JP2006045087A - β4インテグリン産生促進剤及び美白化粧料。 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ヘミデスモソームの構成成分であるβ4インテグリンの産生を促進する成分を含む、美白効果に優れた美白化粧料を提供する。
【解決手段】 レイシ及び/又はオウレンの抽出物からなるβ4インテグリン産生促進剤、及び該β4インテグリン産生促進剤を含有するすることを特徴とする美白化粧料。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ヘミデスモソームの構成成分であるβ4インテグリンの産生を促進する成分を含む美白化粧料に関する。
シミの形成機構はまだ完全に明らかにされていないが、色素細胞でのメラニン産生増加と、表皮ターンオーバー低下によるメラニン***の遅れが、その状態を引き起こすと考えられている。β4インテグリンは表皮基底細胞と基底膜との接着を担うヘミデスモソームの構成分子のひとつであり、正常皮膚の構造維持に重要な働きをしているほか(非特許文献1参照)、生存シグナルや増殖シグナルを細胞内に伝達する働きも有し、表皮ターンオーバーの調節に関与している(非特許文献2、3参照)。しかしながら、シミ部位における表皮ターンオーバーの低下に、β4インテグリンが係っているかどうか、さらにどのように係るのかについては、十分な知見は得られていなかった。
Vidal F et al:Nature Genet,1995年,10巻,p229−234 Dawling J et al:J Cell Biol,1996年,134巻,p559−572 Mainiero F et al:EMBO J,1997年,16巻,p2365−2375
本願発明は、シミ患部における現象に着目し、表皮のターンオーバーに係る新たなメカニズムに基づく美白化粧料を提供することにある。
本発明者は、シミ部位の皮膚組織について各種の解析を行った結果、シミ部位においてはβ4インテグリンの発現が低下していることを見出した。さらに、特定の植物から得られる抽出物がβ4インテグリンの産生を促進する、β4インテグリン産生促進剤としての機能を有することを見出した。そして、このβ4インテグリン産生促進剤を配合した化粧料が顕著な美白作用を有し、美白化粧料として有用であることを見出し、本願発明を完成させるに至った。
即ち本発明は、レイシ及び/又はオウレンの抽出物からなるβ4インテグリン産生促進剤であり、第2の発明は、前記抽出物が親水性溶媒により抽出された抽出物であることを特徴とする前記のβ4インテグリン産生促進剤である。
さらに、本願第3の発明は、前記のβ4インテグリン産生促進剤を含有することを特徴とする美白化粧料である。
本願発明に係る特定の植物抽出物を含有する本発明のβ4インテグリン産生促進剤は、表皮基底細胞におけるβ4インテグリンの産生を促進させ、基底細胞と基底膜との接着を
正常化する。そして、β4インテグリン産生促進剤を含有する美白化粧料は、シミ患部で低下している表皮ターンオーバーを改善し、美白効果を発揮する。
本発明で用いられるレイシ(霊芝:Ganoderma lucidum)は、マンネンタケ(万年茸)とも称されるマンネンタケ科マンネンタケ属に分類される担子菌類の一種である。本発明では同じ属に分類される類縁の菌類であればレイシに準ずるものとして利用することが可能である。本願発明では、これら菌類の子実体を抽出材料として使用する。
レイシは、自然に自生しているものを採取する他、近年では人工栽培も可能となっており、和漢生薬の原材料として比較的容易に入手が可能である。子実体は生でも乾燥物でもどちらでも有効に利用可能である。
本発明で用いられるオウレン(黄連)としては、キンポウゲ科(Ranunculaceae)オウレン属(Coptis Salisb)に分類される一連の植物を使用することが可能である。例えば、Coptis japonica Makino(Coptidis Rhizoma)が挙げられる。本発明ではオウレンの全草、根茎、茎、葉等を抽出材料として使用し、それらは生でも乾燥物でもどちらでも使用可能である。
本発明で使用される抽出物は、レイシの子実体又はオウレンの植物体を材料として、公知の抽出方法により抽出することにより得ることができる。抽出溶媒としては、通常用いられるものであれば、特に限定は無いが、水、エタノール、プロパノール等の低級アルコール、プロピレングリコールや1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール、その他の極性溶媒又はこれらの混液のような親水性溶媒を用いたほうがより効果の高い抽出物が得られるため、好ましく用いられる。これらのうち、特に水、エタノール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール又はこれらの混液が、特に好ましく用いられる。
抽出方法は特に制限されるものはないが、通常、常温、常圧下での溶媒の沸点の範囲であれば良く、必要であれば、その効果に影響のない範囲で脱臭・脱色等の精製処理を加えても良い。脱臭・脱色等の精製手段としては、例えば活性炭カラム等が挙げられるが、抽出溶媒や抽出法に合わせて、一般的に使用される手段を任意に選択すれば良い。
本発明では、上記方法により得られるレイシ及び/又はオウレンの抽出物をβ4インテグリン産生促進剤として使用する。該β4インテグリン産生促進剤は、適宜、乾固、濃縮又は希釈等を行い、任意の性状のものとして調製することができる。
本発明の美白化粧料には、上記のレイシ及び/又はオウレンの抽出物を必須成分として配合する。これら成分の配合量は、美白化粧料全体を基準として乾燥残分換算で、レイシについては0.001〜1重量%、好ましくは0.001〜0.1重量%であり、オウレンについては0.00001〜0.1重量%、好ましくは0.00001〜0.001重量%である。
本発明の美白化粧料は、上記の必須成分に加え、アルブチン、エラグ酸、油溶性甘草エキス、レチノイド、フェノール性二量体化合物、4−n−ブチルレゾルシノール、エラグ酸、トラネキサム酸、カミツレ抽出物、リノール酸、α−ヒドロキシ酸、ハイドロキノン、システイン、グルタチオン、ビタミンE、ビタミンC誘導体等の美白成分から選ばれる1種以上を適宜配合することで、更なる美白効果が期待される。これらの中では、アルブチン、エラグ酸、4−n−ブチルレゾルシノール及びビタミンC誘導体が特に好ましく用いられ、美白化粧料中の濃度は0.01質量%以上であれば良い。
さらに、発明の目的を損なわない範囲で、通常化粧料に配合可能な他の成分を任意に配合することができる。そのような成分としては、例えば、陰イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、粘剤、油剤、粉体(色素、樹脂、顔料)、防腐剤、香料、保湿剤、生理活性成分、塩類、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、パール化剤、中和剤、pH調整剤、昆虫忌避剤、酵素等の成分が挙げられる。以下に配合成分の具体例を示すが、これらに限られるものではない。
陰イオン性界面活性剤としては、α−アシルスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアミドエーテル硫酸塩、アルキルリン酸塩、アルキルアミドリン酸塩、アルキロイルアルキルタウリン塩、N−アシルアミノ酸塩、スルホコハク酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、グリシン型、アミノプロピオン酸型、カルボキシベタイン型、スルホベタイン型、スルホン酸型、硫酸型、リン酸型等が挙げられ、好適なものとして2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等が例示できる。非イオン性界面活性剤としては、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルアミンオキシド等が挙げられる。
粘剤の例としては、アクリル酸アミド及びその誘導体、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、セルロース、ケラチン及びコラーゲン又はその誘導体、アルギン酸カルシウム、プルラン、寒天、ゼラチン、タマリンド種子多糖類、キサンタンガム、カラギーナン、ハイメトキシルペクチン、ローメトキシルペクチン、グァーガム、アラビアゴム、結晶セルロース、アラビノガラクタン、カラヤガム、トラガカントガム、アルギン酸、アルブミン、カゼイン、カードラン、ジェランガム、デキストラン等が挙げられる。
油剤としては、通常化粧料に用いられる揮発性及び不揮発性の油剤、溶剤及び樹脂が挙げられ、常温で液体、ペースト、固体であっても構わない。油剤の例としては、例えばセチルアルコール、イソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸等の脂肪酸、ミリスチン酸ミリスチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸イソプロピル、ジメチルオクタン酸へキシルデシル、モノステアリン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、フタル酸ジエチル、モノステアリン酸エチレングリコール、オキシステアリン酸オクチル等のエステル類、ステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、分岐脂肪酸コレステリル等のコレステロールエステル、流動パラフィン、ワセリン、スクワラン等の炭化水素、ラノリン、還元ラノリン、カルナバロウ等のロウ、ミンク油、カカオ脂、ヤシ油、パーム核油、ツバキ油、ゴマ油、ヒマシ油、オリーブ油等の油脂、ジメチルポリシロキサン、環状ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油等が挙げられる。
粉体の例としては、赤色201号、黄色4号、青色1号、黒色401号等の色素、黄色4号Alレーキ、黄色203号Baレーキ等のレーキ色素、ナイロンパウダー、シルクパウダー、シリコーンパウダー、セルロースパウダー、シリコーンエラストマー球状粉体、ポリエチレン末等の樹脂、黄酸化鉄、赤色酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、群青
、紺青等の有色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン等の白色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン等の体質顔料、雲母チタン等のパール顔料の顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸マグネシウム等の金属塩、シリカ、アルミナ等の無機粉体、ベントナイト、スメクタイト、窒化ホウ素等が挙げられる。これらの粉体の形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、燐片状、紡錘状等)に特に制限はない。
生理活性成分としては、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例えば、老化防止剤、紫外線防御剤、ひきしめ剤、抗酸化剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分等が挙げられる。
本発明の化粧料は、常法に従って製造することができる。また、本発明の美白化粧料は、一般の皮膚化粧料に限定されるものではなく、医薬部外品、指定医薬部外品、外用医薬品等を包含するものであり、その剤形も目的に応じて任意に選択することができる。すなわち、クリーム、軟膏、乳液、溶液、ゲル等の剤形やパック、ローション(化粧水)、パウダー、スティック等の形態とすることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、特に断らない限り実施例中の配合量の単位は質量%である。
[ヒト表皮におけるβ4インテグリンの発現]
ヒト正常皮膚及びシミ皮膚組織を凍結包埋処理し、5μmの薄切切片を作製した。切片をアセトン固定した後、抗ヒトβ4インテグリン抗体(Chemicon社)を一次抗体として抗体染色を行った。検出にはVECTASTAIN ABCキット(VECTOR社)及びDAB基質キット(フナコシ株式会社)を用いた。
ヒト表皮におけるβ4インテグリンの発現を図1と図2に示す。正常皮膚(図1)では、表皮と真皮の境界である基底膜に沿って連続的に、表皮基底細胞においてβ4インテグリンの発現が確認された。一方、メラニンを過剰に有するシミ皮膚(図2)では、表皮基底細胞におけるβ4インテグリンの発現量が低下していることが確認された。
[β4インテグリン発現促進作用の評価]
1.ヒト新生児***由来表皮角化細胞(クラボウ社より購入)を使用した。
2.表皮角化細胞を5.5×10個/mLとなるように培地にて調製し、6cmφ培養プレート(ファルコン社製)に5mLずつ播種した。培地は、増殖因子としてBPE(牛脳下垂体抽出液)、インシュリン、エタノールアミン、ホスホエタノールアミン、ハイドロコルチゾンを添加したMCDB153培地を使用した。5%(v/v)CO雰囲気下、37℃でコンフルエント状態まで前培養した。
3.培地上清を吸引除去し、試験試料を規定濃度添加した培地に培地交換し、5%(v/v)CO雰囲気下、37℃で72時間培養した。培地は増殖因子としてインシュリン、エタノールアミン、ホスホエタノールアミンを添加したMCDB153培地を使用した。4.培養後、RNA精製キット(キアゲン社製)をにより総RNAを抽出した。Super Script II試薬(インビトロジェン社製)を用いて逆転写反応を行ったのち、リアルタイムPCR解析システム(ABI PRISM 7000、アプライドバイオシステムズ社)を用いてPCR反応を行い、β4インテグリンmRNA発現量を調べた。β4インテグリン検出用のPCR用プローブは、アプライドバイオシステムズ社より販売されているプライマーセットを使用し、また、PCRの反応条件はプロトコールに従った。また同時に、ハウスキーピング遺伝子であるG3PDHmRNA発現量を定量し、β4インテグリンmRNA/G3PDHmRNAによりβ4インテグリン発現量を評価した。
実施例1(レイシエキス)
β4インテグリン産生促進剤として、レイシエキスのβ4インテグリンの発現に及ぼす効果について、上記評価法により評価した。レイシエキスは、水抽出乾燥物を50%1,3−ブチレングリコールに0.5質量%になるように溶解したものを使用した。
レイシエキスの濃度を変えて添加した時のβ4インテグリンの発現量を図3に示す。添加濃度はレイシエキスとしての添加濃度である。レイシエキスの添加により、濃度依存的にβ4インテグリンmRNAの発現が促進された。
実施例2(オウレンエキス)
β4インテグリン産生促進剤として、オウレンエキスのβ4インテグリンの発現に及ぼす効果について、上記評価法により評価した。オウレンエキスは、水抽出乾燥物をジメチルスルホキシドに0.1質量%になるように溶解したものを使用した。
オウレンエキスの濃度を変えて添加した時のβ4インテグリンの発現量を図4に示す。添加濃度はオウレンエキスとしての添加濃度である。オウレンエキスの添加により、β4インテグリンmRNAの発現が促進された。
本発明のβ4インテグリン産生促進剤を配合した美白化粧料の効果を、つぎの美白実用試験により評価した。
[美白実用試験方法]
顔面部にシミを有する被験者10名のシミ患部を対象として、評価試料を1日2回、適量を塗布させた。塗布期間は最低7週間以上とした。アンケート結果に基づき、各塗布部位のシミの状態が試験開始前と比較して改善したと回答した被験者の人数を、美白実用試験における評価の指標とした。
実施例3、4、比較例1:ローション
下記表1の原料組成と製造方法に従い、実施例3、4のローションを調製し、美白実用試験を実施した。なお、C成分を配合しないものを比較例1のローションとした。
(表1)
――――――――――――――――――――――――
原 料 成 分 配合量
――――――――――――――――――――――――
A成分
(1) エタノール 8.0
(2) モノラウリン酸ポリオキシエチレン 0.5
ソルビタン(20E.O.)
(3) 香料 0.01
(4) メチルパラベン 0.1
B成分
(5) グリセリン 3.0
(6) 1,3−ブチレングリコール 1.0
(7) カラギーナン 0.2
(8) クエン酸 0.01
(9) クエン酸ナトリウム 0.09
(10)精製水 残 量
C成分(β4インテグリン産生促進剤)
(11)表2に記載 表2に記載
――――――――――――――――――――――――
(製造方法)
表1記載のA成分、B成分をそれぞれ混合溶解したのち、B成分をA成分に加えて混合攪拌し、さらにC成分を加えて混合攪拌した。
(美白実用試験結果)
美白実用試験を実施した結果を表2に記載した。表2に示す如く、β4インテグリンの産生を促進する成分を含有する本発明の実施例3、4の美白化粧料(ローション)は、明らかに良好な結果を示した。
(表2)
――――――――――――――――――――――――――――――
β4インテグリン産生促進剤 濃度 美白実用試験
――――――――――――――――――――――――――――――
実施例3(実施例1のレイシエキス) 3.0 5
実施例4(実施例2のオウレンエキス) 0.3 4
比較例1 (−) − 1
――――――――――――――――――――――――――――――
また、実施例3、4の美白化粧料は、皮膚に発赤、炎症、その他副作用と考えられる症状は発現せず、本発明に係る美白化粧料は安全性にも優れることが示された。
実施例5、6、比較例2:クリーム
下記表3の原料組成と製造方法に従いクリームを調製した。なお、D成分を配合しないものを比較例2のクリームとした。
(表3)
――――――――――――――――――――――――
原 料 成 分 配合量
――――――――――――――――――――――――
A成分
(1) グリセリルモノステアレート 2.0
(2) ステアリン酸 1.0
(3) ベヘニルアルコール 0.7
(4) ポリオキシエチレン 1.0
セチルエーテル(2E.O.)
(5) ワセリン 1.5
(6) オリーブスクワラン 6.0
(7) メチルフェニルシリコン 4.0
(8) シクロペンタシロキサン 3.0
(9) ブチルパラベン 0.05
B成分
(10)N−ステアロイル 0.9
−L−グルタミン酸ナトリウム
(11)キサンタンガム 0.2
(12)メチルパラベン 0.1
(13)精製水 残 量
C成分
(14)エタノール 5.0
(15)フェノキシエタノール 0.3
D成分(β4インテグリン産生促進剤)
(16)実施例1のレイシエキス(実施例5) 3.0
または
実施例2のオウレンエキス(実施例6)0.3
――――――――――――――――――――――――
(製造方法)
表3記載の(A)、(B)の各成分をそれぞれ70℃に加熱し、完全溶解したのち、油相部を水相部に混合し、乳化機にて乳化処理する。乳化物を冷却し、50℃にて(C)、(D)を加え、さらに終温30℃まで冷却する。
(美白実用試験結果)
美白実用試験の結果、β4インテグリンの産生を促進する成分を含有する本発明の実施例5、6の美白化粧料(クリーム)は、比較例2と比べて明らかに美白効果に優れ、また、安全性にも問題は見られなかった。
以上のように、本願特定の植物から得られる抽出物を配合したβ4インテグリン産生促進剤は、表皮基底細胞におけるβ4インテグリンの産生を促進させることで、表皮基底層の細胞接着および生存、増殖に係るシグナル伝達を十分に起こさせ、シミ患部で低下しているターンオーバーを改善し美白効果を発揮する。そしてこれを化粧料に配合することにより、シミの予防・防止・改善を目的とした美白化粧料を提供することができる。
ヒト正常皮膚の基底細胞におけるβ4インテグリンの発現を示す、図面代用の免疫組織染色の顕微鏡写真である。濃い部分がβ4インテグリンが発現している箇所である。 ヒトシミ皮膚の基底細胞におけるβ4インテグリンの発現を示す、図面代用の免疫組織染色の顕微鏡写真である。 ヒト表皮角化細胞にレイシエキスを添加濃度を変えて処理した場合のβ4インテグリンの産生促進作用を示す図である。 ヒト表皮角化細胞にオウレンエキスを添加濃度を変えて処理した場合のβ4インテグリンの産生促進作用を示す図である。

Claims (3)

  1. レイシ及び/又はオウレンの抽出物からなるβ4インテグリン産生促進剤。
  2. 抽出物が、親水性溶媒により抽出された抽出物であることを特徴とする、請求項1記載のβ4インテグリン産生促進剤。
  3. 請求項1又は2記載のβ4インテグリン産生促進剤を含有することを特徴とする美白化粧料。
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