JP2006060695A - 情報復号方法、情報符号化方法、情報通信方法、情報復号装置、送信装置及び情報通信システム - Google Patents

情報復号方法、情報符号化方法、情報通信方法、情報復号装置、送信装置及び情報通信システム Download PDF

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Abstract

【課題】 ブロック符号化された符号語を通信路を介して受信することで得られる受信語の復号に際して演算負荷の軽減、誤り率特性の改善を実現する。
【解決手段】 CRC符号が付加された情報語に対しLDPC符号化が行われて送信された符号語を通信路を介して受信することで得られた受信語を復号するにあたり、LLR−BP復号アルゴリズムにより、推定語Xの各ビットの尤度を演算して推定語Xを生成し(100)、推定語Xがパリティ検査式を満たすか否かを判定し(102)、判定が否定された場合はOSDアルゴリズムにより、推定語Xの各ビットの尤度に基づき推定語Xのうち信頼できる部分の情報を用いてLDPC符号化を再度行うことで、パリティ検査式を満たす推定語Cを生成し(106)、推定語Cに対してCRC符号を用いて誤り検出を行う(110)ことを繰り返す。そして、推定語Cが誤り無し(110の判定が肯定)の場合は推定語Cを有効な推定結果として出力し(112)、受信語の復号を終了する。
【選択図】 図3

Description

本発明は情報復号方法、情報符号化方法、情報通信方法、情報復号装置、送信装置及び情報通信システムに係り、特に、送信対象の情報語に基づいて生成された誤り検出符号が情報語に付加され、誤り検出符号が付加された情報語に対し所定の検査式を満たすようにブロック符号化が行われて送信された符号語を通信路を介して受信することで得られた受信語から、符号語に相当すると推定される推定語を求めることで、受信語を復号する情報復号方法、該情報復号方法で復号可能な情報を生成する情報符号化方法、前記情報復号方法が適用された情報通信方法、前記情報復号方法を適用可能な情報復号装置、及び前記情報符号化方法を適用可能な送信装置、前記情報復号方法が適用された情報通信システムに関する。
近年、Belief Propagation(BP)復号アルゴリズムと呼ばれる繰り返し復号アルゴリズムを適用することで、ターボ符号と同様にシャノン限界に迫る優れた特性を示す優れた誤り訂正符号として、低密度パリティ検査(LDPC:Low Density Parity Check)符号が注目されている。LDPC符号は、非常に疎なパリティ検査行列H(低密度パリティ検査行列:LDPC行列)により定義される線形ブロック符号である。疎な行列とは、行列内の0の数が非常に多く、1の数が非常に少ない行列を指す。LDPC符号の符号化はHGT=0を満たす生成行列Gを用いて行われ、パリティ検査行列HがM行N列とすると、上記の符号化により符号長N(=情報長K+パリティビット長M)のLDPC符号(符号系列x)が得られ、この符号系列xはパリティ検査式Hx=0を満たす。
LDPC符号にはレギュラーLDPC符号とイレギュラーLDPC符号が存在する。レギュラーLDPC符号は、各行の重み(各行内の1の個数)及び各列の重み(各列内の1の個数)がそれぞれ一定とされたパリティ検査行列により定義されるLDPC符号であり、イレギュラーLDPC符号は、各行の重み及び各列の重みがそれぞれ一定でないパリティ検査行列により定義されるLDPC符号である。イレギュラーLDPC符号は、各行の重み及び各列の重みの分布を適切に設定することで、ターボ符号を上回る特性を達成できることが知られている。但し、イレギュラーLDPC符号は、その問題点として、エラーフロア現象(情報ビットエネルギー対雑音電力比Eb/N0を増大させていったときに、Eb/N0の増大に対するブロック誤り率BLERの低下度合いが鈍化する現象)が、ブロック誤り率BLERが比較的高い段階で発生してしまうことが指摘されている。以下にイレギュラーLDPC符号の行列表記(パリティ検査行列H1)の一例を示す。
Figure 2006060695
また、LDPC符号はTannerグラフを使って表すこともできる。Tannerグラフは、M行N列のパリティ検査行列により定義されるLDPC符号を、M個のチェックノード、N個のビットノード及びそれらを繋ぐエッジによって表すものである。一例として前出のパリティ検査行列H1により定義されるイレギュラーLDPC符号のTannerグラフを図8に示す。パリティ検査行列H1は5行8列であるため、図8のTannerグラフは5個のチェックノードと8個のビットノードで構成されている。なお、行列の各行はTannerグラフの各チェックノードに、行列の各列はTannerグラフの各ビットノードに、行列内の1の各要素は各ノードを結ぶ辺(エッジ)に対応している。
LDPC符号の復号に関し、非特許文献1には、前述のBP復号アルゴリズムにおける確率演算を対数尤度領域で行うLLR−BP(Log-Likelihood Ratio Belief Propagation) 復号アルゴリズムにOSD(Ordered Statistic Decoding)アルゴリズムを組み合わせる技術が提案されている。OSDアルゴリズムでは、LLR−BP復号アルゴリズムによって生成された推定語の各ビットの事後確率対数尤度比APP-LLR(A Posteriori Probability-Log Likelihood Ratio)に基づいて各ビットの信頼度を決定し、前記推定語のうち信頼できるKビットを用いてLDPC符号化を再度行うことでパリティ検査式を満たす新たな推定語を生成する。上記のように、BP復号アルゴリズムとOSDアルゴリズムを組み合わせることで、LLR−BP復号アルゴリズムにより復号を多数回繰り返してもパリティ検査式を満たす推定語が得られなかった場合にも、例えばOSDアルゴリズムによって生成された推定語のうち受信語とのユークリッド距離が最小の推定語を有効な推定結果として出力する等により、送信側が送信した元の符号語に一致する適正な推定語が得られる可能性があるので、LDPC符号の誤り率特性を改善できる優れた特性が得られることが期待される。
M.フォソリエ(M.Fossorier)著,「イタレティブ・リライアビリティ・ベースド・デコーディング・オブ・ロウ・デンシティ・パリティ・チェック・コード(Iterative reliability-based decoding of low-density parity-check codes)」,(アメリカ),IEEEジャーナル・オン・セレクティッド・エリアズ・イン・コミュニケーション(IEEE Journal on Selected Areas in Communications),vol.19,2001年5月,p.908-917,
しかしながら、OSDアルゴリズムは、前述のようにLLR−BP復号アルゴリズムによって生成された推定語のうち信頼できるKビットを用いてLDPC符号化を再度行うことでパリティ検査式を満たす新たな推定語を生成するアルゴリズムであり、OSDアルゴリズムによって生成された推定語は元の符号語と相違していてもパリティ検査式を必ず満たしてしまうため、OSDアルゴリズムによって生成された推定語が元の符号語に一致する適正な推定語か否かをパリティ検査式によって判断することは困難であり、OSDアルゴリズムによって適正な推定語が生成された時点で復号を終了させることができない。このため、より適正な推定語(受信語とのユークリッド距離がより小さい推定語)が得られるように、OSDアルゴリズムによる復号を所定回繰り返す必要があるが、OSDアルゴリズムによる推定語生成のための演算は非常に複雑であり、OSDアルゴリズムによる復号を所定回繰り返すことで演算装置に多大な負荷が加わるという問題がある。
また、LLR−BP復号アルゴリズムに代表されるBP復号アルゴリズムは、パリティ検査式を満たす推定語が得られる迄、推定語の各ビットの尤度を更新しながら推定語の生成(更新)を繰り返すアルゴリズムであるが、BP復号アルゴリズムによって生成される推定語が、OSDアルゴリズムによる復号が所定回繰り返される前に、パリティ検査式を満たしかつ元の符号語と一致しない誤った推定語へ収束してしまう可能性もあり、この場合、BP復号アルゴリズムによって生成された誤った推定語が有効な推定結果として出力されてしまうために、誤り率特性が改善されないという問題もある。
なお、上記の問題は、イレギュラーLDPC符号を復号する場合に限られるものではなく、ブロック符号化された符号語を通信路を介して受信することで得られた受信語の復号を、受信語又は前回生成した推定語の各ビットの尤度を演算して推定語を生成し、生成した推定語が所定の検査式を満たした場合に受信語の復号を終了する第1の復号方法と、第1の復号方法によって生成された推定語の各ビットの尤度に基づき、前記推定語のうち信頼できる部分の情報を用いてブロック符号化を行い所定の検査式を満たす第2の推定語を生成する第2の復号方法を併用して行う場合に共通する問題であった。
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、ブロック符号化された符号語を通信路を介して受信することで得られる受信語の復号に際して演算負荷の軽減、誤り率特性の改善を実現できる情報復号方法、情報符号化方法、情報通信方法、情報復号装置、送信装置及び情報通信システムを得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る情報復号方法は、送信対象の情報語に基づいて生成された誤り検出符号が前記情報語に付加され、前記誤り検出符号が付加された情報語に対し所定の検査式を満たすようにブロック符号化が行われて送信された符号語を通信路を介して受信することで得られた受信語から、前記符号語に相当すると推定される推定語を求めることで、前記受信語を復号する情報復号方法であって、第1の推定語の各ビットの尤度を演算して第1の推定語を生成することを繰り返し、生成した第1の推定語が前記所定の検査式を満たした場合に前記受信語の復号を終了する第1の復号方法により前記受信語の復号を試行すると共に、生成した前記第1の推定語の各ビットの尤度に基づき、前記第1の推定語のうち信頼できる部分の情報を用いて前記ブロック符号化を行い所定の検査式を満たす第2の推定語を生成する第2の復号方法により前記受信語の復号を試行し、生成した前記第2の推定語に対して前記誤り検出符号を用いて誤り検出を行い、前記第2の推定語に誤りが検出されなかった場合に受信語の復号を終了することを特徴としている。
請求項1記載の発明では、送信対象の情報語に基づいて生成された誤り検出符号が情報語に付加され、誤り検出符号が付加された情報語に対し所定の検査式を満たすようにブロック符号化が行われた符号語が送信側から送信され、この符号語を通信路を介して受信することで得られた受信語から、符号語に相当すると推定される推定語を求めることで、受信語を復号する。なお、上記の誤り検出符号としては、公知の各種の誤り検出符号(例えばCRC:Cyclic Redundancy Check(巡回冗長検査))を適用することができる。また、上記のブロック符号化としては、例えば各行及び各列の重みが一定でない低密度パリティ検査行列により定義される低密度パリティ検査符号(イレギュラーLDPC符号)への符号化が好適であるが、レギュラーLDPC符号への符号化や他の公知のブロック符号化を適用してもよい。
ここで、請求項1記載の発明では、第1の推定語の各ビットの尤度を演算して第1の推定語を生成することを繰り返し、生成した第1の推定語が所定の検査式を満たした場合に受信語の復号を終了する第1の復号方法により受信語の復号を試行すると共に、生成した第1の推定語の各ビットの尤度に基づき、第1の推定語のうち信頼できる部分の情報を用いてブロック符号化を行い所定の検査式を満たす第2の推定語を生成する第2の復号方法により受信語の復号を試行する。なお、第1の復号方法としては、例えばBP復号アルゴリズム(詳しくはLLR−BP復号アルゴリズム)を、第2の復号方法としては、例えばOSDアルゴリズムを適用することができるが、それぞれ他のアルゴリズムを適用してもよい。
請求項1記載の発明において、第2の復号方法は、第1の復号方法によって生成した第1の推定語のうち信頼できる部分の情報を用いてブロック符号化を行い所定の検査式を満たす第2の推定語を生成するので、第2の復号方法によって生成した第2の推定語が適正な推定語か否かを所定の検査式に基づいて判断することは困難である。また、第1の復号方法は、生成した第1の推定語が所定の検査式を満たした場合に受信語の復号を終了するので、第1の復号方法によって生成する第1の推定語が、所定の検査式を満たしかつ不適切な(送信側から送信された元の符号語と一致しない)推定語へ収束してしまった場合に、この不適切な推定語が復号結果とされることになる。
これに対して請求項1記載の発明では、送信側で誤り検出符号が付加された情報語に対してブロック符号化が行われて符号語が生成されることで、第2の復号方法によって生成した第2の推定語(及び第1の復号方法によって生成した第1の推定語)に誤り検出符号が含まれていることを利用し、第2の復号方法によって生成した第2の推定語に対して誤り検出符号を用いて誤り検出を行い、第2の推定語に誤りが検出されなかった場合に受信語の復号を終了する。第2の推定語は元々所定の検査式を満たしているので、第2の推定語に対して誤り検出符号を用いても誤りが検出されなかった場合には、この第2の推定語は元の符号語と一致する適正な推定語である確率が極めて高く、誤り検出符号を用いても第2の推定語の誤りが検出されなかった場合に受信語の復号を終了することで、第2の復号方法によって適正な推定語が生成された時点で復号を終了させることができる。
これにより、第2の復号方法によって適正な推定語が生成された以降に、第2の復号方法による受信語の復号(及び第1の復号方法による受信語の復号)が継続されることがないので、演算負荷を軽減することができる。また、第1の復号方法によって生成する第1の推定語が、所定の検査式を満たしかつ不適切な推定語へ収束しようとしている場合にも、第1の推定語が収束して受信語の復号が終了してしまう前に、第2の復号方法によって適正な推定語が生成されることで受信語の復号が終了する可能性が高くなるので、誤り率特性を改善することができる。
なお、請求項1記載の発明において、第1の復号方法による受信語の復号と第2の復号方法による受信語の復号は交互に行ってもよいし並列に行ってもよい。第1の復号方法による受信語の復号と第2の復号方法による受信語の復号を交互に行うことは、具体的には、例えば第1の復号方法による受信語の復号を1回又は複数回行い、第1の推定語が所定の検査式を満たさなかった場合に第2の復号方法による受信語の復号を行って1個又は複数個の第2の推定語を生成し、生成した第2の推定語に誤り検出符号によって誤りが検出された場合に、第1の復号方法による受信語の復号を再度行うことによって実現できる。また、第1の復号方法による受信語の復号と第2の復号方法による受信語の復号を並列に行うことは、具体的には、例えば第1の復号方法による受信語の復号を1回又は複数回行った後に第2の復号方法による受信語の復号を開始し、第2の復号方法による復号を第1の復号方法による復号と並列に行うと共に、第2の復号方法による復号で生成した第2の推定語に誤り検出符号によって誤りが検出された場合には、第1の復号方法で生成した最新の第1の推定語の各ビットの尤度に基づき、第2の復号方法による復号を再度行うことによって実現できる。
また、請求項1記載の発明において、第1の復号方法としてLLR−BP復号アルゴリズムを適用した等の場合、第1の推定語の各ビットの尤度を演算して第1の推定語を生成することを繰り返している間に、或るビットの尤度(LLR−BP復号アルゴリズムでは、詳しくは事後確率対数尤度比APP-LLR)の符号が毎回変化する現象(振動という)が発生することがある。そして、或るビットの尤度に上記の振動が発生すると、この振動は他のビットの尤度にも伝播するので、第1の復号方法による復号(第1の推定語の生成)を多数回繰り返しても第1の推定語が収束せず、第1の推定語として適正な推定語を得られないという問題が生ずる。
上記を考慮すると、第1の復号方法において、例えば請求項2に記載したように、第1の推定語の各ビットの尤度を演算して第1の推定語を生成することを繰り返している間に、第1の推定語の何れかのビットの尤度に符号が反転する振動が発生した場合に、該振動が発生したビットの尤度を絶対値が小さくなるように修正して第1の推定語の生成を行うことが好ましい。これにより、第1の復号方法による復号の途中で第1の推定語の或るビットの尤度に振動が発生した場合にも、この振動が第1の推定語の精度に悪影響を及ぼすことが抑制され、第1の推定語として適正な推定語が得られる確率を向上させることができるので、誤り率特性を更に改善することができる。
また、請求項1記載の発明に係る第2の復号方法において、第1の推定語のうち信頼できる部分を判断することは、例えば請求項3に記載したように、第1の推定語の各ビットの尤度の絶対値、又は、第1の推定語の各ビットの尤度を演算して第1の推定語を生成することを繰り返している間に、第1の推定語の各ビットの尤度に符号が反転する振動が発生した回数に基づいて行うことができる。特に、振動が発生した回数を用いる場合には、各ビットの尤度の絶対値を用いる場合と比較しても誤り率特性を改善できることが本願発明者等によって確認されており、振動が発生した回数を用いて第1の推定語のうち信頼できる部分を判断することがより好ましい。
また、請求項1記載の発明において、第2の推定語に対して誤り検出符号を用いて誤り検出を行った結果、第2の推定語に誤りが検出された場合には、例えば請求項4に記載したように、第1の復号方法による受信語の復号及び第2の復号方法による受信語の復号を再度試行することができる。また、請求項4記載の発明において、第1の復号方法による受信語の復号を所定回繰り返しても所定の検査式を満たす第1の推定語が生成されず、かつ第2の復号方法によって生成した第2の推定語の中に誤り検出符号を用いた誤り検出で誤りが検出されない第2の推定語が存在していなかった場合には、例えば請求項5に記載したように、生成した第2の推定語のうち、受信語とのユークリッド距離が最小の第2の推定語を有効な推定結果として出力することができる。
また、請求項1記載の発明において、第1の復号方法によって生成した第1の推定語に誤り検出符号が含まれていることを利用し、例えば請求項6に記載したように、第1の復号方法により生成した第1の推定語に対しても誤り検出符号を用いて誤り検出を行い、
第1の推定語に誤りが検出された場合は受信語の復号を継続し、第1の推定語に誤りが検出されなかった場合は受信語の復号を終了することが好ましい。これにより、第1の復号方法による受信語の復号において、第1の推定語が所定の検査式を満たしかつ不適切な推定語へ収束した場合にも、該不適切な推定語に対して誤り検出符号によって誤りが検出されることで、不適切な推定語が有効な推定結果として出力されることを防止することができ、第1の推定語として適正な推定語が得られる確率が向上することで、誤り率特性を更に改善することができる。
請求項7記載の発明に係る情報符号化方法は、送信対象の情報語に対し所定の検査式を満たすようにブロック符号化を行い、該ブロック符号化によって得られた符号語を通信路を介して送信する送信装置と、前記符号語を前記通信路を介して受信語として受信し、第1の推定語の各ビットの尤度を演算して前記符号語に相当すると推定される第1の推定語を生成することを繰り返し、生成した第1の推定語が前記所定の検査式を満たした場合に前記受信語の復号を終了する第1の復号方法により前記受信語の復号を試行すると共に、生成した前記第1の推定語の各ビットの尤度に基づき、前記第1の推定語のうち信頼できる部分の情報を用いて前記ブロック符号化を行い所定の検査式を満たす第2の推定語を生成する第2の復号方法により前記受信語の復号を試行する受信装置を備えた情報通信システムの前記送信装置に適用可能な情報符号化方法であって、前記情報語に基づいて誤り検出符号を生成し、生成した誤り検出符号を前記情報語に付加した後に、前記誤り検出符号を付加した情報語に対してブロック符号化を行うことを特徴としている。
請求項7記載の発明において、情報通信システムの送信装置は、送信対象の情報語に対し所定の検査式を満たすようにブロック符号化を行い、該ブロック符号化によって得られた符号語を通信路を介して送信する。また、情報通信システムの受信装置は、送信装置から送信された符号語を通信路を介して受信語として受信し、第1の推定語の各ビットの尤度を演算して符号語に相当すると推定される第1の推定語を生成することを繰り返し、生成した第1の推定語が所定の検査式を満たした場合に受信語の復号を終了する第1の復号方法により受信語の復号を試行すると共に、生成した第1の推定語の各ビットの尤度に基づき、第1の推定語のうち信頼できる部分の情報を用いてブロック符号化を行い所定の検査式を満たす第2の推定語を生成する第2の復号方法により受信語の復号を試行する。
ここで、請求項7記載の発明では、上記の送信装置において、送信対象の情報語に基づいて誤り検出符号を生成し、生成した誤り検出符号を情報語に付加した後に、誤り検出符号を付加した情報語に対してブロック符号化を行う。これにより、受信装置において、第2の復号方法によって生成した第2の推定語(及び第1の復号方法によって生成した第1の推定語)に誤り検出符号が含まれていることになるので、第2の復号方法によって生成した第2の推定語に対して誤り検出符号を用いて誤り検出を行い、第2の推定語に誤りが検出されなかった場合に受信語の復号を終了させることで、第2の復号方法によって適正な推定語が生成された時点で復号を終了させることが可能となる。従って、請求項7記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様に、ブロック符号化された符号語を通信路を介して受信することで得られる受信語の復号に際して演算負荷の軽減、誤り率特性の改善を実現することができる。
請求項8記載の発明に係る情報通信方法は、送信対象の情報語に基づいて誤り検出符号を生成し、生成した誤り検出符号を前記情報語に付加し、前記誤り検出符号を付加した情報語に対し所定の検査式を満たすようにブロック符号化を行い、該ブロック符号化によって得られた符号語を通信路を介して送信し、前記符号語を前記通信路を介して受信語として受信し、第1の推定語の各ビットの尤度を演算して前記符号語に相当すると推定される第1の推定語を生成することを繰り返し、生成した前記第1の推定語が前記所定の検査式を満たした場合に前記受信語の復号を終了する第1の復号方法により前記受信語の復号を試行すると共に、生成した前記第1の推定語の各ビットの尤度に基づき、前記第1の推定語のうち信頼できる部分の情報を用いて前記ブロック符号化を行い所定の検査式を満たす第2の推定語を生成する第2の復号方法により前記受信語の復号を試行し、前記生成した第2の推定語に対して前記誤り検出符号を用いて誤り検出を行い、前記第2の推定語に誤りが検出されなかった場合に受信語の復号を終了するので、請求項1記載の発明と同様に、ブロック符号化された符号語を通信路を介して受信することで得られる受信語の復号に際して演算負荷の軽減、誤り率特性の改善を実現することができる。
請求項9記載の発明に係る情報復号装置は、送信対象の情報語に基づいて生成された誤り検出符号が前記情報語に付加され、前記誤り検出符号が付加された情報語に対し所定の検査式を満たすようにブロック符号化が行われて送信された符号語を通信路を介して受信することで得られた受信語から、前記符号語に相当すると推定される推定語を求めることで、前記受信語を復号する情報復号装置であって、第1の推定語の各ビットの尤度を演算して第1の推定語を生成することを繰り返し、生成した第1の推定語が前記所定の検査式を満たした場合に前記受信語の復号を終了する第1の復号方法により前記受信語の復号を試行する第1の復号手段と、前記第1の復号手段によって生成された前記第1の推定語の各ビットの尤度に基づき、前記第1の推定語のうち信頼できる部分の情報を用いて前記ブロック符号化を行い所定の検査式を満たす第2の推定語を生成する第2の復号方法により前記受信語の復号を試行する第2の復号手段と、前記第2の復号手段によって生成された前記第2の推定語に対して前記誤り検出符号を用いて誤り検出を行う誤り検出手段と、前記誤り検出手段による誤り検出により、前記第2の推定語に誤りが検出されなかった場合に受信語の復号を終了させる制御手段と、を備えたことを特徴としているので、請求項1記載の発明と同様に、ブロック符号化された符号語を通信路を介して受信することで得られる受信語の復号に際して演算負荷の軽減、誤り率特性の改善を実現することができる。
請求項10記載の発明に係る送信装置は、送信対象の情報語に対し所定の検査式を満たすようにブロック符号化を行うブロック符号化手段、及び、前記ブロック符号化手段によるブロック符号化によって得られた符号語を通信路を介して送信する送信手段を備えた送信装置と、前記符号語を前記通信路を介して受信語として受信し、第1の推定語の各ビットの尤度を演算して前記符号語に相当すると推定される第1の推定語を生成することを繰り返し、生成した第1の推定語が前記所定の検査式を満たした場合に前記受信語の復号を終了する第1の復号方法により前記受信語の復号を試行すると共に、生成した前記第1の推定語の各ビットの尤度に基づき、前記第1の推定語のうち信頼できる部分の情報を用いて前記ブロック符号化を行い前記所定の検査式を満たす第2の推定語を生成する第2の復号方法により前記受信語の復号を試行する受信装置と、を備えた情報通信システムの前記送信装置であって、送信対象の情報語に基づいて誤り検出符号を生成し、生成した誤り検出符号を前記情報語に付加する符号付加手段が更に設けられ、前記ブロック符号化手段が、前記符号付加手段によって前記誤り検出符号が付加された情報語に対してブロック符号化を行うように構成されていることを特徴としているので、請求項1及び請求項7記載の発明と同様に、ブロック符号化された符号語を通信路を介して受信することで得られる受信語の復号に際して演算負荷の軽減、誤り率特性の改善を実現することができる。
請求項11記載の発明に係る情報通信システムは、送信対象の情報語に基づいて誤り検出符号を生成し、生成した誤り検出符号を前記情報語に付加する符号付加手段、前記符号付加手段によって前記誤り検出符号が付加された情報語に対し所定の検査式を満たすようにブロック符号化を行うブロック符号化手段、及び、前記ブロック符号化手段によるブロック符号化によって得られた符号語を通信路を介して送信する送信手段を備えた送信装置と、第1の推定語の各ビットの尤度を演算して第1の推定語を生成することを繰り返し、生成した第1の推定語が前記所定の検査式を満たした場合に、前記符号語を通信路を介して受信することで得られた受信語の復号を終了する第1の復号方法により前記受信語の復号を試行する第1の復号手段、前記第1の復号手段によって生成された前記第1の推定語の各ビットの尤度に基づき、前記第1の推定語のうち信頼できる部分の情報を用いて前記ブロック符号化を行い前記所定の検査式を満たす第2の推定語を生成する第2の復号方法により前記受信語の復号を試行する第2の復号手段、前記第2の復号手段によって生成された前記第2の推定語に対して前記誤り検出符号を用いて誤り検出を行う誤り検出手段、及び、前記誤り検出手段による誤り検出により、前記第2の推定語に誤りが検出されなかった場合に受信語の復号を終了させる制御手段を備えた受信装置と、を含んで構成されているので、請求項1及び請求項8記載の発明と同様に、ブロック符号化された符号語を通信路を介して受信することで得られる受信語の復号に際して演算負荷の軽減、誤り率特性の改善を実現することができる。
以上説明したように本発明は、送信対象の情報語に基づいて生成された誤り検出符号が情報語に付加され、誤り検出符号が付加された情報語に対し所定の検査式を満たすようにブロック符号化が行われて送信された符号語を通信路を介して受信することで得られた受信語から推定語を求めることで、受信語を復号するにあたり、第1の推定語の各ビットの尤度を演算して第1の推定語を生成することを繰り返し、第1の推定語が所定の検査式を満たした場合に受信語の復号を終了する第1の復号方法により受信語の復号を試行すると共に、第1の推定語の各ビットの尤度に基づき第1の推定語のうち信頼できる部分の情報を用いてブロック符号化を行い所定の検査式を満たす第2の推定語を生成する第2の復号方法により受信語の復号を試行し、第2の推定語に対して誤り検出符号を用いて誤り検出を行い、誤りが検出されなかった場合に受信語の復号を終了するようにしたので、ブロック符号化された符号語を通信路を介して受信することで得られる受信語の復号に際して演算負荷の軽減、誤り率特性の改善を実現できる、という優れた効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。図1には、本実施形態に係る情報通信システム10が示されている。情報通信システム10は請求項11に記載の情報通信システムに対応しており、送信対象の情報を符号化して送信する送信装置12と、送信装置12から送信された情報を受信して復号する受信装置24を備えている。詳細は後述するが、情報通信システム10の送信装置12と受信装置24の間では、請求項8に記載の情報通信方法が適用された通信が行われる。なお、以下では送信装置12と受信装置24との間の通信が無線により行われる例を説明するが、本発明は有線通信にも適用可能であることは言うまでもない。
送信装置12は本発明に係る送信装置に対応しており、符号器14、変調器20及びアンテナ22が直列に接続されて構成されている。符号器14は、請求項10に記載の符号付加手段に相当するCRCエンコーダ16と、請求項10に記載のブロック符号化手段に相当するLDPCエンコーダ18を備えている。符号器14のCRCエンコーダ16は記憶部(図示省略)を備えており、この記憶部にはCRC符号を生成するための生成多項式が記憶されている。この生成多項式としては、例えばCCITT勧告の生成多項式G(x)=x16+x12+x5+1を用いることができる(この場合CRC符号は16ビットとなる)。CRCエンコーダ16には送信対象情報(情報語)が順次入力され、CRCエンコーダ16は、入力された情報語を所定ビット(=Kビット−CRC符号のビット長、但しKはLDPCエンコーダ18でのLDPC符号化における情報語の単位ビット長)毎に分割し、分割した個々の情報語(図2(A)参照)に対し、生成多項式に代入してCRC符号を演算・生成し、生成したCRC符号を所定ビットの情報語に付加し(図2(B)参照)、CRC符号を含むKビットの情報語として出力することを順次行う。
また、符号器14のLDPCエンコーダ18は記憶部を備えており、この記憶部には、各行及び各列の重み(1の個数)が一定とならないように定められたM行N列のイレギュラーLDPC行列Hと、該イレギュラーLDPC行列Hに対して次の(1)式の関係
HGT=0 …(1)
を有するK行N列の生成行列G(但しGTは行列Gの転置行列)が予め記憶されている。LDPCエンコーダ18はCRCエンコーダ16からKビット単位で順次入力される情報語(CRC符号が付加された情報語)uに対し、記憶部に記憶されている生成行列Gを用いて、
x=uG …(2)
上記(2)式の演算を行ってLDPC符号化することで、符号長NビットのLDPC符号(符号語)xを生成・出力する。なお図2(C)に示すように、Nビットの符号語(符号化情報)xには、CRC符号が付加された計Kビットの情報語とMビットのLDPCパリティ(検査語)が含まれている(N=K+M)。なお、上述した符号語xの生成は請求項7に記載の情報符号化方法に対応している。
変調器20はLDPCエンコーダ18からNビット単位で入力される符号語xに応じて所定の変調方式(例えばBPSK(Binary Phase Shift Keying)変調)で搬送波を変調することで、符号語xをアンテナ22を介して無線で送信するための送信信号を生成する。変調器20から出力された送信信号はアンテナ22に供給され、符号化情報に応じて変調された電磁波としてアンテナ22から放射される。
一方、受信装置24は、アンテナ26、復調器28及び復号器30が直列に接続されて構成されている。送信装置12のアンテナ22から放射された電磁波が通信路40を伝播してアンテナ26で受信されることで、アンテナ26から受信信号が出力されると、復調器28は入力された受信信号に基づいてNビットの符号化情報(受信語)yを復調し、復号器30へ出力する。復号器30はLLR−BPデコーダ32、OSD復号器34及び誤り検出部36を備えており、詳細は次に述べるが、LLR−BPデコーダ32、OSD復号器34及び誤り検出部36が協働して受信語yの復号及び該復号によって生成した推定語の誤り検出を行うことで、送信装置12から送信された符号語xに一致又は略一致していると推定される推定語を出力する。
次に本実施形態の作用として、復号器30に受信語yが入力されると復号器30(のLLR−BPデコーダ32、OSD復号器34及び誤り検出部36)によって行われる受信語復号処理について、図3のフローチャートを参照して説明する。なお、この受信語復号処理は本発明に係る情報復号方法が適用された処理であり、復号器30は請求項9に記載の情報復号装置に、LLR−BPデコーダ32は請求項9に記載の第1の復号手段に、OSD復号器34は請求項9に記載の第2の復号手段に、誤り検出部36は請求項9に記載の誤り検出手段及び制御手段に各々対応している。
送信装置12と受信装置24との間の通信路にノイズが存在しない場合、復号器30に入力される受信語y=符号語xとなるが、実際には、送信装置12のアンテナ22から放射された電磁波が通信路40を伝播して受信装置24のアンテナ26で受信される迄の間に重畳されたノイズにより、復調器28から復号器30へ入力される受信語yにもノイズが重畳されている(y=x+n、但しnはノイズ成分)。受信語復号処理のステップ100において、LLR−BPデコーダ32は、復調器28から順次入力される受信語yをNビット毎に分割し、分割した個々の受信語yに対して以下で説明するLLR−BP復号アルゴリズムを各々適用することで、受信語yの復号(符号語xに相当すると推定される推定語Xの生成)をNビット単位で試行する。
なお、以下の説明において、推定語Xの各ビットの初期尤度をFn、Tannerグラフ上でエッジによって繋がっているチェックノードmからビットノードnへ送られる対数尤度比LLR をLt mn、 エッジによって繋がっているビットノードnからチェックノードmへ送られる対数尤度比LLRをzt mn、各繰り返しでの推定語Xの各ビットの事後確率対数尤度比APP-LLRをzt n 、繰り返し回数をt と表記する。 また、n番目のビットを含むチェックノードの集合をM(n)、m番目のチェックノードに含まれるビットの集合をN(m)、M(n)からチェックノードmを除いた集合をM(n)\m、N(m)からn番目のビットを除いた集合をN(m)\nと表記する。
LLR−BP復号アルゴリズムでは、まず次の(3)式により初期尤度Fnを設定する。
Fn=2yn/σ2 …(3)
但し、ynは受信語yのn番目のビットの値、σ2は通信路の雑音の分散である。次にチェックノード処理として、次の(4),(5)式の演算を行うことで、チェックノードからビットノードへ送られる対数尤度比Lmnを求める。
Figure 2006060695
続いて、上記のチェックノード処理によって演算された対数尤度比Lmnに基づき、ビットノード処理として、次の(6),(7)式の演算を行うことで、ビットノードからチェックノードへ送られる対数尤度比zmn及び推定語Xの各ビットの事後確率対数尤度比znを演算する。
Figure 2006060695
そして、推定語Xの各ビットの事後確率対数尤度比znの符号に基づき、推定語Xの各ビットの値Xnを判定する(zn≧0ならばXn=0、zn<0ならばXn=1:硬判定)ことで、本発明に係る第1の推定語に相当する推定語Xを生成する。なお、この推定語Xも元の受信語yと同様にNビットであり、図2(E)に示すように情報語、CRC符号及びLDPCパリティ(の推定結果)を含んでいる。
イレギュラーLDPC行列H(に基づいて生成した生成行列G)を用いてLDPC符号化された符号語xはパリティ検査式Hx=0を満たす。このため、推定語Xを生成すると、生成した推定語Xがパリティ検査式HX=0を満たしているか否かを判定することで、符号語xに一致する推定語Xが得られたか否かを判断する。生成した推定語Xがパリティ検査式HX=0を満たしていた場合は推定語Xを有効な推定結果として出力し、パリティ検査式HX=0を満たしていなかった場合には、パリティ検査式HX=0が満たされるか、繰り返し回数が最大繰り返し数に達する迄の間、対数尤度比Lmn、対数尤度比zmn及び事後確率対数尤度比znを順次更新しながらチェックノード処理、ビットノード処理及び推定語Xの生成を繰り返し行う。
なお、図3に示す受信語復号処理では、生成した推定語Xがパリティ検査式HX=0を満たしているか否かの判定をステップ102で行い、判定が肯定された場合は推定語Xを有効な推定結果として出力(ステップ104)して受信語復号処理を終了し、判定が否定された場合には、LLR−BPデコーダ32で生成されてOSD復号器34に入力される推定語X及び事後確率対数尤度比znに基づき、OSD復号器34によってOSDアルゴリズムによる受信語yの復号(符号語xに相当すると推定される推定語Cの生成)が行われる(ステップ106)が、ステップ100において、LLR−BP復号アルゴリズムに基づき受信語yを復号する一連の処理(チェックノード処理、ビットノード処理及び推定語Xの生成)は1回のみ行うようにしてもよいし、前記一連の処理を予め定めたW回(W≧2)繰り返してもパリティ検査式HX=0を満たす推定語Xが得られなかった場合に、OSDアルゴリズムに基づく受信語yの復号(ステップ106)へ移行するようにしてもよい。
次に、ステップ106でOSD復号器34による受信語yの復号(符号語xに相当すると推定される推定語Cの生成)に適用されるOSDアルゴリズムについて説明する。なお、以下では説明を簡単にするために、次の(8)式に示す5行7列のパリティ検査行列Hに基づき、情報長K=2ビットの情報語を符号長N=7ビットのイレギュラーLDPC符号(符号語x)へ符号化し、該符号語xを通信路を介して受信することで7ビットの受信語yを得、この受信語yに対してLLR−BPアルゴリズムを適用することで得られた7ビットの推定語Xに対してOSDアルゴリズムを適用した場合を例に説明する。
Figure 2006060695
OSDアルゴリズムは、再符号化に使うビットの選択及び生成行列を導出する「ガウス消去」のステップと、「再符号化」のステップに大別される。
(ガウス消去)
LLR−BP復号アルゴリズムによって演算された推定語Xのn番目のビットの事後確率対数尤度比(APP-LLR)をzn、znの符号に基づき硬判定を行うことで生成された推定語Xのn番目のビット推定値をXnとする。なお、znは実数、XnはXn∈(0,1)である。また、事後確率対数尤度比の配列zをz=(z1,z2,z3,z4,z5,z6,z7)、推定語XをX=(X1,X2,X3,X4,X5,X6,X7) とする。
LLR−BP復号アルゴリズムにより、事後確率対数尤度比の配列zとして、例えば次の(9)式に示す配列が得られた場合、
z=(0.5,0.1,-2.2,0.02,3.0,-0.7,-0.27) …(9)
この配列zを、事後確率対数尤度比の絶対値の昇順に並び替えることで、次の(10)式に示す配列z'が得られる。
z'=(0.02,0.1,-0.27,0.5,-0.7,-2.2,3.0) …(10)
また、推定語(ビット列)Xを配列z'に応じて並べ替えることで、次の(11)式に示すビット列X'が得られる。
X'=(X4,X2,X7,X1,X6,X3,X5) …(11)
ビット列X'は、ビット列xの各ビットの事後確率対数尤度比の絶対値の昇順でビット列Xを並び替えたものであるため、ビット列X'の各ビットの値の信頼度(尤度)はビット位置が後になるに従って高くなると見なすことができる。ここで、ビット列Xをビット列X'へ並び替える関数をΓ1、この並び替えを元に戻す関数をΓ1 -1と定義する。これにより次の(12)式が成り立つ。
X'=Γ1(X) X=Γ1 -1(X') …(12)
関数Γ1を前出の(8)式のパリティ検査行列Hの列にも適用することで、次の(13)式に示す行列H'が得られる。
Figure 2006060695
次に、行列H'を上三角の行列(行列のj(1≦j≦M)行目において、j列目の要素の値が1、j列目よりも前のi(1≦i<j)列目の各要素の値が0となっている行列)へ変換するためガウス消去を行う。ここでのガウス消去とは従来のガウス消去と異なり、行操作では行同士の置換又はモジュロ2(mod2)の加算を行い、列操作では列同士の置換のみを行う。以下、ガウス消去の具体例として、(12)式の行列H'に対するガウス消去(の一連の操作)を順に説明する。まず行列の1列目に着目し、行列の1行目と3行目を入れ替える。
Figure 2006060695
次に行列の1行目を4行目に加える。
Figure 2006060695
次に行列の2列目に着目し、行列の2行目を4行目に加える。
Figure 2006060695
次に行列の3列目に着目し、行列の5行目と3行目を入れ替える。
Figure 2006060695
続いて行列の4行目に着目し、行列の5行目に4行目を加える。
Figure 2006060695
更に行列の5列目と6列目を入れ替える。
Figure 2006060695
上記一連の操作(ガウス消去)を行うことで上三角の行列H"((14)式における右辺側の行列)が得られる。また、ガウス消去の一連の操作のうちの列置換(この例では(14)式として示す5列目と6列目の入れ替え) を関数Γ2と定義し、関数Γ2を適用して行った列置換を元に戻す関数をΓ2 -1と定義する。関数Γ2をビット列X'に適用することでビット列X"が得られる。ビット列X,X"、関数Γ121 -1,Γ2 -1の間には次の(15)式の関係が成り立つ。
X"=Γ21(X)) X=Γ1 -12 -1(X")) …(15)
(11)のビット列X'に対して関数Γ2を適用することで、次の(16)式に示すビット列X"が得られる。
X"=(X4,X2,X7,X1,X3,X6,X5) …(16)
(再符号化)
次に再符号化について説明する。再符号化にはビット列X"と行列H"が用いられる。ここで、
X"=(X4,X2,X7,X1,X3,X6,X5)=(X"1,X"2,X"3,X"4,X"5,X"6,X"7)
である。情報語の情報長K=2ビットであるため、再符号化には信頼度の高い2ビット、すなわちX6(=X"6),X5(=X"7)を用いる。再符号化で得られる符号系列をC"=(C"1,C"2,C"3,C"4,C"5,C"6,C"7) とすると、C"6=X"6、C"7=X"7である。C"6とC"7を用いてC"1〜C"5を生成する過程を次の(17)式に示す。C"1〜C"5は行列H"の1〜5行目の各々の1の分布に基づいて生成される。
Figure 2006060695
このように、上記の演算によって得られる符号系列C"は、C"6,C"7については信頼度の高い2ビットX"6,X"7がそのまま用いられ、C"1〜C"5についてのみ再符号化が行われて生成されることになる。続いて、符号系列C"に対し、次の(18)式に示すように関数Γ2 -1及びΓ1 -1を適用することで、パリティ検査式HC=0を満たす推定語Cが得られる。
C=Γ1 -12 -1(C")) …(18)
なお、この推定語Cも元の受信語y、推定語Xと同様にNビットであり、図2(F)に示すように情報語、CRC符号及びLDPCパリティ(の推定結果)を含んでいる。推定語Cは本発明に係る第2の推定語に対応している。また、上述したアルゴリズムは、詳しくは請求項3に記載の「第1の推定語の各ビットの尤度の絶対値に基づいて、第1の推定語のうち信頼できる部分を判断する」態様に対応している。
(高次のOSDアルゴリズム)
上記で説明した再符号化処理では、ビット列X"(詳しくは情報語の情報長Kに一致するビット数の信頼度の高いビット(X"6,X"7))をそのまま再符号化に使っており、この処理はphase-0の再符号化処理と称する。phase-1の再符号化処理では信頼度の高いビットのうちの1ビットだけ反転させる全てのパターン(上記の例では、X"6のみを反転させたパターン及びX"7のみを反転させたパターン)を用いて再符号化を行い、phase-2の再符号化処理では信頼度の高いビットのうちの2ビットだけ反転させる全てのパターン(上記の例では、X"6及びX"7を反転させたパターン)を用いて再符号化を行う。そして、phase-f(但し0≦f≦i)の再符号化処理を全て行うOSDアルゴリズムをOrder-iのOSDアルゴリズム(i次のOSDアルゴリズム)と称する。
一例として、(9)式に示す配列zに対して硬判定を行うことで得られるビット列X(次の(19)式を参照)
Figure 2006060695
に対し、Order-2のOSDアルゴリズムを適用した場合に得られる符号系列C"及び推定語Cを以下に説明する。(19)式に示すビット列Xに(15)式を適用すると、次の(20)式に示すビット列X"が得られる。
Figure 2006060695
ビット列X"における信頼度の高いビットはX"6(ビット列XにおけるX6),X"7(ビット列XにおけるX5)である((19),(20)式では、信頼性の高いビットの値をサイズの大きな太字として示している、以下の式でも同様)ため、phase-0の再符号化処理では、(17)式に基づく符号系列C"の生成、(18)式に基づく推定語Cの生成において、X"6,X"7の値がそのまま用いられることで、次に示す符号系列C"、推定語Cが得られる。
Figure 2006060695
また、phase-1の再符号化処理では、信頼度の高いビットのうちの1ビットだけ反転させる全てのパターンを用いて再符号化を行うので、X"6のみを反転させたパターンを用いた再符号化では次に示す符号系列C"、推定語Cが得られ(なお、反転させたビットに対応するビットの値に下線を付して示している、以下の式でも同様)、
Figure 2006060695
X"7のみを反転させたパターンを用いた再符号化では次に示す符号系列C"、推定語Cが得られる。
Figure 2006060695
また、phase-2の再符号化処理では、信頼度の高いビットのうちの2ビットだけ反転させる全てのパターンを用いて再符号化を行うので、X"6,X"7を反転させたパターンを用いた再符号化により次に示す符号系列C"、推定語Cが得られる。
Figure 2006060695
本実施形態に係る受信語復号処理(図3)において、ステップ106における受信語復号処理としては何れの次数のOSDアルゴリズムを適用してもよい。次数iが1以上のOSDアルゴリズム(単一の推定語Xから複数の推定語Cを生成するOSDアルゴリズム)では通常、複数の推定語Cの中から、受信語yとのユークリッド距離が最小の推定語Cが有効な推定結果として選択・出力されるが、本実施形態では、OSDアルゴリズムによって生成された単一の推定語CがOSD復号器34から誤り検出部36に入力され、次のステップ108において、入力された推定語Cに対し、この推定語Cに含まれるCRC符号に基づく誤り検出(詳しくは、推定語Cに含まれる情報語に対する誤り検出:図2(G)も参照)が誤り検出部36によって行われる。
また、OSDアルゴリズムのうちのphase-1の再符号化処理では、前述のように信頼度の高いビットのうちの1ビットだけ反転させる全てのパターンを用いて再符号化を行うため、信頼度の高いビット数Kと同数の推定語Cが生成されることになるが、OSD復号器34でphase-1の再符号化処理を行う場合(すなわちOSD復号器34で1次以上の次数のOSDアルゴリズムにより受信語yの復号(推定語Cの生成)を行う場合)に、例えば反転対象のビットの数α(<K)を予め設定しておき、信頼度の高いKビットのうち信頼度の昇順にα個のビットのみを反転対象のビットとしてパターンの生成・再符号化を行うようにしてもよい。例えばOSD復号器34で1次のOSDアルゴリズムにより受信語の復号(推定語Cの生成)を行うに際し、反転対象のビット数α=5に設定した場合、信頼度の高いビット数Kの値に拘らず、phase-0の再符号化処理で1個、phase-1の再符号化処理で5個、合計6個の推定語Cが生成されることになる。
次のステップ110では、誤り検出部36によるステップ108の誤り検出の結果、誤りが検出されなかったか(シンドロームs=0)か否か判定する。誤りが検出されなかった場合(判定が肯定された場合)はステップ112へ移行し、OSD復号器34で生成されて入力された推定語Cを有効な推定結果として出力して受信語復号処理を終了する。推定語Cはパリティ検査式HC=0を満たすように生成されるので、推定語Cに対してCRC符号を用いても誤りが検出されなかった場合、この推定語Cは符号語xと一致する適正な推定語である確率が極めて高いと判断できる。
一方、誤り検出部36による誤り検出において、シンドロームs≠0となることで誤りが検出された場合(判定が否定された場合)にはステップ114へ移行し、OSD復号器34から所定数の推定語Cが入力されたか否か判定する。ステップ114の判定における所定数は、OSD復号器34における受信語復号処理に適用されるOSDアルゴリズムの次数及び情報語の情報長Kに応じて定めることができ、詳しくは単一の推定語XからOSD復号器34によって生成される推定語Cの数と同数とすることができる。
ステップ114の判定が否定された場合にはステップ106へ戻り、OSD復号器34により受信語復号処理が再度行われることで、OSD復号器34によって生成された新たな推定語CがOSD復号器34から誤り検出部36に入力され、新たな推定語Cに対して誤り検出が繰り返されることになる。なお、LLR−BPデコーダ32からOSD復号器34へ推定語X及び事後確率対数尤度比znが入力された際に、OSD復号器34によって次数iが1以上のOSDアルゴリズム(単一の推定語Xから複数の推定語Cを生成するOSDアルゴリズム)による受信語yの復号が行われることで、複数の推定語Cが既に生成されていた場合には、上記のステップ114の判定が否定された際に、ステップ106において、OSD復号器34は既に生成した未出力の推定語Cを誤り検出部36へ単に出力する処理を行えばよい。
また、OSD復号器34によって生成された所定数の推定語Cに対し、何れも誤り検出部36によって誤りが検出された場合には、ステップ114の判定が肯定されてステップ116へ移行し、LLR−BPデコーダ32による受信語yの復号(LLR−BP復号アルゴリズムに基づく推定語Xの生成)が所定回実行されたか否か判定する。判定が否定された場合にはステップ100に戻り、ステップ116の判定が肯定される迄、ステップ100〜ステップ116を繰り返す。なお、ステップ116の判定が否定された場合にステップ100に戻る処理は請求項4記載の発明に対応している。
このように、本実施形態に係る受信語復号処理では、送信装置12から送信される符号語xがCRC符号を付加した情報語に対してLDPC符号化を行うことで生成された符号語であり、OSD復号器34によって生成される推定語CにCRC符号が含まれていることを利用し、推定語Cに対してCRC符号を用いて誤り検出を行い、推定語Cに誤りが検出されなかった場合に有効な推定結果として出力し、受信語復号処理を終了するので、OSD復号器34によって適正な推定語Cが生成された時点で、演算負荷の高いOSDアルゴリズムによる受信語yの復号を終了させることができ、演算負荷を軽減することができる。
また、LLR−BPデコーダ32によりLLR−BP復号アルゴリズムに基づいて生成される推定語Xが、パリティ検査式HX=0を満たしかつ符号語xと異なる不適切な推定語Xへ収束しようとしている場合にも、不適切な推定語Xが有効な推定結果として出力されて受信語復号処理が終了してしまう前に、OSD復号器34によりOSDアルゴリズムに基づいて適正な推定語C(CRC符号を用いても誤りが検出されない推定語C)が生成されることで受信語復号処理が終了する可能性が高くなるので、誤り率特性を改善することができる。
一方、本実施形態に係る受信語復号処理において、ステップ100〜ステップ116を所定回繰り返しても有効な推定結果が得られなかった場合には、ステップ116の判定が肯定されることで、OSD復号器34で生成された複数の推定語Cと受信語yとのユークリッド距離が各々演算され(ステップ118)、受信語yとのユークリッド距離が最小の推定語Cが有効な推定結果として出力される(ステップ120)ことになる。これらの処理は請求項5記載の発明に対応している。
なお、上記ではOSD復号器34から誤り検出部36へ推定語Cが1つずつ出力される例を説明したが、これに限定されるものではなく、LLR−BPデコーダ32からOSD復号器34へ推定語X及び事後確率対数尤度比znが入力された際に、OSD復号器34によって次数iが1以上のOSDアルゴリズム(単一の推定語Xから複数の推定語Cを生成するOSDアルゴリズム)による受信語yの復号が行われることで生成された複数の推定語Cを一度に誤り検出部36へ出力し、誤り検出部36では、入力された複数の推定語Cに対して誤り検出を各々行うように構成してもよい。
また、上記ではLLR−BPデコーダ32によりLLR−BP復号アルゴリズムに基づいて生成された推定語Xがパリティ検査式HX=0を満たしていた場合、この推定語Xを有効な推定結果として出力する例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例として図4に示すように、LLR−BPデコーダ32の出力側に第1の誤り検出部44を設けると共に、OSD復号器34の出力側に第2の誤り検出部46を設け(第2の誤り検出部46は図1の構成における誤り検出部36に対応している)、LLR−BPデコーダ32によりLLR−BP復号アルゴリズムに基づいて生成された推定語Xに対し、第1の誤り検出部44により、推定語Xに含まれるCRC符号を用いて推定語Xの誤り検出(詳しくは推定語Xに含まれる情報語の誤り検出)を行い(図5のステップ124も参照)、パリティ検査式HX=0は満たしているもののシンドロームs≠0となることで誤りが検出された場合(図5のステップ126の判定が否定された場合)は、OSD復号器34によるOSDアルゴリズムに基づく受信語の復号(推定語Cの生成)へ移行し、シンドロームs=0となることで誤りが検出されなかった場合(図5のステップ126の判定が肯定された場合)にのみ、推定語Xを有効な推定結果として出力するようにしてもよい。
先にも述べたように、LLR−BPデコーダ32によりLLR−BP復号アルゴリズムに基づいて生成される推定語Xは、パリティ検査式HX=0を満たしかつ符号語xと異なる不適切な推定語Xへ収束してしまう可能性もあるが、上記のように、LLR−BP復号アルゴリズムに基づいて生成された推定語Xに対してCRC符号を用いて誤り検出を行うことで、不適切な推定語Xが有効な推定結果として出力されてしまうことを防止することができるので、誤り率特性を更に改善することができる。なお、上記態様は請求項6記載の発明に対応している。
また、LLR−BPデコーダ32による受信語yの復号(推定語Xの生成)に用いるLLR−BP復号アルゴリズムは先に説明したアルゴリズムに限られるものではなく、ビットノードからチェックノードへ送られる対数尤度比としてzmnに代えてz't mnを用い、前出の(6)式の演算を行った後、演算によって得られた対数尤度比zmnが条件式(zt mnz't-1 mn<0)を満たしているか否か、すなわち対数尤度比zmnの符号が反転する振動が発生しているか否かを判定し、条件式を満たしていた場合はz't mn
z't mn=zt mn+z't-1 mn
と設定し、条件式を満たしていなかった場合はz't mn
z't mn=zt mn
と設定するようにしてもよい(Oscillation-based LLR−BP復号アルゴリズム)。これにより、LLR−BP復号アルゴリズムによる推定語Xの推定を繰り返している途中で、或るビットの対数尤度比の符号が毎回反転する振動が発生した場合にも、上記の条件式が満たされビットノードからチェックノードへ送られる対数尤度比z't mnの絶対値が小さくされることで、上記の振動が他のビットへ伝播して推定語Xの精度に悪影響を及ぼすことが抑制されるので、推定語Xとして適正な推定語が得られる確率が向上し、誤り率特性を更に改善することができる。なお、上記の条件式に基づく振動発生の判定は、LLR−BP復号アルゴリズムによる推定語Xの推定が所定回繰り返された後に行うようにしてもよい。上記態様は請求項2記載の発明に対応している。
更に、上記ではOSD復号器34による受信語yの復号(推定語Cの生成)に用いるOSDアルゴリズムとして、事後確率対数尤度比(APP-LLR)znの絶対値に基づいて各ビットの信頼度を判断するアルゴリズムを説明したが、これに限定されるものではない。本願発明者等が実施したシミュレーションによれば、事後確率対数尤度比の符号の反転(事後確率対数尤度比の振動)には、事後確率対数尤度比の符号が安定せず符号の反転が連続的に発生する振動(この振動パターンをTypeIと称する)と、事後確率対数尤度比の符号が一度反転しても次の繰り返しでは符号の反転が生じない振動(この振動パターンをTypeIIと称する)があることが明らかとなっている。そして、特にTypeIの振動は推定語Cの推定(推定語Cの収束性)に悪影響を及ぼす可能性が高い。
このため、LLR−BPデコーダ32からOSD復号器34に事後確率対数尤度比znが入力される毎に、入力された事後確率対数尤度比znに対して各ビット毎に、
Figure 2006060695
上記(21)式の演算を行うことで、事後確率対数尤度比znの振動の有無を各ビットについて判定し、振動有りと判定した回数(振動回数)を積算していき、振動回数が所定値以上のビットをTypeIの振動パターンで振動しているビットとみなすことができるので、振動回数に基づいて信頼度を決定するようにしてもよい(Oscillation-based OSDアルゴリズム)。これにより、特定のビットに生じているTypeIの振動パターンの振動が推定語Cの精度に悪影響を及ぼすことが抑制されるので、推定語Cとして適正な推定語が得られる確率が向上し、誤り率特性を更に改善することができる。なお、上記のアルゴリズムは請求項3に記載の「第1の推定語の各ビットの尤度に符号が反転する振動が発生した回数に基づいて、第1の推定語のうち信頼できる部分を判断する」態様に対応している。
次に、本発明の効果を確認するために本願発明者等が実施したシミュレーションについて説明する。
本第1実施例に係るシミュレーションでは、本発明に係る復号方式として、LLR−BP復号アルゴリズム(但し、最大繰り返し数=50回)による復号とOrder-1のOSDアルゴリズムによる復号を各々行うと共に、OSDアルゴリズムによって生成された推定語Cに対してCRC符号を用いて誤り検出を行う第1の方式と、この第1の方式に対しLLR−BP復号アルゴリズムによって生成された推定語Xに対してもCRC符号を用いて誤り検出を行う第2の方式を適用し、比較例1として、LLR−BP復号アルゴリズム(但し、最大繰り返し回数=100回)による復号のみを行う方式を、比較例2として、LLR−BP復号アルゴリズム(但し、最大繰り返し数=50回)による復号及びOrder-1のOSDアルゴリズムによる復号を各々行う方式を適用し、2種類のシミュレーション条件における情報ビットエネルギー対雑音電力比Eb/N0とブロック誤り率BLERとの関係(ブロック誤り率特性)を各方式について各々求めた。
なお、以下で説明するシミュレーションでは、通信路モデルとして加法的白色ガウス雑音(AWGN)通信路を、送信装置の変調器における変調方式として、位相変調を利用したデジタル変調方式の1つであるBPSK(Binary Phase Shift Keying)変調を用いた。また本発明に係る第1の方式及び第2の方式は、詳しくはCCITT勧告の生成多項式G(x)=x16+x12+x5+1に基づいて生成した16ビットのCRC符号を用い、Order-1のOSDアルゴリズムのうちphase-1の再符号化処理における反転対象のビット数α=5とし、最初にLLR−BP復号アルゴリズムによる受信語yの復号(推定語Xの生成)を5回繰り返した後、LLR−BP復号アルゴリズムが1回終了する毎(新たな推定語Xが生成される毎)に、Order-1のOSDアルゴリズムにより受信語yの復号(推定語Cの生成)を行う方式とした。
第1のシミュレーション条件では、符号長N=1008ビット、情報長K=504ビット、符号化率R=0.5で符号化された符号語(イレギュラーLDPC符号)が送信されるものとした。ここで、符号化率RはLDPC符号化される情報の長さとLDPC符号化によって得られる符号語の長さの比率であり、比較例1,2では情報長K=504ビットの情報語をそのまま符号化するため、(1008, 504)LDPC符号をシミュレーション演算に用いたが、本発明方式では、情報長K=504ビットの情報語に16ビットのCRC符号を付加した520ビットの情報に対してLDPC符号化を行うため、(1008, 520) LDPC符号をシミュレーション演算に用いた。
第1のシミュレーション条件でのシミュレーションの結果を図6に示す。図6より明らかなように、Eb/N0が比較的低い領域において、本発明に係る第1の方式及び第2の方式は比較例1,2よりも高いブロック誤り率特性を示しているが、これは、LLR−BP復号アルゴリズムで使用されるLDPCパリティのビットの数が、本発明に係る第1の方式及び第2の方式は比較例1,2よりも16ビット少ないためであると考えられる。一方、本発明に係る第1の方式及び第2の方式はEb/N0が比較的高い領域におけるブロック誤り率特性の傾きが大きく、Eb/N0が比較的高い領域でのエラーフロアの発生が抑制される優れたブロック誤り率特性が得られることが理解できる。
また、第2のシミュレーション条件では、最少距離の劣る符号長N=1008ビットのイレギュラーLDPC符号をシミュレーション対象とし、比較例1,2では(1008, 484)LDPC符号をシミュレーション演算に用い、本発明に係る第1の方式及び第2の方式では(1008, 504)LDPC符号をシミュレーション演算に用いた。第2のシミュレーション条件でのシミュレーションの結果を図7に示す。第2のシミュレーション条件では、復号アルゴリズムが最大繰り返し数に達す前に復号が終了するケースが多く、また比較例1と比較例2の特性がほぼ一致していることから、LLR−BP復号アルゴリズムで生成される推定語Xが、元の符号語とは一致していないにも拘らずパリティ検査式を満たす誤った推定語へ収束してしまう誤りパターンが支配的となっていると推定される。比較例1,2の方式では、パリティ検査式を満たす推定語XがLLR−BP復号アルゴリズムによって生成されると復号処理が終了してしまうため、図7にも示すように、このような誤りパターンが支配的となる条件ではブロック誤り率特性に顕著なエラーフロアが生じる。
一方、図7からも明らかなように、本発明に係る第1の方式及び第2の方式ではエラーフロアの発生が低減されている。これは、パリティ検査式を満たす推定語Xが生成される迄受信語yの復号(推定語Xの生成)を繰り返すLLR−BP復号アルゴリズムに比べ、OSDアルゴリズムは再符号化に用いるKビットのみが正しく推定されていれば適切な推定語Cが得られる可能性が高いことと、本発明に係る第1の方式及び第2の方式ではOSDアルゴリズムで得られた推定語Cに対しCRC符号を用いて誤り検出を行うので、OSDアルゴリズムによって適正な推定語Cが得られた時点で復号処理を停止できるためであると考えられる。
また、本発明に係る第2の方式は、本発明に係る第1の方式と比較してもエラーフロアが改善されており、LLR−BP復号アルゴリズムによって生成された推定語Xに対してもCRC符号を用いて誤り検出を行うことは、LLR−BP復号アルゴリズムで生成される推定語Xが誤った推定語へ収束してしまう誤りパターンが支配的となる条件下でのエラーフロアの発生抑制に有効であることも理解できる。
本実施形態に係る情報通信システムの概略構成を示すブロック図である。 情報通信システムにおける処理対象の情報の遷移を示すイメージ図である。 復号器で実行される受信語復号処理の内容を示すフローチャートである。 情報通信システムの概略構成の他の例を示すブロック図である。 図4の情報通信システムにおける受信語復号処理の内容を示すフローチャートである。 本願発明者等が実施したシミュレーションの結果を示す線図である。 本願発明者等が実施したシミュレーションの結果を示す線図である。 Tannerグラフの一例を示す概念図である。
符号の説明
10 情報通信システム
12 送信装置
16 CRCエンコーダ
18 LDPCエンコーダ
24 受信装置
32 LLR−BPデコーダ
34 OSD復号器
36 誤り検出部
44 第1の誤り検出部
46 第2の誤り検出部

Claims (11)

  1. 送信対象の情報語に基づいて生成された誤り検出符号が前記情報語に付加され、前記誤り検出符号が付加された情報語に対し所定の検査式を満たすようにブロック符号化が行われて送信された符号語を通信路を介して受信することで得られた受信語から、前記符号語に相当すると推定される推定語を求めることで、前記受信語を復号する情報復号方法であって、
    第1の推定語の各ビットの尤度を演算して第1の推定語を生成することを繰り返し、生成した第1の推定語が前記所定の検査式を満たした場合に前記受信語の復号を終了する第1の復号方法により前記受信語の復号を試行すると共に、
    生成した前記第1の推定語の各ビットの尤度に基づき、前記第1の推定語のうち信頼できる部分の情報を用いて前記ブロック符号化を行い所定の検査式を満たす第2の推定語を生成する第2の復号方法により前記受信語の復号を試行し、
    生成した前記第2の推定語に対して前記誤り検出符号を用いて誤り検出を行い、前記第2の推定語に誤りが検出されなかった場合に受信語の復号を終了することを特徴とする情報復号方法。
  2. 前記第1の復号方法は、前記第1の推定語の各ビットの尤度を演算して第1の推定語を生成することを繰り返している間に、何れかのビットの尤度に符号が反転する振動が発生した場合に、該振動が発生したビットの尤度を絶対値が小さくなるように修正して第1の推定語の生成を行うことを特徴とする請求項1記載の情報復号方法。
  3. 前記第2の復号方法は、前記第1の推定語の各ビットの尤度の絶対値、又は、前記第1の推定語の各ビットの尤度を演算して前記第1の推定語を生成することを繰り返している間に、前記各ビットの尤度に符号が反転する振動が発生した回数に基づいて、前記第1の推定語のうち信頼できる部分を判断することを特徴とする請求項1記載の情報復号方法。
  4. 前記第2の推定語に対して前記誤り検出符号を用いて誤り検出を行った結果、前記第2の推定語に誤りが検出された場合に、前記第1の復号方法による前記受信語の復号及び前記第2の復号方法による前記受信語の復号を再度試行することを特徴とする請求項1記載の情報復号方法。
  5. 前記第1の復号方法による前記受信語の復号を所定回繰り返しても前記所定の検査式を満たす第1の推定語が生成されず、かつ前記第2の復号方法によって生成した第2の推定語の中に前記誤り検出符号を用いた誤り検出で誤りが検出されない第2の推定語が存在していなかった場合に、生成した前記第2の推定語のうち、前記受信語とのユークリッド距離が最小の第2の推定語を有効な推定結果として出力することを特徴とする請求項4記載の情報復号方法。
  6. 前記第1の復号方法により生成した第1の推定語に対しても前記誤り検出符号を用いて誤り検出を行い、前記第1の推定語に誤りが検出された場合は受信語の復号を継続し、前記第1の推定語に誤りが検出されなかった場合は受信語の復号を終了することを特徴とする請求項1記載の情報復号方法。
  7. 送信対象の情報語に対し所定の検査式を満たすようにブロック符号化を行い、該ブロック符号化によって得られた符号語を通信路を介して送信する送信装置と、
    前記符号語を前記通信路を介して受信語として受信し、第1の推定語の各ビットの尤度を演算して前記符号語に相当すると推定される第1の推定語を生成することを繰り返し、生成した第1の推定語が前記所定の検査式を満たした場合に前記受信語の復号を終了する第1の復号方法により前記受信語の復号を試行すると共に、生成した前記第1の推定語の各ビットの尤度に基づき、前記第1の推定語のうち信頼できる部分の情報を用いて前記ブロック符号化を行い所定の検査式を満たす第2の推定語を生成する第2の復号方法により前記受信語の復号を試行する受信装置を備えた情報通信システムの前記送信装置に適用可能な情報符号化方法であって、
    前記情報語に基づいて誤り検出符号を生成し、生成した誤り検出符号を前記情報語に付加した後に、前記誤り検出符号を付加した情報語に対してブロック符号化を行うことを特徴とする情報符号化方法。
  8. 送信対象の情報語に基づいて誤り検出符号を生成し、生成した誤り検出符号を前記情報語に付加し、
    前記誤り検出符号を付加した情報語に対し所定の検査式を満たすようにブロック符号化を行い、
    該ブロック符号化によって得られた符号語を通信路を介して送信し、
    前記符号語を前記通信路を介して受信語として受信し、
    第1の推定語の各ビットの尤度を演算して前記符号語に相当すると推定される第1の推定語を生成することを繰り返し、生成した前記第1の推定語が前記所定の検査式を満たした場合に前記受信語の復号を終了する第1の復号方法により前記受信語の復号を試行すると共に、
    生成した前記第1の推定語の各ビットの尤度に基づき、前記第1の推定語のうち信頼できる部分の情報を用いて前記ブロック符号化を行い所定の検査式を満たす第2の推定語を生成する第2の復号方法により前記受信語の復号を試行し、
    前記生成した第2の推定語に対して前記誤り検出符号を用いて誤り検出を行い、前記第2の推定語に誤りが検出されなかった場合に受信語の復号を終了する情報通信方法。
  9. 送信対象の情報語に基づいて生成された誤り検出符号が前記情報語に付加され、前記誤り検出符号が付加された情報語に対し所定の検査式を満たすようにブロック符号化が行われて送信された符号語を通信路を介して受信することで得られた受信語から、前記符号語に相当すると推定される推定語を求めることで、前記受信語を復号する情報復号装置であって、
    第1の推定語の各ビットの尤度を演算して第1の推定語を生成することを繰り返し、生成した第1の推定語が前記所定の検査式を満たした場合に前記受信語の復号を終了する第1の復号方法により前記受信語の復号を試行する第1の復号手段と、
    前記第1の復号手段によって生成された前記第1の推定語の各ビットの尤度に基づき、前記第1の推定語のうち信頼できる部分の情報を用いて前記ブロック符号化を行い所定の検査式を満たす第2の推定語を生成する第2の復号方法により前記受信語の復号を試行する第2の復号手段と、
    前記第2の復号手段によって生成された前記第2の推定語に対して前記誤り検出符号を用いて誤り検出を行う誤り検出手段と、
    前記誤り検出手段による誤り検出により、前記第2の推定語に誤りが検出されなかった場合に受信語の復号を終了させる制御手段と、
    を備えたことを特徴とする情報復号装置。
  10. 送信対象の情報語に対し所定の検査式を満たすようにブロック符号化を行うブロック符号化手段、及び、前記ブロック符号化手段によるブロック符号化によって得られた符号語を通信路を介して送信する送信手段を備えた送信装置と、
    前記符号語を前記通信路を介して受信語として受信し、第1の推定語の各ビットの尤度を演算して前記符号語に相当すると推定される第1の推定語を生成することを繰り返し、生成した第1の推定語が前記所定の検査式を満たした場合に前記受信語の復号を終了する第1の復号方法により前記受信語の復号を試行すると共に、生成した前記第1の推定語の各ビットの尤度に基づき、前記第1の推定語のうち信頼できる部分の情報を用いて前記ブロック符号化を行い前記所定の検査式を満たす第2の推定語を生成する第2の復号方法により前記受信語の復号を試行する受信装置と、
    を備えた情報通信システムの前記送信装置であって、
    送信対象の情報語に基づいて誤り検出符号を生成し、生成した誤り検出符号を前記情報語に付加する符号付加手段が更に設けられ、
    前記ブロック符号化手段が、前記符号付加手段によって前記誤り検出符号が付加された情報語に対してブロック符号化を行うように構成されていることを特徴とする送信装置。
  11. 送信対象の情報語に基づいて誤り検出符号を生成し、生成した誤り検出符号を前記情報語に付加する符号付加手段、
    前記符号付加手段によって前記誤り検出符号が付加された情報語に対し所定の検査式を満たすようにブロック符号化を行うブロック符号化手段、
    及び、前記ブロック符号化手段によるブロック符号化によって得られた符号語を通信路を介して送信する送信手段
    を備えた送信装置と、
    第1の推定語の各ビットの尤度を演算して第1の推定語を生成することを繰り返し、生成した第1の推定語が前記所定の検査式を満たした場合に、前記符号語を通信路を介して受信することで得られた受信語の復号を終了する第1の復号方法により前記受信語の復号を試行する第1の復号手段、
    前記第1の復号手段によって生成された前記第1の推定語の各ビットの尤度に基づき、前記第1の推定語のうち信頼できる部分の情報を用いて前記ブロック符号化を行い前記所定の検査式を満たす第2の推定語を生成する第2の復号方法により前記受信語の復号を試行する第2の復号手段、
    前記第2の復号手段によって生成された前記第2の推定語に対して前記誤り検出符号を用いて誤り検出を行う誤り検出手段、
    及び、前記誤り検出手段による誤り検出により、前記第2の推定語に誤りが検出されなかった場合に受信語の復号を終了させる制御手段
    を備えた受信装置と、
    を含む情報通信システム。
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