JP2006054006A - 光ディスク装置およびそれに使用する光ピックアップ - Google Patents

光ディスク装置およびそれに使用する光ピックアップ Download PDF

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義明 加藤
Katsuhiro Seo
勝弘 瀬尾
Yoshiki Okamoto
好喜 岡本
Takeshi Yonezawa
健 米澤
Ritsuko Nabeta
律子 鍋田
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Abstract

【課題】プッシュプル法によるトラッキングエラー信号からオフセットを除去する際に、再生信号のS/Nが大幅に低下することを防止する。
【解決手段】光ディスクからの反射光の光路にグレーティングを配置し、メインビーム及びサイドビームを得る。メインビームによるビームスポットBS0を4分割フォトダイオード部161Mの光検出面に形成する。サイドビームによるビームスポットBS-1,BS+1をフォトダイオード部161S-,161S-の光検出面に形成する。第1、第3の分割線は、干渉領域P-,P+を含む領域とそれ以外の領域とを分割する。トラッキングエラー信号を、STE={(Sd+Sc)-(Sa+Sb)}-k{(Sf+Sh)-(Se+Sg)}の演算式で求める。オフセットの除去信号を、フォトダイオード部161S-,161S+を用いて得るため、再生信号を得るためのフォトダイオード部161Mの分割数は少なくて済む。
【選択図】 図8

Description

この発明は、例えばDVD装置、ブルーレイディスク装置等に適用して好適なディスク装置およびそれに使用する光ピックアップに関する。
詳しくは、この発明は、プッシュプル法によるトラッキングエラー信号に含まれる、光検出面の変位または対物レンズのラジアル方向への変位(シフト)に伴うオフセットを除去するための信号を、光ディスク上に形成されたビームスポットからの反射光によるビームスポットが光検出面に形成される光検出手段を光ディスクのラジアル方向に相当する方向に第1、第2および第3の分割線によって分割された第1〜第4の光検出部を有する構成とし、第2、第3の光検出部にはビームスポットのうち0次光および±1次光の干渉領域を含まない領域が位置するようにし、この第2、第3の光検出部の検出出力の差をとる演算を行って得る構成とすることによって、光検出手段の分割数を比較的少なくし、再生信号のS/Nの低下を抑えると共に、光検出面に形成されるビームスポットが記録トラックの長手方向(タンジェンシャル方向)に相当する方向にずれた場合にもオフセットを除去するための信号を精度よく得ることができるようにした光ディスク装置等に係るものである。
また、この発明は、プッシュプル法によるトラッキングエラー信号に含まれる、光検出面の変位または対物レンズのラジアル方向への変位(シフト)に伴うオフセットを除去するための信号を、光ディスク上に形成されたビームスポットからの反射光の光路にメインビームおよびサイドビームを得るための回折手段を設け、サイドビームによるビームスポットのうち、0次光および±1次光の干渉領域を含まない領域が光検出面に形成され、光ディスクのラジアル方向に相当する方向に分割線によって分割された第1、第2の光検出部を有する第2の光検出手段を設け、この第1、第2の光検出部の検出出力の差をとる演算を行って得る構成とすることによって、メインビームによるビームスポットが光検出面に形成される第1の光検出手段の分割数の増加を防止し、再生信号のS/Nの低下を抑えると共に、光検出面に形成されるビームスポットが記録トラックの長手方向(タンジェンシャル方向)に相当する方向にずれた場合にもオフセットを除去するための信号を精度よく得ることができるようにした光ディスク装置等に係るものである。
従来、DVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスクを取り扱う光ディスク装置におけるトラッキングエラー信号の検出方式として、プッシュプル法と呼ばれる1ビーム方式が知られている。しかし、この方式は、光検出面の変位または対物レンズのラジアル方向への変位(シフト)が発生すると、トラッキングエラー信号にオフセットが発生し、デトラックするという問題がある。
特許文献1には、上述したプッシュプル法によるトラッキングエラー信号に発生するオフセットを低減する改良型プッシュプル法(APP法)が記載されている。この改良形プッシュプル法(APP法)においては、光ディスク上に形成されたビームスポットからの反射光によるビームスポット7が光検出面に形成される受光素子9を、図10に示すように、分割線10,11で分割された受光セルA,B,C,Dを有する構成とし、受光セルA,Bの検出出力の差をとる演算を行ってオフセットを除去するための信号を得るものである。なお、分割線10は、受光素子9を、記録トラックの長手方向に相当する方向に分割する分割線であり、分割線11は、受光素子9を、記録トラックの長手方向と直交するラジアル方向に相当する方向に分割する分割線である。
特許3491253号公報(第2頁、図9参照)
特許文献1に記載される改良型プッシュプル法(APP法)によれば、再生信号を得るための受光素子が、トラッキングエラー信号を得るためだけで、6分割されている。このように受光素子が6分割されている場合、6個の受光セルで得られる電流信号がそれぞれ別個の電流/電圧変換器に供給され、電圧信号に変換されると共に増幅され、そして各電流/電圧変換器の出力信号が加算器で加算されることで再生信号が得られる。この場合、再生信号は、6個の電流/電圧変換器による電流/電圧変換、増幅の処理を経たものであることから、S/Nが大幅に低下したものとなるという問題点がある。
また、特許文献1の改良型プッシュプル法(APP法)では、記録トラックの長手方向(タンジェンシャル方向)に相当する方向に分割された光検出部を有するものであることから、受光素子の光検出面に形成されるビームスポットが記録トラックの長手方向に相当する方向にずれた場合には、プッシュプル干渉領域C,Dが、オフセットを除去するための信号を得るための光検出部(受光セル)A,Bに入り込み、当該オフセットを除去するための信号を精度よく得ることができなくなるという問題点がある。
この発明の目的は、プッシュプル法によるトラッキングエラー信号からオフセットを除去する際に再生信号のS/Nが大幅に低下することを防止すると共に、受光素子の光検出面に形成されるビームスポットが記録トラックの長手方向に相当する方向にずれた場合にもオフセットを除去するための信号を精度よく得ることができるようにすることにある。
この発明に係る光ディスク装置は、スパイラル状または同心円状に記録トラックが形成されている光ディスク上に、対物レンズにより光ビームを集光してビームスポットを形成する光ビーム照射手段と、光ディスク上に形成されたビームスポットからの反射光を用いて、所定の記録トラックからのビームスポットの、光ディスクのラジアル方向へのずれに対応したトラッキングエラー信号を生成するエラー信号生成手段と、このトラッキングエラー信号に基づいて、ビームスポットが所定の記録トラック上に位置するように制御するトラッキング制御手段とを備えるものである。
そして、エラー信号生成手段は、反射光によるビームスポットが光検出面に形成され、光ディスクのラジアル方向に相当する方向に第1、第2および第3の分割線によって分割された第1〜第4の光検出部を有する光検出手段と、第1、第2の光検出部の検出出力の和と第3、第4の光検出部の検出出力の和との差をとる演算を行って、記録トラックと対物レンズの相対的変位を示す信号を得る第1の演算手段と、第2の光検出部および第3の光検出部の検出出力の差をとる演算を行って、光検出面上のビームスポットの相対的変位を示す信号を得る第2の演算手段と、第2の演算手段の出力信号に所定の係数を乗算する乗算手段と、第1の演算手段の出力信号および乗算手段の出力信号の差をとる演算を行ってトラッキングエラー信号を得る第3の演算手段とを有するものである。
そして、第2の分割線は直線であり、第1の分割線は、光検出面に形成されるビームスポットの0次光および−1次光の干渉領域を含む領域とそれ以外の領域とを分割し、記録トラックの長手方向に相当する方向の中央位置で第2の分割線に最も近づく曲線であり、第3の分割線は、光検出面に形成されるビームスポットの0次光および+1次光の干渉領域を含む領域とそれ以外の領域とを分割し、記録トラックの長手方向に相当する方向の中央位置で第2の分割線に最も近づく曲線である。
また、この発明に係る光ピックアップは、スパイラル状または同心円状に記録トラックが形成されている光ディスク上に、対物レンズにより光ビームを集光してビームスポットを形成する光ビーム照射手段と、光ディスク上に形成されたビームスポットからの反射光によるビームスポットが光検出面に形成され、記録トラックの長手方向に直交する光ディスクのラジアル方向に相当する方向に第1、第2および第3の分割線によって分割された第1〜第4の光検出部を有する光検出手段とを備えるものである。
そして、第2の分割線は直線であり、第1の分割線は、光検出面に形成されるビームスポットの0次光および−1次光の干渉領域を含む領域とそれ以外の領域とを分割し、記録トラックの長手方向に相当する方向の中央位置で第2の分割線に最も近づく曲線であり、第3の分割線は、光検出面に形成されるビームスポットの0次光および+1次光の干渉領域を含む領域とそれ以外の領域とを分割し、記録トラックの長手方向に相当する方向の中央位置で第2の分割線に最も近づく曲線である。
この発明においては、スパイラル状または同心円状に記録トラックが形成されている光ディスク上に、対物レンズにより光ビームが集光されてビームスポットが形成される。そして、このビームスポットからの反射光を用いて、所定の記録トラックからのビームスポットの、光ディスクのラジアル方向へのずれに対応したトラッキングエラー信号が生成される。
この場合、反射光によるビームスポットが光検出手段の光検出面に形成される。この光検出手段は、光ディスクのラジアル方向に相当する方向に、第1、第2および第3の分割線によって分割された第1〜第4の光検出部を有するものとされる。ここで、第2の分割線は直線とされる。また、第1の分割線は、光検出面に形成されるビームスポットの0次光および−1次光の干渉領域を含む領域とそれ以外の領域とを分割し、記録トラックの長手方向に相当する方向の中央位置で第2の分割線に最も近づく曲線とされる。また、第3の分割線は、光検出面に形成されるビームスポットの0次光および+1次光の干渉領域を含む領域とそれ以外の領域とを分割し、記録トラックの長手方向に相当する方向の中央位置で第2の分割線に最も近づく曲線とされる。
第1、第2の光検出部の検出出力の和と第3、第4の光検出部の検出出力の和との差をとる演算が行われ、記録トラックと対物レンズの相対的変位を示す信号が得られる。この信号は、単なるプッシュプル法によるトラッキングエラー信号に相当するものであり、光検出面の変位または対物レンズのラジアル方向への変位が発生するとオフセットが発生する。
第1の分割線は光検出手段の光検出面に形成されるビームスポットの0次光および−1次光の干渉領域を含む領域とそれ以外の領域とを分割する曲線であり、同様に第3の分割線は光検出手段の光検出面に形成されるビームスポットの0次光および+1次光の干渉領域を含む領域とそれ以外の領域とを分割する曲線である。
そのため、第2、第3の光検出部の光検出面には、ビームスポットのうち、0次光および±1次光の干渉領域を含まない領域が形成される。これにより、第2の光検出部および第3の光検出部の検出出力の差をとる演算が行われることで、干渉領域に影響されることなく、光検出手段の光検出面上のビームスポットの相対的変位を示す信号が得られる。この信号に所定の係数が乗算されることで、オフセットに相当する信号が得られる。そして、上述した記録トラックと対物レンズの相対的変位を示す信号から、このオフセットに相当する信号が減算され、オフセットが除去されたトラッキングエラー信号が得られる。
そして、上述のように取得されたトラッキングエラー信号に基づいて、光ディスク上に形成されるビームスポットが所定の記録トラック上に位置するように制御される。
このように、光検出手段は、トラッキングエラー信号を得るために、光ディスクのラジアル方向に相当する方向に第1〜第4の光検出部を有する構成であり、その分割数は比較的少なく、従ってこの光検出手段から得られる再生信号のS/Nの低下を抑えることができる。
また、光検出手段は、トラッキングエラー信号を得るために、光ディスクのラジアル方向に相当する方向に第1〜第4の光検出部を有する構成であり、光検出面に形成されるビームスポットが記録トラックの長手方向(タンジェンシャル方向)に相当する方向にずれた場合であっても、プッシュプル干渉領域が、オフセットに相当する信号を得るための第2、第3の光検出部に入り込むことがなく、オフセットに相当する信号(オフセットを除去するための信号)を精度よく得ることができる。
また、第1、第3の分割線は、それぞれ、記録トラックの長手方向に相当する方向の中央位置で上記第2の分割線に最も近づく曲線とされている。そのため、第2、第3の光検出部は、この記録トラックの長手方向に相当する方向の中央位置で最も幅が狭く、この中央位置から離れるに従って幅が広くなる形状となる。したがって、上述したように第2、第3の光検出部の検出出力の差をとる演算が行われることで、光検出手段の光検出面上のビームスポットの相対的変位を示す信号が得られるが、その検出感度を高めることができる。
この発明に係る光ディスク装置は、スパイラル状または同心円状に記録トラックが形成されている光ディスク上に、対物レンズにより光ビームを集光してビームスポットを形成する光ビーム照射手段と、光ディスク上に形成されたビームスポットからの反射光を用いて、所定の記録トラックからのビームスポットの、光ディスクのラジアル方向へのずれに対応したトラッキングエラー信号を生成するエラー信号生成手段と、このトラッキングエラー信号に基づいて、ビームスポットが所定の記録トラック上に位置するように制御するトラッキング制御手段とを備えるものである。
そして、エラー信号生成手段は、反射光によるビームスポットが光検出面に形成され、ラジアル方向に相当する方向に第1、第2および第3の分割線によって分割された第1〜第4の光検出部を有する光検出手段と、第1、第2の光検出部の検出出力の和と第3、第4の光検出部の検出出力の和との差をとる演算を行って、記録トラックと対物レンズの相対的変位を示す信号を得る第1の演算手段と、第2の光検出部および第3の光検出部の検出出力の差をとる演算を行って、光検出面上のビームスポットの相対的変位を示す信号を得る第2の演算手段と、この第2の演算手段の出力信号に所定の係数を乗算する乗算手段と、第1の演算手段の出力信号および乗算手段の出力信号の差をとる演算を行ってトラッキングエラー信号を得る第3の演算手段とを有するものである。
そして、第2の分割線は直線である。また、光検出手段の光検出面上におけるビームスポットの半径を1とすると共に、この光検出面上におけるビームスポットのラジアル方向に相当する方向への変位の大きさの最大値がビームスポットの半径のd倍であるとき、光ビームの波長をλ、対物レンズの開口数をNA、記録トラックのピッチをTpとして、第1、第3の分割線は、それぞれ、記録トラックの長手方向に相当する方向の中央位置で、第2の分割線との間の距離wが、{(λ/NA)*(1/Tp)−1}−d≧w>0の式を満たす線である。
また、この発明に係る光ピックアップは、スパイラル状または同心円状に記録トラックが形成されている光ディスク上に、対物レンズにより光ビームを集光してビームスポットを形成する光ビーム照射手段と、光ディスク上に形成されたビームスポットからの反射光によるビームスポットが光検出面に形成され、記録トラックの長手方向に直交する光ディスクのラジアル方向に相当する方向に第1、第2および第3の分割線によって分割された第1〜第4の光検出部を有する光検出手段とを備えるものである。
そして、第2の分割線は直線である。また、光検出手段の光検出面上におけるビームスポットの半径を1とすると共に、この光検出面上におけるビームスポットのラジアル方向に相当する方向への変位の大きさの最大値がビームスポットの半径のd倍であるとき、光ビームの波長をλ、対物レンズの開口数をNA、記録トラックのピッチをTpとして、第1、第3の分割線は、それぞれ、記録トラックの長手方向に相当する方向の中央位置で、第2の分割線との間の距離wが、{(λ/NA)*(1/Tp)−1}−d≧w>0の式を満たす線である。
この発明においては、スパイラル状または同心円状に記録トラックが形成されている光ディスク上に、対物レンズにより光ビームが集光されてビームスポットが形成される。そして、このビームスポットからの反射光を用いて、所定の記録トラックからのビームスポットの、光ディスクのラジアル方向へのずれに対応したトラッキングエラー信号が生成される。
この場合、反射光によるビームスポットが光検出手段の光検出面に形成される。この光検出手段は、光ディスクのラジアル方向に相当する方向に、第1、第2および第3の分割線によって分割された第1〜第4の光検出部を有するものとされる。
ここで、第2の分割線は直線とされる。また、第1、第3の分割線は、光検出手段の光検出面上におけるビームスポットの半径を1とすると共に、この光検出面上におけるビームスポットのラジアル方向に相当する方向への変位の大きさの最大値がビームスポットの半径のd倍であるとき、それぞれ、記録トラックの長手方向に相当する方向の中央位置で、第2の分割線との間の距離wが、{(λ/NA)*(1/Tp)−1}−d≧w>0の式を満たす線とされる。例えば、第1、第3の分割線は、それぞれ、直線とされる。また例えば、第1、第3の分割線は、それぞれ、中央位置で第2の分割線に最も近づく曲線とされる。なお、(λ/NA)*(1/Tp)は、0次光の中心と±1次光の中心との間の距離である。
第1、第2の光検出部の検出出力の和と第3、第4の光検出部の検出出力の和との差をとる演算が行われ、記録トラックと対物レンズの相対的変位を示す信号が得られる。この信号は、単なるプッシュプル法によるトラッキングエラー信号に相当するものであり、対物レンズのラジアル方向への変位が発生するとオフセットが発生する。
また、第2の光検出部および第3の光検出部の検出出力の差をとる演算が行われ、光検出手段の光検出面上のビームスポットの相対的変位を示す信号が得られる。この信号に所定の係数が乗算され、オフセットに相当する信号が得られる。そして、上述した記録トラックと対物レンズの相対的変位を示す信号から、このオフセットに相当する信号が減算され、オフセットが除去されたトラッキングエラー信号が得られる。
そして、上述のように取得されたトラッキングエラー信号に基づいて、光ディスク上に形成されるビームスポットが所定の記録トラック上に位置するように制御される。
このように、光検出手段は、トラッキングエラー信号を得るために、光ディスクのラジアル方向に相当する方向に第1〜第4の光検出部を有する構成であり、その分割数は比較的少なく、従ってこの光検出手段から得られる再生信号のS/Nの低下を抑えることができる。
また、光検出手段は、トラッキングエラー信号を得るために、光ディスクのラジアル方向に相当する方向に第1〜第4の光検出部を有する構成であり、光検出面に形成されるビームスポットが記録トラックの長手方向(タンジェンシャル方向)に相当する方向にずれた場合であっても、プッシュプル干渉領域が、オフセットに相当する信号を得るための第2、第3の光検出部に入り込むことがなく、オフセットに相当する信号(オフセットを除去するための信号)を精度よく得ることができる。
また、第1、第3の分割線は、それぞれ、記録トラックの長手方向に相当する方向の中央位置で、第2の分割線との間の距離wが、{(λ/NA)*(1/Tp)−1}−d≧w>0の式を満たす線とされる。そのため、第1の分割線は、対物レンズがラジアル方向に変位し、光検出手段の光検出面に形成されるビームスポットがこのラジアル方向に相当する方向に変位したとしても、0次光および−1次光の干渉領域を含む領域とそれ以外の領域とを分割する状態を維持する。同様に、第3の分割線は、対物レンズがラジアル方向に変位し、光検出手段の光検出面に形成されるビームスポットがこのラジアル方向に相当する方向に変位したとしても、0次光および+1次光の干渉領域を含む領域とそれ以外の領域とを分割する状態を維持する。
したがって、第2、第3の光検出部には、対物レンズがラジアル方向に変位し、光検出手段の光検出面に形成されるビームスポットがこのラジアル方向に相当する方向に変位したとしても、ビームスポットのうち、0次光および±1次光の干渉領域を含まない領域が形成される。これにより、第2、第3の光検出部の検出出力の差をとる演算が行われることで得られる、光検出手段の光検出面上のビームスポットの相対的変位を示す信号は、干渉領域に影響されないものとなり、この信号に基づいて得られるオフセットに相当する信号を常に高精度で得ることができ、従ってトラッキングエラー信号を常に高精度で得ることができる。
この発明に係る光ディスク装置は、スパイラル状または同心円状に記録トラックが形成されている光ディスク上に、対物レンズにより光ビームを集光してビームスポットを形成する光ビーム照射手段と、光ディスク上に形成されたビームスポットからの反射光を用いて、所定の記録トラックからのビームスポットの、光ディスクのラジアル方向へのずれに対応したトラッキングエラー信号を生成するエラー信号生成手段と、このトラッキングエラー信号に基づいて、ビームスポットが所定の記録トラック上に位置するように制御するトラッキング制御手段とを備えるものである。
そして、エラー信号生成手段は、反射光の光路に配置され、メインビームおよびサイドビームを得るための回折手段と、メインビームによるビームスポットが光検出面に形成され、ラジアル方向に相当する方向に、記録トラックの長手方向に相当する方向に延びる直線である分割線によって分割された第1、第2の光検出部を有する第1の光検出手段と、サイドビームによるビームスポットのうち、0次光および±1次光の干渉領域を含まない領域が光検出面に形成され、ラジアル方向に相当する方向に、記録トラックの長手方向に相当する方向に延びる直線である分割線によって分割された第1、第2の光検出部を有する第2の光検出手段と、第1の光検出手段の第1、第2の光検出部の検出出力の差をとる演算を行って、記録トラックと対物レンズの相対的変位を示す信号を得る第1の演算手段と、第2の光検出手段の第1、第2の光検出部の検出出力の差をとる演算を行って、第1の光検出手段の光検出面上のビームスポットの相対的変位を示す信号を得る第2の演算手段と、第2の演算手段の出力信号に所定の係数を乗算する乗算手段と、第1の演算手段の出力信号および乗算手段の出力信号の差をとる演算を行ってトラッキングエラー信号を得る第3の演算手段とを有するものである。
また、この発明に係る光ピックアップは、スパイラル状または同心円状に記録トラックが形成されている光ディスク上に、対物レンズにより光ビームを集光してビームスポットを形成する光ビーム照射手段と、反射光の光路に配置され、メインビームおよびサイドビームを得るための回折手段と、メインビームによるビームスポットが光検出面に形成され、記録トラックの長手方向と直交する光ディスクのラジアル方向に相当する方向に、記録トラックの長手方向に相当する方向に延びる直線である分割線によって分割された第1、第2の光検出部を有する第1の光検出手段と、サイドビームによるビームスポットのうち、0次光および±1次光の干渉領域を含まない領域が光検出面に形成され、ラジアル方向に相当する方向に、記録トラックの長手方向に相当する方向に延びる直線である分割線によって分割された第1、第2の光検出部を有する第2の光検出手段とを備えるものである。
この発明においては、スパイラル状または同心円状に記録トラックが形成されている光ディスク上に、対物レンズにより光ビームが集光されてビームスポットが形成される。そして、このビームスポットからの反射光を用いて、所定の記録トラックからのビームスポットの、光ディスクのラジアル方向へのずれに対応したトラッキングエラー信号が生成される。
この場合、反射光の光路に回折手段が配置され、メインビームおよびサイドビームが得られる。メインビームによるビームスポットが第1の光検出手段の光検出面に形成される。この第1の光検出手段は、光ディスクのラジアル方向に相当する方向に、記録トラックの長手方向に相当する方向に延びる直線である分割線によって分割された第1、第2の光検出部を有するものとされる。この第1、第2の光検出部の検出出力の差をとる演算が行われ、記録トラックと対物レンズの相対的変位を示す信号が得られる。この信号は、単なるプッシュプル法によるトラッキングエラー信号に相当するものであり、対物レンズのラジアル方向への変位が発生するとオフセットが発生する。
サイドビームによるビームスポットのうち、0次光および±1次光の干渉領域を含まない領域が、第2の光検出手段の光検出面に形成される。この第2の光検出手段は、光ディスクのラジアル方向に相当する方向に、記録トラックの長手方向に相当する方向に延びる直線である分割線によって分割された第1、第2の光検出部を有するものとされる。この第1、第2の光検出部の検出出力の差をとる演算が行われ、第1光検出手段の光検出面上のビームスポットの相対的変位を示す信号が得られる。
このビームスポットの相対的変位を示す信号に所定の係数が乗算されることで、オフセットに相当する信号が得られる。そして、上述した記録トラックと対物レンズの相対的変位を示す信号から、このオフセットに相当する信号が減算され、オフセットが除去されたトラッキングエラー信号が得られる。
そして、上述のように取得されたトラッキングエラー信号に基づいて、光ディスク上に形成されるビームスポットが所定の記録トラック上に位置するように制御される。
このように、第1光検出手段の光検出面上のビームスポットの相対的変位を示す信号を、第2の光検出手段を用いて得るものであり、第1の光検出手段は、トラッキングエラー信号を得るために、光ディスクのラジアル方向に相当する方向に第1、第2の光検出部を有する構成であり、その分割数は少なく、従ってこの第1の光検出手段から得られる再生信号のS/Nの低下を抑えることができる。
また、第2の光検出手段は、光ディスクのラジアル方向に相当する方向に、記録トラックの長手方向(タンジェンシャル方向)に相当する方向に延びる直線である分割線によって分割された第1、第2の光検出部を有する構成であり、光検出面に形成されるビームスポットが記録トラックの長手方向(タンジェンシャル方向)に相当する方向にずれた場合であっても、プッシュプル干渉領域が、オフセットに相当する信号を得るための第2、第3の光検出部に入り込むことがなく、オフセットに相当する信号(オフセットを除去するための信号)を精度よく得ることができる。
例えば、第2の光検出手段の第1、第2の光検出部の分割線とは反対側の端部の形状は、それぞれ、記録トラックの長手方向に相当する方向の中央位置で分割線に最も近づく曲線形状とされる。そのため、第1、第2の光検出部は、この記録トラックの長手方向に相当する方向の中央位置で最も幅が狭く、この中央位置から離れるに従って幅が広くなる形状となる。したがって、上述したように第1、第2の光検出部の検出出力の差をとる演算が行われることで、光検出手段の光検出面上のビームスポットの相対的変位を示す信号が得られるが、その検出感度を高めることができる。
また例えば、第2の光検出手段の光検出面上におけるビームスポットの半径を1とすると共に、この光検出面上におけるビームスポットのラジアル方向に相当する方向への変位の大きさの最大値がビームスポットの半径のd倍であるとき、光ビームの波長をλ、対物レンズの開口数をNA、記録トラックのピッチをTpとして、第2の光検出手段の第1、第2の光検出部の、分割線とは反対側の端部は、それぞれ、記録トラックの長手方向に相当する方向の中央位置で、分割線との間の距離wが、{(λ/NA)*(1/Tp)−1}−d≧w>0の式を満たす線形状とされる。
この場合、第1の光検出部の端部は、対物レンズがラジアル方向に変位し、第2の光検出手段の光検出面に形成されるビームスポットがこのラジアル方向に相当する方向に変位したとしても、0次光および−1次光の干渉領域を含む領域とそれ以外の領域とを分割する状態を維持する。同様に、第2の光検出部の端部は、対物レンズがラジアル方向に変位し、第2の光検出手段の光検出面に形成されるビームスポットがこのラジアル方向に相当する方向に変位したとしても、0次光および+1次光の干渉領域を含む領域とそれ以外の領域とを分割する状態を維持する。
したがって、第1、第2の光検出部には、対物レンズがラジアル方向に変位し、第2の光検出手段の光検出面に形成されるビームスポットがこのラジアル方向に相当する方向に変位したとしても、ビームスポットのうち、0次光および±1次光の干渉領域を含まない領域が形成される。これにより、第1、第2の光検出部の検出出力の差をとる演算が行われることで得られる、第1の光検出手段の光検出面上のビームスポットの相対的変位を示す信号は、干渉領域に影響されないものとなり、この信号に基づいて得られるオフセットに相当する信号を常に高精度で得ることができ、従ってトラッキングエラー信号を常に高精度で得ることができる。
この発明によれば、プッシュプル法によるトラッキングエラー信号に含まれる、光検出面の変位または対物レンズのラジアル方向への変位に伴うオフセットを除去するための信号を、光ディスク上に形成されたビームスポットからの反射光によるビームスポットが光検出面に形成される光検出手段を光ディスクのラジアル方向に相当する方向に第1、第2および第3の分割線によって分割された第1〜第4の光検出部を有する構成とし、第2、第3の光検出部にはビームスポットのうち0次光および±1次光の干渉領域を含まない領域が位置するようにし、この第2、第3の光検出部の検出出力の差をとる演算を行って得るものであり、光検出手段の分割数を比較的少なくでき、再生信号のS/Nの低下を抑えることができると共に、光検出面に形成されるビームスポットが記録トラックの長手方向(タンジェンシャル方向)に相当する方向にずれた場合にもオフセットを除去するための信号を精度よく得ることができる。
また、この発明によれば、プッシュプル法によるトラッキングエラー信号に含まれる、光検出面の変位または対物レンズのラジアル方向への変位に伴うオフセットを除去するための信号を、光ディスク上に形成されたビームスポットからの反射光の光路にメインビームおよびサイドビームを得るための回折手段を設け、サイドビームによるビームスポットのうち、0次光および±1次光の干渉領域を含まない領域が光検出面に形成され、光ディスクのラジアル方向に相当する方向に分割線によって分割された第1、第2の光検出部を有する第2の光検出手段を設け、この第1、第2の光検出部の検出出力の差をとる演算を行って得るものであり、メインビームによるビームスポットが光検出面に形成される第1の光検出手段の分割数の増加を防止でき、再生信号のS/Nの低下を抑えることができると共に、光検出面に形成されるビームスポットが記録トラックの長手方向(タンジェンシャル方向)に相当する方向にずれた場合にもオフセットを除去するための信号を精度よく得ることができる。
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態について説明する。図1は、実施の形態としてのDVDプレーヤ100の構成を示している。
DVDプレーヤ100は、プレーヤ全体の動作を制御する、図示しないマイクロコンピュータを備えてなるシステムコントローラ101を有している。このシステムコントローラ101には、例えば液晶表示素子で構成され、装置の状態などを表示する表示部102と、ユーザ操作のために複数の入力キーなどが配された操作キー部103とが接続されている。
また、DVDプレーヤ100は、光ディスクとしてのDVD104を回転駆動するためのスピンドルモータ105と、レーザダイオード、対物レンズ、フォトディテクタ等から構成される光ピックアップ106と、この光ピックアップ106をDVD104の半径方向(ラジアル方向)に移動させるための送りモータ107とを有している。この場合、光ピックアップ106を構成するレーザダイオードからのレーザビームがDVD104の記録面に照射され、その反射光が光ピックアップ106を構成するフォトディテクタに照射される。
また、DVDプレーヤ100は、サーボ制御回路108を有している。このサーボ制御回路108は、光ピックアップ106におけるトラッキングやフォーカスを制御し、また送りモータ107の動作を制御する。さらに、サーボ制御回路108は、スピンドルモータ105の回転を制御する。これにより、DVD104の再生時には、このDVD104がCLV(Constant Linear Velocity)で回転駆動される。
また、DVDプレーヤ100は、光ピックアップ106の複数の光検出器の出力信号を演算増幅して、再生信号SRF、非点収差法によるフォーカスエラー信号SFE、プッシュプル法によるトラッキングエラー信号STEを生成するRFアンプ部109を有している。このRFアンプ部109は、作成したフォーカスエラー信号SFEおよびトラッキングエラー信号STEをサーボ制御回路108に供給する。サーボ制御回路108は、これらのエラー信号SFE,STEを用いて、上述したように光ピックアップ106におけるトラッキングやフォーカスを制御する。
上述せずも、光ピックアップ106により、DVD104上にビームスポットが形成される。フォーカス制御は、DVD104の記録面で光ビームが集光するように、DVD104の記録面と対物レンズとの間の距離を一定に保つための制御である。トラッキング制御は、ビームスポットをDVD104の所定の記録トラック上に位置させるための制御である。
また、DVDプレーヤ100は、RFアンプ部109で生成された再生信号SRFの2値化スライス、その後のPLL(Phase-Locked Loop)による同期データの生成等、一連のアナログ信号処理を行うリードチャネル部110を有している。なお、このリードチャネル部110は、CLV制御信号SCLVの生成などの機能も備えている。リードチャネル部110は、生成したCLV制御信号SCLVをサーボ制御回路108に供給する。サーボ制御回路108は、このCLV制御信号SCLVを用いて、上述したようにスピンドルモータ105の回転を制御する。
また、DVDプレーヤ100は、リードチャネル部110で生成された同期データ(8/16変調データ)の復調、その後の誤り訂正等の処理を行う復調/ECC部111と、この復調/ECC部111より出力されるデータストリームより、ビデオデータ、オーディオデータ、サブピクチャデータ等を分離するデマルチプレクサ112とを有している。
また、DVDプレーヤ100は、デマルチプレクサ112で分離された圧縮ビデオデータに対してデータ伸長処理を行ってビデオデータVaを得るビデオデコーダ113と、デマルチプレクサ112で分離されたサブピクチャデータを処理して字幕等を表示するための表示データSaを得るサブピクチャデコーダ114と、ビデオデコーダ113で得られたビデオデータVaにサブピクチャデコーダ114で得られた表示データSaを合成する合成器115とを有している。
また、DVDプレーヤ100は、合成器115より出力されるビデオデータを使用して例えばNTSC方式の映像データVDを生成するTVエンコーダ116と、この映像データVDをアナログ信号に変換して映像信号SVを得るDAコンバータ117と、この映像信号SVを出力する出力端子118とを有している。
また、DVDプレーヤ100は、デマルチプレクサ112で分離された圧縮オーディオデータに対してデータ伸長処理を行ってオーディオデータADを得るオーディオデコーダ119と、このオーディオデータADをアナログ信号に変換して音声信号SAを得るDAコンバータ120と、この音声信号SAを出力する出力端子121とを有している。
図1に示すDVDプレーヤ100の動作を説明する。
ユーザの操作キー部103の操作によって再生が指示されると、サーボ制御回路108の制御によってスピンドルモータ105の回転が開始され、DVD104がCLVで回転駆動され、再生が開始される。
RFアンプ部109から得られる再生信号SRFはリードチャネル部110に供給され、このリードチャネル部110で2値化スライス処理、PLLによる同期データの生成処理等が行われる。リードチャネル部110より出力される同期データは復調/ECC部111に供給され、この復調/ECC部111で復調処理および誤り訂正処理が行われる。この復調/ECC部111からのデータストリームはデマルチプレクサ112に供給される。デマルチプレクサ112では、データストリームより、ビデオデータ、オーディオデータ、サブピクチャデータの分離が行われる。
デマルチプレクサ112で分離されたビデオデータ(MPEG2ビデオデータ)はビデオデコーダ113に供給されてデータ伸長処理が施される。デマルチプレクサ112で分離されたサブピクチャデータはサブピクチャデコーダ114に供給される。そして、ユーザの操作キー部103の操作に基づいて、このサブピクチャデコーダ114でデコード処理が行われ、字幕等を表示するための表示データSaが作成される。この表示データSaは合成器115でビデオデコーダ113からのビデオデータVaに合成される。これにより、再生画像に字幕等が重ねて表示されることとなる。
合成器115より出力されるビデオデータはTVエンコーダ116に供給されて例えばNTSC方式の映像データVDとされる。この映像データVDはDAコンバータ117でアナログの映像信号SVに変換される。そして、この映像信号SVは出力端子118に出力される。この映像信号SVを図示しないモニタに供給することで、モニタ画面に映像信号SVによる画像、つまりDVD104の再生画像が表示される。
また、デマルチプレクサ112で分離されたオーディオデータ(AC3データ等)はオーディオデコーダ119に供給されてデータ伸長処理が施される。このオーディオデコーダ119で得られたオーディオデータADはDAコンバータ120でアナログの音声信号SAに変換される。そして、この音声信号SAが出力端子121に出力される。この音声信号SAを増幅して図示しないスピーカ等に供給することで、上述したモニタに表示される画像に対応した音声が出力される。
次に、光ピックアップ106の光学系について説明する。図2は、その光学系の構成を示している。
光ピックアップ106は、光ビームとしてのレーザビームを発生するレーザダイオード151と、ビームスプリッタ152と、コリメータレンズ153と、対物レンズ154とを有している。ビームスプリッタ152は、レーザダイオード151からのレーザビームを透過すると共に、DVD104上に形成されたビームスポットからの反射光を反射させるためのものである。コリメータレンズ153は、レーザビームを発散光から平行光に整形する。対物レンズ154は、レーザビームを集光してDVD104上にビームスポットを形成する。
また、光ピックアップ106は、シリンドリカルレンズ155と、フォトディテクタ156とを有している。シリンドリカルレンズ155は、非点収差法によるフォーカスエラー信号を得るために用いられる。フォトディテクタ156は、再生信号SRF、フォーカスエラー信号SFE、トラッキングエラー信号STEを得るための光検出手段を構成している。
図2に示す光ピックアップ106の光学系の動作について説明する。レーザダイオード151からの発散光としてのレーザビームはビームスプリッタ152を透過した後、コリメータレンズ153によって平行光に整形される。そして、この平行光に整形されたレーザビームは対物レンズ154によってDVD104上に集光され、このDVD104上にビームスポットが形成される。
また、DVD104上に形成されたビームスポットからの反射光としてのレーザビームは、対物レンズ154およびコリメータレンズ153を介された後にビームスプリッタ152で反射され、さらにシリンドリカルレンズ155を介して、フォトディテクタ156に入射される。
図3は、フォトディテクタ156の構成を示している。このフォトディテクタ156は、1個の8分割フォトダイオード部161で構成されている。このフォトダイオード部161の光検出面には、上述した反射光としてのレーザビームによるビームスポットBSが形成される。このビームスポットBSは、図3にハッチングを施して示す、0次光および−1次光が重なり合う干渉領域P-と、0次光および+1次光が重なり合う干渉領域P+とを持っている。
フォトダイオード部161は、DVD104のラジアル方向に相当する方向xに、第1の分割線LD1、第2の分割線LD2および第3の分割線LD3によって分割された第1〜第4の光検出部を有している。
この場合、第2の分割線LD2は、DVD104に形成されている記録トラックの長手方向に相当する方向yに延びる直線である。第1の分割線LD1は、ビームスポットBSの干渉領域P-を含む領域とそれ以外の領域とを分割し、方向yの中央位置で、第2の分割線LD2に最も近づく放物線状の曲線である。同様に、第3の分割線LD3は、ビームスポットBSの干渉領域P+を含む領域とそれ以外の領域とを分割し、方向yの中央位置で、第2の分割線LD2に最も近づく放物線状の曲線である。
なお、このフォトダイオード部161は、非点収差法によるフォーカスエラー信号を得るために、方向yに、方向xに延びる直線である分割線LD4によって、2分割されている。そのため、上述した第1〜第4の光検出部はそれぞれ2つのフォトダイオードからなっている。すなわち、第1の光検出部はフォトダイオードDa1,Db1からなり、第2の光検出部はフォトダイオードDa2,Db2からなり、第3の光検出部はフォトダイオードDd2,Dc2からなり、第4の光検出部はフォトダイオードDd1,Dc1からなっている。
ここで、図4に示すように、ビームスポットBS(0次光によるビームスポット)の半径を1とすると、このビームスポットBSの中心と、±1次光によるビームスポットBS±1(この半径も1である)の中心との間の距離Lは、(1)式によって与えられる。ここで、λはレーザビームの波長、NAは対物レンズ154の開口数、TpはDVD104に形成されている記録トラックのピッチである。
L=(λ/NA)*(1/Tp) ・・・(1)
対物レンズ154がラジアル方向に変位すると、フォトダイオード部161の光検出面に形成されるビームスポットBSは、ラジアル方向に相当する方向xに変位する。この変位の大きさの最大値は、対物レンズ154のラジアル方向への変位の大きさの最大値により一意に決まる。ここで、ビームスポットBSの方向xへの変位の大きさの最大値を、ビームスポットBSの半径のd倍とする。
上述した第1、第3の分割線LD1,LD3は、それぞれ、上述した方向yの中央位置で、第2の分割線LD2との距離w(図3に図示)が、(2)式を満たすようにされる。これにより、対物レンズ154がラジアル方向に変位し、ビームスポットBSが方向xに変位したとしても、第1、第3の分割線LD1,LD3は、それぞれ、干渉領域P-,P+を含む領域とそれ以外の領域とを分割する状態を維持する。
{(λ/NA)*(1/Tp)−1}−d≧w>0 ・・・(2)
次に、RFアンプ部109における、再生信号SRF、フォーカスエラー信号SFE、トラッキングエラー信号STEの生成処理について説明する。
光ピックアップ106においては、フォトダイオード部161の各フォトダイオードに対応してそれぞれ検出出力が得られる。つまり、フォトダイオードでは入射された光(光信号)が電流信号に変換され、さらにこの電流信号が電流/電圧変換器で電圧信号に変換されると共に増幅されて検出出力とされる。光ピックアップ106からRFアンプ部109には、フォトダイオード部161を構成する8個のフォトダイオードDa1,Da2,Db1,Db2,Dc1,Dc2,Dd1,Dd2に係る検出出力Sa1,Sa2,Sb1,Sb2,Sc1,Sc2,Sd1,Sd2が供給される。
RFアンプ部109では、検出出力Sa1,Sa2,Sb1,Sb2,Sc1,Sc2,Sd1,Sd2の全てが加算され、その加算信号(Sa1+Sa2+Sb1+Sb2+Sc1+Sc2+Sd1+Sd2)が増幅されて再生信号SRFが生成される。また、RFアンプ部109では、非点収差法によるフォーカスエラー信号SFEが、(3)式に基づいて生成される。
FE=(Sa1+Sa2+Sc1+Sc2)−(Sb1+Sb2+Sd1+Sd2) ・・・(3)
また、RFアンプ部109では、トラッキングエラー信号STEが、(4)式に基づいて生成される。
TE={(Sd1+Sd2+Sc1+Sc2)−(Sa1+Sa2+Sb1+Sb2)}
−k{(Sd2+Sc2)−(Sa2+Sb2)} ・・・(4)
この(4)式において、{(Sd1+Sd2+Sc1+Sc2)−(Sa1+Sa2+Sb1+Sb2)}の項は、単なるプッシュプル法によるトラッキングエラー信号に相当するものであり、光検出面の変位または対物レンズ154のラジアル方向への変位が発生するとオフセットが発生する。また、(4)式において、k{(Sd2+Sc2)−(Sa2+Sb2)}の項は、フォトダイオード部161の光検出面上のビームスポットBSの、方向xへの相対的変位を示す信号{(Sd2+Sc2)−(Sa2+Sb2)}に係数kを乗算したものであり、上述した単なるプッシュプル法によるトラッキングエラー信号に発生するオフセットに相当する。したがって、(4)式に基づいて生成されるトラッキングエラー信号STEは、オフセットが除去されたトラッキングエラー信号となる。
なお、(4)式における係数kは、例えば、製造時に、フォーカスをかけた状態で意図的に対物レンズ154のラジアル方向への変位を発生させ、トラッキングエラー信号にオフセットが発生しないように決定すればよい。これは、周知のDPP(Differential Push Pull )法におけるDPPバランス調整と同じである。
RFアンプ部109では、トラッキングエラー信号STEは、図5の回路によって生成される。すなわち、加算器201〜203で検出出力Sd1,Sd2,Sc1,Sc2が加算され、加算器204〜206で検出出力Sa1,Sa2,Sb1,Sb2が加算される。そして、減算器207で、加算器203の出力から加算器206の出力が減算され、単なるプッシュプル法によるトラッキングエラー信号STE′={(Sd1+Sd2+Sc1+Sc2)−(Sa1+Sa2+Sb1+Sb2)}が得られる。
また、加算器208で検出出力Sd2,Sc2が加算され、加算器209で検出出力Sa2,Sb2が加算される。そして、減算器210で、加算器208の出力から加算器209の出力が減算され、さらにその減算出力に乗算器211で係数kが乗算され、上述した単なるプッシュプル法によるトラッキングエラー信号STE′に発生しているオフセットSOF=k{(Sd2+Sc2)−(Sa2+Sb2)}が得られる。そして、減算器212で、減算器207の出力である、単なるプッシュプル法によるトラッキングエラー信号STE′から乗算器211の出力であるオフセットSOFが減算され、オフセットの除去されたトラッキングエラー信号STEが得られる。
上述した実施の形態においては、トラッキングエラー信号STEを基本的にはプッシュプル法により得るものであるが、このトラッキングエラー信号STEは、単なるプッシュプル法によるトラッキングエラー信号STE′からそれに含まれるオフセットSOFが除去されたものである。したがって、このトラッキングエラー信号STEに基づくトラッキング制御では、オフセットのためにデトラックするということがなく、トラッキング制御を良好に行うことができる。
また、上述実施の形態においては、フォトディテクタ156を構成するフォトダイオード部161は、トラッキングエラー信号STEを得るために、DVD104のラジアル方向に相当する方向xに第1〜第4の光検出部を有する構成である。したがって、フォーカスエラー信号SFEを非点収差法を用いない場合には、フォトダイオード部161の分割数は4で済み、その分割数を比較的少なくでき、再生信号SRFのS/Nの低下を抑えることができる。
また、上述実施の形態においては、フォトディテクタ156を構成するフォトダイオード部161は、トラッキングエラー信号STEを得るために、DVD104のラジアル方向に相当する方向xに第1〜第4の光検出部を有する構成である。そのため、光検出面に形成されるビームスポットBSが記録トラックの長手方向(タンジェンシャル方向)に相当する方向yにずれた場合であっても、プッシュプル干渉領域が、オフセットに相当する信号を得るための第2、第3の光検出部に入り込むことがなく、オフセットに相当する信号(オフセットを除去するための信号)を精度よく得ることができる。
また、上述実施の形態においては、フォトダイオード部161における第1、第3の分割線LD1,LD3は、それぞれ、記録トラックの長手方向に相当する方向yの中央位置で第2の分割線LD2に最も近づく曲線とされている。そのため、第2の光検出部(フォトダイオードDa2,Db2からなる)および第3の光検出部(フォトダイオードDd2,Dc2からなる)は、この記録トラックの長手方向に相当する方向yの中央位置で最も幅が狭く、この中央位置から離れるに従って幅が広くなる形状となる。したがって、上述したように第2、第3の光検出部の検出出力の差をとる演算が行われることで、フォトダイオード部161の光検出面上のビームスポットBSの相対的変位を示す信号{(Sd2+Sc2)−(Sa2+Sb2)}が得られるが、その検出感度を高めることができる。
また、上述実施の形態においては、フォトダイオード部161の第1、第3の分割線LD1,LD3は、それぞれ、上述した方向yの中央位置で、第2の分割線LD2との距離wが、(2)式を満たすようにされる。そのため、対物レンズ154がラジアル方向に変位し、ビームスポットBSが方向xに変位したとしても、第1、第3の分割線LD1,LD3は、それぞれ、干渉領域P-,P+を含む領域とそれ以外の領域とを分割する状態を維持する。
したがって、第2、第3の光検出部には、対物レンズ154がラジアル方向に変位し、フォトダイオード部161の光検出面に形成されるビームスポットBSが方向xに変位したとしても、ビームスポットBSのうち、0次光および±1次光の干渉領域P-,P+を含まない領域が形成される。これにより、第2、第3の光検出部の検出出力の差をとる演算が行われることで得られる、フォトダイオード部161の光検出面上のビームスポットBSの相対的変位を示す信号{(Sd2+Sc2)−(Sa2+Sb2)}は、干渉領域干渉領域P-,P+に影響されないものとなり、この信号に基づくオフセットSOFを常に高精度で得ることができ、従ってトラッキングエラー信号STEを常に高精度で得ることができる。
なお、上述実施の形態においては、第1、第3の分割線LD1,LD3は、それぞれ、放物線状の曲線とされているが、図6Aに示すように、方向yに延びる直線、あるいは図6Bに示すように方向yの中央位置が折れ点となる折れ線状の曲線であってもよい。
次に、この発明の他の実施の形態について説明する。この他の実施の形態としてのDVDプレーヤは、図示せずも、光ピックアップ106の構成、およびRFアンプ部109における再生信号SRF、フォーカスエラー信号SFE、トラッキングエラー信号STEの生成処理が異なるだけで、全体的には、図1に示すDVDプレーヤ100と同様の構成とされている。
光ピックアップ106の光学系について説明する。図7は、その光学系の構成を示している。なお、この図7において、図2と対応する部分には同一符号を付して示す。
光ピックアップ106は、光ビームとしてのレーザビームを発生するレーザダイオード151と、ビームスプリッタ152と、コリメータレンズ153と、対物レンズ154とを有している。ビームスプリッタ152は、レーザダイオード151からのレーザビームを透過すると共に、DVD104上に形成されたビームスポットからの反射光を反射させるためのものである。コリメータレンズ153は、レーザビームを発散光から平行光に整形する。対物レンズ154は、レーザビームを集光してDVD104上にビームスポットを形成する。
また、光ピックアップ106は、回折手段としてのグレーティング(回折格子)157と、シリンドリカルレンズ155と、フォトディテクタ156Aとを有している。グレーティング157は、DVD104上に形成されたビームスポットの反射光の光路に配置されており、0次光からなるメインビームと、±1次光からなるサイドビームを得るために用いられる。このグレーティング157の分割光量比は、例えば、0次光が85%、±1次光が6%とされる。シリンドリカルレンズ155は、非点収差法によるフォーカスエラー信号を得るために用いられる。フォトディテクタ156Aは、再生信号SRF、フォーカスエラー信号SFE、トラッキングエラー信号STEを得るための光検出手段を構成している。
図7に示す光ピックアップ106の光学系の動作について説明する。レーザダイオード151からの発散光としてのレーザビームはビームスプリッタ152を透過した後、コリメータレンズ153によって平行光に整形される。そして、この平行光に整形されたレーザビームは対物レンズ154によってDVD104上に集光され、このDVD104上にビームスポットが形成される。
また、DVD104上に形成されたビームスポットからの反射光としてのレーザビームは、対物レンズ154およびコリメータレンズ153を介された後にビームスプリッタ152で反射され、グレーティング157に入力される。そして、このグレーティング157で0次光によるメインビームおよび±1次光によるサイドビームが得られる。これらメインビームおよびサイドビームは、シリンドリカルレンズ155を介して、フォトディテクタ156Aに入射される。
図8は、フォトディテクタ156Aの構成を示している。このフォトディテクタ156Aは、3個の4分割フォトダイオード部161M,161S-,161S+で構成されている。ここで、フォトダイオード部161Mは第1の光検出手段を構成し、フォトダイオード部161S-,161S+は第2の光検出手段を構成している。
フォトダイオード部161Mの光検出面には、上述した0次光のメインビームによるビームスポットBS0が形成される。このビームスポットBS0は、図8にハッチングを施して示す、0次光および−1次光が重なり合う干渉領域P-と、0次光および+1次光が重なり合う干渉領域P+とを持っている。なお、ここでいう0次光および±1次光は、グレーティング157によるものではなく、DVD104の記録トラックに形成されているピットによる回折で生じたものである。
フォトダイオード部161Mは、DVD104のラジアル方向に相当する方向xに、DVD104に形成された記録トラックの長手方向に相当する方向yに延びる直線LD11で2分割されると共に、方向yに、方向xに延びる直線LD12で2分割された状態となっており、4個のフォトダイオードDa,Db,Dc,Ddを有している。ここで、フォトダイオードDa,Dbは第1の光検出部を構成し、フォトダイオードDc,Ddは第2の光検出部を構成している。これら第1、第2の光検出部は、プッシュプル信号を得るために使用される。
フォトダイオード部161S-の光検出面には、上述した−1次光のサイドビームによるビームスポットBS-1が形成される。このビームスポットBS-1も、上述したメインビームによるビームスポットBS0と同様に、図8にハッチングを施して示す、0次光および−1次光が重なり合う干渉領域P-と、0次光および+1次光が重なり合う干渉領域P+とを持っている。
フォトダイオード部161S-は、方向xに、第1の分割線LD21、第2の分割線LD22および第3の分割線LD23によって分割された、4個のフォトダイオードDe′,De,Df,Df′からなっている。この場合、第2の分割線LD22は、方向yに延びる直線である。第1の分割線LD21は、ビームスポットBS-1の干渉領域P-を含む領域とそれ以外の領域とを分割し、方向yの中央位置で、第2の分割線LD22に最も近づく放物線状の曲線である。同様に、第3の分割線LD23は、ビームスポットBS-1の干渉領域P+を含む領域とそれ以外の領域とを分割し、方向yの中央位置で、第2の分割線LD22に最も近づく放物線状の曲線である。
ここで、フォトダイオードDe,Dfはそれぞれ第1、第2の光検出部を構成しており、これら第1、第2の光検出部の検出出力を用いて、後述するように、フォトダイオード部161Mの光検出面上のビームスポットBS0の相対的変位を示す信号が生成される。この場合、第1、第2の光検出部(フォトダイオードDe,Df)の光検出面には、ビームスポットBS-1のうち、干渉領域P-,P+を含まない領域が形成される。また、第1、第2の光検出部(フォトダイオードDe,Df)の第2の分割線LD22とは反対側の端部の形状は、それぞれ、方向yの中央位置で、当該第2の分割線LD22に最も近づく曲線形状となる。なお、フォトダイオードDe′,Df′は、実際には不要であり、従ってなくてもよい。
また、第1、第3の分割線LD21,LD23は、上述したフォトダイオード部161(図3参照)の第1、第3の分割線LD1,LD3と同様に、それぞれ、方向yの中央位置で、第2の分割線LD22との距離w(図8に図示)が、上述した(2)式を満たすようにされる。これにより、対物レンズ154がラジアル方向に変位し、ビームスポットBS-1が方向xに変位したとしても、第1、第3の分割線LD21,LD23は、それぞれ、干渉領域P-,P+を含む領域とそれ以外の領域とを分割する状態を維持する。
フォトダイオード部161S+の光検出面には、上述した+1次光のサイドビームによるビームスポットBS+1が形成される。このビームスポットBS+1も、上述したメインビームによるビームスポットBS0と同様に、図8にハッチングを施して示す、0次光および−1次光が重なり合う干渉領域P-と、0次光および+1次光が重なり合う干渉領域P+とを持っている。
フォトダイオード部161S+は、方向xに、第1の分割線LD31、第2の分割線LD32および第3の分割線LD33によって分割された、4個のフォトダイオードDg′,Dg,Dh,Dh′からなっている。この場合、第2の分割線LD32は、方向yに延びる直線である。第1の分割線LD31は、ビームスポットBS+1の干渉領域P-を含む領域とそれ以外の領域とを分割し、方向yの中央位置で、第2の分割線LD32に最も近づく放物線状の曲線である。同様に、第3の分割線LD33は、ビームスポットBS+1の干渉領域P+を含む領域とそれ以外の領域とを分割し、方向yの中央位置で、第2の分割線LD32に最も近づく放物線状の曲線である。
ここで、フォトダイオードDg,Dhはそれぞれ第1、第2の光検出部を構成しており、これら第1、第2の光検出部の検出出力を用いて、後述するように、フォトダイオード部161Mの光検出面上のビームスポットBS0の相対的変位を示す信号が生成される。この場合、この場合、第1、第2の光検出部(フォトダイオードDg,Dh)の光検出面には、ビームスポットBS+1のうち、干渉領域P-,P+を含まない領域が形成される。また、第1、第2の光検出部(フォトダイオードDg,Dh)の第2の分割線LD32とは反対側の端部の形状は、それぞれ、方向yの中央位置で、当該第2の分割線LD32に最も近づく曲線形状となる。なお、フォトダイオードDg′,Dh′は、実際には不要であり、従ってなくてもよい。
また、第1、第3の分割線LD31,LD33は、上述したフォトダイオード部161(図3参照)の第1、第3の分割線LD1,LD3と同様に、それぞれ、方向yの中央位置で、第2の分割線LD32との距離w(図8に図示)が、上述した(2)式を満たすようにされる。これにより、対物レンズ154がラジアル方向に変位し、ビームスポットBS+1が方向xに変位したとしても、第1、第3の分割線LD31,LD33は、それぞれ、干渉領域P-,P+を含む領域とそれ以外の領域とを分割する状態を維持する。
次に、RFアンプ部109における、再生信号SRF、フォーカスエラー信号SFE、トラッキングエラー信号STEの生成処理について説明する。
光ピックアップ106においては、フォトダイオード部161M,161S-,161S+の各フォトダイオードに対応してそれぞれ検出出力が得られる。つまり、フォトダイオードでは入射された光(光信号)が電流信号に変換され、さらにこの電流信号が電流/電圧変換器で電圧信号に変換されると共に増幅されて検出出力とされる。光ピックアップ106からRFアンプ部109には、フォトダイオード部161M,161S-,161S+を構成する8個のフォトダイオードDa,Db,Dc,Dd,De,Df,Dg,Dhに係る検出出力Sa,Sb,Sc,Sd,Se,Sf,Sg,Shが供給される。
RFアンプ部109では、検出出力Sa,Sb,Sc,Sd,Se,Sf,Sg,Shの全てが加算され、その加算信号(Sa+Sb+Sc+Sd+Se+Sf+Sg+Sh)が増幅されて再生信号SRFが生成される。また、RFアンプ部109では、非点収差法によるフォーカスエラー信号SFEが、(5)式に基づいて生成される。
FE=(Sa+Sc)−(Sb+Sd) ・・・(5)
また、RFアンプ部109では、トラッキングエラー信号STEが、(6)式に基づいて生成される。
TE={(Sd+Sc)−(Sa+Sb)}−k{(Sf+Sh)−(Se+Sg)}
・・・(6)
この(6)式において、{(Sd+Sc)−(Sa+Sb)}の項は、単なるプッシュプル法によるトラッキングエラー信号に相当するものであり、光検出面の変位または対物レンズ154のラジアル方向への変位が発生するとオフセットが発生する。また、(6)式において、k{(Sf+Sh)−(Se+Sg)}の項は、フォトダイオード部161Mの光検出面上のビームスポットBS0の、方向xへの相対的変位を示す信号{(Sf+Sh)−(Se+Sg)}に係数kを乗算したものであり、上述した単なるプッシュプル法によるトラッキングエラー信号に発生するオフセットに相当する。したがって、(6)式に基づいて生成されるトラッキングエラー信号STEは、オフセットが除去されたトラッキングエラー信号となる。
なお、(6)式における係数kは、上述した(4)式における係数kと同様に、例えば、製造時に、フォーカスをかけた状態で意図的に対物レンズ154のラジアル方向への変位を発生させ、トラッキングエラー信号にオフセットが発生しないように決定すればよい。
RFアンプ部109では、トラッキングエラー信号STEは、図9の回路によって生成される。すなわち、加算器221で検出出力Sd,Scが加算され、加算器222で検出出力Sa,Sbが加算される。そして、減算器223で、加算器221の出力から加算器222の出力が減算され、単なるプッシュプル法によるトラッキングエラー信号STE′={(Sd+Sc)−(Sa+Sb)}が得られる。
また、加算器224で検出出力Sf,Shが加算され、加算器225で検出出力Se,Sgが加算される。そして、減算器226で、加算器224の出力から加算器225の出力が減算され、さらにその減算出力に乗算器227で係数kが乗算され、上述した単なるプッシュプル法によるトラッキングエラー信号STE′に発生しているオフセットSOF=k{(Sf+Sh)−(Se+Sg)}が得られる。そして、減算器228で、減算器223の出力である、単なるプッシュプル法によるトラッキングエラー信号STE′から乗算器227の出力であるオフセットSOFが減算され、オフセットの除去されたトラッキングエラー信号STEが得られる。
上述他の実施の形態においては、トラッキングエラー信号STEを基本的にはプッシュプル法により得るものであるが、このトラッキングエラー信号STEは、単なるプッシュプル法によるトラッキングエラー信号STE′からそれに含まれるオフセットSOFが除去されたものである。したがって、このトラッキングエラー信号STEに基づくトラッキング制御では、オフセットのためにデトラックするということがなく、トラッキング制御を良好に行うことができる。
また、上述他の実施の形態においては、フォトダイオード部161Mの光検出面上のビームスポットBS0の相対的変位を示す信号を、フォトダイオード部161S-,161S+を用いて得るものであり、フォトダイオード部161Mは、トラッキングエラー信号を得るために、DVD104のラジアル方向に相当する方向xに、第1、第2の光検出部を有する構成であり、その分割数は少なく、再生信号SRFのS/Nの低下を抑えることができる。
また、上述他の実施の形態においては、フォトダイオード部161S-,161S+は、DVD104のラジアル方向に相当する方向xに、記録トラックの長手方向(タンジェンシャル方向)に相当する方向yに延びる直線である分割線LD22,LD32によって分割された第1の光検出部(De,Dg)、第2の光検出部(Df,Dh)を有する構成であり、光検出面に形成されるビームスポットBS-1,BS+1が記録トラックの長手方向に相当する方向yにずれた場合であっても、プッシュプル干渉領域がP-,P+が、オフセットに相当する信号を得るための第1、第2の光検出部に入り込むことがなく、オフセットに相当する信号(オフセットを除去するための信号)を精度よく得ることができる。
また、上述他の実施の形態においては、フォトダイオード部161S-,161+における第1の分割線LD21,LD31、第3の分割線LD23,LD33は、それぞれ、記録トラックの長手方向に相当する方向yの中央位置で第2の分割線LD22,LD32に最も近づく曲線とされている。そのため、第1の光検出部(フォトダイオードDe,Dg)および第2の光検出部(フォトダイオードDf,Dh)は、この記録トラックの長手方向に相当する方向yの中央位置で最も幅が狭く、この中央位置から離れるに従って幅が広くなる形状となる。したがって、上述したように第1、第2の光検出部の検出出力の差をとる演算が行われることで、フォトダイオード部161Mの光検出面上のビームスポットBS0の相対的変位を示す信号{(Sf+Sh)−(Se+Sg)}が得られるが、その検出感度を高めることができる。
また、上述他の実施の形態においては、フォトダイオード部161S-,161+における第1の分割線LD21,LD31、第3の分割線LD23,LD33は、それぞれ、上述した方向yの中央位置で、第2の分割線LD22,LD32との距離wが、(2)式を満たすようにされる。そのため、対物レンズ154がラジアル方向に変位し、ビームスポットBS-1,BS+1が方向xに変位したとしても、第1の分割線LD21,LD31、第3の分割線LD23,LD33は、それぞれ、干渉領域P-,P+を含む領域とそれ以外の領域とを分割する状態を維持する。
したがって、第1の光検出部(フォトダイオードDe,Dg)、第2の光検出部(フォトダイオードDf,Dh)には、対物レンズ154がラジアル方向に変位し、フォトダイオード部161S-,161S+の光検出面に形成されるビームスポットBS-1,BS+1が方向xに変位したとしても、ビームスポットBS-1,BS+1のうち、0次光および±1次光の干渉領域P-,P+を含まない領域が形成される。これにより、第1、第2の光検出部の検出出力の差をとる演算が行われることで得られる、フォトダイオード部161Mの光検出面上のビームスポットBS0の相対的変位を示す信号{(Sf+Sh)−(Se+Sg)}は、干渉領域干渉領域P-,P+に影響されないものとなり、この信号に基づくオフセットSOFを常に高精度で得ることができ、従ってトラッキングエラー信号STEを常に高精度で得ることができる。
なお、上述他の実施の形態においては、グレーティング157で0次光のメインビームと±1次光のサイドビームとを取得し、2つのサイドビームによるビームスポットBS-1,BS+1を、フォトダイオード部161S-,161+の光検出面に形成し、これらフォトダイオード部161S-,161+の第1、第2の光検出部の検出出力を用いてフォトダイオード部161Mの光検出面上のビームスポットBS0の相対的変位を示す信号を得るものである。しかし、グレーティング157をブレーズ化し、グレーティング157で−1次光のサイドビームあるいは+1次光のサイドビームを得るようにし、その得られたサイドビームのみを用いて、フォトダイオード部161Mの光検出面上のビームスポットBS0の相対的変位を示す信号を得るようにしてもよい。この場合、フォトダイオード部161S-またはフォトダイオード部161S+のいずれかは不要となり、トラッキングエラー信号STEを得るための回路も簡単となる(図9の加算器224,225が不要となる)。
また、上述他の実施の形態においても、フォトダイオード部161S-,161+における、第1の分割線LD21,LD31、第3の分割線LD23,LD33は、それぞれ、放物線状の曲線とされているが、方向yに延びる直線(図6A参照)、あるいは方向yの中央位置が折れ点となる折れ線状の曲線(図6B参照)であってもよい。
また、上記実施の形態においては、この発明をDVDプレーヤに適用したものであるが、この発明はブルーレイディスク装置等のその他の光ディスク装置にも同様に適用できる。
この発明は、プッシュプル法によるトラッキングエラー信号からオフセットを除去する際に、再生信号のS/Nが大幅に低下することを防止できると共に、光検出面に形成されるビームスポットが記録トラックの長手方向(タンジェンシャル方向)に相当する方向にずれた場合にもオフセットを除去するための信号を精度よく得ることができるものであり、DVD装置、ブルーレイディスク装置等の光ディスク装置に適用できる。
実施の形態としてのDVDプレーヤの構成を示すブロック図である。 光ピックアップの光学系の構成を示す図である。 フォトディテクタの構成を示す図である。 0次光と±1次光のビームスポットの中心間の距離を説明するための図である。 トラッキングエラー信号を生成する回路を示すブロック図である。 フォトディテクタの他の構成を示す図である。 他の実施の形態における光ピックアップの光学系の構成を示す図である。 他の実施の形態におけるフォトディテクタの構成を示す図である。 他の実地の形態におけるトラッキングエラー信号を生成する回路を示すブロック図である。 従来におけるトラッキングエラー信号を得るための受光素子の分割例を説明するための図である。
符号の説明
100・・・DVDプレーヤ、101・・・システムコントローラ、102・・・表示部、103・・・操作キー部、104・・・DVD、105・・・スピンドルモータ、106・・・光ピックアップ、107・・・送りモータ、108・・・サーボ制御回路、109・・・RFアンプ部、110・・・リードチャネル部、111・・・復調/ECC部、112・・・デマルチプレクサ、113・・・ビデオデコーダ、114・・・サブピクチャデコーダ、115・・・合成器、116・・・TVエンコーダ、117,120・・・DAコンバータ、118,121・・・出力端子、119・・・オーディオデコーダ、151・・・レーザダイオード、152・・・ビームスプリッタ、153・・・コリメータレンズ、154・・・対物レンズ、155・・・シリンドリカルレンズ、156,156A・・・フォトディテクタ、157・・・グレーティング、161,161M,161S-,161S+・・・フォトダイオード部

Claims (12)

  1. スパイラル状または同心円状に記録トラックが形成されている光ディスク上に、対物レンズにより光ビームを集光してビームスポットを形成する光ビーム照射手段と、
    上記光ディスク上に形成されたビームスポットからの反射光を用いて、所定の記録トラックからの上記ビームスポットの、上記光ディスクのラジアル方向へのずれに対応したトラッキングエラー信号を生成するエラー信号生成手段と、
    上記トラッキングエラー信号に基づいて、上記ビームスポットが上記所定の記録トラック上に位置するように制御するトラッキング制御手段とを備え、
    上記エラー信号生成手段は、
    上記反射光によるビームスポットが光検出面に形成され、上記ラジアル方向に相当する方向に第1、第2および第3の分割線によって分割された第1〜第4の光検出部を有する光検出手段と、
    上記第1、第2の光検出部の検出出力の和と上記第3、第4の光検出部の検出出力の和との差をとる演算を行って、上記記録トラックと上記対物レンズの相対的変位を示す信号を得る第1の演算手段と、
    上記第2の光検出部および上記第3の光検出部の検出出力の差をとる演算を行って、上記光検出面上の上記ビームスポットの相対的変位を示す信号を得る第2の演算手段と、
    上記第2の演算手段の出力信号に所定の係数を乗算する乗算手段と、
    上記第1の演算手段の出力信号および上記乗算手段の出力信号の差をとる演算を行って上記トラッキングエラー信号を得る第3の演算手段とを有し、
    上記第2の分割線は直線であり、
    上記第1の分割線は、上記光検出面に形成されるビームスポットの0次光および−1次光の干渉領域を含む領域とそれ以外の領域とを分割し、上記記録トラックの長手方向に相当する方向の中央位置で上記第2の分割線に最も近づく曲線であり、
    上記第3の分割線は、上記光検出面に形成されるビームスポットの0次光および+1次光の干渉領域を含む領域とそれ以外の領域とを分割し、上記記録トラックの長手方向に相当する方向の中央位置で上記第2の分割線に最も近づく曲線である
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  2. スパイラル状または同心円状に記録トラックが形成されている光ディスク上に、対物レンズにより光ビームを集光してビームスポットを形成する光ビーム照射手段と、
    上記光ディスク上に形成されたビームスポットからの反射光によるビームスポットが光検出面に形成され、上記記録トラックの長手方向に直交する上記光ディスクのラジアル方向に相当する方向に第1、第2および第3の分割線によって分割された第1〜第4の光検出部を有する光検出手段とを備え、
    上記第2の分割線は直線であり、
    上記第1の分割線は、上記光検出面に形成されるビームスポットの0次光および−1次光の干渉領域を含む領域とそれ以外の領域とを分割し、上記記録トラックの長手方向に相当する方向の中央位置で上記第2の分割線に最も近づく曲線であり、
    上記第3の分割線は、上記光検出面に形成されるビームスポットの0次光および+1次光の干渉領域を含む領域とそれ以外の領域とを分割し、上記記録トラックの長手方向に相当する方向の中央位置で上記第2の分割線に最も近づく曲線である
    ことを特徴とする光ピックアップ。
  3. スパイラル状または同心円状に記録トラックが形成されている光ディスク上に、対物レンズにより光ビームを集光してビームスポットを形成する光ビーム照射手段と、
    上記光ディスク上に形成されたビームスポットからの反射光を用いて、所定の記録トラックからの上記ビームスポットの、上記光ディスクのラジアル方向へのずれに対応したトラッキングエラー信号を生成するエラー信号生成手段と、
    上記トラッキングエラー信号に基づいて、上記ビームスポットが上記所定の記録トラック上に位置するように制御するトラッキング制御手段とを備え、
    上記エラー信号生成手段は、
    上記反射光によるビームスポットが光検出面に形成され、上記ラジアル方向に相当する方向に第1、第2および第3の分割線によって分割された第1〜第4の光検出部を有する光検出手段と、
    上記第1、第2の光検出部の検出出力の和と上記第3、第4の光検出部の検出出力の和との差をとる演算を行って、上記記録トラックと上記対物レンズの相対的変位を示す信号を得る第1の演算手段と、
    上記第2の光検出部および上記第3の光検出部の検出出力の差をとる演算を行って、上記光検出面上の上記ビームスポットの相対的変位を示す信号を得る第2の演算手段と、
    上記第2の演算手段の出力信号に所定の係数を乗算する乗算手段と、
    上記第1の演算手段の出力信号および上記乗算手段の出力信号の差をとる演算を行って上記トラッキングエラー信号を得る第3の演算手段とを有し、
    上記第2の分割線は直線であり、
    上記光検出手段の光検出面上における上記ビームスポットの半径を1とすると共に、該光検出面上における上記ビームスポットの上記ラジアル方向に相当する方向への変位の大きさの最大値が上記ビームスポットの半径のd倍であるとき、上記光ビームの波長をλ、上記対物レンズの開口数をNA、上記記録トラックのピッチをTpとして、上記第1、第3の分割線は、それぞれ、上記記録トラックの長手方向に相当する方向の中央位置で、上記第2の分割線との間の距離wが、{(λ/NA)*(1/Tp)−1}−d≧w>0の式を満たす線である
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  4. 上記第1、第3の分割線は、それぞれ、直線である
    ことを特徴とする請求項3に記載の光ディスク装置。
  5. 上記第1、第3の分割線は、それぞれ、上記中央位置で上記第2の分割線に最も近づく曲線である
    ことを特徴とする請求項3に記載の光ディスク装置。
  6. スパイラル状または同心円状に記録トラックが形成されている光ディスク上に、対物レンズにより光ビームを集光してビームスポットを形成する光ビーム照射手段と、
    上記光ディスク上に形成されたビームスポットからの反射光によるビームスポットが光検出面に形成され、上記記録トラックの長手方向に直交する上記光ディスクのラジアル方向に相当する方向に第1、第2および第3の分割線によって分割された第1〜第4の光検出部を有する光検出手段とを備え、
    上記第2の分割線は直線であり、
    上記光検出手段の光検出面上における上記ビームスポットの半径を1とすると共に、該光検出面上における上記ビームスポットの上記ラジアル方向に相当する方向への変位の大きさの最大値が上記ビームスポットの半径のd倍であるとき、上記光ビームの波長をλ、上記対物レンズの開口数をNA、上記記録トラックのピッチをTpとして、上記第1、第3の分割線は、それぞれ、上記記録トラックの長手方向に相当する方向の中央位置で、上記第2の分割線との間の距離wが、{(λ/NA)*(1/Tp)−1}−d≧w>0の式を満たす線である
    ことを特徴とする光ピックアップ。
  7. スパイラル状または同心円状に記録トラックが形成されている光ディスク上に、対物レンズにより光ビームを集光してビームスポットを形成する光ビーム照射手段と、
    上記光ディスク上に形成されたビームスポットからの反射光を用いて、所定の記録トラックからの上記ビームスポットの、上記光ディスクのラジアル方向へのずれに対応したトラッキングエラー信号を生成するエラー信号生成手段と、
    上記トラッキングエラー信号に基づいて、上記ビームスポットが上記所定の記録トラック上に位置するように制御するトラッキング制御手段とを備え、
    上記エラー信号生成手段は、
    上記反射光の光路に配置され、メインビームおよびサイドビームを得るための回折手段と、
    上記メインビームによるビームスポットが光検出面に形成され、上記ラジアル方向に相当する方向に、上記記録トラックの長手方向に相当する方向に延びる直線である分割線によって分割された第1、第2の光検出部を有する第1の光検出手段と、
    上記サイドビームによるビームスポットのうち、0次光および±1次光の干渉領域を含まない領域が光検出面に形成され、上記ラジアル方向に相当する方向に、上記記録トラックの長手方向に相当する方向に延びる直線である分割線によって分割された第1、第2の光検出部を有する第2の光検出手段と、
    上記第1の光検出手段の上記第1、第2の光検出部の検出出力の差をとる演算を行って、上記記録トラックと上記対物レンズの相対的変位を示す信号を得る第1の演算手段と、
    上記第2の光検出手段の上記第1、第2の光検出部の検出出力の差をとる演算を行って、上記第1の光検出手段の光検出面上の上記ビームスポットの相対的変位を示す信号を得る第2の演算手段と、
    上記第2の演算手段の出力信号に所定の係数を乗算する乗算手段と、
    上記第1の演算手段の出力信号および上記乗算手段の出力信号の差をとる演算を行って上記トラッキングエラー信号を得る第3の演算手段とを有する
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  8. 上記第2の光検出手段の第1、第2の光検出部の、上記分割線とは反対側の端部の形状は、それぞれ、上記記録トラックの長手方向に相当する方向の中央位置で上記分割線に最も近づく曲線形状とされている
    ことを特徴とする請求項7に記載の光ディスク装置。
  9. 上記第2の光検出手段の光検出面上における上記ビームスポットの半径を1とすると共に、該光検出面上における上記ビームスポットの上記ラジアル方向に相当する方向への変位の大きさの最大値が上記ビームスポットの半径のd倍であるとき、上記光ビームの波長をλ、上記対物レンズの開口数をNA、上記記録トラックのピッチをTpとして、上記第2の光検出手段の第1、第2の光検出部の、上記分割線とは反対側の端部は、それぞれ、上記記録トラックの長手方向に相当する方向の中央位置で、上記分割線との間の距離wが、{(λ/NA)*(1/Tp)−1}−d≧w>0の式を満たす線形状である
    ことを特徴とする請求項7に記載の光ディスク装置。
  10. 上記第2の光検出手段の第1、第2の光検出部の、上記分割線とは反対側の端部の形状は、それぞれ、直線形状である
    ことを特徴とする請求項9に記載の光ディスク装置。
  11. 上記第2の光検出手段の第1、第2の光検出部の、上記分割線とは反対側の端部の形状は、それぞれ、上記中央位置で上記分割線に最も近づく曲線形状である
    ことを特徴とする請求項9に記載の光ディスク装置。
  12. スパイラル状または同心円状に記録トラックが形成されている光ディスク上に、対物レンズにより光ビームを集光してビームスポットを形成する光ビーム照射手段と、
    上記反射光の光路に配置され、メインビームおよびサイドビームを得るための回折手段と、
    上記メインビームによるビームスポットが光検出面に形成され、上記記録トラックの長手方向と直交する上記光ディスクのラジアル方向に相当する方向に、上記記録トラックの長手方向に相当する方向に延びる直線である分割線によって分割された第1、第2の光検出部を有する第1の光検出手段と、
    上記サイドビームによるビームスポットのうち、0次光および±1次光の干渉領域を含まない領域が光検出面に形成され、上記ラジアル方向に相当する方向に、上記記録トラックの長手方向に相当する方向に延びる直線である分割線によって分割された第1、第2の光検出部を有する第2の光検出手段と
    を備えることを特徴とする光ピックアップ。
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