JP2006057903A - 微粉炭バーナおよびこれを用いたボイラ - Google Patents

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Abstract

【課題】 更なる低NOx化を実現できる微粉炭バーナを提供することを目的とする。
【解決手段】 投入する微粉炭量の理論空気量より少ない空気量を全体として投入して還元雰囲気で燃焼させる微粉炭バーナ19において、微粉炭と搬送空気との微粉炭混合気を導き、先端から噴出する微粉炭混合気通路と、少なくとも微粉炭混合気通路の先端部分を覆うように設けられ、微粉炭の揮発分放出に有効な高温で、かつ低酸素濃度である高温ガスを導き火炉3に噴出する高温ガス供給通路67と、少なくとも高温ガス供給通路67の先端外周を覆うように設けられ、三次空気を火炉3に供給する三次空気通路と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、発電用あるいは工業用等のために蒸気発生を行う微粉炭焚きボイラに適用して好適な微粉炭バーナおよびこれを用いたボイラに関するものである。
これら微粉炭焚きボイラでは、特に煤塵、SOx及びNOxの排出について環境保全上の要求が強く、従来種々の対策が取られている。これらは、発生したものを処理する方向の対策が主体であるが、NOxについては、発生自体を抑制する対策が併せて取られている。
NOxの発生を抑制するのに有力なものとして、例えば、特許文献1に示されるものがある。
これは、微粉炭バーナ部分で投入される空気量を、燃焼のために投入される微粉炭量の理論空気量未満となるようにし、主燃焼ゾーンを還元雰囲気に保つ。これにより、微粉炭燃焼初期に多く発生するNOxを還元して後流へ排出されるNOx量を低減させる。その後、主燃焼ゾーンの後流に設けられたアディショナルエアノズルから燃焼用空気を投入して酸化燃焼を行い、燃焼を完結させている。
そして、アディショナルエアノズルから投入される燃焼用空気の割合を増加させ、主燃焼ゾーンでの還元雰囲気を強めるとNOxの排出量がより少なくなる。
特開平10−213309号公報(段落[0001]〜[0019],及び図6)
ところで、特許文献1に記載のものでは、アディショナルエアノズルから投入される燃焼用空気の割合30%を越えると、この割合を増加しても、NOxの排出量がそれ以上低減しない、すなわちNOxの減少に限界があることが判明した。
最近、更なる低NOx化が求められており、特許文献1に記載のものでは機能的にその要求に十分に答えられないという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑み、更なる低NOx化を実現できる微粉炭バーナおよびこれを用いたボイラを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる微粉炭バーナは、投入する微粉炭量の理論空気量よりも少ない空気量を全体として投入して還元雰囲気で燃焼させる微粉炭バーナにおいて、微粉炭と搬送空気との微粉炭混合気を導き、先端から噴出する微粉炭混合気供給通路と、少なくとも該微粉炭混合気供給通路の先端部分を覆うように設けられ、前記微粉炭の揮発分放出に有効な高温で、かつ低酸素濃度である高温ガスを導き火炉に噴出する高温ガス供給通路と、少なくとも該高温ガス供給通路の先端外周を覆うように設けられ、燃焼用空気を火炉に供給する空気供給通路と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、高温ガス供給通路が微粉炭混合気供給通路の先端部分を覆うように設けられているので、微粉炭混合気は高温ガス供給通路によって導かれている高温ガス中に噴出されることになる。高温ガス中に噴出された微粉炭は、微粉炭の揮発分放出に有効な高温である高温ガスと混合して加熱されるので、急速に揮発分が放出され、さらに微粉炭粒子も昇温される。一方、高温ガスは低酸素濃度で、搬送空気と混合しても揮発分の可燃濃度範囲に入らないので、放出された揮発分は高温ガス供給通路内では燃焼されない。
そして、放出された揮発分および昇温された微粉炭粒子を含む低酸素濃度の微粉炭混合気が、高温ガス供給通路から火炉に噴出され、着火され、外周部に供給される燃焼用空気を巻き込みつつ燃焼が維持される。この際、全体として空気量は、微粉炭の理論空気量より少ないため還元雰囲気での燃焼となる。
このように、揮発分は予め放出された状態で火炉に噴出されるので、従来着火のために必要であった揮発分を放出させるための時間が不要となる分早く着火される。また、微粉炭粒子も予め昇温されているので、着火温度に早く到るため早く着火される。このため、高温、低酸素濃度での燃焼が早く始まるので、このような還元雰囲気での燃焼時間が長くなる。このため、燃焼初期に大量に発生するNOxに対する還元反応時間を十分に取れるので、NOxの排出量を低減することができる。
なお、ここで「微粉炭の揮発分放出に有効な高温」とは、例えば750℃以上の温度であることを意味している。このような温度とすれば、微粉炭が炉内に入る前にその揮発分放出が完了し、粒子が十分に昇温された状態となる。
また、高温ガスの酸素含有量は、4%以下が好適である。
また、本発明にかかる微粉炭バーナでは、投入する微粉炭量の理論空気量よりも少ない空気量を全体として投入して還元雰囲気で燃焼させる微粉炭バーナにおいて、微粉炭と搬送空気との微粉炭混合気を導き、先端から噴出する微粉炭混合気供給通路と、少なくとも該微粉炭混合気供給通路の先端部分を覆うように設けられ、750℃以上で、かつ低酸素濃度である高温ガスを導き火炉に噴出する高温ガス供給通路と、少なくとも該高温ガス供給通路の先端外周を覆うように設けられ、燃焼用空気を火炉に供給する空気供給通路と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、高温ガス供給通路が微粉炭混合気供給通路の先端部分を覆うように設けられているので、微粉炭混合気は高温ガス供給通路によって導かれている高温ガス中に噴出されることになる。高温ガス中に噴出された微粉炭は、750℃以上の温度を有する高温ガスと混合して加熱されるので、急速に揮発分が放出され、さらに微粉炭粒子も昇温される。一方、高温ガスは低酸素濃度で、搬送空気と混合しても揮発分の可燃濃度範囲に入らないので、放出された揮発分は高温ガス供給通路内では燃焼されない。
そして、放出された揮発分および昇温された微粉炭粒子を含む低酸素濃度の微粉炭混合気が、高温ガス供給通路から火炉に噴出され、着火され、外周部に供給される燃焼用空気を巻き込みつつ燃焼が維持される。この際、全体として空気量は、微粉炭の理論空気量より少ないため還元雰囲気での燃焼となる。
このように、揮発分は予め放出された状態で火炉に噴出されるので、従来着火のために必要であった揮発分を放出させるための時間が不要となる分早く着火される。また、微粉炭粒子も予め昇温されているので、着火温度に早く到るため早く着火される。このため、高温、低酸素濃度での燃焼が早く始まるので、このような還元雰囲気での燃焼時間が長くなる。このため、燃焼初期に大量に発生するNOxに対する還元反応時間を十分に取れるので、NOxの排出量を低減することができる。
さらに、本発明にかかる微粉炭バーナでは、前記高温ガス供給通路の先端近傍に、前記空気供給通路と導通する貫通孔を設けたことを特徴とする。
このように、高温ガス供給通路の先端近傍に、空気供給通路と導通する貫通孔を設けたので、空気供給通路を流れる燃料用空気が、貫通孔から高温ガス供給通路に供給される。このため、高温ガス供給通路から噴出される低酸素濃度の微粉炭混合気に、供給された燃料用空気よって部分的に酸素濃度の高い部分が形成されるので、その部分が火種となり安定した着火を行うことができる。
本発明にかかるボイラは、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載された微粉炭バーナを備え、火炉出口近傍に、火炉内へ燃料用空気を供給するアディショナルエアノズルを備えたことを特徴とする。
このように、NOx発生量を低減した微粉炭バーナを採用しているので、ボイラとして低NOx化がはかれる。
なお、微粉炭バーナで投入される空気量は理論空気量の約70%程度とし、アディショナルエアノズルから供給される空気量は理論空気量の約30%程度とするのがNOx発生量を低減させるには好適である。
本発明にかかる微粉炭バーナでは、高温ガス供給通路が微粉炭混合気供給通路の先端部分を覆うように設けられているので、NOxの排出量をより一層低減することができる。
また、本発明にかかるボイラではこの微粉炭バーナを採用しているので、更なる低NOx化をはかることができる。
以下に、本発明にかかる一実施形態について、図1〜図2を参照して説明する。
図1は、本実施形態にかかるボイラ1の全体概略構成を示すブロック図である。
ボイラ1には、鉛直方向に設置された火炉3と、火炉3の火炉壁5の下部に設置された燃焼装置7と、火炉3の出口に連結された煙道9と、火炉3の上部から煙道9にかけて設けられた過熱器11、再熱器13および節炭器15と、火炉3の上部に設けられた蒸気ドラム17とが備えられている。
火炉壁5の内側には、多数の水管(図示せず)がそれぞれ上下方向に延設されている。各水管は、上下各端部が蒸気ドラム17に接続されている。
燃焼装置7には、火炉壁5の下部に取り付けられた複数の微粉炭バーナ19(図2参照)と、火炉5出口部近傍に取り付けられたアディショナルエアノズル20と、微粉炭バーナ19に微粉炭を供給する微粉炭供給手段21と、微粉炭バーナ19に高温ガスを供給する高温ガス供給手段23と、微粉炭バーナ19およびアディショナルエアノズル20に燃焼用空気を供給する空気供給手段23と、が備えられている。
微粉炭供給手段21には、図示しない給炭機および計量器を経て供給された石炭を燃焼に適した大きさ(例えば、数μm〜数百μm)まで粉砕する微粉炭機27と、微粉炭機27で生成された微粉炭を図示しない空気源から供給される加圧された搬送空気によって微粉炭混合気として微粉炭バーナ19へ気流搬送する給炭管29とが備えられている。
搬送空気は微粉炭機27の安全面から微粉炭機27の出口温度が約80℃になるように設定されている。
空気供給手段25には、空気を加圧して供給する図示しない押込通風機と、火炉3外壁に設けられた風箱31と、押込通風機と風箱31およびアディショナルエアノズル20とを接続する空気管33とが備えられている。
空気管31を通過する三次空気(燃焼用空気)は、回転再生式熱交換器33により煙道9を通過する例えば約360℃の燃焼排ガスと熱交換され、300〜350℃まで加温されて風箱31に供給される。
高温ガス供給手段23には、煙道9と微粉炭バーナ19とを接続する排ガス管37が備えられている。排ガス管37は、例えば定格運転時に燃焼排ガスの温度が800℃、酸素含有率が4%以下になる煙道9位置に接続されている。
微粉炭バーナ19について、図2により説明する。図2は、微粉炭バーナ19の火炉3側部分を示す縦断面図である。
微粉炭バーナ19には、微粉炭混合気通路41を形成する微粉炭供給管43と、微粉炭供給管43を覆うように設けられた高温ガス供給管45と、高温ガス供給管45の外周を覆うように設けられた三次空気供給管47とが備えられている。
三次空気供給管47は、中空の略円筒形で、火炉壁5の厚さ方向に延在するように設けられている。三次空気供給管47は火炉壁5に貫通して形成された孔に固定されている。
三次空気供給管47の先端(火炉3側)部分には、火炉側に向けて漸次拡径された三次空気案内部49が形成されている。三次空気案内部49は三次空気を火炎の先端部へ投入する役割を果たす。
三次空気供給管47の後端(火炉3と反対側)部には、三次空気導入部51が形成されており、三次空気旋回羽根53によって三次空気を三次空気供給管47内へ導入するように構成されている。
高温ガス供給管45は、中空の略円筒形で、火炉壁5の厚さ方向に延在するように設けられている。
高温ガス供給管45の先端部分には、火炉側に向けて漸次拡径された保炎部55が形成されている。保炎部55の後端位置は三次空気案内部49の後端位置と略一致している。
高温ガス供給管45の後端部には、拡径された高温ガス導入部57が形成されている。高温ガス導入部57には、排ガス管37が接続されている。
三次空気供給管47と高温ガス供給管45との間の空間は、三次空気導入部51から導入された三次空気を火炉3へ供給する三次空気通路(空気供給通路)59を構成している。
微粉炭供給管43は、中空の略円筒形で、火炉壁5の厚さ方向に延在するように設けられている。
微粉炭供給管43は、その先端位置が高温ガス供給管45の長手方向における略中間位置に位置するように配置されている。
微粉炭供給管43の後端部は給炭管29と接続されている。微粉炭供給管43の先端部分の内側には、濃淡分離器61が取り付けられている。濃淡分離器61は、中空の略円筒形をしている。濃淡分離器61の後端部には、火炉3側に向けて径が漸減する傾斜部63が設けられている。
高温ガス供給管45の内周側および微粉炭供給管43の外周側には、断熱材65が取り付けられている。断熱材65の内側が高温ガス供給通路67を構成している。したがって、高温ガス供給通路67は、微粉炭混合気通路41の先端部分を覆うように形成されている。
高温ガス供給管45の先端近傍には、断熱材65はその厚さが火炉3側に向けて漸増するように取り付けられ、高温ガスを中央部へ案内する傾斜案内部69が形成されている。
微粉炭供給管43の先端部に取り付けられた断熱材65には、火炉3側に向けて径が漸増する円錐台形状の通路71が設けられている。通路71は微粉炭混合気通路41に連通し、微粉炭混合気を外周部に案内している。
傾斜案内部69と通路71との間に、高温ガスに微粉炭混合気が噴射され、両者が混合される混合部73が形成されている。
高温ガス供給管45の保炎部55には、断熱材65と併せて貫通して、三次空気通路59と高温ガス通路67とを連通する空気供給孔75が、周方向に複数個設けられている。
高温ガス供給管45の外周先端部分には、それぞれ各空気供給孔75を覆い、三次空気通路59を分割し、三次空気を空気供給孔75へ案内する分流部材77が取り付けられている。
以上、説明した本実施形態にかかるボイラ1の運転について説明する。
微粉炭機27で生成された微粉炭は、加圧された搬送空気と混合されて微粉炭混合気を形成し、給炭管29を通って微粉炭バーナ19の微粉炭混合気通路41へ送られる。
また、排ガス管37で供給される800℃の燃焼排ガスは、高温ガスとして高温ガス供給通路67へ送られる。微粉炭混合気通路41から噴出された微粉炭混合気は、混合部において高温ガスと混合されて、保炎部55から火炉3内へ供給される。
さらに、図示しない押込通風機で加圧されて供給される三次空気は、回転再生式熱交換器35によって燃焼排ガスから熱量を供給され、300〜350℃に昇温されて空気管33を経て風箱31へ供給される。三次空気は風箱31から微粉炭バーナ19の三次空気通路59を通って火炉3内へ供給される。
これらにより、火炉3内に火炎が継続して生成される。
この時、微粉炭バーナ19から投入される空気量は、燃焼のために投入される微粉炭量の理論空気量の約70%としているので、還元雰囲気の中で燃焼が行われる。これにより、微粉炭燃焼初期に多く発生するNOxを還元して後流へ排出されるNOx量を低減させている。その後、火炉3の出口部近傍に設けられたアディショナルエアノズル20から空気管33を通って供給される三次空気を、理論空気量の約30%投入して酸化燃焼を行わせて未燃焼分の燃焼行っている。
このようにして火炉3内で燃焼が行われると、燃焼ガスが火炉3内を下から上に流れ、煙道9に排出される。この時、図示しない給水ポンプから供給された水は、節炭器15によって予熱された後、蒸気ドラム17に供給される。蒸気ドラム17から火炉壁5の各水管(図示せず)に供給された水は、水管を下から上に流れる間に加熱されて飽和蒸気となり、蒸気ドラム17に送り込まれる。さらに、蒸気ドラム17の飽和蒸気は過熱器11に導入され、燃焼ガスによって過熱される。過熱器11で生成された過熱蒸気は所定のプラント(例えば、タービン等)に供給される。
なお、タービンでの膨張過程の中途で取り出した蒸気を再熱器5に導入し、再度過熱しタービンに戻すことも行われる。
節炭器15を通過した燃焼排ガスは、回転再生式熱交換器35にて空気管33を通過する二次空気に熱量を供給し、脱硫、脱硝、除塵等の処理を施されて、煙突から大気中に排出される。
次に、微粉炭バーナ19の動作について説明する。
微粉炭供給管43内を供給される約80℃の微粉炭混合気は、濃淡分離器61の傾斜部63によって徐々に流路面積が狭められるので、中央部側に寄せられつつ流速を速められる。そして、濃淡分離器61を通過すると、微粉炭混合気は流路面積が拡大されるので、流速が低減される。これにより、慣性力の小さい空気は微粉炭混合気通路35の外周方向に回帰するが、微粉炭は慣性力が大きいので中央部に寄せられた状態で進行する。したがって、微粉炭混合気通路41の中央部側に微粉炭濃度の濃い部分が形成される。
そして、微粉炭混合気は、この状態で微粉炭混合気通路41から噴出されると、先太状をした通路71に案内されて、外周側に拡がるようにして混合部73に噴出される。
一方、高温ガス供給通路67を構成する混合部73には、800℃で、酸素濃度が4%以下の高温ガスが中央側に向けて導かれている。
このように、混合部において、微粉炭混合気は外周側へ拡がるように流れ、一方、高温ガスは中央側へ狭まるように流れているので、微粉炭混合気と高温ガスとは素早くかつ容易に混合される。
そして、混合部73において、微粉炭混合気と高温ガスとが混合されると、微粉炭混合気に含まれる微粉炭は、高温ガスによって加熱されるので、急速に揮発分が放出され、さらに微粉炭粒子も昇温される。
一方、高温ガスの酸素濃度が4%以下なので、搬送空気と混合しても揮発分の可燃濃度範囲に入らない。このため、微粉炭から放出された揮発分は高温ガス供給通路67内で燃焼されない。
混合室73で高温ガスと混合され、放出された揮発分、昇温された微粉炭粒子および空気とからなる微粉炭混合気Aは、保炎部55から火炉3内へ噴出される。
この時、微粉炭混合気Aには、空気供給孔75から三次空気が周方向複数箇所で供給されている。空気供給孔75から供給される空気量は、微粉炭混合気Aの流量の約一割としている。空気供給孔75から供給される空気は、着火の火種として機能すればよいので、NOx削減のためには可能な限り絞ったほうが好適である。
したがって、火炉3内に噴射される微粉炭混合気Aは、中央部分に微粉炭粒子の濃い部分が存在し、周方向複数箇所に酸素濃度の濃い部分がそれぞれ噴出方向に延在する状態となっている。
この噴出した微粉炭混合気Aに着火され、火炎が生じる。この時、周方向複数箇所に存在する酸素濃度の濃い部分が火種となるので、安定した着火を行うことができる。
そして、三次空気案内部49により火炎の先端部へ送られる三次空気を巻き込みつつ燃焼が維持される。この際、全体として空気量は、微粉炭の理論空気量の約70%であるので、還元雰囲気での燃焼となる。
さらに、三次空気の投入が火炎の先端部となっているので、それまでの燃焼はより還元雰囲気で行われている。
前述したように、微粉炭混合気Aは揮発分が予め放出された状態で火炉に噴出されるので、従来着火のために必要であった揮発分を放出させるための時間が不要となる分早く着火される。また、微粉炭粒子も予め昇温されているので、着火温度に早く到るため早く着火される。このため、高温、低酸素濃度での燃焼が早く始まるので、このような還元雰囲気での燃焼時間が長くなる。このため、燃焼初期に大量に発生するNOxに対する還元反応時間を十分に取れるので、NOxの排出量を低減することができる。
さらに、微粉炭混合気Aには中央部に微粉炭粒子の濃い部分があるので、外周部との間に濃度差がある、いわゆる濃淡燃焼の状態となる。このため、NOxの発生を一層低減することができる。
なお、本実施形態では、高温ガスとして燃焼排ガスを用いているが、これに限定されるものではなく、例えば図3に示すようにしてもよい。
図3のものでは、高温ガス供給手段23には、空気を加圧して供給する図示しない押込通風機、燃焼器81、押込通風機と燃焼器81を接続する空気管83および燃焼器81と高温ガス導入部57とを接続する燃焼ガス管85が備えられている。
空気管83を通過する空気は、回転再生式熱交換器33により煙道9を通過する例えば約360℃の燃焼排ガスと熱交換され、300〜350℃まで加温されて燃焼器81に供給される。燃焼器81では、ガス燃料87が吹き込まれ空気と燃焼することによって、例えば800℃以上で、酸素濃度4%以下の高温ガスを生成する。この生成された高温ガスを燃焼ガス管85により微粉炭バーナ19の高温ガス供給通路67へ供給する。
このようにすると、ボイラ出力が変動しても常に一定の条件を持つ高温ガスが供給できる。これにより、微粉炭バーナ19は安定した稼動を行うことができる。
また、燃焼器81での燃焼条件を変えることにより、高温ガスの状態を変更できるので、種々のボイラ運転条件に対応することができる。
本発明の一実施形態にかかるボイラの全体概略構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態にかかる微粉炭バーナの先端部分を示す縦断面図である。 ボイラの別の実施形態を示すブロック図である。
符号の説明
1 ボイラ
3 火炉
19 微粉炭バーナ
41 微粉炭混合気通路
59 三次空気通路
67 高温ガス供給通路
75 空気供給孔

Claims (4)

  1. 投入する微粉炭量の理論空気量よりも少ない空気量を全体として投入して還元雰囲気で燃焼させる微粉炭バーナにおいて、
    微粉炭と搬送空気との微粉炭混合気を導き、先端から噴出する微粉炭混合気供給通路と、
    少なくとも該微粉炭混合気供給通路の先端部分を覆うように設けられ、前記微粉炭の揮発分放出に有効な高温で、かつ低酸素濃度である高温ガスを導き火炉に噴出する高温ガス供給通路と、
    少なくとも該高温ガス供給通路の先端外周を覆うように設けられ、燃焼用空気を火炉に供給する空気供給通路と、
    を備えたことを特徴とする微粉炭バーナ。
  2. 投入する微粉炭量の理論空気量よりも少ない空気量を全体として投入して還元雰囲気で燃焼させる微粉炭バーナにおいて、
    微粉炭と搬送空気との微粉炭混合気を導き、先端から噴出する微粉炭混合気供給通路と、
    少なくとも該微粉炭混合気供給通路の先端部分を覆うように設けられ、750℃以上で、かつ低酸素濃度である高温ガスを導き火炉に噴出する高温ガス供給通路と、
    少なくとも該高温ガス供給通路の先端外周を覆うように設けられ、燃焼用空気を火炉に供給する空気供給通路と、
    を備えたことを特徴とする微粉炭バーナ。
  3. 前記高温ガス供給通路の先端近傍に、前記空気供給通路と導通する貫通孔を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載された微粉炭バーナ。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載された微粉炭バーナを備え、
    火炉出口近傍に、火炉内へ燃料用空気を供給するアディショナルエアノズルを備えたことを特徴とするボイラ。
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