JP2006046351A - 防振装置 - Google Patents

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JP2006046351A JP2003032874A JP2003032874A JP2006046351A JP 2006046351 A JP2006046351 A JP 2006046351A JP 2003032874 A JP2003032874 A JP 2003032874A JP 2003032874 A JP2003032874 A JP 2003032874A JP 2006046351 A JP2006046351 A JP 2006046351A
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Hikofumi Yamamoto
彦文 山本
Yoshio Ihara
芳雄 井原
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Toyo Tire Corp
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Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

【課題】防振基体の上方及び水平方向への過大変位に対するストッパ機構を持つ防振装置を軽量かつ低コストに提供する。
【解決手段】内筒16とこれを取り囲む開口部24を備える取付部材12とをゴム状弾性体の防振基体14で結合し、開口部24から下方に筒状部32を延設し、この筒状部と内筒16との間に第1ストッパゴム36を設けるとともに空隙38を確保して、内筒16の水平方向における変位を制限する第1のストッパ40を設け、また、内筒16の下端から外方に延びる延設部46を設け、この延設部と筒状部32の下端との間に第2ストッパゴム48を設けるとともに空隙50を確保して、内筒16の上方への変位を制限する第2のストッパ52を設ける。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として自動車エンジン等の振動体を防振的に支承するのに用いられる防振装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車エンジン等の振動体を、その振動を車体等の支持体に伝達させないように支承するマウントなどの防振装置においては、ゴム弾性体である防振基体の一定限度以上の変形を防止するためにストッパ機構が設けられており、従来より種々の構造が提案されている(例えば、特開平10−9330号参照)。
【0003】
図8に従来の防振装置の一例を示している。この防振装置は、振動体であるエンジン側に取り付けられる上側取付部材101と、支持体である車体側に取り付けられる下側取付部材102と、上側取付部材101と下側取付部材102との間に介設されて両部材を結合するゴム状弾性体からなる防振基体103とを備えてなり、防振基体103により上側取付部材101を下側取付部材102に対して上下方向に弾性支持するように構成されている。上側取付部材101の上部には、ストッパゴム104で包被された外方に突出するストッパ用突部105が設けられている。また、このストッパ用突部105の上面及び左右両側面に対し所定の隙間をおいて被せるように略Ω状をなすストッパ金具106が設けられており、このストッパ金具106は下側取付金具102とともに車体に対して固定されるようになっている。
【0004】
この従来の防振装置において、上側取付部材101と下側取付部材102との水平方向、より具体的には車両前後方向における過大変位に対しては、ストッパ用突部105の側面がストッパ金具106の側壁106Aに当接することにより、一定以上の変位が規制される。また、上側取付部材101の上方への過大変位に対しては、ストッパ用突部105の上面がストッパ金具106の上壁106Bに当接することにより、一定以上の変位が規制される。
【0005】
【特許文献1】 特開平10−9330号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
近年、自動車においては低燃費化、低コスト化の要請が強く、そのため、自動車メーカーからの車両用部品に対する軽量化、低コスト化の要求も日毎に厳しくなっている。このような状況下、上記従来の防振装置では、上方及び水平方向への過大変位に対するストッパ作用を、Ω型のストッパ金具により発揮させているため、軽量化及び低コスト化の要求に十分に応えることができない。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、防振基体の上方及び水平方向への過大変位に対するストッパ機構を持つ防振装置を軽量かつ低コストに提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の防振装置は、軸方向を上下方向に向けて配される軸部を備えて振動体側に取り付けられる第1取付部材と、前記軸部を取り囲む開口部を備えて支持体側に取り付けられる第2取付部材と、前記第1取付部材の軸部と前記第2取付部材の開口部との間に介設されて両者を結合することで前記第1取付部材を前記第2取付部材に対して上下方向に弾性支持するゴム状弾性体よりなる防振基体とを備え、前記開口部の開口縁から下方に筒状部が延設され、この筒状部と前記軸部との間に第1ストッパゴムが設けられるとともに軸直角方向に空隙が確保されることで、前記第1取付部材と前記第2取付部材との水平方向における変位を制限する第1のストッパが設けられ、前記軸部の下端から前記筒状部の下方を外方に向けて延びる延設部が設けられ、この延設部と前記筒状部の下端との間に第2ストッパゴムが設けられるとともに軸方向に空隙が確保されることで、前記第1取付部材の前記第2取付部材に対する上方への変位を制限する第2のストッパが設けられたものである。
【0009】
本発明の防振装置によれば、第1取付部材の軸部とこれを取り囲む第2取付部材の筒状部との間で防振基体の水平方向への過大変位を規制する第1のストッパを設けるとともに、該軸部の下端から延びる延設部と該筒状部の下端との間で防振基体の上方への過大変位を規制する第2のストッパを設けたので、もはや従来のようなΩ型のストッパ金具を設ける必要がなくなり、従って、防振装置の軽量化及び低コスト化が図られる。
【0010】
本発明の防振装置においては、前記第1ストッパゴムを前記防振基体から連なるゴムにより前記筒状部の内周面を被覆して設け、また、前記第2ストッパゴムを前記第1ストッパゴムから連なるゴムにより前記筒状部の下面を被覆して設けてもよい。このように第1ストッパゴムと第2ストッパゴムを防振基体から連なる一体のゴムで形成することにより、更なる低コスト化が図られる。
【0011】
本発明の防振装置においては、また、前記第2取付部材における前記開口部近傍の上面に第3ストッパゴムを設けるとともに、前記第1取付部材にこの第3ストッパゴムに対し空隙を介して対向するストッパ受け部を設け、これにより前記第1取付部材の前記第2取付部材に対する下方への変位を制限する第3のストッパを設けてもよい。
【0012】
本発明の防振装置においては、また、前記第1取付部材が前記軸部である内筒と該内筒を振動体側に連結するブラケットとからなり、該ブラケットが前記内筒の内側に挿通されたボルトにより内筒の上端に固定され、前記内筒の下端には前記ボルトにより板状のストッパ部材が固定され、該ストッパ部材により前記延設部が設けられてもよい。この場合、内筒は、金属板のプレス加工により、前記ボルトを空隙をおいて取り囲む筒状をなし、その下端に前記ボルトのための貫通孔を備える底板部と、上端に前記ブラケットの下面に当接される外向きのフランジ部とを備えて形成されてもよく、これにより防振装置の更なる軽量化が図られる。
【0013】
本発明の防振装置においては、また、前記第1取付部材が前記軸部を振動体側に連結するブラケットを備え、前記軸部が、前記防振基体を介して前記第2取付部材に結合される第1内筒と、前記第2取付部材の筒状部との間で前記第1のストッパを形成するとともに下端に前記延設部を備える第2内筒とで構成され、前記第1内筒の内側に挿通されたボルトにより前記第1内筒の上端に前記ブラケットが固定され、該ボルトにより前記第1内筒の下端に前記第2内筒が固定されてもよい。この場合、前記第1内筒が、金属板のプレス加工により、前記ボルトを空隙をおいて取り囲む筒状をなし、その下端に前記ボルトのための貫通孔を備える底板部と、上端に前記ブラケットの下面に当接される外向きのフランジ部とを備えて形成されてもよく、これにより、防振基体の更なる軽量化が図られる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る防振装置について図面に基づいて説明する。
【0015】
(第1の実施形態)
第1の実施形態について図1〜4に基づいて説明する。
【0016】
この実施形態の防振装置は、FF車のエンジンの右側部分を車体側のメンバーに対して防振的に支承するエンジンマウントであり、図1において矢印IIIで示す方向が車両前方である。
【0017】
この防振装置は、振動体であるエンジン1に取り付けられる金属製の第1取付部材10と、支持体である車体メンバー2に取り付けられる金属製の第2取付部材12と、第1取付部材10と第2取付部材12との間に介設されて両者を防振的に結合するゴム状弾性体からなる防振基体14とを備えてなる。
【0018】
第1取付部材10は、上下方向に立設された軸部である内筒16と、内筒16とエンジン1とを連結するブラケット18とからなる。内筒16は、金属製の筒体からなり、その軸方向を上下方向に向けて配されており、下方からボルト20が挿入されている。そして、そのボルト20により内筒16の上端にブラケット18が固定されている。ブラケット18は、内筒16との結合部から軸直角方向に外れた位置にエンジン1への取付部22を備える。
【0019】
第2取付部材12は、平板状をなし、中央部に上記の内筒16が上方から差し入れられる略円形の開口部24が設けられ、その径方向に相対する2箇所に車体2への取付面部26が設けられている。第2取付部材12の周縁部28は、補強のために上方に折曲されたフランジ状に形成されている。
【0020】
第2取付部材12の開口部24は内筒16を略同軸に取り囲んでおり、その開口縁は内側ほど下方に傾斜したテーパ面状をなすテーパ面部30として形成されている。そして、このテーパ面部30の下端から下方に向けて短筒状の筒状部32が延設されており、更に筒状部32の下端は外側に折曲されたフランジ部34として形成されている。
【0021】
防振基体14は、略傘形状をなして、上記した内筒16と第2取付部材12の開口部24とを結合しており、これにより第1取付部材10を第2取付部材12に対して上下方向に弾性的に支持している。詳細には、防振基体14は、第2取付部材12のテーパ面部30と、これよりも上側の内筒16の周面との間を結合している。防振基体14は、この実施形態では内筒16と第2取付部材12の双方に加硫接着手段により固定されているが、圧入などの手段により固定することもできる。
【0022】
図2に示されるように、第2取付部材12の筒状部32と内筒16との間には、第1ストッパゴム36が設けられるとともに、軸直角方向に所定の空隙38が確保されることで、内筒16と第2取付部材12との水平方向における過大変位を制限する第1のストッパ40が設けられている。第1ストッパゴム36は、この実施形態では、内筒16の外周面と、これに相対する筒状部32の内周面との双方を被覆して設けられており、これらはともに防振基体14から連なるゴムにより形成されている。そのため、この実施形態では、防振基体14の下面に軸方向に陥没する凹部42が全周にわたって設けられており、この凹部42の幅(軸直角方向における寸法)によりストッパクリアランスである上記空隙38が設定されている。
【0023】
内筒16の下端にはストッパ金具44が上記ボルト20により固定されている。ストッパ金具44は、図1に示すように半円板状をなし、図2に示すように筒状部32下端のフランジ部34よりも下方において外方に延びる延設部46を備える。そして、この延設部46とフランジ部34との間には、第2ストッパゴム48が設けられるとともに、軸方向に所定の空隙50が確保されており、これにより、内筒16の第2取付部材12に対する上方への過大変位を制限する第2のストッパ52が設けられている。第2ストッパゴム48は、この実施形態では、筒状部32の内周面を被覆する第1ストッパゴム36から連なるゴムによりフランジ部34の下面を被覆して設けられている。
【0024】
なお、図2は、エンジンの荷重が負荷されていない未荷重の状態が示されており、上記空隙50はエンジンの荷重が負荷されたときに所定の寸法確保されるように設定すればよい。従って、未荷重時においては第2ストッパゴム48と延設部46とは当接していてもよい。また、本実施形態では、第2のストッパ52は、筒状部32の周方向における略半分の領域のみに設けたが、全周にわたって設けることもできる。
【0025】
図1,3及び4に示されるように、第2取付部材12における開口部24近傍の上面には、ブロック状の第3ストッパゴム54が設けられている。この第3ストッパゴム54は、第2取付部材12の開口部24からその外側の2箇所の車体への取付面部26に至る領域にそれぞれ設けられている。第3ストッパゴム54は防振基体14から連なるゴムにより設けられており、従って、第2取付部材12の上面に加硫接着手段により固定されている。
【0026】
第1取付部材10のブラケット18には、第3ストッパゴム54に対して所定の空隙57を介して対向するストッパ受け部56が下方に突出して設けられている。そして、第3ストッパゴム54とストッパ受け部56とで、第1取付部材10の第2取付部材12に対する下方への変位を制限する第3のストッパ58が設けられている。なお、この第3のストッパ58においても、図3,4はエンジンの荷重が負荷されていない未荷重の状態が示されており、第3ストッパゴム54とストッパ受け部56との空隙57はエンジンの荷重が負荷されたときに所定の寸法確保されるように設定すればよい。
【0027】
以上よりなる本実施形態の防振装置は、その組付け状態においては、エンジン1の荷重が負荷されることによって、第2のストッパ52の空隙50と第3のストッパ58の空隙57が所定寸法だけ確保される。例えば両空隙を7mm程度ずつに設定することができる。なお、第1のストッパ40の空隙38は凹部42の幅によって設定されるため、エンジンの荷重の有無でほとんど変化はなく、例えば5mm程度に設定することができる。
【0028】
この防振装置は使用状態において、エンジンまたは車体からの通常の振動に対しては防振基体14によりその振動を減衰することができる。
【0029】
そして、内筒16に対して水平方向に過大変位が生じたときには、第1のストッパ40において内筒16が第1ストッパゴム36を介して外方の筒状部32に当接することによりストッパ作用が果たされ、それ以上の変位が制限される。その際、第1のストッパ40は内筒16の全周にわたって設けられているため、上記従来のような車両前後方向の過大変位だけでなく左右方向の過大変位に対してもストッパ作用を果たすことができる。
【0030】
また、内筒16に対して上方への過大変位が生じたときには、第2のストッパ52において内筒16下端のストッパ金具44の延設部46が第2ストッパゴム48を介して上方のフランジ部34に当接することによりストッパ作用が果たされ、それより上方への変位が制限される。
【0031】
更に、内筒16に対して下方への過大変位が生じたときには、第3のストッパ58においてブラケット18のストッパ受け部56がその下方の第3ストッパゴム54に当接することでストッパ作用が果たされ、それより下方への変位が制限される。
【0032】
以上説明した本実施形態の防振装置であると、第2取付部材12に設けた簡易な構造により水平方向における過大変位を制限するストッパ作用を発揮させることができるとともに、第1取付部材10の内筒16に設けたコンパクトなストッパ金具44により上方への過大変位を制限するストッパ作用を発揮させることができる。そのため、従来の構造に比べてはるかにコンパクトで軽量化された構造により防振基体14の上方及び水平方向への過大変位に対するストッパ作用を発揮させることができる。
【0033】
(第2の実施形態)
図5に示すように、第2の実施形態は、第1取付部材10における内筒16の構成が上記した第1の実施形態とは異なり、その他の構成は第1の実施形態と同じであるので説明を省略する。
【0034】
第2の実施形態では、内筒16に金属板のプレス加工品を使用している。すなわち、内筒16は、その内側に挿通されるボルト20を所定の空隙61をおいて取り囲む筒状本体部60と、該本体部60の下端に設けられたストッパ金具44に対する取付面である底板部62と、本体部60の上端に設けられたブラケット18に対する取付面である外向きの全周のフランジ部64とを備え、これらが金属板のプレス加工により一体に形成されている。底板部62は、中央部にボルト20によって挿通される貫通孔66を備える。
【0035】
このように、内筒16を金属板のプレス加工により形成し、筒状本体部60とボルト20との間に空隙61を設けたので、防振装置の一層の軽量化が図られる。また、この場合、防振基体14の上端部14Aがフランジ部64の下面まで延在して当該下面に取着されているため、エンジンによる下方への荷重をフランジ部64で受けることができる。
【0036】
(第3の実施形態)
図6に示すように、第3の実施形態は、第1取付部材10の構成が上記した第1の実施形態とは異なり、その他の構成は第1の実施形態と同じであるので説明を省略する。
【0037】
第3の実施形態においては、第1取付部材10の軸部が、防振基体14を介して第2取付部材12に結合される上側の第1内筒70と、第2取付部材12の筒状部32とともに上記第1のストッパ40を形成する第2内筒72との2部材で構成されている。
【0038】
第1内筒70は、その内側に挿通されたボルト20により上端がブラケット18の下面に固定されており、下端が第2取付部材12のテーパ面部30付近の高さで終端している。第1内筒70は、下端部74の外径が小さく設定されており、軸方向中央部分と下端部74の間に設けられたテーパ部76は、上記テーパ面部30の傾斜面と略平行な傾斜面を持つように下方ほど外径が漸次に小さく設定されている。
【0039】
第2内筒72は、第2取付部材12の筒状部32の内周に対向して配された短筒状の本体部78と、該本体部78の上端に設けられた第1内筒70に対する取付面である上板部80と、本体部78の下端に設けられた上記第2のストッパ52を構成する延設部46とを備え、これらが金属板のプレス加工により一体に形成されている。従って、この第2内筒72は、第1のストッパ40を構成する軸部としての役割とともに、第1の実施形態におけるストッパ金具44の役割も兼用している。第2内筒72は、上記ボルト20により第1内筒70の下端に固定されている。
【0040】
このように第3の実施形態では、第1取付部材の軸部を上下2部材に分け、上側の第1内筒70を防振基体14との結合部とし、下型の第2内筒72を第1及び第2のストッパ40,52を構成するストッパ金具としている。そのため、防振基体14の下面側におけるゴムの自由長を確保してゴムの耐久性を向上することができる。すなわち、第1の実施形態では、第1のストッパ40の空隙38を確保するために防振基体14の下面に凹部42を設けており、この空隙38を所定の寸法にするために凹部42底部の曲率半径を小さくせざるを得ず、そのためこの底部近傍でのゴムの自由長が短く、ゴムの耐久性に問題が生じる可能性がある。これに対し、第3の実施形態では、軸部を2部材化することにより、第2内筒72の外径に関係なく、従って第2内筒72で第1のストッパ40のための所定寸法の空隙38を確保しつつ、第1内筒70の下端部74を小径にして防振基体14下面側のゴムの自由長を長くすることができる。
【0041】
(第4の実施形態)
図7に示すように、第4の実施形態は、第1取付部材10における第1内筒70の構成が上記した第3の実施形態とは異なり、その他の構成は第3の実施形態と同じであるので説明を省略する。
【0042】
第4の実施形態では、第1内筒70に金属板のプレス加工品を使用している。すなわち、第1内筒70は、その内側に挿通されるボルト20を所定の空隙82をおいて取り囲む筒状本体部84と、該本体部84の下端に設けられた第2内筒72に対する取付面である底板部86と、本体部84の上端に設けられたブラケット18に対する取付面である外向きの全周のフランジ部88とを備え、これらが金属板のプレス加工により一体に形成されている。底板部86は、中央部にボルト20によって挿通される貫通孔90を備える。
【0043】
このように、第1内筒70を金属板のプレス加工により形成し、筒状本体部84とボルト20との間に空隙82を設けたので、防振装置の一層の軽量化が図られる。また、この場合、防振基体14の上端部14Aがフランジ部88の下面まで延在して当該下面に取着されているため、エンジンによる下方への荷重をフランジ部88で受けることができる。
【0044】
なお、第4の実施形態では、第1内筒70の下端部が第3の実施形態のような小径部とはされていないが、軸部を2部材化したことにより、防振基体14の内周側下端部14Bを、第1の実施形態のように内筒16の外周面に沿わせて下方に折り返した断面形状とする必要がなく、そのまま内向きに水平に延在させることができるので、防振基体14の下面側のゴム耐久性を向上することができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明の防振装置であると、防振基体の上方及び水平方向への過大変位に対するストッパ機構を持つ防振装置を軽量かつ低コストに提供することができ、自動車における低燃費化、低コスト化に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係る防振装置の平面図
【図2】 図1のII−II線断面図
【図3】 図1の矢印III方向から見た側面図
【図4】 図1の矢印IV方向から見た側面図
【図5】 第2の実施形態に係る防振装置の断面図
【図6】 第3の実施形態に係る防振装置の断面図
【図7】 第4の実施形態に係る防振装置の断面図
【図8】 従来の防振装置の断面図
【符号の説明】
1……エンジン(振動体) 2……車体メンバー(支持体)
10……第1取付部材 12……第2取付部材
14……防振基体 16……内筒(軸部)
18……ブラケット 20……ボルト
24……第2取付部材の開口部 32……第2取付部材の筒状部
36……第1ストッパゴム 38……第1のストッパの空隙
40……第1のストッパ 44……ストッパ金具
46……延設部 48……第2ストッパゴム
50……第2のストッパの空隙 52……第2のストッパ
54……第3ストッパゴム 56……ストッパ受け部
57……第3のストッパの空隙 58……第3のストッパ
61……内筒の空隙 62……内筒の底板部
64……内筒のフランジ部 70……第1内筒
72……第2内筒 82……第1内筒の空隙
86……第1内筒の底板部 88……第1内筒のフランジ部

Claims (7)

  1. 軸方向を上下方向に向けて配される軸部を備えて振動体側に取り付けられる第1取付部材と、
    前記軸部を取り囲む開口部を備えて支持体側に取り付けられる第2取付部材と、
    前記第1取付部材の軸部と前記第2取付部材の開口部との間に介設されて両者を結合することで前記第1取付部材を前記第2取付部材に対して上下方向に弾性支持するゴム状弾性体よりなる防振基体とを備え、
    前記開口部の開口縁から下方に筒状部が延設され、この筒状部と前記軸部との間に第1ストッパゴムが設けられるとともに軸直角方向に空隙が確保されることで、前記第1取付部材と前記第2取付部材との水平方向における変位を制限する第1のストッパが設けられ、
    前記軸部の下端から前記筒状部の下方を外方に向けて延びる延設部が設けられ、この延設部と前記筒状部の下端との間に第2ストッパゴムが設けられるとともに軸方向に空隙が確保されることで、前記第1取付部材の前記第2取付部材に対する上方への変位を制限する第2のストッパが設けられた
    ことを特徴とする防振装置。
  2. 前記第1ストッパゴムが前記防振基体から連なるゴムにより前記筒状部の内周面を被覆して設けられ、前記第2ストッパゴムが前記第1ストッパゴムから連なるゴムにより前記筒状部の下面を被覆して設けられたことを特徴とする請求項1記載の防振装置。
  3. 前記第2取付部材における前記開口部近傍の上面に第3ストッパゴムが設けられるとともに、前記第1取付部材にこの第3ストッパゴムに対し空隙を介して対向するストッパ受け部が設けられ、これにより前記第1取付部材の前記第2取付部材に対する下方への変位を制限する第3のストッパが設けられたことを特徴とする請求項1記載の防振装置。
  4. 前記第1取付部材が前記軸部である内筒と該内筒を振動体側に連結するブラケットとからなり、該ブラケットが前記内筒の内側に挿通されたボルトにより内筒の上端に固定され、前記内筒の下端には前記ボルトにより板状のストッパ部材が固定され、該ストッパ部材により前記延設部が設けられたことを特徴とする請求項1記載の防振装置。
  5. 前記内筒が、金属板のプレス加工により、前記ボルトを空隙をおいて取り囲む筒状をなし、その下端に前記ボルトのための貫通孔を備える底板部と、上端に前記ブラケットの下面に当接される外向きのフランジ部とを備えて形成されたことを特徴とする請求項4記載の防振装置。
  6. 前記第1取付部材が前記軸部を振動体側に連結するブラケットを備え、
    前記軸部が、前記防振基体を介して前記第2取付部材に結合される第1内筒と、前記第2取付部材の筒状部との間で前記第1のストッパを形成するとともに下端に前記延設部を備える第2内筒とで構成され、
    前記第1内筒の内側に挿通されたボルトにより前記第1内筒の上端には前記ブラケットが固定され、該ボルトにより前記第1内筒の下端には前記第2内筒が固定されたことを特徴とする請求項1記載の防振装置。
  7. 前記第1内筒が、金属板のプレス加工により、前記ボルトを空隙をおいて取り囲む筒状をなし、その下端に前記ボルトのための貫通孔を備える底板部と、上端に前記ブラケットの下面に当接される外向きのフランジ部とを備えて形成されたことを特徴とする請求項6記載の防振装置。
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