抵抗値が減少し、電圧VGSが飽和すると低抵抗値に収束するという経緯をたどる。
即ち、スタートしてから電圧VGSが飽和するまでの期間は、オン抵抗Ronが高い抵抗値を示し、負荷電流IDが正常であっても、上記(1)式に則って電圧V5が増大し、電圧V4を超えることになる。
この対策として、図8に示す回路では、MOSFET(T101)がオフになり、ソース電圧V2がゼロになると、ダイオードD103により、アンプAMP101のプラス側入力端子電圧を強制的に引き下げ、且つ、アンプAMP101のマイナス側入力端子を電圧V4とダイオードD102によりプルアップして、アンプAMP101出力がLレベルになるようにしている。更に、判定値電圧V4が、電圧V2の増加に連れて増加するようにダイオードD101と抵抗R104の回路が付加されている。
このような回路構成において、MOSFET(T101)がオンとなると、電圧V2が増加し始めるが、V2<V4−0.6Vの間は、アンプAMP101出力が低下して、電圧V5は0Vに保持される。電圧V2が増加して、V4−0.6Vを超えると、アンプAMP101出力が上昇し始め、電圧V5が増加する。
電圧V5の上昇速度の最大値は、アンプAMP101のスルーレート(応答特性)で決まる。一方、電圧V4も、電圧V2の上昇により、V2→R104→D101→V4の経路で持ち上げられて上昇する。
アンプAMP101のスルーレートで決まる電圧V5の最大上昇速度よりも、電圧V4の上昇速度の方が大きければV4>V5が維持される。これは等価的にアンプAMP101のゲインを低下させたことになる。その間に電圧VGSが飽和すると、オン抵抗Ronが低抵抗値に収束し、負荷電流IDが正常範囲にあれば、V5<V4が維持され、MOSFET(T101)は遮断されることなくオンを続ける。
この間に短絡接地が発生すると、電圧V2の上昇が鈍り、一方、電圧V5はスルーレートで決まる速度で短絡接地の有無に関係なく上昇するので、V5>V4となり、比較器CMP101が反転してMOSFET(T101)が遮断される。即ち、スタート直後の期間であっても過電流を検出し、MOSFET(T101)を遮断することができる。
特開2000−253560号公報
しかしながら、上述した従来における半導体スイッチの制御方法では、以下に示す如くの問題点がある。
(B1)アンプAMP101のスルーレートで決まる電圧V5の最大上昇速度よりも、電圧V4即ち電圧V2の上昇速度を速くしなければならない。即ち、アンプAMP101のスルーレートに依存し、且つ、頼った制御になる。
(B2)電圧V2の上昇速度は、電圧VGSの増加速度で決まり、ひいてはMOSFET(T101)のゲート容量とドライバー〜ゲート間の直列抵抗R110の積からなる時定数で決まる。ここで、ラジオノイズ対策のため、負荷電流IDのスイッチング波形を滑らかにする必要があるときは、この時定数を大きくしたいという要望があるが、アンプAMP101のスルーレートの範囲内でしか時定数を大きくすることができない。従って、希望する時定数を実現するためには、アンプAMP101のスルーレートを小さい値に変更することも必要になる。
(B3)一方、スタート期間が終わり、MOSFET(T101)が安定したオン状態になると、短絡接地(デッドショート)等による電流の急増を敏感に検出するためにはアンプAMP101のスルーレートは大きい方が望ましい。これは上記(B2)のニーズと相反するものとなる。
この発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、アンプのスルーレートに関係なく、且つ、半導体スイッチをオンとした直後においても回路が誤動作することなく(正常状態であれば異常と誤検出することなく)、また、過電流状態が発生すればこれを確実に検出し保護機能を動作させ、過渡期間を過ぎた後の動作には悪影響を及ぼさない制御が可能な半導体スイッチの制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本願請求項1に記載の発明は、半導体スイッチの一端が第1の配線により電源のプラス端子に接続され、他端が第2の配線により負荷に接続され、負荷の他端が前記電源のマイナス端子に接続された電力供給回路の前記半導体スイッチを制御する半導体スイッチの制御装置において、前記第2の配線に発生する配線異常により過電流が流れたとき、前記半導体スイッチの端子間電圧(VDS)の大きさが第1の判定値を超えたか否かを検出することにより、素子を遮断する構成を有し、前記半導体スイッチがオフからオンに移行したとき、前記第2の配線が正常であるにも関わらず前記端子間電圧(VDS)が前記第1の判定値(V4)を超える過渡期間は減衰器を動作させることにより前記端子間電圧(VDS)を減衰させて該端子間電圧(VDS)が前記第1の判定値以下になるようにし、前記減衰器が動作している期間に前記第2の配線が短絡接地しているとき、或いは短絡接地したときには、短絡電流に起因して前記第1の配線に発生する逆起電力(E1)の大きさを検出し、検出された逆起電力(E1)が、配線正常時の過渡電流によって発生する逆起電力よりも大きい値に設定した第2の判定値を超えたときに、前記半導体スイッチを遮断することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記減衰器を動作させる期間は、前記半導体スイッチの端子間電圧(VDS)を増幅し、この増幅電圧が前記電源電圧の制約により飽和した場合も含めて、前記増幅により得られる電圧(V5)が、第1の判定値(V4)を超える期間とすることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、前記端子間電圧を増幅して得られた電圧(V5)と、前記減衰器を経由して前記第1の判定値(V4)とを比較する比較器(CMP1)を設け、前記第1の判定値が前記比較器の第1の入力端子に入力され、前記比較器の第2の入力端子には、第1の抵抗(R15)を経由して前記端子間電圧の増幅結果(V5)が入力され、前記比較器の第2の入力端子と接地レベル間に減衰器用コンデンサ(C1)が配置され、前記比較器(CMP1)の第2の入力端子がダイオード(D3)と第2の抵抗(R16)を経由して、前記半導体スイッチの負荷側端子に接続された構成とし、前記減衰器は、前記第1の抵抗(R15)、減衰器用コンデンサ(C1)、ダイオード(D3)、及び第2の抵抗(R16)からなることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、前記端子間電圧を増幅した電圧(V5)が、前記半導体スイッチオン時の過渡期間を経過して第1の判定値(V4)より小さくなった際に、前記減衰器の機能が取り除かれることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、前記減衰器が動作している期間に、前記第2の配線が短絡接地しているにも関わらず、前記第1の配線に発生する逆起電力の大きさが第2の判定値を下回っている場合には、前記半導体スイッチの負荷側端子電圧(V2)の増加勾配が配線正常時に比べてより緩やかになることを検出して、前記半導体スイッチを遮断することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、前記半導体スイッチの負荷側端子電圧(V2)の増加勾配が配線正常時に比べてより緩やかになることを検出する方法は、前記半導体スイッチの負荷側端子電圧(V2)が前記減衰器の出力である前記比較器の第2の入力端子電圧(V6)を下回る期間が配線正常時に比べて、前記第2の配線に短絡接地が発生したときには長くなることを用いることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、前記請求項1〜請求項6に記載の半導体スイッチの制御装置の、前記半導体スイッチと前記負荷が前記第2の配線を経由して直列接続された回路が複数個並列に接続され、該並列回路の半導体スイッチ側が、唯一の前記第1の配線を介して電源のプラス端子に接続され、前記並列回路の負荷側が電源マイナス端子に接続された回路構成を備え、前記第1の配線に発生する逆起電力が前記第2の判定値を上回った際には、複数個の前記半導体スイッチを全て一旦オフ状態として前記各負荷に流れる電流を遮断し、その後、複数個の前記半導体スイッチを個別に再度オンさせることにより、短絡接地した第2の配線に接続した半導体スイッチのみを遮断し、正常な第2の配線に接続した半導体素子を正常に動作させるようにしたことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、前記請求項1〜請求項6に記載の半導体スイッチの制御装置の、前記半導体スイッチと前記負荷が前記第2の配線を経由して直列接続された回路が複数個並列に接続され、該並列回路の半導体スイッチ側が、唯一の前記第1の配線を介して電源のプラス端子に接続され、前記並列回路の負荷側が電源マイナス端子に接続された回路構成を備え、複数個の前記各半導体スイッチをオンとする信号が同時に入力された際には、一定間隔の時間差を設けて個別にオンさせるようにしたことを特徴とする。
半導体スイッチの一端が電源プラス端子に接続され、他端が負荷に接続され、該負荷の他端が電源のマイナス端子に接続され、半導体スイッチにより負荷に供給される電力が制御される電力供給回路において、半導体スイッチと負荷との間の配線(第2の配線)が短絡接地して過電流が発生する異常状態を検出するのに、半導体スイッチの端子間電圧の大きさを用いて行う方法が知られている。
この方法は、検出回路がシンプルになるという優れた特徴があるが、半導体スイッチがオンとなってからオン抵抗が安定するまでの過渡期間では、オン抵抗が安定時よりも高抵抗となり、配線が正常であっても端子間電圧が判定値を超えてしまう。即ち、過渡期間では原理的に成立しない。
この問題を解決するため、本発明では配線が正常であっても半導体スイッチの端子間電圧が判定値を超える期間を特定し、その期間内では端子間電圧から生成した信号に時定数をもった減衰器(コンデンサ充電回路)を付加して判定値と比較することにより、正常状態では半導体素子を遮断することなくオン状態に移行させる。
一方、過渡期間内に配線異常が発生した場合には、緊急処置を要する短絡接地(デッドショート)に対して、短絡電流が電源側配線(第1の配線)を流れることにより発生する半導体素子の電源側端子電圧の急低下を検出するか、或いは負荷側端子電圧の増加勾配の低下を前記時定数回路との比較で検出するかのいずれかの方法により検出して、短絡電流を遮断し、素子および配線を保護するようにした。これにより、従来の端子間電圧を用いて過電流検出する方法の問題点を解消して、シンプルな構成の過電流保護方法を実現することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る半導体スイッチの制御装置の構成を示す回路図である。同図に示すように、この半導体スイッチの制御装置は、直流電圧が印加されて駆動する負荷11(例えば、車両に搭載されるランプ、モータ等)と、電源VB(例えば、車両に搭載されるバッテリ)との間に配置されて、負荷11の駆動、停止を切り換えるMOSFET(T1;半導体スイッチ)を制御するものであり、増幅回路12と、逆起電力検出回路13と、コンデンサ充電回路(減衰器)14と、判定電圧生成回路15と、比較回路16と、駆動回路17から構成されている。
MOSFET(T1)のドレインは点P1と接続され、更に、点P1はインダクタンスL1及び抵抗Rw1を有する第1の配線21を介して電源VBのプラス側端子に接続されている。また、MOSFET(T1)のソースは点P2とされ、該点P2はインダクタンスL2及び抵抗Rw2を有する第2の配線22を介して負荷11の一端に接続される。負荷11の他端は、グランド(電源VBのマイナス側端子)に接続される。
増幅回路12は、点P1に発生する電圧と点P2に発生する電圧V2との差分電圧V1−V2(=VDS)を所望の倍率に増幅した大きさの電圧を生成するものであり、抵抗R3(抵抗値80[Ω]),MOSFET(T2)及び抵抗R5(抵抗値1〜8[KΩ])の直列接続回路を備え、抵抗R3の一端が点P1に接続され、抵抗R5の一端がグランドに接続される。また、アンプAMP1とダイオードD5と、抵抗R7(抵抗値10[KΩ]),R8(抵抗値10[KΩ])を備えており、アンプAMP1のプラス側入力端子は、抵抗R7を介して抵抗R3とMOSFET(T2)のドレインとの接続点(P3)に接続されている。この接続点の電圧をV3とする。
また、アンプAMP1のマイナス側入力端子は、抵抗R8を介して点P2に接続され、且つ、このマイナス側入力端子は、ダイオードD5を介して後述する抵抗R1とR2の接続点(P4)に接続されている。
更に、抵抗R5は、図示のようにそれぞれ8[KΩ]、8[KΩ]、4[KΩ]、2[KΩ]の抵抗値を有する4つの抵抗を備えており、スイッチ群31がオフのときには、抵抗R5の抵抗値が8KΩとなり、スイッチ群31がオンのときには、抵抗R5の抵抗値は4つの抵抗の並列合成抵抗で1[KΩ]となる。
そして、該増幅回路12は、点P2の電圧V2と、MOSFET(T2)のドレインの電圧V3とが等しくなるように、抵抗R3,MOSFET(T2),抵抗R5の直列接続回路に電流I1を流す。つまり、電圧V2とV3の差分に応じた出力信号がアンプAMP1より出力され、これによりMOSFET(T2)のゲート電圧が制御されるので、電圧V2とV3とが等しくなるように制御される。その結果、抵抗R5に生じる電圧V5は、点P1と点P2の差分電圧VDSを(R5/R3)倍した大きさとなる。
増幅回路12の動作は、次の通りである。アンプAMP1のプラス側入力端子には、点P3の電圧V3が抵抗R7を経由して入力され、他方、マイナス側入力端子にはMOSFET(T1)のソース電圧V2が抵抗R8を経由して入力される。
そして、MOSFET(T1)のソース電圧V2がグランドレベル以下に低下したとき、アンプAMP1の入力端子がグランドレベル以下にならないように、ダイオードD5が点P4とアンプAMP1のマイナス側入力端子間に設置されている。アンプAMP1の出力端子は、MOSFET(T2)のゲートに結合されるので、V3>V2になるとアンプAMP1の出力が上昇し、点P1→R3→T2→R5→グランドの経路を流れる電流I1が増加し、抵抗R3の電圧降下が大きくなって電圧V3が低下し、V3=V2となる。
また、V3<V2となると、アンプAMP1の出力が下降して電流I1が減少し、抵抗R3の電圧降下が小さくなるので、やはりV3=V2となる。即ち、アンプAMP1は、V3=V2となるようにMOSFET(T2)を介して電流I1を制御する。増幅結果は電圧V5となり、MOSFET(T1)のオン抵抗をRon、MOSFET(T1)を流れる電流をIDとすると、VDS=Ron*ID=R3*I1であるから、前述と同様に、以下の(1)式で示すことができる。
V5=R5*I1
=R5*VDS/R3
=R5*Ron/R3*ID・・・(1)
点P5の電圧V5は、抵抗R15を経由して比較器CMP1のプラス側入力端子に入力されるが、この入力端子とグランドとの間には、コンデンサ充電回路14が付加されており、該コンデンサ充電回路14が有するコンデンサC1が点P6とグランドとの間に設けられているので、電圧V5の上昇に対し、減衰した電圧V6となって、比較器CMP1のプラス側入力端子に供給される。
判定電圧生成回路15は、抵抗R1(抵抗値10[KΩ])と、抵抗R2(抵抗値10[KΩ])と、抵抗R4(抵抗値2[KΩ])と、ダイオードD1とを有しており、抵抗R1とR2が直列接続され、抵抗R1の一端が点P1に接続され、抵抗R2の一端がグランドに接続されている。更に、抵抗R1,R2の接続点となる点P4は、ダイオードD1、抵抗R4を介して点P2に接続され、且つ点P4は、後述する比較器CMP1のマイナス側入力端子に接続されている。ここで、点P4の電圧を判定電圧V4(第1の判定値)とする。
従って、電圧V4は抵抗R1とR2により、点P1の電圧V1を分圧した電圧となるので、(1/2)V1となる。また、点P4は、ダイオードD1,抵抗R4を介して点P2に接続され、且つ、ダイオードD5,抵抗R8を介して点P2に接続されているので、電圧V4は、V4−V2>0.6[V]のときにはD5,R8の経路に電流が流れて(1/2)V1から引き下げられ、V4−V2<0.6[V]及びV2−V4<0.6[V]では、V4=(1/2)V1となり、V2−V4>0.6[V]のときにはR4,D1の経路に電流が流れて電圧V4は引き上げられる。ここで、0.6[V]はダイオードの電圧降下分である。
なお、点P4は、後述するコンデンサ充電回路14のダイオードD4,抵抗R17からなる直列回路も接続されているが、抵抗R17の抵抗値は抵抗R4の抵抗値に比べて極めて大きいので、無視することができる。
コンデンサ充電回路14は、抵抗R5の一端となる点P5に接続される抵抗R15(抵抗値10[KΩ])を有しており、該抵抗R15の他端となる点P6は、比較器CMP1のプラス側入力端子に接続されている。また、該抵抗R15に対して並列的にMOSFET(T3)が設けられている。
更に、点P6とグランドとの間には、コンデンサC1が設けられている。また、点P6はダイオードD3,抵抗R16を介して点P2に接続されている。更に、ダイオードD3のカソードとグランドとの間には、ダイオードD2が設けられている。ダイオードD2は、比較器CMP1のプラス側入力端子の電圧(V6)がグランドレベル以下に低下しないようにクランプするためのものである。
また、点P5は、トランジスタT4のエミッタに接続され、該トランジスタT4のコレクタは、抵抗R18を介してグランドに接続され、且つ後述するMOSFET(T7)のゲートに接続されている。更に、トランジスタT4のベースは、抵抗R17,ダイオードD4を介して点P4に接続されている。トランジスタ(T4)は、V5−V4>1.2[V]のときオンとなる。
そして、コンデンサ充電回路14は、MOSFET(T3)がオフのときには、抵抗R15とコンデンサC1により設定される時定数により、電圧V5の上昇に対して、点P6における電圧V6が緩やかに上昇するようにし、且つ、MOSFET(T3)がオンのときには、電圧V5とV6とを略一致させる。
比較回路16は、比較器CMP1と、該比較器CMP1の出力端子を5V電圧にプルアップするための抵抗R14とを備えている。そして、比較器CMP1のプラス側入力端子には、電圧V6が入力され、マイナス側入力端子には、電圧V4が入力される。よって、比較器CMP1の出力信号は、V6>V4のときには、Hレベルとなり、V6<V4のときには、Lレベルとなる。
逆起電力検出回路13は、抵抗R9,R10と、MOSFET(T5)と、抵抗R11,R12と、コンデンサC2と、ツェナーダイオードZD1と、タイマー18とを備えている。
抵抗R9,R10は直列に接続され、抵抗R10の一端が点P1に接続され、抵抗R9の一端となる点P7は、コンデンサC2に接続され、その他端側はグランドに接続されている。MOSFET(T5)のソースは点P7に接続され、ゲートは抵抗R9とR10の接続点に接続され、ドレインは抵抗R11,R12の直列回路を介してグランドに接続されている。また、抵抗R11とR12の接続点となる点P8はタイマー18に接続され、該タイマー18の出力端子は、後述するアンド回路AND2の一方の入力端子に接続されている。なお、点P8は電圧安定化のためのツェナーダイオードZD1を介してグランドに接続されている。
そして、この逆起電力検出回路13は、第2の配線22が短絡接地(デッドショート)となり第1の配線に逆起電力E1が発生した際に、点P7の電圧V7が電圧V1よりも緩やかに変動することを利用して、短絡接地の発生を検知するものである。
そして、逆起電力E1がゼロのとき、即ち第1の配線21に流れる電流が変化しないときには、コンデンサC2は抵抗R10、R9により電源電圧VBまで充電される。これにより、コンデンサC2の非接地側(点P7)の電圧V7が電圧VBに等しくなる。また、第1の配線21に短絡電流が流れると、インダクタンスL1により逆起電力E1が発生し、MOSFET(T1)のドレイン電圧V1が低下する。
この際、コンデンサC2の非接地側電圧V7は、すぐには低下することができないので、E1*R9/(R9+R10)の電圧がMOSFET(T5)のスレッショルド電圧を超えると、該MOSFET(T5)がオンとなり、抵抗R11、R12の直列回路に電圧が発生する。
抵抗R11とR12の結合点P8の電圧V8がロジック回路の動作電圧5[V]を超えないように、ツェナーダイオードZD1で制限している。そして、電圧V8が立ち上がるとタイマー18が動作し、一定時間Hレベルの信号をアンド回路AND2に出力する。即ち、トランジスタ(T4)がオンしている間に、逆起電力E1が所定の判定値(第2の判定値)を上回るとアンド回路AND2の出力がHレベルになり、このHレベル信号がオア回路OR1を経由してラッチDF1に入力される。
駆動回路17は、アンド回路AND1,AND2と、MOSFET(T7)と、オア回路OR1と、ラッチDF1と、ドライバー19と、チャージポンプ20と、抵抗R6,R13と、MOSFET(T6)、及びスイッチSW1を備えている。なお、スイッチSW1Aについては後述する。
アンド回路AND2の一方の入力端子は、タイマー18の出力端子に接続され、他方の入力端子は、MOSFET(T7)のソースに接続され、そのゲートは、トランジスタ(T4)のコレクタに接続されている。また、MOSFET(T7)のドレインは、電源5Vに接続されている。
また、アンド回路AND2の出力端子はオア回路OR1の一方の入力端子に接続され、他方の入力端子は比較器CMP1の出力端子に接続されている。そして、オア回路OR1の出力端子は、ラッチDF1に連結され、該ラッチDF1の+Q出力はMOSFET(T6)のゲートに接続されている。また、ラッチDF1の−Q出力は、アンド回路AND1の一方の入力端子に接続され、他方の入力端子はスイッチSW1を介して電源VBに接続され、且つ抵抗R6を介してグランドに接続されている。
ラッチDF1は、入力信号スイッチSW1がオフのときリセットされ、2種類の出力+Q及び−Qを出力する。+Q出力は、リセットされるとLレベルとなり、−Q出力はリセットされるとHレベルとなる。そして、+Q出力がHレベルとなると、MOSFET(T6)がオンとなって、MOSFET(T1)のゲートをグランドに接続することにより、該MOSFET(T1)をオフとする。
アンド回路AND1の出力端子は、MOSFET(T1)の駆動を制御するためのドライバー19に接続され、ドライバー19の出力端子は抵抗R13を介してMOSFET(T1)のゲートに接続されている。従って、ドライバー19は、アンド回路AND1の出力信号がHレベルとなると、チャージポンプ10より出力される電圧をMOSFET(T1)のゲートに供給して、該MOSFET(T1)をオンとする制御を行う。
次に、上述のように構成された本実施形態に係る半導体スイッチの制御装置の動作について説明する。本実施形態に係る半導体スイッチの制御装置では、以下の(イ)〜(ハ)に示す内容に基づいて、MOSFET(T1)の過渡状態、通常状態における制御を行う。
(イ)MOSFET(T1)がオンとなった後、過渡状態が終了するまでの間は、MOSFET(T1)の両端子間電圧(ドレイン〜ソース間電圧;VDS)を増幅した点P5の電圧V5と、判定値電圧V4を比較する代わりに、増幅した電圧V5を用いてコンデンサC1を充電し、コンデンサC1の充電電圧V6と判定値電圧V4を比較するようにする。
そして、第2の配線22にショートが発生しておらず正常であれば、コンデンサC1の充電電圧が判定値V4を超えないように、コンデンサC1の充電時定数を設定する。これにより、第2の配線22が正常なときの誤遮断は発生しなくなる。コンデンサ充電回路14は、電圧V5を比較器CMP1に入力するときの減衰器の役割を果たす。
(ロ)MOSFET(T1)の過渡期間は、該MOSFET(T1)のゲート容量とゲート〜ドライバー出力間に介在するゲート直列抵抗、即ち抵抗R13の大きさにより異なるが、通常10[μs]〜200[μs]である。この短い期間に発生する配線異常で放置できないのは、大過電流の発生を伴う短絡接地である。
過電流がそれほど大きくならない配線異常(例えば、過電流値60A以下)については過渡期間が終了して安定状態に達してから検出し、遮断しても間に合う。従って、過渡期間に行うべき保護は、短絡接地の故障に限定して良い。MOSFET(T1)と負荷11の間の第2の配線22が短絡した状態でMOSFET(T1)がオンすると、MOSFET(T1)の負荷側端子電圧V2の増加勾配が正常配線のときに比べて緩やかになる。この配線勾配の変化(緩化)を用いて、第2の配線22の短絡接地を検出する。そのときの判定基準として前述のコンデンサC1の充電電圧勾配を用いる。
(ハ)更に、MOSFET(T1)のスタート時の過渡期間が短くなると、換言すればスイッチング速度が速くなると、短絡接地による過電流の増加速度(勾配)が大きくなり、第1の配線21に発生する逆起電力E1が大きくなる。この逆起電力E1の大きさが配線の正常状態において突入電流等により発生する逆起電力の上限を上回ったならば、短絡接地と判定する。
上記の(イ)〜(ハ)の内容を踏まえ、以下に具体的な動作について説明する。スイッチSW1がオフのときには、ラッチDF1がリセットされ、+Q出力はLレベルが出力されるので、MOSFET(T6)がオフとなり、−Q出力はHレベルが出力されるのでアンド回路AND1の一方の入力がHレベルに保持される。
また、スイッチSW1がオフであることから、アンド回路AND1の他方の入力端子はLレベルとなり、アンド回路AND1の出力信号がLレベルとなる。従って、MOSFET(T1)はオフとなり、MOSFET(T1)のソース電圧V2はゼロになっている。なお、スイッチSW1Aは後の説明で用いるものであり、この場合は接続されているものとする。
そして、スイッチSW1をオンとすると、アンド回路AND1の一方の入力信号がHレベルとなり、他方、ラッチDF1の−Q出力はHレベルとなっているので、アンド回路AND1の出力信号がHレベルとなり、MOSFET(T1)のゲートに駆動信号が供給される。
これにより、MOSFET(T1)がオンとなり、電源VBより出力される電圧が負荷11に印加され、該負荷11が駆動を開始する。
MOSFET(T1)のドレイン電圧がV1、ソース電圧がV2であるから、MOSFET(T1)のドレイン〜ソース間電圧VDSは、VDS=V1−V2となる。そして、電圧VDSは、抵抗R3,R5,R7,R8,ダイオードD5,MOSFET(T2),アンプAMP1からなる増幅回路12により増幅され、増幅後の電圧が、MOSFET(T2)のソース電圧(点P5の電圧)V5となる。
以下、配線が正常な場合の動作、短絡接地発生時の動作、複数のFETチャネルを備える場合の動作、スイッチング時間が長い場合の動作についてそれぞれ説明する。
<配線が正常な場合の動作>
最初に配線が正常な場合、即ち、短絡が発生していない場合には、上述した(1)式のように電圧VDSを増幅して電圧V5を生成するときの増幅率は、R5/R3で表される。そして、R3=80[Ω]であり、R5は上述したように、負荷11の突入電流に対応するため、突入電流が流れる期間とその後の安定状態では抵抗値を変えている。スタート直後の過渡期間ではR5=1[KΩ]とし、安定状態になるとR5=8[KΩ]となる。
従って、安定状態ではR5/R3=8[KΩ]/80[Ω]=100であるから、増幅率は100倍となる。負荷11がヘッドランプ1灯である場合を考えると、安定状態であるときの負荷電流IDは約5Aである。この負荷11を駆動するMOSFET(T1)は、通常オン抵抗がRon=10[mΩ]程度のものを使用する。
従って、正常状態で、且つMOSFET(T1)の過渡期間終了後はVDS=50mVとなり、V5=5[V]となる。
過渡期間では、R5=1[KΩ]であるため、増幅率は12.5倍となる。電圧V5の上限は電源電圧VBを超えられないので、VB=12.5[V]とすると、電圧VDSが1[V]を超えている間は、アンプAMP1の出力信号が上限に張り付き、電圧V5はアンプAMP1の出力電圧の上限である電源電圧VBからMOSFET(T2)のスレッショルド電圧Vth2だけ低い電圧まで上昇し、その電圧に保持される。即ち、V5=VB−Vth2となる。このときV5>V4となるように、判定電圧V4を設定する。このときの波形を図3に示す。
図3は、V1、V2、V4、V5、V6、IDの各波形を示す。V1(2[V/div],6V)の括弧内の数値は縦軸スケールを表し、縦軸1目盛りの電圧が2Vで、中央の目盛り(水平線)が6VとなるスケールでV1の波形が表されていることを示す。他の波形についての表示も同様である。横軸は[20μs/div]である。
同図から理解されるように、MOSFET(T1)がオフのときに(時刻t1でオンとなる前)、V2=0[V]となるので、比較器CMP1のプラス側入力端子(点P6)の電圧V6は、ダイオードD3及び抵抗R16により引き下げられ、グランドレベルに近づく。
ここで、R15=10[KΩ]、R16=[3KΩ]、VB=12.5[V]、Vth2=1[V]とすると、比較器CMP1のプラス側入力端子電圧V6は、3.25[V]となる。このとき、電圧V4はVB/2=6.25[V]からダイオードD5と抵抗R8を介して、電圧V2により引き下げられるので、約4.8Vになっている。
従って、V6<V4となり、比較器CMP1の出力信号はLレベルとなる。そして、時刻t1で入力スイッチSW1がオンとなると、アンド回路AND1の出力信号がHレベルとなり、MOSFET(T1)がオンとなり、MOSFET(T1)のソース電圧V2が上昇し始める。このとき、図1に示すトランジスタ(T4)は、V5−V4>1.2となっているので、オン状態となる。
そして、ダイオードD3のカソード側電圧が上昇するので、アノード側電圧、即ち比較器CMP1のプラス側入力端子電圧V6も上昇し始める。電圧V4も初期値4.8Vより上昇し始め、電圧V2がV4+0.6[V]を超えると、電圧V4は電圧V2により引き上げられる。このとき、過渡期間終了まで、常にV4>V6となるように電圧V6の上昇速度を設定する。これにより、MOSFET(T1)が過渡期間にある場合に、電圧V6が判定値電圧V4を上回ることはなく、過渡期間における突入電流により、MOSFET(T1)が誤遮断するというトラブルの発生を回避することができる。
V6の上昇速度は、電圧V5、抵抗R15の抵抗値、及びコンデンサC1の静電容量で決めることができる。VDS>1[V]の範囲では、MOSFET(T2)のソース電圧V5がV1−1[V]になっているから、この電圧V5により抵抗R15を通してコンデンサC1が充電され、指数関数曲線に近い波形で電圧V6が電圧V5を目標値として上昇する。
その間に、電圧V2が上昇してV1−V2<1[V]となると、アンプAMP1がフィードバック動作を始め、V3=V2となる。配線が正常の場合には、V5<V4となるので、トランジスタ(T4)がオフとなり、該トランジスタ(T4)のコレクタが抵抗R18により接地される。
これにより、MOSFET(T3)がオンとなり、V5=V6となる。電圧V5が低下するので上昇途中にあった電圧V6も低下し、V4>V6=V5で安定する。配線に異常がなければ抵抗R15、コンデンサC1の値を適切に設定することにより、MOSFET(T1)は遮断されることなくスタート時の過渡期間を経て安定状態に移行する。
即ち、点P5(電圧V5)と比較器CMP1のプラス側入力端子の間に介在する抵抗R15、コンデンサC1、ダイオードD3、抵抗R16とMOSFET(T1)のソース電圧V2からなる回路は、電圧V5を減衰して比較器CMP1のプラス側入力端子に入力する減衰器と見なせる。その減衰率はオン直後に最も大きく、その後、時間経過と共に減少し、過渡期間が終了するとゼロになると解釈できる。コンデンサC1の容量は、R15=10[KΩ]のとき、1000〜13000[pf]の範囲になる。
こうして、配線異常が発生していない場合には、MOSFET(T1)の過渡期間において、MOSFET(T1)が突入電流により誤遮断することなく、確実に動作させることができる。
<短絡接地発生時の動作>
次に、MOSFET(T1)と負荷11の間を結ぶ第2の配線22で、短絡接地が発生しているときの動作を説明する。いま、図1において、MOSFET(T1)のソース(点P2)と負荷11を結ぶ配線(第2の配線)のどこかで短絡接地が発生したとし、点P2から接地点までの経路、即ち第3の配線の抵抗をRw3、及びインダクタンスをL3とする。
最初に、MOSFET(T1)のスイッチング時間(過渡期間)が通常の場合、即ち、図3に示すように、スイッチング時間が約60[μs]の場合について説明する。この場合は、コンデンサC1の値を小さく設定する。図3では、R15=10KΩのとき、2200pfが適切な値となる。
MOSFET(T1)がオンとなる前は、V2=0であり、且つトランジスタ(T4)がオンとなっている。MOSFET(T1)がオンとなった後もトランジスタ(T4)は暫くの間オン状態を継続する。トランジスタ(T4)がオンとなることにより、MOSFET(T7)がオンとなり、アンド回路AND2の一方の入力がHレベルになる。
MOSFET(T1)のスイッチング時間が通常の場合には、短絡電流の増加勾配が大きくなり、第1の配線21に発生する逆起電力E1が大きくなる。逆起電力E1は、コンデンサC2の非接地側電圧V7と点P1の電圧V1の差となって現れる。即ち、V7−V1=E1となる。
この電圧E1が所定の値、即ち、突入電圧では発生しないような値を超えるとMOSFET(T5)がオンとなり、電圧V8が立ち上がり、タイマー18の出力信号がHレベルになり、アンド回路AND2の他方の入力信号がHレベルになる。その結果、アンド回路AND2の出力信号、即ち、オア回路OR1の出力がHレベルに変化し、ラッチDF1がセットされる。
これにより、ラッチDF1の+Q出力がHレベルとなるので、MOSFET(T6)がオンとなり、MOSFET(T1)のゲートが接地され、MOSFET(T1)がオフとなって、短絡電流が遮断される。即ち、トランジスタ(T4)がオンとなっている間に逆起電力E1が所定の値を超えると、短絡接地が発生したと判定してMOSFET(T1)が遮断される。このときの波形を図4に示す。
図4に示す特性図では、図3に比べ横軸のスケールが2[μs/div]と10倍に拡大され、電流IDが(5A/div,15A)になっている。第2の配線22が短絡接地されているため、MOSFET(T1)のオン(時刻t1)と同時に電流IDが急速に立ち上がるので、第1の配線21に逆起電力E1が発生し、電圧V1が急速に低下する。
これにより、逆起電力E1が所定の判定値を超えるので、タイマー18の出力が立ち上がり、MOSFET(T1)が遮断されている。短絡発生時には、MOSFET(T1)がオンとなってから、約4[μs]で該MOSFET(T1)が遮断され、この間における電流IDのピークは15[A]である。高速判定・遮断により、過電流が抑制され、MOSFET(T1)に発生する電力損失は図3に示す正常スタート時より明らかに小さいことが判る。
つまり、第2の配線22に短絡接地が発生した場合には、逆起電力E1の発生を検知することにより、極めて短い時間でMOSFET(T1)を遮断することができ、回路及びMOSFET(T1)自体を確実に保護することができる。
<複数のFETチャネルを備える場合の動作>
ここで、図1に示した回路では、第1の配線21に接続するMOSFETと負荷は1個(1チャンネル)の場合について示したが、実際には、点P1とグランドとの間に複数のMOSFETと負荷の直列回路(以下これを「FETチャンネル」と呼称する)が並列に接続されることがある。このようなケースにおいて、複数のFETチャンネルが同時にオンになったとき、前述の手順により各FETチャンネルが全てオフとなって回路を保護することができるものの、どのFETチャンネルが短絡接地して所定の値を超えるE1を発生させたのかを特定することができない。
このような場合には、同時にスタートした各FETチャンネルを一旦全てオフし、その後、一定間隔で順番に再度オンとすることにより、短絡接地が発生しているFETチャンネルを特定することができる。
この操作はロジック回路により行われる。図2は、ロジック回路の一例として、5チャンネルの順番スタート回路を示す回路図である。図示のようにこの順番スタート回路は、5チャンネルの各負荷回路が有するMOSFETをオン、オフ操作するためのスイッチSW11〜SW15と、アンド回路AND11〜AND19と、DフリップフロップDF11〜DF15と、エクスクルーシブノア回路XNOR1〜XNOR5と、クロック回路CLとを有している。そして、アンド回路AND11〜AND15の出力信号(SW1A〜SW5A)が、図1に示したスイッチSW1Aに対応する。
そして、この順番スタート回路では、例えば、スイッチング時間(過渡期間)が60[μs]であるとすると、60[μs]間隔で1チャンネルずつ順番にオンさせる。
正常なチャンネルは過渡期間中に、所定の値を超える逆起電力E1が発生しないのでオンを継続し、短絡接地の発生している異常なチャンネルでは再度遮断される。異常なチャンネルをオンすることにより、逆起電力E1が発生したとき、他の正常なチャンネルのうち、既にオンが完了したチャンネルは遮断されることはない。
また、未だスタートの順番がこない正常なチャンネルは、逆起電力E1の発生により遮断信号が発生するけれども、この時点でオフ状態となっているので影響はない。即ち、短絡接地による逆起電力E1が検出されると、全チャンネルを一旦オフとした後、1チャンネルずつ順番に立ち上げることにより、正常チャンネルと異常チャンネルの識別が可能となる。
チャネル数が10チャンネルあったとしても60[μs]間隔で順番にスタートすることに要する時間は600[μs]で済み、この遅れ時間はほとんどのケースで実用上の問題にはならない。
次いで、図2に示す回路の動作について説明する。1〜5チャンネルの各入力スイッチSW11〜SW15が同時に入力されると、スタート回路からSW1A〜SW5Aの信号がクロック信号に同期して順番に出力される。
クロック回路CLより出力されるクロック信号の周期は60[μs]とする。入力スイッチSW11〜SW15はオフのときLレベル(=0)、オンでHレベル(=1)になるものとする。スイッチSW11〜SW15がオフのとき、各DフリップフロップDF11〜DF15のQ出力が0となり、Qバー出力が1になる。
アンド回路AND11〜15は2入力がともに0になるので0を出力し、スイッチSW1A〜SW5Aはオフ信号状態となる。そして、スイッチSW11〜15が同時に入力されるとエクスクルーシブノア回路(XNOR1〜4)の出力が0になる。
クロックが立ち上がると、D端子信号が1になっているDフリップフロップDF11のQ出力は1になり、アンド回路AND11の出力であるSW1Aが1になって第1チャンネルがオンとなる。
ところが、D端子信号がアンド回路AND16〜19を経由して入力されるDフリップフロップDF12〜15は、エクスクルーシブノア回路(XNOR1〜4)の0出力によりこれらのアンド回路が閉じるので、D端子信号は0となり、クロックが入力されることによりDF12〜15のQ出力は0となり、アンド回路AND12〜15の出力SW2A〜SW5Aは0のままとなり第2〜5チャンネルはオンできない。
そして、DフリップフロップDF11の出力が1になったことにより、XNOR1の出力が0から1に変化し、アンド回路AND16の出力、即ち、DF12のD端子信号を1に変える。2回目のクロック立ち上がりにより、DフリップフロップDF12のQ出力が1に変わり、アンド回路AND12の出力SW2Aが1になる。
これにより、2回目のクロック立ち上がりにより第2チャンネルがオンする。第3〜5チャンネルはエクスクルーシブノア回路XNOR2〜4の0出力によりオンできない。第2チャンネルのオンにより、エクスクルーシブノア回路XNOR2の出力が0から1に変化する。
以上の動作を整理すると、エクスクルーシブノア回路XNOR1〜4とアンド回路AND16〜AND19により、スイッチSW11からSW15の順番に優先順位がつけられ、クロックが立ち上がる毎に優先順位の高いチャンネルから順番にオンする。
スイッチSW1A(第1チャンネル)はクロックの立ち上がりに同期して無条件でオンするが、スイッチSW5A(第5チャンネル)はエクスクルーシブノア回路XNOR1〜XNOR4の出力が全て1になったときのみクロックに同期してオンできる。エクスクルーシブノア回路XNOR1〜XNOR4の出力が1ということはそのチャンネルがオフ→オン、またはオン→オフの過渡期間にない、言い換えれば安定してオンかオフの状態であることを示す。このロジック回路を用いれば2チャンネル以上にオン信号が同時に入っても1チャンネルずつ順番に立ち上げる動作が可能となる。
このような構成を採ることにより、複数チャンネルの負荷回路が存在する際に、第1の配線21にて短絡接地時の逆起電力E1が発生した場合には、各チャンネルを全て遮断し、その後、図2に示すスイッチSW11〜SW15を順次オンとしていく。これにより、短絡接地が発生しているチャンネルは起動することができず、短絡接地の発生していない正常なチャンネルは起動することができる。
従って、複数チャンネルを有する場合においても、確実且つ迅速に短絡接地の発生しているチャンネルを特定してこれを遮断し、その他の正常なチャンネルについては通常通り駆動させることができるようになる。
<スイッチング時間が長い場合の動作>
次に、MOSFET(T1)のスイッチング時間が長い場合の過電流検出、保護について説明する。スイッチング時間を長くする必要がある例として、Day time running lightのために行われるヘッドランプのデューティー制御がある。100[Hz],20[%]のデューティー制御を行うとき、ラジオノイズの発生を抑えるためスイッチング時間を長くして電流波形の立ち上がり、立下りが滑らかになるように制御する。
このときのスイッチング時間(過渡期間)は、約200[μs]になる。そのときの波形を図5に示す。電圧V2、つまり判定値V4の上昇勾配が緩やかになるので、V4>V6が成立するようにC1*R15の時定数を大きくして、CMP1のプラス側入力電圧V6の立ち上がりも緩やかにしなければならない。
図5では、R15=10[KΩ]のとき、C1=12200[pf]としている。スイッチング時間が長くなると、MOSFET(T1)のドレイン〜ソース間電圧VDSの減少が緩やかになるため、短絡接地が発生しても電流の立ち上がり勾配が緩やかになり、逆起電力E1が判定値を超えない。
従って、逆起電力E1を検出することでは、短絡接地の発生を検知することができない。図6に、図5と同じ仕様で短絡接地させた場合の波形を示す。図4に比べて横軸が50[μs/div]と1/25の速度で表示されている。短絡接地発生後の、初期の電圧V1の低下が少ないので、電圧V5の低下も少なくなりコンデンサC1の充電電圧、即ち電圧V6の増加勾配は正常時に比べそれほど低下しない。
一方、電圧V2は短絡接地により増加勾配が正常時に比べ緩やかになる。その結果V6>V2の期間が、図5に比べて長くなる。また、V4>V2の間は判定値電圧V4の増加勾配は電圧V1が低下することにより、緩やかになることもあって、V4=V6となり、MOSFET(T1)が遮断される。即ち、短絡接地が発生すると電圧V2、V4の増加勾配が正常時より緩やかになるのに対して、電圧V6の増加勾配は正常時に比べて低下するものの電圧V2、V4よりは低下量が少ないので、短絡接地を検出することができる。図5の、V2、V4、V5の波形と図6のそれらを重ね合わせて図7に示す。
短絡接地がよりシビアになるほど、換言すれば短絡回路の抵抗Rw3、L3が小さくなるほど電圧V2の増加勾配は緩やかになるが、電圧V2の勾配が電圧V6の勾配を下回る範囲ではMOSFET(T1)をオンとしてから遮断するまでの時間がほぼ一定になる。
また、短絡接地の程度が軽微になり、電圧V2の勾配が大きくなるに連れて、遮断までの時間が長くなり、更に軽微になり、正常状態の突入電流に近づくと検出しなくなる。このようなケースでは過渡期間終了後に別な過電流検出方法で異常(軽微な短絡接地)を検出することになるが、異常の程度が軽微、即ち正常電流に近づくので、過渡期間終了後に検出・遮断しても問題にはならない。
従って、スイッチング時間が長い場合で、逆起電力E1の大きさで短絡接地を検出することができない場合であっても、確実にMOSFET(T1)を遮断して、該MOSFET(T1)及び回路を保護することができる。
また、図1に示した回路では、過渡期間終了後は電圧VDSの大きさを用いて過電流を検出する。即ち、過渡期間の過電流検出方法とその後の安定状態における過電流検出方法は異なり、2種類の検出方法を切り換え使用している。その切り換えは、トランジスタ(T4)のオン、オフにより行われるが、切り換えが瞬間的に行われるので、過電流検出の空白期間が発生しない。これも本発明の特徴である。
短絡接地が発生した際に、半導体スイッチ及び回路を確実に保護する上で極めて有用である。
本発明の一実施形態に係る半導体スイッチの制御装置の構成を示す回路図である。 複数のFETチャンネルを備える回路を、順次オンさせるための回路図である。 スイッチング時間が通常の場合の、通常時における各信号の変化を示す特性図である。 スイッチング時間が通常の場合の、短絡接地発生時における各信号の変化を示す特性図である。 スイッチング時間が長い場合の、通常時における各信号の変化を示す特性図である。 スイッチング時間が長い場合の、短絡接地発生時における各信号の変化を示す特性図である。 図5,図6を重ね合わせて記載した特性図である。 従来における半導体スイッチの制御装置の回路図である。
符号の説明
11 負荷
12 増幅回路
13 逆起電力検出回路
14 コンデンサ充電回路(減衰器)
15 判定電圧生成回路
16 比較回路
17 駆動回路
18 タイマー
19 ドライバー
20 チャージポンプ
21 第1の配線
22 第2の配線
23 第3の配線
VB 電源(バッテリ)
CMP1 比較器

Claims (8)

  1. 半導体スイッチの一端が第1の配線により電源のプラス端子に接続され、他端が第2の配線により負荷に接続され、負荷の他端が前記電源のマイナス端子に接続された電力供給回路の前記半導体スイッチを制御する半導体スイッチの制御装置において、
    前記第2の配線に発生する配線異常により過電流が流れたとき、前記半導体スイッチの端子間電圧(VDS)の大きさが第1の判定値を超えたか否かを検出することにより、素子を遮断する構成を有し、
    前記半導体スイッチがオフからオンに移行したとき、前記第2の配線が正常であるにも関わらず前記端子間電圧(VDS)が前記第1の判定値(V4)を超える過渡期間は減衰器を動作させることにより前記端子間電圧(VDS)を減衰させて該端子間電圧(VDS)が前記第1の判定値以下になるようにし、
    前記減衰器が動作している期間に前記第2の配線が短絡接地しているとき、或いは短絡接地したときには、短絡電流に起因して前記第1の配線に発生する逆起電力(E1)の大きさを検出し、検出された逆起電力(E1)が、配線正常時の過渡電流によって発生する逆起電力よりも大きい値に設定した第2の判定値を超えたときに、前記半導体スイッチを遮断することを特徴とする半導体スイッチの制御装置。
  2. 前記減衰器を動作させる期間は、前記半導体スイッチの端子間電圧(VDS)を増幅し、この増幅電圧が前記電源電圧の制約により飽和した場合も含めて、前記増幅により得られる電圧(V5)が、第1の判定値(V4)を超える期間とすることを特徴とする請求項1に記載の半導体スイッチの制御装置。
  3. 前記端子間電圧を増幅して得られた電圧(V5)と、前記減衰器を経由して前記第1の判定値(V4)とを比較する比較器(CMP1)を設け、
    前記第1の判定値が前記比較器の第1の入力端子に入力され、
    前記比較器の第2の入力端子には、第1の抵抗(R15)を経由して前記端子間電圧の増幅結果(V5)が入力され、
    前記比較器の第2の入力端子と接地レベル間に減衰器用コンデンサ(C1)が配置され、
    前記比較器(CMP1)の第2の入力端子がダイオード(D3)と第2の抵抗(R16)を経由して、前記半導体スイッチの負荷側端子に接続された構成とし、
    前記減衰器は、前記第1の抵抗(R15)、減衰器用コンデンサ(C1)、ダイオード(D3)、及び第2の抵抗(R16)からなることを特徴とする請求項2に記載の半導体スイッチの制御装置。
  4. 前記端子間電圧を増幅した電圧(V5)が、前記半導体スイッチオン時の過渡期間を経過して第1の判定値(V4)より小さくなった際に、前記減衰器の機能が取り除かれることを特徴とする請求項3に記載の半導体スイッチの制御装置。
  5. 前記減衰器が動作している期間に、前記第2の配線が短絡接地しているにも関わらず、前記第1の配線に発生する逆起電力の大きさが第2の判定値を下回っている場合には、前記半導体スイッチの負荷側端子電圧(V2)の増加勾配が配線正常時に比べてより緩やかになることを検出して、前記半導体スイッチを遮断することを特徴とする請求項3に記載の半導体スイッチの制御装置。
  6. 前記半導体スイッチの負荷側端子電圧(V2)の増加勾配が配線正常時に比べてより緩やかになることを検出する方法は、前記半導体スイッチの負荷側端子電圧(V2)が前記減衰器の出力である前記比較器の第2の入力端子電圧(V6)を下回る期間が配線正常時に比べて、前記第2の配線に短絡接地が発生したときには長くなることを用いることを特徴とする請求項5に記載の半導体スイッチの制御装置。
  7. 前記請求項1〜請求項6に記載の半導体スイッチの制御装置の、前記半導体スイッチと前記負荷が前記第2の配線を経由して直列接続された回路が複数個並列に接続され、該並列回路の半導体スイッチ側が、唯一の前記第1の配線を介して電源のプラス端子に接続され、前記並列回路の負荷側が電源マイナス端子に接続された回路構成を備え、
    前記第1の配線に発生する逆起電力が前記第2の判定値を上回った際には、複数個の前記半導体スイッチを全て一旦オフ状態として前記各負荷に流れる電流を遮断し、その後、複数個の前記半導体スイッチを個別に再度オンさせることにより、短絡接地した第2の配線に接続した半導体スイッチのみを遮断し、正常な第2の配線に接続した半導体素子を正常に動作させるようにしたことを特徴とする半導体スイッチの制御装置。
  8. 前記請求項1〜請求項6に記載の半導体スイッチの制御装置の、前記半導体スイッチと前記負荷が前記第2の配線を経由して直列接続された回路が複数個並列に接続され、該並列回路の半導体スイッチ側が、唯一の前記第1の配線を介して電源のプラス端子に接続され、前記並列回路の負荷側が電源マイナス端子に接続された回路構成を備え、
    複数個の前記各半導体スイッチをオンとする信号が同時に入力された際には、一定間隔の時間差を設けて個別にオンさせるようにしたことを特徴とする半導体スイッチの制御装置。
JP2004242599A 2004-08-23 2004-08-23 半導体スイッチの制御装置 Pending JP2006060971A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004242599A JP2006060971A (ja) 2004-08-23 2004-08-23 半導体スイッチの制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004242599A JP2006060971A (ja) 2004-08-23 2004-08-23 半導体スイッチの制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006060971A true JP2006060971A (ja) 2006-03-02

Family

ID=36107982

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004242599A Pending JP2006060971A (ja) 2004-08-23 2004-08-23 半導体スイッチの制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006060971A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008140096A1 (ja) * 2007-05-14 2008-11-20 Yazaki Corporation 過電流保護装置
WO2013165004A1 (ja) * 2012-05-01 2013-11-07 Ohshima Shunzou 過電流保護電源装置
JP2016208329A (ja) * 2015-04-24 2016-12-08 日立オートモティブシステムズ株式会社 負荷駆動装置
US10312804B2 (en) 2016-02-05 2019-06-04 Shunzou Ohshima Power supply apparatus with power factor correction using fixed on and off periods
CN112087011A (zh) * 2019-06-12 2020-12-15 苏州宝时得电动工具有限公司 一种电池包
US11150300B2 (en) 2019-12-16 2021-10-19 Analog Devices International Unlimited Company Adaptive blanking of over current fault detection circuits in power conversion gate drivers

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008140096A1 (ja) * 2007-05-14 2008-11-20 Yazaki Corporation 過電流保護装置
JP2008283641A (ja) * 2007-05-14 2008-11-20 Yazaki Corp 過電流保護装置
US8315028B2 (en) 2007-05-14 2012-11-20 Yazaki Corporation Overcurrent protection apparatus
WO2013165004A1 (ja) * 2012-05-01 2013-11-07 Ohshima Shunzou 過電流保護電源装置
JPWO2013165004A1 (ja) * 2012-05-01 2015-12-24 大島俊蔵 過電流保護電源装置
US9705394B2 (en) 2012-05-01 2017-07-11 Shunzou Ohshima Overcurrent protection power supply apparatus
JP2016208329A (ja) * 2015-04-24 2016-12-08 日立オートモティブシステムズ株式会社 負荷駆動装置
US10312804B2 (en) 2016-02-05 2019-06-04 Shunzou Ohshima Power supply apparatus with power factor correction using fixed on and off periods
CN112087011A (zh) * 2019-06-12 2020-12-15 苏州宝时得电动工具有限公司 一种电池包
US11150300B2 (en) 2019-12-16 2021-10-19 Analog Devices International Unlimited Company Adaptive blanking of over current fault detection circuits in power conversion gate drivers

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4504222B2 (ja) 過電流検出装置
JP4589966B2 (ja) 電力供給制御装置及び半導体装置
US7242238B2 (en) Drive circuit for voltage driven type semiconductor element
JP4701052B2 (ja) 過電流検出装置
JP5430608B2 (ja) 半導体スイッチング素子駆動回路
CN102265475B (zh) 负载电路保护装置
JP4278572B2 (ja) 半導体スイッチの制御装置
US8373957B2 (en) Load driving circuit and protection method
JP4398312B2 (ja) 半導体スイッチの制御装置
US9660636B2 (en) Drive device
CN110785933B (zh) 半导体开关元件的短路保护电路
CN108923376B (zh) 一种可自恢复的过流关断保护方法及电路
JPH10150354A (ja) 電力fet及び短絡認識部を有するスイツチ装置
WO2017215335A1 (zh) Igbt短路保护电路及方法、igbt驱动器以及igbt电路
US20160352320A1 (en) Drive device
US11171478B2 (en) Electronic fuse circuit, corresponding device and method
CN102057573B (zh) 负载电路的过电流保护装置
JP6394036B2 (ja) 電力用半導体素子の駆動装置
JP2006060971A (ja) 半導体スイッチの制御装置
CN114667681A (zh) 栅极驱动电路
JP6070003B2 (ja) 半導体駆動装置
JP6326921B2 (ja) 過電圧保護回路
JP2020129867A (ja) 過電流検出回路及び電流出力回路
WO2022255008A1 (ja) ゲート駆動装置
EP4287510A1 (en) Overcurrent protection circuit for fast switching semiconductors, and method of protecting fast switching semiconductors from overcurrents