JP2006045123A - 4−ヒドロキシ−2−メチルチオピリミジンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 医薬、農薬、それらの中間体として有用な4−ヒドロキシ−2−メチルチオピリミジンを工業的に有利に製造する方法を提供する。
【解決手段】 発煙硫酸中、リンゴ酸とメチルイソチオウレアを反応させることを特徴とする4−ヒドロキシ−2−メチルチオピリミジンの製造方法。
【選択図】 なし
【解決手段】 発煙硫酸中、リンゴ酸とメチルイソチオウレアを反応させることを特徴とする4−ヒドロキシ−2−メチルチオピリミジンの製造方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は、医薬、農薬、あるいはそれらの中間体として有用な4−ヒドロキシ−2−メチルチオピリミジンを、工業的に有利に製造する方法に関する。
4−ヒドロキシ−2−メチルチオピリミジンを、メチルイソチオウレアとホルミル酢酸エチルナトリウム塩の反応によって製造する方法はすでに知られている(特許文献1)。一方の原料であるホルミル酢酸エチルナトリウム塩は、工業的にはギ酸エチルと酢酸エチルを、水素化ナトリウムやナトリウムエチラートなどの存在下に反応させて合成する必要があるので、実質的には2段階の反応工程が必要である。またホルミル酢酸エチルナトリウム塩は、吸湿性があり、しかも安定性が良好でないため、取扱いに注意を要するという問題点もあった。
4−ヒドロキシ−2−メチルチオピリミジンを製造する方法としてはまた、チオウラシルを、水・エタノール混合溶媒中、水酸化ナトリウムの存在下でヨウ化メチルと反応させる方法も知られている(非特許文献1)。この方法では反応に長時間を要する上に、収率が低いという難点があった。
そこで本発明の目的は、工業的に入手が容易な原料を使用して、1段階で高い収率で4−ヒドロキシ−2−メチルチオピリミジンを製造する方法を提供することにある。
すなわち本発明によれば、発煙硫酸中、リンゴ酸とメチルイソチオウレアを反応させることを特徴とする4−ヒドロキシ−2−メチルチオピリミジンの製造方法が提供される。
本発明によれば、安価な原料を用い、比較的温和な条件下で、収率よく4−ヒドロキシ−2−メチルチオピリミジンを製造することができる。
本発明は、発煙硫酸中で、リンゴ酸とメチルイソチオウレアを反応させるものである。発煙硫酸としては、25%発煙硫酸が工業的に入手が容易であり、しかも高収率で目的物を得ることができるので好ましいが、勿論これより低濃度のものでも高濃度のものでもよく、例えば20〜60%品、好ましくは20〜30%品を使用することができる。またリンゴ酸としては、工業的に入手が容易なラセミ体を使用するのが好ましいが、勿論光学分割されたl−体あるいはd−体を使用することもできる。さらにメチルイソチオウレアは、一般には硫酸塩、硝酸塩、塩酸塩などの各種塩として取り扱われており、これらのいずれの塩を使用することができるが、とくに硫酸塩を使用するのが好ましい。
上記反応においてリンゴ酸とメチルイソチオウレアの塩は、リンゴ酸1モルに対し、メチルイソチオウレア基準で1.0〜2.0モル、とくに1.0〜1.4モルの割合で使用するのが好ましい。また発煙硫酸は、重量基準でリンゴ酸の2〜12倍、とくに4〜10倍の割合で使用するのが好ましい。
上記反応は、反応容器に発煙硫酸を仕込み、急激な温度上昇を避けながら、例えば0〜10℃の範囲でリンゴ酸とメチルイソチオウレアを少量づつ添加し、その後50〜100℃、好ましくは60〜90℃の範囲で、0.5〜10時間、好ましくは1〜5時間程度保持することによって行うことができる。
反応終了後は、反応液を氷水中にゆっくり加えて希釈し、アルカリ水で中和した後、鉱酸を加えることによって目的とする4−ヒドロキシ−2−メチルチオピリミジンを析出させることができる。これを濾過、乾燥することによって4−ヒドロキシ−2−メチルチオピリミジンを単離することができる。要すれば、再結晶等により高純度品を得ることができる。
反応容器に、25%発煙硫酸80.5gを入れ、氷浴中で、リンゴ酸13.4g(0.1モル)とメチルイソチオウレア硫酸塩13.9g(0.05モル)を、それぞれ5℃を超えないようにゆっくりと加えた。その後80℃まで加熱し、3時間保持した。反応液を氷水241.4gにゆっくり加えた後、そこに25%アンモニア水132.8gを加えて中和し、その後濃硫酸21.2gを加えて酸析した。得られたスラリー液を濾過し、80℃で6時間真空乾燥して、薄褐色の4−ヒドロキシ−2−メチルチオピリミジン7.4gを得た。メチルイソチオウレア基準の収率は50.2%であり、純度(液体クロマトグラフィに基づく面積比)は96.0%、示差走査熱量計(DSC)に基づく融点は199.3℃であった。また質量分析の結果から、上記単離物が4−ヒドロキシ−2−メチルチオピリミジンであることが確認できた。すなわち質量分析(GCMS)のチャートは図1に示す通りであり、4−ヒドロキシ−2−メチルチオピリミジンの分子量に相当する142の親イオンピークが検出されており、公表されている図2の4−ヒドロキシ−2−メチルチオピリミジンの質量分析チャートにおけるフラグメントパターンとほぼ同等であった。また上記単離物をクロル化して得た4−クロロ−メチルチオピリミジンの質量分析チャートも図3に示す通りであり、分子量160の親イオンピークと分子量114及び125の特徴的なフラグメントイオンピークが認められ、図4に示す市販の4−クロロ−メチルチオピリミジン(Aldrich社製)の質量分析チャートにおけるフラグメントパターンとほぼ同等であった。
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- 発煙硫酸中、リンゴ酸とメチルイソチオウレアを反応させることを特徴とする4−ヒドロキシ−2−メチルチオピリミジンの製造方法。
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JP2004228880A JP2006045123A (ja) | 2004-08-05 | 2004-08-05 | 4−ヒドロキシ−2−メチルチオピリミジンの製造方法 |
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CN114933567A (zh) * | 2022-04-29 | 2022-08-23 | 武汉工程大学 | 一种2-甲硫基-4-嘧啶酮的制备方法 |
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2004
- 2004-08-05 JP JP2004228880A patent/JP2006045123A/ja not_active Withdrawn
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CN114933567A (zh) * | 2022-04-29 | 2022-08-23 | 武汉工程大学 | 一种2-甲硫基-4-嘧啶酮的制备方法 |
CN114933567B (zh) * | 2022-04-29 | 2023-07-11 | 武汉工程大学 | 一种2-甲硫基-4-嘧啶酮的制备方法 |
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